説明

印刷制御装置、印刷装置および印刷プログラム

【課題】印刷を効率良く行うことができると共に使い勝手を向上できる印刷制御装置、印刷装置および印刷プログラムを提供すること。
【解決手段】PC10は、片面がモノクロで且つ片面がカラーにより印刷される両面印刷が連続して行われる場合に、モノクロ又はカラーの一方のインクがエンプティになり片面の印刷が不能になると、モノクロ又はカラーの他方のインクにより片面を継続して印刷可能に構成されている。よって、両面の連続印刷中にインクが無くなり、印刷が中断されることが無くなるので、印刷を効率良く行うことができると共に使い勝手を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置、印刷装置および印刷プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2004−199292号公報には、ハガキ表面の宛名をモノクロで印刷すると共にハガキ裏面の写真や絵などをカラーで印刷する両面印刷を連続して実行可能なプリンタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−199292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のプリンタでは、ハガキの両面を連続して印刷できるが、モノクロ用のインク又はカラー用のインクの一方がエンプティになると印刷が中断され、インクカートリッジを交換しない限り印刷を再開できない。よって、予備用のインクカートリッジが無く交換できない場合には印刷を終了し、後ほど、インクカートリッジを交換する作業だけでなく、両面印刷の再設定を行う作業が必要になるので、効率的な印刷ができないと共に使い勝手も悪いという問題点があった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで印刷する両面印刷において、モノクロ印刷用の着色剤又はカラー印刷用の着色剤の一方がエンプティになった場合に、印刷を効率良く行うことができると共に使い勝手を向上できる印刷制御装置、印刷装置および印刷プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、請求項1記載の印刷制御装置は、複数の記録媒体の両面を連続して印刷可能で且つモノクロ又はカラーによる印刷が可能な印刷手段に対して印刷実行を指示する印刷指示手段を備えており、前記複数の記録媒体の両面を連続して印刷する場合に、その記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで印刷する両面連続印刷モードであるか否かを判別するモード判別手段と、そのモード判別手段により前記両面連続印刷モードであると判別された場合に、前記モノクロ印刷用のモノクロ着色剤および前記カラー印刷用のカラー着色剤の残量を示す残量情報を取得する残量取得手段と、その残量取得手段により取得される残量情報から前記モノクロ及びカラーによって前記第1面及び第2面を印刷可能であるか否かを判別する印刷判別手段と、その印刷判別手段により前記第1面及び第2面のいずれか一方の面が印刷不能と判別された場合に、印刷可能となる他方の面を連続して印刷する片面連続印刷モードに設定するモード設定手段とを備えている。
【0007】
請求項2記載の印刷制御装置は、請求項1記載の印刷制御装置において、前記印刷判別手段により前記モノクロによる第1面が印刷不能と判別された場合に、その第1面をカラーにより印刷するか否かを問い合わせる問合手段を備え、前記モード設定手段は、前記問合手段による問い合わせ結果が、前記第1面をカラーにより印刷するものであった場合に、前記片面連続印刷モードに代えて、前記第1及び第2面の両面をカラー着色剤により印刷する両面カラー印刷モードに設定するものである。
【0008】
請求項3記載の印刷制御装置は、請求項1又は2に記載の印刷制御装置において、前記モード設定手段により前記片面連続印刷モードが設定された場合に、その片面連続印刷モードにより連続して印刷される前記他方の面と、前記記録媒体の第1及び第2面の印刷順序とに基づいて、前記記録媒体の表裏反転を行うか否かを判別する反転判別手段と、その反転判別手段により表裏反転を行うと判別された場合に、前記記憶媒体の表裏反転を指示する反転指示手段とを備えている。
【0009】
請求項4記載の印刷制御装置は、請求項1から3のいずれかに記載の印刷制御装置において、前記印刷指示手段は、前記印刷手段に対して印刷を実行させる印刷データを出力するものであり、前記モード設定手段により片面連続印刷モードが設定された場合に、前記第1及び第2面の両面印刷を実行させる両面印刷データのうち、前記印刷判別手段により印刷不能と判別された前記一方の面に対応する片面印刷データの出力を中止する出力中止手段を備えている。
【0010】
請求項5記載の印刷制御装置は、請求項4記載の印刷制御装置において、前記出力中止手段により出力が中止される片面印刷データを記憶する中止データ記憶手段を備えている。
【0011】
請求項6記載の印刷制御装置は、請求項1から5のいずれかに記載の印刷制御装置において、前記モード設定手段により前記片面連続印刷モードが設定された場合に前記他方の面のみが印刷された片面印刷枚数を記憶する枚数記憶手段を備え、前記印刷指示手段は、前記枚数記憶手段に記憶される片面印刷枚数分の印刷が、未印刷の前記一方の面になされるように前記印刷手段に印刷実行を指示する再印刷手段を備えている。
【0012】
請求項7記載の印刷装置は、複数の記録媒体の両面を連続して印刷可能で且つモノクロ又はカラーによる印刷が可能な印刷手段と、その印刷手段に印刷実行を指示する印刷指示手段とを備えており、前記複数の記録媒体の両面を連続して印刷する場合に、その記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで印刷する両面連続印刷モードであるか否かを判別するモード判別手段と、そのモード判別手段により前記両面連続印刷モードであると判別された場合に、前記モノクロ印刷用のモノクロ着色剤および前記カラー印刷用のカラー着色剤の残量を示す残量情報を取得する残量取得手段と、その残量取得手段により取得される残量情報から、前記モノクロ及びカラーによって前記第1面及び第2面を印刷可能であるか否かを判別する印刷判別手段と、その印刷判別手段により前記第1面及び第2面のいずれか一方の面が印刷不能と判別された場合に、印刷可能となる他方の面を連続して印刷する片面連続印刷モードに設定するモード設定手段とを備えている。
【0013】
請求項8記載の印刷プログラムは、複数の記録媒体の両面を連続して印刷可能で且つモノクロ又はカラーによる印刷が可能な印刷手段に対して印刷実行を指示する印刷指示手段を備えた印刷制御装置に、前記複数の記録媒体の両面を連続して印刷する場合に、その記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで印刷する両面連続印刷モードであるか否かを判別するモード判別ステップと、そのモード判別ステップにより前記両面連続印刷モードであると判別された場合に、前記モノクロ印刷用のモノクロ着色剤および前記カラー印刷用のカラー着色剤の残量を示す残量情報を取得する残量取得ステップと、その残量取得ステップにより取得される残量情報から、前記モノクロ及びカラーによって前記第1面及び第2面を印刷可能であるか否かを判別する印刷判別ステップと、その印刷判別ステップにより前記第1面及び第2面のいずれか一方の面が印刷不能と判別された場合に、印刷可能となる他方の面を連続して印刷する片面連続印刷モードに設定するモード設定ステップとを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の印刷制御装置によれば、記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで連続印刷する場合に、第1及び第2面のいずれか一方の面が印刷不能になると、印刷可能となる他方の面を連続して印刷する片面連続印刷モードが設定され、印刷可能な片面を中断することなく印刷できるので、連続印刷の途中でカラー又はモノクロの着色剤を交換または充填するなどの作業が不要になり、印刷を効率良く行うことができると共に使い勝手を向上できるという効果がある。
【0015】
なお、請求項1において、記録媒体の両面を第1及び第2面と記載したが、記録媒体の印刷順序は、先に第1面をモノクロ印刷して後に第2面をカラー印刷しても良いし、先に第2面をカラー印刷して後に第1面をモノクロ印刷しても良い。
【0016】
請求項2記載の印刷制御装置によれば、請求項1記載の印刷制御装置の奏する効果に加え、モノクロによる印刷が不能となる第1面を、カラー着色剤を代用して印刷可能になるので、モノクロ着色剤を交換または充填することなく印刷を継続することができ、印刷を効率良く行うことができると共に使い勝手を向上できるという効果がある。
【0017】
また、カラー着色剤による第1面の印刷は、カラー着色剤の混合比率を調整してモノクロに近似した色で印刷するものとしても良いし、カラーで印刷するものとしても良い。特に、第1面をモノクロに近似した色で印刷した場合には、ユーザが所望する印刷態様を提供することができる。
【0018】
請求項3記載の印刷制御装置によれば、請求項1又は2に記載の印刷制御装置の奏する効果に加え、記録媒体の表裏反転が反転指示手段により指示されるので、記録媒体の第1面と第2面とが反対に印刷されることを防止できるという効果がある。
【0019】
請求項4記載の印刷制御装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の印刷制御装置の奏する効果に加え、片面連続印刷モードが設定されると、第1及び第2面の両面印刷を実行させる両面印刷データのうち、印刷不能と判別された一方の面に対応する片面印刷データの出力が中止されるので、印刷に必要な印刷データのみを出力することができ、印刷データの送信速度の向上および印刷手段における処理負担の軽減を図ることができるという効果がある。
【0020】
なお、印刷制御装置と別体に設けられる印刷装置に印刷手段が設けられている場合、その印刷装置は、一般的に、演算処理手段の処理能力が印刷制御装置より劣るし、印刷データを記憶する記憶領域も少ないので、大量の印刷データを記憶して処理を行うと記録媒体の印刷速度が低下する。しかし、請求項4記載の印刷制御装置の構成であれば、印刷装置は、受信した印刷データに基づく印刷のみを実行すれば良いので、処理負担の軽減が図られて、印刷速度が低下することを抑制できるという効果を奏することができる。
【0021】
また、片面印刷データの出力の中止とは、その片面印刷データを両面印刷データから削除することで出力を中止しても良いし、第1及び第2面のそれぞれに対応する片面印刷データを連続して出力する場合には、印刷不能な一方の面に対応する片面印刷データを出力する処理を未実行に(スキップ)するように構成しても良い。どちらの構成であっても、印刷不能な一方の面に対応する片面印刷データは出力されないので、印刷データの送信速度の向上および印刷手段における処理負担の軽減を図ることができる。
【0022】
請求項5記載の印刷制御装置によれば、請求項4記載の印刷制御装置の奏する効果に加え、両面印刷データのうち出力が中止された片面印刷データを中止データ記憶手段に記憶できるので、その中止データ記憶手段に記憶される片面印刷データに基づいて未印刷の一方の面を印刷することができる。よって、未印刷の一方の面を印刷するために、ユーザは新たに片面印刷データを作成する必要がなくなるので、使い勝手を向上できるという効果がある。
【0023】
請求項6記載の印刷制御装置によれば、請求項1から5のいずれかに記載の印刷制御装置の奏する効果に加え、他方の面のみが印刷された片面印刷枚数分の印刷が、未印刷の一方の面になされるように印刷手段に再印刷が指示されるので、ユーザは、一方の面を印刷する枚数を再設定する必要がなくなり、使い勝手を向上できるという効果がある。
【0024】
請求項7記載の印刷装置によれば、請求項1記載の印刷制御装置と同様の効果を奏することができる。
【0025】
請求項8記載の印刷プログラムによれば、請求項1記載の印刷制御装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の電子機器の一例であるPCと、そのPCに接続されるMFPの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】PCのCPUにより実行される印刷処理を示したフローチャートである。
【図3】設定・ステータスデータ記憶エリアに記憶されるデータを模式的に示した模式図、及び、モニタ装置に表示される画面の一例を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の印刷制御装置の一例であるパーソナルコンピュータ(以下「PC」と称す)10と、そのPC10に接続される多機能周辺装置(以下「MFP(Multi Functi on Peripheral)」と称す)20の電気的構成を示すブロック図である。図2は、PC10のCPU11により実行される印刷処理を示したフローチャートである。図3は、設定・ステータスデータ記憶エリア14dに記憶されるデータを模式的に示した模式図、及び、モニタ装置16に表示される画面の一例を示した図である。
【0028】
なお、本実施形態のPC10は、ハガキ等の表面に印刷する宛名などをモノクロで印刷すると共に裏面に印刷する画像などをカラーで印刷する両面印刷が連続して行われる場合に、モノクロ又はカラーの一方のインクがエンプティとなったら、他方のインクを使用して片面のみを連続して印刷可能に構成されている。
【0029】
図1に示すように、PC10は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスクドライブ(以下「HDD」と称す)14、入力装置15、モニタ装置16、及び、インターフェース17とを主に有している。
【0030】
CPU11、ROM12、RAM13、及び、HDD14は、バス19を介して互いに接続されている。入力装置15、モニタ装置16、インターフェース17、及び、バス19は、入出力ポート18を介して互いに接続されている。
【0031】
CPU11は、ROM12、RAM13やHDD14に記憶される固定値やプログラムに従って、入出力ポート18と接続された各部を制御する演算処理装置である。ROM12は、PC10の動作を制御するためのプログラムなどが格納されたメモリであり、RAM13は、CPU11の処理に必要なプログラムやデータなどを一時的に記憶するための読み書き可能なメモリである。
【0032】
HDD14には、MFP20に印刷データの出力などを指示するプリンタドライバ14a、MFP20に出力される印刷データが記憶される印刷データ記憶エリア14b、削除された未印刷の印刷データが記憶される未印刷データ記憶エリア14c、及び、MFP20の状態を示すデータが記憶される設定・ステータスデータ記憶エリア14dが設けられている。
【0033】
プリンタドライバ14aは、PC10上で動作する文書作成ソフトや画像作成ソフトなどにより印刷が指示された場合に起動され、MFP20の印刷方法を設定可能な表示画面を表示したり、各作成ソフトで作成された印刷データをMFP20に対応する印刷データに変換して印刷データ記憶エリア14bに記憶したり、その変換した印刷データをMFP20に出力する指示を行うものである。尚、後述する設定・ステータスデータ記憶エリア14dに記憶される「両面印刷」や「両面印刷時の色パターン」などのパラメータの設定は、このプリンタドライバ14aにおける印刷方法を設定可能な表示画面において行われる。
【0034】
ここで、図3(a)を参照して、設定・ステータスデータ記憶エリア14dに記憶される各種データについて説明する。図3(a)に示すように、設定・ステータスデータ記憶エリア14dには、パラメータとして、両面印刷、両面印刷時の色パターン、カラーインク量(残量取得手段の一部)、モノクロインク量(残量取得手段の一部)、印刷用紙、印刷順序、及び、印刷枚数が設けられている。
【0035】
「両面印刷」のパラメータには、PC10上の各作成ソフトにより指示される印刷が、両面印刷か片面印刷かを示すデータが記憶される。「両面印刷時の色パターン」のパラメータには、PC10上の各作成ソフトにより指示される印刷の色パターンが、両面カラー、両面モノクロ、表面カラー裏面モノクロ、又は、表面モノクロ裏面カラーかを示すデータが記憶される。
【0036】
「カラーインク量」のパラメータは、カラーの各インク(本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー)の残量がカウンタ値としてそれぞれ記憶され、MFP20に出力される印刷データに応じたカウント値が加算される。「モノクロインク量」のパラメータは、モノクロインク(ブラック)の残量がカウンタ値として記憶され、カラーインクと同様に、印刷データに応じたカウンタ値が加算される。なお、インク量のカウント値は、MFP20のインクカートリッジの交換が確認された場合にリセットされる。
【0037】
「印刷用紙」のパラメータは、PC10上の各作成ソフトにより指示された印刷用紙(記録媒体)を示すものであり、ハガキ、A4又はA5などの用紙種類を示すデータが記憶されている。「印刷順序」のパラメータは、MFP20において印刷される用紙が表面から印刷されるか裏面から印刷されるかを示すデータが記憶されている。「印刷枚数」のパラメータは、PC10上の各作成ソフトにより連続印刷が指示された場合の印刷枚数を示すデータが記憶されている。
【0038】
図1に戻って説明する。入力装置15は、ユーザ指示を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウスなどで構成される。モニタ装置16は、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイなどにより構成され、各種処理内容や入力されたデータなどを視覚的に表示するものである。インターフェース17は、MFP20との間で各種のデータの送受信を行うものである。
【0039】
MFP20は、演算装置であるCPU21、各種の制御プログラムやデータを記憶したROM22、一時的にデータを記憶すると共にPC10から送信される印刷データや制御信号を記憶するメモリであるRAM23及びフラッシュメモリ24、PC10との間で各種データの送受信を行うインターフェース25、ボタンなどで構成される操作キー26、液晶パネルで構成されるLCD27、インクジェットプリンタで構成されるプリンタ28、及び、画像の取り込みを行うスキャナ29を主に有している。
【0040】
CPU21、ROM22、RAM23、及び、フラッシュメモリ24は、バス31を介して互いに接続されている。フラッシュメモリ24、インターフェース25、操作キー26、LCD27、プリンタ28、スキャナ、及び、バス31は、入出力ポート30を介して互いに接続されている。なお、プリンタ28には、図示しないモノクロ用のブラックインクカートリッジと、カラー用のシアン、マゼンタ、イエローインクカートリッジが装着されている。
【0041】
次に、図2を参照して、PC10のCPU11により実行される印刷処理について説明する。この印刷処理は、PC10上で実行される各作成ソフトにより印刷開始が指示された場合に実行される処理である。なお、本実施形態では、各作成ソフトによりハガキの連続印刷が指示された場合を例示しており、各作成ソフトにより印刷が指示されると、そのハガキに対応するステータスデータが設定・ステータスデータ記憶エリア14dに記憶される。
【0042】
印刷処理が開始されると、片面モノクロで且つ片面カラーで印刷する印刷モードであるか否かを判別する(S1)。S1の処理での判別は、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの「両面印刷」および「両面印刷時の色パターン」のパラメータを参照して、各作成ソフトにより指示された印刷が両面印刷で且つ、表面カラー裏面モノクロ又は表面モノクロ裏面カラーの色パターンであるか否かによって判別される。
【0043】
S1の処理で、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの「両面印刷」のパラメータが片面であったり、「両面印刷時の色パターン」のパラメータが両面カラーや両面モノクロであった場合には、片面モノクロで且つ片面カラーで印刷するモードでないので(S1:No)、通常印刷処理を実行し(S2)、その通常印刷処理において全印刷データのMFP20への送信が終わったら、本印刷処理を終了する。
【0044】
一方、S1の処理で、「両面印刷」のパラメータが両面で且つ「両面印刷時の色パターン」のパラメータが表面カラー裏面モノクロ又は表面モノクロ裏面カラーであった場合には、片面モノクロで且つ片面カラーで印刷するモードであるので(S1:Yes)、印刷を開始するために、用紙トレイの選択や印刷データの受信準備の指示などを含む印刷開始指示をMFP20に出力し(S3)、S4の処理へ移行する。
【0045】
S4の処理では、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの「カラー及びモノクロインク量」のパラメータを参照して、1枚分のハガキの両面を印刷可能なカラーインク及びモノクロインクがあるか否かを判別し(S4)、1枚分のハガキの両面を印刷可能なカラーインク及びモノクロインクがあれば(S4:Yes)、1枚分の両面を印刷する両面印刷データをMFP20に出力し(S5)、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの「印刷枚数」のパラメータを参照して全ての両面印刷データが出力されたか否かを判別する(S6)。
【0046】
S6の処理で、未だ出力されていない両面印刷データがあれば(S6:No)、S4の処理へ戻り、再度、1枚分の両面印刷を行うインクがあるか否かを判別し、S5の処理を繰り返した結果、全ての両面印刷データがMFP20に出力されていれば(S6:Yes)、本印刷処理を終了する。
【0047】
また、S4の処理で、1枚分のハガキの両面を印刷可能なカラー又はモノクロインクがなくエンプティであると判別されると(S4:No)、そのエンプティがカラーエンプティであるか否かを判別し(S11)、カラーエンプティであれば(S11:Yes)、「片面モノクロ印刷実行」、「カラーインク交換」及び「終了」の選択画面(図3(b)参照)をモニタ装置16の表示画面に表示する(S12)。
【0048】
図3(b)に示すように、選択画面には、「片面モノクロ印刷実行」、「カラーインク交換」及び「終了」の選択項目が表示されており、マウスなどで対応する項目をクリックすると、1の項目が選択されるように構成されている。
【0049】
S12の処理で、選択画面が表示されると、ユーザにより選択された項目が「カラーインク交換」であるか否かを判別すると共に(S13)、片面モノクロ印刷実行であるか否かを判別する(S15)。
【0050】
ユーザによる選択が「カラーインク交換」であれば(S13:Yes)、カラーインクの交換が完了したか否かを判別し(S14)、カラーインクの交換が完了するまで待機すると共に(S14:No)、カラーインクの交換が完了したら(S14:Yes)、S4の処理へ戻る。なお、S14の処理のカラーインクが交換完了したか否かの判別は、例えば、モニタ装置16に「インク交換完了?」の項目を表示し、その「インク交換完了?」の項目がクリックされたか否かにより判別できる。
【0051】
また、ユーザによる選択が「片面モノクロ印刷実行」であれば(S13:No、S15:Yes)、S16の処理へ移行して、片面をモノクロで印刷する処理が実行され、ユーザによる選択が「終了」であれば(S15:No)、印刷を継続できないので、本印刷処理を終了する。
【0052】
S16の処理では、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの「モノクロインク量」のパラメータを参照して、1枚分のハガキの片面を印刷可能なモノクロインクの残量があるか否かを判別し(S16)、モノクロインクの残量が足りなければ(S16:No)、カラー及びモノクロ共にインクの残量が不足しているので、エラー表示をモニタ装置16の表示画面上に表示して(S25)、本印刷処理を終了する。
【0053】
一方、S16の処理で、1枚分のハガキの片面を印刷可能なモノクロインクの残量があれば(S16:Yes)、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの「両面印刷時の色パターン」及び「印刷順序」のパラメータを参照して、最初に印刷する印刷面がモノクロによる印刷であるか否かを判別する(S17)。具体的には、印刷順序が表面であると共に表面がモノクロ印刷である場合と、印刷順序が裏面であると共に裏面がモノクロ印刷である場合にYesと判別され、印刷順序が表面であると共に表面がカラー印刷である場合と、印刷順序が裏面であると共に裏面がカラー印刷である場合にNoと判別される。
【0054】
S17の処理で、最初の印刷面がモノクロであると判別されると(S17:Yes)、S21の処理へ移行し、最初の印刷面がモノクロ印刷でないと判別されると(S17:No)、モノクロで印刷する印刷面が反対面である可能性があるので、次に、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの印刷用紙のパラメータを参照して、表裏区別のある紙か否かを判別する(S18)。表裏区別がある紙か否かの判別は、ハガキであれば表裏区別がありYesと判別され、A4やB5であれば表裏区別の必要がないのでNoと判別される。
【0055】
S18の処理で、表裏区別のある紙であると判別されると(S18:Yes)、MFP20の給紙トレイの用紙の表裏を確認する画面(図3(c)参照)を表示し(S19)、ユーザにより用紙の確認が完了したか否かを判別する(S20)。
【0056】
図3(c)に示すように、表示される表裏確認画面は、「モノクロの印刷面をセットして下さい」というコメントと、「完了」の項目とが表示され、ユーザがハガキの表裏を確認した後に「完了」をマウスなどでクリックすると、用紙の確認が完了したと判別されてS20の処理がYesとなる。つまり、S19の処理において、用紙の表裏確認の示唆を表示しているので、ユーザは、ハガキなどの表裏を確認でき、表面と裏面とが反対に印刷されることを防止することができる。
【0057】
S20の処理では、ユーザにより「完了」の項目が選択されるまで待機し(S20:No)、ユーザにより「完了」の項目が選択されると(S20:Yes)、S21の処理へ移行する。
【0058】
S21の処理では、印刷データ記憶エリア14bに記憶される印刷データから、カラー印刷に対応する印刷データを削除すると共に、その削除した印刷データを未印刷データ記憶エリア14cに記憶する(S21)。未印刷データ記憶エリア14cに記憶されるカラーの印刷データは、後に、未印刷となっている印刷面への印刷時に参照される。
【0059】
S21の処理が終わると、両面印刷用の印刷データからカラー印刷用の印刷データが削除されているので、印刷データ記憶エリア14bに記憶されている印刷データは、モノクロ印刷用の印刷データとなる。そのモノクロ印刷用の印刷データをMFP20に出力し(S22)、S23の処理へ移行する。
【0060】
なお、S22の処理では、モノクロ印刷用のデータのみをMFP20に送信しているので、MFP20では、受信したデータに基づいた印刷処理を実行すれば良くなる。つまり、MFP20は、PC10に比べて、CPUの性能も劣るし、RAMの記憶領域も多くとれないが、PC10により不要なデータを削除して印刷データを送信するので、処理負担の軽減を図ることができると共に印刷速度も向上できる。
【0061】
S23の処理では、設定・ステータスデータ記憶エリア14dの印刷枚数のパラーメータを参照して、全てのモノクロ印刷に対応する片面印刷データが出力完了したか否かを確認し(S23)、未だ全てのモノクロ印刷データが出力されていなければ(S23:No)、S16の処理へ戻り、次のハガキがモノクロ印刷可能であるか否かを確認する処理が繰り返される。なお、2回目以降のS17〜S20の処理は、既に用紙トレイの用紙確認が済んでいるので、未実行としてS16:Yesであれば、S21の処理へ移行するように構成しても良い。
【0062】
一方、S23の処理で、全てのモノクロ印刷に対応する片面印刷データが出力されていれば(S23:Yes)、エンプティとなっているインクカートリッジの交換後に、カラー印刷による片面を連続して印刷させる示唆表示を行い(S24)、本印刷処理を終了する。
【0063】
なお、エンプティとなっているインクカートリッジが交換された場合には、未印刷データ記憶エリア14cに記憶されているカラー印刷用の印刷データを読み出し、その読み出したデータをMFP20に送信することで、各作成ソフトにより新たな印刷データをユーザが作成する必要がなくなり、使い勝手を向上できる。また、未印刷データ記憶エリア14cに記憶されているデータを印刷する場合は、専用のアプリケーションがユーザに起動されることによりなされるが、その動作に関しては、未印刷データ記憶エリア14cに記憶されているデータをMFP20に送信するのみであるので、その詳細な説明は省略する。
【0064】
また、S24の処理では、カラー印刷による片面を印刷させる示唆表示としたが、モニタ装置16の表示画面に「インクを交換して、未印刷の用紙をセットして下さい」のコメントと、「完了」の項目を表示し、その完了の項目がマウスなどでクリックされたら、未印刷データ記憶エリア14cに記憶されている印刷データに基づいてカラーによる片面印刷を連続して行うように構成しても良い。また、カラー印刷による画像が全て同じ場合には、モノクロにより片面のみが印刷された枚数を記憶し(枚数記憶手段)、その枚数のデータと未印刷データ記憶エリア14cに記憶されるカラー印刷用の印刷データとをMFP20に送信して、カラーによる片面連続印刷を実行させるように構成しても良い。この構成では、ユーザは、カラーにより片面を印刷する枚数を新たに設定する必要がなくなるので、使い勝手を向上できる。
【0065】
次に、S11の処理で、モノクロインクがエンプティとなった場合(S11:No)に移行するS31移行の処理について説明する。なお、S32以降の処理において、カラーエンプティ時の処理(S13〜S24の処理)と同様の処理については簡単に説明する。
【0066】
S31の処理では、モノクロエンプティであるので、「片面カラー印刷実行」、「モノクロインク交換」、「カラー代用印刷」及び「終了」の選択画面をモニタ装置16の表示画面に表示する(S31)。S31の処理では、カラーエンプティ時に表示される項目に加え、「カラー代用印刷」が追加されている。これは、モノクロとは若干異なる色彩になるが、カラーインクを混合することでモノクロ印刷が可能になるためである。
【0067】
S32〜S34の処理では、ユーザにより選択された項目が、「モノクロインク交換」か(S32)、「カラー代用印刷」か(S33)、「片面カラー印刷実行」か(S34)判別される。
【0068】
そして、「モノクロインク交換」が選択された場合には(S33:Yes)、モノクロインクが交換されたかを判別して(S33)、モノクロインクの交換がなれると(S33:Yes)、S4の処理へ戻る。
【0069】
また、「カラー代用印刷」が選択された場合には(S32:No、S34:Yes)、S51の処理へ移行してカラーインクを代用した両面印刷が実行され、モノクロ印刷面は、カラーインクの混色によって、モノクロ印刷が行われる。一方、「片面カラー印刷実行」が選択された場合には(S32:No、S34:No、S35:Yes)、S36の処理へ移行してカラーインクによる片面印刷が実行される。
【0070】
S36の処理では、設定・ステータスデータ記憶エリア14dのカラーインク量のパラメータを参照して、1枚分のハガキの片面を印刷可能なカラーインクの残量があるか否かを判別し(S36)、カラーインクが不足していれば(S36:No)、エラー表示を行い(S45)、本印刷処理を終了し、1枚分のハガキを印刷可能なカラーインクの残量があれば(S36:Yes)、最初に印刷する印刷面がカラー印刷であるか否かを判別する(S37)。
【0071】
S37の処理で、最初の印刷面がカラーであると判別されると(S37:Yes)、カラー印刷を行う為にS41の処理へ移行し、最初の印刷面がカラー印刷でないと判別されると(S37:No)、表裏区別のある紙か否かを判別し(S38)、表裏区別のある紙であると判別されると(S38:Yes)、表裏を確認する画面を表示し(S39)、ユーザにより用紙の確認が完了したか否かを判別する(S40)。そして、ユーザにより「完了」の項目が選択されると(S40:Yes)、S41の処理へ移行する。
【0072】
S41の処理では、印刷データ記憶エリア14bに記憶される印刷データから、モノクロ印刷に対応する印刷データを削除し、未印刷データ記憶エリア14cに記憶し(S41)、カラー印刷の印刷データをMFP20に出力し(S42)、全てのカラー印刷に対応する片面印刷データが出力完了していなければ(S43:No)、S36の処理へ戻ると共に、全てのモノクロ印刷に対応する片面印刷データが出力されていれば(S43:Yes)、モノクロインクを交換後に、モノクロ印刷による片面印刷を行わせる示唆表示を行い(S44)、本印刷処理を終了する。
【0073】
S51の処理では、設定・ステータスデータ記憶エリア14dのカラーインク量のパラメータを参照して、1枚のハガキを両面印刷できるカラーインクがあるか否かを判別し(S51)、カラーインクが不足していれば(S51:No)、両面を印刷不可能になるので、モニタ装置16にエラー表示をして(S54)、本印刷処理を終了する。
【0074】
一方、S51の処理で、1枚のハガキを両面印刷できるカラーインクがあると判別されると(S51:Yes)、両面カラーインクで印刷させる印刷データをMFP20に出力し(S52)、全両面印刷のデータ出力が完了したか否かを判別し(S53)、全両面印刷データが出力されていなければ(S53:No)、S51の処理へ戻ると共に、全両面印刷データが出力されていれば(S53:Yes)、本印刷処理を終了する。
【0075】
即ち、S51〜S53の処理によって、モノクロによる印刷が不能となる片面を、カラーを代用して印刷可能になるので、モノクロのカートリッジを交換することなく印刷を継続することができ、印刷を効率良く行うことができると共に使い勝手を向上できる。
【0076】
以上説明したように、PC10は、片面がモノクロで且つ片面がカラーにより印刷される両面印刷が連続して行われる場合に、モノクロ又はカラーの一方のインクがエンプティになり印刷が不能になると、モノクロ又はカラーの他方のインクにより継続して印刷を行うことができる。よって、両面の連続印刷中に印刷が中断されることが無くなるので、印刷を効率良く行うことができるし、使い勝手を向上できる。
【0077】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0078】
上記実施形態では、PC10において、インクエンプティを監視して、表面と裏面の一方の面が印刷不可となった場合に、他方の面を連続して印刷する指示をするように構成したが、PC10からは両面用の印刷データを出力し、MFP20において、インクエンプティを監視して、表面と裏面の一方の面が印刷不可となった場合に、他方の面を連続して印刷する処理を実行するように構成しても良い。即ち、MFP20において、図2に示す印刷処理(印刷データの送信に関する処理は省く)が実行されるように構成しても良い。
【0079】
また、上記実施形態では、PC10に印刷手段としてMFP20が接続されるものとしたが、印刷機能のみを有するプリンタを接続するものとしても良いし、印刷機能を有する装置であれば如何なる印刷装置であっても良い。
【0080】
また、上記実施形態では、MFP20のプリンタ28をインクジェットプリンタで構成するものとしたが、レーザープリンタで構成するものとしても良い。
【0081】
また、上記実施形態では、S12又はS31の処理で、モノクロ又はカラーの一方による片面連続印刷を実行するか否かをユーザに問い合わせするように構成したが、片面連続印刷を許可する設定が予めされていれば、ユーザに問い合わせすることなく、片面連続印刷を実行するように構成しても良い。具体的には、S11:Yesの後にS16の処理が実行され、S11:Noの後にS35が実行される。この構成の場合には、連続印刷中にインクカートリッジを交換する作業が不要になるので、印刷を効率良く実行しつつ使い勝手を向上できる。
【符号の説明】
【0082】
10 PC(印刷制御装置の一例)
14a プリンタドライバ(印刷指示手段の一例)
14c 未印刷データ記憶エリア(中止データ記憶手段の一例)
20 MFP(印刷手段の一例、印刷装置の一例)
S1 モード判別手段の一例
S4,S16,S36,S51 印刷判別手段の一例
S16:Yes,S36:Yes モード設定手段の一例
S18,S38 反転判別手段の一例
S19,S39 反転指示手段の一例
S21,S41 データ削除手段
S24,S44 再印刷手段の一例
S31 問合手段の一例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録媒体の両面を連続して印刷可能で且つモノクロ又はカラーによる印刷が可能な印刷手段に対して印刷実行を指示する印刷指示手段を備えた印刷制御装置において、
前記複数の記録媒体の両面を連続して印刷する場合に、その記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで印刷する両面連続印刷モードであるか否かを判別するモード判別手段と、
そのモード判別手段により前記両面連続印刷モードであると判別された場合に、前記モノクロ印刷用のモノクロ着色剤および前記カラー印刷用のカラー着色剤の残量を示す残量情報を取得する残量取得手段と、
その残量取得手段により取得される残量情報から、前記モノクロ及びカラーによって前記第1面及び第2面を印刷可能であるか否かを判別する印刷判別手段と、
その印刷判別手段により前記第1面及び第2面のいずれか一方の面が印刷不能と判別された場合に、印刷可能となる他方の面を連続して印刷する片面連続印刷モードに設定するモード設定手段とを備えていることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
前記印刷判別手段により前記モノクロによる第1面が印刷不能と判別された場合に、その第1面をカラーにより印刷するか否かを問い合わせる問合手段を備え、
前記モード設定手段は、前記問合手段による問い合わせ結果が、前記第1面をカラーにより印刷するものであった場合に、前記片面連続印刷モードに代えて、前記第1及び第2面の両面をカラー着色剤により印刷する両面カラー印刷モードに設定するものであることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記モード設定手段により前記片面連続印刷モードが設定された場合に、その片面連続印刷モードにより連続して印刷される前記他方の面と、前記記録媒体の第1及び第2面の印刷順序とに基づいて、前記記録媒体の表裏反転を行うか否かを判別する反転判別手段と、
その反転判別手段により表裏反転を行うと判別された場合に、前記記憶媒体の表裏反転を指示する反転指示手段とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記印刷指示手段は、前記印刷手段に対して印刷を実行させる印刷データを出力するものであり、
前記モード設定手段により片面連続印刷モードが設定された場合に、前記第1及び第2面の両面印刷を実行させる両面印刷データのうち、前記印刷判別手段により印刷不能と判別された前記一方の面に対応する片面印刷データの出力を中止する出力中止手段を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の印刷制御装置。
【請求項5】
前記出力中止手段により出力が中止される片面印刷データを記憶する中止データ記憶手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の印刷制御装置。
【請求項6】
前記モード設定手段により前記片面連続印刷モードが設定された場合に前記他方の面のみが印刷された片面印刷枚数を記憶する枚数記憶手段を備え、
前記印刷指示手段は、前記枚数記憶手段に記憶される片面印刷枚数分の印刷が、未印刷の前記一方の面になされるように前記印刷手段に印刷実行を指示する再印刷手段を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷制御装置。
【請求項7】
複数の記録媒体の両面を連続して印刷可能で且つモノクロ又はカラーによる印刷が可能な印刷手段と、その印刷手段に印刷実行を指示する印刷指示手段とを備えた印刷装置において、
前記複数の記録媒体の両面を連続して印刷する場合に、その記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで印刷する両面連続印刷モードであるか否かを判別するモード判別手段と、
そのモード判別手段により前記両面連続印刷モードであると判別された場合に、前記モノクロ印刷用のモノクロ着色剤および前記カラー印刷用のカラー着色剤の残量を示す残量情報を取得する残量取得手段と、
その残量取得手段により取得される残量情報から、前記モノクロ及びカラーによって前記第1面及び第2面を印刷可能であるか否かを判別する印刷判別手段と、
その印刷判別手段により前記第1面及び第2面のいずれか一方の面が印刷不能と判別された場合に、印刷可能となる他方の面を連続して印刷する片面連続印刷モードに設定するモード設定手段とを備えていることを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
複数の記録媒体の両面を連続して印刷可能で且つモノクロ又はカラーによる印刷が可能な印刷手段に対して印刷実行を指示する印刷指示手段を備えた印刷制御装置に、
前記複数の記録媒体の両面を連続して印刷する場合に、その記録媒体の第1面をモノクロで且つ第2面をカラーで印刷する両面連続印刷モードであるか否かを判別するモード判別ステップと、
そのモード判別ステップにより前記両面連続印刷モードであると判別された場合に、前記モノクロ印刷用のモノクロ着色剤および前記カラー印刷用のカラー着色剤の残量を示す残量情報を取得する残量取得ステップと、
その残量取得ステップにより取得される残量情報から、前記モノクロ及びカラーによって前記第1面及び第2面を印刷可能であるか否かを判別する印刷判別ステップと、
その印刷判別ステップにより前記第1面及び第2面のいずれか一方の面が印刷不能と判別された場合に、印刷可能となる他方の面を連続して印刷する片面連続印刷モードに設定するモード設定ステップとを実行させるための印刷プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−231641(P2010−231641A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80220(P2009−80220)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】