説明

原子力プラント配管機器の定期点検計画立案方法およびシステム

【課題】 配管機器及び当該機器に接続された配管内に存在し、各回の定期点検において排出されるブロー水量を平準化し、当該ブロー水を処理するための時間及び費用を削減するための定期点検計画作成方法および当該方法を実施するためのシステムを提供する。
【解決手段】 原子力プラント内に複数設置されている配管機器について、過去の点検履歴および点検周期に基づき、これら配管機器に予め規定された最長点検周期期間内に予定される定期点検の各回ごとに前記配管機器の略全数を割り振ってグループ化した上で、当該各グループに属する配管機器の開放点検の際に発生するブロー水量の合計値をそれぞれ算出し、得られた合計値を平準化するように前記各グループ間で1つまたは複数の配管機器をそれぞれについて規定された点検周期を超えない範囲で入れ替えて各グループにおける定期点検対象機器を確定するようにした定期点検計画立案方法、およびシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば原子力発電所などの原子力プラントにおける各種弁などの配管機器の定期点検計画立案方法および当該定期点検計画立案方法を実施するための定期点検計画立案システムに関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所においては、主に事故や故障の未然防止および拡大防止といった安全面から法定期間ごとに、蒸気タービンや発電用原子炉などの法定の設備について定期検査を行うことが義務付けられている。この法定期間は、例えば蒸気タービンにあっては約2年、発電用原子炉などにあっては約1年と規定されている。この法定定期検査を効率的に実施するために、その計画立案方法に関しては、従来よりいくつかの提案がなされている(例えば、特許文献1および2参照)。
【0003】
この定期検査の期間中は原子力発電所を全停止する必要があるため、電力会社各社はこの期間に原子力発電所における前記定期検査の対象となっていない設備機器について、これらの設備機器の信頼性向上および安定した運転のために予防保全の考え方を採り入れて自主的に点検(以下、この点検を定期点検という。)を行っている。この定期点検の対象となる設備には、例えば弁およびポンプなどの配管機器が含まれており、定期検査の期間内で所定の期間を設定してこれらの配管機器を分解し、内部の目視点検や寸法点検などとともに、清掃、調整や部品の交換などを行う開放点検(分解点検)が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−242280号公報
【特許文献2】特開平11−242092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、毎回の定期点検計画の立案段階においては、当該発電所の技術者によって設備台帳に記載された各配管機器の点検周期に基づいて点検対象となる配管機器が選定されていたため、各回の定期点検ごと系統内における配管機器の選定範囲に広狭が生じる結果、当該配管機器およびこれに接続された配管内に存在し、開放点検によって排出されるブロー水の排出範囲も広範囲になるとともに、その排出量も大きくばらつく事態が発生していた。また、特に排出されるブロー水量が多い場合には、ブロー水の処理に長時間を要し、処理費用も多額になるという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、予防保全の考え方を採りいれつつ、定期点検の各回ごとの配管機器の開放点検によって排出されるブロー水量を平準化し、当該ブロー水を処理するための時間及び費用を削減するための定期点検計画作成方法および当該方法を実施するためのシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の原子力プラント配管機器の定期点検計画立案方法は、前記目的を達成すべく、原子力プラント内に複数設置されている配管機器について、過去の点検履歴および点検周期に基づき、これら配管機器に予め規定された最長点検周期期間内に予定される定期点検の各回ごとに前記配管機器の略全数を割り振ってグループ化した上で、当該各グループに属する配管機器の開放点検の際に排出されるブロー水量の合計値をそれぞれ算出し、得られた合計値を平準化するように前記各グループ間で1つまたは複数の配管機器をそれぞれの点検周期を超えない範囲で入れ替えて各グループにおける定期点検対象機器を確定するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の定期点検計画立案方法においては、さらに前記各グループに属する配管機器の開放点検に要する作業量の合計値をそれぞれ算出し、当該合計値および前記ブロー水量の合計値の双方を平準化するように前記各グループ間で1つまたは複数の点検対象候補機器をそれぞれについて規定された点検周期を超えない範囲で入れ替えて各グループの定期点検対象機器を確定することができる。また、前記原子力プラント内に複数の系統が設けられている場合には、当該系統ごとに前記のようにグループ化を行い、当該グループごとに定期点検対象機器を確定するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明の原子力プラント配管機器の定期点検計画立案システムは、原子力プラント内に複数設置されている配管機器について、当該配管機器の重要度、点検周期、開放点検の際に排出されるブロー水量、作業量および過去の定期点検の履歴の各情報が記憶されたデータベースと、運用者からの立案要求を受けて、過去の点検履歴および点検周期に基づき、これらの配管機器に予め規定された最長点検周期期間内に予定される定期点検の各回ごとに前記配管機器の略全数を割り振ってグループ化するグループ化手段と、前記各グループに属する配管機器のそれぞれについて前記ブロー水量を抽出する抽出手段と、当該グループごとにその合計値をそれぞれ算出する演算手段と、演算の結果得られる各々のブロー水量合計値を平準化するように、前記各グループ間で1つまたは複数の配管機器をそれぞれの点検周期を超えない範囲で入れ替えて前記各グループにおける定期点検対象機器を確定する点検対象機器確定手段とを備えてなることを特徴とする。
【0010】
本発明の定期点検計画立案システムにおいては、さらに前記抽出手段が前記データベースから抽出した前記各グループに属する配管機器の開放点検に要する作業量について、前記演算手段は前記グループごとにその合計値をそれぞれ算出し、また前記点検対象機器確定手段は、前記演算手段で得られる各グループの合計値を前記ブロー水量の合計値とともに平準化するように前記各グループ間で1つまたは複数の点検対象候補機器をそれぞれについて規定された点検周期を超えない範囲で入れ替えて各グループにおける定期点検対象機器を確定することもできる。また、前記原子力プラント内に複数の系統が設けられている場合、当該系統ごとに前記グループ化手段は前記グループ化を行い、前記点検対象機器確定手段は前記定期点検対象機器を確定するように構成してもよい。
【0011】
本発明の定期点検計画立案方法およびシステムにおいて点検対象となる配管機器としては、各種のポンプ、弁およびストレーナなどが挙げられるが、特に各種弁類を点検対象とする場合に本発明を好適に適用できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、予防保全の考え方に基づき、原子力プラント内に複数設置されている配管機器をその点検周期および過去の点検履歴に基づいて各回の定期点検における点検対象としてグループ化した上で、各グループのブロー水量の合計値を算出し、所定の条件でグループ間の点検対象機器を入れ替えてグループごとのブロー水量を平準化するようにしたので、各回の定期点検ごとのブロー水量のばらつきを抑えることができ、その結果ブロー水の処理に要する時間を低減し、処理コストを削減することができる。
【0013】
また、本発明によれば、さらに各グループにおける配管機器の開放点検に要する作業量の平準化を図れるので、各回の定期点検における配管機器の開放点検に充てる期間およびそれに要する費用のばらつきを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の定期点検計画作成システムの基本的な構成を説明する図である。
【図2】本発明の定期点検計画作成方法を実施するためのフロー図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の定期点検計画立案システムの実施形態の一例について説明する。図1は原子力発電所において本発明の定期点検計画立案方法を実施すためのシステムの構成の一例を示す機能ブロック図である。この図に示す定期点検計画立案システム1は、入力手段5および出力手段6を備えた汎用のコンピュータ2によって構築されている。
【0016】
コンピュータ2は、記憶装置3および演算制御部4を備えている。記憶装置3には、データベース10とともに本発明の定期点検計画立案方法を実施するための専用ソフトウェアが格納されている。また、演算制御部4には、CPU、メモリ、システムバスおよび前記の入力手段4や出力手段5などを接続するためのインターフェースカードなど(いずれも不図示)が実装されている。メモリにはROMおよびRAMなどが含まれる。前者には本立案システム1の起動時に実行される基本設定プログラムが主に格納されている。また、後者は記憶装置3に格納されたオペレーションシステムや本発明の定期点検計画立案方法を実施するための専用プログラムや後述するデータベース10からの抽出結果や演算結果などの読み出しや書き込みが行われるCPUのワークエリアである。このような演算制御部4内の構成が、抽出手段11、点検対象候補機器暫定手段12、演算手段13および点検対象機器確定手段14としてそれぞれ機能する。
【0017】
データベース10には、原子力発電所内の配管機器ごとに、当該配管機器が設置されている系統、当該配管機器の重要度、点検周期、開放点検によって排出されるブロー水量、開放点検に要する作業量、過去の定期点検の履歴などが記憶されている。
【0018】
前記系統には、例えば原子炉冷却系統といった名称やその略称または略号などが含まれる。前記配管機器の重要度は、原子力プラントにおいてこの配管機器が故障した場合にプラントの運転が不可能となる、または安全上問題があるなどの観点から評価決定されるものであり、この重要度の評価結果に応じて当該配管機器の点検周期が決定される。この点検周期は、年数で規定されるものであり、通常、6〜10年程度の期間(年数)によって設定される。また、ブロー水量は、配管機器及びこれに接続された配管中に存在し、開放点検の際にブロー(排出)される水量である。開放点検に要する作業量は、通常、開放点検に要する作業員数と作業時間とを乗じた人工数によって数値化されたものである。
【0019】
前記過去の点検履歴には、既に行った点検年月日、点検の結果、修理の有無および内容などのほか、配管機器が新設される場合には、当該設備の工事年月日や設置される系統などの情報が含まれる。これら各事項は、各回の定期点検の際またはその終了時などに運用者によって後述の入力手段5から入力され、データベース10に記憶されることが可能であり、これによってデータベース10を更新できる。本実施形態の立案システム1を運用するに当たっては、当該システム1の運用プログラムを簡素化するために、過去における直近の点検年または点検年月を用いるのが好ましい。
【0020】
入力手段5は、前記のようなデータベース10の更新のための各情報の入力のほか、定期点検計画立案要求の入力などを行うものである。このような入力手段5には、キーボード、ポインティングデバイスおよびカードリーダーなどが含まれ、これらのうち1種を単独でまたはこれらを組み合わせて用いることができる。これらの入力手段5は、所定の入力インターフェースカード(不図示)を介してコンピュータ2に接続することができる。また、この入力手段5には、所定のインターフェースカードに接続されたインターネットや構内ネットワークなどの環境を介してコンピュータ2に前記各情報や要求を入力可能な装置器具なども含まれるものとする。
【0021】
また、出力手段6は、本実施形態における立案システム1が立案した定期点検計画を主に出力するものであり、立案過程での各種表示やデータを出力可能とされていてもよい。この出力手段6には、CRTなどのディスプレーやプリンターなど含まれ、これらのうち1種を単独でまたはこれらを組み合わせて用いることができる。これらは、所定のインターフェースカードを介してコンピュータ2に接続することができる。また、インターネット、構内ネットワークなどの環境を介して前記定期点検計画を出力可能な装置器具などもこれに含めることができる。
【0022】
次に、図2を参照して本発明の定期点検計画立案システム1の動作について説明する。図2は、本発明の定期点検計画立案システム1が行う全体的な処理動作を示すフローチャートである。
【0023】
まず、この定期点検計画立案システム1では、まず、定期点検計画を立案しようとする運用者が立案要求を入力する(S1)。このステップS1における運用者の入力操作により、本発明の定期点検計画立案システム1において定期点検計画の立案が開始される。次に、運用者は、原子力発電所において定期点検計画を立案すべき系統とともに、さらに作業量の平準化を本発明の定期点検計画立案システム1に行わせるか否かを選択して入力する(S2)。これらの選択結果の入力は、入力装置5としてキーボードやポインティングデバイスが、また出力装置6としてディスプレー装置がコンピュータ2に接続されている場合、運用者がディスプレー装置を見ながら、前記入力装置を操作して行うことができる。
【0024】
運用者による入力が完了すると、抽出手段11はデータベース10からステップS2にて選択された系統に設置されている配管機器の略全数の点検周期および過去の点検履歴を当該各機器の名称または機器番号と関連付けて抽出する(S3)。ここで、略全数としたのは、重要度が著しく低く、事後保全で対応可能な機器が含まれている場合には当該機器を除くことができる意味であり、データベース10上、公知の方法によって抽出手段11がこのような機器を判別できるように設定しておくことができる。
【0025】
次に、演算手段12では、前記抽出結果のうち、点検周期および過去の点検履歴のなかから最長の点検周期および直近の定期点検時期をそれぞれ読み出し、直近の定期点検時期を基準として予め設定された定期検査の周期に基づいて前記最長の点検周期内に実施が予定される各回の定期点検の時期を割り当てる(S4)。この場合、読み出され、または割り当てられる定期点検の時期は、1月ないし数ヶ月の長期間に及ぶ定期検査期間に合わせて定期点検を行うことから、例えばその開始時期を年または年月で規定するようにする。また、演算手段12は、各配管機器の点検周期および過去の点検履歴に基づいて、各配管機器の次回点検時期を算出する(S4)。
【0026】
グループ化手段13は、前記各配管機器の次回点検時期に基づいて前記各回の定期最長の点検周期内に実施が予定される各回の定期点検の時期に各配管機器を割り振り、定期点検の各回ごとの配管機器のグループを生成する(S5)。この際、各配管機器の名称または機器番号と各回の定期点検の時期とを多対1に関連付けることでグループ化が行われる。
【0027】
次に、抽出手段11は、各グループに割り振られた配管機器のそれぞれについてデータベース10からブロー水量を当該配管機器の名称または機器番号に対応させて抽出し(S6)、演算手段12は、この抽出されたブロー水量をそれぞれグループごとに加算して合計値を演算する(S7)。
【0028】
次に、演算手段12は、作業量についてもグループごとに平準化が必要か否かをステップS2における運用者の入力情報に基づいて判断する(S8)。作業量の平準化が必要と判断された場合には、演算手段12は抽出手段11にデータベース10から各グループに属する各配管機器についての作業量を当該配管機器の名称または機器番号に対応させて抽出し(S9)、演算手段12は、この抽出されたグループごとの作業量を加算し、合計値を演算する(S10)。
【0029】
ステップS7、またはステップS7およびS10における演算結果に基づいて、点検対象機器確定手段13は、前記グループごとのブロー水量の合計値、またはグループごとのブロー水量および作業量の合計値を平準化するように各グループ間で1つまたは複数の配管機器を入れ替える(S11)。この際、配管機器の入れ替えは当該機器の点検周期を超えない範囲で行われる。この平準化処理は、例えば入れ替えの都度、平均値と偏差とを算出し、当該偏差が最小となった場合に終了させることができる。このようにして平準化処理が終了した後に、点検対象機器確定手段13は、グループごとの点検対象機器を確定する(S12)。このようにして各グループにおける確定された点検対象機器のリストやブロー水量、またはブロー水量および作業量の平準化処理の結果は、記憶装置3に記憶しておくことができる。
【0030】
このように、グループごとに確定された点検対象機器を含む定期点検計画は、前記出力手段6によって出力することができる。この場合、出力内容には、グループごとの定期点検時期の計算値、定期点検の各回ごとに点検対象として確定された配管機器の名称および/または機器番号、各グループの平準化後のブロー水量や作業量を含むようにする。また、すべてのグループについてこれらの事項を出力するだけでなく、運用者がステップS2においてさらに定期点検計画立案期間を入力するようにしておくことで、当該定期点検計画立案期間に実施が予定される定期点検の各回に限定して定期点検計画を出力するようにしてもよい。
【0031】
以上説明したように、本発明の定期点検計画立案方法およびシステムによれば、定期点検について予防保全を進めつつ、将来の定期点検の各回ごとのブロー水量、またはブロー水量および作業量の平準化が図られる結果、水処理に要する時間を低減でき、費用の削減も可能となる。また、運用者による簡単な入力操作によって短時間のうちに定期点検計画を立案することができ、突発的な配管機器の故障が生じた場合でも、故障年月日、故障内容および修理内容などを過去の点検履歴としてデータベース10に記憶しておくことにより、その後改めて本発明の定期点検計画立案方法を実施することで、容易に定期点検計画を変更することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 定期点検計画立案システム
2 コンピュータ
4 演算制御部
5 入力手段
6 出力手段
10 データベース
11 抽出手段
12 演算手段
13 グループ化手段
14 点検対象機器確定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子力プラント内に複数設置されている配管機器について、過去の点検履歴および点検周期に基づき、これら配管機器に予め規定された最長点検周期期間内に予定される定期点検の各回ごとに前記配管機器の略全数を割り振ってグループ化した上で、当該各グループに属する配管機器の開放点検の際に排出されるブロー水量の合計値をそれぞれ算出し、得られた合計値を平準化するように前記各グループ間で1つまたは複数の配管機器をそれぞれの点検周期を超えない範囲で入れ替えて各グループにおける定期点検対象機器を確定するようにしたことを特徴とする原子力プラント配管機器の定期点検計画立案方法。
【請求項2】
さらに前記各グループに属する配管機器の開放点検に要する作業量の合計値をそれぞれ算出し、当該合計値を前記ブロー水量の合計値とともに平準化するように前記各グループ間で1つまたは複数の点検対象候補機器をそれぞれの点検周期を超えない範囲で入れ替えて各グループの定期点検対象機器を確定するようにした請求項1に記載の定期点検計画立案方法。
【請求項3】
前記原子力プラント内に複数の系統が設けられている場合には、当該系統ごとにグループ化を行い、各グループにおける定期点検対象機器を確定するようにした請求項1または2に記載の定期点検計画立案方法。
【請求項4】
原子力プラント内に複数設置されている配管機器について、当該配管機器が設置されている系統、重要度、点検周期、開放点検の際に排出されるブロー水量、開放点検に要する作業量および過去の定期点検の履歴の各情報が記憶されたデータベースと、運用者からの立案要求を受けて、過去の点検履歴および点検周期に基づき、これらの配管機器に予め規定された最長点検周期期間内に予定される定期点検の各回ごとに前記配管機器の略全数を割り振ってグループ化するグループ化手段と、前記各グループに属する配管機器のそれぞれについて前記ブロー水量を抽出する抽出手段と、当該グループごとにその合計値をそれぞれ算出する演算手段と、演算の結果得られるブロー水量合計値のそれぞれを平準化するように、前記各グループ間で1つまたは複数の配管機器をそれぞれの点検周期を超えない範囲で入れ替えて前記各グループにおける定期点検対象機器を確定する点検対象機器確定手段とを備えてなることを特徴とする原子力プラント配管機器の定期点検計画立案システム。
【請求項5】
前記抽出手段はさらに前記データベースから前記各グループに属する配管機器についての作業量を抽出し、前記演算手段は前記グループごとに前記抽出された作業量の合計値をそれぞれ算出し、また前記点検対象機器確定手段は、前記演算手段で得られる各グループの合計値を前記ブロー水量の合計値とともに平準化するように前記各グループ間で1つまたは複数の点検対象候補機器をそれぞれの点検周期を超えない範囲で入れ替えて前記各グループにおける定期点検対象機器を確定するようにした請求項4に記載の定期点検計画立案システム。
【請求項6】
前記原子力プラント内に複数の系統が設けられている場合には、当該系統ごとに前記グループ化手段はグループ化を行い、前記点検対象機器確定手段は前記定期点検対象機器を確定するように構成された請求項4または5に記載の定期点検計画立案システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−164316(P2010−164316A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−4373(P2009−4373)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】