説明

吊り引戸の振れ止め装置

【課題】高さ寸法や高さ位置が様々に異なる吊り引戸に適用可能な振れ止め装置を提供する。
【解決手段】振れ止め装置1は、床面2に起倒自在に設けられた振れ止め部材11と、吊り引戸3の下端部に設けられた凹部3aと、振れ止め部材11に固定された第1の磁性部材12と、吊り引戸3の下端部に保持された第2の磁性部材22と、を有し、振れ止め部材11を第1の磁性部材12と第2の磁性部材22との間に働く磁気的引力で引き起こして凹部3aに嵌入させることにより吊り引戸3の振れを防止する。調節螺子47を回して磁性部材保持体40Aを回動操作することにより、磁性部材保持体40Aに保持されている第2の磁性部材22と床面2との相対距離を容易に調節することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床側にガイドレールを持たない吊り引戸の振れ止め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
床側にガイドレールを持たない吊り引戸は、その下端が開閉移動方向に対し水平に直交する方向に揺れるものである。このような吊り引戸の振れ止め装置として、床に上下揺動自在な可動片を設けるとともに、吊り引戸の下端部に可動片が嵌入する凹部を設けておき、吊り引戸が閉じられる際に、振れ止め部材(可動片)を磁石の磁気的引力で引き起こして当該凹部に嵌入させるように構成したものが知られている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2000−213225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の振れ止め装置は、床に設けた振れ止め部材と吊り引戸の下端部の少なくとも一方に磁石を設け、磁石の磁気的引力で振れ止め部材を引き起こす仕組みになっているため、吊り引戸の高さ寸法や吊り位置を若干変更しただけでも使用できなくなる場合がある。また、ガイドレールが取り付けられる戸枠、或いは振れ止め部材が取り付けられる床が変形している場合も、振れ止め装置が正常に機能しなくなることがある。磁石の磁気的引力が有効に作用し得る距離には自ずと限界があり、引戸の高さ寸法を小さく変更あるいは吊り位置を上方に変更することによって、引戸の下端と床との相対距離が磁気的引力が有効に作用し得る距離よりも大きくなってしまうことによるものである。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、吊り引戸の下端と床との相対距離に応じて、振れ止め部材に磁気的引力が有効に作用し得るように調節可能な振れ止め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の振れ止め装置は、床に上下動可能に設けられた振れ止め部材と、吊り引戸の下端部に設けられた凹部と、前記振れ止め部材に固定された第1の磁性部材と、前記吊り引戸の下端部に保持された第2の磁性部材と、を有し、両磁性部材のうち一方は磁石、他方は当該磁石と磁気的に引き合う向きに磁極を配置した磁石または磁性体であり、前記振れ止め部材を前記第1の磁性部材と前記第2の磁性部材との間に働く磁気的引力で上動させて前記凹部に嵌入させることにより前記吊り引戸の振れを防止する吊り引戸の振れ止め装置であって、前記床と前記第2の磁性部材との相対距離を調節するための調節機構を有し、前記調節機構が、前記第2の磁性部材を前記床に臨ませて保持しつつ上下動可能に前記吊り引戸の下端部に設けられた磁性部材保持体と、前記磁性部材保持体を上下動させて前記相対距離を調節するための操作機構と、を有するものである。
【0007】
この振れ止め装置によれば、引戸の高さ寸法や吊り位置の変更等によって、引戸の下端と床との相対距離が変化した場合でも、調節機構によって床と第2の磁性部材との相対距離を調節することにより、振れ止め部材に磁気的引力が有効に作用し得る状態にすることができる。
【0008】
本発明の振れ止め装置において、前記磁性部材保持体を下動させる向きに付勢する弾性部材と、前記磁性部材保持体の先端部に回転可能に設けられた車輪状部材と、を有し、
前記吊り引戸と前記床との間に障害物が存在する場合に当該障害物に前記車輪状部材が当接することにより前記磁性部材保持体が前記弾性部材の弾性力に抗して上動するように構成されていることが望ましい。
【0009】
また、本発明の振れ止め装置において、前記振れ止め部材が、前記磁気的引力で引き起こされてその上端部が前記凹部に嵌合する片状の部材であることが望ましい。この場合、前記振れ止め部材は、前記床面に固定された偏平形状の台座に上下揺動可能に連結されており、前記振れ止め部材の前記台座との連結部は、下方に突となるように円弧状に湾曲しており、前記台座は、前記振れ止め部材を収容する開口部を有する台座本体と、前記台座本体の裏部に嵌め付けられた蓋部材と、を有し、前記振れ止め部材の前記連結部が、前記台座本体と前記蓋部材との間に挟まれた状態でその曲率方向に摺動自在に保持されていることが望ましい。
【0010】
また、本発明の振れ止め装置において、前記振れ止め部材は、前記磁気的引力で引き上げられてその上端部が前記凹部に嵌合する軸状の部材であることが望ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の振れ止め装置は、引戸の高さ寸法や吊り位置の変更等によって、引戸の下端と床との相対距離が変化した場合でも、振れ止め部材に磁気的引力が有効に作用し得るように調節できるので、高さ寸法や高さ位置が様々に異なる引戸において振れ止め機能を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の振れ止め装置の構成例を示す断面図
【図2】本発明の振れ止め装置の構成例を示す正面図
【図3】(a)、(b)は床側ユニットを斜め上方から見た形態を示す斜視図
【図4】(a)、(b)は床側ユニットを斜め下方から見た形態を示す斜視図
【図5】(a)〜(e)はそれぞれ、床側ユニットの正面図、平面図、左側面図、右側面図、(f)は(b)のB−B線に沿った断面図
【図6】(a)、(b)は引戸側ユニットの断面図
【図7】(a)、(b)は引戸側ユニットを斜め下方から見た形態を示す斜視図
【図8】本発明の振れ止め装置の構成例を示す断面図
【図9】本発明の振れ止め装置の構成例を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0014】
図1は本発明の振れ止め装置の構成例を示す断面図である。図2は本発明の振れ止め装置の構成例を示す正面図である。図1及び図2に示すように、振れ止め装置1は、床面2に固定された床側ユニット10と、吊り引戸3に固定された引戸側ユニット20とからなる。図3(a)、(b)は床側ユニット10を斜め上方から見た形態を示す斜視図である。図4(a)、(b)は床側ユニット10を斜め下方から見た形態を示す斜視図である。図5(a)〜(e)はそれぞれ、床側ユニット10の正面図、平面図、左側面図、右側面図である。図5(f)は、図5(b)のB−B線に沿った断面図である。図5(a)〜(f)の状態は、図3(b)及び図4(b)に対応している。図6(a)、(b)は引戸側ユニット20の断面図である。図7(a)、(b)は引戸側ユニット20を斜め下方から見た形態を示す斜視図である。
【0015】
この振れ止め装置1は、床面2に上下方向に揺動自在(起倒自在)に設けられた振れ止め部材11と、吊り引戸3の下端部に設けられた凹部3aと、振れ止め部材11に固定された第1の磁性部材12と、吊り引戸3の下端部に保持された第2の磁性部材22と、を有しており、振れ止め部材11を第1の磁性部材12と第2の磁性部材22との間に働く磁気的引力で引き起こして凹部3aに嵌入させることにより吊り引戸3の振れを防止するものである。第1の磁性部材12と第2の磁性部材22のうち、少なくとも一方は磁石であり、他方は当該磁石と引き合う向きに磁極を配置した磁石、または鉄なとの磁性体である。
【0016】
床側ユニット10は、振れ止め部材11と、振れ止め部材11が上下方向に揺動自在に連結された平面視形状が略長方形の偏平形状の台座13とからなる。
【0017】
振れ止め部材11は、磁気的引力で引き起こされてその上端部が凹部3aに嵌合する平面視形状が略長方形の金属片である。振れ止め部材11の先端側(引き起こされる側)の上面部には、第1の磁性部材12を収容する凹部11aが曲げ加工により形成されており、この凹部11aの底面に第1の磁性部材12が接着などの方法で固定されている。振れ止め部材11の先端部両側には係合爪11bが形成されている。振れ止め部材11と台座13との連結部11cは、下方に凸となるように円弧状に湾曲している。連結部11cの中央部にはその曲率方向に沿って平面視矩形状の貫通孔11dが形成されている。振れ止め部材11の中間部は台形状に括れている。両係合爪11bの先端同士の間隔寸法は、振れ止め部材11の基部すなわち連結部11c側の部分の幅寸法と等寸或いは若干小寸に選定されている。
【0018】
台座13は、床面2に螺子(図示省略)で平止め固定される。台座13は、振れ止め部材11を収容する開口部13aを有する台座本体13Aと、台座本体13Aの裏部に嵌め付けられた蓋部材13Bとからなり、振れ止め部材11の連結部11cが、台座本体13Aと蓋部材13Bとの間に挟まれた状態でその曲率方向に摺動自在に保持されている。台座本体13Aの振れ止め部材11との連結部には、開口部13a内に突出させて円弧状の抜け止め部13bが形成されており、この抜け止め部13bが振れ止め部材11の貫通孔11dと摺動自在に嵌合することにより、振れ止め部材11の揺動を許容しつつ台座13からの離脱を防止している。抜け止め部13bの先端部は、振れ止め部材11の貫通孔11dを貫通して、蓋部材13Bに形成された貫通孔13cと密に嵌合している。蓋部材13Bには、振れ止め部材11の連結部11cの下面部がその曲率方向に摺動可能に嵌合する矩形状の貫通孔13dが形成されている。台座本体13Aの長尺方向両端部には、台座13を床に固定するための非磁性体製の螺子(図示省略)が挿通されるねじ挿通孔13e、13fが形成されている。一方のねじ挿通孔13eは丸孔であり、他方のねじ挿通孔13fは長孔である。蓋部材13Bには、一方のねじ挿通孔13eと連通させてねじ挿通孔13gが形成されている。
【0019】
図3(a)及び図4(a)は、振れ止め機能非作動状態すなわち、振れ止め部材11が完全に倒れている状態を示している。振れ止め部材11は、その自重で倒れ最も安定した状態にある。このとき、振れ止め部材11が台座13内に完全に没しているため、床側ユニット10全体が偏平形状になっている。図3(b)及び図4(b)は、振れ止め部材11がその回動可能範囲の上限まで引き起こされた状態を示している。
【0020】
引戸側ユニット20は、吊り引戸3の下端隅部に埋設されている。引戸側ユニット20は、吊り引戸3の板厚方向中間部に形成された取付穴3bに嵌合するユニット本体20Aを有する。ユニット本体20Aの上部には、これを水平方向(吊り引戸3の走行方向)に貫通するねじ挿通孔20aが形成されている。引戸側ユニット20は、ユニット本体20Aを取付穴3bに嵌め込み、ねじ挿通孔20aに螺子(図示省略)を差し込んで締着することにより、吊り引戸3に強固に固定されている。この例では、ユニット本体20Aに延長レール25が連結されている。延長レール25は、下方に開いた断面略C字形の部材である。延長レール25は、取付穴3bと連通させて吊り引戸3の下端部に形成された溝(凹部)3cに嵌め込んで設けられている。延長レール25は、その上端部に形成されたねじ挿通孔25aに螺子(図示省略)を差し込んで締着することにより、吊り引戸3に強固に固定されている。
【0021】
ユニット本体20Aの延長レール25との連結端部20bは、延長レール25と同じく下方に開いた断面略C字形に形成されている。連結端部20bは、振れ止め部材11が嵌合する凹部3aとなる部分であり、延長レール25が連結されることにより、当該凹部3aが延長されている。
【0022】
ユニット本体20A内には、床面2と第2の磁性部材22との相対距離を調節するための調節機構40が設けられている。調節機構40は、第2の磁性部材22を床面2に臨ませて保持しつつ上下に回動可能に設けられた磁性部材保持体41と、磁性部材保持体41を下方に回動させるように付勢しているスプリング(弾性部材)42と、磁性部材保持体40Aを上下に回動させて前記相対距離を調節するための操作機構43を有する。
【0023】
磁性部材保持体41は、第2の磁性部材22を保持している保持部41Aと、保持部41Aの中間部から上方に張り出したアーム部41Bとを有する。磁性部材保持体41は、保持部41Aの一方の端部がユニット本体20Aの連結端部20bの近傍に設けられた支軸45によって上下に回動自在に支持され、ユニット本体20Aの下端から床面2側に出没し得るようになっている。第2の磁性部材22は、保持部41Aの下面に接着などの方法で固定されている。保持部41Aの他方の端部すなわち、磁性部材保持体40Aのユニット本体20Aから出没する部分の先端部には、車輪状緩衝部材44が回転自在に設けられている。スプリング42は、アーム部41Bとユニット本体20Aの内壁面との間に設けられている。
【0024】
操作機構43は、ユニット本体20Aを水平方向(吊り引戸3の走行方向)に貫通させて形成されたねじ孔46と、ねじ孔46に螺合している調節螺子47とを有する。調節螺子47の先端47aは、アーム部41Bに当接している。調節螺子47のヘッド部47bは、ユニット本体20Aの端部に開口した操作孔48内にあり、操作孔48に操作具(ドライバなど)を挿し込んで操作することにより、調節螺子47を回すことができるようになっている。磁性部材保持体40Aにはスプリング42の力が常に作用しているため、調節螺子47の回転による進退移動に伴って磁性部材保持体40Aの回動操作がなされる。
【0025】
図1、図2、図6(a)及び図7(a)は、磁性部材保持体40Aが操作機構43によって上限まで回動操作した状態を示している。このとき第2の磁性部材22は、ユニット本体20A内に完全に収容されている。また、車輪状緩衝部材44は、ユニット本体20A内にほぼ完全に収容されている。
図1、図2、図6(b)及び図7(b)は、磁性部材保持体40Aがその回動可能範囲における下限まで回動した状態を示している。このとき第2の磁性部材22は、その下半部がユニット本体20Aから突出している。また、車輪状緩衝部材44は、ユニット本体20Aからほぼ完全に突出している。
【0026】
上記のように構成された振れ止め装置1は、操作孔48に操作具を挿し込んで調節螺子47を回すことにより、磁性部材保持体40Aを回動操作することができ、この回動操作により、磁性部材保持体40Aに保持されている第2の磁性部材22と床面2との相対距離を容易に調節することができる。したがって、吊り引戸3の高さ寸法や吊り位置の変更等によって、引戸3の下端3dと床面2との相対距離(D)が大きくなった場合でも(図8及び図9参照)、第2の磁性部材22と床面2との相対距離を調節することにより、振れ止め部材11にこれを引き起こし得る磁気的引力が有効に作用し得る状態にすることができる。したがって、この振れ止め装置1は、振れ止め部材11の先端部に形成された係合爪11bが吊り引戸3の下端部に形成された凹部3aと係合可能な範囲において、高さ寸法や高さ位置が様々に異なる吊り引戸3の振れ止め装置に使用できる。
【0027】
床面2上に障害物が存在する場合、引戸側ユニット20のユニット本体20Aから磁性部材保持体40Aが突出している状態では、吊り引戸3の開閉時に磁性部材保持体40Aが当該障害物と干渉する可能性があるが、このような場合でも、磁性部材保持体40Aの先端に設けられた車輪状緩衝部材44が当該障害物に当接し、その作用で磁性部材保持体40Aがスプリング42の弾性力に抗して上方に回動するので、当該障害物を回避できる。
【0028】
なお、上記の形態例では、床面2と第2の磁性部材22との相対距離を調節するための調節機構40の構成例として、上下に回動可能な磁性部材保持体41を有するものを示したが、上下に移動可能な磁性部材保持体と、当該磁性部材保持体を下方に付勢している弾性部材と、当該磁性部材保持体を昇降移動させて前記相対距離を調節するための操作機構とを有する機構で調節機構40を構成してもよい。
また、上記の形態例では、振れ止め部材11が床面2に起倒自在に設けられているが、軸状の振れ止め部材を床に出没可能に埋設した構成を採用してもよい。この種の振れ止め部材は、例えば、特開平8−326402号公報に開示されている。
【符号の説明】
【0029】
1 振れ止め装置
2 床面
3 吊り引戸
3a 凹部
10 床側ユニット
11 振れ止め部材
11c 連結部
12 第1の磁性部材
13 台座
13a 開口部
13A 台座本体
13B 蓋部材
22 第2の磁性部材
20 引戸側ユニット
20A ユニット本体
40 調節機構
41 磁性部材保持体
42 スプリング(弾性部材)
43 操作機構
44 車輪状緩衝部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床に上下動可能に設けられた振れ止め部材(11)と、
吊り引戸(3)の下端部に設けられた凹部(3a)と、
前記振れ止め部材(11)に固定された第1の磁性部材(12)と、
前記吊り引戸(3)の下端部に保持された第2の磁性部材(22)と、を有し、
両磁性部材(12)、(22)のうち一方は磁石、他方は当該磁石と磁気的に引き合う向きに磁極を配置した磁石または磁性体であり、
前記振れ止め部材(11)を前記第1の磁性部材(12)と前記第2の磁性部材(22)との間に働く磁気的引力で上動させて前記凹部(3a)に嵌入させることにより前記吊り引戸(3)の振れを防止する吊り引戸の振れ止め装置(1)であって、
前記床と前記第2の磁性部材(22)との相対距離を調節するための調節機構(40)を有し、
前記調節機構(40)が、
前記第2の磁性部材(22)を前記床に臨ませて保持しつつ上下動可能に前記吊り引戸(3)の下端部に設けられた磁性部材保持体(41)と、
前記磁性部材保持体(41)を上下動させて前記相対距離を調節するための操作機構(43)と、を有することを特徴とする、吊り引戸の振れ止め装置。
【請求項2】
前記磁性部材保持体(41)を下動させる向きに付勢する弾性部材(42)と、
前記磁性部材保持体(41)の先端部に回転可能に設けられた車輪状緩衝部材(44)と、を有し、
前記吊り引戸(3)と前記床との間に障害物が存在する場合に当該障害物に前記車輪状緩衝部材(44)が当接することにより前記磁性部材保持体(41)が前記弾性部材(42)の弾性力に抗して上動するように構成した、請求項1の振れ止め装置。
【請求項3】
前記振れ止め部材(11)は、前記磁気的引力で引き起こされてその上端部が前記凹部(3a)に嵌合する片状の部材である、請求項1または2の振れ止め装置。
【請求項4】
前記振れ止め部材(11)は、前記磁気的引力で引き上げられてその上端部が前記凹部(3a)に嵌合する軸状の部材である、請求項1または2の振れ止め装置。
【請求項5】
前記振れ止め部材(11)は、前記床面に固定された偏平形状の台座(13)に上下揺動可能に連結されており、
前記振れ止め部材(11)の前記台座(13)との連結部(11c)は、下方に突となるように円弧状に湾曲しており、
前記台座(13)は、前記振れ止め部材(11)を収容する開口部(13a)を有する台座本体(13A)と、前記台座本体(13A)の裏部に嵌め付けられた蓋部材(13B)と、を有し、
前記振れ止め部材(11)の前記連結部(11c)が、前記台座本体(13A)と前記蓋部材(13B)との間に挟まれた状態でその曲率方向に摺動自在に保持されている、請求項3の振れ止め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−174476(P2010−174476A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16908(P2009−16908)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(000137959)株式会社ムラコシ精工 (92)
【Fターム(参考)】