説明

印刷装置

【課題】印刷によって消費される電力に関して、省エネルギー化を図ること。
【解決手段】余剰電力の値を取得する(S220)。そして、発電不足状態かを判定する(S230)。発電不足状態でないと判定すると(S230NO)、印刷指示に従って印刷をして(S240)、この処理を終える。この場合は、電力会社から電力を買わなくても良いので省エネルギーになる。一方、発電不足状態と判定し(S230YES)、強制印刷指示が入力されていないと判定すると(S250NO)、印刷指示が入力されてから所定時間が経ったことでタイムアウトしたかを判定する(S260)。タイムアウトしていないと判定すると(S260NO)、S220に戻る。一方、タイムアウトしたと判定すると(S260YES)、印刷を断念して処理を終える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、印刷装置の省エネルギー化が課題となっている。そこで、太陽電池によって印刷装置に電力を供給することで、商用電源から供給を受ける電力を削減し、省エネルギー化を図る技術がある。この種の印刷装置において、さらに省エネルギー化を図るために、太陽電池の発電電圧に応じて、待機状態において商用電源から供給される電力を調整する技術が知られている。一方、印刷するための電力は、太陽電池からではなく、商用電源から供給を受けるようになっている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−237095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術の課題は、印刷によって消費される電力に関して、省エネルギー化が図られていないことである。なぜなら、印刷するための電力は商用電源から供給されるからである。本発明はこの課題に鑑み、印刷によって消費される電力に関して、省エネルギー化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決するための請求項1の発明は、商用電源よりも自家発電装置からの電力が優先して供給される状態で、自家発電装置から供給を受けることができる電力が、印刷に必要な電力未満の状態である発電不足状態か否かの判定を、ユーザからの印刷指示を受けた場合に行う状態判定手段と、発電不足状態でないと状態判定手段によって判定されると印刷指示に基づく印刷を実行する一方で、発電不足状態であると状態判定手段によって判定されると印刷指示に基づく印刷を保留する印刷手段と、を備えることを特徴とする印刷装置である。
【0006】
この発明によれば、印刷によって消費される電力に関して、省エネルギー化を図ることができる。なぜなら、印刷のために商用電源からの電力供給が必要となる状態(発電不足状態)においては印刷を保留するからである。
【0007】
ところで、印刷を保留した後に判定を繰り返して印刷の実行を試みる場合、発電不足状態が解消される見込みがない状況で判定を繰り返すのは望ましくない。そこで次のようにすると良い。
【0008】
請求項2の発明は、状態判定手段は、印刷手段によって印刷が保留されている場合には、予め決められた時間が経過する度に判定をすることを特徴とする請求項1の印刷装置である。
【0009】
この発明によれば、無駄な判定を避けることができる。すなわち、発電不足状態が解消される見込みがない間は判定を繰り返しても無駄なので、その間の判定をしないようになっている。例えば自家発電装置が太陽電池を利用している場合、夜はほとんど発電できないので、夜における判定を避けるようにすると良い。なお「予め決められた時間」とは、長さが固定された時間だけを意味せず、予め決められた方法に基づいて長さが変動する時間も含む。例えば「翌日の日の出の時刻まで待つ」という方法が考えられる。
【0010】
ところで、発電不足状態の場合は常に印刷を保留すると、利便性を損ねる場合がある。そこで次のようにすると良い。
請求項3の発明は、状態判定手段は、発電不足状態であると判定した場合に自家発電装置から供給を受けることができる電力が、印刷に必要な電力よりも小さい値として定められた閾値未満か否かを判定する閾値判定手段を備え、印刷手段は、閾値以上であると閾値判定手段によって判定されると印刷指示に基づく印刷を実行する一方で、閾値未満であると閾値判定手段によって判定されると印刷指示に基づく印刷を実行しないことを特徴とする請求項1の印刷装置である。
【0011】
この発明によれば、節約と利便性とのバランスを取ることができる。なぜなら、発電不足状態であると判定された場合、判定基準を甘くして、その判定基準に基づいて、印刷を実行するか否かを決めるからである。
【0012】
ところで、節約よりも早く印刷を実行することを優先したい場合がある。そこで次のようにすると良い。
請求項4の発明は、当該印刷装置の動作モードとして、状態判定手段の判定結果に応じて印刷を実行するか否かが決まる第一モードと、状態判定手段が動作せず、自家発電装置から供給を受けることができる電力に関わらず印刷を実行する第二モードとの何れかを選択する選択手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3何れかの印刷装置である。
【0013】
この発明によれば、状況に応じて、両モードを使い分けることができて便利である。例えば自家発電装置が太陽電池を利用している場合、夜はほとんど発電できないので、夜になると第二モードを選択するようになっていると良い。また、ユーザの指示に従って選択するようになっていても良い。
【0014】
ところで、発電不足状態か否かをユーザが知ることができないと不便である。そこで次のようにすると良い。請求項5の発明は、第一モードにおいて、発電不足状態か否かをユーザに通知する通知手段を備えることを特徴とする請求項4の印刷装置である。この発明によれば、ユーザは発電不足状態か否かを知ることができる。
【0015】
ところで、発電不足状態において印刷ができないと不便である。そこで次のようにすると良い。請求項6の発明は、印刷手段は、発電不足状態であると状態判定手段によって判定された後に、商用電源からの電力の使用をユーザから許可された場合は、印刷指示に基づく印刷を実行することを特徴とする請求項1〜請求項5何れかの印刷装置である。この発明によれば、発電不足状態でも印刷できる。
【0016】
ところで、ユーザから印刷指示がされた時点で発電不足状態であったとしても、直ぐに発電不足状態が解消される場合がある。このような場合は、発電不足状態と判定して印刷を保留するのは望ましくない。そこで次のようにすると良い。
【0017】
請求項7の発明は、状態判定手段は、印刷指示の直後に発電不足状態であった場合、印刷指示の時点から所定時間以内に発電不足状態が解消されたときは発電不足状態でないと判定する一方で、印刷指示の時点から所定時間以内に発電不足状態が解消されなかったときは発電不足状態であると判定することを特徴とする請求項1〜請求項6何れかの印刷装置である。
【0018】
この発明によれば、印刷指示の時点では発電不足状態により印刷を実行できなかったとしても発電不足状態であるという判定を確定させずに、所定時間以内に発電不足が解消されれば発電不足状態でないと判定するので、その印刷指示に基づく印刷が実行される。このため、ユーザは印刷指示を再度する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】印刷システムのブロック構成図。
【図2】待ち受け処理を示すフローチャート。
【図3】第一印刷処理を示すフローチャート。
【図4】第二印刷処理を示すフローチャート。
【図5】第三印刷処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施例を説明する。図1は、本発明を具現化するための印刷システム1を示すブロック構成図である。図に示すように、印刷システム1は、太陽光発電モジュール10・パワーコンディショナ20・分電盤30・電力計40・電力モニタ50・印刷装置60・商用電源70を備える。
【0021】
図において点線で囲まれた太陽光発電モジュール10・パワーコンディショナ20・分電盤30・電力計40・商用電源70は、既存のものである。つまりこれらは、太陽光発電を利用することで、商用電源70の利用料金(電気代)を節約しながら、印刷装置60及び照明器具や空調機器等の他の電気器具等(図なし)に分電するための既存の電力供給システムの構成要素である。一方、電力モニタ50・印刷装置60は、本発明に特徴的なものである。
【0022】
太陽光発電モジュール10は、太陽光発電をするためのモジュールであり、発電した電力をパワーコンディショナ20に直流電流によって送る。パワーコンディショナ20は、太陽光発電モジュール10からの直流電流を交流電流に変換することで、分電盤30に交流電流によって電力を送る。分電盤30は、パワーコンディショナ20からの電力及び/又は商用電源70からの電力を、印刷装置60と他の電気器具とに分電したり、パワーコンディショナ20からの電力を第三者に電力計40を通じて供給したりする。商用電源70とは、電力会社が有する発電機のことである。そして、先述した第三者とは、同じ電力会社の商用電源70から電力供給を受ける者であり、分電盤30と電力をやり取りできる設備を有する者である。
【0023】
電力モニタ50は、パワーコンディショナ20と分電盤30とに接続されて、太陽光発電モジュール10の発電電力(以下、単に「発電電力」と言う)、並びに印刷装置60及びその他の電気器具による消費電力(以下、単に「消費電力」と言う)を監視して、その監視結果を印刷装置60に伝える。そして、印刷装置60は、電力モニタ50の監視結果に基づいて駆動して(詳しくは図3〜図5と共に後述)、分電盤30から供給された電力を消費する(印刷装置60のプラグが、分電盤30のコンセントに差し込まれている)。
【0024】
また、分電盤30は、発電電力<消費電力なら、消費電力に対する発電電力の不足分として、商用電源70から電力計40を介して電力供給を受ける。そうすると、電力会社から電力を買うことになる。一方、消費電力<発電電力なら、分電盤30は、商用電源70から電力供給を受けないのはもちろん、電力を第三者に供給する。そうすると、電力会社に電力を売ることになる。このように分電盤30は、商用電源70からの供給電力よりも太陽光発電モジュール10が発電した電力を優先的に、印刷装置60等に分電するようになっている。また、電力計40は、分電盤30が第三者に供給した電力量と、商用電源70から供給された電力量とを計測するようになっている。
【0025】
なお、印刷装置60は、既存の印刷装置と同じように、制御部61・ユーザインタフェース(U/I)62を備える。
図2は、待ち受け処理を示すフローチャートである。この処理は、印刷装置60が備える制御部61が主体となって実行するものである。また、印刷装置60の電源が入っており、印刷指示を待っている状態において繰り返し実行される処理である。なお、印刷指示とは、ユーザインタフェース62又は印刷装置60と通信可能なコンピュータ(図なし)を通じてユーザが入力するものであり、印刷内容を指定すると共に、その印刷内容に基づく印刷の開始を指示するものである。
【0026】
まず、節約印刷モードに設定されているかを判定する(S110)。節約印刷モードとは、原則として節約印刷を実行するモードのことである(ただし例外もある。詳しくは第一〜第三印刷処理で後述。)。節約印刷とは、印刷に必要な電力(以下「印刷電力」と言う)を全て余剰電力によって賄う印刷のことである。余剰電力とは、発電電力>消費電力の場合に、発電電力から消費電力を引いた電力であり、売られる電力と値が一致する。そして、節約印刷モードでない場合のモードは、通常印刷モードである。通常印刷モードとは、原則として通常印刷を実行するモードのことである(ただし例外もある。詳しくは第一〜第三印刷処理で後述。)。通常印刷とは、印刷電力の全部または一部の供給を商用電源70から受けることで、電力会社に電気代を払って実行する印刷のことである。そして、何れのモードに設定されるかは、印刷装置60が備えるユーザインタフェース62に入力された指示に基づく。
【0027】
待ち受け処理の説明に戻る。通常印刷モードと判定すると(S110NO)、S110を繰り返す。一方、節約印刷モードと判定すると(S110YES)、電力モニタ50の監視結果に基づいて、余剰電力の値を取得する(S120)。そして、余剰電力と印刷電力とを比べて、発電不足状態かを判定する(S130)。発電不足状態とは、余剰電力<印刷電力の状態のことである。つまり、節約印刷ができず、印刷をするなら通常印刷をせざるを得ない状態である。なお印刷電力の値には、予め定められた固定値を用いる。(しかしながら、実際に必要な電力は、種々の条件によって毎回異なる。例えば、印刷用紙に厚紙を用いる場合は、通常の厚さの紙の場合よりも大きな電力を必要とする。そこで、印刷用紙の厚さ等の各種印刷条件ごとに予め定められた印刷電力の値の中から、設定された印刷条件に応じて何れか一つを選択して、その選択した値をS130の判定に用いてもよい。なお、上記「各種印刷条件ごとに予め定められた印刷電力の値」は、予め記憶しておく必要がある。)
発電不足状態でないと判定すると(S130NO)、印刷装置60が備える表示パネルに「節約印刷が可能です」と表示して(S140)、S110に戻る。一方、発電不足状態であると判定すると(S130YES)、印刷装置60が備える表示パネルに「節約印刷ができません」と表示して(S150)、S110に戻る。
【0028】
図3は、第一印刷処理を示すフローチャートである。この処理は、印刷装置60が備える制御部61が実行する処理であり、ユーザインタフェース62又は先述したコンピュータを通じて印刷指示が入力されたことを契機に実行する処理である。
【0029】
まず、S110と同じように、節約印刷モードに設定されているかを判定する(S210)。通常印刷モードに設定されていると判定すると(S210NO)、印刷指示に従って印刷をして(S240)、この処理を終える。この場合の印刷が節約印刷か否かは、場合による。つまり、発電不足状態であれば通常印刷になるし、さもなくば節約印刷になる。
【0030】
一方、節約印刷モードに設定されていると判定すると(S210YES)、電力モニタ50から余剰電力の値を取得する(S220)。そして、発電不足状態かを判定する(S230)。発電不足状態でないと判定すると(S230NO)、印刷指示に従って印刷をして(S240)、この処理を終える。この場合の印刷は、節約印刷である。
【0031】
一方、発電不足状態であると判定すると(S230YES)、ユーザインタフェース62を介して強制印刷指示が入力されたかを判定する(S250)。強制印刷指示とは、節約印刷モードにおいて、通常印刷を命じる指示である。なお、ユーザが強制印刷指示を入力しやすいように、S230で発電不足状態であると判定した後において、ユーザインタフェース62を通じて強制印刷指示の入力が可能であることをユーザに通知するようになっている。また、強制印刷指示はモードの切り替え指示ではないので、強制印刷指示があった後も節約印刷モードのままである。
【0032】
強制印刷指示が入力されたと判定すると(S250YES)、印刷指示に従って印刷をして(S240)、この処理を終える。この場合の印刷は、通常印刷である。一方、強制印刷指示が入力されていないと判定すると(S250NO)、印刷指示が入力されてから所定時間が経ったことでタイムアウトしたかを判定する(S260)。タイムアウトしていないと判定すると(S260NO)、S220に戻る。
【0033】
一方、タイムアウトしたと判定すると(S260YES)、「発電電力が足りないので印刷できません」と表示パネルに表示して(S270)、印刷を断念し、印刷指示を破棄して、この処理を終える。
【0034】
以上に説明したように、節約印刷モードに設定しておけば、節約印刷ができない場合は印刷をいったん保留し、節約印刷ができるようになれば印刷を実行する一方で、そのままタイムアウトすれば印刷を断念する。このように、印刷のために電力を買うことを避けているので節約になる。また、通常印刷モードに設定しておく、又は節約印刷モードにおいて強制印刷指示を入力すれば、発電電力に関わらず直ぐに印刷できる。
【0035】
ここから変形例を二つ述べる。図4は、一つ目の変形例としての第二印刷処理を示したフローチャートである。第一印刷処理との違いだけ説明する。S260YESと判定すると、S270を実行する代わりに、所定時間(例えば24時間)待機して(S272)、S220に戻る。つまり、必ず印刷をしてから処理を終えるようになっている。よって、いちど印刷指示をすれば必ず実行されるので、再度の印刷指示が不要になる。
【0036】
ところで、単にS260を常にNOと判定するようにしても同じ効果が得られる。しかし第二印刷処理では、このようにしていない。その理由は次の通りである。太陽光発電は、天気が悪いと発電電力は小さくなるし、夜はほとんど発電できない。よって、悪天候時や夜にS220〜S260を繰り返しても、延々とS230でNO判定を繰り返すだけで印刷は実行されない。つまり、無駄な判定を繰り返すことになる。
【0037】
そこで第二印刷処理では、一旦タイムアウトすると、S230の判定の繰り返しを中断し、所定時間待ってからS220〜S260の繰り返しを再開するようになっている。このようにすれば、無駄な判定を避けることができる。なお所定時間は、印刷指示があった時刻等を考慮して、日光の光量が大きくなるのに必要十分な時間を待つようにすると良い。
【0038】
図5は、二つ目の変形例としての第三印刷処理を示したフローチャートである。第一印刷処理との違いだけ説明する。S260YESと判定すると、余剰電力<(印刷電力/2)(余剰電力が印刷電力の半分未満か)を判定する(S265)。余剰電力≧(印刷電力/2)と判定すると(S265NO)、印刷指示に従って印刷をして(S240)、処理を終える。この場合の印刷は、通常印刷になる。ただし、買う電力は印刷電力の半分以下である。一方、余剰電力<(印刷電力/2)と判定すると(S265YES)、S270に進む。よって、印刷を断念して処理を終えることになる。
【0039】
第三印刷処理によれば、節約と利便性とのバランスを取ることができる。つまり、タイムアウトして尚、発電不足状態の場合に、余剰電力の半分以上を太陽光発電で賄えるときは、印刷をする。こうすることで「余剰電力がわずかにでも印刷電力に足りなければ印刷をしない」ということを避け、印刷電力の半分以上は節約できるのなら、印刷をするようにしている。なお、S265において、判定基準となる閾値は、印刷電力の半分でなくても、ゼロ<閾値<印刷電力を満たせばいくつでも良い。また、判定基準となる閾値を、判定を繰り返すに連れて、段階的に小さくしてもよい。なお、このような判定基準の修正を実現するためには、判定をどれだけ繰り返したら、閾値をどれだけ小さくするかということを記憶しておく必要がある。
【0040】
実施例と特許請求の範囲との関係を述べる。S110が選択手段、S140・S150が通知手段、S230・S260・S265が状態判定手段、S240が印刷手段、S265が閾値判定手段、のソフトウェアに相当する。なお、S260YESが状態判定手段の「発電不足状態である」という判定である。また、請求項2は第二印刷処理、請求項3は第三印刷処理、に関係する。また、S250が請求項6の内容に相当する。また、太陽光発電モジュール10が自家発電装置、節約印刷モードが第一モード、通常印刷モードが第二モードに相当する。なお、自家発電装置に相当するものは、太陽光発電によるものに限られず、燃料電池などの周知の発電装置も含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1…印刷システム、10…太陽光発電モジュール、20…パワーコンディショナ、30…分電盤、40…電力計、50…電力モニタ、60…印刷装置、61…制御部、62…ユーザインタフェース、70…商用電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源よりも自家発電装置からの電力が優先して供給される状態で、前記自家発電装置から供給を受けることができる電力が、印刷に必要な電力未満の状態である発電不足状態か否かの判定を、ユーザからの印刷指示を受けた場合に行う状態判定手段と、
前記発電不足状態でないと前記状態判定手段によって判定されると前記印刷指示に基づく印刷を実行する一方で、前記発電不足状態であると前記状態判定手段によって判定されると前記印刷指示に基づく印刷を保留する印刷手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記状態判定手段は、前記印刷手段によって前記印刷指示に基づく印刷が保留されている場合には、予め決められた時間が経過する度に前記判定をする
ことを特徴とする請求項1の印刷装置。
【請求項3】
前記状態判定手段は、前記発電不足状態であると判定した場合に前記自家発電装置から供給を受けることができる電力が、印刷に必要な電力よりも小さい値として定められた閾値未満か否かを判定する閾値判定手段を備え、
前記印刷手段は、前記閾値以上であると前記閾値判定手段によって判定されると前記印刷指示に基づく印刷を実行する一方で、前記閾値未満であると前記閾値判定手段によって判定されると前記印刷指示に基づく印刷を実行しない
ことを特徴とする請求項1の印刷装置。
【請求項4】
当該印刷装置の動作モードとして、前記状態判定手段の判定結果に応じて印刷を実行するか否かが決まる第一モードと、前記状態判定手段が動作せず、前記自家発電装置から供給を受けることができる電力に関わらず印刷を実行する第二モードとの何れかを選択する選択手段を備える
ことを特徴とする請求項1〜請求項3何れかの印刷装置。
【請求項5】
前記第一モードにおいて、前記発電不足状態か否かをユーザに通知する通知手段を備える
ことを特徴とする請求項4の印刷装置。
【請求項6】
前記印刷手段は、前記発電不足状態であると前記状態判定手段によって判定された後に、前記商用電源からの電力の使用をユーザから許可された場合は、前記印刷指示に基づく印刷を実行する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5何れかの印刷装置。
【請求項7】
前記状態判定手段は、前記印刷指示の直後に前記発電不足状態であった場合、前記印刷指示の時点から所定時間以内に前記発電不足状態が解消されたときは前記発電不足状態でないと判定する一方で、前記印刷指示の時点から所定時間以内に前記発電不足状態が解消されなかったときは前記発電不足状態であると判定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項6何れかの印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−253816(P2010−253816A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106913(P2009−106913)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】