説明

単一無線ハンドオーバによるネットワーク間のインターワーキング

【解決手段】本明細書では、全体的に、単一無線ハンドオーバを用いたネットワーク間のインターワーキングシステムおよび方法の実施形態が記載される。その他の実施形態も記載され、権利請求される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、無線通信の分野に関し、特に、異機種ネットワーク間のマルチネットワーキング機能を有する無線システムを用いるネットワーク間のインターワーキング(interworking)に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信がオフィス、家庭、および学校で普及するにつれ、いつでも、および/または、どこでも、コンピュータ操作および通信を行いたいとの要望に応えるべく、多様な無線技術および応用方法が利用可能となってきている。たとえば、多様な無線通信ネットワークが共存することで、コンピュータ操作および/または通信のためのさらなる機能を提供し、移動性がより高く、および/または最終的にはシームレスなローミングを可能にする無線環境が提供されるだろう。
【0003】
特に、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)によって、たとえば、オフィスの作業空間もしくは家庭内の部屋等の比較的に狭い空間内における高速短距離接続が提供される。無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)では、オフィスビル、家庭、学校等においてWPANよりも広い範囲が提供される。無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)の範囲は、たとえば、広い地理的領域にわたって建築物を互いに接続することによって、WLANよりも広くなっている。無線広域ネットワーク(WWAN)では、これらのネットワークがセルラー・インフラストラクチャにおいて広域に展開されているので、さらに広い範囲が提供される。上記の無線通信ネットワークのそれぞれにおいて様々な利用法がサポートされているが、これらのネットワークのうち2つ以上にまたがってシームレスにインターワーキングする機能があれば便利であろう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
発明と見なされる主題は、明細書の締め括りの部分において、詳細に指摘し、明確に権利請求する。しかし、発明は、動作の構成および方法の両方に関して、それらの目的、特性、および利点とともに、以下の詳細な記載を添付の図面と合わせて読むことで、最良に理解されるであろう。
【図1】いくつかの実施形態に係る無線ネットワークを示す。
【図2】多様な実施形態に係るステーション(STA)のブロック図である。
【図3】いくつかの実施形態に係るネットワーク間のインターワーキングのためのアーキテクチャのブロック図である。
【図4】いくつかの実施形態に係るインターワーキング機能エレメントを示す別のブロック図である。
【図5】いくつかの実施形態に係るインターワーキング機能エレメントを用いたネットワークエントリを示す。
【図6】いくつかの実施形態に係る以前からのコンテキストがない場合の単一無線ハンドオーバを示す。
【図7】いくつかの実施形態に係る待機モード(idle mode)での単一無線ハンドオーバを示す。
【図8】いくつかの実施形態に係る以前からのコンテキストがある場合の単一無線ハンドオーバを示す。
【図9】いくつかの実施形態に係るインターワーキング機能においてアクセス制御を行う単一無線ハンドオーバを示す。
【図10】いくつかの実施形態に係るネットワーク間のインターワーキング方法のフローチャートである。 図示を簡潔かつ明瞭にするべく、図面に示されるエレメントは、必ずしも原寸に比例して示されていない。たとえば、エレメントのうちいくつかのものの寸法を他のエレメントよりも拡大して明瞭性を期している。さらに、適切であると判断される場合は、図面間で参照番号を繰り返して、対応エレメントもしくは類似エレメントを示している。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の詳細な記載では、単一無線ハンドオーバを用いてネットワーク間のインターワーキングを行うための数多くの特定的詳細事項を明記して、本発明の完全な理解を促す。しかし、本発明は、これらの特定的詳細事項がなくても実施されうることは、当業者には理解されるだろう。その他の例では、本発明が曖昧とならないように、周知の方法、手順、部品、および回路については記載していない。
【0006】
マルチ無線システム、または、同時にもしくはほぼ同時に2つの分離されたネットワーク上で共通無線を介して動作する機能を持たない単一無線システムを用いて、ネットワーク間でのインターワーキングを行うシステムおよび方法を提供することは、本技術分野における進歩であろう。このようにネットワーク間のインターワーキングを行うことで、プラットホーム、ステーション(STA)、移動STA、発展型移動STA、および加入者STA等のシステムにおいて、認証情報を1つで済ませ、ローミングを行い、一括して料金請求し、ハンドオーバを最適化することが可能になる。
【0007】
たとえば、ワイファイ(WiFi)ネットワーク等の第1ネットワークを用いて、ワイマックス(WiMAX)ネットワーク等の第2ネットワークに、単一無線ハンドオーバを用いてアクセスする。この実施形態では、WiFiネットワークはWLANであり、WiMAXネットワークはWWANである。WiFiは、多くの公共の場、会社、および居住環境で広く利用可能となっている。WiFiはその無認可特性によりあまり広いエリアを範囲とすることができないが、他方でWiMAXは、広い屋外環境を範囲とするよう設計されたセルラー技術である。しかし、WiMAXは、屋内環境においては、妥当な受信エリアを提供できない。1つ以上のWLANおよび1つ以上のWiMAXネットワークを組み合わせることで、屋内および屋外にわたるユビキタスな受信エリアが提供される可能性がある。ユーザの1つ以上の実行中のセッションを著しく中断させることなく、透過的な方法で、1つのネットワークから別のネットワークに移行できるネットワーク間のインターワーキングを可能にするシステムおよび方法があれば、便利である。
【0008】
図面を参照すると、図1は、本発明のいくつかの実施形態に係る無線通信システム100を示す。無線通信システム100は、一般的に、110、120、および130として示される1つ以上の無線ネットワークを備えてよい。特に、無線通信システム100は、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)110、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)120、および無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)130を備えてよい。図1では3つの無線ネットワークが示されているが、無線通信システム100に備えられる無線通信ネットワークの数は、これより多くても少なくてもよい。たとえば、無線通信システム100は、1つ以上の無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、追加的なWLAN、WWAN、および/またはWMANを備えてよい。本明細書に記載される方法および装置は、この点において限定されない。
【0009】
無線通信システム100は、複数の無線を用いて複数の無線ネットワークにアクセスできる、一般的にマルチ無線ステーション135として示されるプラットホーム、クライアント、加入者ステーション、移動局、および発展型移動局等の1つ以上のステーション(STA)と、単一無線周波数(RF)モジュールもしくは通信装置によって構成されているために、同時にもしくはほぼ同時に2つの異なる無線を動作させる機能を持たない単一無線ステーション140とを備える。たとえば、STA135および140は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯電話、スマートホン、ページャ、音声および/または映像再生装置(たとえば、MP3プレーヤもしくはDVDプレーヤ)、ゲーム装置、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ナビゲーション装置、(たとえば、GPS装置)、無線周辺機器(たとえば、プリンタ、スキャナ、ヘッドセット、キーボード、マウス等)、医療装置(たとえば、心拍数モニタ、血圧モニタ等)、および/またはその他の適切な固定型、携帯型、もしくは移動体の電子装置等の無線電子装置であってよい。図1では、7つのSTAが示されているが、無線通信システム100に備えられるSTA135および140は、それより多くても少なくてもよい。
【0010】
STA135および140は、スペクトラム拡散変調(たとえば、ダイレクトシーケンス符号分割多重アクセス(DS−CDMA)および/または周波数ホッピング符号分割多重アクセス(FH−CDMA))、時分割多重(TDM)変調、周波数分割多重(FDM)変調、直交周波数分割多重(OFDM)変調、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)、マルチキャリア変調(MDM)、および/または無線リンクを介して通信するためのその他の適切な変調技術等の多様な変調技術を用いてよい。
【0011】
ある実施形態では、STA135および140は、ダイレクトシーケンススペクトラム拡散(DSSS)変調および/または周波数ホッピングスペクトラム拡散(FHSS)変調を用いて、WLAN120(たとえば、電気電子技術者協会(IEEE)により開発された802.11系規格、並びに/またはこれらの規格の修正版および発展版)を実施してよい。たとえば、STA135および140は、WLAN120においてその他のSTA135および140と、または無線リンクを介してアクセスポイント125と、通信してよい。AP125は、ルータ(不図示)に動作可能に接続してよい。または、AP125およびルータは、単一の装置(たとえば、無線ルータ)に統合してよい。
【0012】
STA(たとえば、マルチ無線ステーション135および単一無線ステーション140)は、OFDMもしくはOFDMA変調を用いて、無線周波数信号を異なる周波数で同時に送信される複数の小さいサブ信号に分割することにより、大量のデジタルデータを送信してよい。特に、STA135および140は、OFDMA変調を用いてWWAN110を実施してよい。たとえば、STAは、固定型、携帯型、および/または移動体の広帯域無線アクセス(BWA)ネットワークを提供するべくIEEEにより開発された802.16系規格(たとえば、2004年に公開されたIEEE規格802.16)に準拠して動作し、基地局もしくは発展型基地局105と無線リンクを介して通信してよい。
【0013】
上記の例のいくつかは、IEEEにより開発された特定の規格に関して記載されたが、本明細書に開示される方法および装置は、その他の利益集団および/または規格開発組織(たとえば、ワイファイ(WiFi)アライアンス、ワイマックス(WiMAX)フォーラム、赤外線通信協会(IrDA)、スリージーピーピー(3GPP)等)により開発された多くの仕様および/または規格に容易に適用できる。いくつかの実施形態では、アクセスポイント125および/または基地局105は、IEEE802.11(a)、802.11(b)、802.11(g)、802.11(h)、および/または802.11(n)規格を含む電気電子技術者協会(IEEE)規格、および/またはWLANに対して提案されている仕様等の特定の通信規格に準拠して通信してよいが、本発明の範囲はこの点において限定されておらず、その他の技術および規格に準拠して通信を送受するのに適切であってよい。いくつかの実施形態では、アクセスポイント125および/または基地局105は、IEEE802.16−2004、IEEE802.16(e)、およびIEEE802.16(m)規格並びにそれらの修正版および発展版に準拠して通信してよいが、本発明の範囲はこの点において限定されておらず、その他の技術および規格に準拠して通信を送受するのに適切であってよい。
【0014】
IEEE802.11およびIEEE802.16規格に関するさらなる情報については、「情報技術のためのIEEE規格――システム間の遠隔通信および情報交換」−ローカルエリアネットワーク−特定の要件−パート11:「無線LAN媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)、ISO/IEC8802−11:1999」、およびメトロポリタンエリアネットワーク−特定の要件−パート16:「固定広帯域無線アクセスシステム用の空気界面」2005年5月、および関連の修正/バージョンを参照されたい。
【0015】
WWAN110およびWLAN120は、インターネット、電話網(たとえば、公衆交換電話網(PSTN))、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ケーブルネットワーク、および/またはイーサネット(登録商標)への接続を介するその他の無線ネットワーク、デジタル加入者回線(DSL)、電話回線、同軸ケーブル、および/または任意の無線接続等を含む共通の公衆ネットワークまたはプライベートネットワーク145に動作可能に接続してよい。一例では、WLAN120は、AP125を介して共通の公衆ネットワークまたはプライベートネットワーク145に動作可能に接続されてよく、WWAN110は、基地局105を介して共通の公衆ネットワークまたはプライベートネットワーク145に動作可能に接続されてよい。
【0016】
STA135および140は、WWAN110をサポートするべくその他の無線通信プロトコルに準拠して動作してよい。特に、これらの無線通信プロトコルは、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM(登録商標))技術、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)技術、ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス(GPRS)技術、強化データGSM(登録商標)環境(EDGE)技術、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーションズ・システム(UMTS)技術、これらの技術に基づく規格、これらの規格の修正版および発展版、並びに/またはその他の適切な無線通信規格等を含む、アナログ、デジタル、および/またはデュアルモードの通信システム技術に基づいたものであってよい。
【0017】
無線通信システム100は、携帯電話システム、衛星システム、パーソナルコミュニケーションシステム(PCS)、双方向ラジオシステム、一方向ページャシステム、双方向ページャシステム、パーソナルコンピュータ(PC)システム、携帯情報端末(PDA)システム、パーソナルコンピューティングアクセサリ(PCA)システム、および/またはその他の任意の適切な通信システムを実施するべく、ネットワークインターフェース装置および周辺装置(たとえば、ネットワークインターフェースカード(NIC))、アクセスポイント(AP)、再分配ポイント、エンドポイント、ゲートウェイ、ブリッジ、ハブ等のその他のWPAN、WLAN、WWAN、および/またはWMAN装置(不図示)を備えてよい。いくつかの例を記載したが、本開示の範囲はこれらに限定されない。
【0018】
図2は、本発明の多様な実施形態に係る単一無線ステーション140のブロック図を示す。単一無線ステーション140は、相互接続ネットワークもしくはバス204に接続された1つ以上のホストプロセッサもしくは中央演算処理装置(CPU)202(本明細書では、まとめて「プロセッサ(processors)202」、またはより一般的に「プロセッサ(processor)202」と呼ぶ)を有してよい。プロセッサ202は、汎用プロセッサ、ネットワークプロセッサ(コンピュータネットワークを介して伝達されるデータを処理する)等(縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサまたは複数命令セットコンピュータ(CISC)を含む)の任意の種類のプロセッサであってよい。さらに、プロセッサ202は、単一コア設計または多重コア設計であってよい。多重コア設計のプロセッサ202は、同一の集積回路(IC)ダイ上に異なる種類のプロセッサコアを集積したものであってよい。また、多重コア設計のプロセッサ202は、対称もしくは非対称のマルチプロセッサとして実施されてよい。
【0019】
プロセッサ202は、多様な実施形態において、個別(private)におよび/または共有(shared)で用いられる1つ以上のキャッシュ203を含んでよい。一般的に、キャッシュ203は、他の場所に記憶されもしくは以前に計算された元データに対応するデータを記憶する。メモリアクセス待ち時間を減らすべく、データは、一旦キャッシュ203に記憶されると、その後の使用は、元データを再度フェッチしたり、元データを再計算したりする代わりに、キャッシュされたコピーにアクセスすることにより行われる。キャッシュ203は、マルチコムプラットホーム(multi−com platform)200の1つ以上の構成要素により用いられる電子データ(たとえば、命令を含む)を記憶するレベル1(L1)キャッシュ、レベル2(L2)キャッシュ、レベル3(L−3)キャッシュ、中間レベルキャッシュ、最終レベルキャッシュ(LLC)等の任意の種類のキャッシュであってよい。
【0020】
チップセット206をさらに相互接続ネットワーク204に接続してよい。チップセット206は、メモリ制御ハブ(MCH)208を含んでよい。MCH208は、メモリ212に接続されたメモリコントローラ210を含んでよい。メモリ212は、たとえば、プロセッサ202、または単一無線ステーション140の構成要素と通信するその他の任意の装置により実行される命令のシーケンスを含むデータを格納してよい。多様な実施形態において、メモリ212は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、等の1つ以上の揮発性ストレージもしくはメモリ装置を含んでよい。ハードディスク等の不揮発性メモリを用いてもよい。マルチプロセッサおよび/またはマルチシステムメモリ等のさらなる装置を相互接続ネットワーク204に接続してよい。
【0021】
MCH208は、たとえばグラフィックスアクセラレータを介してディスプレイ216に接続されるグラフィックスインターフェース214をさらに含んでよい。多様な実施形態において、たとえば、フラットパネルディスプレイまたは陰極線管であってよいディスプレイ装置216は、たとえば、映像メモリもしくはシステムメモリに記憶されたデジタル形式の画像をディスプレイにより解釈かつ表示される表示信号に変換する信号変換器を介して、グラフィックスインターフェース214に接続されてよい。ディスプレイ装置216により生成された表示信号は、多様な制御装置を通過してから、ディスプレイ装置216により解釈かつその後に表示されるようにしてよい。
【0022】
図2に示すように、ハブインターフェース218は、MCH208を入出力制御ハブ(ICH)220に接続してよい。ICH220は、単一無線ステーション140に接続された入出力(I/O)装置へのインターフェースであってよい。ICH220は、周辺装置相互接続(PCI)ブリッジ、ユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラ等の周辺装置ブリッジもしくはホストコントローラ224を介してバス222に接続されてよい。コントローラ224は、プロセッサ202と周辺装置との間にデータパスを提供してよい。その他の形態のトポロジを用いてもよい。また、たとえば、複数のブリッジもしくはコントローラを介して、複数のバスをICH220に接続してよい。たとえば、バス222は、1998年9月23日のユニバーサルシリアルバス仕様改定版1.1、および/または2000年4月27日のユニバーサルシリアルバス仕様改訂版2.0(これらの改定版に対するその後の修正も含む)に準拠したものであってよい。または、バス222は、その他の種類および構成のバスシステムであってよい。さらに、ICH220に接続されるその他の周辺装置としては、多様な実施形態において、集積ドライブエレクトロニクス(IDE)もしくはスカジ(SCSI)に準拠するハードドライブ、USBポート、キーボード、マウス、パラレルポート、シリアルポート、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、デジタル出力サポート(たとえば、DV端子(digital video interface(DVI))等が挙げられる。
【0023】
バス222は、音声装置226、1つ以上の回転ディスクドライブもしくは固体ディスクドライブ228、および多様な実施形態においてネットワークインターフェースカード(NIC)もしくはチューナーカードである通信装置230に接続されてよい。バス222にはその他の装置を接続してもよい。また、多様な実施形態において、通信装置230を含む多様な構成要素をMCH208に接続してよい。さらに、単一チップを形成するべく、プロセッサ202およびMCH208を組み合わせてよい。
【0024】
さらに、単一無線ステーション140は、揮発性および/または不揮発性のメモリもしくはストレージを有してよい。たとえば、不揮発性メモリとしては、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的EPROM(EEPROM)、ディスクドライブもしくは固体ドライブ(たとえば、228)、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フラッシュメモリ、磁気光ディスク、および命令を含む電子データを記憶可能なその他の種類の不揮発性機械可読媒体のうちの1つ以上であってよい。
【0025】
メモリ212は、多様な実施形態において、オペレーティングシステム(O/S)232、アプリケーション234、デバイスドライバ236、バッファ238、機能ドライバ240、および/またはプロトコルドライバ242のうちの1つ以上を含んでよい。メモリ212に記憶されるプログラムおよび/またはデータは、メモリ管理動作の一環として、固体ドライブ228にスワップされてよい。プロセッサ302は、WLAN120またはWWAN110に接続された1つ以上のコンピューティング装置とともに、多様なコマンドを実行し、1つ以上のパケット246を処理する。多様な実施形態において、パケットは、少なくとも1つの送信機から少なくとも1つの受信機に(たとえば、ネットワーク102等のネットワークを介して)送信される1つ以上の電気信号に符号化された1つ以上の記号および/または値のシーケンスであってよい。たとえば、各パケットは、連続性カウンタ、同期バイト、送信元アドレス、宛先アドレス、パケット型等のパケットのルーティングおよび/または処理に用いられる情報を含むヘッダを有してよい。また、各パケットは、パケットによって各ステーション間で伝達される原データ(raw data)もしくはコンテンツを含むペイロードを有してよい。
【0026】
多様な実施形態において、アプリケーション234は、O/S232を用いて、単一無線ステーション140の多様な構成要素と、たとえばデバイスドライバ236および/または機能ドライバ240を介して通信してよい。たとえば、デバイスドライバ236および機能ドライバ240は、互いに異なるカテゴリに用いてよく、たとえば、デバイスドライバ236は、包括的なデバイスクラス属性を管理してよく、機能ドライバ240は特定的なデバイス属性(たとえば、USB向けコマンド)を管理してよい。多様な実施形態では、デバイスドライバ236は、パケットデータを記憶する1つ以上のバッファを割り当ててよい。
【0027】
図2に示すように、通信装置230は、基地局105、アクセスポイント125、および/またはその他のSTA(たとえば、マルチ無線ステーション135および単一無線ステーション140)との間でネットワークパケットを送受する物理通信層を実施するための第1ネットワークプロトコル層250および第2ネットワークプロトコル層252を含む。通信装置230は、データを送受するべくバッファ238にパケットデータを書き込むダイレクトメモリアクセス(DMA)エンジン252をさらに含んでよい。さらに、通信装置230は、通信装置関連の動作を実行する、たとえばプログラマブルプロセッサ等のロジックを含むコントローラ254を含んでよい。多様な実施形態において、コントローラ254は、MAC(媒体アクセス制御)コンポーネントであってよい。通信装置230は、任意の種類の揮発性/不揮発性メモリ(たとえば、1つ以上のキャッシュ、および/またはメモリ212に関連して上記したその他の種類のメモリ)等のメモリ256、およびアンテナ262をさらに含んでよい。アンテナ262は、信号を送受するための単一構造またはアレイ状の複数構造であってよい。
【0028】
多様な実施形態において、通信装置230は、通信装置230の構成要素により実行される多様な機能の管理に用いられるファームウェア(またはソフトウェア)を記憶するファームウェア記憶装置260を含んでよい。記憶装置260は、不揮発性記憶装置等の任意の種類の記憶装置であってよい。たとえば、記憶装置260は、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、ディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD、フラッシュメモリ、磁気光ディスク、および命令を含む電子データを記憶することができるその他の種類の不揮発性機械可読媒体のうちの1つ以上を含んでよい。
【0029】
多様な実施形態において、バス222は、USBバスであってよい。等時モード(isochronous mode)は、USB装置の4つのデータフロー型のうちの1つである(その他は、制御、割り込み、およびバルクである)。等時モードは、映像ソースもしくは音声ソース等の種類のマルチメディアデータをストリーミングするにおいて、一般的に用いられる。等時モードでは、装置はバス上のバンド幅を予約することができるので、等時モードはマルチメディア用途には望ましい。単一無線STA140は、WWAN110およびWLAN120等の2つのネットワーク上で、同じ通信装置230を用いて、同時にではないが、通信を行うよう構成してよい。ネットワークエントリには比較的長い時間がかかるので、これによって、ネットワーク間のインターワーキングが困難になってしまうおそれがあり、サービスの中断もしくはサービスの喪失につながってしまう。
【0030】
図3は、いくつかの実施形態に係るネットワーク間でインターワーキングするためのシステムのブロック図である。単一無線ステーション140は、第1サービスセットID(SSID)306を使い、インターワーキングアクセスポイント(AP)125を介して、WLAN120へのアクセスを構築する。別の実施形態では、インターワーキングAP310は、ネットワーク間インターワーキング機能を有するSTAをその他のSTAから分離するキャリアクラスWiFiアクセスポイントであり、および/または、第1SSID 306は、ブロードキャストSSID(BSSID)である。単一無線ステーション140は、別の仮想ローカルエリアネットワーク(VLAN)にマップされている第1SSID 306を使い、ユーザトラフィックを介して、インターワーキングAP310と通信する。ネットワーク間でインターワーキングするよう設定された単一無線ステーション140等の装置は、WLAN120において、インターワーキングSSIDを探索することができる。インターワーキングAP310は、ネットワーク間インターワーキング機能を有するものも有さないものもある単一無線ステーション140を含む複数のSTAと通信しうる。さらに、インターワーキングAPは、第2SSID 307を使って、マルチ無線STA135を含む1つ以上のその他のSTAとも通信しうる。
【0031】
WLAN120等の第1ネットワークとWMAN110等の第2ネットワークとの間でインターワーキングするよう設定された装置は、第1ネットワークにおいてインターワーキングSSIDを探索してよい。インターワーキングAP310は、複数のブリッジされたネットワークどうしで共通の物理的ネットワークリンクを透過的に共有できるようにするネットワーク構築規格(networking standard)等のリンクを使用することができる。使用しうる一例としては、VLANトラフィックを、たとえばイーサネット(登録商標)スイッチもしくはルータ315等のトンネル終端点にトンネルするIEEE802.1Qプロトコルがある。802.1Qプロトコルの使用により、通常のインターネットとインターワーキングトラフィックとを分離することができ、また、同一のインターワーキングAP310上で単一無線STA140およびマルチ無線STA135等の多様な装置に同一のインターネットプロトコル(IP)アドレスを割り当てることも可能になる。スイッチ/ルータ315は、ネットワークインフラストラクチャ320にリンクされて、インターネットおよびインターネットプロトコルサービス350へのアクセスを提供する。
【0032】
スイッチ/ルータ315は、WiFiインターワーキングファンクション提供手段(WIF)325のエレメントにも接続されている。WIF325は、第1ネットワークと第2ネットワークとの間に位置するネットワークエレメントであり、WLAN120としてのWiFiネットワークおよびWMAN110としてのWiMAXネットワーク等の両ネットワークへのインターフェースである。WIF325は、単一無線STA140もしくはマルチ無線STA135等のインターワーキングSTAの代理として、データパスおよび制御パスのアンカ(data path and control path anchor)として機能する。WIF325は、図4を参照して、以下にさらに記載される。図3を参照すると、WIF325は、WWAN110のいくつかのエレメントへのインターフェースとなっており、それらには、第1制御ライン326を介したアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)335、第2制御ライン327を介したAAA340エレメント、および第1リンク328を介したホームエージェント(HA)345があり、実線はユーザトラフィックを表し、破線は制御トラフィックを表す。WMAN110のHA345は、インターネット/IPサービス350エレメントにリンクされる。WMAN110は、ASN−GW335にリンクされた1つ以上の基地局330等のその他のエレメントも含む。
【0033】
ある実施形態では、マルチ無線ステーション135もしくは単一無線ステーション140等のSTAは、WLAN120等の第1ネットワークにおいてAP125から信号を受信する。STAは、信号を調べてSSIDを識別し、第1ネットワークを用いてWMAN110等の第2ネットワークにアクセスするネットワーク間のインターワーキングをAP125がサポートしているかをSSIDを用いて判断する。次に、STAは第1ネットワークにアソシエーションし、WIF325を用いて第2ネットワークにアクセスする。
【0034】
図4は、いくつかの実施形態に係るWIF325エレメントを示す別のブロック図であり、WIF325エレメントは、WiFiアクセスネットワーク(AN)430とAAAサーバ等のAAA340エレメントとの間におけるトンネル認証、認可、アカウンティングのやり取りのためのAAAプロキシ405を有する。図4において、実線はユーザトラフィックを表し、破線は制御トラフィックを表す。
【0035】
WIF325は、WiFiネットワークであってよいWLAN120からWiMAXネットワークであってよいWMAN110への単一無線ハンドオフを可能にするシングリング転送機能(singling forwarding function)410をさらに有する。WIF325は、IPアドレスを要求するクライアント要求に応答して、PMIPクライアント420を介してHA345に向かってプロキシモバイルIP(PMIP)手順をトリガするDHCPプロキシ415をさらに有する。WIF325は、WLANアクセスネットワーク(AN)430からHA345へのデータパストンネリングを促進するデータパス機能もしくはモバイルIPフォーリンエージェント(FA)をさらに有する。
【0036】
可動性(mobility)をサポートするには、ネットワーク間でインターワーキングするための方法を決定する際に、以下の表1に示すように多様な状況を考慮する必要がある。
【表1】

【0037】
ある実施形態では、ネットワーク間でインターワーキングするための方法は、第1ネットワークから信号を受信する段階を備える。信号は、WiFiネットワークであるWLAN120から、単一無線ステーション140もしくはマルチ無線ステーション135等のSTAが受信してよい。STAにおいて信号を調べ、第1ネットワークのアクセスポイント(AP)がBSSIDを使用して仮想APを展開しているかを判断する。第1ネットワークを用いて第2ネットワークにアクセスするネットワーク間のインターワーキングをAPがサポートしているかが、BSSIDを用いて判断される。STAは第1ネットワークとアソシエーションし、WiFiインターワーキング機能(WIF)325エレメントを用いて第2ネットワークにアクセスする。
【0038】
図5は、いくつかの実施形態に係るWIF325エレメントを用いたWiFiネットワークおよびWiMAXネットワークへのネットワークエントリ手順を示す。図1の単一無線ステーション140もしくはマルチ無線ステーション135であってよい移動局(MS)505を含むいくつかのエレメントがこの手順で使用される。WiFi AN510、WIF325、HA345、およびAAA340もこの手順で使用される。
【0039】
MS505がWiFi信号を捕らえ、WiFiネットワークを見つけて選択することにより、MS505がWiFi AN510へとアソシエーション530することを介して、第1ネットワークへのアクセスを構築する。MS505は、WiFi AN510を介してWIF325にメッセージを送信することにより、WiMAXネットワークのコアサービスネットワーク(CSN)との認証を行うが、ここで、AAAプロキシ405がMS505のためにAAA340サーバとの認証を介助する。DHCPサーバを見つけるべく、DHCP発見メッセージ540がMS505からWIF325に送信される。WIF325のDHCPプロキシ415は、発見目的で用いられてよい。モバイルIP(MIP)登録要求545がHA345に送信され、MIP登録応答がWIF325に送信されて、MIPトンネルが形成される。MS505は、WIF325のDHCPプロキシ415からDHCPオファー555メッセージを受信する。MS505は、DHCP要求560メッセージをWIF325のDHCPプロキシ415に送信することにより、DHCPオファー555に応答する。WIF325のDHCPプロキシ415は、MS505にDHCPアクナレッジメント565メッセージを送信し、WiFiネットワークからWiMAXネットワークにMS505から送信されるデータ570を提供する。
【0040】
STAによるネットワークエントリ方法は、第1ネットワークおよび第2ネットワークを介して通信を行うよう構成されたSTAによって、第1ネットワークから第1信号を受信する段階を備える。第1ネットワークは、ワイファイ(WiFi)ネットワークであり、第2ネットワークはワイマックス(WiMAX)ネットワークである。第1ネットワークとのアソシエーションが構築され、STAは、APを介してWIFにEAPメッセージを送信することにより、第2ネットワークで認証される。DHCPサーバを見つけるべく、DHCP発見メッセージを送信する。STAは、DHCPオファーメッセージを受信し、それに応答して、DHCP要求メッセージを送信する。WIF325からアクナレッジメントを受診し、STAは、第1ネットワークを用いて第2ネットワーク上でデータを送信する。
【0041】
図6は、いくつかの実施形態に係る以前からのコンテキストがない場合の単一無線ハンドオーバを示す。図1の単一無線ステーション140もしくはマルチ無線ステーション135であってよい移動局(MS)505を含むいくつかのエレメントがこの手順で使用される。WiFi AN510、HA345、AAA340、WiFiネットワークからWiMAXネットワークへの単一無線ハンドオフ(single radio handoff)を可能にするベく用いられるシングリング転送機能(singling forwarding function)(SFF)605、WiMAXネットワークにおけるターゲット基地局(BS)、およびアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)335もこの手順で使用される。SFF605は、WIF325とも呼ばれる。
【0042】
図6のMS505は、たとえば、図5に示す方法を用い、上記のようにして、WiFiネットワーク615に入る。MS505は、WiMAXネットワークがインターワーキング機能を利用可能であるかを検出し、SFF605を見つけ出し、WiMAXコンテキスト620を形成することを決定する。MS505とSFF605との間の測距(RNG)要求(REQ)/応答(RSP)621、局の基本的機能(SBC)REQ/RSP622のやり取り、プレアッタチメント(pre−attachment)623のやり取り、プライバシー鍵管理(PKM)/EAPのやり取り624、EAP認証のやり取り625、EAP認証のやり取り626、セキュリティのやり取り(SA)およびトラフィック暗号化鍵(TEK)のハンドシェーク627、登録(REG)REQ/RSP628、MSアタッチメントREQ/RSP629、動的サービス割り当て(DSA)REQ/RSP630、およびデータパス登録631のやり取りのうちの1つ以上を含む一連のメッセージもしくはコールが交換される。
【0043】
MS505は、エレメント640において、単一無線ハンドオーバを用い、WiMAXネットワークのSFF605へと形成されたトンネルを用いて、WiMAXネットワークにハンドオーバすることを決定する。MOB移動局ハンドオーバ(MOB_MSHO)−Req641、ハンドオーバ(HO)要求642、Req/Rsp643、MOB−MSHO−Rsp644、HO−Rsp645、HO−Ack646、HO−Ack647、MOB_HO−Ind648、MOB_Cnf649、Cnf/Ack650、およびHO−Ack651のうち1つ以上を含む一連のやり取りもしくはコールが実行される。WiMAXへの単一無線ハンドオーバ660は、データトラフィック670の構築に先立って、ネットワークリエントリ661、データパス登録662、HO_完了663、HO_完了664、HO−Ack665、HO−Ack666、およびデータパス登録抹消667のうちの1つ以上を含む別の一連のメッセージもしくはコールを用いて実行される。破線で囲まれたボックス680には、以前からのコンテキストがある場合のWiMAXネットワークへの単一無線ハンドオーバ手順が示される。
【0044】
関連する実施形態において、STAは、第1ネットワークに接続し、第2ネットワークの利用可能性を検出する段階を備える方法を用いて、単一無線ハンドオーバを実行する。STAは、第2ネットワークの信号転送機能(signal forwarding function)(SFF)もしくはWIF325のアドレスを見つけ出し、第2ネットワークのSFFへとトンネルを構築する。次に、STAは、トンネルを介して第2ネットワークに最初のエントリを実行し、第2ネットワークの基地局105へのハンドオーバを実行する。第1ネットワークは、ワイファイ(WiFi)ネットワークであってよく、第2ネットワークはワイマックス(WiMAX)ネットワークであってよい。
【0045】
図7は、いくつかの実施形態に係る待機モード(idle mode)でのWiFiネットワークへの単一無線ハンドオーバを示す。図1の単一無線ステーション140もしくはマルチ無線ステーション135であってよい移動局(MS)505を含むいくつかのエレメントがこの手順で使用される。WiFi AN510、WIF325、ターゲットBS610、ASN−GW335、HA345、およびAAA340もこの手順で使用される。
【0046】
MS505、ターゲットBS610、およびHA345の間でデータトラフィック705がやり取りされており、WiFi710へのハンドオーバが決定される。WiMAXが待機状態720にある状態で、EAP認証722メッセージもしくはコールが、MS505、WiFi AN510、WIF325、およびAAA340の間で交換される。エレメント730において、IP仮想アダプタがWiFiに切り替えられる。DHCPサーバを見つけるべく、DHCP発見メッセージ732がMS505からWIF325に送信される。WIF325のDHCPプロキシ415は、発見目的に用いられてよい。モバイルIP(MIP)登録要求734がHA345に送信され、MIP登録応答736がWIF325に送信される。MS505は、WIF325のDHCPプロキシ415からDHCPオファー738メッセージを受信する。MS505は、WIF325のDHCPプロキシ415にDHCP要求740メッセージを送信することにより、DHCPオファー555に応答する。WIF325のDHCPプロキシ415からMS505にDHCPアクナレッジメント742メッセージが送信され、MS505との間で交換されるデータ750が提供される。
【0047】
図8は、いくつかの実施形態に係る以前からのコンテキストがある場合のWiFiへの単一無線ハンドオーバを示す。MS505、WiFi AN510、WIF325、ターゲットBS610、ASN−GW335、およびHA345の間でデータトラフィック705がやり取りされており、WiFi820へのハンドオーバが決定される。エレメント830において、IP仮想アダプタがWiFiに切り替えられる。DHCPサーバを見つけるべく、MS505からWIF325にDHCP発見メッセージ832が送信される。モバイルIP(MIP)登録要求834がHA345に送信され、MIP登録応答836がWIF325に送信される。MS505は、WIF325のDHCPプロキシ415からDHCPオファー838メッセージを受信する。MS505は、WIF325のDHCPプロキシ415にDHCP要求840メッセージを送信することにより、DHCPオファー838に応答する。WIF325のDHCPプロキシ415からMS505にDHCPアクナレッジメント842が送信され、MS505との間で交換されるデータ850が提供される。
【0048】
図9は、いくつかの実施形態に係るインターワーキング機能(WIF)においてアクセス制御を行う単一無線ハンドオーバを示す。MS505、ターゲットBS610、ASN−GW335、およびHA345の間でデータトラフィック910がやり取りされており、エレメント920においてWiFiへのハンドオーバが決定される。エレメント930において、MS505、WiFi AN510、およびWIF325の間で、WIF/SFF発見および認証のプロセスが実行される。MS505、WIF325、ターゲットBS610、およびASN−GW335の間で、非制御ハンドオーバ(HO)(RNG−REQ/IP)932、コンテキスト回復(Context Retrieval)934、WiFiへのハンドオーバの要求936、WiFiへのハンドオーバ応答938、ハンドオーバ完了940、ハンドオーバ完了942、ハンドオーバACK944、およびハンドオーバ完了946メッセージを含む一連のメッセージがやり取りされる。
【0049】
エレメント950において、IP仮想アダプタがWiFiに切り替えられる。DHCPサーバを見つけるべく、DHCP発見メッセージ952がMS505からWIF325に送信される。モバイルIP(MIP)登録要求954がHA345に送信され、MIP登録応答956がWIF325に送信される。MS505は、WIF325のDHCPプロキシ415からDHCPオファー958メッセージを受信する。MS505は、WIF325のDHCPプロキシ415にDHCP要求960メッセージを送信することにより、DHCPオファー838に応答する。WIF325のDHCPプロキシ415からMS505にDHCPアクナレッジメント962メッセージが送信され、MS505との間で交換されるデータ970が提供される。
【0050】
図10は、ネットワーク間のインターワーキング方法のフローチャートであり、本方法は、エレメント1000において第1ネットワークから信号を受信する段階を備える。信号は、STAがWLAN120から受信してよく、WLAN120はWiFiネットワークである。エレメント1010において、STAは信号を調べ、サービスセットID(SSID)を識別する。エレメント1020において、第1ネットワークを用いて第2ネットワークにアクセスするネットワーク間のインターワーキングをAPがサポートしているかをSSIDを用いて判断する。エレメント1030において、STAは第1ネットワークにアソシエーションし、WiFiインターワーキング機能(WIF)325を用いて第2ネットワークにアクセスする。
【0051】
本明細書においては、命令、機能、手順、データ構造、アプリケーションプログラム、構成設定等のデータを参照して実施形態を記載した。本開示の目的においては、「プログラム」という用語は、アプリケーション、ドライバ、処理、ルーチン、方法、モジュール、およびサブプログラムを含む広い範囲のソフトウェア構成要素および構成概念を範囲に含む。「プログラム」とうい用語は、完全なコンパイル単位(つまり、独立してコンパイルできる命令のセット)、コンパイル単位の集合体、もしくはコンパイル単位の一部について言及するべく用いることができる。したがって、「プログラム」とうい用語は、無線通信システム100によって実行されたときに所望の信号の伝送が実行される任意の命令の集合体を言及するべく用いられうる。無線通信システム100におけるプログラムは、ソフトウェア環境の構成要素と見なしうる。
【0052】
本明細書に記載した動作は、一般的に、有形媒体上に規定どおりにコード命令として実現された適切なファームウェアもしくはソフトウェアの実行を介して促進される。したがって、本発明の実施形態は、何らかの形態のプロセシングコアで実行され、もしくは機械可読媒体の上もしくは内部において実施もしくは実現される命令のセットを含みうる。機械可読媒体は、機械(たとえば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で情報を記憶もしくは送信する任意のメカニズムを含む。たとえば、機械可読媒体は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリ装置等の製品であってよい。さらに、機械可読媒体は、伝播信号、たとえば、電気、光、音声、もしくはその他の形態の伝播信号(たとえば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)であってよい。
【0053】
本発明のいくつかの特徴を図示し、本明細書に記載したが、当業者であれば、多くの改変、置換、変更、および均等物に想到するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、このような改変および変更を、本発明の真の趣旨内にあるものとして、その範囲に含むことを意図していることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク間のインターワーキング(interworking)方法であって、
第1ネットワークのアクセスポイント(AP)から信号を受信する段階と、
前記信号を調べて、サービスセットID(SSID)を識別する段階と、
前記第1ネットワークを用いて第2ネットワークにアクセスするネットワーク間のインターワーキングを前記APがサポートしているかを、前記SSIDを用いて判断する段階と、
前記第1ネットワークにアソシエーションし、ワイファイ(WiFi)インターワーキング機能(WIF)エレメントを用いて前記第2ネットワークにアクセスする段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記APは、キャリアクラスWiFi AP(carrier−class WiFi AP)である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記SSIDは、インターワーキング(IWK)SSIDである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数のSSIDから前記IWK SSIDを選択する段階をさらに備え、各SSIDは別の仮想ローカルエリアネットワーク(VLAN)にマップされている請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記WIFエレメントは、認証・認可・アカウンティング(AAA)機能、シングリング転送機能(SFF)、およびモバイルインターネットプロトコル(IP)フォーリンエージェント(FA)もしくはデータパス機能を有する請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記SSIDは、ブロードキャストSSIDである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1ネットワークはWiFiネットワークであり、前記第2ネットワークはワイマックス(WiMAX)ネットワークである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ネットワークエントリ方法であって、
第1ネットワークおよび第2ネットワークを介して通信するよう構成されたステーション(STA)を用いて、前記第1ネットワークから第1信号を受信する段階と、
前記第1ネットワークとのアソシエーションを構築する段階と、
アクセスポイント(AP)を介してWiFiインターワーキング機能(WIF)エレメントに拡張可能認証プロトコル(EAP)メッセージを送信することにより、前記第2ネットワークにおいて前記STAを認証する段階と、
動的ホスト構成プロトコル(DHCP)発見メッセージを送信して、DHCPサーバを見つける段階と、
DHCPオファーメッセージを受信する段階と、
DHCP要求メッセージにより前記DHCPオファーメッセージに応答する段階と、
前記WIFエレメントからアクナレッジメントを受信する段階と、
前記第1ネットワークを用いて前記第2ネットワーク上でデータを送信する段階と
を備える方法。
【請求項9】
前記第1ネットワークは、ワイファイ(WiFi)ネットワークであり、前記第2ネットワークは、ワイマックス(WiMAX)ネットワークである請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記STAは、前記WIFエレメントの認証・認可・アカウンティング(AAA)プロキシに拡張可能認証プロトコル(EAP)メッセージを送信することにより、前記第2ネットワークで認証される請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記DHCP発見メッセージは、前記WIFに送信される請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記DHCPオファーメッセージは、前記WIFから受信される請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記DHCP要求メッセージは、前記WIFに送信される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記APは、マルチプルブロードキャストサービスセットID(BSSID)をサポートするよう構成されている請求項8に記載の方法。
【請求項15】
単一無線ハンドオーバ方法であって、
単一無線ステーション(STA)を用いて第1ネットワークに接続する段階と、
第2ネットワークの利用可能性を検出する段階と、
前記第2ネットワークの信号転送機能(SFF)のアドレスを見つけ出す段階と、
前記第2ネットワークの前記SFFにトンネルを構築する段階と、
前記トンネルを介して前記第2ネットワークに最初のエントリを実行する段階と、
前記第2ネットワークの基地局にハンドオーバを実行する段階と
を備える方法。
【請求項16】
前記第1ネットワークは、ワイファイ(WiFi)ネットワークであり、前記第2ネットワークは、ワイマックス(WiMAX)ネットワークである請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記WiMAXネットワークの前記SFFに前記トンネルを構築する段階は、前記SFFにSTA基本的機能(SBC)要求を送信する段階を有する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記WiMAXネットワークの前記SFFに前記トンネルを構築する段階は、プライバシー鍵管理(PKM)/EAPの交換を含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第1ネットワーク上で通信するための第1プロトコル層と、前記第1ネットワークを介して第2ネットワーク上で通信するための第2プロトコル層とを備える単一無線ステーション(STA)であって、第1ネットワークのアクセスポイント(AP)から信号を受信し、前記信号を調べてサービスセットID(SSID)を識別して前記APがネットワーク間のインターワーキングをサポートしているかを判断し、前記第1ネットワークにアソシエーションしてワイファイ(WiFi)インターワーキング機能(WIF)エレメントを用いて前記第2ネットワークにアクセスするSTA。
【請求項20】
動的ホスト構成プロトコル(DHCP)を用いて前記第2ネットワークを見つけ出す請求項19に記載のSTA。
【請求項21】
インターワーキング(IWK)SSIDを受信する請求項19に記載のSTA。
【請求項22】
前記APによって送信される複数のSSIDから前記IWK SSIDを探し出す請求項21に記載のSTA。
【請求項23】
前記SSIDは、キャリアクラスWiFi APからのブロードキャストSSID(BSSID)である請求項19に記載のSTA。
【請求項24】
前記第1ネットワークはWiFiネットワークであり、前記第2ネットワークはワイマックス(WiMAX)ネットワークである請求項19に記載のSTA。
【請求項25】
第1ネットワークのアクセスポイント(AP)から信号を受信する段階と、
前記信号を調べてサービスセットID(SSID)を識別する段階と、
前記第1ネットワークを用いて第2ネットワークにアクセスするネットワーク間のインターワーキングを前記APがサポートしているかを、前記SSIDを用いて判断する段階と、
前記第1ネットワークにアソシエーションし、ワイファイ(WiFi)インターワーキング機能(WIF)エレメントを用いて前記第2ネットワークにアクセスする段階と
を備える方法を実行するよう機械により実行可能なプログラムを格納する有形機械可読媒体を備える物品。
【請求項26】
前記SSIDは、インターワーキング(IWK)SSIDである請求項25に記載の物品。
【請求項27】
前記第1ネットワークはWiFiネットワークであり、前記第2ネットワークはワイマックス(WiMAX)ネットワークである請求項25に記載の物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−521704(P2013−521704A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556100(P2012−556100)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2011/025727
【国際公開番号】WO2011/109189
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.3GPP
3.LTE
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】