台上試験におけるエンジン又は車両の試験スケジュール管理装置、方法及びプログラム
【課題】時間を単位として定義された運転スケジュールと、距離を単位として定義された運転スケジュールと、が混在している場合にも試験スケジュール全体を管理可能な管理装置を提供すること。
【解決手段】距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール1201及び時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール1202を記憶する記憶部120と、ユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき距離ベーススケジュール1201を指定する同期開始指定手段1102と、試験スケジュール1203の進行に応じて台上試験におけるエンジン又は車両の走行距離を算出する走行距離算出手段1103と、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の開始を同期する同期開始手段1104と、を備える。
【解決手段】距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール1201及び時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール1202を記憶する記憶部120と、ユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき距離ベーススケジュール1201を指定する同期開始指定手段1102と、試験スケジュール1203の進行に応じて台上試験におけるエンジン又は車両の走行距離を算出する走行距離算出手段1103と、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の開始を同期する同期開始手段1104と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台上試験におけるエンジン又は車両の試験スケジュール管理装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン及び車両の設計・開発過程において、耐久試験、性能試験、法規制試験等の各種試験は、最も重要なプロセスの一つである。特に、エンジン等原動機の開発は最も複雑且つ長期間を要するものであり、その試験を効率的に行うために様々な提案が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1の台上試験装置によれば、運転パターン発生器、メモリ、スロットルアクチュエータ及び回転数ピックアップからの入力信号に基づく指令負荷信号をダイナモ制御器に入力することにより、変速機自体の抵抗分もシミュレートして当該エンジンの試験を行うことができる。
【特許文献1】特開平8−219953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載の装置では、時間を単位として定義された運転スケジュールと、距離を単位として定義された運転スケジュールと、が混在する試験スケジュールを統一して管理する際には、更に改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、時間を単位として定義された運転スケジュールと、距離を単位として定義された運転スケジュールと、が混在している場合にも試験スケジュール全体を管理可能な管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
より具体的には、次のようなものを提供する。
【0007】
(1) 台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する管理装置(管理装置10)であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール(1202)及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール(1201)を記憶する手段(例えば、記憶部120)と、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュール(1203)を構成する手段(例えば、試験スケジュール構成手段1101)と、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、同期開始指定手段1102)と、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出する手段(例えば、走行距離算出手段1103)と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段(例えば、同期開始手段1104)と、を備える管理装置。
【0008】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶し、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成し、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定し、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記時間及び前記走行距離を算出し、
前記時間ベース手段の開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する。
【0009】
このことにより、前記管理装置は、距離ベーススケジュール及び時間ベーススケジュールが混在した試験スケジュールを、ユーザからの入力に基づいて所定の距離ベーススケジュールを所定の時間ベーススケジュールの開始に同期させて開始させることにより自動的に実行することができる。
【0010】
その結果、前記管理装置は、試験時間の経過に応じて実施するエンジン回転数の制御等の時間ベーススケジュールと、走行距離に応じて実施する勾配抵抗の制御等の距離ベーススケジュールと、を組み合わせて、複雑な試験スケジュールを自動的に実行することができる。
【0011】
なお、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールは、前記エンジン又は車両の運転指令を指定するものや、計測の実行を指定するものや、周辺機器の準備や後処理を指定するもの等を含んでもよい。
【0012】
(2) 前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールを指定する手段(例えば、ループ実行指定手段1105)と、
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、ループ時同期指定手段1106)と、
繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段(例えば、ループ時同期手段1107)と、を更に備える(1)に記載の管理装置。
【0013】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールを指定し、
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを指定し、
繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールの開始を同期する。
【0014】
このことにより、前記管理装置は、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、指定された所定の距離ベーススケジュールの開始を同期させることができる。
【0015】
その結果、ユーザは、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを設定することができる。
【0016】
このように、前記管理装置は、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールを含む試験スケジュールにおいて、前記距離ベーススケジュールの開始の同期に関してよりきめの細かい設定を行うことができる。
【0017】
(3) 前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、実行中の前記距離ベーススケジュールがあった場合に同期して終了すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、同期終了指定手段1108)と、
前記時間ベーススケジュールの終了に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を同期する手段(例えば、同期終了手段1109)と、を更に備える(1)又は(2)に記載の管理装置。
【0018】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、実行中の前記距離ベーススケジュールがあった場合に同期して終了すべき前記距離ベーススケジュールを指定し、
前記時間ベーススケジュールの終了に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を同期する。
【0019】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の前記時間ベーススケジュールの終了に際して、所定の前記距離ベーススケジュールを同期して終了させることができる。
【0020】
その結果、前記管理装置は、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、前記距離ベーススケジュールの終了の同期に関してよりきめの細かい指定を行うことができる。
【0021】
(4) 前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段(例えば、終了待機指定手段1110)と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段(例えば、終了待機手段1111)と、を更に備える(1)から(3)のいずれかに記載の管理装置。
【0022】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定し、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する。
【0023】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の前記時間ベーススケジュールの開始に際して、所定の前記距離ベーススケジュールの終了を待機させることができる。
【0024】
その結果、前記管理装置は、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、終了を待機すべき前記距離ベーススケジュールに関してよりきめの細かい設定を行うことができる。
【0025】
(5) 前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールの階層構造を指定する手段(例えば、階層構造指定手段1112)と、
前記階層構造に基づいて前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールを実行する手段(例えば、階層構造実行手段1113)と、を更に備える(1)から(4)のいずれかに記載の管理装置。
【0026】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールの階層構造を指定し、
前記階層構造に基づいて前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールを実行する。
【0027】
このことにより、前記管理装置は、より複雑な試験スケジュールを、前記階層構造を用いて、重複定義を避けつつより単純に定義することができる。
【0028】
その結果、前記管理装置は、より少ないハードウェア資源を用いて実行可能とすると共に、前記ユーザによる試験スケジュールのメンテナンスをより容易且つ確実なものとすることができる。
【0029】
(6) 前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、再開時同期指定手段1114)と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段(例えば、再開時同期手段1115)と、を更に備える(1)から(5)のいずれかに記載の管理装置。
【0030】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュールを指定し、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する。
【0031】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、所定の前記距離ベーススケジュールの開始を同期することができる。
【0032】
その結果、前記管理装置は、所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、前記距離ベーススケジュールの開始の同期に関してより決めの細かい指定をすることができる。
【0033】
(7) 前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段(例えば、再開時終了待機指定手段1116)と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段(例えば、再開時終了待機手段1117)と、を更に備える(1)から(6)のいずれかに記載の管理装置。
【0034】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定し、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する。
【0035】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、所定の距離ベーススケジュールの終了を待機することができる。
【0036】
その結果、前記管理装置は、所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、前記距離ベーススケジュールの終了待機に関してより決めの細かい指定を行うことができる。
【0037】
(8) 管理装置(管理装置10)が台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する方法であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール(1202)及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール(1201)を記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュール(1203)を構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベース手段の開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を含む方法。
【0038】
本発明に係るこのような方法を前記管理装置が実行することにより(1)と同様の作用・効果を奏する。
【0039】
(9) 管理装置(管理装置10)に台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理させるプログラムであって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール(1202)及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール(1201)を記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュール(1203)を構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベース手段の開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を実行させるプログラム。
【0040】
本発明に係るこのようなプログラムを前記管理装置に導入して実行することにより(1)と同様の作用・効果を奏する。
【発明の効果】
【0041】
本発明により、前記管理装置は、距離ベーススケジュール及び時間ベーススケジュールが混在した試験スケジュールを、ユーザからの入力に基づいて所定の距離ベーススケジュールを所定の時間ベーススケジュールの開始に同期させて開始させることにより自動的に実行することができる。その結果、前記管理装置は、時間の経過に応じて実施するエンジン回転数の制御等の時間ベーススケジュールと、走行距離に応じて実施する勾配抵抗の制御等の距離ベーススケジュールと、を組み合わせて、複雑な試験スケジュールを自動的に実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[管理装置10のハードウェア構成]
【0043】
図1は、本発明の好適な実施形態の一例に係る管理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。図1に示すように、制御部110、記憶部120、入力部130、表示部140、及び通信I/F部150がバス160により接続されて管理装置10を構成する。
【0044】
入力部130は、マウス並びにキーボード等の入力装置により実現することができる。又、通信I/F部150は、LANアダプタ並びにモデムアダプタ等により実現することができる。更に、制御部110は、CPU(Central Processing Unit)により構成してよく、管理装置10全体を制御し、例えば、記憶部120に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する各種処理を実現している。そして又、表示部140は、液晶表示装置(LCD)、並びにブラウン管表示装置(CRT)等により実現することができる。そして更に、記憶部120は、ハードディスク並びに半導体メモリ等で実現することができる。
【0045】
以上の例は、管理装置10について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより上記で説明した機能を実現することもできる。従って、本発明において一実施形態として説明した管理装置10により実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、或いは、上述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
[端末20のハードウェア構成]
【0046】
端末20は、図1に示すように、上述の管理装置10と同様の構成を備えてよい。なお、入力部230、通信I/F部250、制御部210、表示部240、及び記憶部220がバス260により接続されて端末20を構成する。
[本システムの機能構成]
【0047】
図2は、本発明の好適な実施形態の一例に係るシステム1の機能構成を示す図である。
【0048】
本実施形態におけるシステム1は、管理装置10が、通信ネットワークを介して、端末20と接続可能な状態で構成される。なお、以下の実施例はこのような形態を前提に説明するが、管理装置10のみでシステム1を構成してもよい。また、管理装置10を複数のコンピュータで実現してもよい。
【0049】
管理装置10は、記憶部120に、距離ベーススケジュール1201、時間ベーススケジュール1202及び試験スケジュール1203を記憶する。
【0050】
更に、制御部110は、記憶部120からプログラムを読み込んで実行することにより、試験スケジュール構成手段1101等の各種手段を実現している。
【0051】
試験スケジュール構成手段1101は、端末20のユーザからの入力に基づいて、距離ベーススケジュール1201及び時間ベーススケジュール1202を含んで試験スケジュール1203を構成する。
【0052】
同期開始指定手段1102は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202の開始に際して同期して開始すべき距離ベーススケジュール1201を指定する。
【0053】
走行距離算出手段1103は、試験スケジュール1203の進行に応じて試験時間及び走行距離を算出する。
【0054】
同期開始手段1104は、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の開始を同期する。
【0055】
ループ実行指定手段1105は、端末20のユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき時間ベーススケジュール1202を指定する。
【0056】
ループ時同期指定手段1106は、端末20のユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する時間ベーススケジュール1202の繰り返し実行に際して、同期すべき距離ベーススケジュール1201を指定する。
【0057】
ループ時同期手段1107は、繰り返し実行すべき時間ベーススケジュール1202の繰り返し実行に際して、同期すべき距離ベーススケジュール1201の開始を同期する。
【0058】
同期終了指定手段1108は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202の終了に際して、実行中の距離ベーススケジュール1201があった場合に同期して終了すべき距離ベーススケジュール1021を指定する。
【0059】
同期終了手段1109は、時間ベーススケジュール1202の終了に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の終了を同期する。
【0060】
終了待機指定手段1110は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきもの1201を指定する。
【0061】
終了待機手段1111は、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の終了を待機する。
【0062】
階層構造指定手段1112は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202又は距離ベーススケジュール1201の階層構造を指定する。
【0063】
階層構造実行手段1113は、階層構造に基づいて時間ベーススケジュール1202又は距離ベーススケジュール1201を実行する。
【0064】
再開時同期指定手段1114は、端末20のユーザからの入力に基づいて、中断した時間ベーススケジュール1202の再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュール1201を指定する。
【0065】
再開時同期手段1115は、時間ベーススケジュール1202の再開に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の開始を同期する。
【0066】
再開時終了待機指定手段1116は、端末20のユーザからの入力に基づいて、中断した時間ベーススケジュール1202の再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきもの1201を指定する。
【0067】
再開時終了待機手段1117は、時間ベーススケジュール1202の再開に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の終了を待機する。
【0068】
図3は、本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理する試験スケジュールの構成を示す図である。試験スケジュール構成手段1101は、以下のように試験スケジュールを構成する。ステップ情報とは、試験実行の基本単位である。個別パターンは、各ステップの集合体として定義する。個別スケジューラは個別パターンの集合体として定義する。そして試験スケジューラは個別スケジューラの集合体として定義する。なお、試験スケジューラ・個別スケジューラは同時に複数実行が可能であり、試験スケジューラは階層が1階層のみが定義できるのに対して、個別スケジューラは多重階層を定義することも可能である。
【0069】
図4は、本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理するスケジュールの別の例を示す図である。試験スケジューラと同様に、試験前に実行する試験前スケジューラ、試験後に実行する試験後スケジューラ、試験中に警告が発生したときに実行するスケジューラであり、この後、エンドスロープを実行して終了する。
【0070】
図5乃至図11は、本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。図2において示した各種手段により、以下に説明する様々な試験スケジュールを実行することが可能となる。
【0071】
図5に示す試験スケジュールは、同期開始指定手段1102或いは同期開始手段1104により、試験前準備を始める際にスケジュール同期を実施して試験前準備からデータ計測を始めるのに対して、図6に示す試験スケジュールは、本試験を始める際にスケジュール同期を実施してデータ計測を開始する。また、図7に示す試験スケジュールは、階層構造指定手段1112或いは階層構造実行手段1113により、各スケジュールが階層構造を持ち、例えば、ECU制御1、ECU制御2及びデータ計測の各ステップが階層構造を持つ。
【0072】
図8に示す試験スケジュールは、非同期でデータ計測を実施する例である。図9はメインの試験スケジューラのほかに複数の試験スケジューラ(試験スケジューラ2及び試験スケジューラ3)を非同期で実行する例である。図10に示す試験スケジュールは、繰り返し実施する際に同期しない例であるのに対して、図11に示す試験スケジュールは、繰り返し実施する際に、前のスケジュールは途中中断してステップ同期を行う。
【0073】
図12乃至図17は、本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。図12に示すように、個別スケジューラIS1が個別パターンP1、P2及びP3を順に実行する場合、IS1=P1+P2+P3と表記する。更に図13に示すように、試験スケジューラSC1が個別スケジューラIS1を2回繰り返す際に、ループ時同期指定手段1106或いはループ時同期手段1107により、IS1の繰り返し時に同期してもよい。この場合には、IS2は途中で中断される。一方、図14に示すように、IS1の繰り返し時に同期しなくてもよい。この場合には、IS2は最後まで実行される。
【0074】
図15に示すように、パターンに2つのステップが定義されている場合、最初のステップの実行中には、まだ実行されていない次のステップは書き換えが可能であり、また、実行するか否かを、当該最初のステップの実行中に決定することができる。
【0075】
図16及び図17は、図12及び図13の関係と同様であるが、繰り返し時に同期するか否かを個別パターンP1の繰り返し時に同期するか否かを定義する例である。図16の場合、P1の繰り返し時に同期するため、IS2は途中で中断される。一方図17の場合、P1の繰り返し時に同期しないため、IS2は最後まで実行される。
【0076】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の好適な実施形態の一例に係る管理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の好適な実施形態の一例に係るシステム1の機能構成を示す図である。
【図3】本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理する試験スケジュールの構成を示す図である。
【図4】本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理するスケジュールの別の例を示す図である。
【図5】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図6】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図7】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図8】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図9】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図10】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図11】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図12】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図13】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図14】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図15】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図16】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図17】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【符号の説明】
【0078】
1 管理システム
10 管理装置
20 端末
110、210 制御部
120、220 記憶部
130、230 入力部
140、240 表示部
150、250 通信I/F部
160、260 バス
【技術分野】
【0001】
本発明は、台上試験におけるエンジン又は車両の試験スケジュール管理装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン及び車両の設計・開発過程において、耐久試験、性能試験、法規制試験等の各種試験は、最も重要なプロセスの一つである。特に、エンジン等原動機の開発は最も複雑且つ長期間を要するものであり、その試験を効率的に行うために様々な提案が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1の台上試験装置によれば、運転パターン発生器、メモリ、スロットルアクチュエータ及び回転数ピックアップからの入力信号に基づく指令負荷信号をダイナモ制御器に入力することにより、変速機自体の抵抗分もシミュレートして当該エンジンの試験を行うことができる。
【特許文献1】特開平8−219953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載の装置では、時間を単位として定義された運転スケジュールと、距離を単位として定義された運転スケジュールと、が混在する試験スケジュールを統一して管理する際には、更に改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、時間を単位として定義された運転スケジュールと、距離を単位として定義された運転スケジュールと、が混在している場合にも試験スケジュール全体を管理可能な管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
より具体的には、次のようなものを提供する。
【0007】
(1) 台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する管理装置(管理装置10)であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール(1202)及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール(1201)を記憶する手段(例えば、記憶部120)と、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュール(1203)を構成する手段(例えば、試験スケジュール構成手段1101)と、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、同期開始指定手段1102)と、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出する手段(例えば、走行距離算出手段1103)と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段(例えば、同期開始手段1104)と、を備える管理装置。
【0008】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶し、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成し、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定し、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記時間及び前記走行距離を算出し、
前記時間ベース手段の開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する。
【0009】
このことにより、前記管理装置は、距離ベーススケジュール及び時間ベーススケジュールが混在した試験スケジュールを、ユーザからの入力に基づいて所定の距離ベーススケジュールを所定の時間ベーススケジュールの開始に同期させて開始させることにより自動的に実行することができる。
【0010】
その結果、前記管理装置は、試験時間の経過に応じて実施するエンジン回転数の制御等の時間ベーススケジュールと、走行距離に応じて実施する勾配抵抗の制御等の距離ベーススケジュールと、を組み合わせて、複雑な試験スケジュールを自動的に実行することができる。
【0011】
なお、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールは、前記エンジン又は車両の運転指令を指定するものや、計測の実行を指定するものや、周辺機器の準備や後処理を指定するもの等を含んでもよい。
【0012】
(2) 前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールを指定する手段(例えば、ループ実行指定手段1105)と、
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、ループ時同期指定手段1106)と、
繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段(例えば、ループ時同期手段1107)と、を更に備える(1)に記載の管理装置。
【0013】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールを指定し、
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを指定し、
繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールの開始を同期する。
【0014】
このことにより、前記管理装置は、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、指定された所定の距離ベーススケジュールの開始を同期させることができる。
【0015】
その結果、ユーザは、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを設定することができる。
【0016】
このように、前記管理装置は、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールを含む試験スケジュールにおいて、前記距離ベーススケジュールの開始の同期に関してよりきめの細かい設定を行うことができる。
【0017】
(3) 前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、実行中の前記距離ベーススケジュールがあった場合に同期して終了すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、同期終了指定手段1108)と、
前記時間ベーススケジュールの終了に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を同期する手段(例えば、同期終了手段1109)と、を更に備える(1)又は(2)に記載の管理装置。
【0018】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、実行中の前記距離ベーススケジュールがあった場合に同期して終了すべき前記距離ベーススケジュールを指定し、
前記時間ベーススケジュールの終了に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を同期する。
【0019】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の前記時間ベーススケジュールの終了に際して、所定の前記距離ベーススケジュールを同期して終了させることができる。
【0020】
その結果、前記管理装置は、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、前記距離ベーススケジュールの終了の同期に関してよりきめの細かい指定を行うことができる。
【0021】
(4) 前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段(例えば、終了待機指定手段1110)と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段(例えば、終了待機手段1111)と、を更に備える(1)から(3)のいずれかに記載の管理装置。
【0022】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定し、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する。
【0023】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の前記時間ベーススケジュールの開始に際して、所定の前記距離ベーススケジュールの終了を待機させることができる。
【0024】
その結果、前記管理装置は、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、終了を待機すべき前記距離ベーススケジュールに関してよりきめの細かい設定を行うことができる。
【0025】
(5) 前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールの階層構造を指定する手段(例えば、階層構造指定手段1112)と、
前記階層構造に基づいて前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールを実行する手段(例えば、階層構造実行手段1113)と、を更に備える(1)から(4)のいずれかに記載の管理装置。
【0026】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールの階層構造を指定し、
前記階層構造に基づいて前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールを実行する。
【0027】
このことにより、前記管理装置は、より複雑な試験スケジュールを、前記階層構造を用いて、重複定義を避けつつより単純に定義することができる。
【0028】
その結果、前記管理装置は、より少ないハードウェア資源を用いて実行可能とすると共に、前記ユーザによる試験スケジュールのメンテナンスをより容易且つ確実なものとすることができる。
【0029】
(6) 前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュールを指定する手段(例えば、再開時同期指定手段1114)と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段(例えば、再開時同期手段1115)と、を更に備える(1)から(5)のいずれかに記載の管理装置。
【0030】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュールを指定し、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する。
【0031】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、所定の前記距離ベーススケジュールの開始を同期することができる。
【0032】
その結果、前記管理装置は、所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、前記距離ベーススケジュールの開始の同期に関してより決めの細かい指定をすることができる。
【0033】
(7) 前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段(例えば、再開時終了待機指定手段1116)と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段(例えば、再開時終了待機手段1117)と、を更に備える(1)から(6)のいずれかに記載の管理装置。
【0034】
本発明のこのような構成によれば、前記管理装置は、前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定し、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する。
【0035】
このことにより、前記管理装置は、前記ユーザに指定された所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、所定の距離ベーススケジュールの終了を待機することができる。
【0036】
その結果、前記管理装置は、所定の中断した前記時間ベーススケジュールの再開の際に、前記距離ベーススケジュールの終了待機に関してより決めの細かい指定を行うことができる。
【0037】
(8) 管理装置(管理装置10)が台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する方法であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール(1202)及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール(1201)を記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュール(1203)を構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベース手段の開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を含む方法。
【0038】
本発明に係るこのような方法を前記管理装置が実行することにより(1)と同様の作用・効果を奏する。
【0039】
(9) 管理装置(管理装置10)に台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理させるプログラムであって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール(1202)及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュール(1201)を記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュール(1203)を構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベース手段の開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を実行させるプログラム。
【0040】
本発明に係るこのようなプログラムを前記管理装置に導入して実行することにより(1)と同様の作用・効果を奏する。
【発明の効果】
【0041】
本発明により、前記管理装置は、距離ベーススケジュール及び時間ベーススケジュールが混在した試験スケジュールを、ユーザからの入力に基づいて所定の距離ベーススケジュールを所定の時間ベーススケジュールの開始に同期させて開始させることにより自動的に実行することができる。その結果、前記管理装置は、時間の経過に応じて実施するエンジン回転数の制御等の時間ベーススケジュールと、走行距離に応じて実施する勾配抵抗の制御等の距離ベーススケジュールと、を組み合わせて、複雑な試験スケジュールを自動的に実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[管理装置10のハードウェア構成]
【0043】
図1は、本発明の好適な実施形態の一例に係る管理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。図1に示すように、制御部110、記憶部120、入力部130、表示部140、及び通信I/F部150がバス160により接続されて管理装置10を構成する。
【0044】
入力部130は、マウス並びにキーボード等の入力装置により実現することができる。又、通信I/F部150は、LANアダプタ並びにモデムアダプタ等により実現することができる。更に、制御部110は、CPU(Central Processing Unit)により構成してよく、管理装置10全体を制御し、例えば、記憶部120に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する各種処理を実現している。そして又、表示部140は、液晶表示装置(LCD)、並びにブラウン管表示装置(CRT)等により実現することができる。そして更に、記憶部120は、ハードディスク並びに半導体メモリ等で実現することができる。
【0045】
以上の例は、管理装置10について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより上記で説明した機能を実現することもできる。従って、本発明において一実施形態として説明した管理装置10により実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、或いは、上述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
[端末20のハードウェア構成]
【0046】
端末20は、図1に示すように、上述の管理装置10と同様の構成を備えてよい。なお、入力部230、通信I/F部250、制御部210、表示部240、及び記憶部220がバス260により接続されて端末20を構成する。
[本システムの機能構成]
【0047】
図2は、本発明の好適な実施形態の一例に係るシステム1の機能構成を示す図である。
【0048】
本実施形態におけるシステム1は、管理装置10が、通信ネットワークを介して、端末20と接続可能な状態で構成される。なお、以下の実施例はこのような形態を前提に説明するが、管理装置10のみでシステム1を構成してもよい。また、管理装置10を複数のコンピュータで実現してもよい。
【0049】
管理装置10は、記憶部120に、距離ベーススケジュール1201、時間ベーススケジュール1202及び試験スケジュール1203を記憶する。
【0050】
更に、制御部110は、記憶部120からプログラムを読み込んで実行することにより、試験スケジュール構成手段1101等の各種手段を実現している。
【0051】
試験スケジュール構成手段1101は、端末20のユーザからの入力に基づいて、距離ベーススケジュール1201及び時間ベーススケジュール1202を含んで試験スケジュール1203を構成する。
【0052】
同期開始指定手段1102は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202の開始に際して同期して開始すべき距離ベーススケジュール1201を指定する。
【0053】
走行距離算出手段1103は、試験スケジュール1203の進行に応じて試験時間及び走行距離を算出する。
【0054】
同期開始手段1104は、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の開始を同期する。
【0055】
ループ実行指定手段1105は、端末20のユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき時間ベーススケジュール1202を指定する。
【0056】
ループ時同期指定手段1106は、端末20のユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する時間ベーススケジュール1202の繰り返し実行に際して、同期すべき距離ベーススケジュール1201を指定する。
【0057】
ループ時同期手段1107は、繰り返し実行すべき時間ベーススケジュール1202の繰り返し実行に際して、同期すべき距離ベーススケジュール1201の開始を同期する。
【0058】
同期終了指定手段1108は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202の終了に際して、実行中の距離ベーススケジュール1201があった場合に同期して終了すべき距離ベーススケジュール1021を指定する。
【0059】
同期終了手段1109は、時間ベーススケジュール1202の終了に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の終了を同期する。
【0060】
終了待機指定手段1110は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきもの1201を指定する。
【0061】
終了待機手段1111は、時間ベーススケジュール1202の開始に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の終了を待機する。
【0062】
階層構造指定手段1112は、端末20のユーザからの入力に基づいて、時間ベーススケジュール1202又は距離ベーススケジュール1201の階層構造を指定する。
【0063】
階層構造実行手段1113は、階層構造に基づいて時間ベーススケジュール1202又は距離ベーススケジュール1201を実行する。
【0064】
再開時同期指定手段1114は、端末20のユーザからの入力に基づいて、中断した時間ベーススケジュール1202の再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュール1201を指定する。
【0065】
再開時同期手段1115は、時間ベーススケジュール1202の再開に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の開始を同期する。
【0066】
再開時終了待機指定手段1116は、端末20のユーザからの入力に基づいて、中断した時間ベーススケジュール1202の再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきもの1201を指定する。
【0067】
再開時終了待機手段1117は、時間ベーススケジュール1202の再開に際して、指定された距離ベーススケジュール1201の終了を待機する。
【0068】
図3は、本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理する試験スケジュールの構成を示す図である。試験スケジュール構成手段1101は、以下のように試験スケジュールを構成する。ステップ情報とは、試験実行の基本単位である。個別パターンは、各ステップの集合体として定義する。個別スケジューラは個別パターンの集合体として定義する。そして試験スケジューラは個別スケジューラの集合体として定義する。なお、試験スケジューラ・個別スケジューラは同時に複数実行が可能であり、試験スケジューラは階層が1階層のみが定義できるのに対して、個別スケジューラは多重階層を定義することも可能である。
【0069】
図4は、本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理するスケジュールの別の例を示す図である。試験スケジューラと同様に、試験前に実行する試験前スケジューラ、試験後に実行する試験後スケジューラ、試験中に警告が発生したときに実行するスケジューラであり、この後、エンドスロープを実行して終了する。
【0070】
図5乃至図11は、本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。図2において示した各種手段により、以下に説明する様々な試験スケジュールを実行することが可能となる。
【0071】
図5に示す試験スケジュールは、同期開始指定手段1102或いは同期開始手段1104により、試験前準備を始める際にスケジュール同期を実施して試験前準備からデータ計測を始めるのに対して、図6に示す試験スケジュールは、本試験を始める際にスケジュール同期を実施してデータ計測を開始する。また、図7に示す試験スケジュールは、階層構造指定手段1112或いは階層構造実行手段1113により、各スケジュールが階層構造を持ち、例えば、ECU制御1、ECU制御2及びデータ計測の各ステップが階層構造を持つ。
【0072】
図8に示す試験スケジュールは、非同期でデータ計測を実施する例である。図9はメインの試験スケジューラのほかに複数の試験スケジューラ(試験スケジューラ2及び試験スケジューラ3)を非同期で実行する例である。図10に示す試験スケジュールは、繰り返し実施する際に同期しない例であるのに対して、図11に示す試験スケジュールは、繰り返し実施する際に、前のスケジュールは途中中断してステップ同期を行う。
【0073】
図12乃至図17は、本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。図12に示すように、個別スケジューラIS1が個別パターンP1、P2及びP3を順に実行する場合、IS1=P1+P2+P3と表記する。更に図13に示すように、試験スケジューラSC1が個別スケジューラIS1を2回繰り返す際に、ループ時同期指定手段1106或いはループ時同期手段1107により、IS1の繰り返し時に同期してもよい。この場合には、IS2は途中で中断される。一方、図14に示すように、IS1の繰り返し時に同期しなくてもよい。この場合には、IS2は最後まで実行される。
【0074】
図15に示すように、パターンに2つのステップが定義されている場合、最初のステップの実行中には、まだ実行されていない次のステップは書き換えが可能であり、また、実行するか否かを、当該最初のステップの実行中に決定することができる。
【0075】
図16及び図17は、図12及び図13の関係と同様であるが、繰り返し時に同期するか否かを個別パターンP1の繰り返し時に同期するか否かを定義する例である。図16の場合、P1の繰り返し時に同期するため、IS2は途中で中断される。一方図17の場合、P1の繰り返し時に同期しないため、IS2は最後まで実行される。
【0076】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の好適な実施形態の一例に係る管理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の好適な実施形態の一例に係るシステム1の機能構成を示す図である。
【図3】本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理する試験スケジュールの構成を示す図である。
【図4】本発明の好適な実施形態の一例に係るシステムが管理するスケジュールの別の例を示す図である。
【図5】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図6】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図7】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図8】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図9】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図10】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図11】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの構成例を示す図である。
【図12】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図13】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図14】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図15】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図16】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【図17】本発明の好適な実施形態の一例に係る試験スケジュールの表記の例について説明する図である。
【符号の説明】
【0078】
1 管理システム
10 管理装置
20 端末
110、210 制御部
120、220 記憶部
130、230 入力部
140、240 表示部
150、250 通信I/F部
160、260 バス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する管理装置であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶する手段と、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成する手段と、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段と、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出する手段と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段と、を備える管理装置。
【請求項2】
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールを指定する手段と、
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段と、
繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段と、を更に備える請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、実行中の前記距離ベーススケジュールがあった場合に同期して終了すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの終了に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を同期する手段と、を更に備える請求項1又は請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段と、を更に備える請求項1から請求項3のいずれかに記載の管理装置。
【請求項5】
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールの階層構造を指定する手段と、
前記階層構造に基づいて前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールを実行する手段と、を更に備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の管理装置。
【請求項6】
前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュールを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段と、を更に備える請求項1から請求項5のいずれかに記載の管理装置。
【請求項7】
前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段と、を更に備える請求項1から請求項6のいずれかに記載の管理装置。
【請求項8】
管理装置が台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する方法であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を含む方法。
【請求項9】
管理装置にエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理させるプログラムであって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を実行させるプログラム。
【請求項1】
台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する管理装置であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶する手段と、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成する手段と、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段と、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出する手段と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段と、を備える管理装置。
【請求項2】
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールを指定する手段と、
前記ユーザからの入力に基づいて、繰り返し実行する前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段と、
繰り返し実行すべき前記時間ベーススケジュールの繰り返し実行に際して、同期すべき前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段と、を更に備える請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの終了に際して、実行中の前記距離ベーススケジュールがあった場合に同期して終了すべき前記距離ベーススケジュールを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの終了に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を同期する手段と、を更に備える請求項1又は請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段と、を更に備える請求項1から請求項3のいずれかに記載の管理装置。
【請求項5】
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールの階層構造を指定する手段と、
前記階層構造に基づいて前記時間ベーススケジュール又は前記距離ベーススケジュールを実行する手段と、を更に備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の管理装置。
【請求項6】
前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、開始を同期すべき距離ベーススケジュールを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期する手段と、を更に備える請求項1から請求項5のいずれかに記載の管理装置。
【請求項7】
前記ユーザからの入力に基づいて、中断した前記時間ベーススケジュールの再開に際して、実行中の距離ベーススケジュールのうち終了するまで待機すべきものを指定する手段と、
前記時間ベーススケジュールの再開に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの終了を待機する手段と、を更に備える請求項1から請求項6のいずれかに記載の管理装置。
【請求項8】
管理装置が台上試験におけるエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理する方法であって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を含む方法。
【請求項9】
管理装置にエンジン又は車両の運転状態の試験スケジュールを管理させるプログラムであって、
試験時間を基準進行単位とする時間ベーススケジュール及び走行距離を基準進行単位とする距離ベーススケジュールを記憶するステップと、
ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュール及び前記距離ベーススケジュールを含んで試験スケジュールを構成するステップと、
前記ユーザからの入力に基づいて、前記時間ベーススケジュールの開始に際して同期して開始すべき前記距離ベーススケジュールを指定するステップと、
前記試験スケジュールの進行に応じて前記試験時間及び前記走行距離を算出するステップと、
前記時間ベーススケジュールの開始に際して、指定された前記距離ベーススケジュールの開始を同期するステップと、を実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−281853(P2009−281853A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134103(P2008−134103)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(000145806)株式会社小野測器 (230)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(000145806)株式会社小野測器 (230)
【Fターム(参考)】
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