説明

印刷装置、および印刷装置の制御方法

【課題】特色印刷を行う場合の特色用カートリッジ交換の回数を抑え、印刷時間の短縮を図る。
【解決手段】特色印刷モードが設定された場合には、繰り出されたロール紙10にサーマルヘッド17を介して通常印刷を施した後に、該ロール紙1を用紙搬送経路変更手段19により用紙格納スペース18に一旦格納する。その後、特色のインクカートリッジの交換を検知したら、用紙格納スペース18に格納したロール紙1をグリップローラ13により巻き戻し、用紙格納スペース18に格納したロール紙1にサーマルヘッド17を介して特色印刷を施すと共に、用紙切断部15により切断しながら排紙する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷用紙に画像を印刷する印刷装置に関し、より詳しくは通常の印刷後に金、銀等の特色インクの印刷を行う印刷装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等の画像を記録する入力機器の普及に伴い、それらに記録された画像を出力するデバイスとして熱昇華型のプリンタが多く採用されている。熱昇華型のプリンタでは、Yellow、Magenta、Cyanの3色を印画後に、オーバーコート処理を施し、人手に触れても画像が汚れないような処理を施して印刷が終了する。インクジェット型プリンタと比較した場合、熱昇華型のプリンタは1画素をサーマルヘッドの熱制御で表現しているため、より多くの階調を表現でき、自宅用プリンタでも高画質の画像を得ることが可能となりつつある。
【0003】
近年、上記Yellow、Magenta、Cyan等の、俗に言うプロセスカラーの他に画像に光沢感・蛍光感を持たせるため金色、銀色等の「特色」を印刷して、写真プリントを楽しむ印刷方法がある。このような特色印刷に係る技術として特許文献1では、特色印刷の場合には、通常印刷終了後に、特色印刷を実行することが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−110971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の技術においては、通常印刷用の印刷ヘッドと特色印刷用の印刷ヘッドという2つの印刷ヘッドを用いて通常印刷後に特色印刷を行っているため、印刷装置が高価になってしまう。
【0006】
本発明は係る実情に鑑み、1つの印刷ヘッドにより通常印刷と特色印刷を実行する印刷装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の印刷装置は、インクシートが収納されるインクカートリッジを着脱可能な装着手段と、装着手段に装着されたインクカートリッジに収納されているインクシートに塗布されたインクを印刷用紙に転写させて画像を印刷するサーマルヘッドと、通常印刷モードまたは通常印刷終了後に特色を印刷する特色印刷モードを選択する選択手段と、特色印刷モードが選択されている場合、通常印刷終了後に、装着手段に装着されるカートリッジを通常印刷用カートリッジから特色用のカートリッジに交換すること促すための表示を行う表示手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の印刷装置の制御方法は、インクシートが収納されるインクカートリッジを着脱可能な装着手段と、前記装着手段に装着されたインクカートリッジに収納されているインクシートに塗布されたインクを印刷用紙に転写させて画像を印刷するサーマルヘッドとを有する印刷装置の制御方法であって、通常印刷モードまたは通常印刷終了後に特色を印刷する特色印刷モードを選択する選択工程と、前記特色印刷モードが選択されている場合、通常印刷終了後に、前記装着手段に装着されるカートリッジを通常印刷用カートリッジから特色用のカートリッジに交換すること促すための表示を行う表示工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、通常印刷終了後に通常印刷用カートリッジから特色用カートリッジに交換するための表示を行い、ユーザにカートリッジの交換を行わせることで、1つのサーマルヘッドにより通常印刷と特色印刷の両方を実行することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係る印刷装置であるロール紙型プリンタ1の概略構成を説明する断面図である。
【0010】
図1に示すロール紙型プリンタ1(以下、単にプリンタ1と呼ぶ)において、印刷媒体であるロール紙10は、ロール状に巻かれた印刷用紙であり、プリンタ1の筐体内部に収納される。インクカートリッジ11は、通常印刷の際に用いるインクカートリッジである。インクカートリッジ11は、イエロー(Yellow)、マゼンタ(Magenta)、シアン(Cyan)、オーバーコート(OC)の染料がプラスチックシートに塗布されたインクシート11a、インクシート11aの巻き取り軸11b及び供給軸11cからなる。インクカートリッジ格納部12は、インクカートリッジ11を格納及び保持するための部材であり、通常印刷用のインクカートリッジ11または特色印刷用のインクカートリッジ11'を着脱可能に収納可能である。通常印刷用のインクカートリッジ11から特色印刷用のインクカートリッジ11'に交換する際には、使用者は、インクカートリッジ格納部12から通常印刷用のインクカートリッジ11を取り出し、特色印刷用のインクカートリッジ11'を装着する。
【0011】
グリップローラ13は、インクカートリッジ11或いはインクカートリッジ格納部12を挟んで前後に配置され、プリンタ1に収納されているロール紙10を繰り出して搬送する。なお、グリップローラ13はそれぞれ上下一対のローラからなり、これらローラ間を通過することによりロール紙10が搬送される。用紙排紙口14は、インクが転写されたロール紙10を外部へ排紙するための開口である。
【0012】
用紙切断部15は、搬送されるロール紙10を所定の箇所(所定の切断位置)で切断する。プラテンローラ16は、ロール紙10をインクシート11aに圧着させるためのローラである。サーマルヘッド17は、インクカートリッジ格納部12に装着されているインクカートリッジから引き出されたインクシート11aを加熱してインクシート11aに塗布された染料を、プラテンローラ16により圧着されたロール紙10に熱拡散させる。インクカートリッジ格納部12に通常印刷用のインクカートリッジ11が収納されている場合は通常Yellow、Magenta、Cyan、OCの印刷、特色印刷用のインクカートリッジ11'が収納されている場合は、金または銀の特色印刷を行う。
【0013】
用紙格納スペース18は、印刷途中であるロール紙10を一時的に格納するためのスペースであり、例えば内部に備えた巻き取り機構によりロール紙10を巻き取って格納する。用紙搬送経路変更部(以下、フラッパーと呼ぶ)19は、プリンタ1の印刷モードに応じて、グリップローラ13により繰り出されるロール紙10の搬送経路を切り替える。
【0014】
なお、上記インクシート11aは、図2のようにYellow、Magenta、Cyan、オーバーコートの染料が順に配列されて構成される。一方、金、銀等の特色インクシートは1色のみで構成される。本実施の形態では、インクシート11aをYellow、Magenta、Cyanの3色(即ち、YMC)の構成としたものを用いているが、この他の構成としてもよい。例えばYellow、Magenta、Cyan、Black(ブラック)の4色(即ち、YMCK)の構成であっても構わない。
【0015】
次にプリンタ1の電気的構成を説明する。図3は、プリンタ1の電気的構成を説明するブロック図である。
【0016】
図3において、中央処理演算部(以下、CPUと呼ぶ)101は、システム全体の制御を行う。ROM102は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、CPU101が各種処理を実行するための動作手順が記述されたプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101の一時的な作業メモリとして使用される。
【0017】
操作制御部104は、プリンタ1の筐体表面等に配設された各種釦等の操作部105の操作情報を受け付け、CPU101へ伝える。ここで具体的な操作情報としては、例えば電源のON/OFF、後述する印刷モードの選択、印刷したい画像の選択等の操作情報が挙げられる。
【0018】
画像データ入力制御部107は、画像データ入力部106から入力されたデータを読込み、入力されたデータをプリンタ1内部の記憶部(不図示)に書き込む。画像データ入力部106は、例えばメモリースティック(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の記録メディアからデータを入力する。
【0019】
表示制御部109は、表示装置108の制御を行う。表示装置108は、画像データ入力部106から入力されたデータの表示、また各種設定を行う際に用いるインターフェイスを表示する装置であり、例えば液晶表示装置、タッチパネル等で構成される。
【0020】
プリンタエンジン制御部111は、グリップローラ13やフラッパー19等を含む紙搬送部やサーマルヘッド17等を含むプリンタエンジン110の動作制御部である。画像処理部112は、画像データ入力部106及び画像データ入力制御部107を介してプリンタ1内部の記憶部に読み出されたデータを印刷可能なデータに変換する回路である。
【0021】
次に以上のように構成されたプリンタ1の処理を説明する。図4は、プリンタ1の制御フローを説明するフローチャートである。
【0022】
初めにステップS101において、使用者によりプリンタの電源が入れられると(Power−ON)、処理を開始し、ステップS102においてCPU101は、ROM102から動作プログラムを読み出し初期化処理を行う。
【0023】
次にステップS103においてCPU101は、画像データ入力部106から入力したデータを表示装置108に表示する。この際の表示形式としては、例えばインデックス表示等が挙げられる。そしてCPU101は、使用者が操作部105を介して指定した、印刷したい画像とその枚数を一時的に記憶し、その後、表示装置108により、例えば図6に示すような印刷モードの選択画面を表示する。このようにして、印刷対象の画像の選択、印刷枚数の設定、および、通常印刷モードまたは特色印刷モードの選択が可能となる。
【0024】
次にステップS104においてCPU101は、ステップS103で表示した選択画面で使用者により選択された印刷モードを確認し、「特色有り」のモードで印刷するか否かを決定する。ここで「特色有り」が選択された場合はステップS105に進み、「特色無し」、即ち通常印刷が選択された場合は、ステップS116の通常印刷モードに移行する。「特色無し」の通常印刷モードは、通常印刷を実行し、「特色有り」の特色印刷モードは、通常印刷終了後に特色印刷を実行することになる。
【0025】
ここで、「特色無し」が選択された場合の通常印刷処理の手順について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0026】
先ずステップS201においてCPU101からの指令を受けたプリンタエンジン制御部111は、インクカートリッジ格納部12に収納されているインクカートリッジを検出する。そして、通常印刷用の(Y,M,C,OCの)インクカートリッジが収納されていることを確認してから、ステップS103で指定された画像を指定された枚数分を印刷していく。印刷する際は、イエロー、マゼンタ、シアン、オーバーコートの順に一面ずつ印刷していく。
【0027】
次にステップS202においてプリンタエンジン制御部111は、1つのデータの印刷が完了するごとに、換言すれば、画像1枚分の印刷処理ごとに、用紙切断部15によってロール紙10を所定の切断箇所で切断する。
【0028】
次にステップS203においてプリンタエンジン制御部111は、切断されたロール紙10を用紙排紙口14から外部へ排紙する。
【0029】
次にステップS204においてプリンタエンジン制御部111は、指定したデータの印刷が完了したか否かを確認し、完了していない場合はステップS201に戻り、所定の印刷動作を繰り返す。また、指定データの印刷が完了した場合には、印刷処理を終了する。
【0030】
図4に戻り、次にステップS105以降の、「特色有り」が選択された場合の印刷手順と印刷動作を図7、図8も参照して説明する。
【0031】
先ずステップS105においてCPU101は、使用者が表示装置108上のインターフェィス等を介して選択した予めプリンタ1内部のROM102に保存されている特色用画像・文字を確認する。そして、操作部105の釦操作に応じて、印刷データ上の任意の位置に特色用の画像・文字をレイアウトする。なお、本実施の形態では、特色用画像・文字データをプリンタ1内部から読み出しているが、使用者が予め用意しておいたデータを画像データ入力部106から入力して選択・レイアウトするような形式としても良い。
【0032】
次にステップS106において、まず、インクカートリッジ格納部12に収納されているインクカートリッジを検出し、通常印刷用の(Y、M,C,OCの)インクカートリッジが収納されていることを確認する。通常印刷用のインクカートリッジが収納されていることが確認されたら、CPU101からの指令を受けたプリンタエンジン制御部111は、ステップS103で指定された画像を、通常印刷処理のステップS201と同様に印刷していく。しかし特色印刷モードでは、Y、M、C、OCの画像一枚の印刷が終わるごとに用紙を切断せずに、指定された枚数分ロール紙10上に連続的に印刷していく。そしてステップS108においてプリンタエンジン制御部111は、フラッパー19を図7(a)に示すように傾動させて、印刷済みのロール紙10を用紙格納スペース18に搬送し(図中、矢印方向)、一時的に格納する。
【0033】
次にステップS108においてプリンタエンジン制御部111は、ステップS103で指定された印刷枚数分の印刷が終了したか否かを確認し、終了していない場合はステップS106に戻り、印刷動作を継続する。また、指定枚数の印刷が終了している場合にはステップS109に進み、印刷済みのロール紙10を所定の長さ分だけ引き戻す。
【0034】
次にステップS110においてCPU101は、引き戻しの完了を待ち、完了を確認したら、表示装置108において図8に示すような通常印刷用のインクカートリッジ11から特色用のインクカートリッジ11'への交換を促すための表示を行う。この表示を行うことにより、使用者はインクカートリッジの交換が必要であることをや、交換のタイミングを知ることができる。この表示がされたことを受けて、使用者はインクカートリッジを特色用のインクカートリッジ11'に交換したものとして、以降の説明を行う。
【0035】
次にステップS111においてCPU101は、特色用のインクカートリッジ11'の交換を検知すると、特色の印刷を開始するようプリンタエンジン制御部111に指示する。CPU101からの指示を受けたプリンタエンジン制御部111は、特色印刷を行う。なお、特色印刷の印刷動作そのものは、前述したステップS106におけるYMC、OCの印刷動作と同様であり、サーマルヘッド17によりインクシート11aに塗布されている特色インクをロール紙に転写させて特色印刷を行う。
【0036】
次にステップS112においてプリンタエンジン制御部111は、フラッパー19を図7(a)のように傾動させ、印刷済みのロール紙10を用紙格納スペース18に搬送し、一時的に格納する。
【0037】
次にステップS113においてCPU101は、指定した画像データの特色印刷が終了したか否かを確認し、終了していない場合はステップS111〜S112のフローを繰り返す。また、印刷が終了した場合にはステップS114においてプリンタエンジン制御部111は、用紙格納スペース18にある特色を印刷済みのロール紙10を所定の長さ分だけ引き戻す。
【0038】
そしてステップS115においてプリンタエンジン制御部111は、フラッパー19を図7(b)のように起立させてロール紙10を搬送しながら、印刷済みのロール紙の所定の箇所で用紙切断部15によりカットしつつ排紙し、印刷を終了する。
【0039】
なお、本実施の形態では、印刷済みのロール紙10を完全にカットして排紙しているが、完全にカットするのではなく、ミシン目を入れるような処理を施してから排紙するようにしても構わない。また、本実施の形態ではステップS111〜S115のように指定された枚数全ての特色印刷が終わってからロール紙を切断したが、この他の態様であっても良い。例えば1枚の特色印刷が終わる毎に用紙を切断、排出して、指定枚数の特色印刷が終了するまでこの処理を繰り返して切断処理を実行しても良い。また、本実施の形態のステップS110、S111において特色用のインクカートリッジへの交換を検出したことに応じて特色の印刷を自動的に開始したが、ユーザが印刷開始ボタンを操作することにより特色印刷を開始するようにしても良い。また、このときに特色印刷中止ボタンを用意しておき、交換する特色用のインクカートリッジがないような場合に特色印刷中止ボタンを操作することにより特色印刷を中止可能としておいてもよい。このタイミングで特色印刷が中止された場合は、通常印刷されたロール紙を用紙切断部15により一枚毎に切断して排紙することにより、特色印刷は実行できなかったが、使用者は通常印刷モードとしての印刷物として得ることができる。
【0040】
以上、本実施の形態では、特色印刷モードにおいては、通常印刷用のインクカートリッジと特色印刷用のインクカートリッジを印刷中に交換するで、1つのサーマルヘッドに17より通常のYMC、OCの印刷および金銀等の特色印刷の両方を実行可能とした。
さらに、印刷媒体であるロール紙10にYellow、Magenta、Cyan、オーバーコートの染料を複数枚連続印画した後にロール紙10を引き戻し、その後連続して特色印刷をするようにした。そして、特色印刷後、ロール紙10を引き戻し、所定の箇所で切断しながら排紙するようにした。このような印刷制御により、複数枚の画像を連続して特色印刷する場合であっても、使用者のインクカートリッジ11の交換の回数を1回に抑えることができ、無駄な交換時間を削減できるため、トータルの印刷時間を短縮することが可能となる。
また、本実施の形態では、特色印刷を施すまではロール紙10を切断しないようにしている。これにより、複数枚の印刷の対象となる画像のそれぞれサイズが異なる場合であっても、1回のインクカートリッジ11の交換で、複数枚の画像を連続して特色印刷することができる。また、これにより、印刷対象となる複数の画像において、その縦横の比率が一般的なものとパノラマ画像のような特殊な比率を有するものとが混在した状況であっても、特色印刷の連続印刷を行うことができる。
【0041】
なお、本発明は、以上で説明した実施の形態に限定されるものではなく、例えば図9に示すような構成であっても構わない。図9は、他の実施の形態に係るロール紙型プリンタの概略構成を説明する断面図である。ここで本図において、図1と共通する部位については同符号で示し、説明を省略する。
【0042】
図1に示した構成と本実施の形態に係るプリンタと相違は、本実施の形態に係るプリンタ1が用紙排紙口20を更に有する点にある。用紙排紙口20は、ロール紙10の下方に設けられており、これに伴い用紙排紙口20にロール紙10を導くためのフラッパー19が用紙切断部15のロール紙10側にも設けられる。このような構成によれば、特色印刷がされ用紙格納スペース18に格納されたロール紙10を引き戻しつつ、切断して、排紙できるため、装置動作を簡易化させることができ、一層の印刷の効率化を実現する。
【0043】
なお、本発明を実現するために、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記憶媒体を用いても良い。この場合には記憶媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって本発明の目的が達成される。
【0044】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0045】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0046】
また、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行う場合も含まれることは言うまでもない。
【0047】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。この場合には、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタの概略構成を説明する断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタで用いるインクシートの構成を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタの制御フローを説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタの通常印刷の制御フローを説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタで表示する印刷モードの選択画面を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタの特色印刷における動作を説明する断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るロール紙型プリンタの特色印刷における動作を説明する断面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係るロール紙型プリンタの概略構成を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 ロール紙型プリンタ
10 ロール紙
11、11' インクカートリッジ
11a インクシート
11b 巻き取り軸
11c 供給軸
12 インクカートリッジ格納部
13 グリップローラ
14、20 用紙排紙口
15 用紙切断部
16 プラテンローラ
17 サーマルヘッド
18 用紙格納スペース
19 用紙搬送経路変更部(フラッパー)
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 操作制御部
105 操作部
106 データ入力部
107 データ入力制御部
108 表示装置
109 表示制御部
110 プリンタエンジン
111 プリンタエンジン制御部
112 画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクシートが収納されるカートリッジを着脱可能な装着手段と、
前記装着手段に装着されたカートリッジに収納されているインクシートに塗布されたインクを印刷用紙に転写させて画像を印刷するサーマルヘッドと、
通常印刷モードまたは通常印刷終了後に特色を印刷する特色印刷モードを選択する選択手段と、
前記特色印刷モードが選択されている場合、通常印刷終了後に、前記装着手段に装着されるカートリッジを通常印刷用のカートリッジから特色用のカートリッジに交換すること促すための表示を行う表示手段とを有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
さらに、印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段を有し、
前記印刷枚数設定手段により複数枚の印刷が設定された場合は、前記表示手段は、設定された複数枚全ての通常印刷が終了した後に、特色用のカートリッジに交換すること促すための表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
さらに、ロール状に巻かれた印刷用紙を収納する収納手段と、印刷終了後に前記印刷用紙を切断する切断手段とを有し、
前記通常印刷モードが選択されている場合は、1枚の通常印刷が終了する毎に前記切断手段により印刷用紙を切断し、前記特色印刷モードが選択されている場合には、1枚の通常印刷が終了する毎に印刷用紙を切断せずに、特色印刷が終了した後に前記切断手段により印刷用紙を切断することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記通常印刷は、イエロー、マゼンタ、シアン、および、オーバーコートの印刷、または、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、および、オーバーコートの印刷であり、前記特色印刷は、前記通常印刷終了後の、金、または、銀の印刷であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項5】
通常印刷終了後に前記装着手段に特色用のカートリッジが装着されたことに応じて、特色印刷を開始する印刷制御手段を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記特色印刷モードが選択されている場合、通常印刷終了後に特色印刷の中止を指示する指示手段を有し、
前記指示手段により特色印刷の中止が指示された場合は、特色印刷を実行せずに前記切断手段により一枚毎に用紙を切断して排出する制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【請求項7】
インクシートが収納されるインクカートリッジを着脱可能な装着手段と、前記装着手段に装着されたインクカートリッジに収納されているインクシートに塗布されたインクを印刷用紙に転写させて画像を印刷するサーマルヘッドとを有する印刷装置の制御方法であって、
通常印刷モードまたは通常印刷終了後に特色を印刷する特色印刷モードを選択する選択工程と、
前記特色印刷モードが選択されている場合、通常印刷終了後に、前記装着手段に装着されるカートリッジを通常印刷用カートリッジから特色用のカートリッジに交換すること促すための表示を行う表示工程とを有することを特徴とする印刷装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−274277(P2009−274277A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−126386(P2008−126386)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】