可変周波数力率制御充電装置
【課題】バッテリーの負荷状態を感知し、軽負荷状態で重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度でスイッチング素子を動作させることにより、電力変換効率(力率)を改善できるようにした可変周波数力率制御充電装置を提供する。
【解決手段】本発明は、可変周波数力率制御充電装置に関し、交流電源を直流電源に変換する交流−直流変換部12;スイッチング素子のスイッチング動作によって力率を補正して出力する力率補正回路13;力率補正回路13から出力される直流電源をバッテリー充電用直流電源に変換して出力する直流−直流変換部14;及び力率補正回路13のスイッチング素子をパルス信号のパルス幅を変調してスイッチング制御を遂行する時、前記パルス信号の周波数を可変してスイッチング制御を遂行する力率補正回路制御部18を含む可変周波数力率制御充電装置を提供することにより、軽負荷の状態でも力率を維持することができる。
【解決手段】本発明は、可変周波数力率制御充電装置に関し、交流電源を直流電源に変換する交流−直流変換部12;スイッチング素子のスイッチング動作によって力率を補正して出力する力率補正回路13;力率補正回路13から出力される直流電源をバッテリー充電用直流電源に変換して出力する直流−直流変換部14;及び力率補正回路13のスイッチング素子をパルス信号のパルス幅を変調してスイッチング制御を遂行する時、前記パルス信号の周波数を可変してスイッチング制御を遂行する力率補正回路制御部18を含む可変周波数力率制御充電装置を提供することにより、軽負荷の状態でも力率を維持することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変周波数力率制御充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電気自動車の主動力源として用いられるバッテリーは、電気自動車の走行によって充電されている電圧が放電されるため、一定時間及び距離を走行した後には必ず電気的な充電がなされなければならない。
【0003】
電気自動車の主動力源であるバッテリーを充電する方式は大きく、システムによる分類と充電電流による分類とに分けられ、システムによる分類は、電気自動車に充電装置が含まれる搭載型充電方式と外部に別途に設けられる充電装置を利用する別置型充電方式とに分けられる。
【0004】
また、充電電流による分類は、20A以下の電流で長時間充電する普通充電方式と30A以上の電流で短時間内に充電する急速充電方式とに分けられる。
【0005】
通常的に、普通充電では車両に搭載されている搭載型充電装置を利用し、急速充電では外部に別途に設けられている別置型充電装置を利用する。
【0006】
このような電気自動車の充電方式において、前記搭載型充電装置は、力率補正回路と、力率補正回路制御部、直流−直流変換部及び充電制御部で構成される。
【0007】
ここで、前記力率補正回路制御部は、力率補正回路から出力される電圧と電流を感知し、力率補正回路上のスイッチング素子をスイッチング制御して力率を維持している。
【0008】
このような充電装置において、バッテリーの状態が電力供給量の多い重負荷(抵抗値が小さい)状態から電力供給量が少ない軽負荷(抵抗値が大きい)状態に幅広く変化する際、広範囲の負荷領域で高効率化が要求される。
【0009】
しかし、従来技術による充電装置において、軽負荷状態で依然として重負荷状態と同一のスイッチング頻度を有するパルス幅変調方式を用いて力率補正回路制御部が力率補正回路のスイッチング素子をスイッチングするため、力率補正回路の内部の電力消費量が相対的に大きくなり、重負荷に比べて軽負荷時に電力変換効率が顕著に落ちるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決するために導き出されたものであり、バッテリーの負荷状態を感知し、軽負荷状態で重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度でスイッチング素子を動作させることにより、電力変換効率(力率)を改善できるようにした可変周波数力率制御充電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述のような目的を果たすための本発明は、交流電源の入力を受けて直流電源に変換して出力する交流−直流変換部;スイッチング素子を含んで、前記スイッチング素子のスイッチング動作によって前記交流−直流変換部から出力される直流電源の力率を補正して出力する力率補正回路;前記力率補正回路から出力される直流電源をバッテリー充電用直流電源に変換して出力する直流−直流変換部;及び前記力率補正回路の出力直流電源に応じて前記力率補正回路のスイッチング素子をパルス信号のパルス幅を変調してスイッチング制御を遂行する時、バッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて前記パルス信号の周波数を可変してスイッチング制御を遂行する力率補正回路制御部を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の前記力率補正回路制御部は、バッテリーの負荷状態が軽負荷状態である時に重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度を有するように、前記パルス信号の周波数を可変することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の前記力率補正回路制御部は、前記力率補正回路のスイッチング素子をスイッチング制御するために、パルス信号のパルス幅が変調されたパルス信号を出力するパルス幅変調器;及び前記パルス幅変調器から出力される前記パルス信号をバッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて周波数を可変して、前記スイッチング素子のスイッチング制御を遂行するパルス周波数変調器を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の前記パルス周波数変調器は、前記バッテリー管理装置から負荷状態に比例する出力電圧と基準電圧の入力を受けて、入力された信号を比較して出力する比較部;電源電圧と連結された第1端子、接地電圧と連結された第2端子及び第3端子を有するトランジスター;前記トランジスターの前記第1及び第2端子の間に並列に連結されたキャパシタ;前記比較部の出力端と前記トランジスターの前記第1端子に連結され、周波数が可変されたパルス信号を出力するラッチ;及び前記周波数が可変されたパルス信号を遅延させて前記トランジスターの第3端子に提供する遅延部を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、前記交流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記交流−直流変換部に出力するフィルター部をさらに含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記直流−直流変換部から出力される直流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記バッテリーに出力する充電フィルター部をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の前記交流−直流変換部は、4個のダイオードがブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の前記力率補正回路は、前記交流−直流変換部の一つの端子に直列に連結されたインダクター;前記インダクターに直列かつ負荷端に向けて正方向に連結され、逆方向に流れる電流を遮断するブロッキングダイオード;前記インダクターの出力端に第1端子が連結され、第2端子が前記交流−直流変換部の他の端子に連結され、前記力率補正回路制御部から第3端子を介して印加されるスイッチング制御信号に応じてオン/オフ動作を遂行して、前記スイッチング素子としての機能を遂行するスイッチングトランジスター;及び前記ブロッキングダイオードの出力端子と前記交流−直流変換部の他の端子の間に連結された蓄積キャパシタを含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の前記直流−直流変換部は、前記力率補正回路から出力される直流電源を交流電源に変換する直流−交流変換器;前記直流−交流変換器から出力される交流電源を昇圧または減圧して出力する無接点変圧器;及び前記無接点変圧器から出力される昇圧または減圧された前記交流電源をバッテリー用直流電源に変換して出力する交流−直流変換器を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の前記直流−交流変換器は、前記力率補正回路の出力側の一つの端子に第1端子が連結され、無接点変圧器の二つの端子夫々に第2端子が連結された一対のスイッチングトランジスター;前記無接点変圧器の二つの端子夫々に第1端子が連結され、前記力率補正回路の他側端子に第2端子が連結された他の一対のスイッチングトランジスター;及び前記無接点変圧器の2次側の巻線から逆流する電流を防止するために、夫々の前記スイッチングトランジスターの第1端子と第2端子の間に逆方向に連結された4個の逆並列ダイオードを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
【0022】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は、通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0023】
上述のような本発明によると、バッテリーの負荷状態に応じる可変周波数で力率補正回路を制御することにより、バッテリーの状態が重負荷から軽負荷に変化される間に力率を一定に維持することができる。
【0024】
また、本発明によると、バッテリーの負荷状態に応じる可変周波数で力率補正回路を制御することにより、スイッチング損失を減少させ、電力消耗を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施例による可変周波数力率制御充電装置のブロック図である。
【図2】図1の可変周波数力率制御充電装置の回路図である。
【図3】図2の力率補正回路の連続電流モード(continuous current mode;CCM)の波形図である。
【図4】図2の力率補正回路の不連続電流モード(discontinuous current mode;DCM)の波形図である。
【図5】バッテリーに流れる電流(ILoad)の変化につれて力率補正回路制御部から出力されるパルス信号を示す波形図である。
【図6】図2の直流−直流変換部で生成された波形の例示図である。
【図7】図1のパルス周波数変調部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面に係わる以下の詳細な説明および好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の説明において、係わる公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にぼかす可能性があると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0027】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の好ましい第1実施例による可変周波数力率制御充電装置のブロック図である。
【0029】
図1を参照すると、本発明の第1実施例による可変周波数力率制御充電装置は、商用電源部10、フィルター部11、交流−直流変換部12、力率補正回路13、直流−直流変換部14、充電フィルター部15、スイッチング部16、バッテリー17、力率補正回路制御部18、充電制御部19、バッテリー管理装置(BMS)20を備えている。そして、前記力率補正回路制御部18は、パルス幅変調器18−1とパルス周波数変調器18−2を含んでいる。
【0030】
ここで、商用電源部10は、系統電源に連結され、送電線路から交流電源の供給を受けてフィルター部11に供給する。
【0031】
前記フィルター部11は、商用電源部10に連結され、外部から入力された交流(AC)電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。前記フィルター部11としては、例えばEMI(Electromagnetic Interference)フィルターが用いられる。
【0032】
そして、前記交流−直流変換部12は、入力端が前記フィルター部11の出力端に連結され、フィルター部11を通過した交流電源の入力を受けて直流電源に変換させて出力する。
【0033】
前記力率補正回路(PFC)13は、交流電源が前記交流−直流変換部12を通過して整流される時、交流(AC)電源の電流波形と電圧波形の位相差による位相損失が最小化されるように力率を補正する。
【0034】
次に、前記直流−直流変換部14は、力率補正回路13の出力端に連結され、力率補正回路13から出力される直流電源の入力を受けて、電気自動車のバッテリー充電に適した直流電源に変化させて出力する。
【0035】
このような前記直流−直流変換部14は、例えば、擬似共振型フライバック(Quasi−Resonant Flyback)コンバーター、フォワード(Forward)コンバーター、フル−ブリッジ(Full−bridge)コンバーター及びハーフ−ブリッジ(Half−bridge)コンバーターなどが用いられることができる。
【0036】
前記充電フィルター部15は、前記直流−直流変換部14に連結され、出力される直流電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。このような充電フィルター部15は選択的に含まれることができる。
【0037】
前記スイッチング部16は、直流−直流変換部14または充電フィルター部15とバッテリー17の間に連結され、直流−直流変換部14または充電フィルター部15とバッテリー17の間の電気的連結を導通または短絡させる機能を遂行する。
【0038】
そして、バッテリー17は、電気自動車に必要な電源を充電して放電する装置であり、2次電池が用いられる。
【0039】
一方、力率補正回路制御部18は、力率補正回路13の出力端に連結され、力率補正回路13から出力される直流値を感知して、力率補正回路13に含まれたスイッチング素子をスイッチング制御する。
【0040】
この際、力率補正回路制御部18は、バッテリー管理装置20から充電制御部19を経由したり、直接的にバッテリー充電状態による負荷情報の入力を受けて、重負荷である場合は高い周波数を用いたパルス幅変調を用いて(即ち、高い周波数に周波数を可変しながらパルス幅制御を遂行する可変周波数パルス幅制御を用いて)力率補正回路13のスイッチング素子を駆動し、軽負荷状態では低い周波数を用いたパルス幅変調を用いて(即ち、低い周波数に周波数を可変しながらパルス幅制御を遂行する可変周波数パルス幅制御を用いて)力率補正回路13のスイッチング素子を駆動することにより、軽負荷状態で不必要に高いスイッチング頻度によるスイッチング損失を抑制しながら力率を維持するようにする。
【0041】
即ち、前記力率補正回路制御部18は、力率補正回路13のスイッチング素子に印加される制御用球形波をバッテリーの負荷状態に応じて、備えられたパルス幅変調器(PWM)18−1とパルス周波数変調器(PFM)18−2を通じてパルス幅(デューティ比(duty rate))と周波数を調節することができる。
【0042】
具体的には、前記パルス幅変調器18−1は、半導体素子を含み、前記半導体素子のスイッチング速度に応じて球形波形態の電圧または電流波形のパルス幅を調節する。
【0043】
一方、前記パルス周波数変調器18−2は、前記半導体素子のスイッチング速度に応じて球形波形態の電圧または電流波形の周波数を調節する。
【0044】
この際、前記パルス周波数変調器18−2は、重負荷状態では高い周波数の球形波制御信号を生成して出力し、軽負荷状態では低い周波数の球形波制御信号を生成して出力して、軽負荷状態で不必要に高いスイッチング頻度によるスイッチング損失を抑制しながら力率を維持するようにする。
【0045】
この際、前記パルス幅変調器18−1によるパルス幅調節を先に遂行した後、前記パルス周波数変調器18−2による周波数調節を遂行したり、前記パルス周波数変調器18−2によって周波数調節を遂行した後、前記パルス幅変調器18−1によってパルス幅調節を遂行することができる。
【0046】
一般的に、バッテリー17が重負荷状態から軽負荷状態に急速に変化される趨勢を考慮すると、このような趨勢に応じることができる前者の方式がより好ましい。
【0047】
一方、充電制御部19は、直流−直流変換部14から出力される直流値を感知して直流−直流変換部14を制御する。
【0048】
そして、充電制御部19は、バッテリー管理装置20から伝送されるバッテリー17の負荷状態情報の伝送を受けて力率補正回路制御部18に伝送する。
【0049】
勿論、充電制御部19がバッテリー管理装置20から伝送されるバッテリー17の負荷状態を判断して、重負荷である場合は前記力率補正回路制御部18を制御して出力される力率補正回路13の制御信号の周波数を高めるように制御し、軽負荷である場合は前記力率補正回路制御部18を制御して出力される力率補正回路13の制御信号の周波数を低めるように制御することもできる。
【0050】
この他にも、前記充電制御部19は、バッテリー管理装置20から充電装置とバッテリー17との連結の可否及び充電電圧の伝送を受けて、充電電圧が基準値以下である場合はスイッチング部16をオンさせて充電が行われるようにし、充電電圧が基準値以上である場合はスイッチング部16をオフさせて直流−直流変換部14とバッテリー17の電気的連結を遮断するようにする。
【0051】
次に、前記バッテリー管理装置20は、バッテリー17の充電時に諸般動作を管理し、バッテリー17の負荷状態を感知して前記充電制御部19や力率補正回路制御部18に伝送する。
【0052】
このように構成される可変周波数制御充電装置は、負荷状態を感知して、重負荷状態では高い周波数を用いて力率補正回路13のスイッチング素子を駆動し、軽負荷状態では低い周波数で力率補正回路13のスイッチング素子を動作させて、スイッチング頻度を低めることにより、スイッチング損失を抑制しながら力率を維持するようにする。
【0053】
図2は、本発明の第1実施例による可変周波数力率制御充電装置の回路図である。
【0054】
図2を参照すると、本発明の可変周波数力率制御充電装置を構成するフィルター部11は、商用電源部10の一端子に直列に連結された2個のインダクターL11、L12と、商用電源部10の他端子に直列に連結された2個のインダクターL13、L14と、インダクターL11とL12の間と接地の間に連結されたキャパシタC11及びインダクターL13とL14の間と接地の間に連結されたキャパシタC12からなっている。
【0055】
このように、前記フィルター部11は、商用電源部10にインダクターL11、L12、L13、L14が直列に連結され、キャパシタC11、C12が並列に連結されて、外部から入力された交流AC電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。
【0056】
ここで、前記フィルター部11は、インダクター−キャパシタ−インダクターに連結される方式で具現したが、インダクターのみで具現したり、インダクターにキャパシタが連結された方式で具現することもできる。
【0057】
次に、交流−直流変換部12は、4個のダイオードD21、D22、D23、D24がブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成され、このようなブリッジ電波整流回路は、周期的に陽と陰の二つの方向に変化する交流(AC)電源を電波整流して、一つ方向の電波整流波形を有する直流(DC)電源に変換する。
【0058】
具体的には、前記ブリッジ電波整流回路の第1端子aに陽の電流が印加されると第1ダイオードD21及び第4ダイオードD24がオン(on)されて通過するようになり、前記ブリッジ回路の第2端子bに陰の電流が印加されると第2ダイオードD22及び第3ダイオードD23がオン(on)されて通過するようになる。
【0059】
従って、前記交流−直流変換部12のブリッジ電波整流回路の両端の間に、即ち、第1端子aと第2端子bの間に負荷を連結すると、前記ブリッジ回路を経た電流は、常に第1端子aから第2端子bの方向に一定に流れるようになる。即ち、電流の方向が常に一定に維持される。
【0060】
次に、力率補正回路13は、交流−直流変換部12の一つの端子に直列に連結されたインダクターL31と、前記インダクターL31に直列かつ負荷端に向けて正方向に連結され、逆方向に流れる電流を遮断するブロッキングダイオードD31と、インダクターL31の出力端にコレクター端子が連結され、エミッター端子が前記交流−直流変換部12の他の端子に連結され、ベース端子が力率補正回路制御部18に連結され、力率補正回路制御部18から出力される可変周波数パルス幅制御信号に応じてオン/オフ動作を繰り返すスイッチングトランジスターTr31と、前記ダイオードD31の出力端子と前記交流−直流変換部12の他の端子の間に連結された蓄積キャパシタC31とを備えている。
【0061】
前記スイッチングトランジスターTr31のコレクター端子とエミッター端子の間には、ダイオードD31が並列かつ逆方向に連結されている。
【0062】
このような構成で力率補正回路13は、交流−直流変換部12から脈動する直流電圧を受信する。
【0063】
そして、スイッチングトランジスターTr31がオンされると、交流−直流変換部12からインダクターL31及びスイッチングトランジスターTr31を介して電流が流れて、電磁気エネルギーがインダクターL31の電磁場に蓄積される。
【0064】
これと反対に、スイッチングトランジスターTr31がオフされると、インダクターL31とブロッキングダイオードD31を介して電流が流れて、インダクターL31の電磁気エネルギーは蓄積キャパシタC31に移動する。
【0065】
前記力率補正回路13の出力は、力率補正回路制御部18によって調節された蓄積キャパシタC31の両端の直流電圧である。
【0066】
この際、図3に図示されたように、インダクターL31を介して周期Tsの間に連続的な電流が流れる場合を連続電流モード(continuous current mode、CCM)とし、図4に図示されたように、周期Tsの間にインダクターLを介して流れる電流が部分的に遮断される場合を不連続電流モード(discontinuous current mode、DCM)とする。
【0067】
前記力率補正回路13が連続電流モードで動作する時スイッチングトランジスターTr31がオンされると、上述したように、交流−直流変換部12からスイッチングトランジスターTr31を介して電流が流れて電磁気エネルギーがインダクターL31の電磁場に蓄積される。この際、力率補正回路13の出力電圧が時間が流れるにつれて小さくなると、インダクターL31を介して逆方向電流が流れる不連続モードが存在する。
【0068】
この際、力率補正回路制御部18は、スイッチングトランジスターTr31がオフされるように制御して、スイッチングトランジスターTr31を介して流れる逆方向電流が遮断されるようにする。
【0069】
このような前記力率補正回路制御部18によるスイッチングトランジスターTr31の制御は、前記スイッチングトランジスターTr31のベースに印加されるパルス(球形波)信号のデューティ比を変化させることであり、パルス幅変調制御とすることができる。
【0070】
一方、バッテリー17に電源を供給する時、電力供給量が多い重負荷(出力抵抗値が小さい)から電力供給量が少ない軽負荷(出力抵抗値が大きい)に幅広くバッテリー17の負荷状態が変化されるが、この際、広範囲な負荷領域で高効率化が要求される。
【0071】
この場合、重負荷に比べて軽負荷時に電力変換効率(力率)が顕著に低下する傾向がある。その理由は、消費電力の全体で占めるスイッチング素子であるスイッチングトランジスターTr31のスイッチング損失が相対的に大きくなるためである。
【0072】
本発明では、バッテリー17の負荷状態に応じて電力変換効率の低下を改善するために、負荷状態に応じてスイッチング周期を変化させる周波数変調方式を加えて、スイッチングトランジスターTr31に対するスイッチング動作を制御する。
【0073】
これをより具体的に説明すると、力率補正回路制御部18は、負荷抵抗が小さくなると、即ち、出力電流が小さくなると、スイッチングトランジスターTr31のスイッチング頻度を減少させて(即ち、スイッチング制御信号のパルス信号の周波数周期を減少させて)、スイッチング動作による電力損失を減少させる。
【0074】
反面、力率補正回路制御部18は、負荷抵抗が大きい時(重負荷である時)、スイッチング頻度を増加させて(即ち、スイッチング制御信号のパルス信号の周波数周期を増加させて)、主にパルス幅変調方式に依存してスイッチングトランジスターTr31のスイッチング動作を遂行するように制御する。
【0075】
これに係わり、図5は、バッテリー17に流れる電流(ILoad)の変化につれて力率補正回路制御部18から出力されるパルス信号を示すが、バッテリー17に流れる電流が増加すると出力されるパルス信号の周波数は高くなる。
【0076】
これと反対に、バッテリー17に流れる電流が減少すると、力率補正回路制御部18から出力されるパルス信号の周波数は低くなる。
【0077】
次に、直流−直流変換部14は、直流−交流変換器14−1と、無接点変圧器14−2及び交流−直流変換器14−3で構成される。
【0078】
ここで、前記直流−交流変換器14−1は、力率補正回路13の出力側の一つの端子にコレクターが連結され、無接点変圧器14−2の二つの端子夫々にエミッターが連結された一対のスイッチングトランジスターTr41、Tr42と、無接点変圧器14−2の二つの端子夫々にコレクターが連結され、力率補正回路13の他側端子にエミッターが連結された一対のスイッチングトランジスターTr43、Tr44とで構成されている。
【0079】
そして、前記直流−交流変換器14−1は、無接点変圧器14−2の2次側の巻線から逆流する電流を防止するために、夫々のスイッチングトランジスターTr41、Tr42、Tr43、Tr44のコレクターとエミッターの間に逆方向に連結された4個の逆並列ダイオードD41、D42、D43、D44で構成されている。
【0080】
このように構成された前記直流−交流変換器14−1は、図6に図示されたように、4個のスイッチングトランジスターのベース端子SP1、SP2、SP3、SP4がスイッチングされて、無接点変圧器14−2の2次側巻線にVTのような交流電流を提供する。
【0081】
一方、無接点変圧器14−2の1次側巻線は、直流−交流変換器14−1に連結され、2次側巻線は交流−直流変換器14−3に連結されている。
【0082】
また、無接点変圧器14−2の1次側巻線には、共振インダクターL41と共振キャパシタC41が直列に連結されていて、適切な素子値の選択によって最大電力の伝送が可能であるようにする。
【0083】
このような無接点変圧器14−2は、1次側巻線に印加される電圧と電流を巻線比に応じて昇圧または減圧し、2次側巻線に伝達して、交流−直流変換器14−3に一定の電流が印加されるようにする。
【0084】
そして、前記交流−直流変換器14−3は、4個のダイオードD45、D46、D47、D48がブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成され、第1端子cに陽の電流が印加されると第1ダイオードD45及び第4ダイオードL48がオン(on)されて通過するようになり、前記ブリッジ回路の第2端子dに陰の電流が印加されると第2ダイオードL46及び第3ダイオードL47がオン(on)されて通過するようになる。
【0085】
従って、交流−直流変換器14−3のブリッジ電波整流回路の両端の間に、即ち、第1端子cと第2端子dの間に負荷を連結すると、前記ブリッジ回路を経た電流は常に第1端子cから第2端子dの方向に一定に流れるようになる。
【0086】
次に、充電フィルター部15は、直流−直流変換部14の両端子の間に並列に連結されたキャパシタC51と、直流−直流変換部14の一片の端子に直列に連結されたインダクターL51とを含んでいる。
【0087】
このようなキャパシタC51とインダクターL51は帯域通過フィルターを構成して、前記直流−直流変換部14から出力される直流電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。
【0088】
図7は、図1に図示されたパルス周波数変調器を示す図面である。
【0089】
図7を参照すると、パルス周波数変調器は、インバーター21、22、ラッチ23、比較部24、キャパシタ25、NMOSトランジスター26及び遅延部27を含んでいる。
【0090】
比較部24は、バッテリー管理装置から負荷状態に比例するように出力される出力電圧VOUTと基準電圧VREF1の入力を受けて、比較信号をラッチ23の入力端Sに出力する。キャパシタ25は電源電圧Vdと接地電圧の間に連結される。NMOSトランジスター26は、電源電圧Vdと接地電圧の間に連結され、遅延部27の出力によって制御される。
【0091】
ラッチ23は、R−Sラッチで構成され、入力端Sは比較部24から出力される比較信号と連結され、入力端Rはキャパシタ25及びNMOSトランジスター26の連結ノードと連結される。
【0092】
ラッチ23の出力Qは、遅延部27及びインバーター22に提供される。インバーター21、22は、ラッチ23の出力Qに直列に連結されてパルス信号を出力する。
【0093】
以上、本発明の好ましい実施例に対して図示及び説明したが、本発明は、上述の特定実施例に限定されず、請求範囲にて請求する本発明の旨を外れずに、当該発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならないであろう。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、バッテリーの負荷状態を感知し、軽負荷状態で重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度でスイッチング素子を動作させることにより、電力変換効率(力率)を改善できるようにした可変周波数力率制御充電装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0095】
10 常用電源部
11 フィルター部
12 交流−直流変換部
13 力率補正回路
14 直流−直流変換部
15 充電フィルター部
16 スイッチング部
17 バッテリー
18 力率補正回路制御部
19 充電制御部
20 バッテリー管理装置
21、22 インバーター
23 ラッチ
24 比較部
25 キャパシタ
26 トランジスター
27 遅延部
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変周波数力率制御充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電気自動車の主動力源として用いられるバッテリーは、電気自動車の走行によって充電されている電圧が放電されるため、一定時間及び距離を走行した後には必ず電気的な充電がなされなければならない。
【0003】
電気自動車の主動力源であるバッテリーを充電する方式は大きく、システムによる分類と充電電流による分類とに分けられ、システムによる分類は、電気自動車に充電装置が含まれる搭載型充電方式と外部に別途に設けられる充電装置を利用する別置型充電方式とに分けられる。
【0004】
また、充電電流による分類は、20A以下の電流で長時間充電する普通充電方式と30A以上の電流で短時間内に充電する急速充電方式とに分けられる。
【0005】
通常的に、普通充電では車両に搭載されている搭載型充電装置を利用し、急速充電では外部に別途に設けられている別置型充電装置を利用する。
【0006】
このような電気自動車の充電方式において、前記搭載型充電装置は、力率補正回路と、力率補正回路制御部、直流−直流変換部及び充電制御部で構成される。
【0007】
ここで、前記力率補正回路制御部は、力率補正回路から出力される電圧と電流を感知し、力率補正回路上のスイッチング素子をスイッチング制御して力率を維持している。
【0008】
このような充電装置において、バッテリーの状態が電力供給量の多い重負荷(抵抗値が小さい)状態から電力供給量が少ない軽負荷(抵抗値が大きい)状態に幅広く変化する際、広範囲の負荷領域で高効率化が要求される。
【0009】
しかし、従来技術による充電装置において、軽負荷状態で依然として重負荷状態と同一のスイッチング頻度を有するパルス幅変調方式を用いて力率補正回路制御部が力率補正回路のスイッチング素子をスイッチングするため、力率補正回路の内部の電力消費量が相対的に大きくなり、重負荷に比べて軽負荷時に電力変換効率が顕著に落ちるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決するために導き出されたものであり、バッテリーの負荷状態を感知し、軽負荷状態で重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度でスイッチング素子を動作させることにより、電力変換効率(力率)を改善できるようにした可変周波数力率制御充電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述のような目的を果たすための本発明は、交流電源の入力を受けて直流電源に変換して出力する交流−直流変換部;スイッチング素子を含んで、前記スイッチング素子のスイッチング動作によって前記交流−直流変換部から出力される直流電源の力率を補正して出力する力率補正回路;前記力率補正回路から出力される直流電源をバッテリー充電用直流電源に変換して出力する直流−直流変換部;及び前記力率補正回路の出力直流電源に応じて前記力率補正回路のスイッチング素子をパルス信号のパルス幅を変調してスイッチング制御を遂行する時、バッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて前記パルス信号の周波数を可変してスイッチング制御を遂行する力率補正回路制御部を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の前記力率補正回路制御部は、バッテリーの負荷状態が軽負荷状態である時に重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度を有するように、前記パルス信号の周波数を可変することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の前記力率補正回路制御部は、前記力率補正回路のスイッチング素子をスイッチング制御するために、パルス信号のパルス幅が変調されたパルス信号を出力するパルス幅変調器;及び前記パルス幅変調器から出力される前記パルス信号をバッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて周波数を可変して、前記スイッチング素子のスイッチング制御を遂行するパルス周波数変調器を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の前記パルス周波数変調器は、前記バッテリー管理装置から負荷状態に比例する出力電圧と基準電圧の入力を受けて、入力された信号を比較して出力する比較部;電源電圧と連結された第1端子、接地電圧と連結された第2端子及び第3端子を有するトランジスター;前記トランジスターの前記第1及び第2端子の間に並列に連結されたキャパシタ;前記比較部の出力端と前記トランジスターの前記第1端子に連結され、周波数が可変されたパルス信号を出力するラッチ;及び前記周波数が可変されたパルス信号を遅延させて前記トランジスターの第3端子に提供する遅延部を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、前記交流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記交流−直流変換部に出力するフィルター部をさらに含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記直流−直流変換部から出力される直流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記バッテリーに出力する充電フィルター部をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の前記交流−直流変換部は、4個のダイオードがブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の前記力率補正回路は、前記交流−直流変換部の一つの端子に直列に連結されたインダクター;前記インダクターに直列かつ負荷端に向けて正方向に連結され、逆方向に流れる電流を遮断するブロッキングダイオード;前記インダクターの出力端に第1端子が連結され、第2端子が前記交流−直流変換部の他の端子に連結され、前記力率補正回路制御部から第3端子を介して印加されるスイッチング制御信号に応じてオン/オフ動作を遂行して、前記スイッチング素子としての機能を遂行するスイッチングトランジスター;及び前記ブロッキングダイオードの出力端子と前記交流−直流変換部の他の端子の間に連結された蓄積キャパシタを含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の前記直流−直流変換部は、前記力率補正回路から出力される直流電源を交流電源に変換する直流−交流変換器;前記直流−交流変換器から出力される交流電源を昇圧または減圧して出力する無接点変圧器;及び前記無接点変圧器から出力される昇圧または減圧された前記交流電源をバッテリー用直流電源に変換して出力する交流−直流変換器を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の前記直流−交流変換器は、前記力率補正回路の出力側の一つの端子に第1端子が連結され、無接点変圧器の二つの端子夫々に第2端子が連結された一対のスイッチングトランジスター;前記無接点変圧器の二つの端子夫々に第1端子が連結され、前記力率補正回路の他側端子に第2端子が連結された他の一対のスイッチングトランジスター;及び前記無接点変圧器の2次側の巻線から逆流する電流を防止するために、夫々の前記スイッチングトランジスターの第1端子と第2端子の間に逆方向に連結された4個の逆並列ダイオードを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
【0022】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は、通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0023】
上述のような本発明によると、バッテリーの負荷状態に応じる可変周波数で力率補正回路を制御することにより、バッテリーの状態が重負荷から軽負荷に変化される間に力率を一定に維持することができる。
【0024】
また、本発明によると、バッテリーの負荷状態に応じる可変周波数で力率補正回路を制御することにより、スイッチング損失を減少させ、電力消耗を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施例による可変周波数力率制御充電装置のブロック図である。
【図2】図1の可変周波数力率制御充電装置の回路図である。
【図3】図2の力率補正回路の連続電流モード(continuous current mode;CCM)の波形図である。
【図4】図2の力率補正回路の不連続電流モード(discontinuous current mode;DCM)の波形図である。
【図5】バッテリーに流れる電流(ILoad)の変化につれて力率補正回路制御部から出力されるパルス信号を示す波形図である。
【図6】図2の直流−直流変換部で生成された波形の例示図である。
【図7】図1のパルス周波数変調部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面に係わる以下の詳細な説明および好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の説明において、係わる公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にぼかす可能性があると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0027】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の好ましい第1実施例による可変周波数力率制御充電装置のブロック図である。
【0029】
図1を参照すると、本発明の第1実施例による可変周波数力率制御充電装置は、商用電源部10、フィルター部11、交流−直流変換部12、力率補正回路13、直流−直流変換部14、充電フィルター部15、スイッチング部16、バッテリー17、力率補正回路制御部18、充電制御部19、バッテリー管理装置(BMS)20を備えている。そして、前記力率補正回路制御部18は、パルス幅変調器18−1とパルス周波数変調器18−2を含んでいる。
【0030】
ここで、商用電源部10は、系統電源に連結され、送電線路から交流電源の供給を受けてフィルター部11に供給する。
【0031】
前記フィルター部11は、商用電源部10に連結され、外部から入力された交流(AC)電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。前記フィルター部11としては、例えばEMI(Electromagnetic Interference)フィルターが用いられる。
【0032】
そして、前記交流−直流変換部12は、入力端が前記フィルター部11の出力端に連結され、フィルター部11を通過した交流電源の入力を受けて直流電源に変換させて出力する。
【0033】
前記力率補正回路(PFC)13は、交流電源が前記交流−直流変換部12を通過して整流される時、交流(AC)電源の電流波形と電圧波形の位相差による位相損失が最小化されるように力率を補正する。
【0034】
次に、前記直流−直流変換部14は、力率補正回路13の出力端に連結され、力率補正回路13から出力される直流電源の入力を受けて、電気自動車のバッテリー充電に適した直流電源に変化させて出力する。
【0035】
このような前記直流−直流変換部14は、例えば、擬似共振型フライバック(Quasi−Resonant Flyback)コンバーター、フォワード(Forward)コンバーター、フル−ブリッジ(Full−bridge)コンバーター及びハーフ−ブリッジ(Half−bridge)コンバーターなどが用いられることができる。
【0036】
前記充電フィルター部15は、前記直流−直流変換部14に連結され、出力される直流電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。このような充電フィルター部15は選択的に含まれることができる。
【0037】
前記スイッチング部16は、直流−直流変換部14または充電フィルター部15とバッテリー17の間に連結され、直流−直流変換部14または充電フィルター部15とバッテリー17の間の電気的連結を導通または短絡させる機能を遂行する。
【0038】
そして、バッテリー17は、電気自動車に必要な電源を充電して放電する装置であり、2次電池が用いられる。
【0039】
一方、力率補正回路制御部18は、力率補正回路13の出力端に連結され、力率補正回路13から出力される直流値を感知して、力率補正回路13に含まれたスイッチング素子をスイッチング制御する。
【0040】
この際、力率補正回路制御部18は、バッテリー管理装置20から充電制御部19を経由したり、直接的にバッテリー充電状態による負荷情報の入力を受けて、重負荷である場合は高い周波数を用いたパルス幅変調を用いて(即ち、高い周波数に周波数を可変しながらパルス幅制御を遂行する可変周波数パルス幅制御を用いて)力率補正回路13のスイッチング素子を駆動し、軽負荷状態では低い周波数を用いたパルス幅変調を用いて(即ち、低い周波数に周波数を可変しながらパルス幅制御を遂行する可変周波数パルス幅制御を用いて)力率補正回路13のスイッチング素子を駆動することにより、軽負荷状態で不必要に高いスイッチング頻度によるスイッチング損失を抑制しながら力率を維持するようにする。
【0041】
即ち、前記力率補正回路制御部18は、力率補正回路13のスイッチング素子に印加される制御用球形波をバッテリーの負荷状態に応じて、備えられたパルス幅変調器(PWM)18−1とパルス周波数変調器(PFM)18−2を通じてパルス幅(デューティ比(duty rate))と周波数を調節することができる。
【0042】
具体的には、前記パルス幅変調器18−1は、半導体素子を含み、前記半導体素子のスイッチング速度に応じて球形波形態の電圧または電流波形のパルス幅を調節する。
【0043】
一方、前記パルス周波数変調器18−2は、前記半導体素子のスイッチング速度に応じて球形波形態の電圧または電流波形の周波数を調節する。
【0044】
この際、前記パルス周波数変調器18−2は、重負荷状態では高い周波数の球形波制御信号を生成して出力し、軽負荷状態では低い周波数の球形波制御信号を生成して出力して、軽負荷状態で不必要に高いスイッチング頻度によるスイッチング損失を抑制しながら力率を維持するようにする。
【0045】
この際、前記パルス幅変調器18−1によるパルス幅調節を先に遂行した後、前記パルス周波数変調器18−2による周波数調節を遂行したり、前記パルス周波数変調器18−2によって周波数調節を遂行した後、前記パルス幅変調器18−1によってパルス幅調節を遂行することができる。
【0046】
一般的に、バッテリー17が重負荷状態から軽負荷状態に急速に変化される趨勢を考慮すると、このような趨勢に応じることができる前者の方式がより好ましい。
【0047】
一方、充電制御部19は、直流−直流変換部14から出力される直流値を感知して直流−直流変換部14を制御する。
【0048】
そして、充電制御部19は、バッテリー管理装置20から伝送されるバッテリー17の負荷状態情報の伝送を受けて力率補正回路制御部18に伝送する。
【0049】
勿論、充電制御部19がバッテリー管理装置20から伝送されるバッテリー17の負荷状態を判断して、重負荷である場合は前記力率補正回路制御部18を制御して出力される力率補正回路13の制御信号の周波数を高めるように制御し、軽負荷である場合は前記力率補正回路制御部18を制御して出力される力率補正回路13の制御信号の周波数を低めるように制御することもできる。
【0050】
この他にも、前記充電制御部19は、バッテリー管理装置20から充電装置とバッテリー17との連結の可否及び充電電圧の伝送を受けて、充電電圧が基準値以下である場合はスイッチング部16をオンさせて充電が行われるようにし、充電電圧が基準値以上である場合はスイッチング部16をオフさせて直流−直流変換部14とバッテリー17の電気的連結を遮断するようにする。
【0051】
次に、前記バッテリー管理装置20は、バッテリー17の充電時に諸般動作を管理し、バッテリー17の負荷状態を感知して前記充電制御部19や力率補正回路制御部18に伝送する。
【0052】
このように構成される可変周波数制御充電装置は、負荷状態を感知して、重負荷状態では高い周波数を用いて力率補正回路13のスイッチング素子を駆動し、軽負荷状態では低い周波数で力率補正回路13のスイッチング素子を動作させて、スイッチング頻度を低めることにより、スイッチング損失を抑制しながら力率を維持するようにする。
【0053】
図2は、本発明の第1実施例による可変周波数力率制御充電装置の回路図である。
【0054】
図2を参照すると、本発明の可変周波数力率制御充電装置を構成するフィルター部11は、商用電源部10の一端子に直列に連結された2個のインダクターL11、L12と、商用電源部10の他端子に直列に連結された2個のインダクターL13、L14と、インダクターL11とL12の間と接地の間に連結されたキャパシタC11及びインダクターL13とL14の間と接地の間に連結されたキャパシタC12からなっている。
【0055】
このように、前記フィルター部11は、商用電源部10にインダクターL11、L12、L13、L14が直列に連結され、キャパシタC11、C12が並列に連結されて、外部から入力された交流AC電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。
【0056】
ここで、前記フィルター部11は、インダクター−キャパシタ−インダクターに連結される方式で具現したが、インダクターのみで具現したり、インダクターにキャパシタが連結された方式で具現することもできる。
【0057】
次に、交流−直流変換部12は、4個のダイオードD21、D22、D23、D24がブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成され、このようなブリッジ電波整流回路は、周期的に陽と陰の二つの方向に変化する交流(AC)電源を電波整流して、一つ方向の電波整流波形を有する直流(DC)電源に変換する。
【0058】
具体的には、前記ブリッジ電波整流回路の第1端子aに陽の電流が印加されると第1ダイオードD21及び第4ダイオードD24がオン(on)されて通過するようになり、前記ブリッジ回路の第2端子bに陰の電流が印加されると第2ダイオードD22及び第3ダイオードD23がオン(on)されて通過するようになる。
【0059】
従って、前記交流−直流変換部12のブリッジ電波整流回路の両端の間に、即ち、第1端子aと第2端子bの間に負荷を連結すると、前記ブリッジ回路を経た電流は、常に第1端子aから第2端子bの方向に一定に流れるようになる。即ち、電流の方向が常に一定に維持される。
【0060】
次に、力率補正回路13は、交流−直流変換部12の一つの端子に直列に連結されたインダクターL31と、前記インダクターL31に直列かつ負荷端に向けて正方向に連結され、逆方向に流れる電流を遮断するブロッキングダイオードD31と、インダクターL31の出力端にコレクター端子が連結され、エミッター端子が前記交流−直流変換部12の他の端子に連結され、ベース端子が力率補正回路制御部18に連結され、力率補正回路制御部18から出力される可変周波数パルス幅制御信号に応じてオン/オフ動作を繰り返すスイッチングトランジスターTr31と、前記ダイオードD31の出力端子と前記交流−直流変換部12の他の端子の間に連結された蓄積キャパシタC31とを備えている。
【0061】
前記スイッチングトランジスターTr31のコレクター端子とエミッター端子の間には、ダイオードD31が並列かつ逆方向に連結されている。
【0062】
このような構成で力率補正回路13は、交流−直流変換部12から脈動する直流電圧を受信する。
【0063】
そして、スイッチングトランジスターTr31がオンされると、交流−直流変換部12からインダクターL31及びスイッチングトランジスターTr31を介して電流が流れて、電磁気エネルギーがインダクターL31の電磁場に蓄積される。
【0064】
これと反対に、スイッチングトランジスターTr31がオフされると、インダクターL31とブロッキングダイオードD31を介して電流が流れて、インダクターL31の電磁気エネルギーは蓄積キャパシタC31に移動する。
【0065】
前記力率補正回路13の出力は、力率補正回路制御部18によって調節された蓄積キャパシタC31の両端の直流電圧である。
【0066】
この際、図3に図示されたように、インダクターL31を介して周期Tsの間に連続的な電流が流れる場合を連続電流モード(continuous current mode、CCM)とし、図4に図示されたように、周期Tsの間にインダクターLを介して流れる電流が部分的に遮断される場合を不連続電流モード(discontinuous current mode、DCM)とする。
【0067】
前記力率補正回路13が連続電流モードで動作する時スイッチングトランジスターTr31がオンされると、上述したように、交流−直流変換部12からスイッチングトランジスターTr31を介して電流が流れて電磁気エネルギーがインダクターL31の電磁場に蓄積される。この際、力率補正回路13の出力電圧が時間が流れるにつれて小さくなると、インダクターL31を介して逆方向電流が流れる不連続モードが存在する。
【0068】
この際、力率補正回路制御部18は、スイッチングトランジスターTr31がオフされるように制御して、スイッチングトランジスターTr31を介して流れる逆方向電流が遮断されるようにする。
【0069】
このような前記力率補正回路制御部18によるスイッチングトランジスターTr31の制御は、前記スイッチングトランジスターTr31のベースに印加されるパルス(球形波)信号のデューティ比を変化させることであり、パルス幅変調制御とすることができる。
【0070】
一方、バッテリー17に電源を供給する時、電力供給量が多い重負荷(出力抵抗値が小さい)から電力供給量が少ない軽負荷(出力抵抗値が大きい)に幅広くバッテリー17の負荷状態が変化されるが、この際、広範囲な負荷領域で高効率化が要求される。
【0071】
この場合、重負荷に比べて軽負荷時に電力変換効率(力率)が顕著に低下する傾向がある。その理由は、消費電力の全体で占めるスイッチング素子であるスイッチングトランジスターTr31のスイッチング損失が相対的に大きくなるためである。
【0072】
本発明では、バッテリー17の負荷状態に応じて電力変換効率の低下を改善するために、負荷状態に応じてスイッチング周期を変化させる周波数変調方式を加えて、スイッチングトランジスターTr31に対するスイッチング動作を制御する。
【0073】
これをより具体的に説明すると、力率補正回路制御部18は、負荷抵抗が小さくなると、即ち、出力電流が小さくなると、スイッチングトランジスターTr31のスイッチング頻度を減少させて(即ち、スイッチング制御信号のパルス信号の周波数周期を減少させて)、スイッチング動作による電力損失を減少させる。
【0074】
反面、力率補正回路制御部18は、負荷抵抗が大きい時(重負荷である時)、スイッチング頻度を増加させて(即ち、スイッチング制御信号のパルス信号の周波数周期を増加させて)、主にパルス幅変調方式に依存してスイッチングトランジスターTr31のスイッチング動作を遂行するように制御する。
【0075】
これに係わり、図5は、バッテリー17に流れる電流(ILoad)の変化につれて力率補正回路制御部18から出力されるパルス信号を示すが、バッテリー17に流れる電流が増加すると出力されるパルス信号の周波数は高くなる。
【0076】
これと反対に、バッテリー17に流れる電流が減少すると、力率補正回路制御部18から出力されるパルス信号の周波数は低くなる。
【0077】
次に、直流−直流変換部14は、直流−交流変換器14−1と、無接点変圧器14−2及び交流−直流変換器14−3で構成される。
【0078】
ここで、前記直流−交流変換器14−1は、力率補正回路13の出力側の一つの端子にコレクターが連結され、無接点変圧器14−2の二つの端子夫々にエミッターが連結された一対のスイッチングトランジスターTr41、Tr42と、無接点変圧器14−2の二つの端子夫々にコレクターが連結され、力率補正回路13の他側端子にエミッターが連結された一対のスイッチングトランジスターTr43、Tr44とで構成されている。
【0079】
そして、前記直流−交流変換器14−1は、無接点変圧器14−2の2次側の巻線から逆流する電流を防止するために、夫々のスイッチングトランジスターTr41、Tr42、Tr43、Tr44のコレクターとエミッターの間に逆方向に連結された4個の逆並列ダイオードD41、D42、D43、D44で構成されている。
【0080】
このように構成された前記直流−交流変換器14−1は、図6に図示されたように、4個のスイッチングトランジスターのベース端子SP1、SP2、SP3、SP4がスイッチングされて、無接点変圧器14−2の2次側巻線にVTのような交流電流を提供する。
【0081】
一方、無接点変圧器14−2の1次側巻線は、直流−交流変換器14−1に連結され、2次側巻線は交流−直流変換器14−3に連結されている。
【0082】
また、無接点変圧器14−2の1次側巻線には、共振インダクターL41と共振キャパシタC41が直列に連結されていて、適切な素子値の選択によって最大電力の伝送が可能であるようにする。
【0083】
このような無接点変圧器14−2は、1次側巻線に印加される電圧と電流を巻線比に応じて昇圧または減圧し、2次側巻線に伝達して、交流−直流変換器14−3に一定の電流が印加されるようにする。
【0084】
そして、前記交流−直流変換器14−3は、4個のダイオードD45、D46、D47、D48がブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成され、第1端子cに陽の電流が印加されると第1ダイオードD45及び第4ダイオードL48がオン(on)されて通過するようになり、前記ブリッジ回路の第2端子dに陰の電流が印加されると第2ダイオードL46及び第3ダイオードL47がオン(on)されて通過するようになる。
【0085】
従って、交流−直流変換器14−3のブリッジ電波整流回路の両端の間に、即ち、第1端子cと第2端子dの間に負荷を連結すると、前記ブリッジ回路を経た電流は常に第1端子cから第2端子dの方向に一定に流れるようになる。
【0086】
次に、充電フィルター部15は、直流−直流変換部14の両端子の間に並列に連結されたキャパシタC51と、直流−直流変換部14の一片の端子に直列に連結されたインダクターL51とを含んでいる。
【0087】
このようなキャパシタC51とインダクターL51は帯域通過フィルターを構成して、前記直流−直流変換部14から出力される直流電源の不必要な高周波信号の干渉及びノイズを除去して通過させる。
【0088】
図7は、図1に図示されたパルス周波数変調器を示す図面である。
【0089】
図7を参照すると、パルス周波数変調器は、インバーター21、22、ラッチ23、比較部24、キャパシタ25、NMOSトランジスター26及び遅延部27を含んでいる。
【0090】
比較部24は、バッテリー管理装置から負荷状態に比例するように出力される出力電圧VOUTと基準電圧VREF1の入力を受けて、比較信号をラッチ23の入力端Sに出力する。キャパシタ25は電源電圧Vdと接地電圧の間に連結される。NMOSトランジスター26は、電源電圧Vdと接地電圧の間に連結され、遅延部27の出力によって制御される。
【0091】
ラッチ23は、R−Sラッチで構成され、入力端Sは比較部24から出力される比較信号と連結され、入力端Rはキャパシタ25及びNMOSトランジスター26の連結ノードと連結される。
【0092】
ラッチ23の出力Qは、遅延部27及びインバーター22に提供される。インバーター21、22は、ラッチ23の出力Qに直列に連結されてパルス信号を出力する。
【0093】
以上、本発明の好ましい実施例に対して図示及び説明したが、本発明は、上述の特定実施例に限定されず、請求範囲にて請求する本発明の旨を外れずに、当該発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならないであろう。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、バッテリーの負荷状態を感知し、軽負荷状態で重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度でスイッチング素子を動作させることにより、電力変換効率(力率)を改善できるようにした可変周波数力率制御充電装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0095】
10 常用電源部
11 フィルター部
12 交流−直流変換部
13 力率補正回路
14 直流−直流変換部
15 充電フィルター部
16 スイッチング部
17 バッテリー
18 力率補正回路制御部
19 充電制御部
20 バッテリー管理装置
21、22 インバーター
23 ラッチ
24 比較部
25 キャパシタ
26 トランジスター
27 遅延部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源の入力を受けて直流電源に変換して出力する交流−直流変換部;
スイッチング素子を含んで、前記スイッチング素子のスイッチング動作によって前記交流−直流変換部から出力される直流電源の力率を補正して出力する力率補正回路;
前記力率補正回路から出力される直流電源をバッテリー充電用直流電源に変換して出力する直流−直流変換部;及び
前記力率補正回路の出力直流電源に応じて前記力率補正回路のスイッチング素子をパルス信号のパルス幅を変調してスイッチング制御を遂行する時、バッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて前記パルス信号の周波数を可変してスイッチング制御を遂行する力率補正回路制御部を含む可変周波数力率制御充電装置。
【請求項2】
前記力率補正回路制御部は、
バッテリーの負荷状態が軽負荷状態である時に重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度を有するように、前記パルス信号の周波数を可変することを特徴とする請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項3】
前記力率補正回路制御部は、
前記力率補正回路のスイッチング素子をスイッチング制御するために、パルス信号のパルス幅が変調されたパルス信号を出力するパルス幅変調器;及び
前記パルス幅変調器から出力される前記パルス信号をバッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて周波数を可変して、前記スイッチング素子のスイッチング制御を遂行するパルス周波数変調器を含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項4】
前記パルス周波数変調器は、
前記バッテリー管理装置から負荷状態に比例する出力電圧と基準電圧の入力を受けて、入力された信号を比較して出力する比較部;
電源電圧と連結された第1端子、接地電圧と連結された第2端子及び第3端子を有するトランジスター;
前記トランジスターの前記第1及び第2端子の間に並列に連結されたキャパシタ;
前記比較部の出力端と前記トランジスターの前記第1端子に連結され、周波数が可変されたパルス信号を出力するラッチ;及び
前記周波数が可変されたパルス信号を遅延させて前記トランジスターの第3端子に提供する遅延部を含む請求項3に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項5】
前記交流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記交流−直流変換部に出力するフィルター部をさらに含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項6】
前記直流−直流変換部から出力される直流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記バッテリーに出力する充電フィルター部をさらに含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項7】
前記交流−直流変換部は、4個のダイオードがブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成されることを特徴とする請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項8】
前記力率補正回路は、
前記交流−直流変換部の一つの端子に直列に連結されたインダクター;
前記インダクターに直列かつ負荷端に向けて正方向に連結され、逆方向に流れる電流を遮断するブロッキングダイオード;
前記インダクターの出力端に第1端子が連結され、第2端子が前記交流−直流変換部の他の端子に連結され、前記力率補正回路制御部から第3端子を介して印加されるスイッチング制御信号に応じてオン/オフ動作を遂行して、前記スイッチング素子としての機能を遂行するスイッチングトランジスター;及び
前記ブロッキングダイオードの出力端子と前記交流−直流変換部の他の端子の間に連結された蓄積キャパシタを含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項9】
前記直流−直流変換部は、
前記力率補正回路から出力される直流電源を交流電源に変換する直流−交流変換器;
前記直流−交流変換器から出力される交流電源を昇圧または減圧して出力する無接点変圧器;及び
前記無接点変圧器から出力される昇圧または減圧された前記交流電源をバッテリー用直流電源に変換して出力する交流−直流変換器を含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項10】
前記直流−交流変換器は、
前記力率補正回路の出力側の一つの端子に第1端子が連結され、無接点変圧器の二つの端子夫々に第2端子が連結された一対のスイッチングトランジスター;
前記無接点変圧器の二つの端子夫々に第1端子が連結され、前記力率補正回路の他側端子に第2端子が連結された他の一対のスイッチングトランジスター;及び
前記無接点変圧器の2次側の巻線から逆流する電流を防止するために、夫々の前記スイッチングトランジスターの第1端子と第2端子の間に逆方向に連結された4個の逆並列ダイオードを含む請求項9に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項1】
交流電源の入力を受けて直流電源に変換して出力する交流−直流変換部;
スイッチング素子を含んで、前記スイッチング素子のスイッチング動作によって前記交流−直流変換部から出力される直流電源の力率を補正して出力する力率補正回路;
前記力率補正回路から出力される直流電源をバッテリー充電用直流電源に変換して出力する直流−直流変換部;及び
前記力率補正回路の出力直流電源に応じて前記力率補正回路のスイッチング素子をパルス信号のパルス幅を変調してスイッチング制御を遂行する時、バッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて前記パルス信号の周波数を可変してスイッチング制御を遂行する力率補正回路制御部を含む可変周波数力率制御充電装置。
【請求項2】
前記力率補正回路制御部は、
バッテリーの負荷状態が軽負荷状態である時に重負荷状態より相対的に低いスイッチング頻度を有するように、前記パルス信号の周波数を可変することを特徴とする請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項3】
前記力率補正回路制御部は、
前記力率補正回路のスイッチング素子をスイッチング制御するために、パルス信号のパルス幅が変調されたパルス信号を出力するパルス幅変調器;及び
前記パルス幅変調器から出力される前記パルス信号をバッテリー管理装置から出力されるバッテリーの負荷状態に応じて周波数を可変して、前記スイッチング素子のスイッチング制御を遂行するパルス周波数変調器を含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項4】
前記パルス周波数変調器は、
前記バッテリー管理装置から負荷状態に比例する出力電圧と基準電圧の入力を受けて、入力された信号を比較して出力する比較部;
電源電圧と連結された第1端子、接地電圧と連結された第2端子及び第3端子を有するトランジスター;
前記トランジスターの前記第1及び第2端子の間に並列に連結されたキャパシタ;
前記比較部の出力端と前記トランジスターの前記第1端子に連結され、周波数が可変されたパルス信号を出力するラッチ;及び
前記周波数が可変されたパルス信号を遅延させて前記トランジスターの第3端子に提供する遅延部を含む請求項3に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項5】
前記交流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記交流−直流変換部に出力するフィルター部をさらに含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項6】
前記直流−直流変換部から出力される直流電源の入力を受けて、高周波成分を除去して前記バッテリーに出力する充電フィルター部をさらに含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項7】
前記交流−直流変換部は、4個のダイオードがブリッジ方式で連結されたブリッジ電波整流回路で構成されることを特徴とする請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項8】
前記力率補正回路は、
前記交流−直流変換部の一つの端子に直列に連結されたインダクター;
前記インダクターに直列かつ負荷端に向けて正方向に連結され、逆方向に流れる電流を遮断するブロッキングダイオード;
前記インダクターの出力端に第1端子が連結され、第2端子が前記交流−直流変換部の他の端子に連結され、前記力率補正回路制御部から第3端子を介して印加されるスイッチング制御信号に応じてオン/オフ動作を遂行して、前記スイッチング素子としての機能を遂行するスイッチングトランジスター;及び
前記ブロッキングダイオードの出力端子と前記交流−直流変換部の他の端子の間に連結された蓄積キャパシタを含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項9】
前記直流−直流変換部は、
前記力率補正回路から出力される直流電源を交流電源に変換する直流−交流変換器;
前記直流−交流変換器から出力される交流電源を昇圧または減圧して出力する無接点変圧器;及び
前記無接点変圧器から出力される昇圧または減圧された前記交流電源をバッテリー用直流電源に変換して出力する交流−直流変換器を含む請求項1に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【請求項10】
前記直流−交流変換器は、
前記力率補正回路の出力側の一つの端子に第1端子が連結され、無接点変圧器の二つの端子夫々に第2端子が連結された一対のスイッチングトランジスター;
前記無接点変圧器の二つの端子夫々に第1端子が連結され、前記力率補正回路の他側端子に第2端子が連結された他の一対のスイッチングトランジスター;及び
前記無接点変圧器の2次側の巻線から逆流する電流を防止するために、夫々の前記スイッチングトランジスターの第1端子と第2端子の間に逆方向に連結された4個の逆並列ダイオードを含む請求項9に記載の可変周波数力率制御充電装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−90515(P2012−90515A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290421(P2010−290421)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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