説明

可変操作制御によるゲームシステム

本発明は、ゲームの最中に少なくとも二つの所望の傾斜に沿ってユーザが安定して配置可能な電子プラットフォーム(120)を含む、電子ゲームシステム(10)を提案し、前記プラットフォームが、記憶手段と表示装置(100)とに接続された中央処理装置(210)を含み、システム(10)が、さらに、少なくとも一つのゲームパッド(110)と前記プラットフォーム(120)との間の信号伝播時間(510)から一つの位置を決定可能な手段を含み、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドが、少なくとも一つの無線送信機(140)によって、ゲームプログラムの実行中に前記中央処理ユニットが認識する操作情報を提供し、前記操作が、特に、表示装置(100)に表示される仮想オブジェクト(111)の移動を制御するものであって、方向ボタンタイプの舵取り手段および/または空間での前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの移動によって発生し、この操作情報を、前記表示装置(100)に対する前記少なくとも一つの供給されたゲームパッド(110)の位置と、電子ゲームプラットフォーム(120)の傾斜とに応じて、異なるコマンドに変換可能な変換装置を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電子ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、既に提案されている電子ゲームシステムは、少なくとも一つのゲームパッドと、
電子プラットフォームと、を含み、電子プラットフォームは、特に、表示装置と、デジタルデータの中央処理装置と、記憶手段とを含む。
【0003】
各ゲームパッドは、表示装置に表示される仮想オブジェクトに関する操作制御情報を発生可能である。
【0004】
例として、これは、仮想オブジェクトの移動操作に関するものとすることができる。
【0005】
このため、ユーザは、左右および前後の二つの方向に作用可能なゲームレバー等の手段を有し、前記表示装置に表示される仮想オブジェクトの所望の移動を制御する。
【0006】
一般のゲームパッドには、さらに、ジャンプやメニュー選択などの特別な操作をそれぞれ制御するための幾つかのボタンがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
公知の多数の電子ゲームシステムの限界は、ゲームパッドから提供された操作情報が、表示装置、一般にはゲームが投影されるスクリーンに対して、ゲームパッドの位置に依存しないことにある。
【0008】
例えば、ゲームの操作卓またはコンピュータゲームの場合、表示装置は、一人または複数のプレーヤーに対して垂直に配置される。
【0009】
そのため、一般にゲームパッドを使用する一人または複数のプレーヤーは、スクリーンに対していつも同じように、すなわちスクリーンの正面にいることになる。
【0010】
従って、ゲームパッドにある制御ボタンは、表示装置に対する位置がどのようなものであっても、いつも同じように作用する。
【0011】
国際公開第02/20110号パンフレットは、ハウジング側でユーザインターフェース要素の組を使用可能な位置に移動手段の操作が依存するゲームパッドを提案することによって、上記の不都合をある程度解消している。
【0012】
例えば、最初のプレーヤーが、水平表示装置と向かい合ってゲームパッドの「送り」ボタンを使用すると、このプレーヤーに、あるいはより詳しくは、このプレーヤーが手にしているゲームパッドに結合されて表示装置に表示される仮想オブジェクトが、プレーヤーから遠ざかる。
【0013】
第一のプレーヤーの左側にいて、自分自身のゲームパッドの「送り」ボタンを使用する第二のプレーヤーは、表示装置で、自分に対応する第二の仮想オブジェクトが同様に自分から遠ざかるのを見る。
【0014】
その結果、この第二の仮想オブジェクトは、第一の仮想オブジェクトに対して左側に移動し、これは、この二人のプレーヤー間の実際の相対位置に対応する。
【0015】
従って、このような解決方法により、上記の限界をある程度取り払うことができるが、しかし、この方法には、まだ幾つかの不都合がある。
【0016】
特に、表示装置の周囲の空間では、ゲームパッドがプレーヤーと協働しにくい幾つかの位置が存在する。
【0017】
たとえば、コマンドまたはゲームパッドがゲームプラットフォームから一定の角度に配置される場合、移動手段の操作が正しく行われない。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の目的は、この不都合、より一般には上記の不都合を解消することにある。
【0019】
このため、本発明は、ゲームパッドまたは、より一般には入力アクチュエータが、プラットフォームに対する空間内のゲームパッドの位置がどのようなものであっても、前記プラットフォームと有効に協働する電子ゲームシステムを提案する。
【0020】
より詳しくは、本発明は、移動手段の操作が、入力アクチュエータの位置と、プレーヤーが選択する電子ゲームプラットフォームの表示装置の傾斜とに依存する電子ゲームシステムを提案する。
【0021】
さらに詳しくは、本発明は、ゲームの最中にユーザが少なくとも二つの所望の傾斜に沿って安定して配置可能な電子プラットフォームを含む、電子ゲームシステムを提案し、前記プラットフォームが、記憶手段と表示装置とに接続された中央処理装置を含み、システムが、さらに、少なくとも一つのゲームパッドと前記プラットフォームとの間の信号伝播時間から一つの位置を決定可能な手段を含み、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドが、少なくとも一つの無線送信機によって、ゲームプログラムの実行中に前記中央処理ユニットが認識する操作情報を提供し、前記操作が、特に、表示装置に表示される仮想オブジェクトの移動を制御するものであって、方向ボタンタイプの舵取り手段および/または空間における前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの移動によって発生し、この操作情報を、前記表示装置に対する前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの位置と、電子ゲームプラットフォームの傾斜とに応じて、異なるコマンドに変換可能な変換装置を含むことを特徴とする。
【0022】
このようにして、本発明では、有利には、操作制御が、表示装置の周囲の空間におけるゲームパッドの位置と、このゲームパッドの傾斜または、より一般にはゲームパッドが支持するプラットフォームの傾斜とに依存する。
【0023】
上記システムの、限定的ではないが好適ないくつかの態様は、次の通りである。
【0024】
前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの位置は、原点が表示装置の中央に配置される座標系に対して決定される。
【0025】
システムは、さらに、プラットフォームに結合された少なくとも3個の無線信号受信手段を含み、前記信号は、前記少なくとも3個の受信手段にそれぞれ結合された少なくとも3個の観察点から前記ゲームパッドの位置を決定するために、前記ゲームパッドの無線送信機により送信される。
【0026】
システムは、ゲームプラットフォームに結合された4個の無線信号受信手段を含み、前記信号は、前記4個の受信手段にそれぞれ結合された少なくとも4個の観察点から前記少なくとも一つの供給ゲームパッドの位置を決定するために、前記少なくとも一つの供給ゲームパッドの少なくとも一つの無線送信機により送信される。
【0027】
前記4個の受信手段が、互いに最大距離のところに配置される。
【0028】
前記中央処理装置が、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの所定の位置に関する誤差限界を低減するアルゴリズムを実施可能にする。
【0029】
システムは、さらに、一つの平面に対してプラットフォームの一つの傾斜を決定可能な手段を含む。
【0030】
前記平面は、前記プラットフォームが置かれる床の表面に平行である。
【0031】
平面に対してプラットフォームの傾斜を決定可能な手段が、プラットフォームに結合される傾斜検知器である。
【0032】
平面に対してプラットフォームの傾斜を決定可能な手段が、プラットフォームに結合される重力検知位置測定装置である。
【0033】
重力検知位置測定装置が、プラットフォームに結合されるボールスイッチである。
【0034】
システムが、さらに、プラットフォームに結合された追加受信手段を含み、この追加受信手段が、プラットフォームにより決定される平面に対して、ゲームプラットフォームに結合される少なくとも3個の信号受信手段の反対側に配置される。
【0035】
前記追加受信手段が、ゲームプラットフォームから一定の距離のところに配置される。
【0036】
システムが、さらに、磁気スクリーンを含む。
【0037】
磁気スクリーンは、前記ゲームパッドと前記追加受信手段とが表示装置の両側に配置されている場合、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドが送信する無線信号を前記追加受信手段が受信できないように選択された平面に延びている。
【0038】
磁気スクリーンは、表示装置の表面の全体または一部に延びている。
【0039】
前記少なくとも一つのゲームパッドは、空間における移動に関する情報を発生および送信可能な手段を含み、これらの情報が、ピッチング、ローリング、およびヨーイングに関する情報である。
【0040】
ピッチングおよびローリングに関する情報を発生可能な手段は、加速度計、傾斜計、電子ジャイロスコープ、二次元電子コンパスである。
【0041】
ヨーイングに関する情報を発生可能な手段は、磁気センサである。
【0042】
前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドが、表示スクリーンを含む。
【0043】
前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドが、タッチパネルを含む。
【0044】
前記システムは、極座標ρ、θ、φを決定することによって前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの位置を決定可能な手段を含む。
【0045】
前記システムは、デカルト座標x、y、zを決定することによって前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの位置を決定可能な手段を含む。
【0046】
使用される送信機および受信機は、無線タイプである。
【0047】
本発明の他の態様、目的、および長所は、添付図面に関して限定的ではなく例として挙げられた好適な実施形態の以下の詳細な説明を読めば、いっそう明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
本発明によるゲームプラットフォームは、特に、中央処理装置と、記憶装置と、主に水平位置を選択可能な表示装置と、ユーザ用の少なくとも一つの入力アクチュエータと、無線伝送による情報の送信および/または受信手段とを含む。
【0049】
以下の本文において、入力アクチュエータは、プレーヤーが手で持つゲームパッドまたはこの同じプレーヤーが所持するこの種のあらゆるモジュールとすることができる。
【0050】
特に、このモジュールは、プレーヤーの一人に結合可能であり、従来のゲームパッドの場合と同様に、特別な制御ボタンと、後述するような本発明による他の移動制御ボタンとを含むことができる。
【0051】
従って、たとえ、一般には、この説明全体があらゆる入力アクチュエータに同様に関与するものだとしても、以下、ゲームシステムのゲームパッドについて説明する。
【0052】
第一の態様によれば、ゲームパッドの制御操作は、ゲームパッドに配置される方向ボタンにより行われる。
【0053】
第二の態様によれば、ゲームパッドの制御操作は、空間におけるゲームパッドの相対的な動きによって行われ、これによって、プラットフォームに結合される表示装置に配置された仮想オブジェクトの動きに無意識で作用することができる。
【0054】
幾つかの用途において、これらの操作は、プラットフォームに対してゲームパッドが使用される位置に応じて異なる操作とすることができる。
【0055】
一般に中央処理装置に含まれる変換装置は、ゲームパッドでの一つの操作で発生する一つのコマンドを、測定位置に応じて別のコマンドに修正する。
【0056】
本発明の好適な実施形態では、操作は、プラットフォームの中央に対してゲームパッドが使用される位置に応じて、異なる操作とすることができる。
【0057】
この点に関して、特に、距離と、水平角度と、垂直角度との測定を用いる。
【0058】
より詳しくは、本発明の好適な実施形態において、操作は、垂直軸zが表示装置の中央を通る座標系に対する各ゲームパッドの位置に依存する。
【0059】
図1は、この観点から、表示装置100、ゲームパッド110、および、原点Oが表示装置100の中央にある座標系x、y、zとを示す。
【0060】
システムは、表示装置100の中央に対してゲームパッド110の位置を特定し、選択された座標系でこのゲームパッド110の極座標ρ、θ、φを決定することができる。
【0061】
そのため、操作は、表示装置100の中央に対するゲームパッドの距離ρと、角度θおよびφとに依存可能になる。
【0062】
本発明によるシステムでは、角度φおよびθは、それぞれ0から2πおよび0からπの値をとる可能性があることに気づく。
【0063】
従って、図2が示すように、前記ゲームパッド110に配置される方向ボタンを使用する場合、これらのボタンにより、プラットフォームに結合された表示装置が表示する仮想オブジェクト111を、面(x、y)で右ρの方向に移動し(3Dイメージ)、あるいは面(x、y)で右ρに投影可能である(2Dイメージ)。
【0064】
理論上は、ゲームパッド110の位置の座標を決定するには、プラットフォームに配置される一直線でない3個の点で十分である。
【0065】
プラットフォームの3個の点と、ゲームパッドに結合される送信機(115)との距離を知ることによって、前記座標系(0、x、y、z)に対してゲームパッドに結合される点Mの座標(x、y、z)を導くことができる。
【0066】
距離測定は、特に、プラットフォームに配置される各種センサが受信する信号間の位相差および/または減衰などの様々な方法によって実施可能であり、これらの信号は、予め前記ゲームパッドから送られる。
【0067】
プラットフォームに対して、あるいは言い換えれば表示装置100に対して、ゲームパッド110の位置がどのようなものであっても、同じ測定精度を得るために、4個の点P1〜P4を用いることが好ましい。
【0068】
図3に、こうした測定システムを示す。
【0069】
特に、本発明のシステムにより、プレーヤーがプラットフォームの片側にいるときに、このような一定の精度が得られることが分かる。さらに、4個の測定点を用いることによって、送信機と1個の受信機との間にある1個の物体(たとえば1個の受信機付近に配置される飲料水の金属缶)の存在による受信機の受信不良を解消し、この物体の存在にもかかわらず、ゲームパッド110に結合される点Mの座標を決定可能である。
【0070】
測定精度を最適化するために、これらの4個の点P1〜P4を互いに最大距離のところに配置することが好ましい。
【0071】
例えば、プラットフォーム120の角にこれらを配置できる。
【0072】
送信機は点Mに配置され、4個の受信機は、それぞれ点P1、P2、P3、P4に配置される。
【0073】
従って、このようなシステムによって、距離P1M、P2M、P3M、P4Mを知ることができる(図3参照)。
【0074】
たとえば点P2とP3との間の距離が(P1とP4と同様に)2aに等しいものとし、点P2とP1との距離が(P3とP4と同様に)2bに等しいと仮定すると、以下の式のシステムを導くことができる。
(PIM)=(x+a)+(y−b)+z
(P2M)=(x+a)+(y+b)+z
(P3M)=(x−a)+(y+b)+z
(P4M)=(x−a)+(y−b)+z
【0075】
この方程式を解くことによりρ、θ、φの測定値が得られる。
=ρcosθ
=ρsinθcosφ
=ρsinθsinφ
【0076】
他方では、4個の測定点の使用により、デジタル処理アルゴリズムによって、点Mの位置の測定、従ってゲームパッドの位置の測定に関する誤差限界を低減できる。
【0077】
もちろん、本発明は、プラットフォームの周囲に配置された複数のゲームパッド110を用いてこのような位置測定システムを使用することを想定している。
【0078】
図4に示したように、各ゲームパッド110は、プラットフォーム120の受信機121に位置特定信号510を連続伝送する。
【0079】
有利には、この信号を無線信号とすることができる。しかしながら、当業者が公知の他の技術を、送信機と受信機との間の通信に使用してもよい(赤外線通信など)。
【0080】
いずれの場合にも、伝送信号は、システムがゲームパッドを容易に識別できるように、一つのコードとゲームパッドへの個人的な利用頻度とを用いている。
【0081】
さらに、プラットフォームもまた、無線信号(たとえば無線周波数による無線接続)を介して、また適切な送信機によって、一連の前記位置特定無線信号510の送信命令を操作ゲームパッドの各々に伝えることができる。
【0082】
プラットフォームは、受信機またはゲームパッドと同数の送信機を含むことができる。
【0083】
例えば、プラットフォームは、4個の送信機と4個の受信機を含むことができる。
【0084】
本発明の別の態様によれば、1個のスクリーンプラットフォームに結合される一つまたは複数のゲームパッドは、このプラットフォームの周囲に配置可能であり、一方で前記プラットフォームは、垂直、水平、さらには傾けて配置することもできる。
【0085】
次に、図5を参照すると、第一の態様によれば、各ゲームパッドが、
操作ボタン130と、
プラットフォーム120の座標系に対してゲームパッド110の位置特定信号を発生する送信機140と、
処理通信装置150と、
有利には無線通信による無線送信機/受信機160と、
ゲームパッド110の識別番号170を含む記憶領域と、
方向指示制御ボタン190と、を含む。
【0086】
第二の態様によれば、各ゲームパッドが、
操作ボタン130と、
プラットフォーム120の座標系に対してゲームパッド110の位置特定信号を発生する送信機140と、
処理通信装置150と、
有利には無線通信による無線送信機/受信機160と、
ゲームパッド110の識別番号170を含む記憶領域と、
配向検知および動き検知システム190と、を含む。
【0087】
第三の態様によれば、各ゲームパッドが、第一または第二の態様の上記の構成要素に加えて、
表示スクリーンと、
表示装置に結合されるタッチパネルと、を含む。
【0088】
プラットフォーム120は、また、位置特定モジュールを含む。
【0089】
図7にこのモジュールを示した。
【0090】
位置特定モジュールは、特に、受信機R1からR4と、位置特定受信機の中央処理装置210と、マイクロコントローラ220と、傾斜センサ200と、一般処理装置と、を含む。
【0091】
本発明の別の態様は、ゲームパッドの操作が、プラットフォームの位置、特にその傾斜に依存することにある(図8参照)。
【0092】
図8は、限定的ではなく例として、プラットフォームで考えられる様々な傾斜を示しており、たとえば水平位置または垂直位置、あるいはまた、例えばプラットフォームが保持される床に対して一定の角度だけ傾けた位置を示している。
【0093】
しかしながら、当業者は、座標系を変える(例えば、垂直壁と一定角度をなす)ためにシステムを明らかに適合させる場合もあることを理解するであろう。
【0094】
プラットフォームの垂直位置または水平位置を検知するには、全てか無かの重力検知による簡易位置検知器(例えばボールスイッチ)を使用できる。
【0095】
表示装置を一定に傾斜させて使用可能で、一つまたは複数のゲームパッドの操作がこの傾斜に依存する幾つかの用途では、傾斜検知器200が必要である。
【0096】
座標系0、x、y、zにおけるゲームパッドの座標zの符号に関しては、4個の測定点P1〜P4が同じ平面にあることから、これを決定することはできない。
【0097】
この決定を可能にするために、本発明の別の態様は、プラットフォームの下に配置されていて、他の4個のセンサP1〜P4からなる面に配置されない5番目の位置特定センサP5を、使用することからなる。
【0098】
図9、10にこれを示した。
【0099】
さらに、センサP1、P2、P3、P4からなる面(x、y)の下に配置される電磁スクリーン240は、送信機が面(x、y)の上にある場合、送信機から送られる信号を受信しないようにしている。
【0100】
センサP5は、ゲームパッドが前記面の下にある場合のみ、ゲームパッドの信号を受信する。
【0101】
もちろん、本発明は、上記の実施形態に制限されるものではない。
【0102】
特に、位置信号の場合、本発明の別の実施形態は、プラットフォームで複数の送信機を使用し、各ゲームパッドで1個の受信機を使用しており、ゲームパッドは、各送信機から送られる各信号を分析可能である。
【0103】
本発明の別の態様は、位置特定システムに、配向検知および/または動き検知システムを結合して、無意識の制御を行うことからなる。
【0104】
そのため、各ゲームパッドは、次のような慣例による用語を付して図11、12に示したように、水平面に含まれるそれ自体の正規直交枠と垂直軸とを有する。すなわち、垂直軸は、全てのゲームパッドに共通しており、各ゲームパッドがローリング軸およびピッチング軸を有する一方でプラットフォームが水平に使用されるとき、プラットフォームのz軸に対応する。
【0105】
ゲームパッドの傾斜は、この正規直交枠に対して測定される。
【0106】
水平軸に対する傾斜角度(ピッチング角度とローリング角度)の測定は、様々な手段(センサ)を用いて実施可能である。
【0107】
例えば、加速度計、傾斜計、慣性制御装置、電子ジャイロスコープ、二次元電子コンパスを用いる。
【0108】
このタイプのセンサ200は、回転軸x’およびy’のそれぞれに配置される。
【0109】
図13は、たとえば、軸x’を中心とする傾斜センサ200の使用を示す。また、図14は、x’軸を中心として対称に配置された2個の傾斜センサ200の使用を示し、測定の利用時に、x’軸を中心とするゲームパッドの回転に結合される半径方向の力を補正できるようにしている。
【0110】
垂直軸を中心とするシステムの配向(ヨーイング角度)の測定は、ジャイロスコープによる測定または地球磁界配向の測定により実施可能である。
【0111】
図15は、この点に関して、ゲームパッド110に統合される磁界センサ270を用いて、z軸を中心とするゲームパッド110の移動を測定する方法を示している。
【0112】
プラットフォーム120に対するゲームパッド110の配向を知るためには、また、地球磁界センサ250をプラットフォーム120に結合することが必要である。
【0113】
図15が示すように、有利には、地球磁界センサがプラットフォームの中央に配置される。
【0114】
地理的な北の軸とプラットフォーム120に結合されるy軸との間の角度α1を知り、また、地理的な北と、ゲームパッドの軸y’との間の角度α2を知ることによって、y軸とy’軸との間の角度α3を導くことができる。
【0115】
その結果、プラットフォーム120に対してz軸を中心とするゲームパッド110の配向がそこから導かれる。
【0116】
各軸に沿った位置情報は、処理通信装置150を介して無線通信送信機/受信機160からプラットフォームに伝えられる。
【0117】
もちろん、システムは、複数のゲームパッドと共に使用可能である。
【0118】
位置特定と配向とを組み合わせた可能な用途では、プラットフォームのスクリーンに配置された仮想オブジェクト111にゲームパッドの動きを再生し、それによって、プラットフォームの周囲のどの場所にいても、また厳密にはプラットフォームの傾斜がどのようなものであっても、三次元空間で移動を行う。
【0119】
もちろん、本発明は、図示された上記の実施形態に少しも制限されるものではなく、当業者は、当該システムが、明らかに可能な複数の変形実施例を含んでいることを理解するであろう。
【0120】
特に、無線通信手段は、次のような可逆性があることが分かる。
プラットフォームの送信機/ゲームパッドの受信機
ゲームパッドの送信機/プラットフォームの受信機
【0121】
さらに、使用される送信機および受信機の数を変えることもできる。
【0122】
例えば、プラットフォームの周囲に4個以上の受信機を配置することもできる。
【0123】
また、1個以上の無線送信機をゲームパッドに設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】表示装置に結合される三次元の正規直交枠に配置されたゲームパッドを示す図である。
【図2】表示装置に表示された仮想オブジェクトで可能な二次元移動を示す図である。
【図3】ゲームパッドの位置測定を実施可能な手段を含む、本発明による電子プラットフォームを示す図である。
【図4】表示装置と、4個の無線受信機と、1個の無線送信機を備えた2個のゲームパッドとを含む、本発明による電子プラットフォームを示す図である。
【図5】本発明の第一の態様によるゲームパッドの構成を示す概略図である。
【図6】本発明の第二の態様によるゲームパッドの構成を示す概略図である。
【図7】プラットフォームに結合される位置特定モジュールを示す概略図である。
【図8】本発明によるゲームプラットフォームで可能な傾斜を示す側面図である。
【図9】5番目のセンサを含むゲームプラットフォームの斜視図である。
【図10】磁気スクリーンを備えた図9のゲームプラットフォームの、二つの異なる図である。
【図11】慣例による名称と、使用される用語とを示した、ゲームパッドに結合される正規直交枠の概略図である。
【図12】正規直交枠とゲームパッドとを概略的に示し、また、ゲームパッドで可能な動きを示す図である。
【図13】ゲームパッドでの傾斜センサの使用を示す図である。
【図14】ゲームパッドでの2個の傾斜センサの使用を示す図である。
【図15】磁界センサを用いて軸を中心とするゲームパッドの移動測定方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの最中に少なくとも二つの所望の傾斜に沿ってユーザが安定して配置可能な電子プラットフォーム(120)を含む電子ゲームシステム(10)であって、
前記プラットフォームが、記憶手段と表示装置(100)とに接続された中央処理装置(210)を含み、
システム(10)が、さらに、少なくとも一つのゲームパッド(110)と前記プラットフォーム(120)との間の信号伝播時間(510)から一つの位置を決定可能な手段を含み、
前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドが、少なくとも一つの無線送信機(140)によって、ゲームプログラムの実行中に前記中央処理ユニットが認識する操作情報を提供し、 前記操作が、特に、表示装置(100)に表示される仮想オブジェクト(111)の移動を制御するものであって、方向ボタンタイプの舵取り手段および/または空間における前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの移動によって発生し、この操作情報を、前記表示装置(100)に対する前記少なくとも一つの供給されたゲームパッド(110)の位置と、電子ゲームプラットフォーム(120)の傾斜と、に応じて異なるコマンドに変換可能な変換装置を含むことを特徴とする電子ゲームシステム。
【請求項2】
前記少なくとも一つの供給されたゲームパッド(110)の位置は、原点が表示装置(100)の中央に配置される座標系に対して決定されることを特徴とする請求項1記載の電子ゲームシステム。
【請求項3】
さらに、プラットフォームに結合された、無線信号(510)の少なくとも3個の受信手段を含み、前記信号は、前記少なくとも3個の受信手段(121)にそれぞれ結合された少なくとも3個の観察点(P1)から前記ゲームパッドの位置を決定するために、前記ゲームパッドの無線送信機(115)から送信されることを特徴とする請求項1または2記載の電子ゲームシステム。
【請求項4】
ゲームプラットフォームに結合された、無線信号(510)の4個の受信手段を含み、前記信号は、前記4個の受信手段(121)にそれぞれ結合された少なくとも4個の観察点(P1)から前記少なくとも一つの供給ゲームパッドの位置を決定するために、前記少なくとも一つの供給ゲームパッド(110)の少なくとも一つの無線送信機(115)により送信されることを特徴とする請求項1または2記載の電子ゲームシステム。
【請求項5】
前記4個の受信手段(121)が、互いに最大距離のところに配置されることを特徴とする請求項4記載の電子ゲームシステム。
【請求項6】
前記中央処理装置(210)が、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの所定の位置に関する誤差限界を低減するアルゴリズムを実施可能にすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項7】
さらに、一つの平面に対してプラットフォームの一つの傾斜を決定可能な手段(200)を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項8】
前記平面は、前記プラットフォームが置かれる床の表面に平行であることを特徴とする請求項7記載の電子ゲームシステム。
【請求項9】
平面に対してプラットフォームの傾斜を決定可能な手段(200)が、プラットフォームに結合される傾斜検知器であることを特徴とする請求項7または8記載の電子ゲームシステム。
【請求項10】
平面に対してプラットフォームの傾斜を決定可能な手段(200)が、プラットフォームに結合される重力検知位置測定装置を用いることを特徴とする請求項7または8記載の電子ゲームシステム。
【請求項11】
重力検知位置測定装置が、ボールスイッチを含むことを特徴とする請求項10記載の電子ゲームシステム。
【請求項12】
さらに、プラットフォームに結合される追加受信手段(P5)を含み、この追加受信手段が、プラットフォームにより決定される平面に対して、ゲームプラットフォームに結合される前記少なくとも3個の信号受信手段(121)の反対側に配置されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項13】
前記追加受信手段が、ゲームプラットフォームから一定の距離のところに配置されることを特徴とする請求項12記載の電子ゲームシステム。
【請求項14】
さらに、磁気スクリーン(240)を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項15】
磁気スクリーン(240)は、前記ゲームパッドと前記追加受信手段とが表示装置(100)の両側に配置されている場合、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッド(110)が送信する無線信号を前記追加受信手段(P5)が受信できないように選択された平面に、延びていることを特徴とする請求項14記載の電子ゲームシステム。
【請求項16】
磁気スクリーン(240)が、表示装置(100)の表面の全体または一部に延びていることを特徴とする請求項14または15記載の電子ゲームシステム。
【請求項17】
前記少なくとも一つのゲームパッド(110)が、空間におけるその移動に関する情報を発生および送信可能な手段(115)を含み、これらの情報が、ピッチング、ローリング、およびヨーイングに関するものであることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項18】
ピッチングおよびローリングに関する情報を発生可能な手段(115)が、加速度計、傾斜計、電子ジャイロスコープ、二次元電子コンパスであることを特徴とする請求項17記載の電子ゲームシステム。
【請求項19】
ヨーイングに関する情報を発生可能な手段(115)が、磁気センサであることを特徴とする請求項17または18記載の電子ゲームシステム。
【請求項20】
前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドが、表示スクリーンを含むことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項21】
前記少なくとも一つの供給されたゲームパッド(110)が、タッチパネルを含むことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項22】
極座標ρ、θ、φを決定することによって、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの位置を決定可能な手段を含むことを特徴とする請求項1乃至21のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項23】
デカルト座標x、y、zを決定することによって、前記少なくとも一つの供給されたゲームパッドの位置を決定可能な手段を含むことを特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。
【請求項24】
使用される送信機および受信機が、無線タイプであることを特徴とする、請求項1乃至23のいずれか一項に記載の電子ゲームシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公表番号】特表2008−502399(P2008−502399A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516003(P2007−516003)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001516
【国際公開番号】WO2006/005847
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(502164048)
【氏名又は名称原語表記】SYLVIUS
【Fターム(参考)】