説明

半導体集積回路部品

【課題】PCB基板に実装した時、および実装する前の高周波半導体集積回路部品単体において直流からミリ波帯までの広帯域にわたって、正確にデバイス特性の評価を可能とする。
【解決手段】プリント回路基板に表面実装される半導体集積回路部品であって、前記プリント回路基板に接して対向する面にコプレーナ線路構造を有し、前記コプレーナ線路の特性インピーダンスが50Ω+20%-0%以内に設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にマイクロ波、ミリ波帯において用いられるプリント回路基板に表面実装される半導体集積回路部品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、新たな周波数資源であるミリ波帯の利用のために、ミリ波帯実用化の検討が進んでおり、例えば、大容量映像無線伝送システムや超高速データ通信システムのような応用システムも提案されている。
【0003】
このような応用システムには、高周波半導体集積回路部品が用いられる。かかる高周波半導体集積回路部品は、高周波半導体集積回路(若しくは、高周波半導体集積回路デバイス)を低温同時焼成セラミック(LTCC)等のパッケージに収容して形成される。
【0004】
さらに、装置に使用される際に、高周波半導体集積回路部品は、プリント回路基板(PCB基板)に表面実装される。
【0005】
この高周波半導体集積回路部品をプリント回路基板(PCB基板)に表面実装する際には、高周波半導体集積回路内の高周波線路寸法とPCB基板内の線路寸法が物理的に異なるために、高周波半導体集積回路部品には物理的な線路寸法を変換するための高周波信号を伝達する導体が形成されている。
【0006】
先行技術として、例えば、非特許文献1−3及び特許文献1に示される技術がある。
【0007】
非特許文献1に記載の発明は、最高速度4Gbpsの無線LANの開発が進められていることを紹介している。
【0008】
非特許文献2に記載の発明は、60GHz帯ミリ波通信装置におけるマルチアンテナについての検討を照会している。
【0009】
非特許文献3に記載の発明は、擬似同軸構造と、柱壁を用いた導波路構造について解説している。
【0010】
特許文献1に記載の発明は、配線ボードに対して高周波部品を表面実装する際に同軸モードで接続する構造を開示している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】伊藤隆, 齋藤茂, 太郎丸真, 大平孝, "超高速ギガビット無線LANの研究開発(1) : システム概要と利用形態," 2006年電子情報通信学会総合大会講演論文集, vol.2006, no.1, p.549, Mar. 2006.
【非特許文献2】平明徳, 落合麻里, 山内尚久, 曽我部靖志, 石津文雄, "60GHz帯ミリ波ブロードバンド通信システム(1) : 全体システム構成," 2006年電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集, vol.2006, no.1, p.456, Sep. 2006.
【非特許文献3】Takafumi KAI, Yusuke KATOU, Jiro HIROKAWA, Makoto ANDO, Hiroshi NAKANO, Yasutake HIRACHI, "A Coaxial Line to Post-Wall Waveguide Transition for a Cost-Effective Transformer between a RF-Device and Planar Slot-Array Antenna in 60-GHz Band," IEICE Trans. on Elec., vol.E89-B, no.5, pp.1646-1653, May. 2006.
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2003−100941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ここで、一般的に、プリント回路基板(PCB)基板に表面実装される表面実装型半導体集積回路部品は、PCB基板に実装して初めて50Ω整合が取れるように設計されており、表面実装型高周波半導体集積回路部品のRF側入出力端子は50Ωには設計されていない。
【0014】
高周波半導体集積回路を高周波半導体集積回路部品として実装した段階では、高周波半導体集積回路の特性を正確に評価することは出来ず、不整合状態のまま、特性を評価せざるを得ないという問題がある。
【0015】
従来の表面実装型高周波半導体集積回路部品は、直流(DC)付近で培われた技術で設計されることが多く、単純に物理的な線路寸法を変換して製作されていることが多かった。
【0016】
このため、表面実装型の高周波半導体集積回路部品内の積層構造における各層での線路、特に表面実装型高周波半導体集積回路部品の厚み方向の線路では整合が取れていない。このため、高周波集積回路の高周波特性は40GHz帯以上まで充分にあるにかかわらず、表面実装型高周波半導体集積回路部品としての高周波特性は、40GHz帯以上まで届いていないという問題がある。
【0017】
さらに、高周波半導体集積回路がミリ波帯で動作する場合、表面実装型高周波半導体集積回路部品の寸法がミリ波帯の波長に近づき、表面実装型高周波半導体集積回路部品の構造によっては、不要な共振を生じ、高周波半導体集積回路の特性評価時に正確な特性を評価できない場合がある。
【0018】
上記の点に鑑みて、本願発明の目的は、PCB基板に実装した時、および実装する前の高周波半導体集積回路部品単体においても、直流からミリ波帯までの広帯域にわたって、正確にデバイス特性の評価を可能とする表面実装型集積回路部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決する本発明従う表面実装型集積回路部品は、プリント回路基板に表面実装される半導体集積回路部品であって、前記プリント回路基板に接して対向する面にコプレーナ線路構造を有し、前記コプレーナ線路の特性インピーダンスが50Ω+20%-0%以内に設定されていることを特徴とする。
【0020】
前記表面実装型集積回路部品は、実施態様として、前記プリント回路基板に電気的に接続後の前記プリント回路基板に接して対向する面に形成されたコプレーナ線路の特性インピーダンスが50Ω+0%-20%以内に設定されていることを特徴とする。
【0021】
さらに、前記表面実装型集積回路部品は、実施態様として、半導体集積回路の実装面側の信号線路面と前記プリント回路基板に接する面との間に高周波信号が通過する疑似同軸線路構造を有し、前記疑似同軸線路の特性インピーダンスが50Ω±10%以内に設定されていることを特徴とする。
【0022】
さらに、前記表面実装型集積回路部品は、実施態様として、前記半導体集積回路の実装面側に形成した疑似同軸の外導体に一部欠損部分を有し、前記外導体の一部欠損部分に信号線路の一部が存在するようにしてもよい。
【0023】
また、前記表面実装型集積回路部品は、実施態様として、前記プリント回路基板に接する面側に形成した疑似同軸の外導体に一部欠損を有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0024】
表面実装型集積回路部品をPCB基板に実装した時および実装する前の表面実装型集積回路部品単体においても、直流からミリ波帯までの広帯域にわたって、正確にデバイス特性が評価可能な表面実装型集積回路部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による高周波半導体集積回路部品のPCB基板への実装の実施例構成を示す図である。
【図2A】表面実装型半導体集積回路部品の実施例斜視図を示す。
【図2B】表面実装型半導体集積回路部品の実施例上面図を示す。
【図3A】層変換部の構造を示す上面図である。
【図3B】層変換部の側面断面構造を示す上面図である。
【図4】線路寸法の決定に用いた特性インピーダンスの電磁界シミュレーションによる計算結果を示す図である。
【図5A】高周波特性評価用表面実装型半導体集積回路部品の構造を示す斜視図である。
【図5B】高周波特性評価用表面実装型半導体集積回路部品の上面図を示す。
【図6A】評価用表面実装型半導体集積回路部品単体の特性測定時のイメージ図である。
【図6B】評価用表面実装型半導体集積回路部品単体の特性測定結果を示す図である。
【図7A】PCB基板配置時の評価用表面実装型半導体集積回路部品の特性測定時のイメージ図である。
【図7B】PCB基板配置時の評価用表面実装型半導体集積回路部品の周波数特性の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下図面に従い本発明に従う実施例を説明する。
【0027】
図1は、本発明による高周波半導体集積回路部品をプリント回路基板(PCB基板)へ実装する実施例構成を示す図であり、高周波半導体集積回路部品1が、PCB基板2に実装された状態を概略断面図で示している。
【0028】
高周波半導体集積回路部品1は、パッケージ11に高周波半導体集積回路として、例えば、ミリ波集積回路(MMIC)10が搭載されている。パッケージ11として例えば、低温同時焼成セラミック(LLCC)パッケージが使用される。
【0029】
MMIC10の端子をPCB基板2の導体と接続するために、パッケージ11に層変換部20を有する。層変換部20には、PCB基板2と接続する部分にコプレーナ線路(CPW線路)12を有する。
【0030】
この際、PCB基板2に接する面側のコプレーナ線路(CPW線路)12に対して、特性インピーダンスZがパッケージ単体時、即ちPCB基板2に搭載前には50Ω+20%-0%、PCB基板2に平面実装された時には50Ω+0%-20%以内となるように、等角写像法に基づく計算式や電磁界シミュレータによる特性インピーダンスの計算結果等から中心線路幅、及び中心線路と地導体と間隔を決定する。
【0031】
これにより、表面実装型高周波半導体集積回路部品1単体、及びPCB基板2に実装時の両方で電圧定在波比(VSWR)が1.25以下となり、外部測定用50Ω回路とのインピーダンス整合が得られ、測定点での反射が少なくなる。
【0032】
このため、表面実装型高周波半導体集積回路部品1内に実装された高周波集積回路デバイス(MMIC)10の高精度評価が可能となる。さらに、ミリ波帯の特性に優れた250μm以下のGSGプローブで測定可能な範囲のCPW線路寸法にすることが測定精度の観点から望ましい。
【0033】
ここで、上記特性インピーダンスZをパッケージ単体時には50Ω+20%-0%とし、PCB基板2に平面実装された時には50Ω+0%-20%以内とする理由は、本発明者等による次の様な認識に基づくものである。
【0034】
特性インピーダンスがパッケージ単体時に50Ω+20%を超える場合は、50Ω測定系での電圧定在波比(VSWR)は1.2を超える。このとき、測定用GSGプローブとパッケージ単体部での反射量は-20dBを超えるため、-20dB以下の反射特性を有するような高性能なMMICデバイスの高精度評価が行えなくなる。
【0035】
同様にPCB基板実装時に特性インピーダンスが50Ω-20%未満となると、PCB基板実装時のVSWRが1.25を超える。このとき、PCB基板上の線路とパッケージ単体部での反射量は-19dBをこえるため、-20dB以下の反射特性を有するような高性能なMMICデバイスの高精度評価が行えないだけでなく、実際の使用での特性も劣化する。
【0036】
また、パッケージ単体時に50Ω-0%未満となるとPCB基板実装時の特性インピーダンスが50Ωから離れる。このため、実際にMMICデバイスを使用する時の特性が劣化する事になる。
【0037】
図2Aは、表面実装型半導体集積回路部品1の実施例斜視図を示す。図2Bは、表面実装型半導体集積回路部品1の実施例上面図である。なお、図2Aは、構造を理解容易のように、透視状に表している。
【0038】
この表面実装型半導体集積回路部品1は、MMIC10側RF信号用ポート部からPCB基板2側RF信号用ポート間のRF信号用層変換部20およびMMIC10側バイアス電源からPCB基板2側バイアス電源間のバイアス電源用層変換部30を有している。
【0039】
表面実装型半導体集積回路部品1は、図2Aの実施例では、MMIC10を受け入れるキャビティ部14を有している。キャビティ部14に、例えばMMIC10として、高利得増幅器等の高周波集積回路デバイスを実装する場合、図1に示すようにデバイス実装箇所の直下には、デバイス自身が発する熱を拡散するための複数のサーマルビア13を設けることが望ましい。
【0040】
さらに、MMIC10のデバイス実装面側の信号線路面100とPCB基板2に接する面200との間の高周波信号が通過する層変換部20には、図3A,図3Bに示す疑似同軸線路構造が形成されている。かかる疑似同軸線路構造の詳細は、非特許文献3に示されている。
【0041】
図3Aにおいて、MMIC10のデバイス実装面側の信号線路面100の上面図が示され、図3Bは、図3Aのa−a’線部分の断面図を示している。
【0042】
P1は、RFデバイスに接続されるRF信号用ポート側、P2は、MMIC10に接続される信号用ポート側である。
【0043】
疑似同軸線路構造は、MMIC10と接続されるCPW線路のマイクロストリップ導体22Aに接続する中心導体21と、中心導体21を中心とする周囲に複数の柱壁(post-wall)23を有している、この複数の柱壁23が疑似同軸線路の外側導体を構成する。
【0044】
この様な構成の疑似同軸線路の特性インピーダンスは50Ω±10%以内に設定する。これにより、疑似同軸線路とデバイス実装面側のCPW線路またはPCB基板2に接する面側のCPW線路との整合が得易くなる。
【0045】
デバイス実装面側に形成した疑似同軸の外導体24の一部(24A)を取り去り、疑似同軸中心導体21から水平方向に伸ばしたマイクロストリップ線路22Aを介して、デバイス実装面側の信号線路と接続する。
【0046】
この時、図3Aに示す中心導体21のキャップ径Dの寸法を調整することで、所望の周波数帯で疑似同軸線路とデバイス実装面側のCPW線路の整合をより得ることができる。
【0047】
同様に、PCB基板2に接する面側に形成した疑似同軸の外導体25の一部(25A)を取り去り、疑似同軸中心導体21から水平方向に伸ばしたマイクロストリップ線路22Bを介して、PCB基板2に接する面側のCPW線路と接続する。この時、図3Aに示す中心導体キャップ径Dの寸法を調整することで、所望の周波数帯で疑似同軸線路とデバイス実装面側の信号線路の整合をより得ることができる。
【0048】
上記において、デバイス実装面側に形成された線路22AとPCB基板に接する面側の線路22Bの位置・向き関係は問わないが、良好なミリ波伝送特性を得るという観点では、疑似同軸線路の中心導体21に対して、面対称に配置することが望ましい。
【0049】
パッケージ11にMMIC10を実装する箇所の構造は、デバイス使用形態に合わせて作製する。図1に示した様に、フェースアップで使用する場合はデバイス実装箇所をキャビティ構造とし、フェースダウンで使用する場合は平面構造とすることが望ましい。
【0050】
表面実装型半導体集積回路部品1内に積層される平行平板導体構造を少なくし、表面実装型半導体集積回路部品自身の共振現象を所望の帯域で生じさせないために、図3Aに示したような高周波線路構造部および熱拡散部以外の導体を設けないことが望ましい。
【0051】
上記した層変換部20の構成において、PCB基板2側の線路22Bの寸法は、一実施例として線路導体幅90μm, 線路地導体間隔150μmとしている。かかる実施例において、実装基板未実装時に特性インピーダンスが50Ω+3Ωとなり、実装時に50Ω-1Ωとなる(即ち、50Ω±5Ω以内)ように設定されている。
【0052】
上記線路寸法の決定に用いた特性インピーダンスの電磁界シミュレータによる計算結果を図4に示す。
【0053】
この時、半導体集積回路部品1を表面実装するPCB基板2として、厚さ0.25mm、比誘電率3を有するPCB基板とすることを考慮して計算した。
【0054】
図4において、横軸に線路地導体間隔s(μm)、左縦軸に特性インピーダンスZ、右縦軸に50Ω測定系により測定した時の電圧定在波比(VSWR)を示す。また、図中、四角印、丸印、三角印がそれぞれ線路導体幅90μm, 100μm, 110μmを示し、破線がPCB基板に実装する前の特性インピーダンス、一点鎖線がPCB基板に実装した後の特性インピーダンスを示す。
【0055】
図4から、上記線路導体幅90μm, 線路地導体間隔150μmとする一実施例は、実装基板未実装時及び、実装時に、それぞれ50Ω測定系での電圧定在波比(VSWR)は1.2、1.25 (矢印表示)より小さい。よって、先に述べたような測定用GSGプローブとパッケージ単体部での反射量により、高性能なMMICデバイスの高精度評価が行えなくなるという問題を解消していることが容易に理解でできる。
【0056】
また、MMIC10側の線路22Aの線路寸法は、50Ω伝送路となるように線路導体幅100μm, 線路地導体間隔100μmとしている。
【0057】
さらにPCB基板2側の線路寸法は、50GHz程度まで特性が良好な200μmピッチGSGプローブが使用可能かつ、実装基板へ表面実装型半導体集積回路部品の実装が可能な寸法を選択している。
【0058】
さらに、上記PCB基板2側CPW線路とMMIC10側CPW線路が接続される疑似同軸線路は、図3Aにおいて、直径Do=900μm, 内径Di=740μm, 中心導体キャップ径D=325μmを有している。
【0059】
このとき、この疑似同軸線路の特性インピーダンスは50Ω±10%となる。また、疑似同軸構造作製に使用するビアホール径は100μmを使用した。
【0060】
ここで、層変換部20の周波数特性を測定するために、高周波集積回路10を配置するキャビティ部14の代わりに50Ωスルー伝送線路を形成する、図5Aに示す評価用表面実装型半導体集積回路部品を用意した。図5Bは、図5Aの評価用表面実装型半導体集積回路部品の上面図である。
【0061】
図6Aは、図5Aに示す評価用表面実装型半導体集積回路部品の50Ωスルー伝送線路の断面図であり、図6Bは、特性図である。
【0062】
なお、評価用表面実装型半導体集積回路部品における層変換部20の中心線路幅、及び中心線路と地導体と間隔等は、図3Aについて説明したと同様である。
【0063】
まず、図5Aに示す評価用表面実装型半導体集積回路部品をPCB基板2上に配置せずに、図6Aに示す断面構造で、PCB基板2の面に接する線路22Bに高周波プローブ27を当てて、その周波数特性を測定した。その結果が図6Bである。
【0064】
図6Bには、横軸に周波数、縦軸に減衰値の関係で特性値が示される。かかる図6Bにおいて、直流付近から60GHzまでなだらかな減衰を有する透過特性S21が得られていることが分かる。このとき、層変換部20の変換損は1か所あたり0.3dBと低損失である。また、反射特性S11が-15dB以下の帯域が20-55GHzである広帯域特性が得られている。
【0065】
次に、図5Aに示す評価用表面実装型半導体集積回路部品のPCB基板面側にPCB基板2(Roger社製RO3003)を配置し、図7Aに示す構造で、その周波数特性を測定した。
【0066】
その測定結果が図7Bである。PCB基板2に配置した場合も層変換部20の変換損は1か所あたり0.3dBと低損失であり、反射特性S11が、-15dB以下の帯域が20-50GHzであり、広帯域特性が得られている。
【0067】
したがって、PCB基板2に搭載前の評価用表面実装型半導体集積回路部品単体と同等の特性が得られており、かかる実施例により本発明の有効性が実証される。
【符号の説明】
【0068】
1 半導体集積回路部品
2 プリント回路基板(PCB基板)
10 高周波集積回路(MMIC)
11 パッケージ
12 コプレーナ線路(CPW線路)
13 サーマルビア
14 キャビティ部
20、30 層変換部
21 疑似同軸の中心導体21
22A、22B マイクロストリップ導体23
24、25 疑似同軸の外導体
24A、25A 疑似同軸の外導体24の一部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板に表面実装される半導体集積回路部品であって、
前記プリント回路基板に接して対向する面にコプレーナ線路構造を有し、
前記コプレーナ線路の特性インピーダンスが50Ω+20%-0%以内に設定されている、
ことを特徴とする表面実装型半導体集積回路部品。
【請求項2】
請求項1において、
前記プリント回路基板に電気的に接続後において、前記プリント回路基板に接して対向する面に形成された前記コプレーナ線路の特性インピーダンスが50Ω+0%-20%以内に設定されている、
ことを特徴とする表面実装型半導体集積回路部品。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
半導体集積回路の実装面側の信号線路面と前記プリント回路基板に接する面との間に高周波信号が通過する疑似同軸線路構造を有し、
前記疑似同軸線路の特性インピーダンスが50Ω±10%以内に設定されている、
ことを特徴とする表面実装型半導体集積回路部品。
【請求項4】
請求項3において、
前記半導体集積回路の実装面側に形成した疑似同軸の外導体に一部欠損部分を有し、
前記外導体の一部欠損部分に信号線路の一部が存在する、
ことを特徴とする半導体集積回路部品。
【請求項5】
請求項3において、
前記プリント回路基板に接する面側に形成した疑似同軸の外導体に一部欠損を有し、
前記外導体の一部欠損部分に信号線路の一部が存在する、
ことを特徴とする半導体集積回路部品。

【図6B】
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【図7B】
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【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図7A】
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【公開番号】特開2011−55061(P2011−55061A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199575(P2009−199575)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、総務省、「ミリ波帯ブロードバンド通信用超高速ベースバンド・高周波混載集積回路技術の研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(304036743)国立大学法人宇都宮大学 (209)
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【出願人】(508066544)株式会社 アムシス (4)
【Fターム(参考)】