説明

原子炉内配管作業装置および原子炉内配管作業方法

【課題】炉心スプレイ配管などの炉内配管の外面の点検・補修などの作業を行うにあたり、クレーンをあまり使わずに、人手をあまりかけずに短時間で広範囲の作業を行う。
【解決手段】原子炉の運転停止時に、軸を鉛直にして原子炉圧力容器1内に配置されている円筒構造物2の上に載置されて、その円筒構造物2の上に沿って水平に円筒構造物2の円周方向に走行する水平走行機構と、この水平走行機構に取り付けられて、昇降可能で上下方向に位置決めするマスト14と、マスト14に取り付けられて、炉内配管3の周方向に沿って移動可能な周方向移動機構17と、この周方向移動機構17に取り付けられて、炉内配管3の外周面に接近または接触して作業を行うプローブとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉の運転停止時に炉心スプレイ配管などの原子炉内配管の点検、補修などの各種作業を行う原子炉内配管作業装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図12に示すように、炉心スプレイ配管3は、原子炉圧力容器1とシュラウド2との間に設置され、原子炉圧力容器1を貫通して配置した冷却水ノズル4を介してヘッダ5に接続されるとともに、配管6およびエルボ7などを介してシュラウド2に接続されている。炉心スプレイ配管3では、配管6やエルボ7などを接続するために溶接を行っている。
【0003】
ここでは、原子炉運転停止時に原子炉圧力容器1の上部を開放して行われる炉心スプレイ配管3の溶接線の点検、検査作業を例として説明する。原子炉内水中における炉心スプレイ配管3の溶接線の点検、検査作業は、作業工期短縮、コスト削減のために燃料交換中に並行して行うことが求められており、作業時間、検査範囲、およびコストの優位性が求められている。
【0004】
このような原子炉内水中における炉内配管の点検、検査や予防保全を遠隔かつ自動で行う手法として以下が提案されている。
【0005】
(1) 燃料交換機から検査補修装置を直接移動位置決めする方法
(2) 燃料交換機から炉内機器に検査補修装置を位置決めする方法
(3) 検査補修装置の位置決めに遊泳式ビークルを利用する方法
上記(1)に関わる方法として、例えば特許文献1および特許文献2に記載された方法においては、炉上部に設置された燃料交換機上から操作ポールを継ぎ足し、検査補修装置を直接炉心スプレイ配管まで移動して位置決め可能にし、所定の溶接線の検査をしている。また、特許文献3に記載された方法においては、炉上部に設置された燃料交換機上から吊り下げフレームにより、直接炉心スプレイラインまで検査装置を移動して位置決め可能にし、所定の溶接線の検査をしている。さらに、特許文献4に記載された方法においては、燃料交換機のホイストからワイヤーロープにより直接炉心スプレイ配管まで検査装置を移動して位置決め可能にし、所定の溶接線の検査をしている。
【0006】
上記(2)に関する方法として、例えば特許文献5に記載された方法においては、検査補修装置を炉上部に設置された燃料交換機より吊り下げ、炉心スプレイ配管に直接位置決めをせずに、炉心スプレイ配管の近傍の炉内構造物に位置決め可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−116878号公報
【特許文献2】米国特許第5568527号明細書
【特許文献3】特開2007−256262号公報
【特許文献4】特開2002−148385号公報
【特許文献5】特開2005−345295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、原子炉内の主要構造物の配管である炉心スプレイ配管に対し溶接線の点検や検査は、点検、検査用の装置を燃料交換機や作業台車の上から作業員が操作し、対象溶接線への位置決めや動作状況の監視などを作業員が直接確認しながら進めているため、作業時間がばらつくとともに、遅延を招きやすい状況であった。
【0009】
さらに、作業工期短縮、コスト削減のために炉心スプレイ配管の点検、検査を燃料交換中に並行して行うことが求められており、作業時間が短いこと、検査範囲が広いこと、およびコストが低いことが点検、検査を行う作業システムに必要である。
【0010】
このような炉心スプレイ配管の点検や検査を遠隔/自動で行う手法として、例えば特許文献1から特許文献4に記載された技術では、検査補修装置の移動や位置決めに操作ポールやワイヤーロープを用いている。しかしながら、特許文献1から特許文献4のように、炉上部の燃料交換機や作業台車から操作ポールやワイヤーロープを用いる方法では、点検、検査中も常に燃料交換機や作業台車が装置の真上で待機することが必須であり、燃料交換中の並行作業には不向きと考えられる。
【0011】
また、例えば特許文献5に記載された技術では、検査補修装置の位置決めに、炉内構造物である上部格子板などを利用したガイド機構を用いている。しかしながら、特許文献5のようにガイド機構を用いる方法では、検査補修装置の遠隔かつ自動による検査プローブの溶接線の位置決め効果はあるが、検査補修装置の検査補修部位への移動毎に燃料交換機や作業台車が必要であり、燃料交換中の並行作業には不向きと考えられる。
【0012】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、原子炉停止中に、炉心スプレイ配管などの炉内配管の点検や補修などの作業を行うにあたり、人手を余りかけずに短時間で、しかも作業中に操作ポールやワイヤーロープなどを用いずに広範囲の作業ができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明に係る原子炉内配管作業装置は、原子炉の運転停止時に、軸を鉛直にして原子炉圧力容器内に配置されている円筒構造物の上に載置されて、その円筒構造物の上に沿って水平に前記円筒構造物の円周方向に走行する水平走行機構と、前記水平走行機構に取り付けられて、昇降可能で上下方向に位置決めするマストと、前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って移動可能な周方向移動機構と、前記周方向移動機構に取り付けられて、前記炉内配管の外周面に接近または接触して作業を行うプローブと、を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る原子炉内配管作業装置は、原子炉の運転停止時に、軸を鉛直にして原子炉圧力容器内に配置されている円筒構造物の上に載置されて、その円筒構造物の上に沿って水平に前記円筒構造物の円周方向に走行する水平走行機構と、前記水平走行機構に取り付けられて、昇降可能で上下方向に位置決めするマストと、前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って、前記炉内配管の外周面に接近または接触して作業を行う作業手段を繰り出し可能な繰り出し機構と、を有することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る原子炉内配管作業方法は、軸を鉛直にして配置された円筒構造物と、この円筒構造物と原子炉圧力容器との間に配置された炉内配管とが前記原子炉圧力容器内に配置された原子炉の運転停止時に、前記炉内配管の外周面にプローブを接近または接触させて作業を行う原子炉内配管作業方法であって、前記原子炉圧力容器の上部が開放され、原子炉圧力容器内が水で満たされた状態で、前記原子炉圧力容器の上方から、マストが取り付けられた水平移動ステージを備えた走行機構を搬送して前記円筒構造物の上端に載置する搬送載置ステップと、前記搬送載置ステップの後に、前記円筒構造物の上端に沿って前記円筒構造物の円周方向に水平に、前記マストが取り付けられた水平移動ステージを前記走行機構によって走行移動させる水平走行ステップと、前記水平走行ステップの後に、前記水平移動ステージを動作させて前記マストを前記炉内配管に対して水平に移動させる水平位置調整ステップと、前記水平位置調整ステップの後に、前記炉内配管の外周面に向けて、前記水平移動ステージに取り付けられたマストを昇降する上下位置調整ステップと、前記上下位置調整ステップの後に、前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って移動可能な周方向移動機構に設けられた作業手段を前記炉内配管の外周面に接近または接触させて周方向に移動する作業手段移動ステップと、を有すること、を特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る原子炉内配管作業方法は、軸を鉛直にして配置された円筒構造物と、この円筒構造物と原子炉圧力容器との間に配置された炉内配管とが前記原子炉圧力容器内に配置された原子炉の運転停止時に、前記炉内配管の外周面にプローブを接近または接触させて作業を行う原子炉内配管作業方法であって、前記原子炉圧力容器の上部が開放され、原子炉圧力容器内が水で満たされた状態で、前記原子炉圧力容器の上方から、マストが取り付けられた水平移動ステージを備えた走行機構を搬送して前記円筒構造物の上端に載置する搬送載置ステップと、前記搬送載置ステップの後に、前記円筒構造物の上端に沿って前記円筒構造物の円周方向に水平に、前記マストが取り付けられた水平移動ステージを前記走行機構によって走行移動させる水平走行ステップと、前記水平走行ステップの後に、前記水平移動ステージを動作させて前記マストを前記炉内配管に対して水平に移動させる水平位置調整ステップと、前記水平位置調整ステップの後に、前記炉内配管の外周面に向けて、前記水平移動ステージに取り付けられたマストを昇降する上下位置調整ステップと、前記上下位置調整ステップの後に、前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って繰り出し可能な繰り出し機構に設けられた作業手段を前記炉内配管の外周面に接近または接触させて周方向に移動する作業手段移動ステップと、を有すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、原子炉停止中に、炉心スプレイ配管などの炉内配管の点検や補修などの作業を行うにあたり、人手を余りかけずに短時間で、しかも作業中に操作ポールやワイヤーロープなどを用いずに広範囲の作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る原子炉内配管作業装置の第1実施形態を原子炉内に設置した状態を示す側面図である。
【図2】図1の原子炉内配管作業装置を拡大して示す部分断面立面図である。
【図3】図2の矢印III方向から見た部分断面側面図である。
【図4】図2の検査補修部を示す拡大平面図である。
【図5】図4の検査補修部を示す拡大正面図である。
【図6】本発明に係る原子炉内配管作業装置の第2実施形態における検査補修部を示す部分断面正面図である。
【図7】図6の検査補修部を示す側面図である。
【図8】図6の検査補修部のセンサを拡大して示す部分断面正面図である。
【図9】図6の検査補修部のセンサを拡大して示す側面図である。
【図10】図8の検査補修部におけるセンサの使用状態を拡大して示す部分断面正面図である。
【図11】本発明に係る原子炉内配管作業装置の第3実施形態を原子炉内に設置した状態を示す側面図である。
【図12】原子炉内において炉心スプレイ配管などの原子炉内配管を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る原子炉内配管作業装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る原子炉内配管作業装置の第1実施形態を原子炉内に設置した状態を示す側面図である。図2は図1の原子炉内配管作業装置を拡大して示す部分断面立面図である。図3は図2の矢印III方向から見た部分断面側面図である。図4は図2の検査補修部を示す拡大平面図である。図5は図4の検査補修部を示す拡大正面図である。
【0021】
ここに示す原子炉内配管作業装置11は、沸騰水型原子炉の運転停止時に、炉心スプレイ配管3の溶接線の点検、検査の作業に用いる場合を例として説明する。また、以下の各実施形態において炉心スプレイ配管などの原子炉内配管の構成は、図12に示す構成と同様であるため、同一の符号を用いて説明する。
【0022】
図1において、原子炉圧力容器1内には、円筒状構造物であるシュラウド2が設置されており、原子炉圧力容器1とシュラウド2との間が配管6およびエルボ7などからなる炉心スプレイ配管3で接続されている。この炉心スプレイ配管3は、シュラウド2を貫通し、炉心スプレイスパージャ10a、炉心スプレイスパージャ10bに接続されている。
【0023】
原子炉内配管作業装置11は、図示しないクレーンまたは搬送手段を用いてシュラウド2の上部リング8の上に設置される。このとき、原子炉は運転停止中であって、原子炉圧力容器1の上蓋(図示せず)およびシュラウド2の上方に設置されるシュラウドヘッドや気水分離器、蒸気乾燥器など(図示せず)は外され、原子炉圧力容器1内は水で満たされている。
【0024】
原子炉内配管作業装置11には、左右方向(シュラウド2の円周方向)へ水平移動可能な左右移動ステージ12と、原子炉圧力容器1側に前後(シュラウド2の半径方向)へ水平移動可能な前後移動ステージ13が配置されている。前後移動ステージ13の上方には、マスト14全体を上下方向に移動する昇降機構16が搭載されている。マスト14は、図3に示すようにマスト保持部15を介して昇降機構16に取り付けられ、その上部および下部にそれぞれ炉内配管を検査補修する周方向移動機構としての検査補修部17が接続されている。
【0025】
原子炉内配管作業装置11には、図2に示すように左右に2個の車輪18a、車輪18bが配置されている。この車輪18aには、図示しないプーリ、タイミングベルトおよび歯車19を介して回転センサ付駆動モータ20が連結されている。この回転センサ付駆動モータ20を回転駆動させると、歯車19が回転し図示しないタイミングベルトおよびプーリを回転させることにより、車輪18aおよび車輪18bが回転して移動する。
【0026】
また、原子炉内配管作業装置11には、補助車輪21a、補助車輪21b、および計測車輪21cが配置されている。これら補助車輪21aおよび補助車輪21bは、上部リング8に設置された構造物を利用して走行中の装置姿勢を安定化させる一方、計測車輪21cには、図示しない回転センサが搭載され、この回転センサにより原子炉内配管作業装置11の走行時の移動距離を計測可能である。
【0027】
原子炉内配管作業装置11には、左右方向へ水平移動可能な左右移動ステージ12が設けられ、この左右移動ステージ12には、ボールネジ22に回転センサ付駆動モータ23が接続され、ボールネジ22の図示しないナットを回転駆動させることで、リニアガイド24a、リニアガイド24bにより左右水平方向に移動可能である。
【0028】
左右移動ステージ12の上には、前後に水平移動可能な前後移動ステージ13が設けられ、この前後移動ステージ13には、ボールネジ25に回転センサ付駆動モータ26が接続され、ボールネジ25の図示しないナットを回転駆動させることで、リニアガイド27a、リニアガイド27bにより前後水平方向に移動可能である。
【0029】
原子炉内配管作業装置11の走行部には、図3に示すようにブラケット9や配管6に対する距離を計測するための距離センサ50a、距離センサ50bが取り付けられており、これら距離センサ50a、距離センサ50bの計測結果に基づいて原子炉内配管作業装置11の位置を制御するようにしている。
【0030】
前後移動ステージ13の上部には、昇降機構16が設置され、この昇降機構16は、ボールネジ28と、このボールネジ28に結合されたボールネジナット29と、このボールネジナット29の上下動を案内するリニアガイド30と、回転センサ付駆動モータ31とを備えている。ボールネジ28の端部には、プーリ32aが固定され、回転センサ付駆動モータ31の出力軸には、プーリ32bが固定され、これらプーリ32a、プーリ32bの間は、タイミングベルト33が巻き掛けられている。回転センサ付駆動モータ31を回転駆動することにより、ボールネジ28を回転させてボールネジナット29を駆動し、リニアガイド30で上昇または下降させる。
【0031】
このボールネジナット29には、マスト14を掴むマスト保持部15が設置されており、ボールネジナット29を上下方向へ移動させることにより、マスト14を昇降させることが可能である。昇降機構16の上部には、上昇した検査補修部17および配管6の位置監視および状態監視を行うための監視カメラ34aが配置されている。
【0032】
なおここで、マスト14をシュラウド2の円周方向(左右方向)へ水平移動させる方法として、車輪18a、車輪18bの回転による方法と、リニアガイド24a、リニアガイド24bにより左右移動ステージ12を駆動する方法の2通りがある。前者は大きな移動のためのものであって、後者は小さな移動を精密に制御するためのものである。
【0033】
マスト14の上下には、それぞれ検査補修部17a、検査補修部17bがそれぞれ着脱可能に設置されている。なお、以下の説明では、マスト14の上方に設置した検査補修部を符号17aで示すとともに、マスト14の下方に設置した検査補修部を符号17bで示す。これらの検査補修部17a、検査補修部17bは、互いに同一の構成および作用であるため、まとめて説明する場合は、検査補修部17として説明する。
【0034】
このようにマスト14の上下に検査補修部17a、検査補修部17bを設置した理由は、上方に設置した検査補修部17aで炉心スプレイ配管3の上部を検査または補修する一方、下方に設置した検査補修部17bで炉心スプレイ配管3の下部を検査または補修するためである。マスト14には、検査補修部17の状態および位置を監視するための監視カメラ34bと、監視カメラ34cが所定位置に配置されている。また、マスト14は、図3に示すように炉心スプレイ配管3の配管6の取付傾斜角度に合わせて同等の傾きを設け、常に検査補修部17を検査補修部位に接近できる構造としている。
【0035】
上記回転センサ付駆動モータ20,23,26、監視カメラ34a,34b,34c、距離センサ50a,50b、回転センサの図示しない各ケーブルは、ケーブル中継ボックス35を介して複合ケーブル36に接続され、この複合ケーブル36が図示しないオペレーションフロアに設置された制御装置に接続され、オペレーションフロアから遠隔制御できる構成になっている。
【0036】
図4および図5に示すように、検査補修部17は、平面視C字状に形成されて配管6の外周の1/2に相当する円弧長さを有するC型レール機構37と、例えば配管6の外周面に沿って移動して配管6の溶接線の点検または補修を行うC型プローブ38と、このC型プローブ38をC型レール機構37に沿って円弧移動させるための回転センサ付駆動モータ39と、この駆動モータ39を回転駆動させてC型レール機構37においてC型プローブ38を円弧移動させるためのリンク機構40と、を有している。
【0037】
C型レール機構37の内部には、C型プローブ38が円弧移動することができるように溝およびガイドが形成されている。C型プローブ38には、ギア42が設けられており、このギア42がギア43、ギア44、およびギア45を介して駆動モータ39の出力軸に連結されている。C型プローブ38は、図4に示すように複数のセンサ41aおよびセンサ41bを備えている。C型プローブ38は、駆動モータ39を回転駆動することにより、配管6の外周における一定の距離を走行してセンサ41aおよびセンサ41bにより配管6の溶接線を検査することができる。なお、C型レール機構37には、C型プローブ38の回転距離を計測する計測計(図示せず)が設けられている。
【0038】
センサ41aおよびセンサ41bは点検用センサであり、この点検用センサとしては、例えば体積検査用超音波探傷センサや渦流探傷センサが挙げられ、このようなセンサに換えて目視検査用カメラを用いてもよい。
【0039】
リンク機構40は、図5に示すようにマスト14に検査補修部17を接続した金具46に、回転センサ付駆動モータ47と、ギア48と、ギア49を介して取り付けられている。リンク機構40の回転センサ付駆動モータ47を回転駆動することにより、ギア48と、ギア49を介してC型レール機構37を上下方向および左右方向に旋回駆動させることができる。これにより、検査補修部17は、例えば、図3に示すようにエルボ7の溶接線にも接近することができるようになり、その溶接線の検査または補修を行うことができる。
【0040】
次に、本実施形態の原子炉内配管作業装置11を用いて原子炉内配管である炉心スプレイ配管3の溶接線の点検、検査の作業方法の説明をする。
【0041】
図1に示すように、原子炉運転停止時に、原子炉圧力容器1の上蓋およびシュラウドヘッドは開放され、原子炉圧力容器1内は水で満たされている。その状態で、原子炉格納容器1内のオペレーションフロアからクレーン(天井クレーンやホイストなど)と吊り具を用いて原子炉内配管作業装置11を吊り下ろして上部リング8に載置する。
【0042】
次いで、左右移動ステージ12および前後移動ステージ13の動作により、マスト14の水平方向の位置決めを行う。その後、昇降機構16によってマスト14を上下動させ、上下の検査補修部17の上下位置を調整して上下位置の位置決めを行う。
【0043】
その後、回転センサ付駆動モータ39を回転駆動させてC型レール機構37においてC型プローブ38を円弧移動させ、炉心スプレイ配管3の配管6の外周における一定の距離を走行してセンサ41aおよびセンサ41bにより配管6の溶接線を検査することができる。ここで、エルボ7の溶接線を検査する場合には、検査補修部17のC型レール機構37を上下方向、左右方向に旋回駆動させ、炉心スプレイ配管3のエルボ7の溶接線に位置決めさせる。
【0044】
このように左右移動ステージ12、前後移動ステージ13および昇降機構16を駆動制御し、マスト14に接続された検査補修部17を配管6の溶接部に位置決めし、センサ41aおよびセンサ41bに接近させて接触させることより配管6の溶接線を検査することができる。
【0045】
なお、本実施形態においては、検査補修部17により点検、検査作業を行う場合について説明したが、これに限らず検査補修部17に搭載する作業手段として、例えばレーザピーニングヘッドを用いた予防保全作業、溶接ヘッドを用いた補修作業も可能である。
【0046】
以上説明した本実施形態による原子炉内配管作業装置によれば、燃料交換中に炉心スプレイ配管3の溶接線の点検、検査など作業を実施するにあたり、点検、検査中において天井クレーンや作業台車を使用することなく、原子炉内配管作業装置11およびその検査補修部17によって炉心スプレイ配管3の配管6やエルボ7に存在する溶接線の点検、検査および補修が可能となる。また、装置の制御および装置の監視が遠隔および自動で行うことが可能となり、人手による作業を削減するとともに、作業時間を短縮することができる。その結果、定期点検工程の短縮およびコストの低減に寄与することができる。
【0047】
さらに、本実施形態による原子炉内配管作業装置によれば、C型レール機構37を上下方向、左右方向に旋回駆動させる手段を設けたことにより、炉心スプレイ配管3のエルボ7の溶接線に位置決めすることができるため、エルボ7の溶接線を検査することが可能となる。
【0048】
なお、本実施形態では、主として配管6の溶接線の点検、検査の作業のために、センサ41a、センサ41bを配管6に接触させるようにしたが、これに限らず例えばカメラを搭載して目視検査などを行う場合など、接触させずに接近させるだけの場合もある。
【0049】
(第2実施形態)
図6は本発明に係る原子炉内配管作業装置の第2実施形態における検査補修部を示す部分断面正面図である。図7は図6の検査補修部を示す側面図である。図8は図6の検査補修部のセンサを拡大して示す部分断面正面図である。図9は図6の検査補修部のセンサを拡大して示す側面図である。図10は図8の検査補修部におけるセンサの使用状態を拡大して示す部分断面正面図である。なお、本実施形態では、前記第1実施形態と同一の部分には、同一の符号を付して説明する。その他の実施形態も同様とする。
【0050】
図6および図7に示すように、繰り出し機構としての検査補修部60は、配管6の外周面に接するガイド61により配管6の外周面に対して一定の間隔をとって接触される。検査補修部60の収納部60a内には、一定の厚みと幅を有して渦巻状に巻回され、先端にセンサ66が取り付けられたテープ62と、渦巻状に巻き取られたセンサケーブル51とが配置されている。センサ66は、例えば配管6外面を検査する超音波センサである。
【0051】
回転センサ付駆動モータ65の出力軸には、ギア64bが取り付けられ、このギア64bにギア64aが噛み合っている。テープ62は、ガイドローラ63a、ガイドローラ63bおよびガイドローラ63cにより繰り出し方向および巻き取り方向が案内される。また、リンク機構40は、マスト14と検査補修部60を接続する金具46に取り付けられるとともに、リンク機構40に図示しないギアを介して駆動モータ47が取り付けられている。
【0052】
テープ62には、ギア64aの歯先が入り込むために開口部67が長さ方向に沿って一定間隔をおいて形成されている。テープ62の繰り出し端部は、ガイドローラ63a、ガイドローラ63b,ガイドローラ63cにより、所定の位置に保持され、回転センサ付駆動モータ65を回転駆動することにより、ギア64a、ギア64bを回転させ、テープ62を配管6の外面に沿うようにセンサ66を接触させて検査することができる。
【0053】
テープ62は、例えばぜんまいバネ、つるまきバネ、形状記憶合金などの、ある程度の弾性を備えた材質で形成されている。このテープ62は、検査補修部60の収納部60a内に収納されている状態では小径に巻回した構造となっているため、繰り出されると、その先端が進行方向に対して内側に曲がる弾性力が作用し、配管6の外周面に倣うようにセンサ66を前方へ移動させることができる。換言すれば、テープ62は、センサ66を配管方向に付勢する機能を有する。
【0054】
また、テープ62の先端部からワイヤーロープ(図示せず)をテープ62の内側を沿わすように敷設し、そのワイヤーロープを引くことにより、配管6の外周面に倣うようにセンサ66を前方へ移動させることができる。外径が異なる配管に対してもテープ62の繰り出しによってセンサ66を配管外周に沿わせて移動させることができる構成であり、一台の装置で様々な外径の配管に適用可能である。
【0055】
図8および図9に示すように、検査補修部60のセンサ66は、探触子68を備えている。この探触子68は、センサ固定部69と、回転軸70a、回転軸70bを介してテープ62に接続されている。センサ固定部69は、回転軸70a、回転軸70bに取り付けられており、回転軸70aにはばね71aが、回転軸70bにはばね71bがそれぞれセンサ固定部69を内側へ押し出すように巻回されている。テープ62で配管6に接した探触子68は、ばね71a,ばね71bの弾性押圧力により常に配管6に接触させて計測することができる。
【0056】
図10は、検査補修部60からテープ62およびセンサ66を繰り出して配管6の外周面を検査する状態を示している。図10に示すように、配管6の近傍には、ブラケット9が接近して設置されている。この配管6とブラケット9との隙間が数ミリと狭くても、それ以下に本実施形態のテープ62およびセンサ66の厚さを形成することで、テープ62およびセンサ66を、上記隙間を通して繰り出すことができる。そのため、狭隘な場所において配管6の溶接線を検査することが可能となる。
【0057】
次に、本実施形態の検査補修部60を用いて原子炉内配管である配管6の溶接線の点検、検査の作業方法の説明をする。
【0058】
マスト14の水平方向および上下位置の位置決めを行うまでの工程は、前記第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
【0059】
マスト14の水平方向および上下位置の位置決め後は、回転センサ付駆動モータ65を回転駆動することにより、ギア64a、ギア64bを回転させ、テープ62を徐々に繰り出して配管6の外周面に沿うようにセンサ66を移動させて配管6の溶接線に沿って検査することができる。
【0060】
なお、本実施形態においては、前記第1実施形態と同様に検査補修部60により点検、検査作業を行う場合について説明したが、これに限らず検査補修部60に搭載する作業手段として、例えばレーザピーニングヘッドを用いた予防保全作業、溶接ヘッドを用いた補修作業も可能である。
【0061】
以上説明した本実施形態による原子炉内配管作業装置によれば、燃料交換中に炉心スプレイ配管3の溶接線の点検、検査または補修を実施するにあたり、原子炉内配管作業装置によって炉心スプレイ配管3の配管6やエルボ7にある溶接線で狭隘な場所での点検、検査、補修が可能となる。また、異なる径の配管6の点検、検査および補修が可能となる。
【0062】
なお、本実施形態では、主として配管6の溶接線の点検、検査の作業のために、センサ66を配管6に接触させるようにしたが、これに限らず例えばカメラを搭載して目視検査などを行う場合など、補修などの作業を行う場合には、配管6に接触させずに接近させるだけの場合もある。
【0063】
(第3実施形態)
図11は本発明に係る原子炉内配管作業装置の第3実施形態を原子炉内に設置した状態を示す側面図である。
【0064】
図11に示すように、本実施形態では、原子炉内配管作業装置11に図示しない開口部を設け、この開口部に吊り具72の図示しない掴み部により掴み、この吊り具72を用いて原子炉内配管作業装置11を吊り上げ可能としている。吊り具72の上端には吊り金具73が取り付けられ、この吊り金具73にホイスト、クレーンまたは遊泳移動する水中ビークルを取り付けることにより、原子炉内配管作業装置11を搬送することができるようにしている。
【0065】
以上説明した本実施形態による原子炉内配管作業装置によれば、原子炉内配管作業装置11を吊り具72により掴んで吊り上げ可能としているため、原子炉内配管作業装置11の搬送作業の信頼性の向上が図れるともに、移動時の作業時間が短縮される。また、遊泳移動する水中ビークルを適用すれば、クレーンを使用せずに原子炉内配管作業装置11の設置や移動が可能となり、定期点検作業における他の原子炉内作業と干渉することなく、炉心スプレイ配管3の点検、検査作業を実施することができる。
【0066】
なお、上記各実施形態では、主として配管6の溶接線の点検、検査の作業のために、センサ41a、センサ41b、またはセンサ66を配管6に接触させるようにしたが、目視検査を行う場合など、配管6に接触させずに接近させるだけの場合もある。
【0067】
例えば、水平移動ステージ12,13でマスト保持部15を移動させてマスト14を位置決めするものとして説明したが、例えばマスト保持部15に原子炉の径方向に伸縮する機構を組み込むなど、マスト14を原子炉の水平面上で位置決めする位置決め手段があればよい。
【符号の説明】
【0068】
1…原子炉圧力容器
2…シュラウド(円筒構造物)
3…炉心スプレイ配管(炉内配管)
4…冷却水ノズル
5…ヘッダ
6…配管(炉内配管)
7…エルボ(炉内配管)
8…上部リング
9…ブラケット
10a,10b…炉心スプレイスパージャ
11…原子炉内配管作業装置
12…左右移動ステージ(水平移動ステージ)
13…前後移動ステージ(水平移動ステージ)
14…マスト
15…マスト保持部
16…昇降機構
17…検査補修部(周方向移動機構)
18a,18b…車輪
19…歯車
20…回転センサ付駆動モータ
21a,21b…補助車輪
22…ボールネジ
23…回転センサ付駆動モータ
24a,24b…リニアガイド
26…回転センサ付駆動モータ
27a,27b…リニアガイド
28…ボールネジ
29…ボールネジナット
30…リニアガイド
31…回転センサ付駆動モータ
32a,32b…プーリ
33…タイミングベルト
34a,34b,34c…監視カメラ
35…中継ボックス
36…複合ケーブル
37…C型レール機構
38…C型プローブ
39…回転センサ付駆動モータ
40…リンク機構
41a,41b…センサ
42…ギア
43…ギア
44…ギア
45…ギア
46…金具
47…回転センサ付駆動モータ
50a,50b…距離センサ
51…センサケーブル
60…検査補修部(繰り出し機構)
61…ガイド
62…テープ
63a,63b,63c…ガイドローラ
64a,64b…ギア
65…回転センサ付駆動モータ
66…センサ
67…開口部
68…探触子
69…センサ固定部
70a,70b…回転軸
71a,71b…バネ
72…吊り具
73…吊り金具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉の運転停止時に、軸を鉛直にして原子炉圧力容器内に配置されている円筒構造物の上に載置されて、その円筒構造物の上に沿って水平に前記円筒構造物の円周方向に走行する水平走行機構と、
前記水平走行機構に取り付けられて、昇降可能で上下方向に位置決めするマストと、
前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って移動可能な周方向移動機構と、
前記周方向移動機構に取り付けられて、前記炉内配管の外周面に接近または接触して作業を行うプローブと、
を有することを特徴とする原子炉内配管作業装置。
【請求項2】
前記周方向移動機構は、前記炉内配管の周方向の少なくとも一部に沿った1/2周のレールガイドを有し、このレールガイドに前記プローブが前記炉内配管の周方向に移動可能に組み込まれていること、
を特徴とする請求項1に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項3】
前記周方向移動機構は、上下方向または左右方向に旋回可能として、前記炉内配管の形状に合わせて位置合わせすること、
を特徴とする請求項1または2に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項4】
原子炉の運転停止時に、軸を鉛直にして原子炉圧力容器内に配置されている円筒構造物の上に載置されて、その円筒構造物の上に沿って水平に前記円筒構造物の円周方向に走行する水平走行機構と、
前記水平走行機構に取り付けられて、昇降可能で上下方向に位置決めするマストと、
前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って、前記炉内配管の外周面に接近または接触して作業を行う作業手段を繰り出し可能な繰り出し機構と、
を有することを特徴とする原子炉内配管作業装置。
【請求項5】
前記作業手段は、前記繰り出し機構から繰り出されるテープと、前記テープの先端に取り付けられた作業ヘッドと、前記作業ヘッドに接続され前記テープの前記炉内配管側面に沿って敷設されたワイヤを備え、前記ワイヤを前記繰り出し機構が引くことで前記作業ヘッドを前記炉内配管方向へ付勢可能に構成されたこと、
を特徴とする請求項4に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項6】
前記作業手段は、収納部に収納されているとき、前記配管よりも小径な渦巻状に巻回された状態であること、
を特徴とする請求項4または5に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項7】
前記作業手段は、作業ヘッドと、この作業ヘッドを前記炉内配管方向へ付勢するテープとを備え、前記繰り出し機構は前記テープを繰り出して前記ヘッドを前記炉内配管の周方向に移動させるよう構成されたこと、
を特徴とする請求項4ないし6のいずれか一項に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項8】
前記マストを、前記走行機構と相対的に水平に移動させて位置決めする水平位置決め機構を備えること、
を特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項9】
前記マストには、前記作業手段の状態監視および位置監視を行う監視カメラを設けたこと、
を特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項10】
前記原子炉圧力容器の上方から、前記水平走行機構を搬送して前記円筒構造物の上端に載置するための搬送手段を備え、この搬送手段は、前記水平走行機構に取り付けられた吊り具の吊り金具を掴んで搬送するホイストまたはクレーンであること、
を特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の原子炉内配管作業装置。
【請求項11】
軸を鉛直にして配置された円筒構造物と、この円筒構造物と原子炉圧力容器との間に配置された炉内配管とが前記原子炉圧力容器内に配置された原子炉の運転停止時に、前記炉内配管の外周面にプローブを接近または接触させて作業を行う原子炉内配管作業方法であって、
前記原子炉圧力容器の上部が開放され、原子炉圧力容器内が水で満たされた状態で、前記原子炉圧力容器の上方から、マストが取り付けられた水平移動ステージを備えた走行機構を搬送して前記円筒構造物の上端に載置する搬送載置ステップと、
前記搬送載置ステップの後に、前記円筒構造物の上端に沿って前記円筒構造物の円周方向に水平に、前記マストが取り付けられた水平移動ステージを前記走行機構によって走行移動させる水平走行ステップと、
前記水平走行ステップの後に、前記水平移動ステージを動作させて前記マストを前記炉内配管に対して水平に移動させる水平位置調整ステップと、
前記水平位置調整ステップの後に、前記炉内配管の外周面に向けて、前記水平移動ステージに取り付けられたマストを昇降する上下位置調整ステップと、
前記上下位置調整ステップの後に、前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って移動可能な周方向移動機構に設けられた作業手段を前記炉内配管の外周面に接近または接触させて周方向に移動する作業手段移動ステップと、
を有すること、を特徴とする原子炉内配管作業方法。
【請求項12】
前記上下位置調整ステップの後に、前記周方向移動機構を上下方向または左右方向に旋回して、前記炉内配管の形状に合わせて位置合わせする位置合わせステップをさらに有すること、
を特徴とする請求項11に記載の原子炉内配管作業方法。
【請求項13】
軸を鉛直にして配置された円筒構造物と、この円筒構造物と原子炉圧力容器との間に配置された炉内配管とが前記原子炉圧力容器内に配置された原子炉の運転停止時に、前記炉内配管の外周面にプローブを接近または接触させて作業を行う原子炉内配管作業方法であって、
前記原子炉圧力容器の上部が開放され、原子炉圧力容器内が水で満たされた状態で、前記原子炉圧力容器の上方から、マストが取り付けられた水平移動ステージを備えた走行機構を搬送して前記円筒構造物の上端に載置する搬送載置ステップと、
前記搬送載置ステップの後に、前記円筒構造物の上端に沿って前記円筒構造物の円周方向に水平に、前記マストが取り付けられた水平移動ステージを前記走行機構によって走行移動させる水平走行ステップと、
前記水平走行ステップの後に、前記水平移動ステージを動作させて前記マストを前記炉内配管に対して水平に移動させる水平位置調整ステップと、
前記水平位置調整ステップの後に、前記炉内配管の外周面に向けて、前記水平移動ステージに取り付けられたマストを昇降する上下位置調整ステップと、
前記上下位置調整ステップの後に、前記マストに取り付けられて、前記炉内配管の周方向に沿って繰り出し可能な繰り出し機構に設けられた作業手段を前記炉内配管の外周面に接近または接触させて周方向に移動する作業手段移動ステップと、
を有すること、を特徴とする原子炉内配管作業方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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