説明

印刷物の判別方法及びその判別機器

【課題】 本発明は、印刷物の判別方法及びその判別機器に関する。
【解決手段】 赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別方法において、前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、前記折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入し、光照射部と受光部から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部によって前記重なった領域に赤外線光を照射し、前記重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、少なくとも一つの特徴データを検出し、記憶部にあらかじめ記憶される前記重なった領域の少なくとも一つの基準レベルを読み出し、前記基準レベルと前記検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記印刷物の真偽の報知をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貴重印刷物である印刷物の判別方法及びその判別機器に関する。
【背景技術】
【0002】
銀行券、有価証券、旅券、切手、商品券、株券等の貴重印刷物は、その性質上、偽造、変造され難く、さらに、その貴重印刷物が本物か否か判断できる技術要素が要求され、さらに、容易に真偽判別できる機器が求められている。
【0003】
近年、カラーコピー機、カラープリンタ等は、一般家庭で手軽に購入できる価格となり、その機器での複写物の再現性は従来に比べて格段に優れる。よって、カラーコピー機、カラープリンタ等による貴重印刷物の偽造が増加するおそれがある。
【0004】
一方、貴重印刷物は、蛍光インキ、磁性インキ、すき入れ等を用いてカラーコピー機、カラープリンタ等の偽造防止を図っている。
【0005】
貴重印刷物の判別機器は、貴重印刷物に用いられている蛍光インキの印刷領域、磁性インキの印刷領域、すき入れ等の領域を真偽判別の対象として、その貴重印刷物が本物か否か判別されている。
【0006】
例えば、すき入れによる判別機器としては、紙幣が載置される、少なくとも一部が光透過性の紙幣載置面を備えて成る収容ケースと、その収容ケース内に収容され、紙幣載置面を裏面から照らす光源とを有している簡易型偽札判別器が開示されている(特許文献1)。
【0007】
例えば、蛍光インキの印刷領域の判別機器としては、LEDからの紫外線をUV検出面上の紙幣に照射させるものがある。これにより紙幣から発せられ検出軸線に沿って進行した蛍光のうちレッド領域の光は、ダイクロイックミラーで反射されフォトセンサで受光され、ミラーを透過した光のうちグリーン領域の光は、ダイクロイックミラーで反射されフォトセンサで受光され、ミラーを透過したブルー領域の光はフォトセンサで受光される。このように、検出軸線上へのミラーの配置という簡易的な構成で、紙幣からの蛍光を光の三原色に分けて検出し、各フォトセンサの出力信号に基づき紙幣の真偽判別を正確に行う技術が開示されている(特許文献2)。
【0008】
例えば、磁気インキの印刷領域による判別機器としては、搬送される紙幣の表裏に対向して位置し、かつ、紙幣の磁気量を読み取る一対の透過型磁気センサを有し、その読み取った結果から紙幣を鑑別する紙幣鑑別装置において、対向した一対の透過型磁気センサを一体で固定する磁気センサ保持具と、磁気センサ保持具に固定して取り付けられる平板部とを有し、磁気センサ保持具は、搬送される紙幣が通過可能なように中央部に隙間を有し、かつ、その隙間部分に一対の透過型磁気センサを対向して固定し、平板部は、磁気センサ保持具の隙間部分に沿って取り付けられ、さらに、磁気センサ保持具は鋳物より成り、平板部は該鋳物より剛性の高いセラミックより成ることを特徴とする紙幣鑑別装置が開示されている(特許文献3)。
【0009】
紙幣の金種及び真贋判定装置は、赤外線センサと、記憶手段を有するマイクロコンピュータとを有する。赤外線センサは、紙幣に描かれている図柄のうち、所定方向のライン上の図柄を読み取って、図柄に関する特徴パターンを検出する。記憶手段は複数のラインにおける金種ごとの基準パターンを記憶している。紙幣の金種及び真贋を判定する場合、特徴パターンを表す波形の少なくとも一部分における傾きを算出する。これとともに、波形の一部分に対応する基準パターンを表す波形の一部分における傾きを算出する。そして、これら傾き同士を比較して、互いに許容範囲内で一致する場合には、紙幣は基準パターンを有する金種であって真札であると判断する技術が開示されている(特許文献4)。
【0010】
【特許文献1】実用新案登録第3110524号(第1−6頁、第1−3図)
【特許文献2】特開2005−122392号公報(第1−4頁、第2図)
【特許文献3】特許第3385461号公報(第1−4頁、第1−14図)
【特許文献4】特開平11−283068号公報(第1−6頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来、蛍光インキ、磁性インキ、すき入れ等が付与された印刷物は、印刷物の表面又は裏面の画像を読み取り、表面又は裏面の基準画像をあらかじめ記憶部に記憶させ、それぞれを比較し、印刷物の真偽や貴重印刷物では種別を行っていた。このように、表面又は裏面の基準画像との比較では、簡単に偽造されるおそれがあった。よって、基準データ又は基準パターンと比較して印刷物の真偽判別又は種別判別を行う場合は、複雑な基準データ又は基準パターンと比較して判別することが求められている。
【0012】
本発明は、このような従来の問題を解決することを目的としたもので、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、重なった領域の赤外線の特徴データ又は赤外線吸収パターンを検出して、あらかじめ記憶された基準データ又は基準パターンと比較して、印刷物の種別判別及び/又は真偽判別を行うことが可能な印刷物の判別方法及びその判別機器を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別方法において、前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、前記折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入し、光照射部と受光部から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部によって前記重なった領域に赤外線光を照射し、前記重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、少なくとも一つの特徴データを検出し、記憶部にあらかじめ記憶される前記重なった領域の少なくとも一つの基準レベルを読み出し、前記基準レベルと前記検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記印刷物の真偽の報知をすることを特徴とする印刷物の判別方法である。
【0014】
また、本発明は、前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、前記種別ごとの基準レベルと、前記検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする印刷物の判別方法である。
【0015】
また、本発明は、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別方法において、前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、前記折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入し、光照射部と受光部から成る検出部によって前記重なった領域に赤外線光を照射し、前記重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、赤外線吸収パターンを検出し、記憶部にあらかじめ記憶される前記重なった領域の基準パターンを読み出し、前記基準パターンと、前記検出された赤外線吸収パターンを演算部でパターンマッチングによって比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記印刷物の真偽の報知をすることを特徴とする印刷物の判別方法である。
【0016】
また、本発明は、前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、前記種別ごとの基準パターンと、前記検出された赤外線吸収パターンを演算部でパターンマッチングによって比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする印刷物の判別方法である。
【0017】
また、本発明は、前記第1の領域は、赤外線吸収インキで印刷される領域と、赤外線透過インキで印刷される領域から成り、前記第2の領域は、赤外線吸収インキで印刷される領域と、赤外線透過インキで印刷される領域から成ることを特徴とする印刷物の判別方法である。
【0018】
また、本発明は、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別機器において、前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、前記折り曲げた印刷物を所定の位置に収納する収納部と、前記重なった領域の少なくとも一つの特徴データを検出するための、光照射部と受光部から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部と、前記重なった領域の少なくとも一つの基準レベルを記憶する記憶部と、前記基準レベルと前記検出された特徴データを比較する演算部と、比較結果に基づいて前記印刷物の真偽の報知をする報知部を有することを特徴とする印刷物の判別機器である。
【0019】
また、本発明は、前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、前記種別ごとの基準レベルと、前記検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする印刷物の判別機器である。
【0020】
また、本発明は、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別機器において、前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、前記折り曲げた印刷物を所定の位置に収納する収納部と、前記重なった領域の赤外線吸収パターンを検出するための光照射部と受光部から成る検出部と、前記重なった領域の基準パターンを記憶する記憶部と、前記基準パターンと前記検出された赤外線吸収パターンをパターンマッチングによって比較する演算部と、比較結果に基づいて前記印刷物の真偽の報知をする報知部を有することを特徴とする印刷物の判別機器である。
【0021】
また、本発明は、前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準パターンが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、前記種別ごとの基準パターンと、前記検出された赤外線吸収パターンを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする印刷物の判別機器である。
【発明の効果】
【0022】
赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、重なった領域の赤外線の特徴データ又は赤外線吸収パターンを検出して、あらかじめ記憶された基準データ又は基準パターンと比較することで、精巧な印刷物の種別判別及び/又は真偽判別を行うことが可能である。よって、本発明の印刷物の判別方法及びその判別機器は、複写機、プリンタ等で出力した偽造物と容易に真偽判別が可能となる。また、印刷物は、所定の折り曲げ位置で折り曲げて重なった領域の赤外線の特徴データ又は赤外線吸収パターンを検出することで、複雑な赤外線の特徴データ又は赤外線吸収パターンが得られる。よって、偽造者は赤外線の特徴データ又は赤外線吸収パターンが複雑なため複製することが困難となる。
【0023】
また、貴重印刷物の種別判別及び/又は真偽判別を行う場合は、特徴データ又は赤外線吸収パターンが、貴重印刷物を二つ折りにしたことで、貴重印刷物の表裏印刷模様4面の赤外線吸収及び赤外線透過の合成された複雑な赤外線透過光が検出される。また、受光部で検出される信号の強弱を所定の段階に分けて判断することで正確な種別判別を可能にした。また、検出部を複数設置することでさらに、正確な種別判別を可能にした。
【0024】
本発明の機器装置は、貴重印刷物を折り曲げて真偽判別を行うため、小型化、軽量化が可能である。よって、本発明の機器装置は、常に携帯することができ、どこでも容易に貴重印刷物の種別判別及び/又は真偽判別が可能となる。
【0025】
さらに、本発明の機器装置に備える報知部は、画面表示、バイブレーション、音声等から成り、視覚障害者に貴重印刷物の種別等を伝えることで容易に判別を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明を実施するための最良の形態については、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は以下に述べる実施するための最良の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
【0027】
本発明の判別方法及びその判別機器に用いられる印刷物Aについては、図1を用いて説明する。基材1は、折り曲げ可能な基材1である。特に紙葉類が好ましい。図1(a)は、基材1に赤外線吸収インキで印刷された領域2aを含む第1の領域2と、赤外線吸収インキで印刷された領域3aを含む第2の領域3が形成される。図1(b)は、基材1に赤外線吸収インキで印刷された領域2aと、赤外線透過インキで印刷された領域2bから成る第1の領域2と、赤外線吸収インキで印刷された領域3aと、赤外線透過インキで印刷された領域3bから成る第2の領域3が形成される。
【0028】
図2(a)は、基材1の表面1aに第1の領域2及び第2の領域3を形成した例である。図2(b)は、基材1の裏面1bに第1の領域2及び第2の領域3を形成した例である。図2(c)は、基材1の表面1aに第1の領域2を形成し、裏面1bに第2の領域3を形成した例である。図2(c)に示す形態は、基材1の裏面1bに第1の領域2を形成し、表面1aに第2の領域3を形成することも可能である。なお、印刷物は、第1の領域2及び第2の領域3に限定されることなく、図2(d)に示すように表面1aに第1の領域2及び第2の領域3を形成し、裏面1bに第3の領域4及び第4の領域5を形成し、第1の領域2、第2の領域3、第3の領域4及び第4の領域5の重なった領域を形成することも可能である。第1の領域2、第2の領域3、第3の領域4及び第4の領域5のデザインは特に限定されるものではない。また、印刷物は表面の一つのデザインを第1の領域2と第2の領域3に分割し、裏面の一つのデザインを第3の領域4と第4の領域5に分割し、これらを重ね合わせて重なった領域を形成することも可能である。
【0029】
図1、図2のように形成された印刷物Aは、図3に形成するように印刷物Aを所定の折り曲げ位置Xで折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域6を形成する。図3(a)は、長辺方向の折り曲げ位置Xによって内側に折り曲げられた場合である。図3(b)は、長辺方向の折り曲げ位置Xによって外側に折り曲げられた場合である。図3(c)は、短辺方向の折り曲げ位置Xによって内側に折り曲げられた場合である。図3(d)は、短辺方向の折り曲げ位置Xによって外側に折り曲げられた場合である。印刷物Aは、図3(a)、図3(b)、図3(c)又は図3(d)に示すように第1の領域及び第2の領域を重ね合わせ、重なった領域6を形成する。印刷物の折り曲げ方は、上記説明に限定されるものではない。
【0030】
本発明の印刷物の判別方法については、図4、図5及び図6を用いて説明する。
【0031】
(判別方法1)
本発明の印刷物の判別方法については、図4に示すようにSTEP1で図1、図2に示した印刷物を図3に示した所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域を形成する。
【0032】
STEP2は、STEP1で折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入し、光照射部と受光部から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部によって重なった領域に赤外線光を照射し、重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、少なくとも一つの特徴データを検出する。
【0033】
STEP3は、記憶部にあらかじめ記憶される重なった領域の少なくとも一つの基準レベルを読み出し、基準レベルとSTEP2で検出された特徴データを演算部で比較する。
【0034】
STEP4は、STEP3の比較結果に基づいて報知部によって印刷物の真偽を報知する。報知部は、液晶等の小型表示画面、バイブレーション、音声等によって真偽を報知する。
【0035】
印刷物が貴重印刷物である場合は、基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、種別ごとの基準レベルと、検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって貴重印刷物の種別の報知をすることもできる。
【0036】
上記記載の特徴データは、受光部(赤外線センサ)で読み取られた数値データであり、信号の強弱を256、512等に段階分けたものである。基準レベルは、あらかじめ設定される上限及び下限の範囲が設定される数値データであり、信号の強弱を256、512等に段階分けたものである。
【0037】
上記説明は、折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入しているが、折り曲げられた印刷物が挿入可能な搬送部よって搬送して真偽判別を行っても良い。
【0038】
(判別方法2)
本発明の印刷物の判別方法については、図5に示すようにSTEP1で図1、図2に示した印刷物を図3に示した所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域を形成する。
【0039】
STEP2は、STEP1で折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入し、光照射部と受光部から成る検出部によって重なった領域に赤外線光を照射し、重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、赤外線吸収パターンを検出する。
【0040】
STEP3は、記憶部にあらかじめ記憶される重なった領域の基準パターンを読み出し、基準パターンと、STEP2で検出された赤外線吸収パターンを演算部でパターンマッチングによって比較する。
【0041】
STEP4は、STEP3の比較結果に基づいて報知部によって印刷物の真偽を報知する。報知部は、液晶等の小型表示画面、バイブレーション、音声等によって真偽を報知する。
【0042】
印刷物が貴重印刷物である場合は、基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、種別ごとの基準パターンと、検出された赤外線吸収パターンを演算部でパターンマッチングによって比較し、比較結果に基づいて報知部によって貴重印刷物の種別の報知をすることもできる。
【0043】
上記記載の赤外線吸収パターンは、受光部(赤外線センサ)で読み取られた重なった領域の赤外線吸収の画像パターンである。基準パターンは、あらかじめ設定される基準となる赤外線吸収の画像パターンでありパターンマッチングによって比較する。
【0044】
上記説明は、折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入しているが、折り曲げられた印刷物が挿入可能な搬送部よって搬送して真偽判別を行っても良い。
【0045】
(判別方法3)
本発明の印刷物の判別方法については、図6に示すようにSTEP1で図1、図2に示した印刷物を図3に示した所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域を形成する。
【0046】
STEP2は、STEP1で折り曲げた印刷物を判別機器の搬送部によって搬送し、光照射部と受光部から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部によって、重なった領域に赤外線光を照射し、折り曲げた印刷物の長辺方向又は短辺方向の少なくとも一つのライン上の重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、少なくとも一つの特徴波形データを検出する。
【0047】
STEP3は、記憶部にあらかじめ記憶される重なった領域の少なくとも一つの基準レベルを読み出し、基準レベルとSTEP2で検出された特徴波形データを演算部で比較する。
【0048】
STEP4は、STEP3の比較結果に基づいて報知部によって印刷物の真偽を報知する。報知部は、液晶等の小型表示画面、バイブレーション、音声等によって真偽を報知する。
【0049】
印刷物が貴重印刷物である場合は、基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、種別ごとの基準レベルと、検出された特徴波形データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって貴重印刷物の種別の報知をすることもできる。
【0050】
特徴波形データは、赤外吸収波形又は赤外透過波形である。
【0051】
本発明の印刷物の判別機器については、図7、図8及び図10を用いて説明する。
【0052】
(判別機器1)
本発明の印刷物の判別機器については、図1、図2に示した印刷物を図3に示した所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域を形成する。
【0053】
図7に示すように判別機器11aは、折り曲げた印刷物を収納する収納部12、折り曲げた印刷物に赤外線を照射する光照射部13、赤外線透過光を受光する受光部14、受光した出力信号を増幅させる増幅器15及び出力信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換回路16から成る検出部17、基準レベルが記憶されるコンピュータ等の記憶部18、基準レベルと特徴データを比較する演算部19、印刷物の真偽等を検査者に報知する報知部20、判別機器11aに電源を入れる電源部21を設ける。
【0054】
光照射部13は、赤外光源であり、白熱球、発光ダイオード、ハロゲンランプ、太陽光、HIDランプ(High Intensity Discharged Lamp)等の光を照射するものから適宜選択すれば良い。受光部14は、CCDエリアセンサカメラ等が挙げられる。
【0055】
折り曲げられた印刷物Aは、判別機器の収納部12の所定の位置に挿入し、対向した一対の光照射部13と受光部14から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部17によって重なった領域に赤外線光を照射し、重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、受光された出力信号は、増幅器15で増幅され、アナログ/デジタル変換回路16でデジタル信号に変換され、256、512等に段階分けした少なくとも一つの特徴データ(数値データ)を検出する。記憶部18にあらかじめ記憶された少なくとも一つの基準レベルを読み出し、読み出された基準レベルと、検出された少なくとも一つの特徴データを演算部19で比較し、比較結果に基づいて報知部20によって印刷物の真偽を報知する。報知部は、液晶等の小型表示画面、バイブレーション、音声等によって真偽を報知する。
【0056】
この場合の折り曲げられた印刷物は、判別機器の収納部で挿入でる。受光部14が検知できるように収納部の高さは1mm〜2mm程度が好ましい。また、検出部は、可視光がカットできるように周辺をボックス等の形状にしていることが好ましい。さらに、、光照射部13と受光部14の距離は5mm〜7mm程度が好ましい。また、貴重印刷物の種別判別する場合は、対向した一対の光照射部13と受光部14は、複数個配置させることが好ましく、4〜10個程度設けることによって正確な種別判別が可能となる。また、対向した一対の光照射部13と受光部14を複数個配置した場合は、それぞれ中心を基準に対称に配置する必要がある。ただし、中心は一つの光照射部13と受光部14を設けても良い。判別機器11aは、電池で動かすと、消費電力を少なくするために駆動しているとき判定する最低の時間だけ、回路を動かして電池の消費を抑えている。このとき光照射部13の赤外LEDは、初期点灯時の光量の安定性が悪い。そのために光照射部13の赤外LEDは、実際の判定のための点灯をする前にエージング点灯(暖気運転)を何度か行うことで、光量の安定を良くすることができ、正確な判定をすることができる。この場合のエージング点灯は、100Hzでduty10%のパルス点灯を4回以上行うことが好ましい。また、判定はパルス点灯から得られた電圧値の平均値をとることが好ましい。折り曲げられた印刷物は、曲げられた方向から収納部の所定の位置に挿入することが好ましい。
【0057】
上記説明では折り曲げた印刷物を判別機器11a、収納部の所定の位置に挿入しているが、折り曲げられた印刷物が挿入可能な搬送部によって搬送して真偽判別を行っても良い。この場合、受光部14は、CCDラインセンサカメラが好ましい。
【0058】
電源部21は、電源をONにすることによって搬送機構が動作する。
【0059】
(判別機器2)
本発明の印刷物の判別機器については、図1、図2に示した印刷物を図3に示した所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域を形成する。
【0060】
図8に示すように判別機器11bは、折り曲げた印刷物を収納する収納部12、折り曲げた印刷物に赤外線を照射する光照射部13、赤外線透過光を受光する受光部14、受光した出力信号を増幅させる増幅器15及び出力信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換回路16から成る検出部17、基準パターンが記憶されるコンピュータ等の記憶部18、基準パターンと赤外吸収パターンを比較する演算部19、印刷物の真偽等を検査者に報知する報知部20、判別機器11bに電源を入れる電源部21を設ける。
【0061】
光照射部13は赤外光源であり、白熱球、発光ダイオード、ハロゲンランプ、太陽光、HIDランプ等の光を照射するものから適宜選択すれば良い。受光部14は、CCDエリアセンサカメラ等が挙げられる。
【0062】
上記説明では折り曲げた印刷物を判別機器11b、収納部の所定の位置に挿入しているが、折り曲げられた印刷物が挿入可能な搬送部によって搬送して真偽判別を行っても良い。
【0063】
折り曲げられた印刷物は、判別機器の収納部12の所定の位置に挿入し、対向した一対の光照射部13と受光部14から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部17によって重なった領域に赤外線光を照射し、重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、受光された出力信号は、増幅器15で増幅され、アナログ/デジタル変換回路16でデジタル信号に変換され、図9(a)に示すような赤外線吸収パターンを検出する。記憶部18にあらかじめ記憶された図9(b)に示すような基準パターン(基準となる赤外吸収パターン)を読み出し、読み出された基準パターンと、検出された赤外吸収パターンを演算部19でパターンマッチングによって比較し、比較結果に基づいて報知部20によって印刷物の真偽を報知する。報知部は、液晶等の小型表示画面、バイブレーション、音声等によって真偽を報知する。
【0064】
この場合の折り曲げられた印刷物は、判別機器の収納部に挿入できる。受光部14が検知できるように収納部の高さは1mm〜2mm程度が好ましい。また、検出部は、可視光がカットできるように周辺をボックス等の形状にしていることが好ましい。さらに、、光照射部13と受光部14の距離は5mm〜7mm程度が好ましい。また、貴重印刷物の種別判別する場合は、対向した一対の光照射部13と受光部14は、複数個配置させることが好ましく、4〜10個程度設けることによって正確な種別判別が可能となる。また、対向した一対の光照射部13と受光部14を複数個、配置した場合は、それぞれ中心を基準に対称に配置する必要がある。ただし、中心は一つの光照射部13と受光部14を設けても良い。判別機器11bは、電池で動かすと、消費電力を少なくするために駆動しているとき判定する最低の時間だけ、回路を動かして電池の消費を抑えている。このとき光照射部13の赤外LEDは、初期点灯時の光量の安定性が悪い。そのために光照射部13の赤外LEDは、実際の判定のための点灯をする前にエージング点灯を何度か行うことで、光量の安定を良くすることができ、正確な判定をすることができる。この場合のエージング点灯は、100Hzでduty10%のパルス点灯を4回以上行うことが好ましい。また、判定はパルス点灯から得られた電圧値の平均値をとることが好ましい。折り曲げられた印刷物は、曲げられた方向から収納部の所定の位置に挿入することが好ましい。
【0065】
上記説明では折り曲げた印刷物を判別機器11b、収納部の所定の位置に挿入しているが、折り曲げられた印刷物が挿入可能な搬送部によって搬送して真偽判別を行っても良い。この場合、受光部14は、CCDラインセンサカメラが好ましい。
【0066】
電源部21は、電源をONにすることによって搬送機構が動作する。
【0067】
(判別機器3)
本発明の印刷物の判別機器については、図1、図2に示した印刷物を図3に示した所定の折り曲げ位置で折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域を形成する。
【0068】
図10に示すように判別機器11cは、折り曲げた印刷物を搬送する搬送部22、折り曲げた印刷物に赤外線を照射する光照射部13、赤外線透過光を受光する受光部14、受光した出力信号を増幅させる増幅器15及び出力信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換回路16から成る検出部17、基準レベルが記憶されるコンピュータ等の記憶部18、基準レベルと特徴波形データを比較する演算部19、印刷物の真偽等を検査者に報知する報知部20、判別機器11cに電源を入れる電源部21を設ける。
【0069】
光照射部13は赤外光源であり、白熱球、発光ダイオード、ハロゲンランプ、太陽光、HIDランプ等の光を照射するものから適宜選択すれば良い。受光部14は、CCDラインセンサカメラ等が挙げられる。
【0070】
折り曲げられた印刷物は、判別機器の搬送部22に挿入し、光照射部13と受光部14から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部17によって重なった領域に赤外線光を照射し、重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、受光された出力信号は、増幅器15で増幅され、アナログ/デジタル変換回路16でデジタル信号に変換され、図11に示すような折り曲げた印刷物の長辺方向又は短辺方向の少なくとも一つのライン上の重なった領域(図面では長辺方向8a、8b、8c)の赤外線透過光を受光部で受光し、少なくとも一つの特徴波形データ9a、9b、9c(赤外吸収波形又は赤外透過波形)を検出する。記憶部18にあらかじめ記憶された少なくとも一つの基準レベル10を読み出し、図11に示すような読み出された基準レベルと、検出された少なくとも一つの特徴波形データを演算部19で比較し、比較結果に基づいて報知部20によって印刷物の真偽を報知する。報知部は、液晶等の小型表示画面、バイブレーション、音声等によって真偽を報知する。
【0071】
この場合の折り曲げられた印刷物は、判別機器の収納部で挿入できる。受光部14が検知できるように収納部の高さは1mm〜2mm程度が好ましい。また、検出部は、可視光がカットできるように周辺をボックス等の形状にしていることが好ましい。さらに、光照射部13と受光部14の距離は5mm〜7mm程度が好ましい。また、貴重印刷物の種別判別する場合は、対向した一対の光照射部13と受光部14は、複数個配置させることが好ましく、4〜10個程度設けることによって正確な種別判別が可能となる。また、対向した一対の光照射部13と受光部14を複数個配置した場合は、それぞれ中心を基準に対称に配置する必要がある。ただし、中心は一つの光照射部13と受光部14を設けても良い。判別機器11cは、電池で動かすと、消費電力を少なくするために駆動しているとき判定する最低の時間だけ、回路を動かして電池の消費を抑えている。このとき光照射部13の赤外LEDは、初期点灯時の光量の安定性が悪い。そのために光照射部13の赤外LEDは、実際の判定のための点灯をする前にエージング点灯を何度か行うことで、光量の安定を良くすることができ、正確な判定をすることができる。この場合のエージング点灯は、100Hzでduty10%のパルス点灯を4回以上行うことが好ましい。また、判定はパルス点灯から得られた電圧値の平均値をとることが好ましい。折り曲げられた印刷物は、曲げられた方向から収納部の所定の位置に挿入することが好ましい。
【0072】
電源部21は、電源をONにすることによって搬送機構が動作する。
【0073】
貴重印刷物を判別する場合は、上記の判別機器11a、11b又は11cに、さらに、磁気センサを設置して、さらに、正確な種別判別及び/又は真偽判別を行うことができる。
【0074】
(実施例1)
図12に示すように判別機器11は、折り曲げた商品券である貴重印刷物Bを収納する1.5mm(高さ)の開口を有する収納部12、折り曲げた商品券である貴重印刷物の赤外線を検出する一対の対向した赤外線を照射する赤外線LED13(抵抗値17Ω:電流233mA)及び赤外線透過光を受光する赤外線センサ14、受光した出力信号を増幅させる増幅器15及び出力信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換回路16から成る検出部を有する。赤外線LED13と赤外線センサ14の距離は5mmとした。判別機器11では、七つの一対の対向した赤外線LED13と赤外線センサ14を設けた。七つの一対の対向した赤外線LED13と赤外線センサ14は、中心に一つを設け、残りの六つは中心を基準に対称に配置した(図面では二つのみ記載)。千円の商品券、五千円の商品券及び一万円の商品券の各基準レベルが記憶されるメモリから成る記憶部18、基準レベルと特徴データを比較する演算部19、印刷物の真偽等を検査者に報知するスピーカー20、判別機器11に電源を入れる電源部21から成る。判別機器11は電池で動作し、エージング点灯を100Hzでduty10%のパルス点灯を4回行ってから検出を行った。判別はパルス点灯で行った。判別機器11は検出部に可視光が入らないようにボックス形状にした。
【0075】
赤外線センサ14は、信号の強弱を256に段階分けし、各貴重印刷物のあらかじめ定められた検出位置の信号を検出し、あらかじめ定められた千円の商品券、五千円の商品券及び一万円の商品券の各基準レベルと比較して各貴重印刷物の種別をスピーカーによって音声で被検査者に報知することができた。このとき貴重印刷物は、所定の位置曲げ位置で貴重印刷物を折り曲げて、折り曲げた部分から開口を有する収納部12に挿入した(図13)。また、千円の商品券、五千円の商品券及び一万円の商品券の各基準レベル以外のものについては、読み取り不可能となり、偽造券とした。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】印刷物Aの説明図である。
【図2】第1の領域2及び第2の領域3の関係を示す図である。
【図3】所定の折り曲げ位置Xで折り曲げて、第1の領域及び第2の領域が重なった領域を形成する説明図である。
【図4】判別方法1の流れ図である。
【図5】判別方法2の流れ図である。
【図6】判別法3の流れ図である。
【図7】判別機器11aの説明図である。
【図8】判別機器11bの説明図である。
【図9】検出される赤外線吸収パターンとあらかじめ記憶される基準パターンの説明図である。
【図10】判別機器11cの説明図である。
【図11】長辺方向8a、8b、8cの特徴波形データ9a、9b、9cと基準レベル10の説明図である。
【図12】実施例1の判別機器11である。
【図13】実施例1の貴重印刷物の挿入方法である。
【符号の説明】
【0077】
1 基材
1a 表面
1b 裏面
2a、3a 赤外線吸収インキで印刷された領域
2 第1の領域
3 第2の領域
2b、3b 赤外線透過インキで印刷された領域
4 第3の領域
5 第4の領域
6 重なった領域
7a 赤外線吸収パターン
7b 基準パターン
8a、8b、8c 長辺方向
9a、9b、9c 特徴波形データ
10 基準レベル
11、11a、11b、11c 判別機器
12 収納部
13 光照射部
14 受光部
15 増幅器
16 アナログ/デジタル変換回路
17 検出部
18 記憶部
19 演算部
20 報知部
21 電源部
22 搬送部
A 印刷物
B 貴重印刷物


【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別方法において、
前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、
前記折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入し、
光照射部と受光部から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部によって前記重なった領域に赤外線光を照射し、前記重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、少なくとも一つの特徴データを検出し、
記憶部にあらかじめ記憶される前記重なった領域の少なくとも一つの基準レベルを読み出し、前記基準レベルと前記検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記印刷物の真偽の報知をすることを特徴とする印刷物の判別方法。
【請求項2】
前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、
前記種別ごとの基準レベルと、前記検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする請求項1記載の印刷物の判別方法。
【請求項3】
赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別方法において、
前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、
前記折り曲げた印刷物を判別機器の収納部の所定の位置に挿入し、
光照射部と受光部から成る検出部によって前記重なった領域に赤外線光を照射し、前記重なった領域の赤外線透過光を受光部で受光し、赤外線吸収パターンを検出し、
記憶部にあらかじめ記憶される前記重なった領域の基準パターンを読み出し、前記基準パターンと、前記検出された赤外線吸収パターンを演算部でパターンマッチングによって比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記印刷物の真偽の報知をすることを特徴とする印刷物の判別方法。
【請求項4】
前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、
前記種別ごとの基準パターンと、前記検出された赤外線吸収パターンを演算部でパターンマッチングによって比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする請求項3記載の印刷物の判別方法。
【請求項5】
前記第1の領域は、赤外線吸収インキで印刷される領域と、赤外線透過インキで印刷される領域から成り、前記第2の領域は、赤外線吸収インキで印刷される領域と、赤外線透過インキで印刷される領域から成ることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の印刷物の判別方法。
【請求項6】
赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別機器において、
前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、前記折り曲げた印刷物を所定の位置に収納する収納部と、
前記重なった領域の少なくとも一つの特徴データを検出するための、光照射部と受光部から成る少なくとも一つの所定の位置に配置される検出部と、
前記重なった領域の少なくとも一つの基準レベルを記憶する記憶部と、
前記基準レベルと前記検出された特徴データを比較する演算部と、
比較結果に基づいて前記印刷物の真偽の報知をする報知部を有することを特徴とする印刷物の判別機器。
【請求項7】
前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準レベルが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、
前記種別ごとの基準レベルと、前記検出された特徴データを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする請求項6記載の印刷物の判別機器。
【請求項8】
赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第1の領域と、赤外線吸収インキで印刷される領域を含む第2の領域を有する印刷物の判別機器において、
前記印刷物を所定の折り曲げ位置で折り曲げて、前記第1の領域及び前記第2の領域が重なった領域を形成し、前記折り曲げた印刷物を所定の位置に収納する収納部と、
前記重なった領域の赤外線吸収パターンを検出するための光照射部と受光部から成る検出部と、
前記重なった領域の基準パターンを記憶する記憶部と、
前記基準パターンと前記検出された赤外線吸収パターンをパターンマッチングによって比較する演算部と、
比較結果に基づいて前記印刷物の真偽の報知をする報知部を有することを特徴とする印刷物の判別機器。
【請求項9】
前記印刷物が貴重印刷物であって、前記基準パターンが貴重印刷物の種別ごとに設けられ、
前記種別ごとの基準パターンと、前記検出された赤外線吸収パターンを演算部で比較し、比較結果に基づいて報知部によって前記貴重印刷物の種別の報知をすることを特徴とする請求項8記載の印刷物の判別機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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