説明

印刷装置及び印刷方法

【課題】インク噴射量による光沢差が生じにくくすること。
【解決手段】媒体にカラーインクを噴射するカラーインク用ヘッドと、前記媒体に透明なクリアインクを噴射するクリアインク用ヘッドと、前記媒体における単位面積当たりの前記カラーインクの噴射量が所定量より少ない領域に前記クリアインクを噴射させ、前記媒体における単位面積あたりの前記カラーインクの噴射量が前記所定量より多い領域に前記クリアインクを噴射させないように前記クリアインクの噴射を制御する制御部と、を備える印刷装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置及び印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線を照射することで硬化する紫外線硬化型インク(以下、「UVインク」という)を用いた印刷装置が開発されている。また、UVインクを用いた印刷において透明なインクでコーティングすることにより、グロス調の印刷物を提供する印刷装置が開発されている。
【0003】
特許文献1には、2種類の透明インクを用いてマット調の印刷物とグロス調の印刷物を提供する画像記録システムが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−88529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像の形成において、インクの着弾量に応じてインクに対する光の反射の度合いが変化する。例えば、インクの着弾量が多い場合には、隣接するインク同士が表面張力により一体化し、入射する光はほぼ同角度で反射することとなるので光沢度の高い印刷物が提供される。一方、インクの着弾量が少ない場合には、着弾したインクは半球形を維持したまま媒体上で固化する。そうすると、入射する光は半球形のインクで乱反射するため光沢度の低い印刷物が提供される。このようにインクの着弾量、すなわち画像の階調により光沢度に差が生じてしまうことになる。光沢度の差が1枚の媒体上で生ずると、印刷品質が損なわれかねない。よって、インク噴射量による光沢差が生じにくくすることが望ましい。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、インク噴射量による光沢差が生じにくくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための主たる発明は、
媒体にカラーインクを噴射するカラーインク用ヘッドと、
前記媒体に透明なクリアインクを噴射するクリアインク用ヘッドと、
前記媒体における単位面積当たりの前記カラーインクの噴射量が所定量より少ない領域に前記クリアインクを噴射させ、前記媒体における単位面積あたりの前記カラーインクの噴射量が前記所定量より多い領域に前記クリアインクを噴射させないように前記クリアインクの噴射を制御する制御部と、
を備える印刷装置である。
【0008】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態におけるプリンター1の概略側面図である。
【図2】第1実施形態におけるプリンター1の概略上面図である。
【図3】第1実施形態におけるプリンター1のブロック図である。
【図4】図4Aは、第1イエローヘッドユニット41−1におけるヘッド配列の説明図であり、図4Bは、第1イエローヘッドユニット41−1と第2イエローヘッドユニット41−2におけるノズル配列の説明図である。
【図5】図5Aは、仮硬化ユニット80におけるLEDアセンブリユニット81の説明図であり、図5Bは、本硬化用光源ユニット91の側面図である。
【図6】比較例における印刷方法の手順を説明するフローチャートである。
【図7】比較例におけるパス数と光沢度との関係を示す第1の図である。
【図8】比較例におけるパス数と光沢度との関係を示す第2の図である。
【図9】比較例におけるグロス調の印刷のインク形状の説明図である。
【図10】比較例におけるマット調の印刷のインク形状の説明図である。
【図11】第1実施形態にける印刷方法の手順を説明するフローチャートである。
【図12】図12Aは、第1実施形態におけるグロス調の印刷のインク配置及びインク形状の説明図であり、図12Bは、第1実施形態におけるマット調の印刷のインク配置及びインク形状の説明図である。
【図13】第2実施形態におけるプリンター1の概略側面図である。
【図14】第2実施形態におけるプリンター1の概略上面図である。
【図15】第2実施形態のヘッドユニットにおけるヘッド配列の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。すなわち、
媒体にカラーインクを噴射するカラーインク用ヘッドと、
前記媒体に透明なクリアインクを噴射するクリアインク用ヘッドと、
前記媒体における単位面積当たりの前記カラーインクの噴射量が所定量より少ない領域に前記クリアインクを噴射させ、前記媒体における単位面積あたりの前記カラーインクの噴射量が前記所定量より多い領域に前記クリアインクを噴射させないように前記クリアインクの噴射を制御する制御部と、
を備える印刷装置である。
このようにすることで、カラーインクが少ないすなわち階調の低い領域にクリアインクを噴射して、媒体の全面にカラーインク又はクリアインクを噴射することができるので、インク噴射量による光沢差が生じにくくすることができる。
【0011】
かかる印刷装置であって、前記カラーインクは光硬化型カラーインクであり、前記クリアインクは光硬化型クリアインクであり、さらに、前記媒体に光を照射して前記光硬化型カラーインク及び前記光硬化型クリアインクの少なくとも何れか一方を硬化させる光照射装置を備えることが望ましい。
このようにすることで、それぞれのインクの硬化タイミングを調整して光沢度を制御することができる。
【0012】
また、前記制御部は、前記光硬化型カラーインクを噴射した後に前記媒体に前記光を照射して硬化させる噴射硬化動作を行わせ、第1光沢度の画像を形成するときにおいて、第1の回数の噴射硬化動作で画像を形成させ、前記第1光沢度よりも低い第2光沢度の画像を形成するときにおいて、前記第1の回数よりも多い第2の回数の噴射硬化動作で画像を形成させることが望ましい。
画像の形成を複数回の噴射硬化動作で行う場合、媒体に噴射された光硬化型インクは着弾する都度硬化させられる。そうすると、隣接するインクと一体化する前に硬化させられることになる。したがって、噴射硬化動作の回数が多いほど隣接するインクと一体化する確率が減り、半球形に固定されたインクによって光の乱反射の生じる可能性も高くなる。すなわち、噴射硬化動作の回数を変化させることにより、容易に光沢度の異なる印刷物を提供することができるようになる。
【0013】
また、前記制御部は、
前記第1光沢度の画像を形成するときであって、前記媒体における単位面積あたりの前記光硬化型カラーインクの噴射量が所定量より少ない場合、前記光硬化型クリアインクを前記光硬化型カラーインクに隣接するように噴射させた後に前記媒体に光を照射させ、
前記第2光沢度の画像を形成するときであって、前記媒体における単位面積あたりの前記光硬化型カラーインクの噴射量が所定量より少ない場合、前記光硬化型クリアインクを前記光硬化型カラーインクに隣接しないように噴射させた後に前記光を照射させることが望ましい。
第1光沢度(光沢度が高い(グロス調))の印刷物は階調の低い領域においてのみ光沢度が低くなる場合があるが、クリアインクをカラーインクに隣接するように噴射して、両者が一体化した後に光を照射して硬化させるので、低階調の領域も光沢度の高い印刷物を提供することができる。すなわち、全階調にわたって光沢度の差が生じにくい印刷物を提供することができる。また、第2光沢度(光沢度が低い(マット調))の印刷物は階調の低い領域においてのみ光沢度が高くなる場合があるが、クリアインクをカラーインクに隣接しないように噴射して、カラーインクが媒体上で半球形の状態で光を照射して硬化させるので、光が乱反射させられ低階調の領域も光沢度の低い印刷物を提供することができる。すなわち、全階調にわたって光沢度の差が生じにくい印刷物を提供することができる。
【0014】
また、前記光照射装置は、少なくともカラーインク用仮硬化装置とクリアインク用仮硬化装置とを含み、
前記第2光沢度の画像を形成する際、前記カラーインク用ヘッドから前記光硬化型カラーインクを噴射した後に前記カラーインク用仮硬化装置により前記光硬化型カラーインクを仮硬化させ、さらに前記クリアインク用ヘッドから前記光硬化型クリアインクを噴射した後に前記クリアインク用仮硬化装置により前記光硬化型クリアインクを仮硬化させることが望ましい。
このようにすることで、第2光沢度の印刷において低階調の領域も光沢度の低い印刷物を適切に提供することができる。すなわち、全階調にわたって光沢度の差が生じにくい印刷物を適切に提供することができる。
【0015】
また、前記光照射装置は、さらに、本硬化用光照射装置を含み、
前記第1光沢度の画像を形成する際、前記カラーインク用ヘッドから前記光硬化型カラーインクを噴射し、前記クリアインク用ヘッドから前記光硬化型クリアインクを噴射した後に、前記本硬化用光照射装置により前記光硬化型カラーインクと前記光硬化型クリアインクとを硬化させることが望ましい。
このようにすることで、第1光沢度の印刷において低階調の領域も光沢度の高い印刷物を適切に提供することができる。すなわち、全階調にわたって光沢度の差が生じにくい印刷物を適切に提供することができる。
【0016】
また、前記第1の回数は1回であることが望ましい。
このようにすることで、第1光沢度において最も光沢度の高い画像形成を行うことができる。
【0017】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。すなわち、
媒体における所定の単位面積毎のカラーインクの噴射量を求めることと、
前記媒体における前記単位面積当たりの前記カラーインクの噴射量が所定量より少ない領域にのみクリアインクを噴射することと、
を含む印刷方法である。
このようにすることで、カラーインクが少ないすなわち階調の低い領域にクリアインクを噴射して、媒体の全面にカラーインク又はクリアインクを噴射することができるので、階調による光沢差が生じにくくすることができる。
【0018】
===第1実施形態===
第1実施形態におけるプリンター1は、4色のカラーインク(イエローインクY、マゼンタインクM、シアンインクC、ブラックインクK)と透明なクリアインクCLを噴射可能である。第1実施形態で使用されるこれらのインクは、UVインク(紫外線硬化型インク)である。
【0019】
図1は、第1実施形態におけるプリンター1の概略側面図である。図2は、第1実施形態におけるプリンター1の概略上面図である。図3は、第1実施形態におけるプリンター1のブロック図である。以下、これらの図を参照しつつ、プリンター1の構成について説明を行う。
【0020】
図3には、プリンター1とコンピュータ110が示されている。プリンター1は、用紙搬送ユニット10とヘッドユニット40と検出器群50とコントローラー60と駆動信号生成回路70と仮硬化ユニット80と本硬化ユニット90を備える。
【0021】
用紙搬送ユニット10は、搬送ローラー11A、第1押さえローラー11B、排紙ローラー12A、及び、第2押さえローラー12Bを含む。搬送ローラー11A及び排紙ローラー12Aは不図示のモーターに接続されており、モーターの回転はコントローラー60によって制御される。そして、搬送ローラー11Aと第1押さえローラー11Bに挟み込まれることで、媒体は搬送方向に搬送される。また、排紙ローラー12Aと第2押さえローラー12Bに挟み込まれることで、媒体は搬送方向に搬送され排紙される。
【0022】
ヘッドユニット40は、第1イエローヘッドユニット41−1(第1ヘッドに相当する)、第2イエローヘッドユニット41−2(第2ヘッドに相当する)、第1マゼンタヘッドユニット41−3、第2マゼンタヘッドユニット41−4、第1シアンヘッドユニット41−5、第2シアンヘッドユニット41−6、第1ブラックヘッドユニット41−7、第2ブラックヘッドユニット41−8、を含む。また、さらに、ヘッドユニット40は、第1クリアインクヘッドユニット41−9及び第2クリアインクヘッドユニット41−10を含む。これらヘッドユニットの構成については後述する。
【0023】
検出器群50は、プリンター1の各部の情報を検出してコントローラー60に送る様々な検出器をあらわす。
【0024】
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。コントローラー60は、CPU61と、メモリ62と、インタフェース部63とを有する。CPU61は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ62は、CPU61のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU61は、メモリ62に格納されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。インタフェース部63は、外部装置であるコンピュータ110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。
【0025】
駆動信号生成回路70は、後述するヘッドに含まれるピエゾ素子などの駆動素子に印加してインク滴を吐出させるための駆動信号を生成する。駆動信号生成回路70は、不図示のDACを含む。そして、コントローラー60から送られた駆動信号の波形に関するデジタルデータに基づいて、アナログの電圧信号を生成する。また、駆動信号生成回路70は不図示の増幅回路も含んでおり、生成された電圧信号について電力増幅を行い、駆動信号を生成する。
【0026】
仮硬化ユニット80は、媒体に着弾した紫外線硬化型のインクに対して紫外線を照射して着弾したインクを仮硬化(以下、「仮硬化」のことを「ピニング」と呼ぶことがある)させる。すなわち、媒体に着弾したインク表面の粘度を高め、インクの移動を抑制する。このように、着弾したインクの表面の粘度を高めることによって、さらにそのインクの近傍に別のインクが着弾した場合であっても、インク同士を移動しにくくすることができる。すなわち、インク同士の一体化を抑制することができる。
【0027】
仮硬化ユニット80は、10セットのLEDアセンブリユニット81−1〜81−10を含む。これらLEDアセンブリユニット81−1〜81−10は、媒体Mの搬送方向上流側において噴射されたインクを仮硬化させる。LEDアセンブリユニット81の構成については後述する。
【0028】
本硬化ユニット90は、本硬化用光源ユニット91(本硬化用光照射装置に相当)を含む。本硬化用光源ユニット91は、図2に示されるように搬送方向において最下流に配置される。そして、媒体Mに紫外線を含む光を照射し、媒体Mに着弾した各インクを本硬化させる。本硬化では、本実施形態における本硬化用光源ユニット91の光源にはメタルハライドランプが使用される。
【0029】
図4Aは、第1イエローヘッドユニット41−1におけるヘッド配列の説明図である。図4Bは、第1イエローヘッドユニット41−1と第2イエローヘッドユニット41−2におけるノズル配列の説明図である。図4Aには、第1イエローヘッドユニット41−1に含まれる下流側ヘッド411Aと上流側ヘッド411Bとが示されている。下流側ヘッド411A及び上流側ヘッド411Bのそれぞれの構成はほぼ同様である。これらヘッドは、2列のノズル列を有する。
【0030】
図4Bには、下流側ヘッド411AのノズルピッチPと上流側ヘッド411BのノズルピッチPが示されている。2列のノズル列で構成されるノズルピッチPは、本実施形態において300dpiである。そして、第1イエローヘッドユニット41−1のノズルと第2イエローヘッドユニット41−2のノズルとで構成されるノズルピッチはP/2であり、600dpiである。すなわち、本実施形態におけるプリンター1では、紙幅方向に関して最高で600dpiの解像度で印刷が可能となっている。
【0031】
ここでは、第1イエローヘッドユニット41−1と第2イエローヘッドユニット41−2とを例にノズルピッチの説明を行ったが、第1マゼンタヘッドユニット41−3と第2マゼンタヘッドユニット41−4におけるノズルピッチもこれと同様である。また、第1シアンヘッドユニット41−5と第2シアンヘッドユニット41−4におけるノズルピッチもこれと同様である。また、第1ブラックヘッドユニット41−7と第2ブラックヘッドユニット41−8におけるノズルピッチもこれと同様である。また、第1クリアインクヘッドユニット41−9と第2クリアインクヘッドユニット41−10におけるノズルピッチもこれと同様である。
【0032】
図5Aは、仮硬化ユニット80におけるLEDアセンブリユニット81の説明図である。仮硬化ユニット80は、10セットのLEDアセンブリユニット81−1〜81−10を含む。これら9つのLEDアセンブリユニット81は、共通の構成のものが用いられ、製造コストが削減されている。
【0033】
LEDアセンブリユニット81は、複数のLED831により構成される。これにより、印刷される媒体の幅よりも幅広の照射領域を提供する。本実施形態におけるLED831は385〜405nmにピーク波長を有するものが採用されている。また、本実施形態では、ピニングエネルギー(仮硬化エネルギー)が、2〜20mJ/cmになるように、供給される電流が調整されている。
【0034】
図5Bは、本硬化用光源ユニット91の側面図である。本硬化用光源ユニット91は、光源部を構成するメタルハライドランプ911、保護ガラス912、反射鏡913、及び、光源側ケース914を備える。
【0035】
メタルハライドランプ911は、媒体に着弾したインクを本硬化させるための光を照射する。本実施形態において使用されるメタルハライドランプ911が照射する光は、紫外線成分を多く含み、紫外線硬化型インクを硬化させる。反射鏡913は、メタルハライドランプ911から照射される光を媒体側に反射させるためのものであり、これによりメタルハライドランプ911からの光を効率的に媒体に照射する。保護ガラス912は、メタルハライドランプ911からの光を媒体に対して透過させつつ、媒体の通路からのゴミの侵入を防ぐ。光源側ケース914は、メタルハライドランプ911、保護ガラス、及び、反射鏡913を取り付けるためのケースである。このような本硬化用光源ユニット91を用いることにより、媒体上において仮硬化されたインク又は仮硬化されていないインクが本硬化されることになる。
【0036】
本実施形態では、このようなメタルハライドランプ911が媒体の幅方向に複数設けられ、搬送される媒体の全面に紫外線を照射可能としている。
【0037】
図6は、比較例における印刷方法の手順を説明するフローチャートである。以下、本フローチャートを参照しつつ、まずは比較例の印刷方法について説明を行う。
【0038】
最初に、画像の印刷をマット調で行うかグロス調で行うかが判定される(S102)。ここで、画像の印刷をマット調で行うかグロス調で行うかは、予めユーザによってプリンタードライバーを介して設定されている。
【0039】
ここで、グロス調の印刷が選択されていた場合、プリンタードライバーは、単数(1回)の噴射硬化動作で画像を形成するようにプリンター1に送信する印刷データを生成する。ここで、噴射硬化動作とは、インクを噴射し、その後、紫外線を照射してそのインクを媒体上で硬化させる動作をいう。つまり少なくとも1回(複数回でもよい)のインク噴射が行われ、その後、紫外線が照射された段階で1回の噴射硬化動作が完了する。グロス調の印刷が選択されていた場合、後述するように、仮硬化装置は使用せず、本硬化装置のみで媒体上のインクの硬化を行わせる。したがって、プリンター1のヘッドを適宜用いて画像が形成されるような印刷データが生成される。
【0040】
次に、仮硬化ユニットを「不使用」に設定する(S108)。そして、印刷を行う(S112)。このように、仮硬化ユニットを使用しないこととして印刷を行うことで、カラーインク及びクリアインクの噴射を行った後に、本硬化ユニットによって全てのインクが一気に硬化させられることになる。そうすると、媒体上で隣接する複数色のカラーインク及びクリアインク同士が表面張力により一体化し、その後に硬化させられることになるので、後述するような光沢度の高いグロス調の印刷物を提供することができるようになる。
【0041】
一方、マット調の印刷が選択されていた場合、プリンタードライバーは、複数の噴射硬化動作で画像を形成するようにプリンター1に送信する印刷データを生成する。複数の噴射硬化動作で画像を形成するような印刷データは、たとえは、少なくとも1色のインクについて上流側のヘッドと下流側のヘッドとの複数のヘッドでインクの噴射を分担するような印刷データである。例えば、イエローインクの噴射において、第1イエローヘッドユニット41−1と第2イエローヘッドユニット41−2とが分担してイエローインクの噴射を行うような印刷データとなる。
【0042】
次に、仮硬化ユニットを「使用」に設定する(S110)。そして印刷を行う(S112)。このようにすることで、上流側のヘッドで噴射したインクが仮硬化された後、下流側のインクが噴射され仮硬化されることになる。例えば、第1イエローヘッドユニット41−1から噴射されたイエローインクがLEDアセンブリユニット81−1(第1仮硬化用光照射装置に相当)によって仮硬化された後、第2イエローヘッドユニット41−2から噴射されたイエローインクがLEDアセンブリユニット81−2(第2仮硬化用光照射装置に相当)によって仮硬化される。
【0043】
このようにすることによって、前述のグロス調の印刷のときとは異なり、インク同士が表面張力により一体化する前に仮硬化されることになるので、後述するような光沢度の低いマット調の印刷物を提供することができるようになる。
【0044】
図7は、比較例におけるパス数と光沢度との関係を示す第1の図である。図には、上述の印刷手法においてグロス調の印刷を行った場合の光沢度が示されている。図において、横軸はデューティ(印字デューティ)であり、縦軸は光沢度である。ここで、デューティとは、画素に対するインクの打ち込み量である。ここでは、デューティが100%のときにおいて、全ての画素が単色のインクで埋め尽くされる量となっている。また、光沢度は、日本電色工業株式会社製のハンディグロスメータPG−1Mを使用して得られた光沢度である。本実施形態では、60°の単角度で光沢度の測定を行った。
【0045】
その結果、デューティが30%〜100%では高い光沢度を示しているものの、デューティが0%〜30%(低デューティ側)では光沢度が若干下がっている。
【0046】
図8は、比較例におけるパス数と光沢度との関係を示す第2の図である。図には、上述の印刷手法においてマット調の印刷を行った場合の光沢度が示されている。その結果、デューティが30%〜100%では低い光沢度を示しているものの、デューティが0〜30%(低デューティ側)では、光沢度が若干高い値を示している。
【0047】
図9は、比較例におけるグロス調の印刷のインク形状の説明図である。図10は、比較例におけるマット調の印刷のインク形状の説明図である。図9と図10を比較する。低デューティ域では、インク滴の噴射量自体が少ないため、媒体上のインクは隣接するインクと接触することなく、半球形を維持したまま紫外線により硬化させられている。
【0048】
図9(グロス調の印刷結果が図示されている)の中間調域では、上流側のヘッド(ヘッドユニット)が噴射したインクと下流側のヘッド(ヘッドユニット)が噴射したインク同士が媒体上で隣接するケースが増加する。隣接するインク同士が接触すると、表面張力によりこれらのインクは媒体上で一体となる。このように一体化した後に、本硬化ユニット90により硬化させられるため、平面化させられたインクの割合が増加し、その結果、乱反射する光の割合が減り、中間調域では結果として光沢度の高い印刷物として視認される。
【0049】
図10(マット調の印刷結果が図示されている)の中間調域でも、上流側のヘッド(ヘッドユニット)が噴射したインクと下流側のヘッド(ヘッドユニット)が噴射したインク同士が媒体上で隣接するケースが増加する。しかしながら、比較例におけるマット印刷では、上流側のヘッド(ヘッドユニット)が噴射したインクが媒体に着弾する都度、仮硬化ユニットによってそのインクが仮硬化させられる。また、下流側のヘッド(ヘッドユニット)が噴射したインクが媒体に着弾する都度、仮硬化ユニットによってそのインクが仮硬化させられる。よって、これら両者のインク同士は、媒体上において一体化することなく個々に半球形を維持する。このように硬化したインクが媒体上にならぶと、光はこれら半球形のインクにより乱反射させられ、結果として光沢度の低い印刷物として視認される。一方、低デューティ域では、カラーインクの噴射量が少ないため、媒体の光沢度の影響により中間調及び高デューティ域より高い光沢度を示してしまっていると考えられる。
【0050】
図9及び図10の高デューティ域では、このような両者の差がより顕著に表れる。すなわち、噴射されるインク量が増加するため、仮硬化を行わない場合には、隣接するインク同士が一体化しやすくなる。一方、仮硬化を行った場合、乱反射させるインクの割合が増加することになる。したがって、高デューティ域では、マット印刷を行った場合に、より光沢度が下がる傾向となる。
【0051】
このように、グロス調の印刷を行う場合、低デューティ域における光沢度が中間調及び高デューティ域の光沢度に比して低くなっている。しかしながら、グロス調の印刷においては、低デューティ域における光沢度を高めて画像全体として一律に光沢度の高い印刷物を提供するべきである。また、マット調の印刷を行う場合、低デューティ域における光沢度が中間調及び高デューティ域の光沢度に比して高くなっている。しかしながら、マット調の印刷においては、低デューティ域における光沢度を低くして画像全体として一律に光沢度の低い印刷物を提供するべきである。
ここでは、以下に示すようにして上記問題を解決している。
【0052】
図11は、第1実施形態における印刷方法の手順を説明するフローチャートである。第1実施形態の印刷方法では、ステップS206、S208、S214、及び、S216の処理が加えられている点が前述の比較例と異なっている。
【0053】
最初に、画像の印刷をマット調で行うかグロス調で行うかが判定される(S202)。この処理は比較例のステップS102と同様の処理である。
【0054】
ここで、グロス調の印刷が選択されていた場合、プリンタードライバーは、1回の噴射硬化動作で画像を形成するようにプリンター1に送信する印刷データを生成する(S204)。この処理は比較例のステップS104と同様の処理である。
【0055】
次に、形成する画像の所定の領域毎に、単位面積当たりのカラーインクの噴射量が所定量より少ないか否かを判定する(S206)。そして、単位面積当たりのカラーインクの噴射量が所定量より少ない(すなわち、低デューティ)領域については、カラーインクと隣接するようにクリアインクを配置するようにクリアインクの画像データを生成する(S208)。
【0056】
図12Aは、第1実施形態におけるグロス調の印刷のインク配置及びインク形状の説明図である。図において、着弾したカラーインクはCOの符号で示され、クリアインクはCLの符号で示されている。このように、カラーインクと隣接するようにクリアインクを配置することとすると、これら隣接するカラーインクとクリアインク同士が表面張力により部分的に一体化する。その後、本硬化装置によってまとめて硬化させられることによって、光沢度の高い印刷物を提供することができるようになる。尚、カラーインクとクリアインク同士が一体化した場合であっても、直後の本硬化装置によってすぐに硬化させられるため、色調の変化は生じない。
【0057】
次に、仮硬化ユニットを不使用に決定する(S210)。そして、印刷を行う(S220)。このように、仮硬化ユニットを使用しないこととして印刷を行うことで、カラーインク及びクリアインクの噴射を行った後に、本硬化ユニットによって全てのインクが一気に硬化させられることになる。そうすると、媒体上で隣接する複数色のカラーインク及びクリアインク同士が表面張力により一体化し、その後に硬化させられることになるので、光沢度の高いグロス調の印刷物を提供することができるようになる。
【0058】
一方、マット調の印刷が選択されていた場合、プリンタードライバーは、複数の噴射硬化動作で画像を形成するようにプリンター1に送信する印刷データを生成する(S212)。この処理は、比較例のステップS108と同様の処理である。
【0059】
次に、形成する画像の所定の領域毎に、単位面積当たりのカラーインクの噴射量が所定量より少ないか否かを判定する(S214)。そして、単位面積当たりのカラーインクの噴射量が所定量より少ない(すなわち、低デューティ)領域については、カラーインクと隣接しないようにクリアインクを配置するようにクリアインクの画像データを生成する(S218)。
【0060】
図12Bは、第1実施形態におけるマット調の印刷のインク配置及びインク形状の説明図である。図において、着弾したカラーインクはCOの符号で示され、クリアインクはCLの符号で示されている。このように、低デューティ域でカラーインクと隣接しないようにクリアインクを配置することとすると、カラーインクとクリアインクの着弾位置が離れているため、これらは後の仮硬化において個々に硬化させられる。そうすると、これらは一体化することなく、個々に半球状に媒体上に定着する。それぞれの半球形のカラーインク及びクリアインクは、乱反射を生じさせるので、光沢度の低い印刷物を提供することができるようになる。
【0061】
次に、仮硬化ユニットを使用に決定する(S218)。そして、印刷を行う(S220)。このように、仮硬化ユニットを使用することとして印刷を行うことで、噴射され媒体に着弾したカラーインクとクリアインクをそれぞれ個別に硬化させることができる。そうすると、媒体上で隣接する複数色のカラーインク及びクリアインク同士が表面張力により一体化することなく、乱反射を生じさせ、光沢度の低いマット調の印刷物を提供することができるようになる。
【0062】
第1実施形態のように、印刷処理を実行することにより、グロス調の印刷において、カラーインクの低デューティ域において意図的に表面を滑らかにして全濃度域で光沢度の高い印刷物を提供することができる。また、マット調の印刷において、カラーインクの低デューティ域において意図的に表面を粗くして全濃度域で光沢度の低い印刷物を提供することができる。
【0063】
また、このように、インクの噴射後に紫外線を照射して硬化させる噴射硬化動作を1回だけ行うことで画像を形成する場合と、噴射硬化動作を複数回行うことで画像を形成する場合とを使い分けることで、画像の光沢度を調整することができる。尚、ここでは、グロス調の印刷を行う際に噴射硬化動作を1回だけとしたが、マット調の印刷を行う際の噴射硬化動作よりもその回数が少なければその回数は1回に限られない。
【0064】
===第2実施形態===
図13は、第2実施形態におけるプリンター1の概略側面図である。図14は、第2実施形態におけるプリンター1の概略上面図である。第2実施形態では、第1実施形態におけるヘッドユニット40以外の構成はほぼ同様である。ここでは、第2実施形態では、第1実施形態の符号に100番台の符号を付して、同様の構成については説明を省略する。そして、第1実施形態と異なっているヘッドユニットの構成について説明する。
【0065】
第2実施形態では、各ヘッドユニットのヘッドが噴射するインクの順序が第1実施形態のものと異なっている。第2実施形態では、ヘッドユニット141−1がイエローインクとマゼンタインクとを噴射する。また、ヘッドユニット141−3も、イエローインクとマゼンタインクとを噴射する。ヘッドユニット141−2は、シアンインクとブラックインクとを噴射する。また、ヘッドユニット141−4も、シアンインクとブラックインクとを噴射する。そして、ヘッドユニット141−5は、クリアインクのみを噴射する。
【0066】
図15は、第2実施形態のヘッドユニットにおけるヘッド配列の説明図である。図15において、ヘッドユニット141−1の上流側ヘッド1411Bにおいて上流側のノズル列はイエローインクを噴射し、下流側のノズル列はマゼンタインクを噴射する。尚、ここでも上流側ヘッド1411Bと下流側ヘッド1411Aのノズル構成は同じである。ヘッドユニット141−1の下流側のヘッドユニットであるヘッドユニット141−3の構成もヘッドユニット141−1とほぼ同様の構成となっているが、各ノズルの位置がヘッドユニット141−1のものに対して紙幅方向にP/2だけずらされている。これにより、ヘッドユニット141−1のノズルとヘッドユニット141−3のノズルとで紙幅方向に関して600dpiの解像度の印刷が行えるようになっている。
【0067】
また、ヘッドユニット141−2の各ヘッドでは、上流側のノズル列がシアンインクを噴射し、下流側のノズル列がブラックインクを噴射する。ヘッドユニット141−4の各ヘッドもほぼ同様の構成であるが、ここでも各ノズルの位置が紙幅方向にP/2だけヘッドユニット141−2に対してずらされており、これにより紙幅方向に関して600dpiの解像度の印刷が行えるようになっている。
ヘッドユニット141−5の各ノズル列は全てクリアインクCLを噴射する。
【0068】
このような構成においても、マット調の印刷を行う場合には、LEDアセンブリユニットを使用することで、例えば、1回目のイエローインクの噴射がヘッドユニット141−1によって行われた後にLEDアセンブリユニット181−1によって仮硬化され、2回目のイエローインクがヘッドユニット141−3によって行われた後にLEDアセンブリユニット141−3によって仮硬化される。そうすることで、隣接するイエローインク同士が表面張力により一体化する前に仮硬化されることになるので、光沢度の低いマット調の印刷物を提供することができる。
【0069】
一方、グロス調の印刷を行う場合には、LEDアセンブリユニットを使用しないようにすることで、例えば、ヘッドユニット141−1によってイエローインクの噴射がされ、ヘッドユニット141−3によってイエローインクの噴射がされる。そして、隣接するイエローインク同士が表面張力により一体化する。その後、本硬化ユニット90(本硬化用光源ユニット91)によってこれらのインクが硬化させられることになるので、光沢度の高いグロス調の印刷物を提供することができる。
【0070】
また、第2実施形態のようなヘッド構成とすることで、第1実施形態よりもヘッドユニット及びLEDアセンブリユニットの数を減らすことができる。
【0071】
===その他の実施の形態===
上述の実施形態では、液体吐出装置としてプリンター1が説明されていたが、これに限られるものではなくインク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を噴射したり吐出したりする液体吐出装置に具現化することもできる。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、気体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、上述の実施形態と同様の技術を適用してもよい。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
【0072】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
【0073】
<ヘッドについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 プリンター、
10 用紙搬送ユニット、
11A 搬送ローラー、11B 第1抑えローラー、
12A 排紙ローラー、12B 第2抑えローラー、
40 ヘッドユニット、
50 検出器群、
60 コントローラー、
61 CPU、62 メモリ、63 インタフェース部、
70 駆動信号生成回路、
80 仮硬化ユニット80、
90 本硬化ユニット、
91 本硬化用光源ユニット、
M 媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体にカラーインクを噴射するカラーインク用ヘッドと、
前記媒体に透明なクリアインクを噴射するクリアインク用ヘッドと、
前記媒体における単位面積当たりの前記カラーインクの噴射量が所定量より少ない領域に前記クリアインクを噴射させ、前記媒体における単位面積あたりの前記カラーインクの噴射量が前記所定量より多い領域に前記クリアインクを噴射させないように前記クリアインクの噴射を制御する制御部と、
を備える印刷装置。
【請求項2】
前記カラーインクは光硬化型カラーインクであり、
前記クリアインクは光硬化型クリアインクであり、
さらに、前記媒体に光を照射して前記光硬化型カラーインク及び前記光硬化型クリアインクの少なくとも何れか一方を硬化させる光照射装置を備える、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記光硬化型カラーインクを噴射した後に前記媒体に前記光を照射して硬化させる噴射硬化動作を行わせ、
第1光沢度の画像を形成するときにおいて、第1の回数の噴射硬化動作で画像を形成させ、前記第1光沢度よりも低い第2光沢度の画像を形成するときにおいて、前記第1の回数よりも多い第2の回数の噴射硬化動作で画像を形成させる、請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1光沢度の画像を形成するときであって、前記媒体における単位面積あたりの前記光硬化型カラーインクの噴射量が所定量より少ない場合、前記光硬化型クリアインクを前記光硬化型カラーインクに隣接するように噴射させた後に前記媒体に光を照射させ、
前記第2光沢度の画像を形成するときであって、前記媒体における単位面積あたりの前記光硬化型カラーインクの噴射量が所定量より少ない場合、前記光硬化型クリアインクを前記光硬化型カラーインクに隣接しないように噴射させた後に前記光を照射させる、請求項3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記光照射装置は、少なくともカラーインク用仮硬化装置とクリアインク用仮硬化装置とを含み、
前記第2光沢度の画像を形成する際、前記カラーインク用ヘッドから前記光硬化型カラーインクを噴射した後に前記カラーインク用仮硬化装置により前記光硬化型カラーインクを仮硬化させ、さらに前記クリアインク用ヘッドから前記光硬化型クリアインクを噴射した後に前記クリアインク用仮硬化装置により前記光硬化型クリアインクを仮硬化させる、請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記光照射装置は、さらに、本硬化用光照射装置を含み、
前記第1光沢度の画像を形成する際、前記カラーインク用ヘッドから前記光硬化型カラーインクを噴射し、前記クリアインク用ヘッドから前記光硬化型クリアインクを噴射した後に、前記本硬化用光照射装置により前記光硬化型カラーインクと前記光硬化型クリアインクとを硬化させる、請求項5に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記第1の回数は1回である、請求項3〜6のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項8】
媒体における所定の単位面積毎のカラーインクの噴射量を求めることと、
前記媒体における前記単位面積当たりの前記カラーインクの噴射量が所定量より少ない領域にのみクリアインクを噴射することと、
を含む印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−179852(P2012−179852A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45419(P2011−45419)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】