説明

印刷装置および画像処理システム

【課題】電子メールに添付された画像を印刷装置で出力するにあたり、電子メールの送信者のこだわりを反映した印刷結果が印刷できるようにする。
【解決手段】指定された印刷条件で画像を印刷するプリンター20であって、電子メールを受信するメール受信部M21と、電子メールに添付された画像と印刷設定ファイルとを取得し、取得した画像を印刷設定ファイルに記載されている印刷条件で印刷する印刷処理部M22と備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷装置および画像処理システムに関し、特に、指定された印刷条件にて画像を印刷する印刷装置および画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラや携帯電話の普及に伴い、プリンターの利用者にとって画像を印刷する機会が増えている。従来であれば、デジタルカメラや携帯電話で取得した画像データを印刷するには、一旦画像データをコンピューターに取り込み、コンピューターからプリンターへ印刷を指示することが一般的であった。しかしながら、デジタルカメラや携帯電話を利用するユーザーの裾野が広がるに連れてコンピューターの取り扱いに慣れないユーザーの増加や、コンピューターに画像を取り込む手間を省きたいという要望の増加等の背景からいわゆるダイレクトプリント機能を備えたプリンターが増えつつある。
【0003】
しかしながらダイレクトプリントされた画像は携帯電話やデジタルカメラの中にあるオリジナルデータしか残らないので、ダイレクトプリントを行う過程で画像のバックアップを取る機会を設けることが望まれていた。この要望に応えるための技術として、特許文献1には、メモリーカードに保存された画像をサーバーに保存する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−213261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、デジタルコンテンツの普及に伴って画像を印刷したり現像したりする割合は低下してきている。ただし、画像のハードコピーがまったく必要なくなるかというと、そうでもなく、ユーザーにとって思い出深い画像であったり友人や家族と一緒に見て楽しみたかったりする画像は相変わらず印刷(現像)されている。すなわち、画像データを印刷してハードコピーを作成するか否かは、ユーザーにとっての画像の重要性と高い関連性があるといえる。
【0006】
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、大量に作成されるようになった画像の中から重要度の高い画像について自動的にバックアップを取り、ユーザーにとっての画像管理の手間を減少することが可能な印刷装置および画像処理システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の印刷装置は、指定された印刷条件にて画像を印刷する印刷装置であって、前記画像を印刷する時に前記画像を所定のコンピューター上に保存するバックアップ手段を備える構成としてある。
前記バックアップ手段は、前記画像をバックアップする方法として、所定の通信プロトコルに則って前記所定のコンピューターと通信して所定のコンピューター上に前記画像を保存してもよいし、前記画像を添付した電子メールを作成して前記所定のコンピューターに設定されている電子メールアドレスを指定して送信してもよい。
前記所定のコンピューターとしては、前記印刷装置の印刷制御装置としてのコンピューターであってもよいし、所定のネットワークを介して前記印刷装置と通信可能に接続されているコンピューターであってもよい。むろん、所定のネットワーク上で画像を保存するためのサーバーとして稼動しているコンピューターであってもよい。
メールを受取った前記所定のコンピューターは、画像が添付された電子メールをそのまま保存してもよいし、電子メールに添付された画像データを電子メールから抽出して画像データとして保存してもよい。
このように印刷が行われたことを重要度の判定条件として利用し、ユーザーにとって重要な画像が自動的に前記所定のコンピューターにバックアップされるようにすることができる。よって、ユーザーにとって手間無く重要な画像のバックアップを取ることが出来るようになる。
【0008】
ところで、プリンターの印刷設定の種類は画像処理技術の発展や印刷用紙の多様化等に伴って多様化してきている。すなわち、ICCプロファイル等の色域変換、トーンカーブ等の画質補正、余白を適切に設定するトリミング、使用するインク種類の選択、適切な印刷用紙の選択、等の多種多様な印刷設定を組み合わせた結果として1つの印刷結果物が形成されるのである。従って、これら設定を1つでも間違えると、最初に作成した印刷結果物を複製できないことになる。ただし、印刷結果物毎の印刷設定の組合せをユーザーが記憶することは、そもそも不可能に近く、最初に作成した印刷結果物の完全な複製を作成するためには非常な労力をユーザーに要求することになっていた。なお、このような労力はダイレクトプリントに止まらず、コンピューターに一旦保存した画像を印刷した場合であっても同様である。
このような課題にも対応可能な本発明の選択的な一態様として、前記バックアップ手段は、前記画像の印刷時に前記画像と前記画像に対して指定された印刷条件とを所定のコンピューター上に保存するように構成してもよい。該構成に依れば、印刷条件もバックアップされるので、ユーザーがいったん作成した印刷結果物にかかる画像を容易にバックアップし、このデータを利用してユーザは最初に作成した印刷結果物の複製を簡単に作成することが出来るようになる。
【0009】
また、本発明の選択的な一態様として、前記バックアップ手段は、同一の画像が同一の印刷条件で複数枚印刷された場合には、該印刷条件と共に前記所定のコンピューター上に1つだけ画像を保存するようにしてもよい。該構成に依れば、同一の画像であって同一の印刷条件の画像データが重複してバックアップされることが無いので、重複画像で無意味にコンピューターの記憶領域を圧迫することが無く、さらには後でこのバックアップされた画像を参照するユーザーにも混乱を招かずに済むので利便性が向上する。
【0010】
ただし、同一の画像であっても印刷条件が異なれば印刷結果は異なるので、上述したように各種印刷設定を再現すると言う意味でもバックアップする意味がある。そこで、本発明の選択的な一態様として、前記バックアップ手段は、同一の画像が相異なる印刷条件で複数枚印刷された場合には、相異なる各印刷条件について前記所定のコンピューター上に1つずつ画像を保存するように構成してもよい。
【0011】
このように同一の画像であって印刷条件の異なる画像を重複して前記所定のコンピューター上に保存した場合に好適な本発明の選択的な一態様として、前記バックアップ手段は、前記所定のコンピューター上の画像を表示するにあたり、印刷条件とともに保存された画像と画像単体で保存された画像とを識別可能に表示するように構成してもよい。すなわち、画像のみならず印刷条件が付属しており、互いに印刷条件が異なっていることをユーザーが把握できるようにバックアップ結果を表示することより、ユーザーの利便性が向上する。
【0012】
ところで、文字画像は印刷条件等を詳細に設定することが少なく、また、通常コンピューター上で作成されて必要に応じて印刷されるという利用形態が一般的であるという背景もあり、ダイレクトプリントのようにバックアップが携帯電話やデジタルカメラ内のオリジナルデータしか残っていないという状況は少ない。そこで、本発明の選択的な一態様として、前記バックアップ手段は、文字画像以外の前記画像を前記所定のコンピューター上に保存するように構成してもよい。文字画像等のようにバックアップの不要なデータを除外してバックアップを取るので、コンピューターの記憶領域を圧迫することが無く、さらには後でこのバックアップされた画像を参照するユーザーにとって利便性が向上する。むろん、デジタルカメラや携帯電話等のような携帯型の画像形成装置で文字データを編集することが一般的になり、該画像形成層装置から直接に印刷装置に文字データを入力するようなことが一般的になってくれば、文字画像をもバックアップする意味はあるし、文字画像ではなく文字データそのものを自動的にバックアップするようにしてもよいことは言うまでも無い。
【0013】
また、バックアップされた画像について、ネットワークに接続された複数のコンピューターからアクセス可能なようにした場合に好適な本発明の選択的な一態様として、前記画像を前記所定のコンピューターに保存する際にその画像のアクセス回数を指定する手段を更に備えた印刷装置と、前記印刷装置によって保存された画像がアクセスされた回数を計数する手段を備えており、該手段によって特定の画像データについて計数された回数が該特定の画像データについて指定された前記アクセス回数を超えると、該特定の画像データに対するアクセスを制限する前記所定のコンピューターとを備えた画像処理システムとしてもよい。このように構成すると、サーバーに保存した画像が無制限に頒布されることを、ユーザーが防止することができる。
【0014】
また、同様にサーバーに保存した画像が無制限に頒布されることを防止するための本発明の選択的な一態様として、前記画像を前記所定のコンピューターに保存する際に、その画像のダウンロード期限を指定する手段を更に備えた印刷装置と、日時を保持するタイマ手段を備えており、該タイマ手段の日時が特定の画像データについて指定された前記ダウンロード期限を超えると、該特定の画像データに対するアクセスを制限する所定のコンピューターとを備えた画像処理システムとしてもよい。
【0015】
また、前記画像を前記所定のコンピューターに保存する際に、その画像の印刷回数を指定する手段を更に備えた印刷装置と、前記印刷装置によって保存された画像が印刷された回数を計数する手段を備えており、該手段によって特定の画像データについて計数された回数が該特定の画像データについて指定された前記印刷回数を超えると、該特定の画像データに対するアクセスを制限する所定のコンピューターとを備えた画像処理システムとしてもよい。
【0016】
上述した印刷装置は、他の機器に組み込まれた状態で実施されたり他の方法とともに実施されたりする等の各種の態様を含む。また、本発明は前記印刷装置を備える印刷システムや画像処理システム、上述した装置の構成に対応した工程を有する制御方法、上述した装置の構成に対応した機能をコンピューターに実現させるプログラム、該プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体、等としても実現可能である。これら印刷システム、印刷方法、印刷プログラム、該プログラムを記録した媒体、の発明も、上述した作用、効果を奏する。むろん、請求項2〜9に記載した構成も、前記システムや前記方法や前記プログラムや前記記録媒体に適宜、適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】画像印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】画像印刷システムのソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図3】印刷条件設定UIの一例である。
【図4】印刷設定送信処理のフローチャートである。
【図5】メール印刷処理のフローチャートである。
【図6】変形例1にかかるコンピューターの構成を示すブロック図である。
【図7】印刷結果表示処理の表示例を示す図である。
【図8】印刷結果表示処理のフローチャートである。
【図9】変形例2にかかるメール印刷処理のフローチャートである。
【図10】変形例3にかかる画像共有システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図11】変形例3にかかる画像共有システムのソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図12】変形例3にかかる印刷処理のフローチャートである。
【図13】変形例4にかかる印刷処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)本発明の構成:
(1−1)ハードウェア構成:
(1−2)ソフトウェア構成:
(2)印刷設定送信処理:
(3)メール印刷処理:
(4)変形例1:
(5)変形例2:
(6)変形例3:
(7)変形例4:
(8)変形例5:
(9)まとめ:
【0019】
(1)本発明の構成:
(1−1)ハードウェア構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。同図において、画像印刷システム100が本発明の画像処理システムを構成し、コンピューター10が画像処理装置を構成する。むろんプリンターや複合機やコピー機等の各種印刷装置がコンピューター10と同等のプログラム実行環境を備えていれば、制御プログラムCPをこれら印刷装置において実行させることにより印刷装置で画像処理装置を構成することもできる。
【0020】
図1において、画像印刷システム100は、ネットワークNTに接続されたコンピューター10とプリンター20とサーバー30を備えており、コンピューター10やプリンター20はネットワークNTを介してサーバー30にアクセスできるようになっている。また、コンピューター10とプリンター20とサーバー30はそれぞれがネットワークNTを介して電子メールを送受信できるようになっている。各装置は、メールサーバーを介して電子メールを送受信してもよいし、自身がメールサーバー機能を備えていればこれを利用してもよい。ネットワークNTは、LAN(Local Area Network)やインターネットや電話回線網等を適宜組み合わせることにより構成することができる。
【0021】
コンピューター10は、制御部11、HD(Hard Disk)12、ネットワークインターフェース(N I/F)13、汎用I/F14、ディスプレイ15、操作入力部16を備えている。コンピューター10はN I/F13を介してネットワークNTに接続されており、このネットワークNTに接続された外部機器と通信することができる。汎用I/Fにはプリンターが接続されており、コンピューター10はこのプリンターの印刷を制御することができる。HD12にはOS(Operating System)12aやプリンタードライバーのプログラムデータ12bや画像データ12cが記憶されている。
制御部11は、例えばCPUとRAMとROMから成るプログラム実行環境を備えており、この場合、ROMに記憶された制御プログラムCPを順次RAMに転送しつつ、CPUが制御プログラムCPに従ってRAMをワークエリアとして利用して演算処理を実行することにより、コンピューター10全体を制御する。
【0022】
プリンター20は、制御部21と操作入力部22とネットワークインターフェース(N I/F)23と印刷機構24と汎用インターフェース(I/F)25を備えている。プリンター20はN I/F23を介してネットワークNTに接続されており、このネットワークNTに接続された外部機器と通信することができる。
制御部21は、例えば演算処理の中枢をなすCPUと記憶媒体としてのRAMやROMから成るプログラム実行環境を備えており、この場合、ROMに記憶された制御プログラムPPを順次RAMに転送しつつ、CPUが制御プログラムPPに従ってRAMをワークエリアとして利用して演算処理を実行することにより、プリンター20全体を制御する。
【0023】
操作入力部22は、例えば複数の操作ボタンと小型の液晶ディスプレイとを備える操作パネルで構成される。
汎用I/F25には例えばメモリーカードリーダが接続されており、制御部21はメモリーカードに記録された画像データを取得して印刷することができる。むろん、汎用I/Fはデジタルカメラ等の画像処理デバイスも接続可能であり、制御部21は汎用I/F25に接続された画像処理デバイスから画像データを取得して印刷することができる。
【0024】
印刷機構24は、制御部21の制御に従って印刷用紙等の印刷媒体に文字や画像を印刷する機構である。例えば、印刷機構24がインクジェット方式のプリンターであれば、印刷用紙がセットされる印刷トレイ、インクが貯蔵されたインクタンク、インクタンクから供給されたインクを印刷媒体に付着させるインクヘッド、インクヘッドを搭載したキャリッジ、該キャリッジを主走査方向に往復動させるキャリッジ機構、印刷媒体を副走査方向(紙送り方向)に搬送する搬送機構等を備える。無論、印刷機構24は、インク昇華式プリンターやレーザープリンター等の構成であっても構わない。
【0025】
なお、本実施形態においては、プリンター20がネットワークNTに直接接続されていて、制御部21がネットワークNTを介して通信できるものとして記載してあるが、プリンター20はネットワーク接続機能を備えたコンピューターを介してネットワークNTに接続されていてもよい。このコンピューターはいわゆるプリンター20の印刷制御装置である。そして、前記制御プログラムPPをこのコンピューターで実行するのであれば、このコンピューター、もしくはこのコンピューターとプリンター20の組合せが画像処理装置を構成することになる。
【0026】
サーバー30は、制御部31、HD(Hard Disk)32、N I/F(Interface)33を備えている。サーバー30はN I/F33を介してネットワークNTに接続されており、N I/F33を介してネットワークNTに接続された外部機器と通信することができる。
HD32にはOS(Operating System)32aや画像印刷プログラムのプログラムデータ32bやクライアントからアップロードされた画像データ32cが記憶されている。
制御部31は、例えばCPUとRAMとROMから成るプログラム実行環境を備えており、この場合、ROMに記憶されたプログラムデータ32bを順次RAMに転送しつつ、CPUがプログラムデータに従ってRAMをワークエリアとして利用して演算処理を実行することにより、サーバー30全体を制御する。
なお、サーバー30は単一のコンピューターである必要は無く、何らかのネットワークを介して互いに通信できるように複数のコンピューターを接続し、複数のコンピューター上で有機的に協動させつつプログラムデータ32bを分散処理させることによりサーバー30と同等の機能を実現してもよい。
【0027】
(1−2)ソフトウェア構成:
図2は画像印刷システム100のソフトウェア構成を示すブロック図である。同図を参照しつつ、まずはコンピューター10のソフトウェア構成について説明する。
コンピューター10においてプリンターを制御するためのドライバープログラム(PRTDRV)が実行されることにより、コンピューター10は印刷設定を行うための印刷条件設定UI(User Interface)を表示する機能と印刷条件取得部M11とメール送信部M12に相当する機能とが実現される。
【0028】
図3はPRTDRVによって表示される印刷条件設定UIの一例である。同図に示すように、印刷条件設定UIは、用紙設定、トリミング設定、補正設定のオン/オフ、補正設定の種類、色合わせや色変換を行うためのICCプロファイル等を設定するための操作項目を備える。さらに、印刷条件設定UIは、印刷条件設定UI上で設定した印刷条件で画像データを印刷させるための「印刷実行」ボタンと、印刷条件設定UI上で設定した印刷条件と画像データとを添付したメールを作成・送信するための「メール印刷」ボタンと、同メールの宛先を入力するための「メールアドレス入力ボックス」とを備える。
【0029】
印刷条件取得部M11は、PRTDRVに設定されている印刷条件を取得し、印刷条件の識別子と設定値とを対応付けた印刷設定情報を記録した印刷設定ファイルを作成する。印刷設定ファイルは、メール送信部M12によって画像データと共にメールに添付される。なお、印刷条件取得部M11は画像データと印刷設定ファイルのファイル間に関連付けを行っておく。関連付けは、例えば、関連するファイル間のファイル名を共通とし、拡張子はファイル種類を示すものを使用する等の方法で簡単に実現できる。むろん、対応関係を示すデータを別途用意してもよいし印刷設定ファイルにファイル間の対応関係を示すデータを記録したりしてもよい。
【0030】
メール送信部M12は印刷条件取得部M11から印刷設定ファイルを取得し、「メールアドレス入力ボックス」に入力されているメールアドレスを取得する。そしてメール送信部M12は、所定のメールフォーマットでメールを作成し、このメールに画像データと印刷設定ファイルを添付する。なお、メール送信部M12は印刷設定ファイル添付するのではなく、印刷設定ファイルに記載された印刷設定情報をメール本文に転載してもよい。そしてメール送信部M12は、所定のメール送受信プロトコルに則ってメールサーバーと通信し、メールを前記メールアドレスへ送信する。
【0031】
むろん、メール送信部M12は、「メールアドレス入力ボックス」に入力されているメールアドレスを取得する方法以外に、予めPRTDRVに設定してあるメールアドレスを取得してもよいし、コンピューターにインストールされているOS(Operating System)にデフォルトのメールクライアントソフトを問合せてこのメールクライアントのメールアドレスリストを取得して一覧表示し、一覧の中からユーザーに選択させてもよい。
また、PRTDRVやOSもしくはOSから呼び出して実行可能なプログラムがSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバー等のメール送信サーバーの機能を備えているのであれば、メール送信部M12はこの機能を利用して直接インターネットへメールを送信しても構わない。
【0032】
また、メール送信部M12は、画像データと印刷設定ファイルの代わりに、印刷ジョブデータをメールに添付して送信してもよい。この場合、PRTDRVが印刷設定UIに設定された印刷条件と印刷を指示された画像データとに基づいて所定のページ記述言語(Page Description Language)で印刷ジョブデータを生成した段階で、この印刷ジョブデータをメール送信部M12が取得してメールに添付する。作成済みの印刷ジョブデータを送れば、メールを受信したプリンターにおいて受信した画像データに改めて印刷設定を適用する必要が無いので、印刷が実行されるまでの時間を短縮できる。
【0033】
次にプリンター20のソフトウェア構成について説明する。プリンター20においてファームウェア等の制御プログラムPPが実行されることにより、プリンター20はメール受信部M21と印刷処理部M22に相当する機能を実現する。
【0034】
メール受信部M21は予めメールアドレスを設定されており、メール受信部M21は所定のメールサーバーと通信して該メールアドレス宛に送信されたメールを取得できる。メール受信部M21は受信したメールをRAM等の記憶媒体に記憶し、メールを記憶した記憶媒体のアドレスとメール受信した旨とを印刷処理部M22に通知する。
【0035】
印刷処理部M22は、メール受信部M21からメール受信を通知されると、通知された記憶媒体のアドレスにアクセスしてメールデータを取得する。印刷処理部M22はメールに添付されている印刷設定ファイルと画像データを取得する。そして、印刷処理部M22は印刷設定ファイルに記載された印刷条件で画像データを印刷する。なお、上述のように印刷設定情報をメール本文に記載している場合は、メール本文の該当箇所から印刷設定情報を取得する。また、印刷処理部M22は、印刷ジョブデータが添付されている場合は、この印刷ジョブデータに基づいて印刷する。
【0036】
さらに、画像を印刷する際に、印刷処理部M22はメールデータに含まれているタイトルや本文、送信元や送信日時や受信日時等の情報を取得し、これら情報を利用した印刷を行ってもよい。例えば、送信日時や受信日時と印刷された日時との間に開きがある場合には、この経過時間に応じた度合で印刷結果をセピア色に変色(退色をシミュレート)させてもよい。セピア色への変換は公知の種々の方法で行うことができる。このように経過時間に応じた退色を印刷結果に表すことにより、その画像の撮影された時代を感覚的に理解しやすくなる。また、既に印刷済みの複数枚の画像のうちの一部分を複製した場合に、他の画像とちぐはぐになることがない。
【0037】
むろん送信元や送信日時や受信日時等を別の用紙に印刷したり同じ用紙のマージン部分に印刷したりしてもよい。これら情報が印刷されていれば、印刷された画像の内容をユーザーが把握しやすくなるし、印刷された画像の整理が容易になる。
なお、画像データのみが添付されている場合やテキストのみのメールを受信した場合は、プリンター20は画像データやテキスト部分をデフォルトの印刷設定で印刷する。
【0038】
次にサーバー30のソフトウェア構成について説明する。
サーバー30は、画像の注文を受付け、受付けた画像の画像データをクライアントやクライアント宅近辺のサテライトショップへメールで送信し、クライアントの自宅にあるプリンターやサテライトショップの印刷装置で印刷させる処理を行う。そして、クライアントの手元に画像の印刷結果が渡ったことを確認すると、サーバー30は販売した画像に課金し、クライアントに画像の代金を請求する。このような機能を実現するために、サーバー30では画像販売プログラムSPを実行することにより注文受付部M31とメール送信部M32とメール受信部M33と印刷部M34と課金部M35に相当する機能を実現することができる。
【0039】
サーバー30は例えばウェブサーバー機能を備えており、注文受付部M31はウェブサーバー機能を利用してユーザーの操作するコンピューターに対して販売対象の画像の一覧を表示するためのウェブページデータを送信し、一覧の中のいずれかの画像を特定する情報と注文数と画像の送信先メールアドレス情報と支払方法情報とを含む注文要求を受付ける。
またサーバー30は例えばメール受信機能を有しており、注文受付部M31は画像データや印刷設定情報を添付したメールを受信すると、この画像データの注文要求を仮受付けする。そしてメール送信元に支払方法情報や印刷結果の受け取り方法等を問合せるメールを送信し、このメールに対する返信に問合せた情報が記載されていれば注文要求を受付ける。
【0040】
支払方法情報は、例えばクレジットカード番号とそのパスワードと支払い回数とクライアントの住所等の情報を含むように構成したり、代引き受け取りを選択した旨の情報と画像の送り先住所を含むように構成したりすることができる。
【0041】
注文受付部M31がウェブを介して注文要求を受付けると、メール送信部M32は特定された画像を注文数だけ印刷するための画像データを添付したメールを作成し、作成したメールを送信先メールアドレスに送信させる。このメールには、上述のコンピューター10におけるメール送信部M12と同様に印刷設定ファイルが添付される。
印刷設定ファイルには用紙、トリミング、補正のオン/オフ、補正の種類、色合わせや色変換を行うためのICCプロファイル等が適宜設定されており、画像が製作者の意図どおりに印刷されるように最適化されている。
メール送信部M32が送信したメールはプリンター20のメール受信部M21が受信し、メールに添付された印刷設定ファイルと画像データを取得した印刷処理部M22が、画像データを印刷設定ファイルの印刷条件で印刷する。
【0042】
なお、印刷条件を設定する方法がプリンター毎に異なっていたり、プリンターによっては設定できない印刷条件もある。むろん、対応していない印刷設定を解除して印刷すれば印刷結果を得ることができるが、この印刷結果には製作者の意図から外れたものである。画像印刷システムで販売された画像は製作者の意図が適切に反映されていることが望ましいし、コンピューター10から送信されてきた画像データについても同様である。
【0043】
そこでメール受信部M21は、印刷設定ファイルに指定された印刷条件をプリンター20で実行できるか否かを判断する機能を有する。メール受信部M21は、印刷設定ファイルにプリンター20で実行できない印刷条件が含まれている場合は、印刷設定ファイルに設定されている印刷条件を全て実行可能なプリンターにメールを転送するためのメール機能を備える。なお、印刷販売システム100のサーバー30であれば、ほとんどの印刷条件を実行できると考えられるので、例えばプリンター20は送られてきたメールをサーバー30に転送することが最も確実であると考えられる。
【0044】
注文受付部M31は、画像を添付されたメールを受信すると、印刷部M34に添付の印刷設定ファイルの印刷条件で画像を印刷させる。そして、サーバー30が設置されている画像販売ショップの店員が、印刷結果がクライアント宅へ宅配されるように手配する。むろん、注文受付部M31はクライアント宅近辺のサテライトショップで印刷してクライアントへ届けるように手配してもよい。この場合、サーバー30の機能は、ネットワーク上に配置された複数のコンピューターによる分散処理で実現されているといえる。なお注文受付部M31は、メール送信部M32から送信したメールがそのまま転送されて戻って来た場合は、その送付先や支払方法を改めて確認するメールを送る必要はない。
【0045】
課金部M35は、メール送信部M32がメールを送信してから所定期間内にメールが転送されて戻ってこない場合、もしくは転送されて戻ってきたメールに添付していた画像を印刷してクライアントに宅配した場合には、予めクライアントから通知されていたクレジットカード番号に対して課金したり、銀行やコンビニエンスストア等で代金を振り込むための振込み伝票をメールで送信したり印刷したりする。印刷された振り込み伝票は、店員によってクライアントの住所に宅配されるように手配される。
【0046】
(2)印刷設定送信処理:
図4は、本実施形態のコンピューター10で実行される印刷設定送信処理のフローチャートである。同図に示す処理は、PRTDRVのUIの起動とともに開始され、PRTDRVが終了されると終了する。ユーザーは、図3のUIの各操作項目を操作して所望の印刷設定を設定する。
【0047】
なお、本実施形態ではコンピューター10が印刷設定送信処理を実行する場合を例にとって説明を行うが、むろん、コンピューター10と同様のソフトウェア構成を備えたプリンター、複合機、コピー機等で印刷設定送信処理を実行してもよいし、画像を販売しているサーバー30にコンピューター10と同様のソフトウェア構成を備えさせて、同様の処理を行うこともできる。すなわち、プログラム実行環境と図3と同様の印刷設定を行うための表示部や操作入力部を備えた機器であれば印刷設定送信処理を実行することができる。
【0048】
ステップS100(以下、「ステップ」の記載を省略する。)において、印刷条件取得部M11は、操作入力部16によって印刷ボタンを押下げる操作入力が行われたか否かを判断する。印刷条件取得部M11は、「メール印刷」ボタンが押下げられた場合はS105に進み、「メール印刷」ボタンが押下げられない場合はS100の判断を繰り返す。なお、「メールアドレス入力ボックス」にメールアドレスが入力されておらずメールの送信先が特定されていない場合は、メールアドレスの指定を促すダイアログボックス等を表示し、送信先が特定されるまでS105に進むのを待機する。
【0049】
S105において、印刷条件取得部M11は、印刷設定UIに設定されている各印刷設定の設定値を収集し、各印刷設定の設定値を記載したテキストデータを作成してメール送信部M12に受け渡す。なお、上述のように印刷ジョブデータをメールに添付して送信する場合は、PRTDRVが作成した印刷ジョブデータをメール送信部M12が取得する。
【0050】
S110において、メール送信部M12は、入力されたテキストデータと印刷が指示された画像データとを取得し、この2つのファイルをメールに添付する。メール送信部M12は、印刷設定UIの「メールアドレス入力ボックス」に入力されたメールアドレスを、作成したメールの送信先に設定する。そして、メール送信部M12は、作成したメールを送信する。
なお、メール送信部M12は、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)のように非文字データを扱える規格でメールを作成すればファイルを添付することができる。また、メールで使用できる文字が制限されている通信環境下では、例えばBase64等のようなエンコード方式で添付ファイルをエンコードして画像や印刷設定ファイルを添付すればよい。
【0051】
(3)メール印刷処理:
以上のようにしてメールが送信されるとプリンター20がこのメールを受信して印刷することになる。図5は、プリンター20で実行されるメール印刷処理のフローチャートである。同図に示す処理は、プリンター20の電源が投入されている間は繰り返し実行されている。
【0052】
S200において、メール受信部M21は、所定時間置きにメールサーバーと通信し、予め設定されているメールアドレス宛てのメールがメールサーバーに届いているか否かをチェックする。メール受信部M21は、メールが届いている場合はそのメールを取得し、受信したメールを制御部21のRAM等の記憶媒体に保存する。そして、メール受信部M21はメールを受信した旨とメールを保存した場所を印刷処理部M22に通知する。
【0053】
S205において、印刷処理部M22は、メール受信部M21の受信したメールを記憶媒体から取得し、そのメールに画像データが添付されているか否かを判断する。印刷処理部M22は、メールに画像データが添付されている場合はS210に進み、メールに画像データが添付されていない場合はS220に進む。なお、メールに画像データが添付されているか否かの判断は、メール受信部M21がメールを受信する際に行ってもよく、画像添付されていないメールを受信しないようにしてもよい。
【0054】
S210において、印刷処理部M22は、メールに印刷設定ファイルが添付されているか否かを判断する。印刷処理部M22は、メールに印刷設定ファイルが添付されている場合はS215に進み、メールに印刷設定ファイルが添付されていない場合はS225に進む。S225に進むと、印刷処理部M22は、画像データをプリンター20のデフォルトの印刷設定で印刷する。印刷が完了すると、印刷処理部M22はメール印刷処理を終了する。
【0055】
S215において、印刷処理部M22は、印刷設定ファイルに記載された印刷設定情報に基づく印刷条件で画像を印刷する。このようにして印刷された画像は、メール送信者のこだわりが反映されている。なお、このS215においては、メールの受信日時や送信日時に基づいて画像を退色させる処理を行ってから印刷してもよい。
S220において、印刷処理部M22は、メールの送信者名、送信日時、件名、本文等を印刷する。印刷が完了すると、印刷処理部M22はメール印刷処理を終了する。
【0056】
(4)変形例1:
ところで、印刷設定送信処理によって送信された画像の印刷結果について、印刷する前にプレビューしたり、印刷の有無に関わらずディスプレイに表示したりしてもよい。本変形例では、印刷設定送信処理でメール添付して送信された画像の印刷結果を表示装置に表示する場合を例にとって説明を行う。図6は、変形例1にかかる表示装置を構成するコンピューター40のブロック図である。同図に示すように、コンピューター40は、コンピューター10とほぼ同様のハードウェア構成41〜43とディスプレイ45を備えている。
【0057】
コンピューター40は、印刷結果表示プログラムDPを実行することにより、メール受信部M41と表示処理部M42に相当する機能を実現する。メール受信部M41は、上述したプリンター20におけるメール受信部M21と同様の機能を実現する。表示処理部M42は、受信した画像をディスプレイ45に表示するための機能を実現するものであり、印刷と表示の違いを除くと上述したプリンター20における印刷処理部M22と同様の機能を実現する。
【0058】
表示処理部M42は、印刷設定ファイルの印刷条件に基づいて画像を印刷して作成されるハードコピーの見え方をシミュレートしてディスプレイに表示する。まず表示処理部M42は、印刷設定ファイルで指定されているICCプロファイルに基づいて、画像データの要素色であるRGBの各階調値を、画素毎にプリンター20の要素色であるCMYKの階調値に変換する。そしてCMYK各色の階調値で表現された画像データを、印刷設定において指定されているICCプロファイルと、ディスプレイのICCプロファイルとに基づいてRGB各色を要素色とする諧調データに変換する。
このように一旦プリンター20のインク色に変換した諧調データを、ディスプレイ45での見え方を再現するために作成された色変換プロファイルに基づいてディスプレイ45の要素色に変換することにより、プリンター20による印刷結果の見え方をディスプレイ45上に再現(シミュレート)することができる。
【0059】
また、表示処理部M42は、シミュレート結果をディスプレイ45に表示するにあたり、印刷結果の実寸大で表示する。ただし、シミュレート結果を実寸大で表示するとディスプレイ45の範囲ないに画像が収まらない場合もある。
そこで表示処理部M42は、印刷設定に基づいて画像のハードコピーの実寸を算出し、その実寸とディスプレイ45のサイズとを比較する。表示処理部M42は、幅と高さの双方でディスプレイサイズの方が大きい場合は、画像全体がディスプレイ45の枠内に収まるようにシミュレート結果を表示する。一方、幅と高さの少なくとも一方で実寸よりもディスプレイサイズが小さい場合は、表示の仕方を工夫する。
【0060】
例えば、表示処理部42は、印刷結果と基準画像とをディスプレイの枠内に収まるサイズに縮小して一緒に表示する。基準画像は、煙草の個装袋やマッチや定規の目盛り等のようにユーザーにとって実寸を容易に把握できる画像である。印刷結果と基準画像とを一緒に表示するので、ユーザーは印刷結果の実寸を容易に把握できる。
【0061】
また例えば、図7のように、ディスプレイ45の枠内に表示できる部分については実寸大で表示しつつ、ディスプレイ45の枠内に表示できずに枠外にはみ出した側の端部に所定のアイコンを表示する。所定のアイコンとは、図7の上図のようにシートをロール状に巻取った状態を示す画像や、図7の下図のようにシートを折畳んでいる状態を示す画像などである。そして、ユーザーが、マウス等のポインティングデバイスを操作してこのアイコンをクリックしたり、キーボードやマウス等の操作入力機器でアイコンを選択する操作入力を行ったりすると、その操作に応じてその端部からディスプレイの外部に連続して存在する部位を表示する。
【0062】
図8は、コンピューター40において実行される印刷結果表示処理のフローチャートである。印刷結果表示処理を実行する印刷結果表示プログラムDPは、単体で実行されるのみならず、メール受信ソフトやプリンタードライバーなどに組み込まれて実行されたり、これらプログラムから呼び出されて実行されたりしてもよい。
なお、上述したメール印刷処理と処理内容が重複するステップについては、以下の説明においては詳細な説明を省略し、概略だけを記載することにする。
【0063】
S300において、メール受信部M41は、処理対象となるメール(以下、「対象メール」と記載する。)を取得する。
S305において、表示処理部M42は、対象メールから印刷設定ファイルと画像データを取得し、印刷結果をディスプレイ45に表示するためのシミュレーション画像のデータを作成する。
【0064】
S310において、表示処理部M42は、ディスプレイ45のサイズとシミュレーション画像の縦横サイズを比較し、縦横何れもディスプレイ45のサイズが大きい場合はS315に進み、縦横の少なくとも一方でディスプレイ45のサイズの方が小さい場合はS320に進む。
【0065】
S315に進むと、表示処理部M42は、シミュレーション画像の全体がディスプレイの枠内に収まるように、シミュレーション画像をディスプレイ45に表示する。
S320に進むと、表示処理部M42は、図7し示す表示例のように、ユーザーが実寸を把握しやすいようにシミュレーション画像をディスプレイ45に表示する。
【0066】
(5)変形例2:
ところで、印刷条件はプリンターの機種やファームウェアのバージョン等次第で実行できないものがある。例えばCMYKインクしか搭載していいないプリンターではlclm等の淡色インクを利用した印刷を指定する印刷条件が設定されていると送信者の意図どおりの印刷は出来ないし、A3サイズの用紙やはがきサイズの用紙を給紙できないプリンターではこれらの用紙への印刷はできない。本変形例においては、このように印刷設定情報どおりの印刷が出来ない場合には、所定のメールアドレスへメールを転送する。
【0067】
図9はプリンター20において実行される変形例2にかかるメール印刷処理のフローチャートである。同図に示す処理は、図5に示す処理と大部分が共通するので、共通するステップについては図5と同じ符号を付して説明を省略する。
なお、本変形例におけるプリンター20は、上述した実施形態のソフトウェア構成に加えてメールアドレスを指定して所定のフォーマットでネットワークNTにメールを送信するためのメール送信部M23に相当する機能を備えている。
【0068】
S413において、印刷処理部M22は、印刷設定情報に設定されている各種印刷条件についてプリンター20において全て実行可能であるか否かを判断する。全てを実行可能な場合はS215に進んで画像を印刷し、1つでも実行不可能なものがある場合はメール送信部M23にその旨を通知してS430に進む。
【0069】
S430において、メール送信部M23は、RAMの所定のアドレスからメールを取得し、予め設定されていたメールアドレスにメールを転送する。この転送先は、プリンター20の初期設定時にユーザーに設定させておいてもよいし、工場出荷時やファームウェアの更新時にプリンター20の開発者がデフォルト値として設定しておいてもよい。なお確実に印刷設定情報の設定どおりの印刷結果を得るためには、サーバー30のような印刷課金サーバーに転送するためのメールアドレスを設定しておくとよい。
【0070】
このようにして転送されたメールを受取った印刷課金サーバーでは、例えば、受注に必要な情報の問い合わせメールを送信してくるので、プリンター20からこのメールの内容が印刷出力される。そこで、プリンター20のユーザーは、プリンター20の操作パネルを利用して必要な情報を記載したメールを作成して返信したり、他のメール機能を備えたコンピューター等から必要な情報を記載したメールを作成して返信する。印刷結果はその後郵送などによりユーザーの手元に届くので、ユーザーは印刷設定情報どおりの印刷結果を得ることができる。
【0071】
(6)変形例3:
ところで、上述した実施形態や変形例においては、コンピューター10からプリンター20へ画像を添付したメールを送信する例について説明したが、逆にプリンターからコンピューターへ画像を添付したメール送信してもよい。さらに、画像を添付したメールをプリンターから所定のサーバーへ送信してもむろん構わない。このように画像を添付したメールをプリンター20が送信できるようにすれば、例えば、印刷実行するときに印刷対象の画像をメール添付してコンピューターやサーバーに送ることにより、効率的なデータバックアップが可能になる。
【0072】
図10は変形例3にかかる画像共有システムのハードウェア構成を示すブロック図である。同図において、画像共有システム200は画像処理システムを構成し、プリンター120は画像処理装置を構成し、サーバー130は画像共有サーバーを構成する。なお、コンピューター110とプリンター120とサーバー130とのハードウェア構成は、図1の画像印刷システム100においけるコンピューター10とプリンター20とサーバー30のハードウェア構成とそれぞれほぼ同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0073】
次に、画像共有システム200の構成によって本変形例を実現するためのソフトウェア構成を説明する。図11は、画像共有システムのソフトウェア構成を示すブロック図である。なお、コンピューター110は、プリンター120から送信されたメールを受信する機能を備えてさえいればよい。
【0074】
まず、図11を参照しつつプリンター120のソフトウェア構成について説明する。同図に示すように、制御プログラムPP’は、印刷を指示されるとプリンター120における印刷条件の設定作業を行うためのUI(User Interface)を操作パネル122に表示し、このUIを介して各印刷条件の設定項目に対する設定値の設定を受付ける。ユーザーが印刷条件の設定を完了して、印刷の実行を指示すると制御プログラムPP’はこれを受付けて、設定された印刷条件に基づく印刷をプリンターに実行させる。この処理を実行するために、制御プログラムPP’は印刷条件設定部PP’1と印刷処理部PP’2を備えている。
【0075】
印刷条件設定部PP’1は図3とほぼ同様の印刷設定UIを表示できる。印刷設定UIには各種印刷条件項目が表示されるので、ユーザーは各印刷条件項目に対して設定値を設定することができる。
【0076】
印刷設定UIにおいては、印刷実行を指示するための操作項目も表示されており、この操作項目が操作されると印刷条件設定部PP’1は印刷処理部PP’2に印刷を開始させる。印刷処理部PP’2は、印刷設定UIに設定されている設定値を印刷条件として印刷処理部PP’2に設定し、印刷対象である画像データを印刷処理部PP’2に受け渡す。印刷処理部PP’2は、解像度変換や色変換,ハーフトーン処理等の処理を行う図示しないモジュールを備えており、各モジュールによって印刷対象の画像データに対して印刷条件の設定値に応じた処理が実施され、印刷データが生成される。そして生成された印刷データに従って印刷機構124を制御することにより、プリンター120は印刷データに基づいた印刷を実行する。
【0077】
また、制御プログラムPP’は、印刷を指示された画像を所定のサーバーへアップロードすることができる。この処理を実行するために、制御プログラムPP’は画像バックアップ部PP’3に相当する機能を備えている。この画像バックアップ部PP’3は、印刷設定UIに設定されている印刷設定を取得し、印刷設定の名称と設定値を対応付けた印刷設定情報を記録した印刷設定ファイルを作成する。そして、画像バックアップ部PP’3は、この印刷設定ファイルを画像データと共に電子メールに添付してサーバーへ送信することによりアップロードする。むろん画像バックアップ部PP’3は、例えばTCP/IPなどのような所定の通信プロトコルに則って所定のサーバーと通信することにより、画像データと印刷設定ファイルを所定のサーバーへアップロードしてもよい。
【0078】
画像バックアップ部PP’3が電子メールに添付する画像データは、画像データにユーザー所望の画質調整が行われた補正画像データであったり、ハーフトーン処理が行われた後のハーフトーン画像データであったりしてもよい。
すなわち、画像バックアップ部PP’3は、画像データがプリンター120に入力された後、透かしが任意の段階まで画像処理が進んだ時点の画像データを取得することにより、画像データ、補正画像データ、ハーフトーン画像データ、の何れかを取得し、これを電子メールに添付することができる。
【0079】
画質調整処理は、画像の解析結果に基づいて、画像毎に適切な調整パラメータを自動的に作成して実行されるものであってもよい。各調整パラメータは、例えば、下記のような画像の解析によってそれぞれ作成することができる。なお、以下の調整パラメータの目標画質(基準値や目標値)は、1種類のみならず、人物画像、風景画像といった画像種類毎に用意されても良い。
コントラスト、シャドー、ハイライトについては、画像データからシャドウポイントとハイライトポイントとを検出して基準値に基づくレベル補正値と、輝度ヒストグラムの伸張度合をパラメータとする。また、輝度標準偏差を基準値に補正するトーンカーブ補正値を調整パラメータとする。
明るさについては、画像データを9分割した個々の領域から計算される輝度値に基づいて画像が暗い(露出不足)か明るい(露出超過)かを判定し、明るさを基準値に補正するトーンカーブを調整パラメータとする。
カラーバランスについては、画像データのR成分、G成分、B成分の各ヒストグラムからカラーバランスの偏りを分析し、R成分、G成分、B成分の各トーンカーブをRGB各成分に対する基準値に補正する補正値を調整パラメータとする。
彩度については、画像データの彩度分布を分析し、基準値に彩度を強調する補正値を調整パラメータとする。したがって、低彩度の画像データほど彩度強調のレベルが大きくなる調整パラメータとなる。
シャープネスについては、画像データの周波数とエッジの強度分布を解析し、基準値に基づくアンシャープマスクを調整パラメータとする。基準値は、周波数分布に基づいて決定され、高周波画像データ(風景等)ほど基準値が小さくなり、低周波画像データ(人物等)ほど基準値が大きくなる。また、アンシャープマスクの適用量は、エッジ強度分布に依存しており、ぼけた特性を有する画像ほどその適用量が大きくなる。
記憶色については、一般的に、記憶色と呼ばれる「肌色」、「緑色」、「空色」等について、画像から該当する画層を抽出し、好ましいと思われる色(目標値)になるよう補正する補正値を調整パラメータとする。
【0080】
次に、サーバー130におけるソフトウェア構成について説明する。画像共有プログラムSP’は、サーバー130に対してプリンター120等のクライアントから画像を添付して送信されてくる電子メールの受信を制御したり、クライアントから画像を要求されたときにその画像を電子メールに添付して送信したり、クライアントから要求される画像のアップロード要求やダウンロード要求を制御したり、サーバーに蓄積されている画像を管理したりする。このような機能を実現するために、画像共有プログラムSP’は、画像受付部SP’1と画像管理部SP’2と画像送信部SP’3を備えている。
画像受付部SP’1は、画像を添付したメールが送られてきたり、クライアントから画像がアップロードされると、その画像を受付けて画像をHD132に保存する。
【0081】
画像送信部SP’3は、クライアントから画像の要求があると、要求された画像をHD132から取得して、電子メールに添付して送信したり所定の通信プロトコルでクライアントに送信したりする。そして画像送信部SP’3は、画像を送信した旨を画像管理部SP’2に通知する。画像受付部SP’1は受付けた画像に保存有効期限や送信回数制限や印刷回数制限が設定されている場合には、画像の保存場所と一緒にこれらの情報を画像管理部SP’2に通知している。画像管理部SP’2は、各画像が送信された回数が送信回数制限に達すると、該当する画像を削除したりそれ以上送信できないようにロックしたりする。
【0082】
また、画像管理部SP’2は、現在時を保持するタイマ部を有し、このタイマ部の時刻が画像の保存有効期限を過ぎた場合は、その画像をHD132から削除したり、それ以上送信できないようにロックしたりする。このように送信された画像を画像管理部SP’2が管理しているので、画像をサーバー130上にバックアップしたクライアントのユーザーが意図していなかった不特定多数のユーザーに画像が頒布されてしまう状況を極力抑えることが出来る。なお、画像管理部SP’2は、画像のダウンロード要求元を、IPアドレスやユーザーID等で管理することにより、要求元毎に送信回数制限を制限することも可能である。
【0083】
以上説明した構成により実現される印刷処理の一例について図12を参照して説明する。図12は、プリンター120において実行される印刷処理のフローチャートである。なお、図12に示す印刷処理は、プリンター120の操作パネルを介して画像の印刷が指示されたときに実行されるものとする。
【0084】
図3に示すように、操作パネルに表示されるUIには、「印刷する画像」の選択を行うための操作項目や「画像のバックアップ」の可否を選択するための操作項目が表示できるようになっている。このUIにおいて、ユーザーが「画像のバックアップ」の操作項目のチェックボックスにチェックを入れると画像のバックアップが選択される。さらに「画像のバックアップ」が選択されると、この操作項目に付随する操作項目である「画像の保存有効期限」や「画像の送信回数制限」や「印刷枚数制限」等を設定できるようになる。これらの操作項目に所望の設定を行うことにより、バックアップした画像に対するアクセス要求について日時や期間や送信回数制限に基づく制限を課したり、所望の枚数以上の画像が印刷されないように制限したりすることができる。
【0085】
例えば、「画像の保持期限」の操作項目にユーザーが所望の期限を設定すると、設定した日時が到来したり設定した期間が経過した場合に、バックアップされた画像がサーバー上から削除されるように設定したり、保持期限が経過した後のアクセスを制限したりすることができる。
【0086】
また、「画像の送信回数制限」の操作項目に所望の送信回数制限を設定すると、送信回数制限が設定した回数に達した場合に、バックアップした画像がサーバー上から削除されるように設定したり、それ以上の送信を制限したりするよう設定することができる。なお、送信回数制限に基づく送信制限は、画像の取得を要求してきたアクセス元毎の合計でアクセス元毎に行ってもよいし、アクセス元に関わらずサーバー130に対して行われた送信回数制限の総計で行ってもよい。
【0087】
また「印刷可能枚数」の操作項目に所望の枚数を設定すると、印刷枚数が設定した印刷枚数に達すると、その画像を消去したり、それ以上の印刷を制限したりするように設定することが出来る。この場合、サーバー130の画像管理部SP’2は、クライアントが対象画像を印刷した回数をカウントするカウンターを備えており、このカウンターの保持する回数に基づいて印刷の制限を行う。なお、印刷枚数の制限は、画像の取得要求を行ったアクセス元毎の合計でアクセス元毎に行ってもよいし、アクセス元に関わらずサーバー30に対して行われた送信回数制限の総計で行ってもよい。
【0088】
S500において、印刷処理部PP’2は画像を印刷する。
S505において、画像バックアップ部PP’3は、画像のバックアップを行うか否かを判断する。画像バックアップ部PP’3は、図3のUIで「画像のバックアップ」の操作項目が選択されている場合はS510に進み、図3のUIで「画像のバックアップ」の操作項目が選択されていない場合は処理を終了する。
【0089】
S510において、画像バックアップ部PP’3は、S500で印刷された画像を電子メールに添付してサーバー130に送信する。このとき画像バックアップ部PP’3は、UIで「画像の保持期限」や「画像のアップロード回数」が設定されている場合は、これらの情報を複数の画像と共にメールに添付してサーバー130へ送信する。メールの送信が完了すると、処理を終了する。
なお、サーバー130の画像受付部SP’1は、バックアップされた画像をHD132に保存するとともに、「画像の保存有効期限」や「画像の送信回数制限」や「画像の印刷回数制限」の情報を画像管理部SP’2に受け渡す。画像管理部SP’2は、入力された「画像の保持期限」や「画像のアップロード回数」や「画像の印刷回数制限」に基づいて、バックアップされた画像を管理することになる。
【0090】
なお、本変形例3にかかる印刷処理では、印刷される画像に応じてバックアップの是非を判断してもよい。例えば、文書などの文字データで主に構成されている画像は、共有されることが少ないし、一律にバックアップ対象とする必要は無い。そこで、S510でバックアップを行う前に、文字と画像の何れが主たる構成要素であるかを判断し、文字が主たる構成要素である場合は、バックアップを行わずに処理を終了するようにしてもよい。
【0091】
(7)変形例4:
ところで、上述した変形例3において、画像の印刷枚数が複数の場合もある。このような場合、1枚印刷されるたびに画像をバックアップしていては、同じ画像が重複してサーバーに保存されてしまう。ただし、同じ画像であっても印刷条件が異なっていればそれぞれの印刷設定ファイルとともに重複してバックアップする意味があるので、画像の同一性と印刷設定ファイルの同一性とに基づいてバックアップの是非を判断するようにしてもよい。
【0092】
図13は変形例4にかかる印刷処理のフローチャートである。同図に示す処理は、図12と共通するステップを含んでいるので、共通するステップについては図12と同じステップ番号を付して説明を省略する。この処理は、同一の画像について複数枚の印刷が指示された場合に実行される。
【0093】
S607において、画像バックアップ部PP’3は、本印刷処理が開始されてから既に印刷を完了した画像の印刷条件と、現在の処理対象になっている画像の印刷条件とが一致するか否かを判断する。印刷条件が一致しない場合はS500で印刷された画像をサーバー130にアップロードし、印刷条件が一致する場合はS615に進む。
【0094】
S615において、画像バックアップ部PP’3は、指示された枚数の印刷を完了したか否かを判断する。完了している場合は、処理を終了し、完了していない場合はS500に戻って次の画像を指示された印刷条件で印刷する。
【0095】
(8)変形例5:
以上の変形例6のようにして印刷条件の異なる画像をアップロードされたサーバー130は、印刷条件は異なるものの同じ画像が複数枚保存されることになる。サーバーにアクセスして所望の画像を取得しようとするクライアントにとって、同じ画像が複数あると何れの画像をダウンロードすべきが迷うことになる。そこで、サーバー130は、同じ画像が保存される場合は、保存される画像をひとつにして、この画像に印刷条件を対応付けるように保存するとよい。そして、画像に対していずれの印刷条件が対応付けられているかもしくは印刷条件が対応付けられていないかを示す情報を、表示するようにする。
【0096】
(9)まとめ:
以上説明したように、本実施形態のプリンター20は、指定された印刷条件で画像を印刷するプリンター20であって、電子メールを受信するメール受信部M21と、電子メールに添付された画像と印刷設定ファイルとを取得し、取得した画像を印刷設定ファイルに記載されている印刷条件で印刷する印刷処理部M22と備えている。よって、電子メールに添付された画像を印刷装置で出力するにあたり、電子メールの送信者のこだわりを反映した印刷結果が印刷できるようになる。
【0097】
なお、本発明は上述した実施形態や変形例に限られず、上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、等も含まれる。
【符号の説明】
【0098】
10…コンピューター、11…制御部、12…HD、12a…OS、12b…プログラムデータ、12c…画像データ、13…N I/F、14…汎用I/F、15…ディスプレイ、16…操作入力部、20…プリンター、21…制御部、22…操作入力部、23…N I/F、24…印刷機構、25…汎用I/F、30…サーバー、31…制御部、32…HD、32a…OS、32b…プログラムデータ、32c…画像データ、33…N I/F、40…コンピューター、45…ディスプレイ、46…操作入力部、100…画像印刷システム、110…コンピューター、120…プリンター、122…操作パネル、124…印刷機構、130…サーバー、200…画像共有システム、DP…印刷結果表示プログラム、M11…印刷条件取得部、M12…メール送信部、M21…メール受信部、M22…印刷処理部、M23…メール送信部、M31…注文受付部、M32…メール送信部、M33…メール受信部、M34…印刷部、M35…課金部、M41…メール受信部、M42…表示処理部、NT…ネットワーク、PP…制御プログラム、PP’…制御プログラム、PP’1…印刷条件設定部、PP’2…印刷処理部、PP’3…画像バックアップ部、SP…画像販売プログラム、SP’…画像共有プログラム、SP’1…画像受付部、SP’2…画像管理部、SP’3…画像送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像を印刷する印刷装置であって、
前記画像を印刷する時に前記画像を所定のコンピューター上に保存するバックアップ手段を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記バックアップ手段は、前記画像が印刷される時に前記画像に対して指定された印刷条件を、前記画像と共に前記所定のコンピューター上に保存する請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記バックアップ手段は、同一の画像が同一の印刷条件で複数枚印刷された場合には、該印刷条件と共に前記所定のコンピューター上に1つだけ画像を保存する請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記バックアップ手段は、同一の画像が相異なる印刷条件で複数枚印刷された場合には、相異なる各印刷条件について前記所定のコンピューター上に1つずつ画像を保存する請求項2または請求項3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記バックアップ手段は、前記所定のコンピューター上の画像を表示するにあたり、印刷条件とともに保存された画像と画像単体で保存された画像とを識別可能に表示する請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記バックアップ手段は、文字画像以外の前記画像を前記所定のコンピューター上に保存する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記画像を前記所定のコンピューターに保存する際に、その画像のアクセス回数を指定する手段を更に備えた請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の印刷装置と、
前記印刷装置によって保存された画像がアクセスされた回数を計数する手段を備えており、該手段によって特定の画像データについて計数された回数が該特定の画像データについて指定された前記アクセス回数を超えると、該特定の画像データに対するアクセスを制限する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の所定のコンピューターとを備えた画像処理システム。
【請求項8】
前記画像を前記所定のコンピューターに保存する際に、その画像のダウンロード期限を指定する手段を更に備えた請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の印刷装置と、
日時を保持するタイマ手段を備えており、該タイマ手段の日時が特定の画像データについて指定された前記ダウンロード期限を超えると、該特定の画像データに対するアクセスを制限する請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の所定のコンピューターとを備えた画像処理システム。
【請求項9】
前記画像を前記所定のコンピューターに保存する際に、その画像の印刷回数を指定する手段を更に備えた請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の印刷装置と、
前記印刷装置によって保存された画像が印刷された回数を計数する手段を備えており、該手段によって特定の画像データについて計数された回数が該特定の画像データについて指定された前記印刷回数を超えると、該特定の画像データに対するアクセスを制限する請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の所定のコンピューターとを備えた画像処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−266995(P2010−266995A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−116510(P2009−116510)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】