説明

印字装置

【課題】
印字装置の高さを調整できることによって、剥離紙から剥離後のラベルが印字装置の排出口から垂れ下がり印字装置の設置面に貼りつくことを防止することができ、作業者が容易に貼付け作業をすることができる印字装置を提供する。
【解決手段】
剥離されたラベル13がプリンタ1の排出口22から出る長さが、プリンタ1を設置している設置面27からプリンタ1の排出口の最下点のまでの高さHより長いときに、プリンタ1を設置している設置面27からプリンタ1の排出口22の最下点までの高さHを、ラベル13が排出口19から出る長さより長く調整することができる昇降部10を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字後にラベルを剥離する印字装置に関し、特にラベルの長さに対応して高さを変更できる印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図7に示すように、図示しないステッピングモーターの駆動力によってプラテンローラー80を駆動して、長尺状の剥離紙81に複数のラベル82を粘着剤を介して貼着した印字用紙83を搬送し、ラベル82が所定の印字位置に位置決めされたときサーマルヘッド84により印字を行い、印字終了後にラベル82を剥離部85によって印字用紙83の搬送方向を転向させて剥離紙81から剥離し、その剥離されたラベル82を保持すると共に、この保持されたラベル82の有無を剥離検出センサー86で検出し、剥離検出センサー86がラベル82有りを検出しているときにはラベル82の搬送を停止し、剥離検出センサー86がラベル82無しを検出するとラベル82の搬送停止を解除してサーマルヘッド84により新たなラベル82に印字を行い、ラベル82を剥離紙81から剥離し、保持するという印字装置87がある。
【0003】
前述した印字装置87は固定部88によって机等の設置台に設置しており、ラベル82に商品の商品名、送り先などを印字し、剥離後に、作業者が商品に貼付けている。例えば、物流センターでは、作業者が梱包箱に、中身の商品名、流通経路、送り先などが印字してあり、また、それらの情報をバーコードや2次元コードにして印字されたラベル82を印字装置87の前面にある排出口89から取り出して貼り付けしている。
【0004】
この印字装置87には、使用先の業態や要望により大小様々なサイズのラベル82を使用している。例えば、商品流通の業界ではトレーサビリティの充実化を図るために、従来のようにラベル82にラベル82を貼付する商品の商品名と、送り主及び送り先の情報のみを印字するのではなく、最近では更に商品の流通した社内の物流センター等の流通経路や、各流通経路を通過した通過時間の情報も追加して印字すること多くなっている。この場合、ラベルに印字する情報量が従来の商品名と、送り主及び送り先の情報のみ印字するラベルと比較して多くなるため、ラベルに全ての情報を印字するには、文字の大きさを小さくして通常(従来)のサイズのラベル82に印字する方法と、ラベル82のサイズを大きくする方法との2つの解決方法が考えられる。
しかしながら、商品流通の業界では、ラベル82を貼り付ける梱包箱等を倉庫に多数積み重ねて保管することなどがあるため、ラベル82に印字された文字やバーコード等の情報を、梱包箱等を倉庫に積み重ねることを行う作業者等にとって見やすいようにする必要があり、文字のサイズは変えずに、ラベル82のサイズを大きくすることが行われている。
このラベル82のサイズを大きくする方法としては、ラベル82の幅方向(印字装置87の搬送方向と直行する方向)と長さ方向(印字装置87の搬送方向)どちらも大きくすることが考えられる。
しかしながら、ラベル82の幅方向を広げて行くと、それに従って印字装置87の排出口89の幅方向を広げなくてはならなくなり、印字装置87の大型化を防止するには、結局、ラベル82の幅方向は排出口89の幅以内にして、ラベル82の長さ方向を長くするという方法が採られている。この理由として、幅方向に広いラベル82に対応できる印字装置87は、幅方向に広いサーマルヘッド84を搭載する必要があるが、この幅方向に広いサーマルヘッド84は、印字するための発熱体の数が多く通常の幅のサーマルヘッド84と比較して高価になるので、結局印字装置全体の価格が高価なものになり不経済である。よって、ラベル82のサイズを大きくする方法として、ラベル82の長さ方向を長くするという方法が採られているのである。
【0005】
しかしながら、ラベル82の長さ方向を長くすると、従来の印字装置87は、剥離部85によってラベル82が剥離紙81から剥離後に、排出口89から出るラベル82の長さが、印字装置87の排出口89の位置、詳しくは排出口89からラベル82が出る位置から設置面90までの高さH(以下は、排出口高さHとする。)より長いときには、ラベル82が垂れ下がり設置面90に貼りついてしまい、作業者がラベル82を取り出して梱包箱等の被着体に貼り付ける作業が困難になるという問題があった。
特に、腰の弱いラベル82は折れ曲がり易いため、排出口89から出ると直ぐに設置面に向けて折れ曲がり、ラベル82の垂れ下がる長さが長くなる傾向がある。
【0006】
【特許文献1】特開2000−41742
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであって、ラベルを剥離紙から剥離後に、排出口から出るラベルが垂れ下がり印字装置を設置した設置面に貼りつくことを防止できる印字装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る印字装置は、長尺状の剥離紙に粘着剤を介して貼着したラベルに印字を行う印字部と、そのラベルを剥離紙から剥離する剥離部と、剥離紙から剥離されたラベルを排出する排出口と、を有する印字装置であって、ラベルの長さを検出する用紙位置検出部と、印字装置の高さを変更する昇降部と、を有し、用紙位置検出部でラベルの長さを検出後に、ラベルの長さと前記印字装置を設置している設置面から排出口までの高さを比較し、ラベルの長さが設置面から排出口までの高さより長いときに、昇降部で印字装置を所定の高さに変更することを特徴とする。
所定の高さは、ラベルの長さから、設置面から排出口までの高さを引いた値であることができる。
ラベルの長さはラベルの全長L若しくは排出口から出るラベルの長さrであることができる。
長尺状の剥離紙に粘着剤を介して貼着したラベルに印字を行う印字部と、そのラベルを剥離紙から剥離する剥離部と、剥離紙から剥離されたラベルを排出する排出口と、を有する印字装置であって、ラベルの全長Lを検出する用紙位置検出部と、印字装置の高さを変更する昇降部と、を有し、用紙位置検出部でラベルの全長Lを検出後に、ラベルの全長Lと前記印字装置を設置している設置面から排出口までの高さHを比較し、ラベルの全長Lが設置面から排出口までの高さHより長いときに、ラベルの全長Lから、設置面から排出口までの高さHを引いた値(L−H)を印字装置の高さを変更する値として、昇降部で高さ変更を行うことを特徴とする。
長尺状の剥離紙に粘着剤を介して貼着したラベルに印字を行う印字部と、そのラベルを剥離紙から剥離する剥離部と、剥離紙から剥離されたラベルを排出する排出口と、を有する印字装置であって、ラベルの全長Lを検出する用紙位置検出部と、印字装置の高さを変更する昇降部と、を有し、前記用紙位置検出部でラベルの全長Lを検出後に、前記排出口から出るラベルの長さrを、ラベルの全長Lから、剥離部から排出口までの距離βを引いた値(L−β)として算出し、排出口から出るラベルの長さrを算出後に、排出口から出るラベルの長さrと前記印字装置を設置している設置面から排出口までの高さHを比較し、排出口から出るラベルの長さrが、設置面から排出口までの高さHより長いとき(r≧H)に、排出口から出るラベルの長さrから、設置面から排出口までの高さHを引いた値(r−H)を印字装置の高さを変更する値として、昇降部で高さ変更を行うことを特徴とする。
長尺状の剥離紙に粘着剤を介して貼着したラベルに印字を行う印字部と、そのラベルを剥離紙から剥離する剥離部と、剥離紙から剥離されたラベルを排出する排出口と、を印字装置本体内に有し、印字装置本体の高さを変更する昇降部を印字装置本体外に有する印字装置であって、ラベルの全長Lを検出する前記用紙位置検出部でラベルの全長Lを検出後に、前記排出口から出るラベルの長さrを、ラベルの全長Lから、剥離部から排出口までの距離βを引いた値(r−β)として算出し、排出口から出るラベルの長さrを算出後に、排出口から出るラベルの長さrと前記印字装置を設置している設置面から排出口までの高さHを比較し、排出口から出るラベルの長さrが、設置面から排出口までの高さHより長いとき(r≧H)に、排出口から出るラベルの長さrから、設置面から排出口までの高さHを引いた値(r−H)を印字装置の高さを変更する値として、昇降部で高さ変更を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る印字装置は、ラベルを排出する排出口から設置面までの高さを変更できる昇降部を有するため、ラベルを剥離紙から剥離後に、ラベルが垂れ下がり設置面に貼りつくこと防止することができ、作業者が容易に貼付け作業をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の第一の実施の形態について図1乃至図5に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の実施の形態に係るプリンタ1の概略側面図である。
【0012】
プリンタ1は、図1に示すように、用紙保持部3と、用紙位置検出部4と、インクリボンユニット5と、印字部6と、剥離部7と、剥離検出部8と、剥離紙巻取部9と、昇降部10と、これらを制御する制御部11と、を備えている。
【0013】
用紙保持部3は、長尺状の剥離紙12に粘着剤を介して複数のラベル13を仮着した印字用紙14を回転可能に保持している。
【0014】
用紙位置検出部4は、ラベル13の位置を検出するもので、発光部と受光部を有し、発光部から印字用紙14に向かって照射された光を受光部で受光し、この光の強弱によってラベル13の位置を検出する用紙位置検出センサー15を有する。また、用紙位置検出センサー15によってラベル13の全長L(ラベルピッチ)も検出する。
【0015】
インクリボンユニット5は、リボン供給部16とリボン巻取部17を有し、ロール状に巻回されたインクリボン18がリボン供給部16から印字部6を介してリボン巻取部17に保持され、このリボン巻取部17を回転駆動させることにより使用済みのインクリボン18が巻き取られる。
【0016】
印字部6は、図示しないモーターに接続されたプラテンローラー19とサーマルヘッド20を有し、プラテンローラー19の回転駆動により印字用紙14を用紙保持部3側の搬送方向上流側から印字部6に向かう下流側に搬送し、サーマルヘッド20の発熱作用によりラベル13の表面に印字を行う。
【0017】
剥離部7は、印字用紙14の搬送方向を転向させる剥離転向軸21を有し、この剥離転向軸21によって剥離紙12の搬送方向を剥離紙巻取部9の方向に転向させることで剥離紙12からラベル13を剥離して、剥離紙12は剥離紙巻取部9に巻取られる。また、剥離されたラベル13は排出口22に排出される。このラベル13が排出された状態のときに、ラベル13の後端(上流側)は、剥離転向軸21の下流側(排出口側)で粘着剤を介して剥離紙12に貼り付いて保持される。ラベル13が剥離紙12から剥離後に、ラベル13の後端が粘着剤を介して剥離紙12に保持される長さは、作業者の手で排出口22からラベル13を粘着剤の粘着力によって剥離紙12を引っ張らないで取り出せる程度の長さであり、具体的には1mm以下が好ましい。
また、剥離転向軸21の下流側(排出口側)から排出口22までのラベル13の搬送距離β(以下は、ラベル搬送距離βとする。)が長いときは、ラベル13を保持するためのローラーなどを設けることもできる。この場合は、排出口22から出て垂れ下がるラベル13の長さr(以下はラベルの長さrとする。)が、剥離転向軸21から排出口22までのラベル搬送経路βが長くなることによって短くなる。
【0018】
剥離検出部8は、発光部と受光部を有し、発光部から受光部に向かって光を照射し、受光部側での光の有無により、排出口22の位置におけるラベル13の有無を検出する剥離検出センサー23を有する。
この剥離検出センサー23にラベル13無しが検出されると、印字部6で次のラベル13を印字し、剥離部7へラベル13が搬送される。
【0019】
図1及び図2に示すように、昇降部10は制御部11(CPU)からの指令によってプリンタ本体2の高さを変更するもので、固定部24と、高さ調整部25と、を有する。この昇降部10は、プリンタの正面44とは反対側の面、プリンタ背面に設置されているが、側面であっても、プリンタ本体2内部であっても良く、さらにプリンタ本体の重量や形態によっては、プリンタ本体複数設置しても良い。
【0020】
固定部24は、プリンタ本体2の底面26に設けられて、プリンタ本体2を設置面27に設置するという、いわゆるプリンタ1の足の機能を果たしている。この固定部24は、プリンタ本体2を水平な設置面27に対して確りと固定可能とするため硬質の金属、樹脂等により構成されている。また、固定部24の設置面27とは反対の面には、高さ調整部25が設置してある。
【0021】
高さ調整部25は、ボール螺子構造でモーター28の駆動力によってプリンタ本体2の高さを変更するもので、モーター28と、ボール螺子軸29と、スライド部材30と、ガイド軸31と、上端支持部材32と、上端下端検出部と、を有する。
【0022】
モーター28は、軸の先端に傘歯車34を有し、軸を回転させることによってプリンタ本体2を昇降させる駆動力になるものである。制御部11(CPU)から指令を受けて軸を回転させて軸の先端に付いた傘歯車34からボール螺子軸29に駆動力を伝達し、そのボール螺子軸29によってプリンタ本体2を昇降させている。このモーター28は、プリンタ本体2の昇降する距離が正確に定めることができるように、回転数をCPUからパルス信号で指令することができるステッピングモーター又はサーボモーターであることが好ましい。
【0023】
ボール螺子軸29は、モーター28の軸の先端についた傘歯車34から駆動力を伝達されて回転する傘歯車35と、この傘歯車35から駆動力(回転)を伝達されて回転する螺子軸36を有する。螺子軸36には外周に雄螺子が形成されており、雌螺子が形成されたスライド部材30と螺合し、螺子軸36の回転によって、スライド部材30が昇降する構造になっている。ボール螺子軸29は、時計回りに回転するとスライド部材30が上昇し、反時計回りに回転すると下降するようになっているが、時計回りに回転するとスライド部材30が下降し、反時計回りに回転するとスライド部材30が上昇するようにしても良い。
モーター28の軸の先端についた傘歯車34とボール螺子軸29の傘歯車35には、ギア形状の凹凸が形成してあり、互いのギアの歯数によって、回転数及びトルクを変えることができるため、様々な重量のプリンタ本体2の昇降ができるようになっている。
【0024】
スライド部材30は、一端面がプリンタ本体2に接合されており、このスライド部材30の昇降により、スライド部材30に接合されたプリンタ本体2が昇降するようになっている。このスライド部材30には、内周にボール螺子軸29に螺合する雌螺子が形成されたボール螺子軸孔と、雌螺子の両端にはガイド軸31を通すガイド軸孔と、が形成されている。
また、スライド部材30には、高さ調整部25の上端と下端(スライド部材が移動できる最上端と最下端)にある上端下端検出部が検出できるセンサー片39が形成されており、スライド部材30が昇降することによって上端下端検出部がセンサー片39を検出し、スライド部材30の移動できる範囲を規制している。
【0025】
ガイド軸31は、ボール螺子軸29と一定の距離を持って形成され、スライド部材30のガイド軸孔に通すことによって、スライド部材30の昇降をガイドするための軸である。このガイド軸31は、スライド部材30の平面方向(昇降方向とは90℃の方向)へのがたつきを抑制し、プリンタ本体2の重みにより、ボール螺子軸29が曲がったり、折れたりすることを抑制している。
【0026】
上端支持部材32は、ボール螺子軸29及びガイド軸31の上端を支持している部材であり、上端センサー40が設置されている。この上端センサー40は、上端支持部材32のスライド部材30が上昇したときにスライド部材30のセンサー片39が検出できる場所に設置してある。
上端支持部材32によってボール螺子軸29及びガイド軸31の上端を支持することによって、ボール螺子軸29及びガイド軸31の曲がりや折れを抑制することができる。
【0027】
上端下端検出部は、スライド部材30の昇降できる範囲である上端と下端を検出するものあり、上端を検出する上端センサー40と、下端を検出する下端センサー41を有する。上端センサー40は上端支持部材32に設置され、下端センサー41は、固定部24に設置部材42を介して設置される。この上端下端検出部はスライド部材30に形成されたセンサー片39を検出することによって上端及び下端を検出している。
また、上端下端検出部は、センサー片39を検出するスイッチ43を有し、スライド部材30が昇降し上端又は下端に到達すると、センサー片39が上端下端検出部のスイッチ43を押圧し、スライド部材30、つまりプリンタ本体2が、上端又は下端に到達した指令を制御部11(CPU)に出力する。センサー片39によって上端下端検出部のスイッチ43が押圧され、上端下端検出部からスライド部材30が上端又は下端に達したという指令が出力されると、制御部11(CPU)はスライド部材30を停止するために、モーター28に回転を停止する指令を出力する。
この上端下端検出部は、スイッチ43が故障し押圧に反応しなくなった場合や、制御部11(CPU)に繋がった回路が切断された場合などの故障時は、スライド部材30が上端又は下端にあると判断し、スライド部材30の動作、つまり昇降部10のモーター28の回転を停止するようにしている。このようにすることによって、上端下端検出部が故障したとしても、プリンタ本体2を昇降の範囲を超えて昇降させてしまい、例えば下端であれば固定部24にぶつかっても尚下降を続けてプリンタ本体2及び昇降部11の故障を起こさないようにしている。また、上端の場合、スライド部材30が上端支持部材32にぶつかっても尚上昇を続けて、上端支持部材32を破壊し、ボール螺子軸29と螺合状態が脱落するまで上昇し、プリンタ本体2が固定部24や設置面27に落ちることなどの事故を防止している。
【0028】
図3はプリンタ1の概略斜視図を示し、その正面44にはラベル13の排出口22と、表示部45と、操作部46と、電源スイッチ47を有している。
また、プリンタ1の排出口22から下の剥離されたラベル13が触れる可能性のある箇所には剥離塗工(プラズマ加工)がなされている。この剥離塗工は、剥離されたラベル13の貼りつきを防止するために、プリンタ本体2の外側の全面若しくはプリンタ本体2の表示部45、操作部46、電源スイッチ26のある正面44及び正面44側にある昇降部10に加工することもできる。
【0029】
図4は、プリンタ1の制御部11を示すブロック図である。
【0030】
制御部11は、CPU50と、ROM51と、RAM52と、用紙搬送制御回路53と、サーマルヘッド制御回路54と、用紙位置検出回路55と、剥離検出回路56と、プリンタ位置制御回路57と、プリンタ位置検出回路58と、操作制御回路59と、表示制御回路60と、インタフェース61と、データーバス62と、により構成される。
【0031】
CPU50(Central Processing Unit)は、ROM51に記憶している制御プログラムに従って動作し、各部を制御するものである。
【0032】
ROM51(Read Only Memory)は、制御プログラムを記憶しており、この制御プログラムをRAM52に展開するものである。このROM51には、制御プログラムを記憶するエリアと、フォントデーター等の各種固定データーを記憶するエリアと、各種制御テーブルデーターを記憶するエリアと、各種IO定数を記憶するエリアと、により構成されている。
ROM51には、用紙検出位置センサー15によって検出されたラベルの全長Lと、排出口高さHと、を比較する制御プログラムが記憶されている。
【0033】
この制御プログラムの動作は、プリンタ1の電源スイッチ47投入後に昇降部によってプリンタ本体2を最下端まで移動させ(基点補正)、最下端までプリンタ本体2が移動後に、ラベルの全長Lを用紙位置検出センサー15によって検出し、CPU50によってラベルの全長Lと、排出口高さHと、を比較し、ラベルの全長Lが排出口高さHより長いときは、ラベルの全長Lから排出口高さHを引き(L−H)、その値の長さ分プリンタ本体2を上昇させる指令を昇降部10のモーター28に出力するというものである。
【0034】
プリンタ1の排出口22からラベル13が出る位置とは、ラベル13の腰の強さやプリンタ1の排出口22の形状などによって異なってくるが、本実施例では、剥離転向軸21からのラベル13の垂れ下がりが最大のときであってもプリンタ1の排出口22の最下端になるため、プリンタ1の排出口22の最下端をプリンタ1の排出口22からラベル13が出る位置としている。また、プリンタ本体2が最下端にあるときの排出口22からラベル13が出る位置から設置面27までの高さを排出口高さHとしてROMに記憶して、ラベルの全長Lと比較している。
【0035】
昇降部10のモーター28によってプリンタ本体2を上昇させる値は、ラベルの全長Lから排出口高さHを引いた値(L−T)となっているが、操作部46及びプリンタ1に接続されたホストコンピューターによって、ラベルの全長Lから排出口高さHを引いた値(L−H)に適宜パラメーターを追加することができる。例えば、操作部46の操作やプリンタ1に接続されたホストコンピューターによって、ラベルの全長Lから排出口高さHを引いた値に1cm足す(L−H+1cm)など、±するαというパラメーターを追加することができる。パラメーターを−αにするときは、ラベル13の腰が強くラベル13の垂れ下がりが少ないときなどが考えられる。
【0036】
また、ROM51は、ラベル13に印字する内容及びラベルサイズに関するデーターである印字データーも記憶することができるため、用紙位置検出部4でラベルの全長L(ラベルピッチ)を検出しなくても、図示しないホストコンピューター若しくは操作部46よってラベルに印字する内容(ラベルフォーマット)を決定すると、どのサイズのラベル13に印字するのかについて判断し、ラベルの全長L(ラベルピッチ)をCPUが検知することができるようにしても良い。
【0037】
RAM52(Random Access Memory)は、CPU50が動作する上で必要となる各種データーを記憶するものである。
また、RAM52は、各種フラグの値を記憶するフラグ記憶エリアと、作業用データーを記憶するワークエリアと、印字すべき文字等のビットマップイメージデーターを展開して印字フォーマットを形成するための印字展開エリアと、により構成される。
【0038】
用紙搬送制御回路53は、図示しないモーターを含むプラテンローラー19にパルス信号を出力し、印字用紙14の搬送を制御するものである。
【0039】
サーマルヘッド制御回路54は、CPU50から供給される印字すべき文字、図形などの印字データーに対応する制御信号を生成し、サーマルヘッド20に供給して印字動作を行わせるものである。
【0040】
用紙位置検出回路55は、CPU50の制御下、用紙位置検出センサー15の発光部を制御し、光を出射させるとともに、受光部から出力される電気信号を受取り、デジタルのデーターに変換してCPU50に出力するものである。この用紙位置検出センサー15によってラベルの全長Lを検出する。
【0041】
剥離検出回路56は、剥離検出センサー23の発光部を制御し、光を出射させるとともに、受光部から出力される電気信号を受取り、デジタルのデーターに変換してCPU50に出力するものである。
【0042】
プリンタ位置制御回路57は、プリンタ1の昇降又は停止を行う昇降部10のモーター28に回転及び停止の信号を出力するものである。この信号は、例えばモーター28がステッピングモーター及びサーボモーターであるときは、パルス信号を出力する。
【0043】
プリンタ位置検出回路58は、スライド部材30の上端及び下端を検出する上端センサー40及び下端センサー41からの信号をCPU50に出力するものである。
【0044】
操作制御回路59は、各種データーやコマンドを入力したりプリンタ1を操作するための操作部46を制御するものである。
【0045】
表示制御回路60は、操作部46から入力された入力データーや、各種情報を表示するためのものである。この表示制御回路60は、液晶ディスプレイやタッチパネル等の形態ある。
【0046】
インタフェース61は、CPU50の管理下で図示しないホストコンピューター等を接続する経路のことである。
このインタフェース61によって、ホストコンピューターからの印字データ等を受信することができる。
【0047】
データーバス62は、各部が情報を交換するための共通の経路のことである。
【0048】
これらの各部はデーターバス62を介してCPU50に接続され、CPU50の管理下インタフェース61を介して接続された図示しないホストコンピューターより印字データーやコマンドを受信し、受信した印字データーやコマンドに従ってラベル13に印字を行う。
【0049】
このように構成されたプリンタ1の昇降部10の動作についてフローチャート図5を用いて説明する。なお、以下に説明はプリンタ1が印字動作に入る前の動作(準備動作)である。
STEP1は、電源スイッチ47投入後に、スライド部材40を下降させてプリンタ本体2を昇降部10の最下端に移動させる。
動作の詳細は、CPU50が、プリンタ本体2(スライド部材30)が下降するようにモーター28にパルス信号を出力する。パルス信号を受取ったモーター28は、駆動してプリンタ本体2(スライド部材30)を下降させる。プリンタ本体2即ち、スライド部材30が下降するとスライド部材30のセンサー片39が下端センサー41のスイッチ43を押圧する。スイッチ43を押圧されると下端センサー41は、最下端に到達したという指令をCPU50に出力する。下端センサー41から最下端に到達したという指令を受取り後にCPU50は、モーター28に停止の指令を出力する。上述の動作を基点補正(0点補正)という。
基点補正をすることによって、昇降部10でプリンタ本体2の昇降を行う前に、常にプリンタ1の排出口22が同じ高さからスタートすることができるため、排出口高さHを一定の値として、ROM51に記憶することができる。
STEP2は、用紙保持部3に回転可能に装填されたロール状の印字用紙14がプラテンローラー19の図示しないモーターの駆動によって搬送方向下流側に向かって搬送され、用紙位置検出センサー15によりラベルの全長Lを検出する。
STEP3は、CPU50によって、ラベルの全長Lと排出口高さHの長さを比較する。ラベルの全長Lの方が長かったとき(L≧H)はS4に移行する。排出口高さHの方が長かったとき(H≧L)はプリンタ1の昇降部10の制御は終了し、印字動作に移行する。
STEP4は、CPU50によってプリンタ本体2の高さを変更する値を算出する。
ラベルの全長Lから、排出口Hを引く(L−H)計算を行い、L−Hの値をプリンタ本体2を上昇させる値(以下は、昇降値Tとする。)とする。
また、ラベル基材の腰の強さや、作業者の要望によって、昇降値Tにパラメーターであるαを足す又は引くことができる。この操作は、プリンタ1の操作部46やインタフェース61を介して接続された図示しないホストコンピューターによって行うことができる。
STEP5は、CPU50によって、STEP5で算出した昇降値T(L−H=T又はL−H±α=T)をプリンタ本体2の高さ変更の値として昇降部10のモーター28に指令を出力する。
例えば、昇降部10のモーター28がステッピングモーターであったならば、CPU50はパルス信号でステッピングモーターに回転方向を、回転する値(ステップ数)を指令する。
STEP6は、CPU50から指令を受取り、昇降部10のモーター28を駆動させ、スライド部材30を上昇させ、スライド部材30に接続されたプリンタ本体2の上昇を行う。
この場合、CPU50の指令通りに上昇後は、モーター28がCPU50に上昇終了の指令を出力することが好ましい。
また、STEP6終了後は、プリンタ1の昇降部10の動作は終了し、印字動作に移行する。
【0050】
また、ラベルの全長Lを用紙位置検出センサー15で検出時に、サーマルヘッド20で印字はせずに、排出口22に向かって行く方向に搬送(順フィード)し、用紙位置検出センサー15でラベルの全長Lを検出後は、排出口22に向かって行く方向とは逆の方向に搬送(バックフィード)して、昇降部10にプリンタ本体2の昇降をする指令を出力ことも考えられる。この場合、ラベルの全長Lが用紙保持部3から印字部6までの長さより長いときに、ラベル13の無駄が起こらず有効である。
【0051】
次にプリンタ1の昇降部10の制御が終了後の印字動作について説明する。
用紙保持部3に回転可能に装填されたロール状の印字用紙14がプラテンローラー19の図示しないモーターの駆動によって搬送方向下流側に向かって搬送され、用紙位置検出センサー15によりラベル13の位置を検出し、リボン供給部16からリボン巻取部17に向かって巻き取られるインクリボン18のインクをサーマルヘッド20の発熱作用によりラベル13に転写して印字を行う。剥離紙12は剥離紙巻取部9に巻き取られる。剥離されたラベル13は、その一部を剥離紙12に仮着した状態で排出口22の位置に保持され、人手(作業者)によって剥離紙12からラベル13が取られると剥離検出センサー23がラベル無しを検出し、上述した印字動作を繰り返す。
【0052】
次に、本発明の第二の実施の形態について図乃至図に基づいて詳細に説明する。
尚、なお、先の実施の形態と共通する部分については同一符号を付すに止め、詳説を省略する。
【0053】
プリンタ71(第一実施例とは違う図番にする)は、第一実施例によるプリンタ1(図1)と機械的構成は事実上同一であるが、プリンタ1の場合と異なる点は、とくにラベルの長さと排出口高さHを比較する制御プログラムについて、ラベル13の長さを、用紙位置検出センサー15によって検出されたラベルの全長Lから、剥離部(剥離転向軸)から排出口までのラベル搬送距離βを引いた値として、排出口22から出るラベルの長さr(L−β=r)とするというところにある。このようにすることによって、設置面27に貼り付くラベル13の長さをより正確に求めることができる。また、排出口から出るラベルの長さrは、以下ラベルの長さrとする。
【0054】
図3に示すROM72には、用紙位置検出センサー15によって検出されたラベルの全長Lから、ラベル搬送距離βを引いた値としての、ラベルの長さr(L−β=r)と、排出口高さHと、を比較する制御プログラムが記憶されている。
なお、ラベル搬送距離βは、プリンタ1の操作部46で作業者が入力できてもよく、またプリンタのファームウェア等の制御プログラムに記憶されていても良い。
【0055】
この制御プログラムの詳細な動作は、プリンタ1の電源スイッチ47投入後にプリンタ本体2を最下端まで昇降部10によって移動させ(基点補正)、プリンタ本体2が最下端まで移動後に、ラベルの全長Lを用紙位置検出センサー15によって検出し、ラベルの全長Lを検出後に、ラベルの長さrを計算し、ラベルの長さrを算出後に、ラベルの長さrと排出口高さHとを比較し、ラベルの長さrが、排出口高さHより長いときは、ラベルの長さrから排出口高さHを引き(r−H)、その値の長さ分をプリンタ本体2を上昇させる指令を昇降部10のモーター28に出力するというものである。
【0056】
ラベル13が排出口22から垂れ下がり設置面27に貼り付くという状況になる原因は、排出口22から出るラベルの長さrによるものであって、また、図1に示すように、プリンタ1の構造上、ラベルの長さrはラベル搬送距離βによって変わるため、よって、ラベルの長さrは、ラベルの全長Lから、ラベル搬送距離βを引いた値(r=L−β)とする。
【0057】
プリンタ1の排出口22からラベル13が出る位置とは、ラベル13の腰の強さによって設置面27からの高さが異なってくるが、本発明では、剥離転向軸21からのラベル13の垂れ下がりが最大のときにプリンタ1の排出口22の最下端になると考え、その排出口22の最下端をプリンタ1の排出口22からラベル13が出る位置としており、プリンタ本体2が最下端にあるときの排出口22からラベル13が出る位置から設置面27までの高さを排出口高さHとしてROM72に記憶している。
【0058】
昇降部10のモーター28によってプリンタ本体2を上昇させる値は、ラベルの長さrから排出口高さHを引いた値(r−H)となっているが、操作部46及びプリンタ1に接続されたホストコンピューターによって、ラベルの長さrから、排出口高さHを引いた値(r−H)に適宜パラメーターを追加することができる。例えば、操作部46の操作やプリンタ1に接続されたホストコンピューターによって、ラベルの長さrから排出口高さHを引いた値に足すことの1cm(l−H+1cm)など、±するαというパラメーターを追加することができる。パラメーターを−αにするときは、ラベル13の腰が強くラベル13の垂れ下がりが少ないときなどが考えられる。
【0059】
また、ROM72は、ラベル13に印字する内容及びラベルサイズに関するデーターである印字データーも記憶することができるため、用紙位置検出部4でラベルの全長L(ラベルピッチ)を検出しなくても、図示しないホストコンピューター若しくは操作部46よってラベル13に印字する内容(ラベルフォーマット)を決定すると、どのサイズのラベル13に印字するのかについて判断し、ラベルの全長L(ラベルピッチ)をCPUが検知することができるようにしても良い。
その他のCPU50、ROM51、RAM52などの構成は第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0060】
このように構成されたプリンタ1の昇降部10の動作についてフローチャート図6を用いて説明する。なお、以下に説明はプリンタが印字動作に入る前の動作(準備動作)である。
STEP10は、電源スイッチ47投入後に、スライド部材30を下降させてプリンタ本体2を昇降部10の最下端に移動させる。
動作の詳細は、CPU50が、プリンタ本体2(スライド部材30)が下降するようにモーター28にパルス信号を出力する。パルス信号を受取ったモーター28は、駆動してプリンタ本体2(スライド部材30)を下降させる。スライド部材30が下降するとスライド部材30のセンサー片39が下端センサー41のスイッチ43を押圧する。スイッチ43を押圧されると下端センサー41は、最下端に到達したという指令をCPU50に出力する。下端センサー41から最下端に到達したという指令を受取り後にCPU50は、モーター28に停止の指令を出力する。上述の動作を基点補正(0点補正)という。
基点補正をすることによって昇降部10によってプリンタ本体2の昇降を行う前に、常にプリンタ1の排出口22が同じ高さからスタートすることができるため、排出口22からラベル13が出る位置から設置面27までの高さHを一定の値として、ROM72に記憶させることができる。
STEP11は、用紙保持部3に回転可能に装填されたロール状の印字用紙14がプラテンローラー19の図示しないモーターの駆動によって搬送方向下流側に向かって搬送され、用紙位置検出センサー15によりラベルの全長Lを検出する。
STEP12は、ラベルの全長Lから、ラベル搬送距離βを引いた値(r=L−β)であるラベルの長さrを算出する。
STEP13は、CPU50によって、ラベルの長さrと、排出口高さHの長さを比較する。ラベルの長さrの方が排出口高さHより長かったとき(r≧H)はS4に移行する。ラベルラベルの長さrより排出口高さHの方が長かったとき(H≧r)はプリンタ1の昇降部10の制御は終了し、印字動作に移行する。
STEP14は、CPU50によってプリンタ本体2の高さを変更する値を算出する。
ラベルの長さrから排出口Hを引く(L−H)計算を行い、L−Hの値をプリンタ本体2を上昇させる値として昇降値Tとする。
また、ラベル基材の腰の強さや、作業者の要望によって、昇降値Tにパラメーターであるαを足す又は引くことができる。この操作は、プリンタ1の操作部46やインタフェース61を介して接続された図示しないホストコンピューターによって行うことができる。
STEP15は、CPU50によって、STEP5で算出した昇降値T(L−H=T又はL−H±α=T)をプリンタ本体2の高さ変更の値として昇降部10のモーター28に指令を出力する。
例えば、昇降部10のモーター28がステッピングモーターであったならば、CPUはパルス信号でステッピングモーターに回転方向を、回転する値(ステップ数)を指令する。
STEP16は、CPU50から指令を受取り、昇降部10のモーター28を駆動させ、スライド部30を上昇させる、すなわち、スライド部30に接続されたプリンタ本体2の上昇を行う。
この場合、CPU50の指令通りに上昇後は、モーター28がCPU50に上昇終了の指令を出力することが好ましい。
また、STEP16終了後は、プリンタ1の昇降部2の動作は終了し、印字動作に移行する。
【0061】
また、ラベルの全長Lを用紙位置検出センサー15で検出時に、サーマルヘッド20で印字はせずに、排出口22に向かって行く方向に搬送(順フィード)し、用紙位置検出センサー15でラベルの全長Lを検出後は、排出口22に向かって行く方向とは逆の方向に搬送(バックフィード)して、昇降部10にプリンタ本体2の昇降をする指令を出力ことも考えられる。この場合、ラベルの全長Lが用紙保持部3から印字部6までの長さより長いときに、ラベル13の無駄が起こらず有効である。
【0062】
次にプリンタ1の昇降部10の制御が終了後の印字動作について説明する。
用紙保持部3に回転可能に装填されたロール状の印字用紙14がプラテンローラー19の図示しないモーターの駆動によって搬送方向下流側に向かって搬送され、用紙位置検出センサー15によりラベル13の位置を検出し、リボン供給部16からリボン巻取部17に向かって巻き取られるインクリボン18のインクをサーマルヘッド19の発熱作用によりラベル13に転写して印字を行う。剥離紙12は剥離紙巻取部9に巻き取られる。剥離されたラベル13は、その一部を剥離紙12に仮着した状態で排出口22の位置に保持され、人手(作業者)によって剥離紙12からラベル13が取られると剥離検出部8がラベル13無しを検出し、上述した印字動作を繰り返す。
【0063】
上述したように、本発明によれば、排出口22から出るラベルの長さrが、プリンタ1の排出口高さHより長いときであっても、プリンタ1の高さを昇降部10によって調節して、ラベル13が垂れ下がりプリンタ1の設置面に貼りつくことを防止することができ、作業者が容易に貼付け作業をすることができる。
また、剥離転向軸21によってラベル13が剥離紙12から剥離後に排出口22から出るラベルの長さrが、プリンタ1の排出口22の最下部から設置面27までの高さである排出口高さHより長いときであっても、プリンタ1の高さを昇降部10によって調節して、ラベル13が垂れ下がりプリンタ1の設置面27に貼りつくことを防止することができ、作業者が容易に貼付け作業をすることができる。
【0064】
なお、請求項1のラベルの長さについては、ラベルの全長L及びラベルの長さrのどちらも含むこととする。
【0065】
なお、本発明が上記実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施の形態は適宜変更可能である。また、上記構成要件の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係るプリンタ1の概略側面図である。
【図2】プリンタ1の斜視図である。
【図3】プリンタ1正面の斜視図である。
【図4】プリンタ1の制御部30を示すブロック図である。
【図5】プリンタ1の昇降部10の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第二の実施の形態に係るプリンタ72の昇降部10の動作を示すフローチャートである。
【図7】従来のプリンタ80の概略側面図である。
【符号の説明】
【0067】
1 プリンタ
2 プリンタ本体
3 用紙保持部
4 用紙位置検出部
5 インクリボンユニット
6 印字部
7 剥離部
8 剥離検出部
9 剥離紙巻取部
10 昇降部
11 制御部
12 剥離紙
13 ラベル
14 印字用紙
15 用紙位置検出センサー
16 リボン供給部
17 リボン巻取部
18 インクリボン
19 プラテンローラー
20 サーマルヘッド
21 剥離転向軸
22 排出口
23 剥離検出センサー
24 固定部
25 高さ調整部
26 底面
27 設置面
28 モーター
29 ボール螺子軸
30 スライド部材
31 ガイド軸
32 上端支持部材
34 傘歯車
35 傘歯車
36 螺子軸
39 センサー片
40 上端センサー
41 下端センサー
42 設置部材
43 スイッチ
44 正面
45 表示部
46 操作部
47 電源スイッチ
50 CPU
51 ROM
52 RAM
53 用紙搬送制御回路
54 サーマルヘッド制御回路
55 用紙位置検出回路
56 剥離検出回路
57 プリンタ位置制御回路
58 プリンタ位置検出回路
59 操作制御回路
60 表示制御回路
61 インタフェース
62 データーバス
71 プリンタ
72 ROM
80 プラテンローラー
81 剥離紙
82 ラベル
83 印字用紙
84 サーマルヘッド
85 剥離部
86 剥離検出センサー
87 印字装置
88 固定部
89 排出口
90 設置面
H 排出口高さ
L ラベルの全長
β ラベル搬送距離
r ラベルの長さ
T 昇降値



















【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の剥離紙に粘着剤を介して貼着したラベルに印字を行う印字部と、そのラベルを剥離紙から剥離する剥離部と、剥離紙から剥離されたラベルを排出する排出口と、を有する印字装置であって、
ラベルの長さを検出する用紙位置検出部と、
印字装置の高さを変更する昇降部と、を有し、
用紙位置検出部でラベルの長さを検出後に、ラベルの長さと前記印字装置を設置している設置面から排出口までの高さを比較し、ラベルの長さが設置面から排出口までの高さより長いときに、昇降部で印字装置を所定の高さに変更することを特徴とする印字装置。
【請求項2】
所定の高さは、ラベルの長さから、設置面から排出口までの高さを引いた値あることを特徴とする請求項1記載の印字装置。

















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−229948(P2007−229948A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−50761(P2006−50761)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】