説明

合成樹脂製の蓋装置

【課題】封緘機能等を向上したヒンジキャップ方式蓋装置を提供する。
【解決手段】蓋装置は本体1とキャップ2とで構成されている。前記本体1又は前記キャップ2のうち一方には,当該一方から他方に向かって突出する連結片16が一体に設けられ,この連結片16の先端は,他方に固着されており,更に,前記連結片16は,前記キャップ2のタブ15を押し上げたときに,その途中で千切れるか,他方に固着した部分が外れるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,例えば液体調味料や食用油等の液体を包装する容器(瓶,ボトル)に使用する合成樹脂製の蓋装置に関し,更に詳しくは,封緘機能(ピルファープルーフ機能,改竄防止機能,不正開封抑止機能)を有するヒンジキャップ方式の蓋装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒンジキャップ方式の蓋装置において,流通段階で不正開封された場合にその事実を視認できるように係合片(係止片,封緘片)を設けることが行われている。その例として特許文献1,2があり,これら特許文献1,2の係合片は,タブに重なる上カバー部とタブの外側に位置した壁部とを有して縦断側面視で逆L字状になっており,壁部の下端がブリッジ部を介して本体に繋がっている。また,ブリッジ部は本体のうちキャップが重なる段部(重合面)に近接しており,従って,壁部はその大部分が本体の段部よりも上に位置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−35707号のCD−ROM
【特許文献2】特開2010−13113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1,2のものは,係合片を下向きに倒してブリッジ部を千切ることで封緘を解除して開封することになるが,タブが外れる状態まで係合片を弾性変形させ得る可能性があり,このため,封緘機能(改竄防止機能,不正開封抑止機能)が不完全になるおそれがあり,しかも,係合片は,本体より千切れて外れ落ちることになるから,この千切れた係合片が,ゴミになるばかりか,千切れた係合片を幼児等が飲み込むというおそれがあった。また、開封して内容物を注ぎ出すに当たっては、まず係合片を千切り、次いで、タブに指先を掛けてキャップを起こすという動作をせねばならず、開封・注出の動作が面倒であるという問題もあった。
【0005】
本発明は,このような現状を改善することを技術的課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この技術的課題を達成するため請求項1は,
「容器の口部に強制嵌合で取り付けられるプルオープン式本体に,当該本体を上から覆うキャップがヒンジを介して連結されており,前記キャップのうちヒンジと反対側の自由端部に人が指を掛けるタブを突設して成る構成にした合成樹脂製の蓋装置において,
前記本体又は前記キャップのうち一方には,当該一方から他方に向かって突出する連結片が一体に設けられ,この連結片の先端は,他方に固着されており,更に,前記連結片は,前記キャップのタブを押し上げたときに,その途中で千切れるか,他方に固着した部分が外れるように構成されている。」
ことを特徴としている。
【0007】
請求項2は,
「容器の口部に強制嵌合で取り付けられるプルオープン式本体に,当該本体を上から覆うキャップがヒンジを介して連結されており,前記キャップのうちヒンジと反対側の自由端部に人が指を掛けるタブを突設して成る構成にした合成樹脂製の蓋装置において,
前記本体と,前記キャップとは,これらに両端を固着した連結片にて連結されており,前記連結片は,前記キャップのタブを押し上げたときに,その途中で千切れるか,或いは,前記本体に固着した部分又は前記キャップに固着した部分が外れるように構成されている。」
ことを特徴としている。
【0008】
請求項3は,
「前記請求項1又は2の記載において,前記連結片は,前記本体及びキャップの軸線方向から見て,前記タブよりも前記ヒンジ側に近い部分に設けられている。」
ことを特徴としている。
【0009】
請求項4は,
「前記請求項1〜3のいずれかの記載において,前記連結片は,前記本体及びキャップの軸線方向から見て,前記ヒンジと前記タブとを結ぶ線の左右両側に設けられている。」
ことを特徴としている。
【0010】
請求項5は,
「前記請求項1〜4のいずれかの記載において,前記連結片は,前記本体及び前記キャップに対してこれらから離れる方向にそり変形する癖を付けており,このそり変形の癖を延ばした状態で前記本体及び前記キャップに固着する構成である。」
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1及び2の記載において,キャップは,本体に対して連結片を介して連結されているから,当該連結片が前記本体又はキャップから千切れるか,或いは当該連結片のうち本体又はキャップに固着した部分が外れない限り開けることはできずに封緘されたままになっている。
【0012】
換言すると,前記連結片が,本体又はキャップから千切れているか,本体又はキャップに対して固着した部分が外れているか否かで,流通段階で不正開封された場合にその事実を視認できる。
【0013】
そこで,このキャップを,これに設けられているタブに指を掛けて,本体から離れる方向に押し上げることにより,前記連結片は,本体又はキャップから千切れるか,或いは,当該連結片のうち本体又はキャップに固着した部分が外れることになるから,本体に対する封緘が解除され,前記キャップを開封する(開ける)ことができる。
【0014】
この開封において,前記本体又はキャップから千切れた部分は,前記キャップ又は本体に固着されたままである一方,前記本体又はキャップへの固着が外れた連結片は前記キャップ又は本体には固着されたままで,前記本体及びキャップより外れ落ちることがないから,これらが,ゴミになること回避できるとともに,幼児等が飲み込むおそれを皆無にすることができる。また、キャップを起こす1つの動作によって封緘が解除されるため、開封て内容物の取り出しを素早く行うことができる。
【0015】
請求項3の記載によると,前記キャップを押し上げる力によって前記連結片を千切る力,或いは,前記連結片を前記本体又はキャップへの固着から外す力を,当該連結片を前記キャップにおけるタブに近い部位に設ける場合よりも,梃子の原理で大きくすることができるから,前記キャップを押し上げることによる開封が容易にできる。
【0016】
また,請求項4の記載によると,前記キャップを,そのタブに指を掛けて押し上げるときに,前記キャップが,左右に大きく傾くように捩じれ変形することを,左右の連結片にて阻止できて,前記連結片に,これを千切る力或いは外す力を集中させることができるから,前記キャップを押し上げることによる開封が更に容易にできる。
【0017】
特に,請求項5の記載によると,前記千切れ又は外れた連結片は,その弾性により,予め,形状であるそり変形した元の癖の状態に戻って,本体又はキャップから離れるように突出するから,これにより,開封の有無の確認がより容易に,且つ,確実にできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1実施形態の蓋装置を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図2のIII −III 視拡大断面図である。
【図4】図2のIV−IV視拡大断面図である。
【図5】前記第1実施形態の蓋装置においてキャップを本体に被せる前の状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】前記第1実施形態の蓋装置においてキャップを開封した状態を示す正面図である。
【図7】図6のVII −VII 視拡大断面図である。
【図8】前記第1実施形態の蓋装置における変形例を示す要部拡大断面図である。
【図9】図8のIX−IX視断面図である。
【図10】第2実施形態の蓋装置を示す要部拡大断面図である。
【図11】前記第2実施形態の蓋装置においてキャップを開封した状態を示す要部拡大断面図である。
【図12】前記第2実施形態の蓋装置における変形例を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下,本発明の実施の形態を,図1〜図11の図面に基づいて説明する。
【0020】
これらの図のうち図1〜図7は,第1の実施の形態による蓋装置を示す。
【0021】
この蓋装置は,合成樹脂製で,本体1とキャップ2とからなっており,両者は屈曲自在の薄肉にしたヒンジ3を介して一体に繋がっている。
【0022】
前記本体1は,容器4における口部5に外側から嵌まる外筒6と,容器4における口部5に内側から嵌まる内筒7と,内筒7の上端と一体に連続した注出口8と,内筒7及び注出口8の境界部において注出通路を封止する閉鎖板9とを備えている。
【0023】
また,前記容器4における口部5の外面には,環状係合溝5aが形成されている一方,本体1の外筒6には,環状係合溝5aと嵌合する環状突起6aが形成されている。
【0024】
前記外筒6と内筒7との上端は段部10を介して一体に連続しており,段部10には,注出口8を囲う上向きのリング部11が形成されている。
【0025】
図3に示すとおり,前記注出口8は,前記ヒンジ3に近い半分程の部分が低くなるように段違いになっている。前記閉鎖板9には,ループ状のスコアー(薄肉部)12が形成されており,このスコアー12で囲われた部分の端部にプルリング(プルタブ)13を一体に設けている。いうまでもないが,プリリング13を引っ張ってスコアー12の箇所を引き千切ることにより,内容物(液体)を注ぎ出すことができる。
【0026】
前記キャップ2は,閉じた状態で本体2の段部10に重なるように筒部と天板とを備えており,天板には注出口8に内側から嵌合する中足14を設けている。
【0027】
また,前記キャップ2のうちその軸線方向から見て前記ヒンジ3と反対側に位置した自由端部には,前記キャップ2を前記本体1から離れるように押し上げるためのタブ15を外向きに一体に突設している。このタブ15の下面には指の引っ掛かりを良くするためのリブを形成している。
【0028】
前記キャップ2における外周の部分は,前記本体1における直径の約2/10〜1/6程度の比較的細い幅寸法Wにした連結片16が,前記本体1に向かって下向きに延びるように一体に設けられている。
【0029】
この連結片16は,図2に示すように,前記本体1及びキャップ2の軸線方向から見て前記ヒンジ3と前記タブ15とを結ぶ線17の左右両側に一対設けられ,その先端の部分16aは,図4に示すように,前記本体1における外筒6の外周面に,加熱による溶着にて固着されているか,或いは接着剤による接着にて固着されている。なお,前記溶着又は接着等による固着部分を符号18にて示している。
【0030】
これに加えて,前記左右一対の連結片16は,前記本体4及びキャップ2をその軸線と直角の方向から見て,前記ヒンジ3と前記タブ15との間のうち,図1及び図2に二点鎖線で示すように,前記タブ15に近い部位に設けたり,丁度中間の部位に設けたり構成にしても良いが,実際には,図1及び図2に実線で示すように,前記ヒンジ3から当該連結片16までの距離L1が,前記タブ15から当該連結片16までの距離L2よりも短い部位,つまり,前記本体1及びキャップ2の軸線方向から見て,前記タブ15よりも前記ヒンジ3側に近い部分に設けることが好ましい。
【0031】
そして,前記左右一対の連結片16は,図4に示すように,そのうち前記キャップ2への付け根の部分にV溝又はミシン目等による脆弱部19を設けることにより,前記キャップ2のタブ15を上向きに押し上げたときに,当該連結片16のうち先端の部分16aを前記本体1に固着した状態のままで,前記脆弱部19の部分において千切れるように構成している。
【0032】
この構成において,前記キャップ2は,本体1に対して連結片16を介して連結されているから,この連結片16がその脆弱部19の部分で千切れない限り開けることはできずに封緘されている。換言すると,前記連結片16が前記脆弱部19の部分で千切れているか否かで,前記キャップ2が流通段階で不正開封された場合にその事実を視認できる。
【0033】
そこで,前記キャップ2を,これに設けられているタブ15に指を掛けて,前記本体1から離れる方向に押し上げることにより,前記連結片16は,その付け根部に設けられている脆弱部19において,前記キャップ2から千切れることになるから,前記キャップ2は,前記本体1に対する封緘が解除され,図5及び図7に示すように,開封する(開ける)ことができる。
【0034】
この開封において,前記キャップ2から千切れた連結片16は,その先端の部分16aにおいて前記本体1に固着されたままであり,前記本体1から外れ落ちることはないから,前記千切れた連結片16が,ゴミになること回避できるとともに,幼児等に飲み込まれることになるおそれを皆無にできる。
【0035】
この場合,前記連結片16は,軸線方向から見て左右両側に設けられていることにより,前記キャップ2の開封に際に,これを押し上げたときに,このキャップ2が左右に大きく傾くように捩じれ変形することを,左右一対の連結片16にて阻止できるから,前記連結片16に,これを千切る力を集中させることができる。
【0036】
更に,前記連結片16は,前記ヒンジ3と前記タブ15との間のうち前記タブ15よりも前記ヒンジ3側に近い部分に設けられていることにより,前記キャップ2を押し上げる力によって前記連結片16を千切る力を,梃子の原理によって,当該連結片16を前記キャップ2におけるタブ15に近い部位に設ける場合よりも大きくすることができるから,その開封が容易になる。
【0037】
前記した第1の実施の形態においては,前記連結片16を,キャップ2に一体に設けることに代えて,前記本体1に一体に設けて,その先端の部分16aを,前記キャップ2に対して溶着等にて固着するという構成にすることができる。
【0038】
この場合,つまり,前記連結片16を前記本体1に一体に設ける場合においても,前記連結片16を左右一対設けること,前記連結片16を前記ヒンジ3側に近い部分に設けることを適用できることは勿論である。
【0039】
また,第1の実施の形態においては,前記連結片16を前記キャップ2又は前記本体1に一体に設ける場合に,この連結片16を,前記キャップ2又は本体1を射出成形するときに,図5に二点鎖線で示すように,離れる方向にそり変形した癖を有する形状にして,前記キャップ2又は前記本体1と同時に成形し,そして,この連結片16におけるそり変形した癖を,その弾性に抗して延ばしたのち,その先端の部分16を前記本体1又は前記キャップ2に溶着等にて固着するという構成にしている。
【0040】
このように構成にすることにより,前記連結片16は,その脆弱部19において千切れたときに,図7に二点鎖線で示すように,その弾性により,元の形状であるそり変形した癖の状態に戻って,前記本体1から離れるように突出するから,これにより,開封の有無の確認がより容易に,且つ,確実にできる。
【0041】
本実施形態ではヒンジ3とタブ15を結ぶ線の左右両側に1つずつの連結片16を設けたが、連結片16を細い紐状(或いはブリッジ状)の形態と成し、周方向に若干の間隔を空けて配置された複数本の連結片16をセットとして、ヒンジ3とタブ15を結ぶ線の左右両側又は片側に紐状連結片のセットを配置することも可能である。この場合は、連結片16は紐状で千切れ易く、しかも、キャップ2を起こす動作に伴って連結片16がタブ15に近いものから順に千切れるため、キャップ2の起こし動作を軽い力で行うことが可能になる。
【0042】
次に,図8及び図9は,前記第1の実施の形態における変形例を示している。
【0043】
この変形例は,前記キャップ2に一体に設けた連結片16を,前記本体1に溶着又は接着等にて固着することに代えて,前記キャップ2に一体に設けた細幅Wの連結片16における先端を鉤部16bにして,この鉤部16bを,前記本体1に設けた鉤孔20内に引き抜き不能に差し込み係合することによって,前記本体1に対して固着するという構成にしたものであり,その他の構成は,前記第1の実施の形態と同様である。
【0044】
この構成の場合,前記連結片16の付け根部にV溝又はミシン目等による脆弱部19を設けることにより,当該連結片16のうち先端部16aを前記本体1に固着した状態のままで前記脆弱部19の部分で千切れるように構成している。
【0045】
すなわち,前記キャップ2は,その押し上げにて前記連結片16がキャップ2から千切れることにより,開封することができ,そして,千切れた連結片16は,前記本体1の鉤孔20内に残り,前記本体1から外れ落ちることはない。
【0046】
なお,この図8及び図9に示す変形例においても,前記本体1に連結片16を,前記キャップ2に前記鉤孔20を設けるという構成にできる。
【0047】
また,この図8及び図9に示す変形例において,前記連結片16を左右一対設ける場合には,当該連結片16における鉤部16bまでの突出寸法Sを,右側の連結片16と,左側の連結片16とで相違させるという構成にすることにより,前記キャップ2の押し上げにより,前記二つの連結片16を一つずつ千切ることができるから,その開封をより容易にできる。
【0048】
そして,図10〜図12は,本発明における第2の実施の形態を示している。
【0049】
この第2の実施の形態は,前記細幅Wの連結片を前記キャップ2又は本体1と一体にすることなく,前記キャップ2又は本体1とは別体にした合成樹脂フィルムによる連結片16′にして,この連結片16′の両端を,前記本体1と,前記キャップ2とに両方に対して溶着又は接着等にて固着するという構成にしたものである。
【0050】
なお,前記連結片16′の前記本体1に対する固着部分を符号18′で,前記キャップ2に対する固着部分を符号18″で示している。
【0051】
この第2の実施の形態においては,図10及び図11に示すように,前記連結片16のうち一端の固着部分18′と他端の固着部分18″との間の途中に,V溝又はミシン目等による脆弱部19′を設けることにより,前記キャップ2のタブ15を上向きに押し上げたときに,当該連結片16′の両端が前記本体1及びキャップ2に固着した状態のままで,前記連結片16′がその途中における前記脆弱部19の部分で千切れて,前記キャップ2を開封できるように構成している。
【0052】
この構成の場合に,前記連結片16′は,その両端が前記本体1及びキャップ2に固着されたままであることにより,前記本体1及びキャップ2から外れ落ちることはない。
【0053】
また,前記第2の実施の形態の変形例においては,前記連結片16′がその途中で千切れるように構成することに代えて,この連結片16′の一端における固着部分18′と,他端における固着部分18″との間に固着強度の差を持たせることにより,前記キャップ2のタブ15を上向きに押し上げたときに,図12に示すように,前記両固着部分18′,18″のうちいずれか一方が,他方よりも先に外れて,前記キャップ2を開封できるように構成することができる。
【0054】
これら第2の実施の形態及びその変形例の構成によると,前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと,これら第2の実施の形態及びその変形例の構成に対しても,その連結片16′に,図10に二点鎖線で示すように,予めそり変形した癖を付与しておくことで,千切れた連結片16′が,図11に二点鎖線で示すように,外向きに突出するように構成したり,前記本体1又はキャップ2への固着から外れた連結片16′が,図12に二点鎖線で示すように,外向きに突出するように構成したりすることができるほか,前記連結片16′を左右一対設けること,及び,前記連結片16′を前記ヒンジ3側に近い部分に設けるという構成にすることを適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は,ヒンジキャップ式の蓋装置に具体化して有用性を発揮する。従って,産業上利用できる。
【符号の説明】
【0056】
1 本体
2 キャップ
3 ヒンジ
6 本体の外筒
7 本体の内筒
8 注出口
9 閉鎖板
13 プルリング
15 キャップのタブ
16,16′ 連結片
16a 連結片の先端部分
16b 連結片の鉤部
18,18′,18″ 連結片の固着部分
19,19′ 連結片の脆弱部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の口部に強制嵌合で取り付けられるプルオープン式本体に,当該本体を上から覆うキャップがヒンジを介して連結されており,前記キャップのうちヒンジと反対側の自由端部に人が指を掛けるタブを突設して成る構成にした合成樹脂製の蓋装置において,
前記本体又は前記キャップのうち一方には,当該一方から他方に向かって突出する連結片が一体に設けられ,この連結片の先端は,他方に固着されており,更に,前記連結片は,前記キャップのタブを押し上げたときに,その途中で千切れるか,他方に固着した部分が外れるように構成されていることを特徴とする合成樹脂製の蓋装置。
【請求項2】
容器の口部に強制嵌合で取り付けられるプルオープン式本体に,当該本体を上から覆うキャップがヒンジを介して連結されており,前記キャップのうちヒンジと反対側の自由端部に人が指を掛けるタブを突設して成る構成にした合成樹脂製の蓋装置において,
前記本体と,前記キャップとは,これらに両端を固着した連結片にて連結されており,前記連結片は,前記キャップのタブを押し上げたときに,その途中で千切れるか,或いは,前記本体に固着した部分又は前記キャップに固着した部分が外れるように構成されていることを特徴とする合成樹脂製の蓋装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2の記載において,前記連結片は,前記本体及びキャップの軸線方向から見て,前記タブよりも前記ヒンジ側に近い部分に設けられていることを特徴とする合成樹脂製の蓋装置。
【請求項4】
前記請求項1〜3のいずれかの記載において,前記連結片は,前記本体及びキャップの軸線方向から見て,前記ヒンジと前記タブとを結ぶ線の左右両側に設けられていることを特徴とする合成樹脂製の蓋装置。
【請求項5】
前記請求項1〜4のいずれかの記載において,前記連結片は,前記本体及び前記キャップに対してこれらから離れる方向にそり変形する癖を付けており,このそり変形の癖を延ばした状態で前記本体及び前記キャップに固着する構成であることを特徴とする合成樹脂製の蓋装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−176786(P2012−176786A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−41394(P2011−41394)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000216195)天龍化学工業株式会社 (19)
【Fターム(参考)】