説明

反応性染料をグラフトしたバインダー

本発明は、染料をグラフトしたバインダーを紙の表面に塗布し、その後、その染色された基材を固定剤で処理することによる紙繊維の表面着色方法に関する。さらに、反応性染料をグラフトしたバインダーの水溶性又はすぐに使用できる水性分散剤、その調製方法及び紙の表面着色方法におけるその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染料をグラフトしたバインダーを紙の表面に塗布し、その後、染色された基材を固定剤で処理することによる紙繊維の表面着色方法に関する。さらに、反応性染料をグラフトしたバインダーの、特定の水溶性分散剤又はすぐに使用できる水性分散剤、その調製方法及び紙の表面着色方法におけるその使用に関する。
【0002】
紙の表面着色の経済的利点が長い間認識されてきた事実にもかかわらず、実際には、表面着色は、紙料染色に比べ広まっていない。この状況の主な原因(例えば、"On-machine surface coloration"、A.S.Tindal、Surface Application of Paper Chemicals、1997、175-191を参照)は、表面着色された紙は、一般に、水、アルコール又は飲料などの液体と接触した際に不十分な耐ブリード性を示すことにある。
【0003】
この問題を克服するための1つの試みがWO03/004766に開示されている。この方法によれば、バインダーと増粘剤とを含む染料組成物であるポリビニルピロリドン誘導体を紙の表面に塗布する。好ましくは、耐ブリード性を高めるために、染色工程に先立ち、紙の表面を固定剤で処理する。しかし、この手法の効果を示す具体的な値は記載されていない。
【0004】
表面コーティングにおける染料の耐ブリード性の問題を解決するさらなる試みが、米国特許第4,398,915号に開示されている。この手法では、反応性ハロゲン原子を含む繊維反応性染料が、デンプンなどのセルロース性材料と明らかに反応し、水に不溶性の着色粒子を形成し、それが次に架橋剤によって紙の表面に付着する。しかし、このような染料/セルロース反応生成物が水に不溶性であることの理由は明らかでなく、また着色粒子を紙に付着させるための、第2の工程の架橋は、明らかに望ましくない。
【0005】
したがって、本発明の目的は、向上した耐ブリード性及び/又はより高い着色強度を呈する、水溶性又はすぐに使用できる水性の着色剤分散剤を紙の表面に塗布する方法を提供することにあった。
【0006】
現在、反応性染料を適切なバインダーと共有結合させて、適切な水溶性着色剤又は着色されたバインダーの分散剤を生成し得ること、次にそれを紙の表面に定着させ得ることが見出されている。
【0007】
したがって、本発明は、第1の態様において、第1の工程において、紙の表面が、反応性染料とバインダーとの反応生成物である水溶性又は水性の分散化合物で処理され、続いて、第2の工程において、紙の表面が固定剤で処理されることを特徴とする紙の表面着色方法に関する。
【0008】
用語「反応性染料」は、元来、織物繊維の染色のために設計された特定の群の染料を指す。ここで、その分子は、染料発色団に加えて、繊維の官能基と共有結合を形成することができる反応性官能基を含有する。
【0009】
染料発色団は、適切な化学物質であれば実質的にどの種類に属してもよく、一方、反応性基は、その反応様式により識別される2つの本質的に異なる種類に属することにより区別される(例えば、Roempp Online Lexikon; Georg Thieme Verlag、Stuttgart、DE 2005; Dokumenterkennung RD-18-00483を参照)。
【0010】
反応性基又はアンカーの第1クラスには、例えば、ハロゲン化され、不飽和のほとんどの場合、複素環式の残基、例えば、1,3,5−トリアジン、ピラジン、ピリミジン又はピリジンが含まれる。ハロゲン原子、好ましくは塩素又はフッ素は、アルカリ性媒体中、水素ハロゲン化物の脱離下及び発色団に結合したアンカーによる水素原子の置換下において、バインダーの適切な求核中心と反応し、その結果、バインダーとの、例えば、アミノ、チオエーテル、エステル又はエーテル結合となる。この反応形態は、置換と呼ばれる。したがって、該アンカーは、置換タイプのアンカーと呼ばれる。
【0011】
このように、1つの好ましい態様において、本発明は、紙の表面着色方法に関するものであって、これにより、第1の工程において、紙の表面が、反応性染料とバインダーとの反応生成物である水溶性又は水性の分散化合物で処理され、続いて、第2の工程において、紙の表面が固定剤で処理されるが、ここで、染料の反応性基が、置換タイプのアンカーに属することを特徴とする。
【0012】
反応性基又はアンカーの第2クラスの代表例は、いわゆる付加タイプに属し、例えば、硫酸水素−又はスルファミン酸エステル類が含まれる。典型的な例は、3−ヒドロキシプロピオンアミド−及び2−ヒドロキシエチルスルホニル基であり、これらは、アルカリでの処理において、自然に硫酸基を除去し、繊維の適切な求核部位で付加反応を受けることのできるアクリルアミド又はビニルスルホニル残基を得る。
【0013】
したがって、第2の好ましい態様において、本発明は、紙の表面着色方法に関するものであって、これにより、第1の工程において、紙の表面が、反応性染料とバインダーとの反応生成物である水溶性又は水性の分散化合物で処理され、続いて、第2の工程において、紙の表面が固定剤で処理されるが、ここで、染料の反応性基が、付加タイプのアンカーに属することを特徴とする。
【0014】
色指数において「反応性」の項目に開示され、色及び登録番号が続いて記載されている反応性染料であれば、いずれであっても本発明の方法で使用する水溶性生成物の調製に使用することができる。適切な例は、C.I. Reactive Blue 5、7、14、21、28、39、49、72、182、184、204、235、238、244、260、261、263、262、264、265、266、268、269、271及び274、C.I. Reactive Violet 2及び6、C.I. Reactive Red 24:1、35、106、112、120、141、152、183、184、218、228、235、238、245、264、265、266、267、269、270、271、273、277、279及び280、C.I. Reactive Orange 13、16、35、95、116、131、132、133、134、135及び137ならびにC.I. Reactive Yellow 42、91、95、143、161、168、174、175、205、206、207、208、209及び210からなる群より選択されるが、これらの例は限定を示すことを意図したものではない。
【0015】
最も好ましい反応性染料は、3−ヒドロキシプロピオンアミド及び2−ヒドロキシエチルスルホニル基を付加タイプのアンカーとして含有するものから選択される。
【0016】
反応性染料がバインダーと反応することができるためには、バインダーが適切な反応部位を有していなければならない。したがって、第3の好ましい態様において、本発明は、紙の表面着色方法に関するものであって、これにより、第1の工程において、紙の表面が、反応性染料とバインダーとの反応生成物である水溶性又は水性の分散化合物で処理され、続いて、第2の工程において、紙の表面は固定剤で処理されるが、ここで、バインダーが適切な求核部位を有していることを特徴とする。典型的な求核部位は、例えば、アミノ−チオール又は、とりわけヒドロキシ−及びカルボン酸基である。
【0017】
本発明の方法で使用される、染料/バインダーの反応生成物の調製のための好ましいバインダーは、デンプン、デンプン誘導体類、デンプン/ラテックスコポリマー類、ポリビニルアルコール類及びポリビニルアミン/ポリビニルアルコールコポリマー類からなる群より選択されるものである。
【0018】
デンプンが前記組成物中に存在するとき、本発明のバインダー成分として有用なデンプン材料には、トウモロコシ、小麦、ジャガイモ、タピオカ、米、サゴ、モロコシからのデンプンを含む植物由来の希釈されたデンプンが事実上すべて含まれる。ワックス状及び高アミロースデンプンも適切であり得る。デンプンは、酸加水分解、酸化的加水分解又は酵素分解で希釈することができる。さらに、デンプンエーテル類、デンプンエステル類、架橋デンプン類、酸化デンプン類、塩素化デンプン類などの、誘導体化デンプン、例えば、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルメチルセルロースも適している。典型的な例には、市販のアミロペクチン、デキストリン及び酸化デンプンの典型的な例としてのPerfectamyl(登録商標)4692が挙げられる。
【0019】
デンプンは、さらに、適切なジエン類及び/又は不飽和モノマー類の共重合により合成ラテックスに結合することができる。ラテックス基の調製のための適切なジエン類には、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、シクロブタジエン及びジビニルベンゼンが含まれ、一方適切な不飽和モノマー類には、アルキルアクリラート類及びメタクリラート類、ヒドロキシル化アルキルメタクリラート類、アルキルビニルケトン類、置換アクリルアミド類、メタクリル酸、N−メチロールアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリラート、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビニリデン類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、クロロスチレン、アルキルスチレン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ビニルトリエトキシシラン及びトリフェニルビニルシランが含まれ得る。好ましいモノマー類には、メチルメタクリラート、ジメチルアミノエチルアクリラート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ビニルアセタート、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリルアミド、無水マレイン酸、ビニルトリメチルシランを含むモノビニルシリコン化合物、エチルビニルエーテル、クロロスチレン、ビニルピリジン、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルアクリラート、イソプレン及びクロロプレンが挙げられ、塩化ビニリデン、ブチルビニルエーテル及び、とりわけスチレンが好ましい。
【0020】
最も好ましいデンプン/ラテックスコポリマー類は、スチレン及びブタジエン又はアクリラート由来のもの、ならびに市販品のPensize(登録商標)730などのスチレン/ブタジエン/デンプンコポリマー、市販品のRaiprint(登録商標)501などのスチレン/アクリラート/デンプンコポリマー又はスチレン/アクリラート/アクリロニトリル/デンプンコポリマーである。
【0021】
ポリビニルアルコール類は、平均分子量の点で、例えば、200〜4000の間と広範囲に変化しうるが、PVA10-98及びPVA4-98と称される市販品がとりわけ好ましい。これらもまたポリエチレンイミンなどのポリビニルアミン類で共重合化され得る。
【0022】
本発明の方法の第2の工程で使用される適切な固定剤は、本質的に両性又はカチオン性であってよく、好ましくは、ポリアミン類及びそれらの誘導体、ポリイミン類及びそれらの誘導体、ポリエチレンイミン類及びそれらの誘導体、ポリエチレンアミン類及びそれらの誘導体、アミン/アミド縮合物類、ジアリルジメチル塩化アンモニウム(DADMAC)及びそれらのポリマー類、ポリ塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム及び塩化ナトリウムからなる群より選択される。
【0023】
最も好ましいカチオン性の固定剤は、ポリエチレンポリアミン誘導体、脂肪族ポリアミン類及びTinofix(登録商標)ECO-N、Tinofix(登録商標)AP及びTinofix(登録商標)ECO-WSPの名称で市販されているアミン/アミド/ホルムアルデヒド縮合物である。
【0024】
上述の用途において、また最も好ましいカチオン性の固定剤の群との組み合わせにおいて、全体にアニオン電荷を帯びたバインダーをベースにこれらの反応性染料をグラフトしたバインダーがとりわけ適している。
【0025】
本発明の方法は、紙の表面着色のための用途にとりわけ適している。
【0026】
紙の表面処理は、いずれの適切なコーティング技術で行ってもよいが、サイズプレス、フィルムプレス及び/又は噴霧技法が好ましい。
【0027】
さらに、本発明の方法で使用する様々な成分の量は、例えば、必要な色の深み及び塗布方法、特に、サイズプレス塗布による付着量により広範囲に変化し得る。
【0028】
しかし、さらに好ましい1つの態様において、本発明は、紙の表面着色方法に関するものであって、これにより、第1の工程において、
a)反応性染料とバインダーとの固体反応生成物0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、
b)天然もしくは合成のバインダー又はその混合物0〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、
c)1つ以上の助剤0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%及び
d)全体を100重量%にする量の水、を含む組成物を、サイズプレス、フィルムプレス塗布又は噴霧により紙の表面に塗布し、次に、乾燥させることなく、第2のサイズプレス、フィルムプレス塗布において又は噴霧により、0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、最も好ましくは1〜5重量%の固定剤を含む水性溶液で紙の表面を処理し、その後紙を乾燥に付す。
【0029】
さらに好ましい態様において、本方法の第1及び第2の工程の両方が、サイズプレスもしくはフィルムプレスで実施されるか、第1の工程が、サイズプレスもしくはフィルムプレスで実施され、第2の塗布が噴霧で実施されるか、あるいは第1の塗布が噴霧で実施され、固定剤の塗布がサイズプレスもしくはフィルムプレスで実施されるか、のいずれかである。
【0030】
ここで、上記の方法において、さらなるバインダー、成分b)が存在するが、これは、上に詳述したように、反応性染料をグラフトしたバインダーの調製に実際に使用されるいずれの天然もしくは合成のバインダーであってよい。
【0031】
さらに、本発明の上記の方法は、成分c)として、さらなる助剤を使用することができる。これらは、サイズ剤、固定剤、追加のバインダー及びバインダー樹脂、不溶化剤及び/又は架橋剤、アニオン性、カチオン性及び中性のポリマー、湿潤強度剤、消泡剤ならびに殺生剤より選択することができる。
【0032】
適切な助剤には、例えば、ポリエチレンイミン類及びそれらの誘導体類、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム及び塩化カリウムのような無機塩、ミョウバン、アルキルケテンダイマー類、ポリジアリルジメチル塩化アンモニウム、ポリアミドアミン樹脂類、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンならびにそれらのホモ及びコポリマー類、ポリエステル類及びポリエーテル類、グリオキサール誘導体類、モノエタノールアミン、アクリル酸/アルキルアクリラートコポリマー類及びスチレン/アクリラートコポリマー類が含まれ得る。
【0033】
紙の表面着色のための上記の方法の使用は、該方法で処理された紙に加えて、上記開示のとおり、本発明の方法に付された紙と同様に、本発明のさらなる態様をなす。
【0034】
ある種の染料グラフトバインダーは、以前に米国特許第4,398,915号に開示されているが、デンプンと、ジクロロトリアジン残基類、すなわち置換タイプのアンカーを含有する種類の反応性染料との反応生成物に限られている。
【0035】
したがって、本発明はさらに、反応性染料とバインダーとの反応生成物である、水溶性又は水性の分散化合物であって、染料の反応性基が、付加タイプのアンカーに属することを特徴とする化合物に関する。
【0036】
典型的な反応性染料には、例えば、硫酸水素−もしくは水素スルファミン酸エステル類、特に3−ヒドロキシプロピオンアミド−及び2−ヒドロキシエチルスルホニル基が含まれ、これらは、アルカリで処理すると自然に硫酸基を除去し、バインダーの適切な求核部位で付加反応を受けることができるアクリルアミド又はビニルスルホニル残基を得る。したがって、バインダーは、求核反応部位、例えば、アミノ−チオール又は、とりわけヒドロキシル−及びカルボン酸基を有することを特徴とする。本発明の方法で使用する、染料/バインダー反応生成物の調製のための好ましいバインダーは、デンプン、デンプン誘導体類、デンプン/ラテックスコポリマー類、ポリビニルアルコール類及びポリビニルアミン/ポリビニルアルコールコポリマー類からなる群より選択されるものであり、これらのバインダーの典型的な例は既に上記した。
【0037】
さらに、本発明は、反応性染料とバインダーとの反応生成物である、水溶性又は水性の分散化合物であって、染料の反応性基が、置換タイプのアンカーに属し、バインダーが、デンプン/ラテックスコポリマー類、ポリビニルアルコール類及びポリビニルアミン/ポリビニルアルコールコポリマー類からなる群より選択されることを特徴とするが、これらのバインダーの典型的な例は既に上記した。
【0038】
このような染料グラフト化合物は、上に開示された紙を表面着色する方法に有用であり、塩基の存在下、適切なバインダーを、水溶液中、適切な反応性染料で処理することを特徴とする方法により調製することができる。適切な塩基は、有機又は、とりわけ、無機塩基、例えばリチウム、カリウム、ナトリウムの炭酸化物又は水酸化物である。一般に、塩基の量は、反応混合物のpHが7.5〜12.0、とりわけ9.0〜10.0の間になる量とし、温度は室温〜100℃、好ましくは50〜90℃、そして、とりわけ60〜80℃であってよい。
【0039】
上記した本発明の塗布方法にしたがい、本発明の染料をグラフトしたバインダーは、結果として染色物となり、これは水及びアルコールに対し単に著しく改良された又は優れた耐ブリード性を示すだけではなく、多くの場合、染料とバインダーが、個別に、共有結合体としてではなく塗布された場合と比較して、固定剤処理の間、大幅に改良された性能を示したり、著しく高い色強度を示す。
【0040】
次の実施例は、本発明を説明するが、本質において限定することを意図するものではない;他に記載がない限り、部及びパーセンテージは重量による。
【0041】
A.反応性染料をグラフトしたバインダーの調製
実施例1
市販のアミロペクチン20gを脱イオン水を加えて250gとし、得られた粘性懸濁液をゆっくりと90℃に加熱することにより、容易に撹拌される不透明な溶液を得た。80℃に冷却した後、4N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.5に調整し、C.I.Reactive Red 183 10gを少量の水に溶解した水溶液を加えた。添加中、pHを9.5〜10.0に維持した。反応混合物を次に、薄層クロマトグラフィーが反応の完了を示すまで、撹拌した。
【0042】
2.9%染料をグラフトした、5.7%アミロペクチンを含有する不透明な溶液350gを得た。この溶液は、紙の表面着色用の染浴にそのまま使用した。
【0043】
実施例2
実施例1に記載された手順と同様であるが、C.I. Reactive Red 183 10gをC.I. Reactive Red 24:1 8.2gに代えて、対応する、2.0%染料をグラフトした、5.0%アミロペクチンを含有する不透明な染料グラフトバインダー溶液400gを得た。
【0044】
実施例3
実施例1に記載された手順と同様であるが、C.I. Reactive Red 183 10gをC.I. Reactive Red 228 8.4gに代えて、対応する、2.6%染料をグラフトした、6.1%アミロペクチンを含有する不透明な染料グラフトバインダー溶液330gを得た。
【0045】
実施例4
ポリビニルアルコールPVA 4-98 40gを脱イオン水を加えて500gとし、その混合物をゆっくりと80℃に加熱すると直ちに、不透明な溶液を得た。60℃に冷却した後、4N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.5に調整し、C.I.Reactive Red 183 30gを少量の水に溶解した水溶液を添加中、pHを9.5〜10.0に維持した。反応混合物を、薄層クロマトグラフィーが反応の完了を示すまで、撹拌した。
【0046】
4.3%染料をグラフトした、5.7%ポリビニルアルコールを含有する均質な溶液700gを得た。この溶液は、紙の表面着色用の染浴にそのまま使用した。
【0047】
実施例5
実施例4に記載された手順と基本的に同様であるが、C.I. Reactive Red 183 30gをC.I. Reactive Red 24:1 16.3gに代えて、対応する、2.5%染料をグラフトした、6.2%ポリビニルアルコールを含有する染料グラフトPVA 4-98の溶液640gを得た。
【0048】
実施例6
実施例4に記載された手順と基本的に同様であるが、C.I. Reactive Red 183 30gをC.I. Reactive Red 228 16.8gに代えて、対応する、3.0%染料をグラフトした、7.2%ポリビニルアルコールを含有する染料グラフトPVA 4-98の溶液を得た。
【0049】
実施例7
実施例4に記載された手順と基本的に同様であるが、PVA 4-98 40gをポリビニルアルコール PVA 10-98 40gに代えて、対応する、4.3%染料をグラフトした、5.7%ポリビニルアルコールを含有するC.I. Reactive Red 183グラフトPVA 10-98の溶液700gを得た。
【0050】
実施例8
実施例4に記載された手順と基本的に同様であるが、PVA 4-98 40gをポリビニルアルコール PVA 10-98 40gに代え、C.I. Reactive Red 183 30gをC.I. Reactive Red 24:1 16.3gに代えて、対応する、2.8%染料をグラフトした、6.8%ポリビニルアルコールを含有する、C.I. Reactive Red 24:1グラフトPVA 10-98の溶液590gを得た。
【0051】
実施例9
市販のデキストリン50gを脱イオン水を加えて350gとし、その混合物をゆっくりと75℃に加熱すると直ちに、薄い流体の不透明な溶液を得た。60℃に冷却した後、4N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.0に調整し、C.I.Reactive Red 228 25gを少量の水に溶解した溶液を少量ずつ添加中、pHを9.0〜9.5に維持した。反応混合物を、薄層クロマトグラフィーが反応の完了を示すまで、撹拌した。
【0052】
5.8%染料をグラフトした、11.6%デキストリンを含有する均質な溶液430gを得た。この溶液は、紙の表面着色用の染浴にそのまま使用した。
【0053】
実施例10
実施例9に記載された手順と基本的に同様であるが、デキストリン20gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Red 183 10gに代え、対応する、3.7%染料をグラフトした、7.3%デキストリンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液270gを得た。
【0054】
実施例11
実施例9に記載された手順と基本的に同様であるが、デキストリン20gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Red 24:1 8.2gに代え、対応する、2.7%染料をグラフトした、6.6%デキストリンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液300gを得た。
【0055】
実施例12
実施例9に記載された手順と基本的に同様であるが、デキストリン37.5gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Yellow 42 21gに代え、対応する、5.4%染料をグラフトした、9.6%デキストリンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液390gを得た。
【0056】
実施例13
実施例9に記載された手順と基本的に同様であるが、デキストリン37.5gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Orange 134 15.8gに代え、対応する、3.5%染料をグラフトした、8.3%デキストリンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液450gを得た。
【0057】
実施例14
実施例9に記載された手順と基本的に同様であるが、デキストリン37.5gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Blue 260 24.6gに代え、対応する、5.1%染料をグラフトした、7.8%デキストリンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液480gを得た。
【0058】
実施例15
実施例9に記載された手順と基本的に同様であるが、デキストリン37.5gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Blue 21 25gに代え、対応する、6.1%染料をグラフトした、9.1%デキストリンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液410gを得た。
【0059】
実施例16
Avebe Perfectamyl(登録商標)4692(市販の酸化デンプン)50gを脱イオン水を加えて400gとし、その混合物をゆっくりと80℃に加熱すると直ちに、薄い流体の不透明な溶液を得た。60℃に冷却した後、4N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.5に調整し、C.I.Reactive Red 183 25gを少量の水に溶解した溶液を少量ずつ添加中、pHを9.0〜9.5に維持した。反応混合物を、薄層クロマトグラフィーが反応の完了を示すまで、撹拌した。
【0060】
4.4%染料をグラフトした、8.9%デンプンを含有する均質な溶液565gを得た。この溶液は、紙の表面着色用の染浴にそのまま使用した。
【0061】
実施例17
実施例16に記載された手順と基本的に同様であるが、Perfectamyl(登録商標)4692 25gから出発し、C.I. Reactive Red 183 25gをC.I. Reactive Red 228 10.5gに代え、対応する、3.4%染料をグラフトした、8.0%デキストリンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液310gを得た。
【0062】
実施例18
実施例16に記載された手順と基本的に同様であるが、Perfectamyl(登録商標)4692 25gから出発し、C.I. Reactive Red 183 25gをC.I. Reactive Red 24:1 10.2gに代え、対応する、3.8%染料をグラフトした、9.3%デンプンを含有する、染料グラフトバインダーの溶液270gを得た。
【0063】
実施例19
Pensize(登録商標)730(市販のデンプン/スチレン/ブタジエンラテックスコポリマーの水性配合物)164gを脱イオン水を加えて400gとし、その混合物をゆっくりと60℃に加熱した。得られた薄い流体の安定な分散体のpHを、4N水酸化ナトリウム水溶液を加えて9.5に調整し、C.I.Reactive Red 228 25gを少量の水に溶解した溶液を少量ずつ添加中、9.0〜9.5に維持した。反応混合物を、薄層クロマトグラフィーが反応の完了を示すまで、撹拌した。
【0064】
4.7%染料をグラフトした、9.2%Pensize(登録商標)730(固体)を含有する均質な分散体533gを得た。この分散体は、紙の表面着色用の染浴にそのまま使用した。
【0065】
実施例20
実施例19に記載された手順と基本的に同様であるが、Pensize(登録商標)730 70gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Red 183 13.1gに代え、対応する、4.3%染料をグラフトした、6.8%Pensize(登録商標)730(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体310gを得た。
【0066】
実施例21
実施例19に記載された手順と基本的に同様であるが、Pensize(登録商標)730 70gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Red 24:1 10.2gに代え、対応する、3.3%染料をグラフトした、6.8%Pensize(登録商標)730(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体310gを得た。
【0067】
実施例22
実施例19に記載された手順と基本的に同様であるが、Pensize(登録商標)730 125gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Yellow 42 21gに代え、対応する、5.1%染料をグラフトした、9.1%Pensize(登録商標)730(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体410gを得た。
【0068】
実施例23
実施例19に記載された手順と基本的に同様であるが、Pensize(登録商標)730 125gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Orange 134 15.8gに代え、対応する、3.5%染料をグラフトした、8.4%Pensize(登録商標)730(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体450gを得た。
【0069】
実施例24
実施例19に記載された手順と基本的に同様であるが、Pensize(登録商標)730 125gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Blue 260 24.6gに代え、対応する、5.6%染料をグラフトした、8.6%Pensize(登録商標)730(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体440gを得た。
【0070】
実施例25
Raiprint(登録商標)501(市販のデンプン/ラテックスコポリマーの水性配合物)140gを脱イオン水を加えて400gとし、その混合物をゆっくりと60℃に加熱した。得られた薄い流体の安定な分散体のpHを、4N水酸化ナトリウム水溶液を加えて9.5に調整し、C.I.Reactive Red 228 25gを少量の水に溶解した溶液を少量ずつ添加中、9.0〜9.5に維持した。反応混合物を、薄層クロマトグラフィーが反応の完了を示すまで、撹拌した。
【0071】
4.5%染料をグラフトした、8.9%Raiprint(登録商標)501を含有する均質な分散体550gを得た。この分散体は、紙の表面着色用の染浴にそのまま使用した。
【0072】
実施例26
実施例25に記載された手順と基本的に同様であるが、Raiprint(登録商標)501 107gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Yellow 42 21gに代え、対応する、5.5%染料をグラフトした、9.8%Raiprint(登録商標)501(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体380gを得た。
【0073】
実施例27
実施例25に記載された手順と基本的に同様であるが、Raiprint(登録商標)501 107gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Orange 134 15.8gに代え、対応する、3.9%染料をグラフトした、9.2%Raiprint(登録商標)501(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体410gを得た。
【0074】
実施例28
実施例25に記載された手順と基本的に同様であるが、Raiprint(登録商標)501 107gから出発し、C.I. Reactive Red 228 25gをC.I. Reactive Blue 260 24.6gに代え、対応する、6.2%染料をグラフトした、9.4%Raiprint(登録商標)501(固体)を含有する、染料グラフトバインダーの分散体400gを得た。
【0075】
実施例29
Raiprint(登録商標)300(市販のデンプン/ラテックスコポリマーの水性配合物)164gを脱イオン水を加えて400gとし、その混合物をゆっくりと60℃に加熱した。得られた薄い流体の安定な分散体のpHを、4N水酸化ナトリウム水溶液を加えて9.5に調整し、C.I.Reactive Red 228 25gを少量の水に溶解した溶液を少量ずつ添加中、9.0〜9.5に維持した。反応混合物を、薄層クロマトグラフィーが反応の完了を示すまで、撹拌した。
【0076】
3.7%染料をグラフトした、8.4%Raiprint(登録商標)300(固体)を含有する均質な分散体580gを得た。この分散体は、紙の表面着色用の染浴にそのまま使用した。
【0077】
B.適用例
I.染料をグラフトしたバインダー及び固定剤のサイズプレス塗布
原紙:
塗布用の原紙は、マンチェスター科学技術大学(UMIST, Manchester, UK)の実験用抄紙機で、35° SRまで叩解し、10%クレイ保持(+炭酸カルシウム1%)填料、0.4%Hercat(登録商標)27JP疑似中性サイズ、1%ミョウバン及び0.02%Percol(登録商標)230保持剤を含有する硬材/軟材パルプの70/30の混合物から製造した。得られた紙は、基本重量103g/m2、Cobb値95g/m2を有した。
【0078】
塗布:
5m/分で作動するMathisサイズプレス機において、圧力200kPas及び温度50℃で、原紙は、まず、規定量の染料グラフトバインダー(表1参照)、サイズプレスデンプン(Perfectamyl(登録商標)4692)の10%水溶液25gを含有する溶液、すなわち、水を加えて100gとした染浴で処理された。
【0079】
比較のために、規定量の、グラフトしていない反応性染料及びサイズプレスデンプン((Perfectamyl(登録商標)4692)の10%水溶液50gを含有したサイズプレス用染浴を、水を加えて100gとし、同一の方法で塗布した。
【0080】
湿った染料物を次に、第2回のサイズプレス塗布において、室温でTinofix(登録商標)ECO-N固定剤を1、2.5及び5%含有した溶液で処理し、その後、紙を乾燥した。
【0081】
次に得られた染料物の色強度を測定した。表1に記載の値は、実際に紙の表面に存在する染料の量を考慮して修正したものである。
【0082】
さらに、染料物の水及び50%アルコール/水に対する耐ブリード性を、まず、染料物を脱イオン水及びアルコール/水でそれぞれ湿らせ、その湿った染料物を脱イオン水及びアルコール/水でそれぞれ湿らせた2枚の白色のろ紙又はガラス繊維シートの間に置いて測定した。得られたサンドイッチを1kgの重しで重さを加えた2枚のガラス板の間に置いた。室温で1時間後、個々のシートを乾燥し、その耐ブリード性をグレースケールで評価した。その結果、1(強いブリード)から5(ブリード0)の間の値を得た。
【0083】
その測定結果を以下の表1にまとめて示す:
【表1】



【0084】
II.染料をグラフトしたバインダーのサイズプレス塗布及び固定剤の噴霧塗布
さらなる一連の実験において、アニオン性染料グラフトバインダーを上記のように再びサイズプレスにて塗布し、固定剤は、今回も、濃度1%及び3%のTinofix(登録商標)ECO-Nで、塗料や水性溶液の噴霧用に設計された市販の手動噴霧器(Wagner W 600)で噴霧塗布した。
【0085】
ここで、比較のために、表2には、グラフトしていない反応性染料が塗布されているが、これらは、C.I. Reactive Yellow 42、C.I. Reactive Red 228及びC.I. Reactive Blue 21の場合、上記のように、規定量の染料に加えて、サイズプレスデンプン(Perfectamyl(登録商標)4692)の10%水溶液50gを含有し、その後水を加えて100gとしたサイズプレス染浴より塗布した。C.I. Reactive Blue 260は、一方サイズプレスデンプンの10%水溶液50g、Pensize(登録商標)730バインダー5gを含有し、その後、塗布に先立ちやはり水を加えて100gとしたサイズプレス染浴より塗布した。
【0086】
実験結果を以下の表2に列記する:
【表2】



【0087】
さらなる一連の実験において、サイズプレス塗布後、固定剤Tinofix(登録商標)ECO-N 1%又は2%溶液を噴霧し、乾燥することにより、染料グラフトバインダーを、グラフトしていない反応性染料と比較した。
【0088】
しかし、表2にまとめた先の実験とは異なり、染料グラフトバインダーに、サイズプレスデンプンの10%水溶液50gに代えて、デンプン/ラテックスコポリマー6〜8gを加え、水を加えて溶液を100gとしたサイズプレスから塗布した。
【0089】
比較実験用として、規定量の反応性染料をデンプン/ラテックスコポリマーPensize(登録商標)730 12gに加え、水を加えて染液を100gとしたサイズプレスから塗布した。
【0090】
実験結果を以下の表3にまとめて示す。:
【表3】

【0091】
表1〜3にまとめられた結果は、グラフトしていない反応性染料と比較した場合の、本発明の染料グラフトバインダーを使用した方法の効果を、明らかに示している。本発明の製品は、多くの場合、改良された耐ブリード性ばかりではなく、大幅に改良された色強度をもたらす。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の工程において、紙の表面が、反応性染料とバインダーとの反応生成物である水溶性又は水性の分散化合物で処理され、続いて、第2の工程において、紙の表面が固定剤で処理されることを特徴とする紙の表面着色の方法。
【請求項2】
染料の反応性基が、置換タイプのアンカーに属することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
染料の反応性基が、付加タイプのアンカーに属することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
バインダーが、求核反応部位を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
バインダーが、デンプン、デンプン誘導体類、デンプン/ラテックスコポリマー類、ポリビニルアルコール類及びポリビニルアミン/ポリビニルアルコールコポリマー類からなる群より選択される、請求項4記載の方法。
【請求項6】
固定剤が、ポリアミン類及びそれらの誘導体類、ポリイミン類及びそれらの誘導体類、ポリエチレンイミン類及びそれらの誘導体類、ポリエチレンアミン類及びそれらの誘導体類、アミン/アミド縮合物類、ジアリルジメチル塩化アンモニウム(DADMAC)及びそれらのポリマー類、ポリ塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム及び塩化ナトリウムからなる群より選択される、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
第1の工程において、
a)反応性染料とバインダー(固体)との反応生成物0.1〜20重量%、
b)天然もしくは合成のバインダー又はその混合物0〜20重量%、
c)1つ以上の助剤0〜20重量%及び
d)全体を100重量%にする量の水、
を含む組成物を、サイズプレス、フィルムプレス又は噴霧により紙の表面に塗布し、次に、乾燥させることなく、第2のサイズプレスもしくはフィルムプレスの塗布又は噴霧により、固定剤0.1〜50重量%を含む水性溶液で紙の表面を処理し、その後紙を乾燥に付すことを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
紙の表面を着色するための請求項1〜7のいずれか1項記載の方法の使用。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項記載の方法で処理された紙。
【請求項10】
反応性染料とバインダーとの反応生成物である、水溶性又は水性の分散化合物であって、染料の反応性基が、付加タイプのアンカーに属することを特徴とする化合物。
【請求項11】
バインダーが、求核反応部位を有することを特徴とする、請求項10記載の化合物。
【請求項12】
バインダーが、デンプン、デンプン誘導体類、デンプン/ラテックスコポリマー類、ポリビニルアルコール類及びポリビニルアミン/ポリビニルアルコールコポリマー類からなる群より選択される、請求項11記載の化合物。
【請求項13】
反応性染料とバインダーとの反応生成物である、水溶性又は水性の分散化合物であって、染料の反応性基が、置換タイプのアンカーに属し、バインダーが、デンプン/ラテックスコポリマー類、ポリビニルアルコール類及びポリビニルアミン/ポリビニルアルコールコポリマー類からなる群より選択されることを特徴とする化合物。
【請求項14】
水性溶液中で、バインダーが、塩基の存在下反応性染料で処理されることを特徴とする、請求項10〜13のいずれか1項記載の化合物の調製方法。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれか1項記載の方法による紙の表面着色のための、請求項10〜13のいずれか1項記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2009−522463(P2009−522463A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548989(P2008−548989)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際出願番号】PCT/EP2006/070237
【国際公開番号】WO2007/077187
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(508120547)チバ ホールディング インコーポレーテッド (81)
【氏名又は名称原語表記】CIBA HOLDING INC.
【Fターム(参考)】