説明

可溶化非イオン性界面活性剤を含む液体洗剤組成物

加熱調理された脂の洗浄速度を高めるために、限られた量の可溶化非イオン性界面活性剤を含む液体洗剤組成物、及びその使用方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理された脂の洗浄速度を高めるために、限られた量の可溶化非イオン性界面活性剤を含む、液体洗剤組成物に関する。本発明はまた、軽質液体食器用洗剤組成物及びその使用方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
液体洗剤における高い脂洗浄は、消費者にとって継続中の問題を提示している。脂の洗浄は、2つの形態に分類される:第1には、脂の洗浄総量又は脂の懸濁容量:第2には、脂の洗浄速度又は脂をどれだけ速く可溶化して所望の表面から取り除くかである。脂の洗浄に対する一つの取り組みは、第1の形態の脂の洗浄を改善することと、洗浄前に表面を一定時間浸漬又は放置することであった。しかしながら、第2の形態の脂の洗浄は、液体洗剤の消費者が望む特色でもある。消費者は液体洗剤に、起泡プロファイル(高い又は低い)のような他の視覚的な洗浄の目安、感触、及び臭いに加えて、脂の洗浄速度も望んでいる。液体洗剤におけるこれらの望ましい特色の均衡は、未解決の問題のままである。
【0003】
第2の形態の脂の洗浄(脂の洗浄速度)は、脂の堆積物類を可溶化して表面から除去することを必要とする。脂の堆積物類、特に加熱調理された脂の堆積物類は、第2の形態の脂の洗浄によって可溶化して除去することが困難である。加熱調理された脂の堆積物類は、未調理の脂の堆積物類と比較して(verses)、液体洗剤での除去に耐性がある、より高粘度の脂の堆積物から構成される。調理時の熱にさらされたときに脂が酸化分解することによって重合トリグリセリドが形成され、これが、未調理の脂の堆積物よりもかなり除去し難い、より粘性の高い加熱調理された脂の堆積物類をもたらす。驚くことに、加熱調理された脂の堆積物類を可溶化して除去するためには、脂への高い溶解度を有する界面活性剤が必要であることが分かった。かかる界面活性剤の確認は、親水性−親油性バランス数(別名HLB数として知られている)を用いて達成され得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
軽質液体食器用洗剤組成物は、より高い起泡プロファイルを必要とするが、同時に第1の形態の脂の洗浄のみならず、第2の形態の脂の洗浄をも提供する。更には、驚くことに、本発明は、加熱調理された脂の洗浄の改善された速度を与えると同時に、液体食器用洗剤組成物における脂の洗浄総量及び起泡プロファイルの許容レベルをも維持することが分かった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、界面活性剤系を含む液体洗剤組成物であって、前記界面活性剤系が、12.5未満の親水性−親油性バランス数を含む1以上の可溶化非イオン性界面活性剤を前記液体洗剤組成物の約1.5重量%〜約3.5重量%含む、液体洗剤組成物に関する。
【0006】
本発明は、界面活性剤系を含む液体洗剤組成物であって、前記界面活性剤系が、12.5未満の親水性−親油性バランス数を含む1以上の可溶化非イオン性界面活性剤を前記液体洗剤組成物の約1.5重量%〜約3.5重量%、任意にアニオン性界面活性剤、アミンオキシド界面活性剤、及び前記の可溶化非イオン性界面活性剤以外の非イオン界面活性剤;並びに、前記液体洗剤組成物の約30重量%〜約95重量%の水性液体キャリアを含む、液体洗剤組成物にも関する。
【0007】
本発明は、前記可溶化非イオン性界面活性剤を含む前記液体洗剤組成物を用いた食器類の洗浄方法にも関する。
【0008】
引用されるすべての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが;いずれの文献の引用もそれが本発明に関連する先行技術であることの容認として解釈されるべきではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の液体洗剤組成物は、驚くことに、加熱調理された脂の改善された堆積速度を提供する。最適な親水性−親油性バランス数を有する限られた量の可溶化非イオン性界面活性剤を含有することが、界面活性剤系で使用される場合に、加熱調理された脂の改善された洗浄速度の利益を与えることが分かった。更に、限られた量の可溶化非イオン性界面活性剤は、加熱調理された脂の高い洗浄速度に関する複数の利益を与えると同時に、液体食器用洗剤組成物における脂の洗浄総量及び起泡プロファイルの許容レベルをも維持するか又はそれらを上回る。
【0010】
本明細書で使用する時、「脂」は、少なくとも部分的に(前記脂の少なくとも0.5重量%)、不飽和油脂、好ましくはリノール酸及びリノレン酸を含む油脂、より好ましくはリノール酸及びリノレン酸を含む植物源に由来する油脂を含む物質を意味する。
【0011】
本明細書で使用する時、「加熱調理された脂」は、標準的なオーブン、対流式オーブン、オーブントースター、電子レンジ、フライパンや中華鍋を用いて加熱するコンロの最上部、ホットプレート、電気鉄板、又は調理中に食品を加熱するのに用いられるその他の公知の調理機器において高温にさらされた脂を意味する。
【0012】
本明細書で使用する時、「起泡プロファイル」は、本発明の液体洗浄組成物を使用することでもたらされる、全洗浄過程に亙る高い泡立ち及び泡立ちの持続性を意味する。これは、消費者が高い泡立ちを前記液体洗剤組成物の性能の指標として用いることから、特に重要である。さらに、消費者は起泡プロファイルを、洗浄溶液が活性洗剤成分をまだ含んでいることの指標としても使用し、泡立ちが弱くなると洗浄溶液を取り替える。そのため、低い泡立ちの配合物は、その低い泡立ち水準のために、消費者によって必要以上に頻繁に取り替えられる傾向がある。
【0013】
本明細書で使用する時、「堆積物」は、表面に付着している加熱調理された脂を意味し、食器類、グラス、ポット、平鍋、パン焼き皿、平皿又は布地などの表面に付着している加熱調理された脂の面積又は容積には限定されない。
【0014】
本明細書で使用する時、「軽質液体食器用洗剤組成物」は、手動で(すなわち、手で)食器を洗う際に用いられる組成物に言及する。かかる組成物は一般に、本質的に起泡性又は発泡性が高い。
【0015】
本明細書において、「X〜Y」又は「約X〜約Y」の形式で記載する時、すべての数範囲は、本明細書に明確に記載されているかのように組み込まれかつ包含される。本明細書全体にわたって提示されるあらゆる限界は、場合によってはさらに低い又はさらに高いあらゆる限界を、こうしたさらに低い又はさらに高い限界が本明細書に明確に記載されているかのように包含するということを、理解すべきである。本明細書全体にわたって提示されるあらゆる範囲は、そのような広い範囲内に入るあらゆるさらに狭い範囲を、こうしたさらに狭い範囲がすべて本明細書に明確に記載されているかのように包含する。
【0016】
特に指定しない限り、重量百分率は前記液体洗剤組成物の重量百分率に関する。特に指定しない限り、温度は全て摂氏(℃)として表記する。
【0017】
(可溶化非イオン性界面活性剤類)
驚くことに、前記液体洗剤組成物の約1.5重量%〜約3.5重量%までの限られた量の1以上の可溶化非イオン性界面活性剤が本発明には好適であることが分かった。驚くことに、可溶化非イオン性界面活性剤の特定の重量百分率内の量として、前記液体洗剤組成物の1.5重量%未満及び3.5重量%を超える可溶化非イオン性界面活性剤を含有することは、加熱調理された脂の洗浄において所望の速度を示さないことがわかった。本発明での使用に好適な可溶化非イオン性界面活性剤は、可溶化非イオン性界面活性剤の親水性−親油性バランス数(HLB数)で決定されるように疎水性である。前記HLB数は、乳化技術百科事典(the Encyclopedia of Emulsion Technology)、第1巻、1985年、ピー・ベッカー(P.Becher)編;マカッチャンの乳化剤類及び洗剤類(McCutcheon's Emulsifiers and Detergents)のような、標準的な文献に見出すことができ、又は以下の方法で計算することができる:
【0018】
【数1】

前記式中、MHは、当該分子の親水性部分の式量であり、及びMLは、当該分子の親油性部分の式量である。エム・ローゼン(M.Rosen)、界面活性剤及び界面現象(Surfactants and Interfacial Phenomena)、第2版、328頁、ニューヨーク、ワイリー(Wiley)、1989年を参照のこと。
【0019】
好適なHLB数は、好ましくは約12.5未満、より好ましくは約4.3〜約11.5、更に好ましくは約7〜約9.5である。好ましい可溶化非イオン性界面活性剤類は、アルコールアルコキシラート類、中鎖分枝状アルコキシラート類、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート、及びこれらの混合物の群から選択される。本発明で使用するのに好適な可溶化非イオン性界面活性剤類の非限定例には、表Iに挙げるものが包含される。
【0020】
【表1】

1マカッチャンの乳化剤類及び洗剤類(McCutcheon's Emulsifiers and Detergents)からの値
2界面活性剤類及び界面現象(Surfactants and Interfacial Phenomena)に記載の方法を用いて算出された値
好適なHLB数を有する可溶化非イオン性界面活性剤類には、前記表Iにおいて「HSE」と表示した様々な中鎖分枝状界面活性剤類が包含される。本明細書で使用する時、「中鎖分枝状」は、一般に疎水性部分と親水性部分を含む界面活性剤類であって、下記の式(I)で表されるように疎水性部分上にC1〜C4アルキル側鎖が配置された疎水性部分を有するものに言及する。中鎖分枝状の可溶化非イオン性界面活性剤は、以下の式(I)を有する、1以上の中鎖分枝状第一級アルキルポリオキシアルキレン界面活性剤類を含んでいてよい:
【0021】
【化1】

【0022】
本発明の中鎖分枝状の可溶化非イオン性界面活性剤は、線状の第一級ポリオキシアルキレン鎖骨格(すなわち、アルコキシル化炭素原子を包含する最長の線状炭素鎖)を有する分子を含む。これらのアルキル鎖骨格は、9〜30個の炭素原子を含み;また更に、前記分子は、少なくとも約1個であるが4個を超えない炭素原子を有する分枝状の第一級アルキル部分(単数又は複数)を含む。
【0023】
例えば、骨格内に11個の炭素原子を有する合計炭素C14の第一級アルキルポリオキシアルキレン界面活性剤は、1個、2個又は3個の分枝単位(すなわち、式(I)中のR、R1及びR2)を有していなければならず、それによって前記分子中の炭素原子の総数が14となる。この例において、合計炭素C14の要件は、例えば、1個のプロピル分枝単位又は3個のメチル分枝単位を有することによっても同様に満たすことができる。
【0024】
ただし、式(I)のR、R1、及びR2全てが水素でない場合、式(I)のR、R1、及びR2はそれぞれ独立して、水素及びC1〜C3アルキル(好ましくは水素又はC1〜C2アルキル、より好ましくは水素又はメチル、最も好ましくはメチル)から選択される。更に、式(I)のzが0の場合、式(I)の少なくともR又はR1は水素ではない。
【0025】
更に上記式(I)によれば、式(I)のwは0〜10の整数であり;式(I)のxは0〜10の整数であり;式(I)のyは0〜10の整数であり;式(I)のzは0〜10の整数であり;並びにw+x+y+zは合計2〜11である。
【0026】
式(I)のEO/PO/BOは、アルコキシ部分であって、好ましくはエトキシ、プロポキシ、ブトキシ、及びこれらの混合物から選択され、好ましくはエトキシであり、ここで、式(I)のmは、少なくとも約0.01、好ましくは約0.01〜約10、より好ましくは約1〜約7、最も好ましくは約3〜約7までの範囲である。式(I)の(EO/PO/BO)m部分は、mに対応する平均アルコキシル化(例えば、エトキシル化、プロポキシル化、及び/又はブトキシル化)度分布であってよく、あるいはmに相当する全く同じ単位数のアルコキシル化(例えば、エトキシル化、プロポキシ化、及び/又はブトキシル化)を有する単一の特定鎖であってもよい。
【実施例】
【0027】
(実施例I)
ナトリウム7−メチルトリデシルエトキシル化物(EO=2)の調製
1.A.(6−ヒドロキシヘキシル)トリフェニルホスホニウムブロマイドの合成
窒素導入口、凝縮器、温度計、機械的撹拌機及び窒素出口を備えた5Lの三口丸底フラスコに、窒素下で、6−ブロモ−1−ヘキサノール(500g、2.76モル)、トリフェニルホスフィン(768g、2.9モル)及びアセトニトリル(1800mL)を入れる。前記反応混合物を加熱して、72時間還流する。反応混合物を室温(20℃)まで冷却して、反応混合物を5Lビーカーへ移す。生成物を10℃において無水エチルエーテル(1.5L)から再結晶させる。生成物を真空濾過によって回収し、次いで生成物をエチルエーテルで洗浄して、真空オーブン内で50℃において2時間乾燥させる。前記工程によって、所望の生成物1140gが白色結晶として得られる。
【0028】
1.B. 7−メチルトリデセン−1−オールの合成
機械的撹拌機、窒素導入口、滴下漏斗、温度計及び窒素出口を備えた乾燥した5Lの三口丸底フラスコに、鉱油中60%水素化ナトリウム70.2g(1.76モル)を入れる。鉱油をヘキサンで洗浄することによって除去する。無水ジメチルスルホキシド(500mL)を前記フラスコに加えて、水素の発生が停止するまで混合物を70℃まで加熱する。反応混合物を室温(20℃)まで冷却して、無水テトラヒドロフラン1Lを加える。反応混合物を25〜30℃に保ちながら、(6−ヒドロキシヘキシル)トリフェニルホスホニウムブロミド(443.4g、1モル)と、温めた無水ジメチルスルホキシド(50℃、500mL)を含むスラリーを、滴下漏斗から反応混合物にゆっくりと加える。混合物を室温(20℃)で30分間攪拌し、2−オクタノン(140.8g、1.1モル)を滴下漏斗からゆっくりと加える。反応はわずかに発熱性であり、反応混合物の温度を25〜30℃に維持するためには冷却する必要がある。混合物を18時間攪拌し、純水1Lを含む5Lビーカーに攪拌しながら注ぎ込む。油相(最上層)を分液漏斗内で分離させて、水相を取り出す。水相をヘキサン(500mL)で洗浄し、有機層を分離して、水洗い後の前記油相と合わせる。有機混合物を水(500mLずつ)で3回抽出し、真空蒸留を利用して140℃及び133Pa(1mmHg)において透明な油状生成物(110g)を回収する。
【0029】
1.C. 7−メチルトリデセン−1−オールの水素添加
3Lのロッキング式オートクレープに、直鎖7−メチルトリデセン−1−オール(108g、0.508モル)、メタノール(300mL)及び炭素担持白金(10重量%、35g)を入れる。混合物を180℃において水素8.39MPa(1200psig)下で13時間、水素添加する。混合物を冷却し、セライト(CELITE)(登録商標)545によって、(好適には塩化メチレンで)セライト(CELITE)(登録商標)545を洗浄しながら真空濾過する。必要に応じて、濾過を繰り返して白金触媒の痕跡を除去することができ、また硫酸マグネシウムを用いて生成物を乾燥させることができる。生成物の溶液をロータリーエバポレーターで濃縮することで、透明な油(104g)が得られる。
【0030】
1.D. 7−メチルトリデカノールのアルコキシル化
窒素導入口、機械攪拌器、及び温度計とガス出口を備えたy型チューブを装備した、乾燥した1Lの三口丸底フラスコに、前段階からアルコールを入れる。微量の水分を除去するために、アルコールを窒素で80〜100℃において約30分間散布する。窒素スイ−プを続けながら、触媒としての金属ナトリウムを加えて、120〜140℃で攪拌しながら溶融させる。激しく攪拌しながら、反応温度を120〜140℃に保持しながら、エチレンオキシドガスを140分で加える。正確な重量の(エチレンオキシド2当量に相当する)エチレンを加えて、試料が冷却するように前記装置から窒素を20〜30分間流す。所望の7−メチルトリデシルエトキシレート(分子当たり平均2個のエトキシレート)生成物が生成される。
【0031】
(水性液体キャリア)
本明細書における軽質食器用洗剤組成物は、更に、必須及び任意の組成物構成成分(compositions components)を溶解、分散又は懸濁した水性液体キャリアを約30%〜95%含有することができる。より好ましくは、前記水性液体キャリアは、本明細書の液体洗剤組成物の約50重量%〜90重量%を構成する。
【0032】
前記水性液体キャリアの一構成成分は水である。しかしながら、前記水性液体キャリアは、室温(20℃)で液状であるか又は前記液体キャリアに溶解する他の物質であって、不活性な充填剤の機能に加えてある種の他の機能をも果たすことができる他の物質を含有することができる。かかる物質としては、例えばヒドロトロープ類及び溶媒類が挙げられ、以下により詳細に記載する。本発明の液体洗剤組成物を使用する地域に応じて、前記水性液体キャリア中の水の硬度水準は、約34〜514mg/L(2〜30gpg)であり得る(「gpg」は、当業者には周知の水の硬度の測度であって、「グレイン・パー・ガロン(grains per gallon)」を表す)。
【0033】
界面活性剤類−本発明の液体洗剤組成物は、非イオン性、アニオン性、カチオン性界面活性剤類、両性、双極性、半極性非イオン性界面活性剤類(例えば、アミンオキシド界面活性剤)、及びこれらの混合物から選択される、可溶化非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤を更に含むことができる。任意の界面活性剤類は、存在する場合、本発明の液体洗剤組成物の約0.01重量%〜約50重量%、好ましくは前記液体洗剤組成物の約1重量%〜約50重量%を構成することができる。任意の界面活性剤類の非限定的な例を以下に述べる。
【0034】
(アニオン性界面活性剤)
本明細書で有用な任意のアニオン性界面活性剤の非限定例としては、C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート(LAS);C10〜C20第一級の分岐−鎖及びランダムアルキルサルフェート類(AS);C10〜C18第二級(2,3)アルキルサルフェート類;C10〜C18アルキルアルコキシサルフェート類(AExS)であって、好ましくはxが1〜30であるもの;好ましくは1〜5個のエトキシ単位を含む、C10〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート類;US6,020,303及びUS6,060,443に記載の中鎖分枝状アルキルサルフェート類;US6,008,181及びUS6,020,303に記載の中鎖分枝状アルキルアルコキシサルフェート類;PCT国際公開特許WO99/05243、同WO99/05242、同WO99/05244、同WO99/05082、同WO99/05084、同WO99/05241、同WO99/07656、同WO00/23549、及び同WO00/23548に記載の変性アルキルベンゼンスルホネート(MLAS);メチルエステルスルホネート(MES);並びにα−オレフィンスルホネート(AOS)が挙げられる。
【0035】
典型的には、アニオン性界面活性剤は、存在する場合、前記液体洗剤組成物の約5重量%〜約50重量%、好ましくは約10重量%〜40重量%を構成することができる。
【0036】
(アミンオキシド界面活性剤類)
本発明の液体洗剤組成物に使用できる他の界面活性剤類は、アミンオキシド界面活性剤類である。本明細書で任意に使用されるアミンオキシド界面活性剤としては、炭素原子数が約10〜約18の1つのアルキル部分と、炭素原子数が約1〜約3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基の群から選択される2つの部分を含有する水溶性アミンオキシド類;炭素原子数が約10〜約18の1つのアルキル部分と、炭素原子数が約1〜約3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基の群から選択される2つの部分を含有する水溶性ホスフィンオキシド類;並びに炭素原子数が約10〜約18の1つのアルキル部分と、炭素原子数が約1〜約3のアルキル及びヒドロキシアルキル部分の群から選択される1つの部分を含有する水溶性スルホキシド類が挙げられる。
【0037】
好ましいアミンオキシド界面活性剤類は、式(II)を有する:
【0038】
【化2】

ここで、式(II)のR3は、約8個〜約22個の炭素原子を含むアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルフェニル基、及びこれらの混合物であり;式(II)のR4は、約2個〜約3個の炭素原子を含むアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基又はこれらの混合物であり;xは0〜約3であり;並びに式(II)のR5はそれぞれ、約1個〜約3個の炭素原子を含むアルキルもしくはヒドロキシアルキル基、又は約1個〜約3個のエチレンオキシド基を含むポリエチレンオキシド基である。式(II)の前記R5基は、例えば酸素又は窒素原子を介して互いに結合させて、環状構造を形成することができる。
【0039】
これらのアミンオキシド界面活性剤類としては、とりわけC10〜C18アルキルジメチルアミンオキシド類及びC8〜C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド類が挙げられる。
【0040】
アミンオキシド界面活性剤が存在する場合、前記液体洗剤組成物の少なくとも約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは少なくとも約0.2重量%〜約15重量%、更により好ましくは少なくとも約0.5重量%〜約10重量%のアミンオキシド界面活性剤が前記液体洗剤組成物中に存在する。好適なアミンオキシド界面活性剤類の更なる例は「界面活性剤及び洗剤(Surface Active Agents and Detergents)」(第I及びII巻、シュワルツ、ペリー及びバーク(Schwartz,Perry and Berch))に記載されている。
【0041】
(非イオン性界面活性剤類)
本発明の可溶化非イオン性界面活性剤に加えて使用できる非イオン性界面活性剤類の非限定的な例としては、C12〜C18アルキルエトキシレート類、例えば、シェル(Shell)製ネオドール(NEODOL)(登録商標)非イオン性界面活性剤に由来するもの;C6〜C12アルキルフェノールアルコキシラート類であって、前記アルコキシラート単位が、エチレンオキシ単位とプロピレンオキシ単位の混合物であるもの;エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー類との、C12〜C18アルコール縮合物及びC6〜C12アルキルフェノール縮合物、例えば、バスフ(BASF)製プルロニック(PLURONIC)(登録商標);US6,150,322に記載のC14〜C22中鎖分枝状アルコール類;US6,153,577、US6,020,303及びUS6,093,856に記載のC14〜C22中鎖分枝状アルキルアルコキシラート類、BAEx、ただし、xは1〜30であるもの;US4,565,647(レナード(Llenado)、1986年1月26日発行)に記載のアルキル多糖類;特に、US4,483,780及びUS4,483,779に記載のアルキルポリグリコシド類;US5,332,528、PCT国際公開特許WO92/06162、同WO93/19146、同WO93/19038、及び同WO94/09099に記載のポリヒドロキシ脂肪酸アミド類(GS−系);並びにUS6,482,994及びPCT国際公開特許WO01/42408に記載のエーテルで末端保護されたポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤類が挙げられる。
【0042】
典型的に、可溶化非イオン性界面活性剤類に加えて使用できる非イオン性界面活性剤は、存在する場合、前記液体洗剤組成物の約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%を構成する。
【0043】
(双極性界面活性剤)
任意の双極性界面活性剤の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:第二級及び第三級アミンの誘導体類、複素環式第二級及び第三級アミンの誘導体類、あるいは第四級アンモニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物又は第三級スルホニウム化合物の誘導体類。双極性界面活性剤の例については、US3,929,678(ラフリン(Laughlin)ら、1975年12月30日発行)、19段38行〜22段48行を参照のこと;ベタインとしては、アルキルジメチルベタインとココジメチルアミドプロピルベタイン、C8〜C18(好ましくは、C12〜C18)スルホベタイン類及びヒドロキシベタイン類、例えば、アルキル基がC8〜C18、好ましくはC10〜C14であり得るN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ−1−プロパンスルホネート(N-alkyl-N,N-dimethylammino-1-propane sulfonate)が挙げられる。典型的に、双極性界面活性剤は、存在する場合、前記液体洗剤組成物の約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%を構成する。
【0044】
(カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオン)
カルシウム及び/又はマグネシウム(2価)イオンの存在は、軽質液体洗剤組成物における脂汚れの総合的な洗浄を改善するために利用される。このことは、軽質液体洗剤組成物が幾つかの2価のイオンを含有する軟水中で使用される場合に特に当てはまる。カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンは、油/水界面での界面活性剤類の充填(packing)を高め、それによって界面張力を低下させて、総合的な脂の洗浄を改善すると考えられる。
【0045】
好ましくは、マグネシウムイオン又はカルシウムイオンは、水酸化物、塩化物、酢酸塩、蟻酸塩、酸化物塩又は硝酸塩として本発明の液体洗剤組成物に加えられる。カルシウムイオンは、ヒドロトロープの塩として添加することもできる。カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンは、US6,506,719(アルバニチドウ(Arvanitidou)ら)に記載されているように、界面活性剤の塩として軽質液体洗剤組成物中に配合することもできる。
【0046】
本発明の液体洗剤組成物は、マグネシウムイオン及び/又はカルシウムイオンを含有でき、かつ本明細書の液体洗剤組成物中に、前記液体洗剤組成物の約0重量%〜約2重量%、好ましくは約0.1重量%〜約2重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約2重量%の活性濃度で存在させることができる。
【0047】
(溶媒)
本発明の液体洗剤組成物は、20℃で測定した場合に0.7Pa・s(700cps)を超える所望の粘度を達成するように有効量の溶媒を含むことができる。より好ましくは、前記組成物の粘度は0.7〜1.1Pa・s(700〜1100cps)である。本明細書で使用するのに好適な溶媒類としては、C1〜C10、好ましくはC1〜C4一価及び二価のアルコール類、好ましくはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール及びヘキシレングリコールのような低分子量アルコール類が挙げられる。本明細書の前記組成物は、典型的には、前記液体洗剤組成物の0.1重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜15重量%、より好ましくは2重量%〜10重量%の溶媒を含むことができる。
【0048】
(粘度試験方法)
本発明の組成物の粘度は、ブルックフィ−ルド(Brookfield)粘度計型番LVDVII+を用いて20℃で測定される。これらの測定に使用されるスピンドルは、様々な粘度の製品を測定するために適切な速度をもったS31であり;例えば、1Pa・s(1000cps)を超える粘度の製品を測定するためには1.25rad/s(12rpm);0.5Pa・s〜1Pa・s(500cps〜1000cps)の粘度を有する製品を測定するためには3.14rad/s(30rpm);0.5Pa・s(500cps)未満の粘度を有する製品を測定するためには6.28rad/s(60rpm)である。
【0049】
(ヒドロトロープ)
本発明の液体洗剤組成物は、前記液体洗剤組成物が水に適切に相溶するように有効量のヒドロトロープを含むことができる。「適切に水に溶解する」こととは、前記製品が、洗浄習慣と使用条件の両方に応じて迅速に、十分に水に溶解することを意味する。本明細書で使用するのに好適なヒドロトロープには、アニオン型のヒドロトロープ、特にキシレンスルホン酸ナトリウム塩、キシレンスルホン酸カリウム塩、及びキシレンスルホン酸アンモニウム塩、トルエンスルホン酸ナトリウム塩、トルエンスルホン酸カリウム塩及びトルエンスルホン酸アンモニウム塩、クメンスルホン酸ナトリウム塩、クメンスルホン酸カリウム塩(sodium potassium)及びクメンスルホン酸アンモニウム塩、及びこれらの混合物、並びに関連する化合物類(米国特許第3,915,903号に開示されているようなもの)が包含される。
【0050】
本発明の液体洗剤組成物は、典型的に、前記液体洗剤組成物の0重量%〜15重量%、好ましくは1重量%〜10重量%、最も好ましくは3重量%〜6重量%のヒドロトロープ、又はその混合物を含む。
【0051】
(増粘剤)
本明細書における液体洗剤組成物は、前記液体洗剤組成物の約0.2重量%〜5重量%の増粘剤を含有することができる。より好ましくは、かかる増粘剤は、本明細書の液体洗剤組成物の約0.5重量%〜2.5重量%を構成する。増粘剤は、典型的に、セルロース誘導体の部類から選択される。好適な増粘剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クァトリソフト(QUATRISOFT)(登録商標)LM200、などが挙げられる。好ましい増粘剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0052】
(泡促進剤類)
本明細書の液体洗剤組成物は、前記液体洗剤組成物の約0.05重量%〜5重量%の泡促進剤を含有することもできる。泡促進剤類は、食器を(特に手で)洗浄している間の高い泡容量及び高い泡保持のために利用される。これらの高分子泡安定剤類は、(N,N−ジアルキルアミノ)アルキルエステルのホモポリマー及び(N,N−ジアルキルアミノ)アルキルアクリレートエステルのホモポリマーから選択され得る。前記高分子泡促進剤類の重量平均分子量は、常套のゲル浸透クロマトグラフィーで求められ、1,000〜2,000,000、好ましくは5,000〜1,000,000、より好ましくは10,000〜750,000、さらに好ましくは20,000〜500,000、更になお好ましくは35,000〜200,000である。高分子泡安定剤は、任意に、無機塩若しくは有機塩のどちらかの塩、例えば(N,N−ジメチルアミノ)アルキルアクリレートエステルのクエン酸塩、硫酸塩、又は硝酸塩の形態で存在することができる。
【0053】
一つの好ましい高分子泡安定剤は、(N,N−ジメチルアミノ)アルキルアクリレートエステル類、すなわち以下の式(III)で表されるアクリレートエステルである:
【0054】
【化3】

【0055】
前記組成物中に存在する場合、高分子泡促進剤は、前記組成物中に0.01重量%〜15重量%、好ましくは0.05重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%で存在し得る。好適な泡促進剤類のその他の例は、US6,207,631、US6,369,012、US6,372,708、US6,528,477、EP1223212、及びUS6,645,925B1に記載されている。
【0056】
(その他の任意構成成分)
本明細書の液体洗剤組成物は、液体洗剤組成物での使用に好適な多数の他の任意成分、例えば、香料、ジアミン類、染料類、白濁剤類、酵素類、ビルダー類、キレート剤類、及び本明細書の液体洗剤組成物のpHが一般に5〜11、好ましくは6〜11、最も好ましくは7〜11を有するようにpHを緩衝する手段も更に含むことができる。液体洗剤組成物、とりわけ軽質液体洗剤組成物での使用に適した許容可能な任意成分の更なる記載は、US5,798,505に見出すことができる。
【0057】
好ましくは、本明細書の液体洗剤組成物は、透明な液体組成物として処方される。「透明な」とは、安定でかつ透明であることを意味する。透明な組成物を得るために溶媒類及びヒドロトロープ類を使用することは、軽質液体食器洗浄用組成物の技術分野に精通しているものには周知である。本発明に係る好ましい液体洗剤組成物は、透明な単層液体であるが、本発明は、US5,866,529(エリリ(Erilli)ら)、及びUS6,380,150(トゥーサン(Toussaint)ら)に記載のビーズ類又は真珠様のもののように分散した層を含有する透明及び不透明な製品も、かかる製品が貯蔵中に物理的に安定である(すなわち、分離しない)のであれば、包含される。
【0058】
本発明の液体洗剤組成物類は、前記液体洗剤組成物を供給するのに好適ないずれかのパッケージで包装されていてよい。好ましくは、前記パッケージは、ガラス又はプラスチックから製造された透明なパッケージである。
【0059】
(使用方法)
本発明の方法形態では、汚れた食器類を、水で希釈された本発明の液体洗剤組成物の有効量、典型的には(処理される食器25個につき)約0.5mL〜約20mL、好ましくは約3mL〜約10mLと接触させる。使用される液体洗剤組成物の実際の量は、使用者の判断に基づくものであって、典型的には、前記組成物中の活性成分の濃度を包含する前記組成物の特定の製品配合、洗浄しようとする汚れた食器類の数、食器類の汚れの度合いなどのような複数の要因に依存する。前記の特定の製品配合はまた、前記組成物製品の目的とされる市場(すなわち、米国、欧州、日本、など)のような多数の要因にも左右される。好適な例は、以下の表IIに見ることができる。
【0060】
一般には、本発明の液体洗剤組成物の約0.01mL〜約150mL、好ましくは約3mL〜約40mLを、約2000mL〜約20000mL、より典型的には約5000mL〜約15000mLの水と、約1000mL〜約20000mL、より典型的には約5000mL〜約15000mLの範囲の容積を有するシンクの中で混合する。汚れた食器類を、こうして得られる希釈した組成物を含むシンクに浸けて、前記シンクの中で、食器の汚れた表面を布、スポンジ、又は同様の物品と接触させて洗浄する。前記の布、スポンジ、又は同様の物品は、食器表面と接触させる前に前記洗剤組成物及び水混合物の中に浸けることができ、また典型的には食器表面と約1〜約10秒間接触させるが、実時間はそれぞれの適用及び使用者によって変化することができる。布、スポンジ、又は同様の物品を食器表面と接触させることは、好ましくは、それと同時に食器表面を擦り洗いすることを伴う。
【0061】
別の使用方法は、汚れた食器類を、いかなる液体食器用洗剤をも含まない水浴に浸けることを含む。スポンジのように、液体食器用洗剤を吸収する装置を、別の量の非希釈の液体食器洗浄用組成物中に直接、典型的には約1〜約5秒間入れる。前記吸収装置及びひいては非希釈の液体食器洗浄用組成物を、次に、汚れた各食器類の表面の一つ一つに接触させて、汚れを除去する。前記吸収装置は、典型的には、食器表面それぞれと約1〜約10秒間接触するが、適用の実時間は、食器の汚れの度合いなどの要因に左右される。前記吸収装置を食器表面に接触させることは、好ましくは、それと同時に擦り洗いすることを伴う。
【0062】
(試験方法)
(加熱調理された脂の検査方法)
スチール製の金属スライドを予め秤量し、その重量を記録する。237mL(8液量オンス(米国))ガラスジャー内の汚れ試料であるジェイ・エム・スマッカーズ社(the J.M.Smuckers Company)製クリスコ(CRISCO)(登録商標)ショートニング100gを、電子レンジ(設定 高 約1350W)で2分間溶融する。溶融した汚れ0.7g〜約0.8gをピペットを用いて前記金属スライド上に載せ、次に、汚れの付いた前記金属スライドを、テルコ・ラボラトリー・オーブン(Thelco Laboratory Oven)、精密モデル31619のような標準的なオーブン内において194℃(381°F)で30分間加熱調理する。金属プレートを室温(20℃)まで冷却させる。金属スライドを秤量して、加熱調理された汚れの重量を求める。硬度257mg/L(15gpg)及び重炭酸塩100ppmに調節した脱イオン水溶液2100mLを調製する。前記溶液を48.9℃(120°F)まで加熱する。表IIに示す洗剤配合物を添加して、2600ppmの洗剤溶液を作成する。473mL(16液量オンス(米国))のテフロン(TEFLON)(登録商標)ジャーに前記の調製した洗剤溶液200mLを入れて、洗剤溶液を46.1℃(115°F)の温度まで冷却させる。金属プレートを46.1℃(115°F)の洗剤溶液に加えて2分間浸漬する。前記金属プレートを洗剤溶液から取り出して室温(25℃)で12〜14時間乾燥させ、秤量して、加熱調理した脂の除去量を決定する。
【0063】
(配合物)
【0064】
【表2】

1スパン(Span)(登録商標)(20、40、60、又は80)のようなもの
2サフォル(SAFOL)(登録商標)23−3、ネオドール(NEODOL)(登録商標)23−3、ルテンゾール(LUTENSOL)(登録商標)23−3として入手可能なもの
3上述のものと同様
4式(III)で説明したもの又はUS6,645,925B1に記載されているもの
5ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals)から入手可能なP2000E(PPG−26)又はバスフ(BASF)から入手可能なプルラコル(PLURACOL)(登録商標)P 2000のようなもの
【0065】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
界面活性剤系を含む液体洗剤組成物であって、前記界面活性剤系が、12.5〜4までの親水性−親油性バランス数を含む1以上の可溶化非イオン性界面活性剤を前記液体洗剤組成物の1.5重量%〜3.5重量%含むことを特徴とする、液体洗剤組成物。
【請求項2】
前記可溶化非イオン性界面活性剤が、アルコールアルコキシラート類、中鎖分枝状アルコキシラート類、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート、及びこれらの混合物から成る群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項3】
前記液体洗浄組成物の30重量%〜95重量%の水性液体キャリアを更に含み;及び前記界面活性剤系が、前記液体洗浄組成物の5重量%〜50重量%のアニオン性界面活性剤を更に含む、請求項1又は2のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項4】
前記界面活性剤系が、12〜13個の炭素原子を有しかつ1〜5の平均アルコキシル化度を有するアルコールアルコキシラート類、第二級アルコキシル化界面活性剤類、直鎖アルコール界面活性剤類、中鎖分枝状アルコール界面活性剤類、第二級アルコール界面活性剤類、及びこれらの混合物の群から選択される、可溶化非イオン性界面活性剤以外の非イオン性界面活性剤を更に含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項5】
前記界面活性剤系が、以下の式を有するアミンオキシドを更に含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【化1】

(式中、式(VI)のR3は、8〜22個の炭素原子を含有するアルキル、ヒドロキシアルキル、もしくはアルキルフェニル基又はこれらの混合物であり;式(VI)のR4は、2〜3個の炭素原子を含有するアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基又はこれらの混合物であり;xは0〜3であり;及び式(VI)のR5はそれぞれ、1〜3個の炭素原子を含有するアルキルもしくはヒドロキシアルキル基、又は1〜3個のエチレンオキシド基を含むポリエチレンオキシド基である。)
【請求項6】
前記アニオン性界面活性剤が、C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート類、C10〜C20第一級の分枝鎖及びランダムアルキルスルフェート類、C10〜C18アルキルアルコキシスルフェート類、中鎖分枝状アルキルスルフェート類、中鎖分枝状アルキルアルコキシスルフェート類、及びこれらの混合物の群から選択されることを特徴とする、請求項4又は5に記載の液体洗剤組成物。
【請求項7】
前記液体洗剤組成物の0.1重量%〜2重量%のマグネシウムイオン類、カルシウムイオン類、及びこれらのいずれかの混合物を更に含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項8】
前記液体洗剤組成物が透明な液体であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項9】
食器の表面を洗浄するための、請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物の使用。


【公表番号】特表2007−511640(P2007−511640A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539851(P2006−539851)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/037629
【国際公開番号】WO2005/049775
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】