説明

受講管理サーバ及び受講管理方法

【課題】
ユーザの受講状況を管理する受講管理サーバとネットワークを介して接続されるユーザ端末を使用してユーザが講座を受講でき、かつ、受講管理サーバとユーザ端末との間で送受信されるデータのデータ量を抑制することができる受講管理サーバ及び受講管理方法を提供する。
【解決手段】
ユーザデータ格納モジュール30bが、ユーザ端末3a〜3kを使用して講座を受講するユーザに係るユーザデータをユーザデータ保持部に格納し、表示制御モジュール30dが、受講履歴保持部32によって保持される前記受講履歴に基づいて、ユーザ端末3a〜3kに接続される記録媒体に記録されている講座データを、ユーザ端末3a〜3kの表示部に表示させ、履歴更新モジュール30eが、ユーザ端末3a〜3kから送信される受講状況通知に応じて、受講履歴を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して、ユーザ端末と接続される受講管理サーバ及び、当該受講管理サーバを用いる受講管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを介してユーザ端末と接続される受講管理サーバから、学習教材や、講義している講師の映像である講義データを含む講座データがユーザ端末に提供され、ユーザが、そのユーザ端末を用いて学習をするシステムが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
これによれば、ユーザは、時間や場所の制約なく、講座を受講することが可能となる。又、受講管理サーバにおいて、ユーザによる講座の受講状況、講座内容の理解度を管理することができる。
【特許文献1】特開2003−280510号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来は、学習のために必要な講座データはネットワークを介して受講管理サーバからユーザ端末に提供されていた。特に、講師が講義を行う映像を講義データとして提供する場合等、映像のデータが必要な場合には、大きな容量のファイルをユーザ端末に提供しなければならない。従って、受講管理サーバとユーザ端末との間のネットワークを介して送受信されるデータのデータ量が膨大となる。又、ユーザ端末が大きなデータを受信しつつ、ユーザが滞りなく学習するためには、高速にデータを送受信できるネットワークを用いなければならなかった。
【0005】
そこで、本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、ユーザの受講状況を管理する受講管理サーバとネットワークを介して接続されるユーザ端末を使用してユーザが講座を受講でき、かつ、受講管理サーバとユーザ端末との間で送受信されるデータのデータ量を抑制することができる受講管理サーバ及び受講管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴は、ネットワークを介して、ユーザ端末と接続される受講管理サーバであって、前記ユーザ端末を使用して講座を受講するユーザに係るユーザデータをユーザデータ保持部に格納するユーザデータ格納部と、ユーザ毎の受講履歴を保持する受講履歴保持部と、前記受講履歴に基づいて、前記ユーザ端末に接続される記録媒体に記録されている講座データを、前記ユーザ端末の表示部に表示させる表示制御部と、前記ユーザ端末から送信される受講状況通知に応じて、前記受講履歴保持部によって保持される前記受講履歴を更新する履歴更新部とを備えることを要旨とする。
【0007】
かかる特徴によれば、ユーザデータ保持部がユーザデータを保持し、受講履歴保持部が受講履歴を保持するため、受講管理サーバにおいて、ユーザの受講状況が管理できる。又、表示制御部が、受講履歴に基づいて、講座データを、ユーザ端末の表示部に表示させるため、ユーザは、ユーザ端末を使用して講座を受講することができる。更に、ユーザ端末の表示部に表示される講座データは、ユーザ端末に接続される記録媒体に記録されているため、受講管理サーバとユーザ端末との間で送受信されるデータのデータ量を抑制することができる。
【0008】
本発明の第1の特徴において、前記ユーザの理解度を判定するための試験問題を送信する試験問題送信部と、前記試験問題に対する解答を受信する解答受信部と、前記解答受信部によって受信された前記解答に基づいて、前記ユーザの試験結果を判定する試験結果判定部と、前記試験結果判定部によって判定された前記試験結果を保持する試験結果保持部に、前記試験結果を格納する試験結果格納部とを更に備えるように構成されていてもよい。
【0009】
かかる特徴によれば、試験問題送信部がユーザの理解度を判定するための試験問題を送信し、解答受信部が試験問題に対する解答を受信し、試験結果判定部が受信された解答に基づいて、ユーザの試験結果を判定し、試験結果格納部が試験結果を試験結果保持部に格納する。このため、受講管理サーバにおいて、ユーザの理解度を管理することができる。
【0010】
本発明の第2の特徴は、ネットワークを介して、ユーザ端末と接続される受講管理サーバが、前記ユーザ端末を使用して講座を受講するユーザに係るユーザデータをユーザデータ保持部に格納するステップと、記受講管理サーバが、前記受講管理サーバが、前記受講履歴保持部によって保持される前記受講履歴に基づいて、前記ユーザ端末に接続される記録媒体に記録されている講座データを、前記ユーザ端末の表示部に表示することを要求する表示要求を前記ユーザ端末に送信するステップと、前記ユーザ端末が、前記受講管理サーバからの前記表示要求に応じて、前記記録媒体に記録されている前記講座データを前記表示部に表示するステップと、前記ユーザ端末が、受講状況を通知する受講状況通知を送信するステップと、前記受講管理サーバが、前記ユーザ端末から受信した受講状況通知に応じて、前記受講履歴保持部によって保持される前記受講履歴を更新するステップとを備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザの受講状況を管理する受講管理サーバとネットワークを介して接続されるユーザ端末を使用してユーザが講座を受講でき、かつ、受講管理サーバとユーザ端末との間で送受信されるデータのデータ量を抑制することができる受講管理サーバ及び受講管理方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(本発明の一実施形態に係る受講システムの構成)
図1を参照して、本実施形態に係る受講システム1の構成について説明する。図1に示されるように、本実施形態に係る受講システム1は、インターネット(通信ネットワーク)2と、ユーザ端末3a〜3kと、ファイアウォール4a,4bと、LAN5a〜5cと、WAN6と、受講管理サーバ7とを備える。尚、ファイアウォール4aと受講管理サーバ7とは受講管理システム10に含まれ、ファイアウォール4bと、LAN5a〜5cと、WAN6と、ユーザ端末3c〜3kとは社内ネットワーク20に含まれる。
【0013】
インターネット2は、受講管理システム10と、ユーザ端末3a,3bと、社内ネットワーク20との間の通信を中継する。インターネット2には例えばインターネットや専用線等が用いられる。
【0014】
ユーザ端末3a〜3kは、講座を受講するユーザによって使用される端末である。又、各ユーザ端末3a〜3kには、講座データが記録されたCD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体が接続されている。ユーザ端末3a,3bは、例えば自宅等からインターネット2を介して受講管理システム10にアクセスして、講座を受講するユーザによって使用されるユーザ端末である。又、ユーザ端末3c〜3kは、例えば、社内研修として社内ネットワーク20を介して受講管理システム10にアクセスして講座を受講するユーザによって使用されるユーザ端末である。
【0015】
ファイアウォール4aは、受講管理システム10へ外部から侵入されるのを防ぎ、ファイアウォール4bは、社内ネットワーク20へ外部から侵入されるのを防ぐ。
【0016】
LAN5a〜5cは、同じ建物の中にあるユーザ端末やプリンタ等が接続されるネットワークを示している。図1に示す受講システム1では、ユーザ端末3c〜3eがLAN5aに、ユーザ端末3f〜3hがLAN5bに、ユーザ端末3i〜3kがLAN5cに、それぞれ接続されている。
【0017】
WAN6は、本社と支店の間等、地理的に離れた地点にあるコンピュータが接続されるネットワークを示している。
【0018】
即ち、社内ネットワーク20においては、例えば、LAN5aが設けられている本店、LAN5bが設けられている支店、LAN5cが設けられている支店に設置されるユーザ端末3c〜3kが、LAN5a〜5c及びWAN6を介してファイアウォール4bに接続されている。
【0019】
受講管理サーバ7は、インターネット2とファイアウォール4a,4b等を介して、ユーザ端末3a〜3kと接続される。
【0020】
(本発明の一実施形態に係る受講管理サーバの構成)
図2を参照して、本実施形態に係る受講管理サーバ7の構成について説明する。図2に示すように、受講管理サーバ7は、処理制御装置(CPU)30を備え、接続モジュール30aと、ユーザデータ格納モジュール30bと、認証モジュール30cと、表示制御モジュール30dと、履歴更新モジュール30eと、試験実施モジュール30fと、試験結果判定モジュール30gと、試験結果格納モジュール30hと、アンケート実施モジュール30iとをCPU30に内蔵する構成とすることができる。これらのモジュールは、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータにおいて、所定のプログラム言語を利用するための専用プログラムを実行することにより実現することができる。又、処理制御装置(CPU)30には、ユーザデータ保持部31と、受講履歴保持部32と、試験結果保持部33と、アンケート結果保持部34と、入力部35と、出力部36とが接続されている。
【0021】
ユーザデータ保持部31は、ユーザ端末3a〜3kを使用して講座を受講するユーザに係るユーザデータを保持する。ユーザデータ保持部31は、ユーザの氏名、連絡先、所属会社名等を含むユーザデータを、ユーザIDに関連づけて保持する。又、ユーザデータ保持部31は、認証に用いられるパスワードをユーザIDに関連づけて保持する。
【0022】
受講履歴保持部32は、ユーザ毎の受講履歴を保持する。具体的には、受講履歴保持部32は、ユーザが現在受講している講座及び過去に受講した講座に関する情報を、ユーザIDに関連づけて保持する。講座に関する情報には、講座名、進度、受講時期、試験結果等が含まれる。
【0023】
試験結果保持部33は、講座の受講中若しくは受講後に実施される試験の結果をユーザIDに関連づけて保持する。試験の結果には、実施された試験の点数や、合格か不合格か等が含まれる。
【0024】
アンケート結果保持部34は、ユーザに対して行ったアンケートの結果を保持する。
【0025】
ユーザデータ保持部31と、受講履歴保持部32と、試験結果保持部33とには、RAM等の内部記憶装置を用いてもよく、ハードディスクやフレキシブルディスク等の外部記憶装置を用いてもよい。
【0026】
入力部35は、キーボード、マウス等の機器を指す。入力部35から入力操作が行われると、対応するキー情報が処理制御装置(CPU)30に伝達される。
【0027】
出力部36は、モニタなどの画面を指す。出力部36としては、液晶表示装置(LCD)、発光ダイオード(LED)パネル、エレクトロルミネッセンス(EL)パネル等が使用可能である。
【0028】
接続モジュール30aは、受講管理サーバ7をインターネット2に接続し、データの送受信を行う。即ち、受講管理サーバ7は、接続モジュール30aと、インターネット2と、ファイアウォール4aとを介して、ユーザ端末3a,3bに接続され、接続モジュール30aと、インターネット2と、ファイアウォール4a,4bと、WAN6とLAN5a〜5cとを介してユーザ端末3c〜3kに接続される。
【0029】
ユーザデータ格納モジュール30bは、ユーザデータをユーザデータ保持部31に格納するユーザデータ格納部である。ユーザデータ格納モジュール30bは、接続モジュール30aを介して、ユーザ端末3a〜3kから取得したユーザデータをユーザデータ保持部31に格納する。又、例えば、会社の社員研修として受講システム1が用いられる場合等に、会社からの要請に応じて、社員毎のユーザデータが入力部35から受講管理サーバ7に入力される。このような場合には、ユーザデータ格納モジュール30bは、入力部35を介してユーザデータを取得してもよい。
【0030】
又、ユーザデータ格納モジュール30bは、後述する認証モジュール30cにユーザIDの発行を要求し、認証モジュール30cからユーザIDを取得する。ユーザデータ格納モジュール30bは、取得したユーザIDと、取得したユーザデータとを関連づけてユーザデータ格納モジュール30bに格納する。その際、ユーザデータ格納モジュール30bは、ユーザ端末3a〜3kから取得したパスワード若しくは、自動的に設定したパスワード(例えば、ユーザIDと共通)を併せてユーザデータ保持部31に格納する。
【0031】
更に、ユーザデータ格納モジュール30bは、後述する認証モジュール30cによって、正規のユーザであると判断されたユーザによって操作されるユーザ端末3a〜3kからユーザデータ更新要求を受けた場合に、ユーザデータ保持部31によって保持されるユーザデータを更新する。
【0032】
認証モジュール30cは、ユーザ端末3a〜3kから取得したユーザIDとパスワードとを用いてユーザ認証を行う。具体的には、認証モジュール30cは、ユーザ端末3a〜3kからユーザIDとパスワードを取得し、取得したユーザID及びパスワードを、ユーザデータ保持部31に保持されているユーザID及びパスワードと比較し、一致する場合には正規のユーザであると判断し、一致しない場合には、正規のユーザでないと判断することができる。尚、認証モジュール30cが、正規のユーザでないと判断した場合には、その旨の通知をユーザ端末3a〜3kに送信することによって、エラーメッセージをユーザ端末3a〜3kの表示画面に表示させる。
【0033】
又、認証モジュール30cは、ユーザデータ格納モジュール30bからの要求に応じて、ユーザIDを発行してユーザデータ格納モジュール30bに提供する。
【0034】
表示制御モジュール30dは、受講履歴保持部32によって保持される受講履歴に基づいて、ユーザ端末3a〜3kに接続される記録媒体に記録されている講座データを、ユーザ端末の表示部に表示させる表示制御部である。
【0035】
具体的には、表示制御モジュール30dは、ユーザ端末3a〜3kから、接続モジュール30aを介して環境情報を取得する。環境情報には、ユーザ端末3a〜3kにおいて、CD−ROM等の記録媒体が接続されているドライブ名が含まれる。表示制御モジュール30dは、認証モジュール30cによって、正規のユーザであると判断された場合には、受講履歴保持部32を参照し、当該ユーザが受講しなければならない講座のリストを必須受講講座リストとして取得する。表示制御モジュール30dは、接続モジュール30aを介して、取得した必須受講講座リストを含む必須受講講座通知をユーザ端末3a〜3kに送信する。その際、表示制御モジュール30dは、ユーザ端末3a〜3kから取得した環境情報に基づいて、表示させる講座データへのパスを指定する。
【0036】
表示制御モジュール30dは、必須受講講座リストから選択された講座の識別情報を含む受講要求をユーザ端末3a〜3kから取得した場合に、ユーザ端末3a〜3kに接続されている記録媒体に記録されている講座データの中から、取得した識別情報によって識別される講座に係る講座データの表示を要求する講座データ表示要求を、接続モジュール30aを介してユーザ端末3a〜3kに送信する。尚、講座の識別情報とは、講座名や、講座のID等である。
【0037】
履歴更新モジュール30eは、ユーザ端末3a〜3kから送信される受講状況通知に応じて、受講履歴保持部32によって保持される受講履歴を更新する履歴更新部である。履歴更新モジュール30eは、ユーザ端末3a〜3kから、講座データとして表示されている教材を読み終えた旨の通知や、講義データの再生が終了した旨の通知や、試験の解答等を受講履歴状況通知として取得した際に、当該講座の受講が終了した旨を受講履歴保持部32に格納することによって、受講履歴を更新する。又、履歴更新モジュール30eは、後述する試験結果判定モジュール30gから取得した試験結果に応じて受講履歴を更新してもよい。
【0038】
試験実施モジュール30fは、接続モジュール30aを介してユーザ端末3a〜3kに試験問題を送信し、解答を受信する。即ち、試験実施モジュール30fと接続モジュール30aとは、ユーザの理解度を判定するための試験問題を送信する試験問題送信部として機能する。又、試験実施モジュール30fと接続モジュール30aとは、試験問題に対する解答を受信する解答受信部としても機能する。
【0039】
試験実施モジュール30fは、受信した解答を試験結果判定モジュール30gに提供する。又、試験実施モジュール30fは、接続モジュール30aを介して、試験結果判定モジュール30gから取得した試験結果をユーザ端末3a〜3kに送信する。
【0040】
試験結果判定モジュール30gは、取得した解答に基づいて、試験結果を判定する試験結果判定部である。試験結果は、点数であってもよいし、理解度のランクを示す値であってもよいし、合格か不合格かを示すものであってもよい。
【0041】
試験結果格納モジュール30hは、試験結果判定モジュール30gによって判定された試験結果を試験結果保持部33に格納する試験結果格納部である。
【0042】
アンケート実施モジュール30iは、接続モジュール30aを介してユーザ端末3a〜3kにアンケートを送信し、回答を取得する。アンケート実施モジュール30iは、取得した回答若しくは、取得した回答の分析結果をアンケート結果保持部34に格納する。尚、アンケート実施モジュール30iは、アンケート結果保持部34を参照して、当該ユーザからアンケートに対する回答を取得しているか否かを判断した上でアンケートを送信してもよい。
【0043】
又、図示していないが、受講管理サーバ7は、プログラム保持部を備えてもよい。プログラム保持部は、表示制御処理や、履歴更新処理、試験実施処理等を処理制御装置(CPU)10に実行させるための受講管理プログラムを保存する記録媒体である。記録媒体には、例えば、RAM、ハードディスク、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、ICチップ、カセットテープ等を用いることができる。このようなプログラムを保持した記録媒体によれば、プログラムの保存、運搬、販売などを容易に行うことができる。
【0044】
(本発明の一実施形態に係る受講管理方法)
次に、本発明の実施の形態に係る受講管理方法について、図3,4を参照して説明する。図4は、ユーザ端末3a〜3kにおける画面の遷移の様子を示す。尚、以下において説明する受講管理方法は、プログラム保持部などに保持された受講管理プログラムを読み出し、実行することによっても実現できる。
【0045】
ステップ101において、受講管理サーバ7上のユーザデータ格納モジュール30bがユーザデータをユーザデータ保持部31に格納する。尚、本実施の形態においては、ユーザデータは、ユーザが受講を開始する前に事前にユーザデータ保持部31に格納されている。
【0046】
ステップ102において、ユーザ端末3a〜3kに講座データが記録された記録媒体を接続することによって、ブラウザが起動される。その際表示画面には、図4に示されるスタート画面100が表示されている。尚、ユーザ端末3a〜3kに記録媒体が接続されるとは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体が、ユーザ端末3a〜3kに接続されるCDドライブやDVDドライブに挿入されることを意味する。又、本実施の形態においては、Windows(登録商標)等に備えられているオートラン機能でブラウザが起動される。
【0047】
ステップ103において、ユーザ端末3a〜3kが、環境情報を受講管理サーバ7に送信し、受講管理サーバ7上の接続モジュール30aが環境情報を取得する。
【0048】
ステップ104において、ユーザ端末3a〜3kが、キーボード等の入力機器を介して入力されるユーザID、パスワードを取得する。その際、表示画面には、図4に示される認証画面101が表示されている。認証画面101は、ユーザID、パスワードを入力すべきテキストボックス等を備える。
【0049】
ステップ105において、ユーザ端末3a〜3kが、取得したユーザIDとパスワードとを含むユーザ認証要求を受講管理サーバ7に送信し、受講管理サーバ7上の接続モジュール30aがユーザ認証要求を取得する。
【0050】
ステップ106において、受講管理サーバ7上の認証モジュール30cが、ユーザ認証要求に含まれるユーザIDとパスワードとを用いてユーザ認証を行う。
【0051】
ステップ106において、正規のユーザであると判断された場合に、ステップ107において、受講管理サーバ7上の表示制御モジュール30dが、受講履歴保持部32を参照し、必須受講講座リストを取得する。
【0052】
ステップ108において、受講管理サーバ7上の表示制御モジュール30dが、接続モジュール30aを介して、必須受講講座リストを含む必須受講講座通知をユーザ端末3a〜3kに送信する。
【0053】
ステップ109において、ユーザ端末3a〜3kが、取得した必須受講講座リストを表示部に表示する。その際、表示画面には、図4に示される受講必須講座一覧102が表示されている。
【0054】
ステップ110において、ユーザ端末3a〜3kが、キーボード等の入力機器を介してユーザから必須受講講座リストに含まれる講座を受講する旨の指示を受け、当該講座の識別情報を含む受講要求を受講管理サーバ7に送信する。
【0055】
ステップ111において、受講管理サーバ7上の表示制御モジュール30dが、接続モジュール30aを介して、ユーザ端末3a〜3kに、受講要求に含まれる識別情報によって識別される講座に係る講座データの表示を要求する講座データ表示要求を送信する。講座データ表示要求には、表示させる講座データへのパスが含まれる。
【0056】
ステップ112において、ユーザ端末3a〜3kが、講座データ表示要求に応じて、記録媒体に記録されている講座データを表示画面に表示する。その際、表示画面には、図4に示されるVB(Video Browser)受講画面104が表示されている。VB受講画面内には、講義をしている講師の映像や、講義に用いられる板書内容等が表示される。
【0057】
ステップ113において、ユーザ端末3a〜3kが、受講管理サーバ7に試験受験要求を送信し、受講管理サーバ7の接続モジュール30aが試験受講要求を受信する。ユーザ端末3a〜3kは、講座データの表示が終了した際に自動的に試験受験要求を受講管理サーバ7に送信してもよいし、表示画面上に表示されたボタンがクリックされること等によって、ユーザから試験受験の指示を取得した際に試験受験要求を受講管理サーバ7に送信してもよい。本実施の形態においては、講義データの表示が終了した際に、表示画面には、図4に示される試験開始画面105が表示される。ユーザ端末3a〜3kは、この画面上に設けられたボタンがクリックされることによってユーザから試験受験の指示を取得した際に、試験受験要求を受講管理サーバ7に送信する。
【0058】
ステップ114において、受講管理サーバ7上の試験実施モジュール30fが接続モジュール30aを介してユーザ端末3a〜3kに試験問題及び試験問題の解説を送信する。
【0059】
ステップ115において、ユーザ端末3a〜3kが、受講管理サーバ7から取得した試験問題を表示画面に表示する。本実施の形態においては、図4に、問題1の画面106、問題5の画面108として示されるように、1問ずつ、問題が表示される。又、ユーザ端末3a〜3kが、ユーザからキーボード等の入力機器を介して入力される解答を取得した場合に、図4に、解説1の画面107、解説2の画面109として示されるように、問題毎の解説が表示される。
【0060】
ステップ116において、ユーザ端末3a〜3kは、キーボード等の入力機器を介して、ユーザから取得した試験問題の解答を受講管理サーバ7に送信する。又、受講管理サーバ7上の接続モジュール30aが試験問題の解答を受信する。
【0061】
ステップ117において、受講管理サーバ7上の試験結果判定モジュール30gが、取得した解答に基づいて、試験結果を判定する。
【0062】
ステップ118において、受講管理サーバ7上の試験結果格納モジュール30hが、試験結果を試験結果保持部33に格納する。
【0063】
ステップ119において、受講管理サーバ7上の試験実施モジュール30fが接続モジュール30aを介してユーザ端末3a〜3kに試験結果を送信する。
【0064】
ステップ120において、ユーザ端末3a〜3kが、受信した試験結果を表示する。その際表示画面には、図4に示される試験結果表示画面110が表示されている。
【0065】
ステップ121において、受講管理サーバ7上の履歴更新モジュール30eが、当該講座の受講が終了した旨を受講履歴保持部32に格納することによって受講履歴を更新する。
【0066】
ステップ122において、受講管理サーバ7上のアンケート実施モジュール30iが、接続モジュール30aを介して、ユーザ端末3a〜3kにアンケートを送信する。
【0067】
ステップ123において、ユーザ端末3a〜3kが、受信したアンケートを表示する。その際表示画面には、図4に示されるアンケート入力画面111が表示されている。
【0068】
ステップ124において、ユーザ端末3a〜3kは、キーボード等の入力機器を介して、ユーザからアンケートの回答を取得し、取得した回答を受講管理サーバ7に送信する。
【0069】
ステップ125において、受講管理サーバ7上の表示制御モジュール30dが、の接続モジュール30aを介して、必須受講講座リストを含む必須受講講座通知をユーザ端末3a〜3kに送信する。
【0070】
ステップ126において、ユーザ端末3a〜3kが、取得した必須受講講座リストを表示部に表示する。その際表示画面には、図4に示される受講必須講座一覧102が表示されている。
【0071】
ステップ127において、キーボード等の入力機器を介して、ユーザからログオフの指示を受けたユーザ端末3a〜3kが、受講管理サーバ7にログオフ通知を送信する。尚、ユーザ端末3a〜3kは、ユーザからのログオフの指示を、図4に示されるログオフ画面112が表示されている際に、ユーザから入力機器を介して取得する。
【0072】
ステップ128において、受講管理サーバ7は、メモリ領域の開放等の終了処理を行う。
【0073】
尚、図4に示されるID,PW変更画面113は、受講必須講座一覧102を示す画面が表示されている際に、ユーザから入力機器を介してID又はパスワードの変更要求を取得した際に表示される画面である。ユーザが、ID,PW変更画面113が表示されている際に、ID又はパスワードを入力することによって、変更確認画面114が表示される。ID又はパスワードの変更確認が終わると、受講必須講座一覧102が表示される。
【0074】
又、受講可能講座一覧103は、受講必須講座一覧102を示す画面が表示されている際に、ユーザから入力機器を介して受講可能講座一覧の表示要求を取得した際に表示される画面である。この場合、ユーザ端末3a〜3kは、受講可能講座リストを要求する受講可能講座リスト要求を受講管理サーバ7に送信する。受講管理サーバ7上の表示制御モジュール30dは、受講履歴保持部32を参照し、当該ユーザが受講できる講座のリストを受講可能講座リストとして取得する。表示制御モジュール30dは、接続モジュール30aを介して、取得した受講可能講座リストを含む受講可能講座通知をユーザ端末3a〜3kに送信する。ユーザ端末3a〜3kは、受講可能講座リストに含まれる講座を表示画面に表示する。
【0075】
ユーザは、受講可能講座リストに含まれる講座を受講する旨の指示をユーザ端末3a〜3kに与えることができる。この場合も、ステップ110で示したのと同様に、ユーザ端末3a〜3kは、当該講座の識別情報を含む受講要求を受講管理サーバ7に送信する。
【0076】
尚、受講可能講座とは、例えば、必須受講講座ではないがオプションとして受講できる講座も含む。一方、受講可能講座には、必須受講講座であっても、その前段階となる講座の理解度が必要なレベルまで達していないような講座は含まれない。
【0077】
又、ブラウザ上には、ユーザが終了を要求するためのボタンが設けられており、VB受講画面104、試験開始画面105、問題1の画面106、解説1の画面107、問題5の画面108、解説5の画面109、試験結果表示画面110又はアンケート入力画面111が表示されている際にユーザが終了を要求することができる。図4に示されている終了115は、ユーザ端末3a〜3kの表示画面には、受講システムに関する画面は表示されていないことを示す。
【0078】
(効果)
このような受講システム1によれば、ユーザデータ保持部31がユーザデータを保持し、受講履歴保持部32が受講履歴を保持するため、受講管理サーバ7において、ユーザの受講状況が管理できる。又、表示制御モジュール30dが、受講履歴に基づいて、講座データを、ユーザ端末3a〜3kの表示部に表示させるため、ユーザは、ユーザ端末3a〜3kを使用して講座を受講することができる。
【0079】
更に、ユーザ端末3a〜3kの表示部に表示される講座データは、ユーザ端末3a〜3kに接続されるCD−ROM等の記録媒体に記録されているため、受講管理サーバ7とユーザ端末3a〜3kとの間で送受信されるデータのデータ量を抑制することができる。従って、受講管理サーバ7と、ユーザ端末3a〜3kとの間に低速にデータを送受信するネットワークが存在する場合であっても、ユーザは滞りなく学習することができる。又、例えば、通常は社内ネットワーク20に含まれるユーザ端末3c〜3kを使用して講座を受講するユーザが、講座データが記録されたCD−ROM等を自宅に持ち帰ることによって、自宅に設置されたユーザ端末3a,3bを使用して講座を受講することも可能である。
【0080】
又、試験実施モジュール30fと接続モジュール30aとがユーザの理解度を判定するための試験問題を送信し、試験問題に対する解答を受信し、試験結果判定モジュール30gが、受信された解答に基づいて、ユーザの試験結果を判定し、試験結果格納モジュール30hが、試験結果を試験結果保持部33に格納する。このため、受講管理サーバ7において、ユーザの理解度を管理することができる。
【0081】
更に、本実施の形態においては、認証モジュール30cが、受講管理サーバ7にアクセスするユーザについてユーザ認証を行う。このため、実際のユーザ以外の人に当該ユーザの受講状態や試験結果を参照される危険を抑制できる。又、実際のユーザ以外の人が、当該ユーザになりすまして受講を進めてしまうような危険も抑制できる。
【0082】
又、本実施の形態においては、アンケート実施モジュール30iによって講座の受講後にアンケートが実施され、アンケート結果がアンケート結果保持部34に格納される。このため、アンケート結果に基づいて、講座内容を改善することが容易となる。
【0083】
更には、受講履歴や、試験結果、アンケート結果が、受講管理サーバ7において一括して管理される。このため、例えば、会社からの委託によって社員研修が実施される場合に、会社に対して、社員に係るデータを一括して提供することも可能である。具体的には、受講管理サーバ7は、接続モジュール30aを介して、会社に設置されている社内研修用の端末等に接続し、受講履歴保持部32によって保持されている受講履歴と、試験結果保持部33によって保持されている試験結果と、アンケート結果保持部34によって保持されているアンケート結果とを、送信することができる。
【0084】
(変更例)
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0085】
例えば、本発明の実施の形態に係る受講管理サーバ7において、図2に示すように、ユーザデータ保持部31と、受講履歴保持部32と、試験結果保持部33と、アンケート結果保持部34とを分けて備えると説明したが、一つの保持部が、複数の種類のデータを保持しても構わない。
【0086】
又、本発明の実施の形態に係る受講管理サーバ7は、接続モジュール30aと、ユーザデータ格納モジュール30bと、認証モジュール30cと、表示制御モジュール30dと、履歴更新モジュール30eと、試験実施モジュール30fと、試験結果判定モジュール30gと、試験結果格納モジュール30hと、アンケート実施モジュール30iとを一つの処理制御装置(CPU)30内に備えるとして説明したが、それらが2つあるいはそれ以上の処理制御装置に分かれていても構わない。その場合は、それらの処理制御装置間でデータの送受信が行えるようにバスなどで装置間が接続されているものとする。
【0087】
或いは、図1において、受講管理システム10と、ユーザ端末3a,3bと、社内ネットワーク20との間の通信を中継するネットワークはインターネット2であるとしているが、インターネットでなく、専用線を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る受講システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る受講管理サーバの構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る受講管理方法のシーケンス図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係るユーザ端末における画面遷移を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
1…受講システム
2…インターネット
3a〜3k…ユーザ端末
4a,4b…ファイアウォール
5a〜5c…LAN
6…WAN
7…受講管理サーバ
10…受講管理システム
20…社内ネットワーク
30…CPU
30a…接続モジュール
30b…ユーザデータ格納モジュール
30c…認証モジュール
30d…表示制御モジュール
30e…履歴更新モジュール
30f…試験実施モジュール
30g…試験結果判定モジュール
30h…試験結果格納モジュール
30i…アンケート実施モジュール
31…ユーザデータ保持部
32…受講履歴保持部
33…試験結果保持部
34…アンケート結果保持部
35…入力部
36…出力部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して、ユーザ端末と接続される受講管理サーバであって、
前記ユーザ端末を使用して講座を受講するユーザに係るユーザデータをユーザデータ保持部に格納するユーザデータ格納部と、
ユーザ毎の受講履歴を保持する受講履歴保持部と、
前記受講履歴に基づいて、前記ユーザ端末に接続される記録媒体に記録されている講座データを、前記ユーザ端末の表示部に表示させる表示制御部と、
前記ユーザ端末から送信される受講状況通知に応じて、前記受講履歴保持部によって保持される前記受講履歴を更新する履歴更新部と
を備えることを特徴とする受講管理サーバ。
【請求項2】
前記ユーザの理解度を判定するための試験問題を送信する試験問題送信部と、
前記試験問題に対する解答を受信する解答受信部と、
前記解答受信部によって受信された前記解答に基づいて、前記ユーザの試験結果を判定する試験結果判定部と、
前記試験結果判定部によって判定された前記試験結果を保持する試験結果保持部に、前記試験結果を格納する試験結果格納部と
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の受講管理サーバ。
【請求項3】
ネットワークを介して、ユーザ端末と接続される受講管理サーバが、前記ユーザ端末を使用して講座を受講するユーザに係るユーザデータをユーザデータ保持部に格納するステップと、
前記受講管理サーバが、前記受講履歴保持部によって保持される前記受講履歴に基づいて、前記ユーザ端末に接続される記録媒体に記録されている講座データを、前記ユーザ端末の表示部に表示することを要求する表示要求を前記ユーザ端末に送信するステップと、
前記ユーザ端末が、前記受講管理サーバからの前記表示要求に応じて、前記記録媒体に記録されている前記講座データを前記表示部に表示するステップと、
前記ユーザ端末が、受講状況を通知する受講状況通知を送信するステップと、
前記受講管理サーバが、前記ユーザ端末から受信した受講状況通知に応じて、前記受講履歴保持部によって保持される前記受講履歴を更新するステップと
を備えることを特徴とする受講管理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−106275(P2006−106275A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−291664(P2004−291664)
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【出願人】(304047576)株式会社メディアリンク (1)
【Fターム(参考)】