説明

合成電気容量及び合成電気容量の使用

合成電気容量コンポーネントは、相互に電気的に接続された複数の物理的に区別できるコンデンサモジュールを具備している。区別できるモジュールは、電気容量コンポーネントを設計する際に、電気的及び/又は幾何学的なフレキシビリティを高めることを可能にする。コンデンサモジュールの各々は、モジュール別のプリント回路基板PCB上に配置されている複数のベースコンデンサを具備している。コンデンサモジュールからのベースコンデンサは全て、単一のタイプであり、これは、電気容量コンポーネントの製造とメンテナンスとの両者を単純にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力デバイスのための電気容量コンポーネントの分野、特に、電力周波数変換器におけるDCリンクの電気容量として使用される合成電気容量に関する。
【背景技術】
【0002】
電力周波数変換器は、単相又は三相の交流電圧を、別の周波数及び/又は位相数を有する交流電圧に変換する。図8に示されている到達水準の周波数変換器は、交流(alternating current, AC)を直流(direct current, DC)に変換する整流器と、直流(DC)を交流(AC)に変換するインバータと、整流器とインバータとを接続するDCリンクとを一般に具備している。DCリンクは、エネルギ蓄積部の役割をする電気容量コンポーネントと、DCリンクの電圧のためのフィルタとを具備している。
【0003】
電力周波数変換器又は他の電力デバイスにおいて使用されている従来の電気容量コンポーネントは、1つ又は幾つかのコンデンサを具備している。コンデンサは、電力周波数変換器の主回路基板上に直接にマウントされており、且つ主回路基板上の大きなエリアを占める傾向がある。更に、複数の異なるコンデンサタイプの中からのコンデンサに基づいて様々な電力デバイスを製造する者にとって、サプライチェーンマネジメントは重要な問題である。最後に、主回路基板上の故障したコンデンサを交換するには、時間がかかり、面倒であり得る。
【0004】
従って、本発明の目的は、上述の欠点を克服する電気容量コンポーネントを作ることである。
【0005】
米国6215278号は、単一のタイプの箱状のコンデンサモジュールを開示している。このコンデンサモジュールは、実装密度が改善されていて、且つ直列接続されたコンデンサのセルを収容している。このコンデンサモジュールは、コンデンサのバンクの状態で配置されており、モジュールの端面上にマウントされた放熱器が、バンクの外部に配置されている。モジュールの任意の表面上に置かれているフレキシブルなプリント回路は、信号を監視するために相互接続を含んでいる。折り重ねられたコンデンサのセルは、支持基板上に固定的にマウントされていないが、積み重ねられたセルの両端部における2枚の圧力板間にしっかりと押し込められている。
【0006】
米国4912597号は、2本の平行列において互いに隣り合って配置されている10個のコンデンサを備えたコンデンサバンクを開示しており、各列の中のコンデンサは、2枚の平行する誘電性プリント回路基板(Printed Circuit Board, PCB)の各一方に電気的に接続されている。2枚のPCBは、同じであって、全く同じやり方で構成されて配置されている誘電性ストリップと、銅のクラッディングとを具備している。従って、5個のコンデンサから成る1本の列と1枚のPCBとから各々構成されている2つのモジュールは、物理的に区別できない。
【発明の概要】
【0007】
本発明によると、相互に電気的に接続された複数の物理的に区別できるコンデンサモジュールを具備する合成電気容量が提案される。複数のコンデンサモジュールの各々は、幾つかのベースコンデンサを具備しており、幾つかのベースコンデンサは、モジュール別のプリント回路基板PCB上にマウントされて、モジュール別のプリント回路基板PCBに電気的に接続されている。複数のコンデンサモジュールからのベースコンデンサは全て、単一のタイプである。
【0008】
本発明に関連して、物理的に区別できるコンデンサモジュールは、異なる機械的及び/又は電気的性質を示している。即ち、複数の物理的に区別できるコンデンサモジュールのうちの2つのコンデンサモジュールは、異なる数のベースコンデンサを有し得る。又は、2つのモジュールのPCBは、形状、サイズ、厚さ、又は微細構成において区別できる。更に、区別できるモジュールは、PCB上にマウントされたベースコンデンサの内部配線、プリント基板、又は電気的相互接続において異なり得る。
【0009】
単一のタイプのベースコンデンサから合成電気容量を構成すると、製造とメンテナンスとの両者がかなり単純になる。電気デバイス内の電気容量コンポーネントのために利用できる容積が、少なくとも一方向に制限又はさもなければ制約され得る場合に、これらの電力デバイスにおいて、複数の電気的に相互接続されたコンデンサモジュールを使用することによって得られる空間のフレキシビリティは好都合である。別個のコンデンサモジュールによって可能になる幾何学的にフレキシブルな配置は、互いに任意の角度で別個のコンデンサモジュールを配置して、従来の電気容量コンポーネントでは埋めることができない電力デバイスの中の周辺エリアを使用できることを含み、最終的に、電力デバイス内において費やされる空間が少なくなる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態によると、コンデンサモジュールのうちの少なくとも1つは、支持基板上にマウントされて、且つ支持基板に電気的に接続され、全ての円筒型のベースコンデンサの中心軸は、支持基板の表面に実質的に平行して配置されている。
【0011】
本発明の別の好ましい実施形態によると、1つのモジュールのベースコンデンサは、モジュール別のPCBの片側又は両側に配置されている。ベースコンデンサは、コンデンサモジュールの総電気容量を構成するために、モジュール別のPCB上のプリント回路又はモジュール別のPCB内のプリント回路によって電気的に接続されている。
【0012】
本発明の別の好ましい実施形態によると、モジュールは、追加のコンポーネントを具備している。追加のコンポーネントは、例えば、モジュール別のPCB上に配置された、分圧回路、高周波コンデンサ、充電及び放電回路、又はコンデンサ診断回路である。追加のコンポーネントは、それぞれ、他のモジュールとの接続を単純にすること、高周波の帯域幅を広げること、及びモジュールの性能を検出することによって、合成電気容量のより完全な働きに寄与する。
【0013】
本発明の別の好ましい実施形態によると、モジュール別のPCBは、冷却用の空気を通すことを可能にする穴を具備して、冷却用の空気の流れを、ベースコンデンサの中心軸に平行な方向に定め得る。穴は、前記方向においてモジュールを見たときにPCBが見えるベースコンデンサ間の隙間に重なり合うエリアに設けられている。
【0014】
更に、本発明は、空間を制約された低電圧又は中電圧の電力周波数変換器におけるDCリンクの電気容量としての、上述の合成電気容量の使用に関する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に従って、合成電気容量を示している。
【図2】合成電気容量のためのコンデンサモジュールを示している。
【図3】合成電気容量のためのコンデンサモジュールを示している。
【図4】合成電気容量のためのコンデンサモジュールを示している。
【図5】コンデンサモジュールの概略断面図を示している。
【図6】コンデンサモジュールの概略断面図を示している。
【図7】5つの異なるタイプのベースコンデンサに基づく5つのコンデンサモジュールを示している。
【図8】先行技術の電力周波数変換器の概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、複数のコンデンサモジュール(32、33、34、35)で合成電気容量を示している。各コンデンサモジュール(32、33、34、35)は、モジュール別のプリント回路基板(Printed Circuit Board, PCB)を具備していて、支持基板(31)上にマウントされている。複数のコンデンサモジュールは、支持基板上の適切な接続回路によって、直列及び/又は並列接続で互いに電気的に接続されている。コンデンサモジュールと支持基板とが一緒に、電力周波数変換器のような電力デバイスにおいて使用されている合成電気容量又は電気容量コンポーネントを形成している。各コンデンサモジュールは、モジュール別の1枚のPCBを具備している。1枚のPCB上に配置されている全ての円筒型のベースコンデンサ(36)は、同じ基板別モジュールの一部である。全ての円筒型のベースコンデンサの中心軸が、支持基板の表面に対して実質的に平行に構成されるようなやり方で、コンデンサモジュールが支持基板上にマウントされている。
【0017】
マウントされているモジュールの数と、それらの相互の配置と、各モジュールのサイズ(例えば、幅、長さ、深さ)を任意に選択できるので、結果として得られる合成電気容量は、標準の長方形の容積と相違した全体的な形状を有し得る。例として、図1に示されているコンデンサモジュールの配置は、楔型の全体的な容積を生じる。総電気容量は、支持基板上にマウントされているモジュールの全体と、各モジュール上のベースコンデンサの数と、ベースコンデンサの電気的な接続の詳細とによって成り立っている。
【0018】
複数のコンデンサモジュールのうちの少なくとも2つは、例えば機械的性質又は電気的性質の点から、物理的に区別できる。即ち、これらの別個のモジュールのPCBは、形状、サイズ、厚さ、又は微細構成において区別できる。更に、別個のモジュールは、異なる数のベースコンデンサを有し得る。並びに/或いは、別個のモジュールは、ベースコンデンサの電気的相互接続又は内部配線において区別できる。従って、2つの異なるモジュールの総電気容量は、異なる場合もあり、又は同じ場合もある。
【0019】
合成電気容量の構造と配置は、非常にフレキシブルであって、電力デバイスにおける任意の利用可能な空間に適応する又は利用可能な空間を埋めるように最適化され得る。PCB表面に最も近い一段のみの容積を使用する従来の電気容量コンポーネントと比較して、提案されている合成電気容量は、ベースコンデンサを積み重ねることによって、PCB表面よりも高い内部空間の更なる部分を使うことができる。例えば、図1におけるコンデンサモジュール(32、33、34、35)では、3乃至6個のベースコンデンサ(36)が、支持基板(31)に垂直する方向において、互いに隣り合うように配置されている。4個のコンデンサモジュールが、互いに平行に配置されている。しかしながら、特定の電力デバイス内の不定型の空間を最も効率的に利用するために、2個以上のPCBモジュールは、それらの交点において任意の角度を形成し得る。従って、提案されている合成電気容量は、電力デバイス内の利用可能な三次元空間を最大限に使用することを可能にする。
【0020】
様々な接続手段によってモジュールを支持基板にマウントすることができる。接続手段を適宜に選択することによって、モジュールを容易に繰り返しマウントして、更に取り除くことができる。即ち、1つのコンデンサモジュールが適切に機能していない場合に、そのコンデンサモジュールを予備のものに簡単に交換できる。更に、動作中に、異なる総電気容量が電力デバイスに必要である場合に、それに応じて、モジュールを支持基板に追加するか、又は支持基板から取り除くことができる。
【0021】
次の設計態様のもとでは、大きな電気容量を有する少数のコンデンサではなく、小さな電気容量を有する多数のベースコンデンサに基づいて、コンデンサモジュールを組み立てることが望ましい。こうすることによって、1つ又は少数のみのベースコンデンサが故障する一方で、コンデンサモジュールの他のベースコンデンサが適切に動作し続けるならば、総電気容量は、ほんの僅かしか減少しない。従って、提案されているモジュールの信頼性は高められている。
【0022】
更に、低誘導性のPCB上に小さなコンデンサを大量に並列接続することによって、コンデンサモジュールの総等価漂遊インダクタンスは非常に小さくなり、都合の良いことに、安定したスイッチングの動作をもたらし得る。更に、多数の小さなコンデンサが発生する総熱量は、同じ電気容量の少数の大きなコンデンサが発生する熱よりも、一般に少ない。
【0023】
最後に、モジュールの総電気容量が多数の同じベースコンデンサによって構成されると、かなりの規模の経済性と、単純化されたサプライチェーンマネジメントが得られる。
【0024】
図2には、第1の個別のコンデンサモジュールが示されている。モジュール別のプリント回路基板PCB(11)上に、単一のタイプの多数のベースコンデンサ(12)がマウントされている。意図された応用の条件に従って、ベースコンデンサのタイプと電気容量とを任意に選択できる。図2では、ベースコンデンサ(12)は、PCB(11)の両側にマウントされている。その代わりに、ベースコンデンサ(12)は、PCBの片側のみにマウントされていてもよい。PCBの寸法と各ベースコンデンサの設置面積とを考慮して、できるだけ多数のベースコンデンサがPCB上にマウントされる。即ち、ベースコンデンサを稠密な正方格子又は更に三角格子に並べて配置することによって、コンデンサによって占められるPCB表面のエリアは、PCBの全体的な表面エリアと実質的に同じになる。
【0025】
図3は、PCB上に配置されているベースコンデンサに加えて、幾つかの電子部品(21)を備えたコンデンサモジュールを示している。性能を改善する又は希望の機能を加えるために、追加の電子部品をコンデンサモジュールに容易に統合することができる。追加のコンポーネントは、分圧回路と、高周波コンデンサと、コンデンサ診断回路とを含み得る。
【0026】
具体的には、モジュールの周波数帯域幅を改善するために、主要なコンデンサに並列接続された専用高周波コンデンサを統合することができる。コンデンサモジュールのシグナリング性能を検出して改善するために、診断センサを統合してもよい。他のコンデンサモジュールと容易に直列接続できるようにするために、分圧回路(例えば、並列抵抗)を備えてもよい。コンデンサの充電及び放電回路を統合することによって、更なる追加機能が加えられ得る。
【0027】
既に記載したように、任意の意図された目的又は応用のために、様々なコネクタを、PCBベースのコンデンサモジュールに備え付けることができる。コンデンサモジュールの接続手段として、任意の市販のタイプのコネクタを使用できる一方で、図2と図3は、特別に設計された格別に幅の広い低インピーダンスのコネクタ(13)を示している。コネクタ(13)は、容易に且つ両面にコンデンサモジュールを支持基板に取り付けること/から取り外すことを可能にする。
【0028】
図2と3とに示されているPCBは、四角形であるが、更に、任意の他の形状を有するようにPCBを設計できることに留意すべきである。例えば、三角形又は円形の形状のPCBも可能である。それが使用される電力デバイスの内部空間を考慮すると、三角形又は円形の形状のPCBが好ましいことさえあり得る。
【0029】
図4は、コンデンサモジュールのPCB(11)上に設けられた複数の空気対流穴(22)を示している。空気対流穴は、PCB上にマウントされているベースコンデンサ(12)に平行する方向に、冷却用の空気が流れるのを可能にする。この目的のために、ベースコンデンサ(12)の方向にPCBを見たときに、穴が少なくとも部分的に見えるようなやり方で、PCB上に穴を配置する。即ち、穴は、ベースコンデンサ間の隙間と基本的に一致している。
【0030】
図5と図6は、PCB上のベースコンデンサを相互接続する無数の考えられるやり方のうちの2つを示している。
【0031】
図5は、全てのベースコンデンサ(41)が並列接続されていて且つPCBの片側にマウントされている、モジュールの断面図を示している。PCBは3つの層を備えている。3つの層は、プラスの導電層(44)と、マイナスの導電層(46)と、上述の2枚以上の導電層間に挟まれた絶縁層(45)とである。ピンをPCBに接続する接点(47、49)において、ベースコンデンサのプラスとマイナスのピン(42、43)は、プラスとマイナスの導電層(44、46)に接続される。特に、プラスのピン42は、接点(49)においてプラスの導電層(44)に接続し、マイナスのピンは、プラスの導電層に設けられている開口部又は窪み(48)を通って、プラスの導電層(44)を横断して、PCBの反対側の接点(47)においてマイナスの導電層(46)に接続される。同様のやり方で、ベースコンデンサをPCBの両側にマウントして、2枚の導電層によって電気的に並列接続することができる。
【0032】
図6は、コンデンサが2個ずつ直列接続されていて且つPCBの片側にマウントされている、モジュールの断面図を示している。図5とは違って、上側導電層は、第1の上側導電層(610)と第2の上側導電層(64)とに分割されている。この両者は、上述のコネクタへの、又は別の隣り合う対のベースコンデンサへの、直列の接点の役割をする。
【0033】
図6では、全てのコンデンサ(61)(C1乃至C4)は、下側導電層(611)に接続されている。しかしながら、コンデンサC1とC2との両者は、第1の上側導電層(610)に接続されていて、コンデンサC3とC4との両者は、第2の上側導電層(64)に接続されている。従って、ベースコンデンサC1とC2は、第1のグループとして並列接続されている。ベースコンデンサC3とC4は、第2のグループとして並列接続されている。第1のコンデンサグループ(C1、C2)は、第2のコンデンサグループ(C3、C4)に直列接続されている。
【0034】
図7は、5つの異なるタイプのベースコンデンサに基づいて、実質的に同じ総電気容量の5つのコンデンサモジュール(71、72、73、74、75)を示している。ベースコンデンサの幾何学的な電気的配置は、以下のような物理的特性を生じる。
【0035】
−第1のモジュールA(71)は、4個のベースコンデンサを具備している。その総表面積は、252,675mmである。その総容積は、7,320,404mmである。その総インピーダンスZmax(10kHz、20°C)は、5mOhmである。その総リップル電流の可能出力O AC max(100Hz、85°C)は、90.2Aである。
【0036】
−第2のモジュールB(72)は、6個のベースコンデンサを具備している。その総表面積は、247,815mmである。その総容積は、7,179,627mmである。その総Zmax(10kHz、20°C)は、4.67mOhmである。その総I AC max(100Hz、85°C)は、97.8Aである。
【0037】
−第3のモジュールC(73)は、33個のベースコンデンサを具備している。その総表面積は、431,624mmである。その総容積は、7,090,664 mmである。その総Zmax(10kHz、20°C)は、4.36mOhmである。その総I AC max(100Hz、85°C)は、151.8Aである。
【0038】
−第4のモジュールD(74)は、50個のベースコンデンサを具備している。その総表面積は、653,975mmである。その総容積は、10,743,430mmである。その総Zmax(10kHz、20°C)は、4.88mOhmである。その総I AC max(100Hz、85°C)は、170Aである。
【0039】
−第5のモジュールE(75)は、270個のベースコンデンサを具備している。その総表面積は、932,877mmである。その総容積は、6,534,000mmである。その総Zmax(10kHz、20°C)は、4.3mOhmである。その総I AC max(100Hz、85°C)は、126.9Aである。
【0040】
上述で挙げたシミュレーション結果は、異なるモジュールの総容積にほとんど差がないことを示している。しかしながら、モジュール75の総表面は、モジュール71又は72の一方の約4倍である。従って、放熱の問題は、モジュール71、72よりも、モジュール75に対してより小さいと予想される。更に、モジュール73、74、75のリップル電流の可能出力(I AC)は、モジュール71、72よりもかなり大きい。
【符号の説明】
【0041】
11・・・プリント回路基板、13・・・コネクタ、21・・・電子部品、31・・・支持基板、32,33,34,35,71,72,73,74,75・・・コンデンサモジュール、12,36,41・・・ベースコンデンサ、42・・・プラスのピン、43・・・マイナスのピン、44・・・プラスの導電層、45・・・絶縁層、46・・・マイナスの導電層、47,49・・・接触、48・・・開口部、61・・・コンデンサ、64・・・第2の上側導電層、610・・・第1の上側導電層、611・・・第2の下側導電層、C1,C2・・・第1のコンデンサグループ、C3,C4・・・第2のコンデンサグループ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に電気的に接続された複数の物理的に区別できるコンデンサモジュールを具備する合成電気容量であって、
前記複数のコンデンサモジュールの各々は、幾つかのベースコンデンサを具備しており、
前記幾つかのベースコンデンサは、モジュール別のプリント回路基板PCB上にマウントされて、前記モジュール別のプリント回路基板PCBに電気的に接続されており、
前記複数のコンデンサモジュールの前記ベースコンデンサは全て、単一のタイプである、合成電気容量。
【請求項2】
前記複数の物理的に区別できるコンデンサモジュールのうちの第1のコンデンサモジュールは、幾つかのベースコンデンサを有しており、
前記幾つかのベースコンデンサは、前記複数の物理的に区別できるコンデンサモジュールのうちの第2のコンデンサモジュール上の幾つかのベースコンデンサと異なることを特徴とする、請求項1に記載の合成電気容量。
【請求項3】
前記複数の物理的に区別できるコンデンサモジュールのうちの2つのコンデンサモジュールの前記モジュール別のPCBは、前記モジュール別のPCB上にマウントされている前記ベースコンデンサの形状、サイズ、厚さ、微細構成、又は電気的相互接続において異なることを特徴とする、請求項1に記載の合成電気容量。
【請求項4】
前記コンデンサモジュールのうちの少なくとも1つは、モジュール別のPCB上にマウントされている円筒型のベースコンデンサを具備しており、
前記モジュール別のPCBは、支持基板上にマウントされており、
全ての前記円筒型のベースコンデンサの中心軸は、前記支持基板の表面に実質的に平行して配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の合成電気容量。
【請求項5】
前記ベースコンデンサは、前記モジュール別のPCBの片側又は両側に配置されており、
前記ベースコンデンサは、前記モジュール別のPCBのプリント回路によって接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の合成電気容量。
【請求項6】
前記複数のコンデンサモジュールのうちの少なくとも1つは、
前記モジュール別のPCB上に配置された、分圧回路と、高周波コンデンサ回路と、充電及び放電回路と、コンデンサ診断回路とのうちの少なくとも1つを具備していることを特徴とする、請求項1に記載の合成電気容量。
【請求項7】
前記モジュール別のPCBは、冷却用の空気を隣り合うコンデンサ間に通して循環させることを可能にする穴を具備していることを特徴とする、請求項1に記載の合成電気容量。
【請求項8】
電力周波数変換器のDCリンクにおける、請求項1乃至7の何れか1項に記載の合成電気容量の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−502198(P2013−502198A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524213(P2012−524213)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061565
【国際公開番号】WO2011/018434
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(594075499)アーベーベー・リサーチ・リミテッド (89)
【氏名又は名称原語表記】ABB RESEARCH LTD.
【Fターム(参考)】