説明

収納ケース及びこの収納ケースの組立方法

【課題】 挿脱口の開口範囲を大きくすることで、収納された光ディスクを捲り易くし、収納された記録媒体を容易に検索することができる。
【解決手段】 底板11と、底板11に、この底板11の第1の辺に沿った第1の折曲部よりなる第1のヒンジを介して設けられた前面板12と、底板11に、第1の辺と対向する第2の辺に沿った第2の折曲部よりなる第2のヒンジを介して設けられた背面板13と、背面板13に設けられた一対の側板14,15とを備える。前面板12は、第1のヒンジを介して回動するとき、前面板12の回動片23,24の係合部23a,24aが第1の回動規制部25b,26bに係合するまで回動し、背面板13は、第2のヒンジを介して回動するとき、側板14,15の規制部29が第2の回動規制部25c,26cに係合するまで回動する。前面板12と背面板13とが外側に開くことで、挿脱口を広くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄型収納物、特に光ディスク等の光情報記録媒体を複数収納するのに好適な収納ケース及びこの収納ケースの組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報信号を記録する記録媒体の一つである光ディスクは、一枚ずつ販売するのではなく、複数枚を一にパッケージ化して販売されている場合が多い。具体的に、光ディスクは、光ディスクを一枚ずつ厚さが4mm〜10mm程度の剛性を有する透明又は半透明の合成樹脂製の収納ケースに収納し、光ディスクを収納した複数の収納ケースを熱収縮性のフィルム等で一まとめにパック梱包して販売されている。また、他の販売形態としては、光ディスクをスピンドルケースのスピンドルに複数の光ディスクのセンタ孔を挿通し、複数枚光ディスクを積層したものを熱収縮性のフィルム等でパック梱包したものがある。更に、他の販売形態としては、紙や不織布の入った可撓性を有する透明又は半透明の合成樹脂製のスリーブケースに一枚ずつ光ディスクを収納し、光ディスクを収納した複数のスリーブケースを一つの梱包ケースに入れたものがある。
【0003】
光ディスクは、ユーザ一人当たりの所有枚数も増えており、所望の光ディスクを探し出すことが面倒なものとなってきている。上述した剛性を有する収納ケースは、10mm程度のものには背表紙があり、記録した情報信号に関連する情報を記載しておくこともできるが、背表紙を収納ケースから取り出す作業が面倒で利用されないことも多い。また、10mmより薄い合成樹脂製の収納ケースは、ケースそのものが薄型化されているため背表紙を入れることができない。その他、スピンドルケースに収納された光ディスクやスリーブケースに収納された光ディスクには、メモ書きのための用紙は用意されていない。
【0004】
一方、ユーザが記録内容に関連するタイトル等の情報を光ディスクに直接記載していると、この場合、光ディスクに直接記載された内容を表すタイトルは、透明又は半透明の収納ケースやスリーブケースを介してユーザは視認することになる。
【0005】
記録済み光ディスクを収納した収納ケースは、更に、梱包ケースに縦置き又は横置きで重ね合わされて収納されることが多い。また、スリーブケースに収納された光ディスクも、販売時から用いられている梱包ケースに収納され続けることが多い。梱包ケースの収納時には、光ディスクが収納ケース又はスリーブケースに収納された状態で縦又は横置きで積層されており、したがって、光ディスクの記録内容に関するタイトル等のメモ書きが光ディスクに直接記載されていると、メモ書きされた領域が隣接する収納ケースやスリーブケースに隠れてしまい、検索しづらい。また、スピンドルケースで光ディスクを購入した場合には、別途、光ディスクの収納ケースを用意する必要があり面倒である。
【0006】
また、収納ケースは、組み立てに接着剤を必要としたり、部品点数が複数であることから、製造工程の工数が多くなるという問題がある。
【0007】
なお、記録媒体の収納ケースとしては、特許文献1がある。この特許文献1には、一枚のシート体を組み立てて複数のディスクカートリッジが収納される収納ケースを組み立て、ディスクカートリッジの出し入れは、別部材のピンで回動量を規制された前面板のみを開閉して行うことが記載されている。しかしながら、この特許文献1は、前面板のみが回動するものであり、回動が前面板のみで行われることから、検索時において、一方向からしか開けられないので開口の自由度が足りず、ディスクカートリッジを捲りづらく、収納ケースに収納されている複数のディスクカートリッジの中から所望のディスクカートリッジを見つけ出すことは困難である。
【0008】
特に、ディスクカートリッジより薄い収納ケースやスリーブケースに光ディスクを入れて収納する場合には、収納枚数も増えることから、特許文献1のように前面板を回動させるだけでは回動範囲が不十分で、光ディスクそのものに施された表示や所望の光ディスクの確認をするのが困難である。更に、特許文献1の収納ケースは、内部のディスクカートリッジの重量バランスの影響を受け易い。更に特許文献1の収納ケースは、実質的には、前面板の回動のためにピンを使用しており、部品点数が複数であり、製造工程の短縮化を十分に図ることができるものではない。
【0009】
以上のような理由から、光ディスクの収納ケースにおいては、保管スペースの削減、整理保管のための補助用品の削減、ディスクの検索手間のための削減、廃棄梱包部材の削減、更なるコスト削減を総合的に考慮した販売梱包形態が求められている。
【0010】
【特許文献1】特開2001−97472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、内部に薄型収納物を立てた状態で保持できる収納ケースであって、製造工程及びコストの削減を図ることができ、内部に収納された収納物の多少にかかわらず、収納物を容易に視認することができ、収納物の検索が非常にし易い収納ケース及びこの収納ケースの組立方法を提供することを目的とする。
【0012】
具体的に、本発明は、挿脱口の開口範囲を大きくすることで、収納された薄型収納物を捲り易くし、収納された薄型収納物、特に光情報記録媒体を容易に検索することができる収納ケース及びこの収納ケースの組立方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、一枚のシート体だけで簡単に組み立てて完成される構成とすることで、製造工程の簡素化を図ることができる収納ケース及びこの収納ケースの組立方法を提供することを目的とする。
【0014】
更に、本発明は、シート体を厚紙とすることで、製造コストの更なる削減を図ることができる収納ケース及びこの収納ケースの組立方法を提供することを目的とする。
【0015】
更に、本発明は、梱包ケースをユーザがそのままファイリングケースとして使用することができるようにして梱包部材の有効活用をすることができる収納ケース及びこの収納ケースの組立方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る収納ケースは、内部に薄型収納物を立てた状態で収納する記録媒体の収納ケースであり、底板と、上記底板に、この底板の第1の辺に沿った第1の折曲部よりなる第1のヒンジを介して設けられた前面板と、上記底板に、上記第1の辺と対向する第2の辺に沿った第2の折曲部よりなる第2のヒンジを介して設けられた背面板と、上記背面板に設けられた一対の側板とを備える。上記前面板には、上記側板に沿った回動片が設けられ、上記底板には、上記側板に沿った回動規制片が設けられ、上記回動規制片は、上記背面板側の辺に上記回動片の係合部が係合する第1の回動規制部が設けられ、上記前面板側の辺に、上記側板の上記前面板と隣接する側縁部に設けられた規制部に係合する第2の回動規制部が設けられている。上記前面板は、上記第1のヒンジを介して回動するとき、上記前面板の回動片の係合部が上記第1の回動規制部に係合するまで回動可能であり、上記背面板は、上記第2のヒンジを介して回動するとき、上記側板の規制部が上記第2の回動規制部に係合するまで回動可能である。
【0017】
この収納ケースは、底板と、この底板の第1の辺に第1の折曲部を介して設けられる前面板と、上記底板の上記第1の辺と対向する第2の辺に第2の折曲部を介して設けられる背面板と、上記背面板の上記第2の折曲部に隣り合う第3及び第4の辺に第3及び第4の折曲部を介して設けられる一対の側板と、上記前面板の上記第1の折曲部に隣り合う第5及び第6の辺に第5及び第6の折曲部を介して設けられ先端側に係合部が設けられた回動片と、上記底板の上記第1及び第2の辺と隣り合う第7及び第8の辺に第7及び第8の折曲部を介して設けられると共に上記第7及び第8の折曲部と平行な第9及び第10の折曲部を介した先端側に規制片が設けられた回動規制片と、上記側板に上記第3及び第4の折曲部と平行な第11及び第12の折曲部を介して設けられる押さえ片とから構成された例えば一枚のシート体によって構成されている。また、上記第3及び第4の折曲部には係止孔が設けられ、上記第11及び第12の折曲部には挿入口が設けられている。
【0018】
この収納ケースは、上記回動規制片を上記第7及び第8の折曲部で折り曲げると共に、上記規制片を第9及び第10の折曲部で折り曲げて折り癖を付け、上記一対の側板を上記第3及び第4の折曲部で折り曲げる。次いで、上記背面板を上記回動規制片が上記側板の内側に位置するように上記第2の折曲部で折り曲げると共に、上記押さえ片を上記第11及び第12の折曲部で上記回動規制片を包囲するようにして折り曲げ、上記折り癖が付けられた規制片を上記側板から離間した状態とする。次いで、上記回動片を上記第5及び第6の折曲部で折り曲げると共に、上記前面板を上記第1の折曲部で折り曲げ、上記折り曲げられた回動片を、上記第11及び第12の折曲部の挿入口より挿入する。次いで、収納ケースは、上記第11及び第12の折曲部で折り曲げられた押さえ片を更に折り込み、上記押さえ片の係止部を、上記第3及び第4の折曲部の係止孔に係止することによって組み立てられる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、前面板が第1のヒンジを介して回動するとき、前面板の回動片の係合部が第1の回動規制部に係合するまで回動可能であり、背面板が上記第2のヒンジを介して回動するとき、側板の規制部が第2の回動規制部に係合するまで回動可能であることから、前面板と背面板とを外側に開くことで、薄型収納物の挿脱口を大きくすることができる。したがって、薄型収納物を立てた状態で保持することができ、更に、薄型収納物の表示や収納物そのものの確認が容易となり、検索が非常にし易くなる。更に、挿脱口を開いた際には、重量バランスを、複数の内部の薄型収納物を前面板側と背面板側に適宜分散することができ、バランス良く開口幅を調整することができる。
【0020】
換言すると、所望の薄型収納物を収納部内で重ね合わされた薄型収納物の中から見つけ出す際、隣接する薄型収納物の間隔を大きくすることができ、例えば薄型収納物の表面のメモ書きを容易に目視することができ、検索が容易となる。本発明は、検索製、生産性、使用性に優れ、光情報記録媒体のように薄型で一方の面に表示が行われる薄型収納物に特に好適である。また、本発明は、一枚のシート部材を組み立てることによって構成することができ、部品点数の削減により組み立て工程を簡素化することができると共に、製造コストの削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を適用した収納ケースについて図面を参照して説明する。
【0022】
図1及び図2に示す本発明を適用した収納ケース10は、薄型収納物である光ディスク1を複数枚収納するものであり、出荷時、店頭販売時においては、収納ケース10全体が熱収縮性のフィルムによってパック梱包されて陳列され、ユーザ購入後の使用時においては、ユーザが光ディスクを複数枚収納して保管するためのファイリングケースとして機能する。
【0023】
この収納ケースに収納される光ディスク1は、例えば直径が12cmの光ディスクであり、更に具体的には、追記又は書換型のCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)等を挙げることができる。これらの光ディスク1は、略矩形で一辺に挿入口2aが形成されたスリーブケース2に収納された状態で収納ケース10に縦置きに積層された状態で収納される。このスリーブケース2は、ポリプロピレン等の透明又は半透明の合成樹脂製の可撓性を有するシート体の3辺を融着して形成され、一辺に光ディスク1の挿入口2aを形成している。収納ケース10には、光ディスク1がスリーブケース2に収納された状態で、例えば最大20枚収納することができる。
【0024】
ユーザは、光ディスク1の信号記録面と反対側の非信号記録面に、記録内容に関するタイトル等の情報をメモ書きすることが多い。スリーブケース2は、透明又は半透明に形成されることで、ユーザが記録したメモ書きを外方から視認することができるようになっている。また、スリーブケース2の内部には、光ディスク1の信号記録面を保護するための紙又は不織布2bが収納されている。
【0025】
以上のようなスリーブケース2は、既存の光ディスク1の収納ケースの中で薄型に属するものである。本発明を適用した収納ケース10では、薄型に属するスリーブケース2を立てた状態で重ねて収納することで、より多くの光ディスク1を内部に収納できるようにしている。
【0026】
なお、以上のような収納ケース10に収納する収納物としては、光ディスク1といった記録媒体に限定されるものではなく、薄物の板状体であれば特に限定されない。また、収納物を記録媒体とするときには、上述のCDやDVD等の光情報記録媒体に限定されるものではなく、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク等を収納したディスクカートリッジ、半導体メモリを記憶素子に用いたICカード等であっても良い。記録媒体を直接外部に露出させないディスクカートリッジ、ICカード等では、スリーブケース2といった記録媒体を保護するケースに収納した状態で収納ケース10に収納する必要は必ずしもない。
【0027】
以上のようにスリーブケース2に収納された状態で光ディスク1が収納される収納ケース10は、図1及び図2に示すように、略矩形の底板11と、この底板11の一方の長辺に一体的に設けられる前面板12と、底板11の他方の長辺に一体的に設けられる背面板13と、背面板13と一体的に設けられる一対の側板14,15とから構成され、内部に、スリーブケース2に収納された光ディスクが最大で20枚収納される収納部16が形成される。
【0028】
なお、最大収納枚数は、20枚に限定されるものではなく、これより少なくても又多くても良く、この場合、収納部16の厚さを変更することで対応することができる。
【0029】
前面板12は、背面板13より低く形成され、また、収納部16に収納されたスリーブケース2より低く形成され、収納部16に収納したスリーブケース2の上側略1/3程度を前面に露出させるようにし、収納部16に収納した光ディスク1入りのスリーブケース2を目視し易くしている。すなわち、収納ケース10では、光ディスク1を収納した透明又は半透明のスリーブケース2を傾倒して捲り易くし、スリーブケース2を介して光ディスク1の非信号記録面に記載された記録内容に関するメモ書きを目視し易くなっている。また、背面板13は、収納部16に収納されたスリーブケース2を安定して収納することができるように、略同じ高さ又は僅かに低くなるように形成されている。背面板13の上端略中央部には、収納部16に収納されたスリーブケース2の出し入れを容易に行うことができるようにするため、切欠部16aが形成されている。
【0030】
側板14,15は、前面側が前面板12と略同じ高さに形成され、背面板13側に向かって高くなるように形成されている。側板14,15は、上端が前面から背面に向かって高くなるように形成されていることで、背面板13とで収納部16に安定して複数枚のスリーブケース2を収納することができるようにしている。また、側板14,15の背面側は、背面板13と同じ高さとするのではなく、やや低くなるように形成されている。これにより、収納ケース10では、例えば、収納部16にスリーブケース2を色分けして収納した際に、積層された状態のスリーブケース2の中から所望の光ディスク1が収納されたスリーブケース2を容易に見つけ出すことができるようにしている。
【0031】
以上のような外形形状を有する収納ケース10では、上面、前面上側及び両側面上側が開放されており、スリーブケース2の挿脱を行う挿脱口17となっている。
【0032】
この収納ケース10では、図2に示すように、底板11と前面板12とがなす第1の折曲部が前面板12を底板11に対して前方、すなわち図1及び図2中矢印A方向に回動させるための第1のヒンジ部18となっている。また、底板11と背面板13とがなす第2の折曲部が背面板13を後方に、すなわち図1及び図2中矢印B方向に回動させるための第2のヒンジ部19となっている。この収納ケース10では、前面板12が前方に所定角度、例えば15°回動し、背面板13が後方に所定角度、例えば15°回動し、合計で30°挿脱口17が開くことで、スリーブケース2の挿脱を行い易くすることができると共に、光ディスク1を収納したスリーブケース2を傾倒して捲り易くし、収納された光ディスク1を容易に検索することができるようにしている。
【0033】
なお、前面板12の回動角度と背面板13の回動角度は、上述した角度に限定されるものではなく、また、前面板12の回動角度と背面板13の回動角度は、異なっていても良い。また、前面板12と背面板13の回動角度は、収納物の形状、大きさ、重量等によって適宜変更可能である。
【0034】
上述した側板14,15の内側には、更に、押さえ片21,22が設けられ、収納ケース10の側面は、二重構造となっている。そして、側板14,15と押さえ片21,22の間には、前面板12の両側縁中程に設けられた回動片23,24と、底板11の両側縁に設けられた回動規制片25,26が設けられており、上述した前面板12の回動と背面板13との回動は、回動片23,24と回動規制片25,26とによって行われる。
【0035】
図1乃至図3に示すように、回動片23,24は、前面板12の両側縁中程に一体的に設けられ、側板14,15に沿うように略90°折曲されている。回動片23,24は、下側に向かって湾曲して形成され、先端部に、回動規制片25,26に係合する係合部23a,24aが形成されている。回動片23,24は、側板14,15と押さえ片21,22の折曲部に設けられた挿入口23b,24bより側板14,15と押さえ片21,22との間に挿入される。
【0036】
回動規制片25,26は、底板11の相対する短辺に一体的に設けられ、上側に略90°折曲されている。回動規制片25,26は、更に、前面板12側に規制片27,28が延長方向に一体的に設けられている。回動規制片25,26及び回動規制片25,26に連続し一体的な規制片27,28は、側板14,15と押さえ片21,22との間に挿入されている。
【0037】
回動規制片25,26の規制片27,28が設けられていない上端部25a,26aは、前面板12が図1乃至図3中反矢印A方向に回動し、底板11に対して略垂直の状態にあるとき、回動片23,24の係合部23a,24aの先端面23c,24cが突き当てられ、前面板12が図1乃至図3中反矢印A方向の内側に回動し過ぎないようにしている。回動規制片25,26の上端部25a,26bと連続する規制片27,28の背面板13側の側縁は、回動片23,24の係合部23a,24aが係合する第1の回動規制部25b,26bとなっている。第1の回動規制部25b,26bは、回動片23,24の係合部23a,24aの内側が係合することによって、前面板12の回動量を規制する。具体的に、第1の回動規制部25b,26bは、図3中θ1(例えば15°)の回動角を以て前面板12が底板11に対して回動するようにする。
【0038】
回動規制片25,26及び規制片27,28の前面板12側の側縁は、連続し直線をなすように形成され、更に、背面板13側に傾斜するように形成され、背面板13の回動量を規制する第2の回動規制部25c,26cとなっている。第2の回動規制部25c,26cは、背面板13が底板11に対して図1乃至図3中矢印B方向に回動したとき、側板14,15と押さえ片21,22との折曲部の内側の規制部29に突き当たり、背面板13が図3中θ2(例えば15°)の回動角を以て背面板13が底板11に対して回動するようにする。
【0039】
以上のような回動規制片25,26と規制片27,28とを側板14,15とで挟み込む押さえ片21,22は、その先端に係止部21a,22aが設けられ、この係止部21a,22aが背面板13と側板14,15との折曲部に設けられた係止孔21b,22bに係止されることによって、側板14,15と略平行な状態に保持される。これにより、側板14,15と押さえ片21,22との間には、回動片23,24と回動規制片25,26とが挟み込まれ、回動片23,24と回動規制片25,26とが確実に係脱するようになり、前面板12と背面板13の回動量を確実に規制することができる。なお、回動片23,24と回動規制片25,26と押さえ片21,22は、十分な強度を以て前面板12と背面板13とを回動支持することができれば何れか一方の側面のみに設けるようにしても良い。
【0040】
図2に示すように、収納ケース10では、第1のヒンジ部18又は第2のヒンジ部19を回動支点として前面板12、背面板13の何れか一方を外側に開くことも可能であるが、更に、前面板12、背面板13の両方を外側に開くことによって、挿脱口17を更に大きく開くことができる。これにより、収納ケース10は、収納部16に収納した光ディスク1を収納したスリーブケース2を傾倒して一枚ずつ容易に捲ることができ、また、スリーブケース2を捲った際、その隣接するスリーブケース2との間隔を大きくすることができることから、光ディスク1の非信号記録面に記録された記録内容に関するメモ書き等を容易に目視することができる。また、挿脱口17が開いた状態において、収納されているスリーブケース2は、前面板12と背面板13とに分散させて傾けることができ、収納ケース10の重量バランスを容易に可変することができる。
【0041】
ところで、この収納ケース10は、複数部品で構成して接着剤や接着テープ等の接着部材等を用いて組み立てても良いが、図4に示すように、一枚のシート体31を組み立てることによって形成しても良い。ここでシート体31は、合成樹脂製のシート等であっても良いが、ここでは厚紙によって形成されている。このように、収納ケース10は、一枚のシート体31で構成すると、部品点数の削減を図ることができると共に、容易に組立を行うことができる。また、厚紙で形成された収納ケース10は、合成樹脂のシート体で形成された場合に比べ裁断、溶解等により容易に廃棄処分することができる。
【0042】
図4は、この収納ケース10の展開図である。図4に示すように、シート体31の中央には、略矩形の底板11が設けられている。底板11の一方の長辺には、第1の折曲部41を介して略矩形の前面板12が形成されている。この第1の折曲部41は、上述した前面板12の第1のヒンジ部18となる部分である。また、底板11の他方の長辺には、第2の折曲部42を介して略矩形の背面板13が形成されている。この第2の折曲部42は、上述した背面板13の第2のヒンジ部19となる部分である。更に、背面板13の第2の折曲部42に隣り合う第3及び第4の辺には、第3及び第4の折曲部43,44を介して側板14,15が形成されている。第3及び第4の折曲部43,44の中程には、押さえ片21,22の係止部21a,22aが係止される係止孔21b,22bが形成されている。係止孔21b,22bは、係止部21a,22aの厚さと同じ又はやや幅狭に形成され、係止部21a,22aが圧入され、係止部21a,22aを確実に係止できるようにしている。
【0043】
前面板12の第1の折曲部41に隣り合う第5及び第6の辺には、第5及び第6の折曲部45,46を介して回動片23,24が形成されている。この回動片23,24の先端部には、係合部23a,24aが形成されている。更に、底板11の第1及び第2の折曲部41,42と隣り合う第7及び第8の短辺には、第7及び第8の折曲部47,48を介して回動規制片25,26が形成されている。回動規制片25,26には、第7及び第8の折曲部47,48と平行な第9及び第10の折曲部49,50を介した先端側に規制片27,28が形成されている。更に、側板14,15には、第3及び第4の折曲部43,44と平行な第11及び第12の折曲部51,52を介して押さえ片21,22が形成されている。第11及び第12の折曲部51,52には、中程に、回動片23,24が挿入される挿入口23b,24bが形成されている。挿入口23b,24bは、回動片23,24の厚さよりやや幅広に形成され、円滑に回動片23,24が移動するようになっている。また、押さえ片21,22の第11及び第12の折曲部51,52と平行な辺には、係止部21a,22aが形成されている。
【0044】
次に、収納ケース10の組立方法について説明する。
【0045】
先ず、図4中(1)に示すように、回動規制片25,26を第7及び第8の折曲部47,48を介して内側に折り曲げると共に、図4中(2)に示すように、第9及び第10の折曲部49,50を介して規制片27,28を内側に折り曲げ折り癖を付ける。
【0046】
次いで、図4中(3)に示すように、側板14,15を第3及び第4の折曲部43,44を介して内側に折り曲げる。
【0047】
次いで、図4中(4)に示すように、背面板13を、回動規制片25,26が側板14,15の内側に位置するように第2の折曲部42で折り曲げる。更に、図4中(5)に示すように、押さえ片21,22を第11及び第12の折曲部51,52で回動規制片25,26を挟み込むようにして途中まで折り曲げ、図5に示すような状態とする。すなわち、規制片27,28は、第11及び第12の折曲部51,52で折り癖が付けられていることから、回動片23,24に対して更に内側に折り曲がり、側板14,15から離間した状態となる。
【0048】
次いで、図4中(6)及び図5に示すように、回動片23,24を第5及び第6の折曲部45,46で内側に折り曲げると共に、図4中(7)に示すように、前面板12を第1の折曲部41で内側に折り曲げる。これに伴って、図5に示すように、回動片23,24は、係合部23a,23bを挿入端として、側板14,15と押さえ片21,22との間の第11及び第12の折曲部51,52に形成された挿入口23b,24bに挿入される。このとき、規制片27,28は、第9及び第10の折曲部49,50で折り癖が付けられ、側板14,15から離間した状態となっていることから、係合部23a,24bが規制片27,28に衝突することなく、規制片27,28の更に背面板13側まで円滑に挿入することができる。
【0049】
この後、途中まで折り曲げられた押さえ片21,22を更に側板14,15側に折り込み、折り癖が付けられている規制片27,28を側板14,15に突き当てるようにし、押さえ片21,22の係止部21a,22aを第3及び第4の折曲部43,44に設けられた係止孔21b,22bに係止する。
【0050】
以上のような組立方法によれば、図5に示すように、回動規制片25,26と連続した先端側の規制片27,28を第9及び第10の折曲部49,50で折り癖を付けてから、押さえ片21,22を、回動規制片25,26及び規制片27,28を側板14,15とで挟み込むようにして途中まで折り曲げ、この後、回動片23,24を第11及び第12の折曲部51、52の挿入口23b,24bより挿入するようにしていることから、回動片23,24が回動規制片25,26及び規制片27,28に衝突することなく、規制片27,28の背面板13側まで挿入することができる。そして、最後の工程で、折り癖が付けられている規制片27,28を側板14,15に突き当てるようにし、押さえ片21,22の係止部21a,22aを第3及び第4の折曲部43,44に設けられた係止孔21b,22bに係止することから、回動片23,24と回動規制片25,26とが曲げ方向に変位することが無くなり、確実に係脱するようにすることができ、前面板12と背面板13の回動量を確実に規制することができる収納ケース10を組み立てることができる。
【0051】
ここで、回動片23,24が挿入される挿入口23b,24bは、回動片23,24の厚さより幅広に形成されていることから、前面板12及び背面板13の回動操作を円滑に行うことができる。また、押さえ片21,22の係止部21a,22aが係止される背面板13と側板14,15との間の第3及び第4の折曲部43,44に形成された係止孔21b,22bは、係止部21a,22aの厚さより幅狭に形成されていることから、確実に係止部21a,22bを係止することができ、したがって、使用時に収納ケース10が分解してしまうことを防止することができる。
【0052】
以上のように組み立てられた図1及び図2に示すような収納ケース10は、前面板12が第1の折曲部41でなる第1のヒンジ部18を支点とし、背面板13が第2の折曲部42でなる第2のヒンジ部19を支点として、それぞれ独立して外側に開くように構成されていることから、挿脱口17を大きくすることができる。したがって、収納部16に重ね合わされて収納された光ディスク1を収納したスリーブケース2は、ユーザが検索を行うとき、容易に一枚ずつ捲ることができ、また、隣接するスリーブケース2との間隔を大きくすることができることから、光ディスク1の非信号記録面に記載された記録内容に関するメモ書きもスリーブケース2を介して容易に目視することができる。
【0053】
また、挿脱口17が開いた状態において、収納されている光ディスク1を収納したスリーブケース2を複数枚収納した状態において挿脱口17が開かれたとき、収納されているスリーブケース2は、前面板12と背面板13とに分散して傾けることができる。したがって、収納ケース10は、収納物の重量バランスを容易に可変することができると共に、挿脱口17の開口幅を自由に変えることもでき、取り扱いが容易となる。
【0054】
また、この収納ケース10は、一枚の厚紙を用いて組み立てられているものであるから、ユーザは、収納ケース10が傷んだとき、可燃ゴミとして容易に廃棄処分することができる。また、収納ケース10は厚紙であるから、輸送時等に破損等の虞もなく、更に、再利用のしづらい合成樹脂の使用を控えることができる。また、収納ケース10は、一枚のシート体31で構成されていることで、部品点数の削減を図ることができると共に、組み立て作業を簡単に行うことができる。
【0055】
また、この収納ケース10は、既存の収納ケースの中で薄型に属するスリーブケース2に光ディスクを収納した状態で収納部16に収納するようにしていることから、より多くの光ディスク1を収納することができる。
【0056】
この収納ケース10は、以上のように、ユーザが購入後においても、光ディスク1を収納しておくためにユーザが引き続き使用するファイリングケースとして機能する他に、複数枚の光ディスク1を熱収縮性のフィルムで1パック化して販売する際の梱包ケースとしても機能する。
【0057】
例えば、図6に示すように、店頭で販売されるときには、収納ケース10とは別部材の蓋体61によって、挿脱口17が閉塞される。この蓋体61も、収納ケース10と同様に、厚紙等の一枚のシート体によって形成されている。このシート体は、略矩形をなし、背面板13と収納部16に収納したスリーブケース2との間に挿入される挿入板62と、挿脱口17の上面を覆う上板63と、挿脱口17の前面側を覆うと共に前面板12を覆う覆板64とを有し、全体が略コ字状に形成されている。挿入板62は、上板63に対して折曲部を介して内側に折り曲げることによって形成されており、覆板64は、上板63に対して内側に折り曲げることによって形成されている。
【0058】
この蓋体61は、挿入板62を背面板13と収納部16に収納したスリーブケース2との間に挿入し、覆板64を前面板12の外側から覆うようにして、収納ケース10の挿脱口17を閉塞する。そして、販売時には、収納ケース10は、挿脱口17が蓋体61によって閉塞された状態で、更に、全体が透明又は半透明の熱収縮性のフィルムによって被覆されて1パック化されている。蓋体61は、図6に示すように、側板14,15の上側を閉塞しないようにし、露出部65を設けている。そして、露出部65は、収納部16に収納された収納物、すなわち積層された状態の光ディスク1が収納されたスリーブケース2を目視することができるようにし、例えばユーザが購入時収納枚数等を確認することができるようにしている。この蓋体61は、ユーザの購入後、収納ケース10より取り外されて廃棄されることになるが、厚紙等で形成されていることから、可燃ゴミとして容易に廃棄処分することができる。
【0059】
以上のような挿脱口17を閉塞する蓋体61は、図7に示す蓋体71のように、収納ケース10と一体的であっても良い。図7は、蓋体71を収納ケース10と一体的にしたときの展開図を示す。この蓋体71は、第2の折曲部42と平行な背面板13の辺に、背面板13と連続して挿脱口17の上面を覆う上板72が設けられ、更に、この上板72に連続して覆板73が設けられている。背面板13と上板52との間は、挿脱口17を閉塞する際の折曲部となると共にユーザの使用に蓋体71を切除するできるようにする切取線75となっている。また、上板72と覆板73との間は、挿脱口17の閉塞時、覆板73が前面板12に沿うようにするための折曲部76となっている。更に、覆板73の先端部は、前面板12の内側に挿入する挿入部77となっている。
【0060】
この蓋体71は、収納ケース10が組み立てられた後、ミシン目等で構成された切取線75で挿脱口17側に折り曲げられ、更に、覆板73が折曲部76で前面板12に沿うように折り曲げられ、挿入部77が前面板12とスリーブケース2との間に挿入されることで、挿脱口17を閉塞する。そして、販売には、全体が透明又は半透明の熱収縮性のフィルムによって被覆されて1パック化される。このとき、蓋体71は、図8に示すように、側板14,15の上側を閉塞し無いようにし、露出部78を設けている。露出部78は、収納部16に収納された収納物、すなわち積層された状態の光ディスク1が収納されたスリーブケース2を目視することができるようにし、例えばユーザが購入時収納枚数等を確認することができるようにしている。そして、蓋体71は、ユーザが開封するとき、切取線75で切除され、挿脱口17を開放する。
【0061】
以上のような蓋体71は、収納ケース10を構成するシート体31の一部として構成されていることから、上述の蓋体61のように、別のシート体で蓋体を設ける必要が無くなり、製造工程の簡素化を図ることができる。
【0062】
更に、収納ケース10の蓋体は、図9に示すように、箱体状の蓋体81で構成しても良い。この蓋体81は、収納ケース10全体を被覆することができるように形成され、底面に開口部82が設けられている。この蓋体81は、開口部82より収納ケース10の上側から挿入され、収納ケース10の底面を除く周囲を被覆する。そして、販売には、全体が透明又は半透明の熱収縮性のフィルムによって被覆されて1パック化される。この蓋体81によれば、挿脱口17全体を覆うことができることから、収納物である光ディスク1をしっかりと保護することができ、搬送時の振動等によっても光ディスクや収納ケース10が汚損することを防止することができる。また、この蓋体81には、開口部82を構成する少なくとも一辺に、蓋体81を収納ケース10より外し易くするための切欠部83が設けられている。この蓋体81も、厚紙等の一枚のシート体によって組み立てられており、その製造が容易であると共に、廃棄処分が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明を適用した光ディスクの収納ケースを示す斜視図である。
【図2】上記収納ケースが開いた状態を示す斜視図である。
【図3】図1のI−I断面図である。
【図4】上記収納ケースの展開図である。
【図5】上記収納ケースの組み立て途中の状態を示す斜視図である。
【図6】収納ケースと分離した蓋体によって閉塞された状態を示す斜視図である。
【図7】蓋体を収納ケースと一体的にしたときの展開図である。
【図8】蓋体が一体的に設けられた収納ケースの斜視図である。
【図9】密閉型の蓋体によって収納ケースが閉塞された状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0064】
1 光ディスク、2 スリーブケース、2a 挿入口、10 収納ケース、11 底板、12 前面板、13 背面板、14,15 側板、16 収納部、17 挿脱口、18 第1のヒンジ部、19 第2のヒンジ部、21,22 押さえ片、21a,22a 係止部、21b,22b 係止孔、23,24 回動片、23a,24a 係合部、23b,24b 挿入口、23c,24c 先端面、25,26 回動規制片、25a,26a 上端部、25b,26b 第1の回動規制部、25c,26c 第2の回動規制部、27,28 規制片、29 規制部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に薄型収納物を立てた状態で収納する収納ケースにおいて、
底板と、
上記底板に、この底板の第1の辺に沿った第1の折曲部よりなる第1のヒンジを介して設けられた前面板と、
上記底板に、上記第1の辺と対向する第2の辺に沿った第2の折曲部よりなる第2のヒンジを介して設けられた背面板と、
上記背面板に設けられた一対の側板とを備え、
上記前面板には、上記側板に沿った回動片が設けられ、
上記底板には、上記側板に沿った回動規制片が設けられ、
上記回動規制片は、上記背面板側の辺に上記回動片の係合部が係合する第1の回動規制部が設けられ、上記前面板側の辺に、上記側板の上記前面板と隣接する側縁部に設けられた規制部に係合する第2の回動規制部が設けられ、
上記前面板は、上記第1のヒンジを介して回動するとき、上記前面板の回動片の係合部が上記第1の回動規制部に係合するまで回動可能であり、
上記背面板は、上記第2のヒンジを介して回動するとき、上記側板の規制部が上記第2の回動規制部に係合するまで回動可能であることを特徴とする収納ケース。
【請求項2】
上記底板、上記前面板、上記背面板、上記一対の側板、上記回動片及び上記回動規制片は、一枚のシート体で形成されている請求項1記載の収納ケース。
【請求項3】
更に、上記側板には、上記回動片及び回動規制片を押さえ込む押さえ片が設けられ、
上記回動片は、上記側板と上記押さえ片との間の折曲部に設けられた挿入口より上記側板と上記押さえ片との間に挿入され、
上記規制部は、上記折曲部の内側に設けられる請求項1又は請求項2記載の収納ケース。
【請求項4】
上記押さえ片の先端には、係止部が設けられ、上記係止部は、上記側板と上記背面板との折曲部に形成された係止孔に係止される請求項3記載の収納ケース。
【請求項5】
上面、前面上側、両側面の上側に亘って設けられる薄型収納物の挿脱口は、蓋体によって閉塞され、
上記蓋体は、上記上面及び上記前面上側を閉塞する請求項1乃至請求項4の内何れか1項記載の収納ケース。
【請求項6】
上記蓋体は、折曲部を介して上記背面板と一体的に形成されている請求項5記載の収納ケース。
【請求項7】
上記シート体は、厚紙で形成されている請求項2記載の収納ケース。
【請求項8】
上記薄型収納物は、光情報記録媒体である請求項1乃至請求項7の内何れか1項記載の収納ケース。
【請求項9】
内部に薄型収納物を立てた状態で収納する収納ケースの組立方法において、
上記収納ケースは、底板と、この底板の第1の辺に第1の折曲部を介して設けられる前面板と、上記底板の上記第1の辺と対向する第2の辺に第2の折曲部を介して設けられる背面板と、上記背面板の上記第2の折曲部に隣り合う第3及び第4の辺に第3及び第4の折曲部を介して設けられる一対の側板と、上記前面板の上記第1の折曲部に隣り合う第5及び第6の辺に第5及び第6の折曲部を介して設けられ先端側に係合部が設けられた回動片と、上記底板の上記第1及び第2の辺と隣り合う第7及び第8の辺に第7及び第8の折曲部を介して設けられると共に上記第7及び第8の折曲部と平行な第9及び第10の折曲部を介した先端側に規制片が設けられた回動規制片と、上記側板に上記第3及び第4の折曲部と平行な第11及び第12の折曲部を介して設けられる押さえ片とを有し、
上記第3及び第4の折曲部に係止孔が設けられ、上記第11及び第12の折曲部に挿入口が設けられており、
上記回動規制片を上記第7及び第8の折曲部で折り曲げると共に、上記規制片を第9及び第10の折曲部で折り曲げて折り癖を付け、
上記一対の側板を上記第3及び第4の折曲部で折り曲げ、
上記背面板を上記回動規制片が上記側板の内側に位置するように上記第2の折曲部で折り曲げると共に、上記押さえ片を上記第11及び第12の折曲部で上記回動規制片を包囲するようにして折り曲げ、上記折り癖が付けられた規制片を上記側板から離間した状態とし、
上記回動片を上記第5及び第6の折曲部で折り曲げると共に、上記前面板を上記第1の折曲部で折り曲げ、上記折り曲げられた回動片を、上記第11及び第12の折曲部の挿入口より挿入し、
上記第11及び第12の折曲部で折り曲げられた押さえ片を更に折り込み、上記押さえ片の係止部を、上記第3及び第4の折曲部の係止孔に係止する収納ケースの組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−82867(P2006−82867A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−272445(P2004−272445)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000204284)太陽誘電株式会社 (964)
【Fターム(参考)】