説明

印刷システム、印刷装置および印刷方法

【課題】コンテンツを書き込んだ光ディスクにコンテンツ情報を容易に印刷する。
【解決手段】メディア記録装置と印刷装置は、DLNAガイドラインに準拠するネットワークで接続され、メディア記録装置は、コンテンツのデータを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたコンテンツの中から選択されたコンテンツのデータと、コンテンツに対応する識別情報を記録メディアに書き込む書き込み部と、印刷装置から識別情報に関する問い合わせを受けた場合、識別情報に対応するコンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を印刷装置に送るコンテンツ管理部と、を備え、印刷装置は、記録メディアに記録された情報を読み込む読み込み部と、読み込んだ情報から識別情報を抽出し、識別情報に関する問い合わせをメディア記録装置に送り、メディア記録装置が問い合わせに対して送るコンテンツ情報を取得し記録メディアに印刷する印刷部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システム、印刷装置および印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内において、内蔵するハードディスクにテレビ番組等のコンテンツをMPEG(Moving Picture Expert Group)2等の圧縮形式で記憶し、後刻、再生して視聴できるハードディスクドライブ(Hard DIsk Drive:HDD)レコーダーが普及している。このようなHDDレコーダーの中には、所望のコンテンツを、更に、DVD(Digital Versatile Disc)のような光ディスクに記録できるドライブ装置を内蔵した機種も多く提供されている。
ユーザーは、HDDレコーダーで記録した光ディスクの保管や管理を容易にすべく、光ディスクのレーベル等にコンテンツのタイトル、再生時間および作成日時等の情報を書き加えたり、下記特許文献1に示すような印刷装置を使ってコンテンツに関連する画像を印刷したりした。
ところで、HDDレコーダーや印刷装置は、メーカーが異なる場合、これらを直接に接続し、HDDレコーダーに記憶したコンテンツに関連する画像や情報を印刷装置に送ることは難しかった。しかしながら、近年では、Digital Living Network Alliance(DLNA)により策定されたガイドライン(DLNAガイドライン)に準拠することにより、これらの装置を直接に接続することが可能になった。
【0003】
図4は、DMS(Digital Media Server)として機能するHDDレコーダー230、DMPr(Digital Media Printer)として機能するインクジェットプリンター210およびDMC(Digital Media Controller)として機能する情報端末装置70がネットワーク62に接続され、光ディスクにコンテンツを書き込み、そのコンテンツの情報を光ディスクに印刷するためのシステムの概機能構成を示す。ここで、インクジェットプリンター210のプリントエンハンスドサービス215、HDDレコーダー230のコンテンツディレクトリーサービス34とコネクションマネージャーサービス36は、何れもUPnP(Universal Plug and Play)規格に準拠した公知のサービスである。
【0004】
ユーザーは、HDDレコーダー230で所望のコンテンツを光ディスク80に書き込み、書き込んだ光ディスク80をHDDレコーダー230にセットする。そして、ユーザーは、情報端末装置70を操作して、上記したサービスを利用し、所望のコンテンツに関する情報をインターネット60やHDDレコーダー230から取得し、取得した情報の印刷をインクジェットプリンター210に指示することで、光ディスク80にコンテンツに関する情報を印刷することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−276296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、光ディスクにコンテンツが書き込まれた場合、書き込まれたコンテンツに関する情報は視認できないため、ユーザーは、コンテンツを書き込んだ光ディスクに付箋を付けたり、整理番号を付加したりする必要があり、特に、複数の光ディスクにそれぞれ異なるコンテンツを書き込み、これらを印刷装置にセットして印刷する場合、ユーザーは光ディスクとコンテンツを間違えないように管理する必要があり、所望の情報を光ディスクに印刷するまでに多くの手間と時間を要した。
本発明は、コンテンツを書き込んだ光ディスクにコンテンツ情報を容易に印刷することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]
本適用例にかかる印刷システムは、コンテンツを脱着可能な記録メディアに記録するメディア記録装置と、前記記録メディアに情報を印刷する印刷装置とが、DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインに準拠するネットワーク上で接続された印刷システムであって、前記メディア記録装置は、コンテンツのデータを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記コンテンツの中から選択された前記コンテンツのデータと、前記コンテンツに対応する識別情報を前記記録メディアに書き込む書き込み部と、前記印刷装置から前記識別情報に関する問い合わせを受けた場合、前記識別情報に対応する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、取得した前記コンテンツ情報を前記印刷装置に送るコンテンツ管理部と、を備え、前記印刷装置は、前記記録メディアに記録された情報を読み込む読み込み部と、前記読み込み部が読み込んだ情報から前記識別情報を抽出し、前記識別情報に関する問い合わせを前記メディア記録装置に送り、前記メディア記録装置が前記問い合わせに対して送る前記コンテンツ情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記コンテンツ情報を前記記録メディアに印刷する印刷部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、メディア記録装置は、記録メディアにコンテンツと、そのコンテンツに対応する識別情報を書き込み、印刷装置は、記録メディアに書き込まれた情報から識別情報を抽出し、抽出した識別情報に関してメディア記録装置に問い合わせる。そして、メディア記録装置は、印刷装置から問い合わせを受けた識別情報に対応するコンテンツ情報を取得して印刷装置に送り、印刷装置は、コンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を記録メディアに印刷する。従って、記録メディアには、記録されたコンテンツに加えて、このコンテンツに対応する識別情報が書き込まれ、識別情報に基づいてコンテンツの情報を授受するため、記録メディアに記録したコンテンツの情報を正確かつ容易に記録メディアに印刷できる。
【0010】
[適用例2]
上記適用例にかかる印刷システムにおいて、前記メディア記録装置は、UPnP(Universal Plug andPlay)に準拠したDMS(Digital Media Server)であり、前記印刷装置は、前記UPnPに準拠したDMPr(Digital Media Printer)であることが好ましい。
【0011】
このような構成によれば、ネットワークに容易に接続できると共に、UPnPが規定するサービスを使用できる。
【0012】
[適用例3]
上記適用例にかかる印刷システムにおいて、前記コンテンツ管理部は、前記印刷装置から前記識別情報に関する問い合わせを受けた場合、最初に、前記識別情報に対応する前記コンテンツを前記記録メディアに書き込んだことを示す書き込み情報を送り、前記情報取得部は、前記コンテンツ管理部から送られる前記書き込み情報が書き込みを示す場合、前記コンテンツ管理部に対して前記コンテンツ情報を要求することが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、記録メディアから読み込んだ識別情報に応じたコンテンツ情報を正確かつ確実に印刷できる。
【0014】
[適用例4]
本適用例にかかる印刷装置は、DLNAガイドラインに準拠するネットワークを介して接続されたメディア記録装置が記録メディアに記録したコンテンツの情報を、前記記録メディアに印刷する印刷装置であって、前記記録メディアに記録された情報を読み込む読み込み部と、前記読み込み部が読み込んだ情報から前記コンテンツに対応する識別情報を抽出し、前記識別情報に関する問い合わせを前記メディア記録装置に送り、前記メディア記録装置が前記問い合わせに対して送るコンテンツ情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記コンテンツ情報を前記記録メディアに印刷する印刷部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、メディア記録装置は、記録メディアにコンテンツと、そのコンテンツに対応する識別情報を書き込み、印刷装置は、記録メディアに書き込まれた情報から識別情報を抽出し、抽出した識別情報に関してメディア記録装置に問い合わせる。そして、メディア記録装置は、印刷装置から問い合わせを受けた識別情報に対応するコンテンツ情報を取得して印刷装置に送り、印刷装置は、コンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を記録メディアに印刷する。従って、記録メディアには、記録されたコンテンツに加えて、このコンテンツに対応する識別情報が書き込まれ、識別情報に基づいてコンテンツの情報を授受するため、記録メディアに記録したコンテンツの情報を正確かつ容易に記録メディアに印刷できる。
【0016】
[適用例5]
本適用例にかかる印刷方法は、メディア記録装置と印刷装置とがDLNAガイドラインに準拠するネットワークを介して接続され、前記メディア記録装置がコンテンツを記録した脱着可能な記録メディアに、前記印刷装置が前記コンテンツの情報を印刷する印刷方法であって、前記メディア記録装置が記憶した前記コンテンツの中から選択された前記コンテンツのデータと、前記コンテンツに対応する識別情報を前記記録メディアに書き込む工程と、前記印刷装置が前記記録メディアに記録された情報を読み込む工程と、前記印刷装置が読み込んだ前記情報から前記識別情報を抽出し、前記メディア記録装置に対して前記識別情報に関して問い合わせる工程と、前記メディア記録装置が前記識別情報に関する問い合わせを受けた場合、前記識別情報に対応する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、取得した前記コンテンツ情報を前記印刷装置に送る工程と、前記印刷装置が前記メディア記録装置から送られる前記コンテンツ情報を取得し、取得した前記コンテンツ情報を前記記録メディアに印刷する工程と、を有することを特徴とする。
【0017】
このような方法によれば、メディア記録装置は、記録メディアにコンテンツと、そのコンテンツに対応する識別情報を書き込み、印刷装置は、記録メディアに書き込まれた情報から識別情報を抽出し、抽出した識別情報に関してメディア記録装置に問い合わせる。そして、メディア記録装置は、印刷装置から問い合わせを受けた識別情報に対応するコンテンツ情報を取得して印刷装置に送り、印刷装置は、コンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を記録メディアに印刷する。従って、記録メディアには、記録されたコンテンツに加えて、このコンテンツに対応する識別情報が書き込まれ、識別情報に基づいてコンテンツの情報を授受するため、記録メディアに記録したコンテンツの情報を正確かつ容易に記録メディアに印刷できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係るレーベル印刷システムの構成を示すブロック図。
【図2】コンテンツディレクトリーサービスとコネクションマネージャーサービスの定義例を示す図。
【図3】レーベル印刷システムを構成する印刷装置とメディア記録装置との処理の流れを説明するフローチャート。
【図4】コンテンツの情報を光ディスクに印刷するための従来のシステムの機能構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、印刷システムについて図面を参照して説明する。
【0020】
(実施形態)
図1は、レーベル印刷システム5の全体の構成を示すブロック図である。レーベル印刷システム5は、記録メディアである光ディスク80に種々のコンテンツを記録し、光ディスク80の非記録面(レーベル領域)にコンテンツに関する情報を印刷する印刷システムであり、印刷装置10とメディア記録装置30とがネットワーク62を介して接続されている。尚、本実施形態では、ネットワーク62はDLNAガイドラインに対応するイントラネットを想定するが、これに限定されない。
メディア記録装置30はDMSとして機能し、印刷装置10はDMPrとして機能し、何れもUPnP規格に準拠している。また、このネットワーク62には、所定のOS(Operating System)に制御されるパーソナルコンピューター(図示は略す)等がDMSとして更に接続されても良い。
【0021】
メディア記録装置30は、HDDレコーダーのような様態を想定し、通信部32、コンテンツディレクトリーサービス34、コネクションマネージャーサービス36、ベンダーサービス40、メディア書き込み部38、コンテンツ記憶部46および操作部48を備える。
通信部32は、例えば、OSI(Open System Interconnection)参照モデルのような階層化されたプロトコルに基づいて通信を行う。コンテンツディレクトリーサービス34、コネクションマネージャーサービス36およびベンダーサービス40は、デバイスとしてのメディア記録装置30がネットワーク62を介して接続された他の装置に対して提供する機能を有する。コンテンツディレクトリーサービス34は、印刷装置10からの要求に応じて自身が保持するタイトルリスト情報を送信し、タイトルの削除、再生などを行う。また、コネクションマネージャーサービス36は、通信の接続や解除に要するリソースを軽減する。尚、コンテンツディレクトリーサービス34とコネクションマネージャーサービス36は、UPnPで規定される一般的なサービスであり、これらの定義例を図2に示す。図2の記述Aは、コンテンツディレクトリーサービス34を定義する一例を示し、図2の記述Bは、コネクションマネージャーサービス36を定義する一例を示す。
【0022】
ベンダーサービス40は、コンテンツに関する情報を管理するコンテンツ情報管理部であり、コンテンツID管理部42と識別情報管理部44を備える。ここで、コンテンツIDと識別情報について説明する。識別情報は、光ディスク80にコンテンツが書き込まれる際に、このメディア記録装置30が書き込んだことを示すユニークな識別子であり、数十バイト程度のデータを想定する。また、コンテンツIDは、光ディスク80に書き込まれたコンテンツと一意に対応するIDである。
本実施形態では、例えば、ハードディスク装置であるコンテンツ記憶部46に記憶されたテレビ番組等のコンテンツの中から、ユーザーが操作部48を操作して所望のコンテンツを選択し、選択されたコンテンツのデータはメディア書き込み部38に送られ、予めセットされた光ディスク80に書き込まれる。その際、識別情報管理部44は、識別情報を生成してメディア書き込み部38に送ることにより、識別情報は光ディスク80に書き込まれる。本実施形態では、識別情報はコンテンツと同様に、光ディスク80の記録層に書きこまれる様態を想定するが、この様態に限定されず、例えば、マトリックス型の2次元コードのようなバーコード情報が光ディスク80のレーベル領域等に書き込まれる様態でも良い。また、コンテンツID管理部42は、光ディスク80に書き込んだコンテンツIDを生成する。この結果を受け、ベンダーサービス40は、識別情報とコンテンツIDを関連付けて記憶する。
【0023】
また、ベンダーサービス40は、ネットワーク62に接続されたDMPrから識別情報に関する情報の問い合わせを受けた場合、自身が生成した識別情報である場合は、その識別情報に対応するコンテンツIDを返す機能を有する。更に、DMPrからコンテンツIDに関する情報の問い合わせを受けた場合、コンテンツディレクトリーサービス34は、そのコンテンツIDに対応するコンテンツ情報をコンテンツ記憶部46等から取得し、取得したコンテンツ情報をDMPrに送る機能を有する。
印刷装置10は、通信部12、印刷情報取得部14、印刷部20およびメディア読み込み部22を備える。また、印刷情報取得部14は、印刷すべき情報を取得する機能を有し、コンテンツ情報取得部16と識別情報抽出部18を備える。
通信部12は、メディア記録装置30と同様に、OSI参照モデルのような階層化されたプロトコルに基づいて通信を行う。メディア読み込み部22は、印刷対象としてセットされた光ディスク80を読み込む。読み込んだ情報は、識別情報抽出部18に送られる。
尚、本実施形態では、光ディスク80の記録層に書き込まれた識別情報を読み取る光ディスクドライブを想定するが、識別情報が記録される様態によっては、バーコード等を読み取るバーコード読み取り装置の様態であっても良い。
【0024】
識別情報抽出部18は、メディア読み込み部22から送られる情報の中から、光ディスク80に書き込まれた識別情報を検索し、検索できた場合は識別情報を抽出する。印刷情報取得部14は、識別情報抽出部18が識別情報を抽出した場合、ネットワーク62に接続されたDMSを検索し、検索したDMSにベンダーサービス40を有するか、否かを問い合わせ、更に、抽出した識別情報を書き込んだDMSか、否かを問い合わせる。ここで、検索したDMSがメディア記録装置30であった場合、識別情報抽出部18は、メディア記録装置30がベンダーサービス40を有することを認識し、更に、ベンダーサービス40が提供するアクションを使用して、識別情報抽出部18が抽出した識別情報はメディア記録装置30により書き込まれたことを認識する。
コンテンツ情報取得部16は、メディア記録装置30から送られたコンテンツIDに対応するコンテンツ情報をメディア記録装置30から取得し、取得したコンテンツ情報を印刷部20に送る。本実施形態では、コンテンツ情報は、コンテンツのタイトル名、再生時間、メモリーサイズ、作成日付、コンテンツの静止画像等を想定する。
印刷部20は、コンテンツ情報取得部16から送られるコンテンツ情報を光ディスク80の非記録面に書き込む。本実施形態では、印刷部20は、インクジェットプリンターを想定するが、これに限定されるものではない。また、印刷装置10は、印刷機能に限定されず、コピーやスキャナー機能を備えた複合機の様態であっても良い。
【0025】
図3は、レーベル印刷システム5を構成する印刷装置10とメディア記録装置30との処理の流れを説明するフローチャートである。
最初に、メディア記録装置30に光ディスク80がセットされ、記録するコンテンツが指定される(ステップS100)。次に、メディア記録装置30は、指定されたコンテンツを光ディスク80に書き込む(ステップS105)。更に、メディア記録装置30は、光ディスク80に識別情報を書き込む(ステップS110)。続いて、メディア記録装置30にセットされた光ディスク80が取り出される(ステップS115)。
続いて、メディア記録装置30から取り出された光ディスク80は印刷装置10にセットされる(ステップS120)。次に、印刷装置10は、光ディスク80に書き込まれた情報の中から識別情報を抽出する(ステップS125)。ここで、識別情報を抽出できない場合(ステップS130でNo)、一連の処理を終了する。
【0026】
他方で、識別情報を抽出できた場合(ステップS130でYes)、印刷装置10は、ネットワーク62に接続されたDMSを検索する(ステップS135)。ここで、DMSを検索できない場合(ステップS140でNo)、一連の処理を終了する。
他方で、DMSを検索できた場合(ステップS140でYes)、印刷装置10は、メディア記録装置30に対してベンダーサービス40の有無を問い合わせる(ステップS145)。この問い合わせを受けて、メディア記録装置30はベンダーサービス40の有無を印刷装置10に送る(ステップS150)。
印刷装置10は、メディア記録装置30がベンダーサービス40を有しない場合(ステップS155でNo)、ネットワーク62に接続されたDMSを検索する工程(ステップS135)に戻り、他のDMSを検索する。
他方で、メディア記録装置30がベンダーサービス40を有している場合(ステップS155でYes)、印刷装置10は、メディア記録装置30に対して識別情報を書き込んだか、否かを問い合わせる(ステップS160)。この問い合わせを受けて、メディア記録装置30は識別情報に対する返答を送る(ステップS165)。
【0027】
印刷装置10は、メディア記録装置30からの返答が、例えば、値がNULLのように有効ではないコンテンツIDである場合(ステップS170でNo)、ネットワーク62に接続されたDMSを検索する工程(ステップS135)に戻り、他のDMSを検索する。
他方で、メディア記録装置30からの返答が有効なコンテンツIDである場合(ステップS170でYes)、印刷装置10は、メディア記録装置30に対して送られたコンテンツIDに応じたコンテンツ情報を要求する(ステップS175)。これを受けて、メディア記録装置30は、コンテンツ情報を印刷装置10に送る(ステップS180)。そして、印刷装置10は、メディア記録装置30から送られるコンテンツ情報を光ディスク80に印刷し(ステップS185)、一連の処理を終了する。以上の処理により、コンテンツを書き込んだ光ディスク80に対して、そのコンテンツに関するコンテンツ情報が正確かつ容易に収集され、収集されたコンテンツ情報は、その光ディスク80に正しく印刷される。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明したが、具体的な構成は、この実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、記録メディアは、光ディスク80に限定されない。フラッシュメモリーを用いたメモリーカードのような電子媒体であれば何れの様態でも良い。
【符号の説明】
【0028】
5…レーベル印刷システム、10…印刷装置、12…通信部、14…印刷情報取得部、16…コンテンツ情報取得部、18…識別情報抽出部、20…印刷部、22…メディア読み込み部、30…メディア記録装置、32…通信部、34…コンテンツディレクトリーサービス、36…コネクションマネージャーサービス、38…メディア書き込み部、40…ベンダーサービス、42…コンテンツID管理部、44…識別情報管理部、46…コンテンツ記憶部、48…操作部、60…インターネット、62…ネットワーク、70…情報端末装置、80…光ディスク、210…インクジェットプリンター、215…プリントエンハンスドサービス、230…HDDレコーダー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを脱着可能な記録メディアに記録するメディア記録装置と、前記記録メディアに情報を印刷する印刷装置とが、DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインに準拠するネットワーク上で接続された印刷システムであって、
前記メディア記録装置は、
コンテンツのデータを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記コンテンツの中から選択された前記コンテンツのデータと、前記コンテンツに対応する識別情報を前記記録メディアに書き込む書き込み部と、
前記印刷装置から前記識別情報に関する問い合わせを受けた場合、前記識別情報に対応する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、取得した前記コンテンツ情報を前記印刷装置に送るコンテンツ管理部と、を備え、
前記印刷装置は、
前記記録メディアに記録された情報を読み込む読み込み部と、
前記読み込み部が読み込んだ情報から前記識別情報を抽出し、前記識別情報に関する問い合わせを前記メディア記録装置に送り、前記メディア記録装置が前記問い合わせに対して送る前記コンテンツ情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記コンテンツ情報を前記記録メディアに印刷する印刷部と、を備えることを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷システムにおいて、
前記メディア記録装置は、UPnP(Universal Plug and Play)に準拠したDMS(Digital Media Server)であり、
前記印刷装置は、前記UPnPに準拠したDMPr(Digital Media Printer)であることを特徴とする印刷システム。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかに記載の印刷システムにおいて、
前記コンテンツ管理部は、前記印刷装置から前記識別情報に関する問い合わせを受けた場合、最初に、前記識別情報に対応する前記コンテンツを前記記録メディアに書き込んだことを示す書き込み情報を送り、
前記情報取得部は、前記コンテンツ管理部から送られる前記書き込み情報が書き込みを示す場合、前記コンテンツ管理部に対して前記コンテンツ情報を要求することを特徴とする印刷システム。
【請求項4】
DLNAガイドラインに準拠するネットワークを介して接続されたメディア記録装置が記録メディアに記録したコンテンツの情報を、前記記録メディアに印刷する印刷装置であって、
前記記録メディアに記録された情報を読み込む読み込み部と、
前記読み込み部が読み込んだ情報から前記コンテンツに対応する識別情報を抽出し、前記識別情報に関する問い合わせを前記メディア記録装置に送り、前記メディア記録装置が前記問い合わせに対して送るコンテンツ情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記コンテンツ情報を前記記録メディアに印刷する印刷部と、を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
メディア記録装置と印刷装置とがDLNAガイドラインに準拠するネットワークを介して接続され、前記メディア記録装置がコンテンツを記録した脱着可能な記録メディアに、前記印刷装置が前記コンテンツの情報を印刷する印刷方法であって、
前記メディア記録装置が記憶した前記コンテンツの中から選択された前記コンテンツのデータと、前記コンテンツに対応する識別情報を前記記録メディアに書き込む工程と、
前記印刷装置が前記記録メディアに記録された情報を読み込む工程と、
前記印刷装置が読み込んだ前記情報から前記識別情報を抽出し、前記メディア記録装置に対して前記識別情報に関して問い合わせる工程と、
前記メディア記録装置が前記識別情報に関する問い合わせを受けた場合、前記識別情報に対応する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、取得した前記コンテンツ情報を前記印刷装置に送る工程と、
前記印刷装置が前記メディア記録装置から送られる前記コンテンツ情報を取得し、取得した前記コンテンツ情報を前記記録メディアに印刷する工程と、を有することを特徴とする印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−109436(P2011−109436A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−262613(P2009−262613)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】