説明

可搬型消費者デバイスのシールディング

可搬型消費者デバイスが開示されている。可搬型消費者デバイスと呼掛装置との間の通信を抑止することが可能な電磁シールドが、可搬型消費者デバイスに提供される。呼掛装置との通信が可能となる遠位置と、送信アンテナが呼掛装置と通信を行うことをシールドにより抑止する近位置との間で、シールドが移動可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明の実施例は、非接触スマートカードなどの可搬型消費者デバイスが、無線により呼掛けられることを抑止するシステム及び方法に関する。
【0002】
一般的に、スマートカード、キー入れ、無線周波数識別装置(RFID)、携帯電話などの非接触可搬型消費者デバイスは、無線(RF)信号を用いた無線通信を行う方法を消費者に提供するように設計されている。
【0003】
非接触可搬型消費者デバイスは、接続ケーブルなしに動作できるため、このような装置は、他の装置及びシステムとの通信を行うために物理的な接触や物理的な接続を必要とするような、他の種類の装置に置き換わるものと期待されている。非接触可搬型消費者デバイスの主要な利点は、消費者の札入れ、ブリーフケース、バックパックあるいは財布から取り出して用いなくともよいという点にある。
【0004】
残念なことに、非接触可搬型消費者デバイスの無線に固有の特徴のために、非接触読み取り装置は、非接触装置からの不正の呼掛(例えば、データスキミング)に用いられる可能性が総じて高い。
【0005】
非接触装置からの無線による呼掛を用いた機密情報の窃盗は、消費者及び事業者にとって共に重大な懸念となるため、法執行機関は、このような窃盗活動がいつ起きるのかを発見する方法を熱心に模索している。残念なことに、無線による呼掛装置の複雑さと、無線信号に固有の特徴のため、権限のない無線による呼掛は起こりうる。
【0006】
本発明の実施例は、個別に及び全体として、これらの実施例及びその他の実施例に対応するものである。
(発明の要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施例は、スマートカード、RFID、キー入れ、タグ並びにそれらの同等物などの非接触可搬型消費者デバイスが、権限のない呼掛装置から無線により呼掛けられることを抑止するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様によれば、本発明の実施例は、呼掛装置との無線通信を可能とするように構成された可搬型消費者デバイスに関する。可搬型消費者デバイスは、財務情報などの情報を格納したメモリと、メモリに結合された近傍界送信アンテナなどのアンテナ(例えば、送信アンテナ)と、遠(例えば、開放)位置と近(例えば、閉鎖)位置との間で移動可能なシールドとを含んでいる。遠位置において、シールドは、アンテナを介したメモリへの無線による呼掛を可能とする。近位置において、シールドは、アンテナを介したメモリへの無線による呼掛を抑止する。他の態様によれば、本発明の実施例は、本発明の可搬型消費者デバイスを製造する方法に関する。
【0009】
他の態様によれば、本発明の実施例は、呼掛装置と可搬型消費者デバイスとを含むシステムに関する。可搬型消費者デバイスは、情報を格納するためのメモリと、メモリに結合されたアンテナ(例えば、送信アンテナ)と、電磁シールドとを含んでいる。シールドがアンテナの遠位置にある場合、アンテナは、可搬型消費者デバイスが呼掛装置の近くに置かれた時に、呼掛装置との通信が可能となる。シールドがアンテナの近位置にある時には、可搬型消費者デバイスと呼掛装置との間の通信は抑止される。シールドがアンテナの近位置にある時には、シールドは、呼掛装置からの呼掛電磁信号を阻止又は吸収することができるか、さもなければ、アンテナに対して負荷又は不整合を生じさせ、あるいは離調させるように動作し、呼掛信号の受信又はデータ信号の送信を妨げることができる。シールドがアンテナと呼掛装置との間にある場合、あるいはアンテナが呼掛装置とシールドとの間にある場合、シールドは、アンテナを介した呼掛を抑止するか、さもなければ防ぐことができる。
【0010】
他の態様によれば、本発明の実施例は、呼掛装置との間でセキュリティを確保した無線通信を提供する方法に関する。情報を格納するためのメモリと、メモリに結合されたアンテナと、電磁シールドとを含む可搬型消費者デバイスが提供される。消費者は、可搬型消費者デバイスを、呼掛装置の近位置に置くことができる。シールドが遠位置にある時のみ、可搬型消費者デバイスは、呼掛装置との通信を行うことができる。
【0011】
本発明のこれらの態様及び他の態様を、以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】非接触可搬型消費者デバイスのブロック図。
【0013】
【図2】非接触可搬型消費者デバイスのセキュリティ上のリスクを示すシステムを示す図。
【0014】
【図3】開放又は遠位置にシールドを有する非接触可搬型消費者デバイスの一実施例を含む、本発明の一実施例に係るシステムの概略図。
【0015】
【図4】閉鎖又は近位置にシールドを有する、図3に示された非接触可搬型消費者デバイスの概略図。
【0016】
【図5】図5A及び図5Bは本発明に係る非接触可搬型消費者デバイスのキー入れの一実施例を示す図。
【0017】
【図6】本発明に係る非接触可搬型消費者デバイスのフリップ式の携帯電話の一実施例を示す図。
【0018】
【図7】本発明に係る非接触可搬型消費者デバイスのスライド式の携帯電話の一実施例を示す図。
【0019】
【図8】本発明に係る方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(詳細な説明)
本発明の実施例は、格納された情報を含む可搬型消費者デバイスと呼掛装置との間の、セキュリティの確保された無線通信を可能にするものである。消費者又は他の種類の利用者は、呼掛装置に対して、可搬型消費者デバイスへの呼掛を可能としようとするか、しないかを選択できる。本発明の実施例において、電磁放射波の結合を、阻止、吸収、減衰するか、さもなければ防ぐことができるシールドは、少なくともアンテナを含む可搬型消費者デバイスのベース部に、移動可能な状態で結合されている。シールドは、装置の格納情報に対して、装置が呼掛けられることができるかどうかを制御する。可搬型消費者デバイスへの呼掛を可能とするためには、消費者などのユーザは、遠位置(例えば、開放位置)にシールドを移動させることが必要となる。シールドが、近位置(例えば、閉鎖位置)にある場合には、可搬型消費者デバイスは、呼掛装置から呼掛けられることはできない。言い方を変えると、シールドの大部分がアンテナに近づけられている場合には、可搬型消費者デバイスは、呼掛装置から呼掛けられることができない。シールドがアンテナから遠いところにあると、可搬型消費者デバイスは、呼掛装置から呼掛けられることができる。以下に記載する特定の例の多くは、“開放”又は“閉鎖”位置にあるシールドを指しているが、これに限定されるものではない。例えば、遠位置にあるシールドは、アンテナの側域の10%をカバーし、近位置にあるシールドは、アンテナの5%をカバーするように移動させることができる。遠位置では、アンテナを介してメモリに対して呼掛けることができる。遠位置では、アンテナを介しては、メモリに対して呼掛けることができない。
【0021】
本発明の実施例において、(ヒンジ、レールなどの)移動可能な構成要素は、互いに相対的に移動可能な、シールド部分と、アンテナを含むことができるベース部分とに配置されたシールドを可能とする。シールド部分及びベース部分は、互いに相対的にスライドしてもよいし、あるいは、互いに相対的に回転してもよい。
【0022】
シールドは、任意の好適な方法により、アンテナを介したメモリへの呼掛を抑止することができる。ある場合では、アンテナが近(例えば、閉鎖)位置にあるとき、シールドは呼掛装置とアンテナとの間にあり得る。他の場合では、アンテナが近位置にあるとき、アンテナがシールドと呼掛装置との間に存在し得る。いずれの場合も、アンテナは、呼掛装置からの放射波を吸収又は反射するように構成されている。シールドは、呼掛装置からの呼掛信号を吸収することができ、これらの信号を効果的に接地し、これらの信号がアンテナに到達できないようにでき、これにより、アンテナを介したメモリへの呼掛を抑止する。この点に関して、可搬型消費者デバイスが、携帯電話又は他の種類の可搬型消費者デバイスであるならば、オプションとして、シールドを、可搬型消費者デバイスの金属製シャーシ又は他の接地位置に結合してもよい。以下で詳細に説明するように、好適な実施例においては、この接地効果をもたらすように、シールドの側域は、アンテナの側域よりも広くとられている。
【0023】
しかし、シールドは、可搬型消費者デバイス内の接地又は共通電圧基準点に、必ずしも結合する必要はない。いくつかの実施例において、シールドは、アンテナの対地電位に対して、電気的に浮遊していてもよい。さらに他の実施例において、シールドは複数の構成要素を含み、いくつかの部分は、接地又は電圧基準点を含む個別の対地電位に結合し、その他の部分は浮遊していてもよい。
【0024】
他の実施例において、シールドは、アンテナに負荷を与えるように動作するか、さもなければ、呼掛信号に対してアンテナの応答を離調するように動作する。例えば、シールドがアンテナの近位置に置かれている場合は、シールドは、呼掛信号の周波数帯域のアンテナゲインを下げることができる。これにより、アンテナは、実質的に減少した呼掛信号を可搬型消費者デバイスに結合させ、可搬型消費者デバイスは、呼掛信号に対して応答することができなくなる。他の実施例において、シールドがアンテナの近位置に置かれている場合、可搬型消費者デバイスのアンテナの信号処理部との間で、インピーダンス不整合を起こすことができる。インピーダンス不整合により、信号処理部に結合する呼掛信号の電力を実質的に減少させ、信号処理部で生成し、呼掛装置に送信しようとする信号を実質的に減少させることができる。
【0025】
本発明の一実施例に係る可搬型消費者デバイスは、呼掛装置との間で無線又は非接触による通信を行うことができる。これらの装置は、無線又は非接触による通信媒体を介して、信号とデータの送信及び受信を行う、1つ又はそれ以上の数のアンテナを含んでいる。
【0026】
可搬型消費者デバイス及び例示した呼掛装置は、近傍界通信又はNFC技術を用いて通信を行うことが好適である。NFC技術は、極めて近距離(例えば、通常は10インチ未満)の双方向無線接続を用いたものであり、可搬型消費者デバイスが呼掛装置の近くにある場合に、読み取り機などの呼掛装置が少量のデータを読み取ることを可能とする、近距離無線周波数(RF)技術である。
【0027】
NFC技術を用いた可搬型消費者デバイスは、電磁気誘導を用いて、可搬型消費者デバイスから、その中に格納した情報を送信する。典型的なNFC技術を用いた典型的な可搬型消費者デバイスは、少なくとも1つの小型プロセッサと、通常はワイヤーループの形をした送信アンテナとを含んでいる。可搬型消費者デバイスを呼掛装置に近くにやると、そのワイヤーループはターミナルの領域に入り、電磁界のような呼掛信号がそのワイヤーループに誘導を生じる。誘導により生成した電圧は、プロセッサの電源となる。可搬型消費者デバイスが起動すると、プロセッサは、ループ線を用いて予め定められた周波数(例えば、13.56MHz)で、可搬型消費者デバイス内のメモリに格納された情報を送信し、端末と通信する。また、プロセッサ内に組み込まれた命令セットは、送信中にデータを暗号化する。
【0028】
上述したプロセスは誘導結合と呼ばれ、可搬型消費者デバイスは、プロセッサを駆動するために内蔵電源を必要としないため、“バッテリレス”として特徴付けることができる。この種のシステムは、プロセッサを駆動する電源が存在しないため、受動システムとして特徴付けることができる。これに代えて、本発明の可搬型消費者デバイスは、格納した情報を呼掛装置に送信する送信アンテナを動作させることができるように、バッテリなどの内蔵電源を含んでいてもよい。
【0029】
本発明のいくつかの実施例に係る可搬型消費者デバイスは、閉鎖位置と開放位置との間で移動可能な電磁シールドを含んでいる。閉鎖位置でのシールドにより、呼掛信号などの電磁放射波が、装置の受信又はベース部(例えば、誘導ループ線を含む部分)に到達することを抑止する。(ベース部は、ハウジング及びアンテナを含んでもよい。)さらに、閉鎖位置でのシールドにより、プロセッサに格納された情報を搬送する信号などの電磁放射波が、装置のアンテナから呼掛装置に送信されることを抑止する。開放位置では、シールドは、可搬型消費者デバイスと呼掛装置との間の通信を抑止することはない。
【0030】
いくつかの実施例において、シールドは、阻止機構としても作用する。電磁シールドは、2位置間で、金属などの電導体からなる障壁で両者を分離することにより、電磁界の流れを制限又は阻止できる。通常、電磁界を発生する電気装置を他の装置と分離するために、シールドが用いられる。無線周波数帯の電磁放射波を阻止するために用いられる電磁シールドは、RFシールドとして知られている。このシールドは、電磁波及び電磁界並びに静電界の結合を減少させる。減少の程度は、用いられる材料の種類及び厚さ、用いられる電磁界の周波数に依存する。その他の場合、このシールドは、放射波吸収体として特徴付けられ、アンテナを呼掛装置から物理的にシールドすることはない(すなわち、アンテナと呼掛装置との間には配置されない)。他の実施例において、シールドは、電子同調装置として動作し、アンテナを離調するか、さもなければ、呼掛信号又は呼掛信号の周波数帯に対するアンテナの感度を低下させる。
【0031】
電磁シールドに用いられる通常の材料としては、シート状の金属と、メッシュ状の金属がある。シールドの穴やメッシュは、特に、阻止しようとする放射波の波長よりも通常は短いものとするが、そうしないと、エンクロージャは、連続した電導性の表面となることを効果的に真似るものとはならない。他に通常用いられているシールド方法としては、特に、プラスチック製のエンクロージャに収容された電子部品を用いる場合、エンクロージャの内部を、金属性のインク又は同種の材料で被覆する方法がある。インクは、通常、銅やニッケルなどの適した金属を微細粒子の形で担体材料に混ぜたものから構成されている。これをエンクロージャ内部に吹き付け、乾燥させると、金属性の連続した電導層が形成され、この層は、装置のシャーシ接地に電気的に接続され、これにより効果的なシールドをもたらすことができる。
【0032】
本発明の可搬型消費者デバイスは、任意の好適な形状をとすることができる。例えば、可搬型消費者デバイスは、消費者の札入れやポケットに収められるように、携帯可能な小型のもの(例えば、ポケット型)とすることができる。これらの装置は、商品やサービスへの支払い、振替、場所へのアクセスを得る(例えば、入場証)のために用いることができる。可搬型消費者デバイスには、スマートカード、(例えば、マイクロプロセッサ非内蔵で、磁気ストライプ付きの)通常のクレジットカードやデビットカード、(Exxon−Mobil(エクソン・モービル)社から市販されているSpeedpass(スピードパス)装置などの)キーホルダー、キー入れ、携帯電話、個人用携帯情報端末(PDA)、ポケベル、支払いカード、セキュリティカード、入場カード、スマートカード、トランスポンダーなどがある。
【0033】
可搬型消費者デバイスは、図1に示すように、コンピュータで読み取り可能な媒体と本体とを含んでいる。(図1は、複数の構成装置を示しており、本発明の実施例に係る可搬型消費者デバイスは、これらの構成装置の、任意の好適な組み合わせ又は一部を含んでいてもよい。)コンピュータで読み取り可能な媒体32(b)は、本体32(h)内に置くことができるか、あるいは、本体から脱着可能となっていてもよい。本体32(h)は、プラスチック基板、ハウジング、又は他の構造で形成されている。コンピュータで読み取り可能な媒体32(b)は、データを格納するメモリであり、磁気ストライプ、メモリチップ等を含む任意の好適な形状となっている。好ましくは、メモリは、財務情報、交通情報(例えば、地下鉄又は列車乗車券に含まれる情報)、入場情報(例えば、入場証に含まれる情報)などを格納している。財務情報は、銀行口座情報、銀行識別情報(BIN)、クレジット又はデビットカード番号情報、口座残高情報、有効期限、及び名前、誕生日などの消費者情報などの情報を含んでいる。この情報の任意のものが、可搬型消費者デバイスにより送信される。
【0034】
また、メモリ内の情報は、従来からクレジットカードで用いられているデータトラックの形式となっている。このトラックには、Track1及びTrack2が含まれている。Track1(“国際航空運送協会”)は、Track2よりも多量の情報を格納し、そこには、カード所有者の名前の他、口座番号やその他の任意のデータが含まれている。このトラックは、クレジットカードを用いた予約時にセキュリティを確保する際に、しばしば、航空会社により用いられる。現在は、Track2(“米国銀行協会”)が、最も一般的に用いられている。このトラックは、ATM及びクレジットカード・チェッカで読み取られるトラックである。ABA(米国銀行協会)は、このトラックの仕様を規定しており、全世界の銀行は、その仕様に従わなければならない。そのトラックには、カード所有者の名前、暗号化されたPIN、さらに他の任意の情報が含まれている。
【0035】
可搬型消費者デバイス32は、さらに、非接触素子32(g)を含み、この素子は、通常、アンテナなどの無線伝送(例えば、データ伝送)素子を有する半導体チップ(又は、その他のデータ格納素子)の形で実装されている。非接触素子32(g)は、可搬型消費者デバイス32に関連付けられ(例えば、内部に組み込まれ)ており、携帯ネットワークを介して伝送されるデータ又は制御命令が、(図示していない)非接触素子インターフェースにより、非接触素子32(g)に与えられる。非接触素子インターフェースは、移動装置の回路(及び、必然的に携帯ネットワーク)と、オプションの非接触素子32(g)との間でデータ及び/又は制御命令の交換が可能となるように動作する。
【0036】
非接触素子32(g)は、通常、標準化されたプロトコル又はデータ伝送機構(例えば、ISO 14443/NFC)に従った、近傍界通信(NFC)機能(又は、近傍界通信媒体)を用いて、データの送信及び受信が可能である。近傍界通信機能は、可搬型消費者デバイス32と呼掛装置との間でデータを交換するために用いることができる、RFID、Bluetooth(ブルートゥース)TM、赤外線あるいは他のデータ転送機能などの、近距離通信機能である。このように、可搬型消費者デバイス32は、携帯ネットワーク及び近傍界通信機能の両者を介して、データ及び/又は制御命令を通信及び伝送できる。
【0037】
また、可搬型消費者デバイス32は、可搬型消費者デバイス32の機能を実行するためのプロセッサ32(c)(例えば、マイクロプロセッサ)と、電話番号及びその他の情報並びにメッセージを消費者が見ることを可能とするディスプレー32(d)とを含んでいる。可搬型消費者デバイス32は、さらに、消費者が装置に情報を入力することを可能とする入力素子32(e)と、消費者が音声通信、音楽などを聴くことを可能とするスピーカー32(f)と、消費者が自分の声を可搬型消費者デバイス32を介して送信することを可能とするマイク32(i)とを含んでいる。また、可搬型消費者デバイス32は、無線データ伝送(例えば、データ伝送)のためのアンテナ32(a)を含んでいる。アンテナ32(a)は、無線による呼掛を可搬型消費者デバイス32に結合するとともに、可搬型消費者デバイス32からの無線信号を呼掛装置又はその他の装置の読み取り装置に返信するために用いられる。
【0038】
アンテナ32(a)は、可搬型消費者デバイスの内部のプロセッサ32(c)及びその他の素子に、直接又はRFフロントエンド(図示せず)を介して結合されている。RFフロントエンドは、例えば、可搬型消費者デバイス32と遠隔装置との間の無線インターフェースを提供するように構成できる。例えば、RFフロントエンドは、RFの呼掛信号を受信し、後々の信号処理のために、呼掛信号を濾波し、ダウンコンバートし、復調するように構成できる。これとは反対に、RFフロントエンドは、プロセッサ32(c)からデータ伝送信号を受信し、その信号を変調及びアップコンバートするか、さもなければ、無線伝送のための形式にデータ伝送信号を編成するように構成できる。
【0039】
また、可搬型消費者デバイス32は、1つあるいはそれ以上の数の電源又は電源供給装置(図示せず)を含むこともできる。可搬型消費者デバイスが受動装置であるような一実施例において、電源供給装置は、アンテナ32(a)に結合し、アンテナ32(a)を介して受信した呼掛信号から電力を生成するように構成できる。他の実施例において、電源供給装置は、バッテリ又は他の電源に結合し、可搬型消費者デバイス32の様々な素子のための電力を、電源から生成できる。
【0040】
可搬型消費者デバイスがデビットカード又はスマートカードの形状である場合には、可搬型消費者デバイスは、オプションとして、磁気ストライプなどの特徴を有している。このような装置は、接触又は非接触方式で動作できる。
【0041】
本発明の可搬型消費者デバイスは、アンテナと信号発生器とを有する権限のある呼掛装置(例えば、権限のある読み取り装置)とともに用いることができる。このような権限のある呼掛装置は、販売時点情報管理(POS)端末、ATM(現金自動預け払い機)などに設けることができる。このような呼掛装置は、可搬型消費者デバイスのメモリに格納された情報を無線で読み取り、同様にメモリに情報を書き込むために用いることができる。
【0042】
図2は、無線通信システム100を示し、現在の非接触可搬型消費者デバイスでのセキュリティ問題を示したものである。特に、可搬型消費者デバイス32は、権限のある呼掛装置120により呼掛けられる。しかし、可搬型消費者デバイス32は、残念ながら、権限のない呼掛装置130により呼掛けられることもありうる。このため、権限のない呼掛装置から可搬型消費者デバイスへの呼掛を抑止する必要がある。
【0043】
図3は、本発明の一実施例に係る、非接触可搬型消費者デバイス200の概略図である。可搬型消費者デバイス200のベース部210は、ハウジングと、プロセッサ212(例えば、マイクロプロセッサ及び財務情報を格納したメモリ)と、送信アンテナ214とを含んでいる。ハウジングが設けられている場合には、ハウジングは、単に、積層シートを有する又は有しない平坦な本体であってもよいし、成形されたプラスチック製の本体であってもよい。本発明の実施例において、送信アンテナ214は、呼掛装置(例えば、非接触読み取り装置120)に対して、電磁信号を送信し、また、呼掛装置から電磁呼掛信号を受信する。可搬型消費者デバイス200のシールド部220は、電磁シールド225を含んでおり、これは、シート状金属、金属メッシュ、又は金属インクの被覆、あるいはその他の好適な電磁シールド材料で形成できる。シールド225は、RF電磁信号をシールドするか、さもなければ、信号の到来と伝送を減衰又は妨げることができることが好ましい。例えば、シールド225が、アンテナ214に近接して置かれている際には、アンテナ214に対して電子的に負荷又は不整合を生じさせるか、さもなければ、離調させるよう動作することができ、それにより、アンテナ214は、シールド225がアンテナ214の遠位置に置かれた場合に比べ、実質的に減衰した呼掛信号の部分を、可搬型消費者デバイス200に結合させることができる。
【0044】
図3は、ヒンジ215を中心に開放位置にあるシールド225を示すものであり、可搬型消費者デバイス200は、非接触読み取り装置120及び通信リンク150を介して通信し、プロセッサ212に格納された情報を送信できる。例えば、受動モードでは、非接触読み取り装置120は、呼掛電磁界を放射するが、この電磁界は、電磁界を介して装置200の動きに合わせて結合した際に、送信アンテナ214に電流を誘起し、それにより、プロセッサ212を読み取り、プロセッサ212内に格納された情報を含む返信信号を送信できる。能動モードでは、可搬型消費者デバイス200の電源(図示せず)は、プロセッサ212及びアンテナ214の動力源となり、格納された情報を含む信号を、非接触読み取り装置120に送信する。
【0045】
図4は、シールド255がヒンジ15の周りに回して閉じられて閉鎖位置にある時の、装置が非接触読み取り装置120との間で通信不能となるようにする可搬型消費者デバイス200(a)を示すものである。シールド225は、送信アンテナ214と非接触読み取り装置120との間に配置されているため、装置の前面226が非接触読み取り装置120に向かって移動した際に、通信リンク150は途絶することになる。なお、ベース部210も電磁的にシールドされているため、装置の背面216が非接触読み取り装置120に向かって配置された時には、通信リンク150は途絶したままとなる。例えば、プロセッサ212及びアンテナ214が半導体チップ上に配置されている実施例においては、背面216は、チップの下地材料により電磁的にシールドできる。金属シート/メッシュ又は、ベース部210のプラスチック製本体パネル上の金属性被覆によっても、シールドを提供することができる。
【0046】
シールド225は、送信アンテナ214とほぼ同じ大きさ、あるいは、それよりもやや大きくてもよく、閉鎖位置にある際には、アンテナ214を完全に覆い隠すものであってもよい。これに代えて、シールド225は、シールド部220の表面全体を実質的に覆い隠すような大きさであってもよい。シールド225は、金属で形成し、シールドが閉鎖位置にある際には、アンテナ214が電磁信号を送信又は受信することを効果的に阻止するような大きさとする。ヒンジ215は、シールド部220を閉鎖位置からずらすように構成し、シールド部220が、開放位置に保持できるようにしてもよい。
【0047】
また、可搬型消費者デバイス200(b)の他の構成に示すように、アンテナ214は、非接触読み取り装置120とアンテナ225との間に配置してもよい。アンテナ225と読み取り機120との間の領域には、シールドはない。シールド225は、アンテナ214よりも大きく(又は、同一の結果をもたらすように構成)してもよく、これにより、シールドは、アンテナ214による呼掛を効果的に抑止する接地として作用するものとなる。これにより、図4に示すように、可搬型消費者デバイスの向きによらず、アンテナ214を介した可搬型消費者デバイスの呼掛を抑止できる。
【0048】
図5A及び図5Bは、ヒンジの付いたキー入れとして可搬型消費者デバイスが実装されている本発明の他の実施例に係る可搬型消費者デバイス300を示すものである。キー入れ300は、キー入れを開閉するために、本体部310及び320がその周りで回転できるヒンジ315を含んでいる。ベース部310は、前述したように、プロセッサ(図示せず)及び送信アンテナ314を含んでいる。電磁放射波がアンテナ314に到達することを抑止するために、シールド部320は、前述したように電磁シールド325を含んでいるか、あるいは、電磁シールド自身を構成している。
【0049】
図6は、フリップ式の携帯電話として可搬型消費者デバイスが実装されている本発明の他の実施例に係る可搬型消費者デバイス400を示すものである。送信アンテナ414が、携帯電話400のベース部410に配置され、シールド425が、携帯電話の表示部420に配置されており、これにより、各部410及び410がヒンジ415の周りで閉じられた際には、シールド225は、アンテナ414が呼掛装置(図示せず)との間で通信することを効果的に阻止するものとなる。
【0050】
図7は、スライド式の携帯電話として可搬型消費者デバイスが実装されている本発明の他の実施例に係る可搬型消費者デバイス500を示すものである。送信アンテナ514が、携帯電話500のベース部510に配置され、シールド525が、携帯電話のスライドする表示部520に配置されており、これにより、表示部520がスライドしてベース部520の上で閉じられた際には、シールド225は、アンテナ514が呼掛装置(図示せず)との間で通信することを効果的に阻止するものとなる。
【0051】
任意の好適な配置を用いれば、可搬型消費者デバイスの送信又は受信部の上で電磁シールドを移動させることができ、これにより、装置が呼掛装置との間で通信することを効果的に阻止できる点を理解すべきである。
【0052】
図8は、呼掛装置との間でセキュリティを確保した無線通信を提供するための方法1000を示すフローチャートである。本方法は、ステップ1010から始まり、そのステップにおいて、情報を格納するためのメモリと、アンテナと、閉鎖位置においてアンテナをシールドするように構成された電磁シールドとを含む可搬型消費者デバイスが提供される。例えば、クレジットカードの発行者は、セキュリティが確保された非接触通信のために構成された可搬型消費者デバイスを、消費者に提供できる。ステップ1020において、消費者は、可搬型消費者デバイスを、呼掛装置の近くに置くことが許される。例えば、消費者は、可搬型消費者デバイスを、POS端末において、権限のある呼掛装置の近くに置くことが許され、この呼掛装置は、装置に対して電源供給と通信を行うために呼掛信号を放射できる。ステップ1030において、アンテナを外に出すためにシールドを開放位置に移動させた際に、可搬型消費者デバイスのみを、呼掛装置との間で通信が可能とする。例えば、消費者は、アンテナを外に出すために、ヒンジの周りでシールドを捲り開くことができる。
【0053】
上述した可搬型消費者デバイスは、任意の好適な方法を用いて製作できる。1つの方法として、最初に、基板上にアンテナを形成することにより、可搬型消費者デバイスを製作できる。次に、アンテナにメモリを結合する。メモリは、基板上に(標準的なチップ搭載プロセスを用いて)搭載できる1つあるいはそれ以上の数のチップの形で設けることができ、それにより、1つあるいはそれ以上の数のチップをアンテナに電気的に結合できる。基板は、クレジットカードなどの支払いカードで通常用いられているような、絶縁プラスチック製の基板であってよい。従来の回路印刷プロセスを用いて、金属パタンを基板上に形成できる。基板に電磁シールド材料を付加することにより、呼掛装置とアンテナとが基板を介して通信することを阻止できる。ヒンジなどの好適な機構により移動可能なシールドを基板に付加し、アンテナを覆う閉鎖位置から、呼掛装置との間の通信を可能とする開放位置に、シールドを移動させることができる。
【0054】
本発明の実施例には、多くの利点がある。消費者が、可搬型消費者デバイスのシールドを開き、送信部を表に露出させた際には、可搬型消費者デバイスが呼掛に応ずるように、消費者は意識して決めることになる。もし、シールドが、その初期位置、すなわち閉鎖位置にある場合には、可搬型消費者デバイスは、呼掛に応じることはできない。従って、可搬型消費者デバイス内の情報は、消費者がその情報の送信を望んだ時には検索されるが、消費者がその情報の送信を望まない場合には、検索できないものとなる。さらに、本発明の実施例は、その製造が比較的容易である。また、本発明は、製造のコストが比較的安く、可搬型消費者デバイスに対する権限のない呼掛を抑止する上で効果的である。さらに、本発明の実施例は、簡単に利用でき、消費者が利用するものとなる可能性も高い。第4に、本発明の実施例は、可搬型消費者デバイスの向きによらず、無線による呼掛を抑止できる。本発明の実施例は、以上の利点の全て又は任意の好適な組み合わせをもたらすことができる。
【0055】
本明細書に対して多くの変更及び修正が可能であり、本発明の精神と範囲にそむくことなく同様のことを実行できることは、当業者にとって自明なことである。任意の実施例で示した要素は、特定の実施例の例証であり、本明細書内の他の実施例でも用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を格納するためのメモリと、
メモリに結合されたアンテナと、
少なくともアンテナを含むベース部と、
アンテナが呼掛装置と通信することを抑止する近位置と、呼掛装置との通信が可能である遠位置との間で移動可能なシールドから成るシールド部とを含み、シールド部及びベース部は移動可能にともに結合されている可搬型消費者デバイス。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、近位置にあるシールドは、アンテナが呼掛装置とシールドとの間にある時に、呼掛装置とアンテナとの間の通信を抑止するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1記載の装置において、シールドは電導材料を含むことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1記載の装置において、シールドは、呼掛装置からのRF信号が、アンテナに到達することを抑止するように構成され、アンテナは近傍界アンテナであることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1記載の装置において、近位置は閉鎖位置であり、シールドは、アンテナが、閉鎖位置にある呼掛装置へ、格納された情報を送信することを抑止することを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1記載の装置において、シールドが遠位置にある時に、可搬型消費者デバイスは、呼掛信号により呼掛けられることが可能であることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6記載の装置において、アンテナは、受信された呼掛信号から電力を生成することを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項6記載の装置において、呼掛信号は、メモリに格納すべきデータを含むことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1記載の装置において、可搬型消費者デバイスは、支払いカード、キー入れ及び携帯電話のうち一つを含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1記載の装置において、可搬型消費者デバイスはバッテリレスであることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1記載の装置において、アンテナは、可搬型消費者デバイス内に配置された電源に結合されていることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項1記載の装置において、アンテナは、装置のベース部に配置され、シールドは、装置のシールド部に配置され、ベース部及びシールド部は、近位置及び遠位置にシールドを移動させるために互いに移動可能となっていることを特徴とする装置。
【請求項13】
呼掛装置と、
呼掛装置と通信を行う請求項1記載の可搬型消費者デバイスとを含むシステム。
【請求項14】
請求項1記載の可搬型消費者デバイスを用いる方法であって、
可搬型消費者デバイスを取得するステップと、
アンテナへのアクセスを提供するため、シールドを遠位置に移動させるステップと、
可搬型消費者デバイスを呼掛装置に近づけるステップを含む方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、可搬型消費者デバイスは、呼掛装置から約10インチ又はそれ以内に置かれることを特徴とする方法。
【請求項16】
可搬型消費者デバイスを製造する方法であって、
情報を格納するためのメモリを、基板に取り付けるステップと、
アンテナを基板上に形成するステップであって、アンテナは、可搬型消費者デバイスのメモリに結合されていることを特徴とするステップと、
格納された情報を、アンテナが呼掛装置に送信することを抑止するように構成されたシールドを、装置に対し移動可能なように結合するステップであって、シールドは、遠位置と近位置との間で移動可能であることを特徴とするステップを含む方法。
【請求項17】
可搬型消費者デバイスであって、
情報を格納するためのメモリと、
メモリに結合され、可搬型消費者デバイスのベース部に関連付けられたアンテナと、
ベース部に結合されたシールドを含み、該シールドが電導材料から成るシールド部と、
ベース部とシールド部とを結合し、近位置と遠位置との間でシールド部を移動させることができる移動可能要素とを含み、可搬型消費者デバイスはバッテリレスであることを特徴とする可搬型消費者デバイス。
【請求項18】
請求項17記載の装置において、近位置にあるシールドは、アンテナが呼掛装置とシールドとの間にある時には、呼掛装置とアンテナとの間の通信を抑止するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項17記載の装置において、シールドが遠位置にある時に、可搬型消費者デバイスは、呼掛信号により呼掛けられることが可能であることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項17記載の装置において、アンテナは、受信された呼掛信号から電力を生成することを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項20記載の装置において、呼掛信号は、メモリに格納すべきデータを含むことを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項17記載の装置において、可搬型消費者デバイスは、支払いカード、キー入れ及び携帯電話のうち一つを含むことを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項17記載の装置において、アンテナは近傍界アンテナであることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項17記載の装置において、アンテナは、可搬型消費者デバイス内に配置された電源に結合されていることを特徴とする装置。
【請求項25】
呼掛装置と、
呼掛装置と通信を行う請求項17記載の可搬型消費者デバイスとを含むシステム。
【請求項26】
請求項17記載の可搬型消費者デバイスを用いる方法であって、
シールドを遠位置に移動させるステップと、
可搬型消費者デバイスを呼掛装置に近づけるステップを含む方法。
【請求項27】
請求項26記載の方法において、可搬型消費者デバイスは、呼掛装置から約10インチ又はそれ以内に置かれることを特徴とする方法。
【請求項28】
バッテリレスの可搬型消費者デバイスを製造する方法であって、
情報を格納するためのメモリユニットを、基板に取り付けるステップと、
アンテナを基板上に形成するステップであって、アンテナは、可搬型消費者デバイスのメモリに結合され、基板は、可搬型消費者デバイスのベース部に配置されていることを特徴とするステップと、
電導材料を含むシールドを、ベース部に対し移動可能なように結合するステップであって、シールドは、格納された情報を、アンテナが呼掛装置に送信することを抑止するように構成され、ベース部に対して、遠位置と近位置との間で移動可能であることを特徴とするステップを含む方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図8】
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【図2】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−529576(P2010−529576A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512251(P2010−512251)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/065081
【国際公開番号】WO2008/154165
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(508168790)ビザ ユー.エス.エー.インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】