説明

印刷材収容体

【課題】異なる電圧が印加される2種類以上の端子が配置される印刷材収容体において、異なる電圧がかかる端子間の短絡を防止または抑制する。
【解決手段】インクカートリッジは、所定の挿入方向Rに突き当て位置まで挿入されることによって、印刷装置のカートリッジ装着部に装着される。インクカートリッジは、筐体に複数の低電圧回路用端子111〜113と、複数の高電圧回路用端子114、115を備える。複数の低電圧回路用端子111〜113は、挿入方向Rに垂直な列A2を形成するように配置されている。複数の高電圧回路用端子114、115は、挿入方向Rに垂直な列であって、列A2よりも挿入方向Rの列B2を形成するように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷材の収納体に関し、特に、印刷材の収容体に備えられた端子の誤接触を防止または抑制する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタ等の印刷装置に装着されるインクカートリッジに、種々の機能(例えば、インク情報保持機能、インク残量検出機能)を搭載する場合等、インクカートリッジと印刷装置とが電気的に接続される場合がある。例えば、インクカートリッジ側と、印刷装置側の双方に端子を設けて、インクカートリッジ装着時に両端子を接触させることが行われている。例えば、インクカートリッジに備えられた情報記憶媒体と印刷装置とを接続する端子に液滴が付着することにより情報記憶媒体がショートして損傷を受けることを防止する構造が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記技術では、インクカートリッジに、それぞれ異なる電圧が印加される2種類以上の端子が配置される場合には、異なる電圧がかかる端子間の短絡(例えば、高電圧を印加する端子が、低電圧が入力されるべき端子と誤接触する等)が発生して、インクカートリッジまたは印刷装置に損傷を与えるおそれがあった。このような問題は、インクカートリッジに限らず、他の印刷材、例えば、トナーが収容された収容体についても同様であった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、それぞれ異なる電圧が印加される2種類以上の端子が配置される印刷材収容体において、異なる電圧がかかる端子間の短絡を防止または抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、所定の挿入方向に挿入されることによって、印刷装置に装着される印刷材収容体を提供する。本発明の第1の態様に係る印刷材収容体は、印刷材を収容する筐体と、前記筐体に、前記挿入方向に垂直な第1の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた低電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の低電圧回路用端子と、前記筐体に、前記第1の列よりも前記挿入方向側に、前記挿入方向に垂直な第2の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた高電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の高電圧回路用端子とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の第1の態様に係る印刷材収容体によれば、低電圧回路用端子は、挿入方向に垂直な第1の列を形成するように配置され、高電圧回路用端子は、第1の列よりも挿入方向側に、挿入方向に垂直な第2の列を形成するように配置されている。この結果、挿入動作時、取り外し動作時あるいは不完全な挿入状態時において、収容体が装着位置から挿入方向の逆の方向にずれても、収容体の低電圧回路用端子は、印刷装置の高電圧回路の端子にから遠ざかる位置関係になるので、低電圧回路用端子が高電圧回路の端子と誤接触することがない。したがって、異なる電圧がかかる端子間の短絡を防止または抑制することができる。
【0007】
本発明の第2の態様は、所定の挿入方向に挿入されることによって、印刷装置に装着される印刷材収容体を提供する。本発明の第2の態様に係る印刷材収容体は、印刷材を収容する筐体と、前記筐体に、前記挿入方向に平行な第1の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた低電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の低電圧回路用端子と、前記筐体に、前記第1の列と異なる列であって、前記挿入方向に平行な第2の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた高電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の高電圧回路用端子とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の態様に係る印刷材収容体によれば、低電圧回路用端子は、挿入方向に平行な第1の列を形成するように配置され、高電圧回路用端子は、第1の列と異なる列であって、挿入方向に平行な第2の列を形成するように配置されている。この結果、挿入動作時、取り外し動作時あるいは不完全な挿入状態時において、収容体が装着位置から挿入方向に平行にずれても、収容体の高電圧回路用端子または印刷装置の高電圧回路の端子と、収容体の低電圧回路用端子または印刷装置の低電圧回路の端子とが誤接触することがない。したがって、異なる電圧がかかる端子間の短絡を防止または抑制することができる。
【0009】
本発明の第3の態様は、所定の挿入方向に挿入されることによって、印刷装置に装着される印刷材収容体を提供する。本発明の第3の態様に係る印刷材収容体は、印刷材を収容する筐体と、前記筐体に、前記挿入方向に平行な第1の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた低電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の低電圧回路用端子と、前記筐体に配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた高電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の高電圧回路用端子とを備え、前記高電圧回路用端子は、1つの接地端子を含み、前記1つの接地端子は、前記第1の列上であって前記複数の低電圧回路用端子より前記挿入方向側に配置され、前記1つの接地端子を除く前記複数の高電圧回路用端子は、前記第1の列と異なる列であって、前記挿入方向に平行な第2の列を形成するように配置され、前記1つの接地端子は、コンデンサを介して前記第2の列を形成する高電圧回路用端子と接続されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の態様に係る印刷材収容体によれば、挿入動作時、取り外し動作時あるいは不完全な挿入状態時において、収容体が装着位置から挿入方向の逆の方向にずれた場合に、1つの接地端子が印刷装置の低電圧回路の端子に接触した場合に、その接地端子を介して高電圧回路用端子から印刷装置の低電圧回路の端子に一時的に高電圧がかかり得る。しかし、コンデンサを介しているので、コンデンサに電荷が蓄積されて、かかる電圧はすぐに低下する。したがって、このような接触による低電圧回路の損傷を防止または抑制することができる。
【0011】
本発明の第4の態様は、印刷装置を提供する。本発明の第4の態様に係る印刷装置は、請求項1ないし請求項9に記載の印刷材料収容体の前記複数の低電圧回路用端子および前記複数の高電圧回路用端子にそれぞれ対応する端子群を有する印刷材料収容体装着部を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の第4の態様に係る印刷装置によれば、本発明の第1の態様および第2の態様および第3の態様に係る印刷材収容体と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第4の態様に係る印刷装置は、本発明の第1の態様および第2の態様および第3の態様に係る印刷材収容体と同様にして種々の態様にて実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施例としての印刷装置20の概略構成図である。
【図2】印刷ヘッドユニット60と、これに装着されるインクカートリッジ70を示す斜視図である。
【図3】インクカートリッジ70とカートリッジ処理専用回路61の電気的構成を示す説明図である。
【図4】第1の実施例における端子板100および回路板110の端子について説明する概略図である。
【図5】本実施例の他の態様に係るインクカートリッジ70の回路板110を示す説明図である。
【図6】第2の実施例における端子板100および回路板110の端子について説明する概略図である。
【図7】第3の実施例における端子板100および回路板110の端子について説明する概略図である。
【図8】第3の実施例に係るインクカートリッジ70とカートリッジ処理専用回路61の電気的構成を示す概略図である。
【図9】第4の実施例における端子板100および回路板110の端子について説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかる画像処理装置について、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
【0015】
A.第1の実施例:
・印刷装置およびカートリッジ70の構成:
図1は、本発明の第1の実施例としての印刷装置20の概略構成図である。紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。
【0016】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26に伝達するギヤトレイン23を備える。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0017】
図2は、印刷ヘッドユニット60と、これに装着される本実施例に係るインクカートリッジ70を示す斜視図である。印刷ヘッドユニット60は、複数(例えば、本実施例では8つ)のインクカートリッジ70を装着可能なカートリッジ装着部62と、印刷ヘッド68と、インクカートリッジ70に関連する処理を実行する専用回路であるインクカートリッジ処理専用回路61(図2では、図示省略)とを備えている。
【0018】
カートリッジ装着部62は、ガイド65と、装着可能なインクカートリッジ数分のインク導入部66および端子板100を備えている。ガイド65は、各インクカートリッジ70が所定の挿入方向Rに挿入され、他の方向からは挿入できないようにする機能を有する。そして、インクカートリッジ70が所定の方向Rに挿入され、インクカートリッジ70の底面73がカートリッジ装着部62の装着受け面64に突き当たる位置が、装着位置となる。
【0019】
インク導入部66は、インクカートリッジ70がカートリッジ装着部62に装着された際に、後述するインクカートリッジ70のインク供給口74に挿入され、インクを印刷ヘッド68に導入する。端子板100には、後述するインクカートリッジ70の回路板110に配置された各種の端子に対応する端子が配置されている。
【0020】
続いて、インクカートリッジ70について説明する。図2に示すように、インクカートリッジ70は、印刷材としてのインクが一種類収容される収容体である。インクカートリッジ70は、内部にインクを収容する筐体71と、印刷装置20にインクを供給するためのインク供給口74と、インク残量の検出に用いられるセンサ72と、後述する各種の端子が配置された回路板110とを備えている。インク供給口74は、筐体71の下部に設置され、センサ72は、筐体71の側部に設置されている。
【0021】
センサ72は、本実施例では、圧電アクチュエータを用いるものとした。圧電アクチュエータに電圧を印加して逆圧電効果により圧電素子を振動させ、その残留振動の圧電効果により発生する電圧の振動周波数を測定することで、インク残量を検出することができる。すなわち、この振動周波数は、圧電素子と共に振動する周囲の構造体(筐体71やインク)の固有振動数を表し、インクカートリッジに残存するインク量に応じて変化するため、振動周波数を測定することによってインク残量を検出することができる。
【0022】
回路板110は、筐体71の挿入方向R(図2の例では、矢印Rで示されている方向)に平行な外側表面に設置されている。これによって、後述する各種の端子が筐体71に配置される。回路板110は、上述した外側表面の挿入方向側(本実施例では、下側)約1/2の領域内に配置されている。もちろん、挿入方向側、約1/3内、約1/4内の領域内に配置することとしても良い。
【0023】
図3は、インクカートリッジ70とカートリッジ処理専用回路61の電気的構成を示す説明図である。図3(a)に示す端子101〜105は、カートリッジ装着部62の端子板100に配置されている端子である。一方、端子111〜115は、カートリッジ70の回路板110に備えられた端子である。図3(b)に示すように、端子板100と回路板110は、インクカートリッジ70がカートリッジ装着部62に装着された際に、互いに対向する位置に配置されている。これによって、インクカートリッジ70がカートリッジ装着部62に装着された際に、インクカートリッジ70の回路板110上の端子と、カートリッジ装着部62の端子板100の対応する端子とが、互いに接触する構成になっている。本明細書において、一の端子に対応する端子とは、インクカートリッジ70がカートリッジ装着部62に装着された際に、一の端子と接触する端子(ただし、正常な状態で接触する端子をいい、装着ずれやインク付着等により誤接触する端子は含まない。)をいう。図3(b)に示す例では、端子101と端子111、および、端子104と端子114とが互いに対応する端子である。
【0024】
本実施例において、図3(b)に示すように、カートリッジ装着部62の端子板100の端子(例えば、図3(b)における端子101)は、端子板100に垂直方向の断面が凸状の形状を有する。一方、インクカートリッジ70の回路板110の端子(例えば、図3(b)における端子111)は、平板状である。もちろん、端子の構造はこれに限られるものではなく、端子板100と回路板110とを、これらの板の法線方向に挿入しなければ、正しく装着できないような構造(例えば、凸部と凹部を嵌合させるソケット状の形状)でなく、図に示す挿入方向Rで挿入した場合に、正しく装着(接触)可能な構造であれば良い。
【0025】
次に、カートリッジ処理専用回路61について簡単に説明しておく。図3(a)に示すように、カートリッジ処理専用回路61は、インクカートリッジ70がカートリッジ装着部62に装着されているか否か(装着の有無)および装着されているインクカートリッジ70の種類を検出するカートリッジ検出回路611と、インクカートリッジ70のセンサ72を駆動して、インクカートリッジ70のインク残量を検出するセンサ駆動回路612とを備えている。カートリッジ処理専用回路61は、その他、制御装置40と信号をやり取りする入出力部(図示は省略)等を備えているが、これらについては、説明を省略する。
【0026】
カートリッジ検出回路611は、電源VCC3.3と接続され、3.3Vの比較的低い電圧で駆動される低電圧回路である。カートリッジ検出回路611は、3つの端子101〜103(以下、カートリッジ検出回路の端子という。)と接続されている。3つのカートリッジ検出回路の端子のうち、端子101、103は、図示しないプルアップ抵抗を介して3.3Vの電源に接続されている端子(以下、カートリッジ検出用端子ともいう。)である。一方、端子102は、接地されている端子(以下、低電圧側接地端子ともいう。)である。カートリッジ検出回路611は、カートリッジ検出用端子101、103と低電圧側接地端子102との導通、非導通を判定することによって、インクカートリッジの装着の有無や種類を検出することができる。
【0027】
センサ駆動回路612は、電源VCC45と接続され、45Vの比較的高い電圧で駆動される高電圧回路である。センサ駆動回路612は、2つの端子104、105(以下、センサ駆動回路の端子という。)と接続されている。2つのセンサ駆動回路の端子のうち一方の端子104は、センサ駆動回路612によって最大45Vの電圧が印加される端子(以下、センサ入出力用端子という。)である。一方、センサ駆動回路の端子のうち他方の端子105は、接地されている端子(以下、高電圧側接地端子ともいう。)である。センサ駆動回路612は、センサ入出力用端子104を介して、インクカートリッジ70のセンサ72に電圧の印加すると共に、センサ72の残留振動により発生した電圧をセンサ入出力用端子104を介して、検出することができる。
【0028】
ここで、本明細書において、低電圧回路と高電圧回路とは、上述したカートリッジ検出回路611とセンサ駆動回路612のように、所定の電圧で駆動される一の回路と、一の回路よりも相対的に高い電圧で駆動される他の回路をいうものであって、電圧の絶対値を問題とするものではない。
【0029】
図4を参照して、上述した各種の端子の配列について説明する。図4は、本実施例に係るカートリッジ装着部62の端子板100およびインクカートリッジ70の回路板110の端子について説明する概略図である。図4(a)は、図2における矢印Y2方向から見たカートリッジ装着部62の端子板100の端子配列を示している。図4(b)は、図2における矢印Y1方向から見たインクカートリッジ70の回路板110の端子配列を示している。図4(a)および(b)において、矢印Rは、図2同様、インクカートリッジ70の挿入方向を示す。
【0030】
先ず、カートリッジ装着部62の端子板100に備えられた端子について説明する。端子板100の端子のうち、カートリッジ検出回路の端子101〜103は、図4(a)において二点破線で示すように、挿入方向Rに垂直な一の列(以下、列A1という。)を形成するように配置されている。一方、端子板100の端子のうち、2つのセンサ駆動回路の端子104、105は、図4(a)において破線で示すように、挿入方向Rに垂直な列であって、上述した列A1とは異なる列(以下、列B1という。)を形成するように配置されている。
【0031】
センサ駆動回路の端子104、105が配置された列B1は、カートリッジ検出回路の端子101〜103が配置された列A1よりも挿入方向Rに配置されている。本実施例では、インクカートリッジ70の挿入方向Rは、図2に示すように、上方から下方であるから、列A1が上方に配置され、列B1が下方に配置される。
【0032】
つぎに、インクカートリッジ70の回路板110に備えられた端子について説明する。回路板110には、図4(b−1)〜(b−3)に示すように110a〜110cの3種類あり、インクカートリッジ70には、インクの種類やインクの量によって予め決められた種類の回路板110が配置される。
【0033】
回路板110aには、上述した端子板100の3つのカートリッジ検出回路611(低電圧回路)の端子101〜103に対応する3つの端子111〜113(以下、低電圧回路用端子という。)と、上述した端子板100の2つのセンサ駆動回路612(高電圧回路)の端子104、105に対応する2つの端子114、115(以下、高電圧回路用端子という。)を備えている。
【0034】
回路板110aの3つの低電圧回路用端子111〜113は、図4(b-1)において二点破線で示すように、端子板100の3つのカートリッジ検出回路の端子101〜103と同様、挿入方向Rに垂直な一の列(以下、A2列という。)を形成するように配置されている。なお、これらの回路板110a側の3つの低電圧回路用端子111〜113は、図3に示すように互いに短絡するように接続されている。
【0035】
回路板110aの2つの高電圧回路用端子114、115は、端子板100の2つの高電圧回路用端子と同様に、挿入方向Rに垂直な列であって、上述したA2列とは異なる列(以下、B2列という。)を形成するように配置されている。これらの回路板110aの2つの高電圧回路用端子114、115は、図4に示すように、センサ72としての圧電素子の一方の電極および他方の電極にそれぞれ接続されている。A2列とB2列は、もちろん、端子板100の列A1と列B1同様、B2列のほうが、A2列よりも挿入方向Rに配置されている。
【0036】
本明細書では、回路板110の3つの低電圧回路用端子111〜113のうち、端子板100のカートリッジ検出用端子101、103に対応する端子を、同じくカートリッジ検出用端子111、113ともいい、端子板100の低電圧側接地端子102に対応する端子を、同じく低電圧側接地端子112ともいう。同様にして、回路板110の2つの高電圧回路用端子114〜115のうち、端子板100のセンサ入出力用端子104に対応する端子を、同じくセンサ入出力用端子114ともいい、端子板100の高電圧側接地端子105に対応する端子を、同じく高電圧側接地端子115ともいう。
【0037】
なお、回路板110aの高電圧回路用端子114、115の挿入方向Rの巾h(図3(b−1)参照)は、これらに対応する端子板100のセンサ駆動回路の端子104、105と、挿入方向Rの逆の方向(本実施例では上側)に位置するカートリッジ検出回路の端子との端子間距離t(図3(a)参照)より短く設定されている。例えば、巾hは、端子間距離tの1/3ないし3/4程度に設定されている。
【0038】
回路板110b、110cは、回路板110bには、カートリッジ検出用端子111が無く、回路板110cには、カートリッジ検出用端子113が無い。回路板110b、110cは、その他の構成は、回路板110aと同じである。
【0039】
以上のように構成された本実施例によれば、インクカートリッジ70において、低電圧回路用端子111〜113は列A2を形成するように配置され、高電圧回路用端子114、115は、列A2とは異なる列B2を形成するように配置されている。そして、高電圧回路用端子114、115が配置された列B2は、低電圧回路用端子111〜113が配置された列A2よりも、挿入方向Rに配置されている。この結果、挿入動作時、取り外し動作時、または、不完全な挿入状態時(例えば、インクカートリッジ70が正しい装着位置から上方に浮いた状態)において、インクカートリッジ70が装着位置から挿入方向Rの逆の方向にずれた位置にあったとしても、インクカートリッジ70の低電圧回路用端子111〜113は、印刷装置20のセンサ駆動回路の端子104、105から遠ざかる位置関係になる。したがって、インクカートリッジ70の低電圧回路用端子111〜113(カートリッジ検出用端子および低電圧側接地端子)は、印刷装置20のセンサ駆動回路(高電圧回路)の端子104、105(センサ入出力用端子および高電圧側接地端子)と接触することがない。なお、インクカートリッジ70は、挿入方向Rに突き当て位置まで挿入されて正常な装着状態となるので、装着位置が、これ以上挿入方向R側にずれることはない。これらから、異なる電圧がかかる端子間の短絡を防止または抑制することができ、短絡によるインクカートリッジ70および印刷装置20の損傷を回避できる。
【0040】
また、インクカートリッジ70の高電圧回路用端子114、115の挿入方向の巾hは、印刷装置20のセンサ駆動回路の端子104、105と、これらの端子の挿入方向Rの逆の方向に位置する印刷装置20のカートリッジ検出回路の端子101〜103との端子間距離tよりも短い。この結果、挿入動作時、取り外し動作時、または、不完全な挿入状態時において、インクカートリッジ70が装着位置から挿入方向Rの逆の方向にずれても、印刷装置20のセンサ駆動回路(高電圧回路)の端子104、105とカートリッジ検出回路(低電圧用回路)の端子101〜103とが、インクカートリッジ70の高電圧回路用端子114、115によって接続(いわゆるブリッジ)されて短絡することがない。したがって、異なる電圧がかかる端子間の短絡をより確実に防止または抑制することができる。
【0041】
また、インク漏れにより、インクカートリッジ70の外側にインクが付着する場合、一般的に、装着時上方のカートリッジの蓋側から漏れて下方に垂れてくる場合と、下方のインク供給口からもれて下方に付着する場合のように、上下方向からインクが侵入して端子に付着することが多いと考えられる。インクカートリッジ70では、上方には低電圧回路用端子が集められ、下方には、高電圧回路用端子が集められているので、上下方向からインクが侵入しても、まず、同電圧がかかる端子間の短絡が先に生じ、機器の損傷の危険が高い異なる電圧がかかる端子間の短絡は生じにくい。
【0042】
さらに、印刷装置20においても、センサ駆動回路の端子104、105は、カートリッジ装着部62の下方に集められているので、各端子間の短絡の原因となる異物(たとえば、クリップ等)が、センサ駆動回路の端子104、105に接触する位置まで侵入しにくい。この結果、機器の損傷の危険が高いセンサ駆動回路(高電圧回路)の端子104、105と他の端子との短絡が生じにくい。
【0043】
・第1の実施例の他の態様:
図5は、本実施例の他の態様に係るインクカートリッジ70の回路板110を示す説明図である。上述した実施例における回路板110と異なる点は、低電圧回路用端子が、1枚の平板によって、1つの部材で一体に形成されている点である。回路板110aでは、3つの低電圧回路用端子111〜113が、1枚の平板116によって形成されている。回路板110b、110cでは、2つの低電圧回路用端子112と113、111と112がそれぞれ、1枚の平板117、118によって形成されている。平板は、SUS(ステンレス)や、SUSにめっきを施したものを用いることができる。
【0044】
この結果、上述した実施例と同様の効果に加えて、以下の効果を奏する。すなわち、複数の平板で、それぞれの端子を形成する場合と比較して、端子間の接続のための配線が不要とすることができる。さらに、カートリッジ70の部品点数を減少させることができる。
【0045】
B.第2の実施例:
図6を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。図6は、第2の実施例におけるカートリッジ装着部62の端子板100およびインクカートリッジ70の回路板110の端子について説明する概略図である。
【0046】
第1の実施例と異なる点は、端子板100および回路板110における各端子の配置である。その他の構成は、第1の実施例と同様であるので、説明を省略し、各端子の配置についてのみ説明する。
【0047】
本実施例においては、端子板100の3つのカートリッジ検出回路の端子101〜103は、図6(a)において二点破線で示すように、挿入方向Rに平行な一の列(以下、列C1という。)を形成するように配置されている。そして、端子板100の2つのセンサ駆動回路の端子104、105は、図6(a)において破線で示すように、挿入方向Rに平行な列であって、上述した列C1とは異なる列(以下、D1列という。)を形成するように配置されている。図6(a)に示す例では、カートリッジ検出回路の端子101〜103が配置された列C1は図6(a)において右側に配置され、高電圧回路用端子104、105が配置されたD1列は図6(a)において左側に配置されているが、これは逆であっても良い。
【0048】
回路板110における端子配置は、当然であるが、端子板100における端子配置と対応している。すなわち、回路板110の2つまたは3つの低電圧回路用端子111〜113は、図6(b−1)〜(b−3)において二点破線で示すように、挿入方向Rに平行な一の列(以下、列C2という。)上に配置されている。そして、回路板110の2つの高電圧回路用端子114、115は、端子板100の2つの高電圧回路用端子と同様に、挿入方向Rに平行な列であって、上述した列C2とは異なる列(以下、列D2という。)を形成するように配置されている。
【0049】
図6(c)は、本実施例に係るインクカートリッジ70が正しく装着された状態を示している。本実施例においては、図6(c)に示すように、正しい装着状態において、回路板110の低電圧回路用端子111、113と、端子板100のセンサ駆動回路の端子104、105との挿入方向Rに垂直方向の端子間距離vが、インクカートリッジ70の挿入可能方向を規制するガイド65と、インクカートリッジ70との隙(いわゆる遊び)の巾uより長く設定されている。例えば、巾uは、0.5mmないし3mm程度、端子間距離vは、4mmないし10mm程度に設定される。
【0050】
以上のように構成された本実施例によれば、インクカートリッジ70において、低電圧回路用端子111〜113は、一の列C2上に、高電圧回路用端子114、115は、列C2とは異なる列D2上に配置されている。この結果、挿入動作時、取り外し動作時あるいは不完全な挿入状態時において、インクカートリッジ70が装着位置から挿入方向Rの逆の方向にずれた位置にあったとしても、挿入方向Rに平行に並んでいる同電圧端子どうしの接触しか起こらない。この結果、高電圧回路用端子114、115またはセンサ駆動回路の端子104、105と、低電圧回路用端子111〜113またはカートリッジ検出回路の端子101〜103とが誤接触することがない。したがって、異なる電圧がかかる端子間の短絡を防止または抑制することができる。
【0051】
C.第3の実施例:
図7および図8を参照して、本発明の第3の実施例について説明する。図7は、第3の実施例におけるカートリッジ装着部62の端子板100およびインクカートリッジ70の回路板110の端子について説明する概略図である。図8は、本実施例に係るインクカートリッジ70とカートリッジ処理専用回路61の電気的構成を示す概略図である。
【0052】
第1の実施例と異なる点は、端子板100および回路板110における高電圧回路用端子の数が3つであること、そして低電圧回路用端子の数が2つである点と、これに対応して電気的構成(配線)が変更されている点である。
【0053】
詳しく説明すると、図7(a)に示すように、本実施例においては、端子板100のカートリッジ検出回路の端子は、カートリッジ検出用端子101と低電圧側接地端子102の2つだけである。図7(b−1)〜(b−3)に示すように、回路板110の低電圧回路用端子も、同様に、カートリッジ検出用端子111と低電圧側接地端子112の2つだけである。そして、端子板100のセンサ駆動回路の端子は、2つのセンサ入出力用端子104および109と、1つの高電圧側接地端子104の合計3つである。
【0054】
回路板110は、高電圧回路用端子の配置の違いによって、110a、110b、110cの3種類がある。回路板110aは、2つのセンサ入出力用端子114および119と、1つの高電圧側接地端子115の3つ端子を備える。回路板110b、110cは、回路板110bには、センサ入出力用端子の1つ119が無く、回路板110cには、センサ入出力用端子の1つ114が無い。回路板110b、110cは、その他の構成は、回路板110aと同じである。
【0055】
図7(c)に示すように、センサ駆動回路612は、2つのセンサ入出力用端子109、104はセンサ72に対して、どちらを介しても駆動電圧をかけることができ、どちらを介してもセンサ72の残留振動による電圧振動を検出できるように接続されている。
【0056】
以上のように構成された本実施例によれば、インクカートリッジ70において、各端子の数が異なるのみで基本的構成は第1の実施例と同じであるので、第1の実施例と同様の作用効果を奏する。
【0057】
D.第4の実施例:
図9を参照して、本発明の第4の実施例について説明する。図9は、第4の実施例におけるカートリッジ装着部62の端子板100およびインクカートリッジ70の回路板110の端子について説明する概略図である。
【0058】
第4の実施例では、端子板100および回路板110の各端子の数、および、電気的構成は、第3の実施例と全く同様である。第3の実施例と異なる点は、以下に説明する各端子の配置だけである。
【0059】
本実施例においては、端子板1002つのカートリッジ検出回路の端子101、102は、図9(a)において二点破線で示すように、挿入方向Rに平行な一の列(第2の実施例と同じ列C1)を形成するように配置されている。そして、列C1上であって、カートリッジ検出回路の端子101、102の挿入方向Rに、高電圧側接地端子105が配置されている。そして、残りのセンサ駆動回路の端子である2つのセンサ入出力用端子104、109は、図9(a)において、破線で示すように、挿入方向Rに平行な列であって、上述した列C1とは異なる列(第2の実施例と同じ列D1)を形成するように配置されている。
【0060】
以上のように構成された第4の実施例にでは、挿入動作時、取り外し動作時あるいは不完全な挿入状態時において、インクカートリッジ70が装着位置から挿入方向Rの逆の方向にずれた場合に、インクカートリッジ70の高電圧側接地端子115が、印刷装置20のカートリッジ検出回路の端子(例えば、端子101)と接触すると、高電圧側接地端子115と配線によって接続されているセンサ入出力用端子(114または119)から、高電圧側接地端子115と接触している印刷装置20のカートリッジ検出回路の端子に1次的に高電圧がかかり得る。以下で、具体例を挙げて詳しく説明する。
【0061】
図9(c)は、第4の実施例において、インクカートリッジ70が正しい装着位置から挿入方向Rの逆の方向にずれた場合において、端子板100と回路板110との位置関係の具体例を示している。この具体例では、インクカートリッジ70の高電圧側接地端子115が、印刷装置20のインクカートリッジ検出端子101と誤接触している。さらに、最大45Vの高電圧がかかり得る印刷装置20のセンサ入出力用端子104が、インクカートリッジ70のセンサ入力用端子119と誤接触している。したがって、この状態でセンサ駆動用回路612がセンサ入出力用端子104に高電圧をかけると、センサ入出力用端子104−センサ入力用端子119−高電圧側接地端子115−インクカートリッジ検出端子101という経路によって、高電圧がインクカートリッジ検出端子101にかかってしまう。
【0062】
ここで、図8に示すようにセンサ入力用端子119−高電圧側接地端子115間には、コンデンサーの一種である圧電素子がセンサ72として接続されている。このため、上述した具体例(図9(c))の場合であっても、瞬間的に高電圧がインクカートリッジ検出端子101にかかってしまうが、コンデンサー(センサ72)に電荷が蓄積されることによって、コンデンサーを挟んで電圧降下が生じ、インクカートリッジ検出端子101にかかる電圧はすぐに低下する。したがって、このような誤接触による低電圧回路であるカートリッジ検出回路611の損傷を防止または抑制することができる。
【0063】
また、インクの残量を検出するセンサ72が、コンデンサーとして上述した回路の損傷を防止または抑制する機能を兼ねるので、部品点数を増加させることなく、低電圧回路の損傷を防止または抑制する構造を得ることができる。
【0064】
E.変形例:
上記実施例において、第4の実施例における高電圧側接地端子105、115、および第1の実施例の他の態様における低電圧側接地端子102、112の位置を除いて、高圧回路用端子どうしの位置の入れ替え、および、低電圧回路用端子どうしの位置の入れ替えは任意に可能である。かかる入れ替えを行っても、上述した作用・効果を奏することができる。
【0065】
また、第1の実施例の他の態様と同様に、第2〜第4の実施例においても、インクカートリッジ70の回路板110の複数の低電圧回路用端子を1つの部材で一体に形成されていても良い。こうすれば、第2〜第4の実施例においても、上述した第2〜第4の実施例の作用・効果に加えて、第1の実施例の他の態様と同様に部品点数を減らす効果が得られる。
【0066】
また、上記実施例では、インクカートリッジ70、および、これを装着する印刷装置20に、本発明を適用しているが、インクカートリッジに限らず、他の印刷材、例えば、トナーが収容された収容体と、これを装着する印刷装置についても同様に適用可能である。
【0067】
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の挿入方向に挿入されることによって、印刷装置に装着される印刷材収容体であって、
印刷材を収容する筐体と、
前記筐体に、前記挿入方向に垂直な第1の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた低電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の低電圧回路用端子と、
前記筐体に、前記第1の列よりも前記挿入方向側に、前記挿入方向に垂直な第2の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた高電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の高電圧回路用端子とを備える印刷材収容体。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷材収容体において、前記高電圧回路用端子の前記挿入方向の巾は、前記高電圧回路用端子に対応する前記高電圧回路の端子と、前記高電圧回路の端子の前記挿入方向の逆の方向に位置する前記低電圧回路の端子との端子間距離よりも短い印刷材収容体。
【請求項3】
所定の挿入方向に挿入されることによって、印刷装置に装着される印刷材収容体であって、
印刷材を収容する筐体と、
前記筐体に、前記挿入方向に平行な第1の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた低電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の低電圧回路用端子と、
前記筐体に、前記第1の列と異なる列であって、前記挿入方向に平行な第2の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた高電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の高電圧回路用端子とを備える印刷材収容体。
【請求項4】
請求項1または請求項3に記載の印刷材収容体は、さらに、
前記印刷材の状態を検出するセンサを備え、
前記高電圧回路は、前記センサを駆動するセンサ駆動回路であり、
前記複数の高電圧回路用端子は、1つまたは2つのセンサ入出力用端子と1つの接地端子である印刷材収容体。
【請求項5】
所定の挿入方向に挿入されることによって、印刷装置に装着される印刷材収容体であって、
印刷材を収容する筐体と、
前記筐体に、前記挿入方向に平行な第1の列を形成するように配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた低電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の低電圧回路用端子と、
前記筐体に配置されると共に、前記印刷装置に装着された際に前記印刷装置に備えられた高電圧回路の複数の端子とそれぞれ接触する複数の高電圧回路用端子とを備え、
前記高電圧回路用端子は、1つの接地端子を含み、
前記1つの接地端子は、前記第1の列上であって前記複数の低電圧回路用端子より前記挿入方向側に配置され、
前記1つの接地端子を除く前記複数の高電圧回路用端子は、前記第1の列と異なる列であって、前記挿入方向に平行な第2の列を形成するように配置され、
前記1つの接地端子は、コンデンサを介して前記第2の列を形成する高電圧回路用端子と接続されている印刷材収容体。
【請求項6】
請求項5に記載の印刷材収容体において、
前記コンデンサは、前記印刷材の状態を検出するセンサとして機能する圧電素子であり、
前記高電圧回路は、前記センサを駆動するセンサ駆動回路である印刷材収容体。
【請求項7】
請求項1、請求項3、請求項5のいずれかに記載の印刷材収容体において、
前記低電圧回路は、前記印刷材収容体の装着の有無、または、前記印刷材収容体の種類を検出する収容体検出回路であり、
前記複数の低電圧回路用端子は、1つまたは2つの収容体検出用端子と1つの接地端子である印刷材収容体。
【請求項8】
請求項1、請求項3、請求項5のいずれかに記載の印刷材収容体において、
前記低電圧回路は、前記印刷材収容体の装着の有無、または、前記印刷材収容体の種類を検出する収容体検出回路であり、
前記複数の低電圧回路用端子は、2つの収容体検出用端子と1つの接地端子であり、前記第1の列上に一の収容体検出用端子、接地端子、他の収容体検出用端子の順で配置されている印刷材収容体。
【請求項9】
請求項7に記載の印刷材収容体において、
前記1つまたは2つの収容体検出用端子と前記1つの接地端子は、1つの部材で一体に形成されている印刷材収容体。
【請求項10】
請求項8に記載の印刷材収容体において、
前記1つまたは2つの収容体検出用端子と前記1つの接地端子は、1つの部材で一体に形成されている印刷材収容体。
【請求項11】
印刷装置であって、
請求項1、請求項3、請求項5のいずれかに記載の印刷材料収容体の前記複数の低電圧回路用端子および前記複数の高電圧回路用端子にそれぞれ対応する端子群を有する印刷材料収容体装着部を備える印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−16369(P2011−16369A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206195(P2010−206195)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【分割の表示】特願2006−532017(P2006−532017)の分割
【原出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】