説明

吸収式ヒートポンプを有する自動車の空調装置

本発明は、第1吸収室及び第2吸収室を有する車両を空調する吸収式ヒートポンプにあって、第1吸収室は、第1連結要素を介してコンデンサに連結されていてかつ第2連結要素を介してエバポレータに連結されていて、第2吸収室は、第3連結要素を介してコンデンサに連結されていてかつ第4連結要素を介してエバポレータに連結されている吸収式ヒートポンプに関する。この場合、エバポレータ及びコンデンサは、第1吸収室と第2吸収室との間に配置されていて、かつ凝縮循環部を介して減圧する連結要素に連結されている。この場合、吸収室(1,2),コンデンサ(3)及びエバポレータ(4)は、非自己保持式の真空エンベロープ(5)によって包囲されている。さらに吸収剤が、キャリア物質上に層として被覆されている。さらに本発明は、吸収式ヒートポンプをほぼ連続に運転する方法及び吸収式ヒートポンプを冷媒アキュムレータ及び熱アキュムレータとして使用することに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収式ヒートポンプを有する車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用空調装置は、現在はVベルトを用いてエンジン駆動される圧縮冷凍機によって構成される。R134aが、冷媒として一般に使用される。このため、R134a及びその他のHFKWが高い温室ポテンシャルを有することが欠点である。車両の空調装置のリークレートが高いために、例えばCO2 のような憂慮すべき冷媒をほとんど使用しないように開発されている。しかしながらこれによっては、11/100km/h分の無視できないさらなる燃料消費を低減することはできない。一般に圧縮冷凍機も、車両の駆動エンジンの停止時には駆動され得ない。このことは、不快な高い定常温度を招く。駆動エンジンの開始後に許容できる短い時間内に受け入れられる温度を車両内部で達成するため、この高い定常温度は、圧縮冷凍機の性能の良い仕様も要求する。
【0003】
上述した欠点があるため、熱で駆動されるヒートポンプ、特に吸収式ヒートポンプを使用して車両を空調することがいろいろに尽力されている。これらの吸収式ヒートポンプは、空間的に多大なスペースを必要とするので、これらの吸収式ヒートポンプは、しかしながら現在のところ市場に普及していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、コンパクトな構造を有しかつ車両内での運転に適している吸収式ヒートポンプを提供することにある。さらに本発明は、吸収式ヒートポンプによって連続して空調する方法を提供することにある。さらに本発明は、吸収式ヒートポンプの適切な使用を車両空調技術で提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、独立請求項によって解決される。好適なその他の構成は、従属請求項中に記載されている。
【0006】
本発明によれば、それぞれコンデンサ及びエバポレータに連結されている2つの吸収室を有して車両を空調する吸収式ヒートポンプは、キャリア物質が吸収媒体で被覆される時に特にコンパクトにかつ丈夫に構成され得ることが分かる。吸収及び脱着に使用できる広い面積が、適切なキャリア物質を被覆することによって小さい空間に提供できる。特に、キャリア媒体と吸収媒体との間の熱伝導が改良されているので、吸収剤に対する遙かに改良された熱供給及び放出が実現される。キャリア物質である一般に良好な熱伝導特性を有する金属が、熱交換器によって良好に冷却されかつ加熱され得る。このキャリア物質は、例えば多数のアルミニウム板を配置してもよい。これらのアルミニウム板は、冷却水によって冷却される。従来の吸収式ヒートポンプの場合、吸収剤が、バルク剤として存在する。この場合、可能な熱交換に対する熱伝導が悪い。
【0007】
さらに吸収室,コンデンサ及びエバポレータが、非自己保持式の真空エンベロープによって包囲されている。したがって、真空エンベロープの場所を節約しかつ重量を節約する構成が可能である。燃料を節約しかつ同じモータリゼーションでより良好な加速度を得るためには、重量を節約する構成が、車両内で重要である。真空エンベロープは、取り付けによって支持されるので、自己保持式の真空エンベロープが使用され得る。
【0008】
エバポレータ及びコンデンサが両吸収室間に配置されている場合、吸収式ヒートポンプを特に場所を節約して構成するという別の可能性が得られる。脱着時に開放されコンデンサ内で凝縮する動作媒体をエバポレータに戻すため、凝縮循環部が、コンデンサとエバポレータとの間に存在する。コンデンサ内のより高い圧力及びエバポレータ内のより低い圧力を維持するため、減圧する連結要素が、凝縮循環部内に一般にスロットル弁として構成されて設けられている。弁が、吸収室とエバポレータと及びコンデンサとの間に設けられている連結要素用に設けられ得る。
【0009】
上述した構成は、特に吸収式ヒートポンプに対しても適する。吸収式ヒートポンプの場合、キャリア物質が吸収媒体で被覆されていて、自己保持式の真空エンベロープが設けられている。
【0010】
好ましくは熱油圧式弁が、吸収室とコンデンサ又はエバポレータとの間の連結要素として使用される。したがって、脱着のために加熱された吸収室内で、コンデンサに対する弁が、高温によって開かれ、エバポレータに対する弁が閉じられる。同様に、吸収の間の冷却によってエバポレータに対する弁を開き、コンデンサに対する弁を閉じることが可能である。
【0011】
熱交換器が設けられている場合、吸収式ヒートポンプのエネルギーを節約する動作が実現され得る。この熱交換器内では、駆動エンジンから入手可能な熱が、脱着すべき吸収剤に供給され得る。十分な廃熱が、駆動エンジンの短い運転時間の後に既に使用できる。駆動エンジン内で発生する熱は、ラジエーターを通じて及び/又は熱交換器を通じて排気ガスから取り出され得る。吸収式ヒートポンプの運転を駆動エンジンの運転に関係なく可能にするため、この代わりに又はこれに追加して、必要な熱を補助ヒーターによって提供することが提唱されている。
【0012】
コンパクトでかつ重量を節約する構成を可能にするため、吸収時に発生する熱が引き渡され得るように、熱交換器が構成されている。熱が、脱着時に熱交換器によって供給される。さらに弁が、この熱交換器に取り付けられ得る。この弁は、二次媒体を駆動エンジンのラジエーター又は外部のラジエーターに流して、吸収時に放出した熱を引き渡すことを可能にする。
【0013】
エバポレータ内で生成可能な冷媒が、熱伝達媒体及び/又は熱伝導管を通じてエアクーラーに伝達され得る。冷却すべき領域内に送り出された空気が、このエアクーラー内で冷却され得る。一般には、客室が冷却される。しかし、傷みやすい物品を輸送するトラックの貨物室を冷却することも考えられる。冷媒を熱伝達媒体又は熱伝導管によって伝達することには、冷媒をエバポレータから液状の熱伝達媒体又は熱伝導管に伝達するためには比較的小さい表面で済むので、エバポレータが小さく構成され得るという利点がある。
しかし、冷却すべき空気をエバポレータで直接冷却することも可能である。このことには、十分に冷たい空気を得るために、エバポレータが上述した実施の形態より高い温度を有してもよいという利点がある。エバポレータ内のより高い温度の場合、吸収式ヒートポンプのより高い効率が、熱力学的な理由から得られる。
【0014】
吸収室及び/又はコンデンサ内で発生する熱が、液状の熱伝達媒体及び/又は熱伝導管を通じて再冷却装置に伝達可能であり、熱が、再冷却装置内で外気に伝達可能である場合でも、コンデンサのコンパクトな構造が得られる。この場合、駆動エンジンの冷却システム内に組み込むことも考えられる。
【0015】
吸収室及び/又はコンデンサ内で発生する熱が、外気に直接伝達されることが可能になる場合、熱を中間冷却ループに送るために必要な温度差が省略されるので、外部温度とコンデンサ温度との間の温度差がより小さくなり得る。このことは、特に外気の高温時に吸収式ヒートポンプのより効率の良い運転を可能にする。
【0016】
車両を空調する吸収式ヒートポンプ用の適切な吸収剤は、ゼオライトである。その他の立体網状珪酸塩やアモルファス多孔性シリカ、例えばシリカゲル又は活性炭素も適している。基本的には、吸収式ヒートポンプ技術から公知の全ての吸収剤が考慮される。
水は、好都合な熱力学特性で同時に安価でかつ便利であるので、水が、動作媒体として適する。メタノール又はメタノールと水の混合物も適している。全ての公知の動作媒体が使用され得る。
【0017】
吸収式ヒートポンプの制御が存在する場合、快適さが明らかに向上され得る。この制御は、所定の時間に対して及び/又は車両の外部で出力可能な信号の受信後に空調を可能にする。車両の客室の温度が、対応する気候の状態で時として著しく上昇する。出力の強い空調設備でさえも、車室内で受け入れられる温度を提供するためにはより長い時間を必要とする。空調設備の必要な出力の強い仕様は、必要なスペースを大きくし、重量を増大させ、運転時のエネルギー消費を増大させる。このことは、空調を計画される走行の開始前の所定の時間に始動する時に回避され得る。多くの場合、走行の再開は、車両から離れた時は確定していないので、空調を車両の外部の出力可能な信号を通じて利用者によって起動され得ることが良い。このことは、例えば無線機,移動電話又はコードレスに信号を伝達するその他の機器によって実施できる。一般に車両の空調に使用されるような圧縮冷凍機の場合、停止中の空調設備の運転は不可能である。これに対して吸収式ヒートポンプは、例えば補助ヒーターによって運転され得る。吸収式ヒートポンプのコンパクトな構造に対する別の可能性は、金属スポンジが熱を吸収剤から熱交換器内で流れる二次媒体に伝達するために設けられていることによって達成される。金属スポンジは、吸収剤用のキャリア媒体として使用され得る。したがって吸収室は、任意の形を有する。これらの吸収室は、柔軟に構成され得、エンジン室内の任意の場所又は車両のその他の領域を利用できる。熱を伝達するための及び/又は吸収剤用のキャリア物質としての金属スポンジを有するヒートポンプが、一般に全ての吸収式ヒートポンプで上述した利点を提供する。それ故に、全ての吸収式ヒートポンプの場合、以下で説明する吸収式ヒートポンプの構造が基本的に可能である。
【0018】
すなわち、金属スポンジが事故時に運動エネルギーを吸収するために使用され得るように、吸収室を配置することが可能である。したがって吸収式ヒートポンプは、同時に安全装置として使用される。このことは、同じ重量の場合は安全性を向上させ又は重量を節約した場合でも同じ安全性を可能にする。
【0019】
これに対して、吸収式ヒートポンプを車両のバンパーとして構成することが特に好都合である。したがって吸収式ヒートポンプは、スペース及び重量を節約して格納され得る。しかも冷却が、外気によって簡単に実施できる。
【0020】
車両のほぼ連続する空調を持続運転中に実現できるようにするためには、第1吸収室が交互に吸収又は脱着され、同時に第2吸収室が脱着又は吸収されるように、第1吸収室及び第2吸収室を有する吸収式ヒートポンプを運転することが必要である。この方法は、ほぼ連続する空調を簡単に可能にする。吸収室の吸収に対しては、開いている連結が、該当する吸収室とエバポレータとの間に存在し、開いている連結が、該当する吸収室とコンデンサとの間に存在しない。これに対して脱着に対しては、コンデンサに対する該当する吸収室の開いている連結が存在し、エバポレータに対する開いている連結が存在しない。
本発明のその他の構成は、吸収室が車両の駆動エンジンの停止後に同時の吸収なしに脱着される点にある。駆動エンジンの停止後は、一般に車両を空調する必要が省略される。確かに、車室の温度が、多くの場合に強く上昇する。その結果、脱着に必要な熱が、駆動エンジンの廃熱から得られることなしに、空調が必要になることが予測できる。それ故に、その時に吸収を実施しない時でも、駆動エンジンの停止後にまだ存在する廃熱をこれに対して利用して、吸収室を脱着することが望ましい。
【0021】
吸収剤が、脱着状態に保持されることによって、吸収式ヒートポンプが、冷媒アキュムレータ及び/又は熱アキュムレータとして利用され得る。吸収剤の脱着によってエバポレータ内で冷媒を生成するという可能性が利用されることによって、冷媒アキュムレータとしての使用が実施される。熱アキュムレータとして使用する場合、熱が吸収時に放出されるという状況が利用される。この熱は、例えば駆動エンジンを予備加熱するために利用され得る。これによって、燃料消費及び磨耗が低減され得る。すなわち、車室の暖房も、エネルギーを節約して可能である。
【0022】
以下に、詳細を図面に基づいて詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1中では、本発明の吸収式ヒートポンプの基本構造が分かる。第1吸収室1,第2吸収室2,コンデンサ3及びエバポレータ4が、非自己保持式の真空エンベロープ5によって包囲されている。吸収室1,2はそれぞれ、弁6,7,8,9によってコンデンサ3及びエバポレータ4に連結されている。コンデンサ3及びエバポレータ4は、吸収室間に配置されている。コンデンサ3及びエバポレータ4は、スロットル弁11を有する凝縮循環部10を介して連結されている。
【0024】
図2a中には、バンパーとして構成されている吸収式ヒートポンプの上面が示されている。金属製のスポンジが、熱交換器として吸収室内で使用されている。このことは、吸収式ヒートポンプをバンパーとして示されたように構成することを可能にする。図2中には、バンパーとして構成された吸収式ヒートポンプの側面が示されている。
【0025】
図3aは、吸収式ヒートポンプを車両の空調装置内に組み込んで示す。駆動エンジン12に起因した廃熱が、吸収式ヒートポンプ13に供給される。水とグリコールの混合物が、熱交換媒体として使用される。したがって、脱着(放熱)に必要な熱が供給される。この熱は、少なくとも70℃の温度の吸収媒体であるゼオライト及び動作媒体である水によって吸収式ヒートポンプに対して供給される必要がある。
【0026】
吸収式ヒートポンプ13のエバポレータ4内で生成された冷媒が、水とグリコールの混合物によってエアクーラー14内に送られる。エアクーラー14内では、冷媒が、熱交換器を通じて冷気に伝達される。この冷却された空気は、車室内に送り出される。吸収時及び凝縮時に放出した熱が、水とグリコールの混合物によって再冷却装置15に送られる。
【0027】
図3bは、熱が熱伝導管を通じて吸収式ヒートポンプと再冷却装置とエアクーラーとの間でそれぞれ送られる実施形を示す。
【0028】
図4aは、外部の再冷却装置がない構成を示す。この場合、吸収式ヒートポンプ13内で発生する熱が、外気に直接伝達される。図4bは、冷媒が熱伝導管を通じて吸収式ヒートポンプ13からエアクーラー14に伝達される実施の形態を示す。脱着に必要な熱が、水とグリコールの混合物によって駆動エンジン12から吸収式ヒートポンプ13に伝達される。
【0029】
図5aは、エバポレータ4内で生成された冷媒が空気に直接伝達される実施形を示す。この空気は、車室内に送り出される。吸収時にコンデンサ内で放出した熱が、水とグリコールの混合物によって再冷却装置14に送られる。この代わりに図5b中に示されたように、熱が、熱伝導管によっても再冷却装置15に伝達される。脱着に必要な熱が、水とグリコールの混合物によって駆動エンジン12から吸収式ヒートポンプ13に伝達される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の吸収式ヒートポンプの基本構造を示す。
【図2a】バンパーとして構成された吸収式ヒートポンプの上面図である。
【図2b】バンパーとして構成された吸収式ヒートポンプの側面図である。
【図3a】吸収式ヒートポンプを車両の空調装置内に組み込んで分離された熱交換器と共に示す。
【図3b】吸収式ヒートポンプを車両の空調装置内に組み込んで分離された熱交換器と共に示す。
【図4a】組み込まれた再冷却装置を有する実施形を示す。
【図4b】組み込まれた再冷却装置を有する実施形を示す。
【図5a】循環空気でエバポレータを直接に加温する実施形を示す。
【図5b】循環空気でエバポレータを直接に加温する実施形を示す。
【符号の説明】
【0031】
1 第1吸収室
2 第2吸収室
3 コンデンサ
4 エバポレータ
5 真空エンベロープ
6 第1吸収室とコンデンサとの間の弁
7 第1吸収室と蒸発器との間の弁
8 第2吸収室とコンデンサとの間の弁
9 第2吸収室と蒸発器との間の弁
10 凝縮循環部
11 スロットル弁
12 駆動エンジン
13 吸収式ヒートポンプ
14 エアクーラー
15 再冷却装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1吸収室(1)及び第2吸収室(2)を有する車両を空調する吸収式ヒートポンプにあって、第1吸収室(1)は、第1連結要素(6)を介してコンデンサ(3)に連結されていてかつ第2連結要素(7)を介してエバポレータ(4)に連結されていて、第2吸収室(2)は、第3連結要素(8)を介してコンデンサ(3)に連結されていてかつ第4連結要素(9)を介してエバポレータ(4)に連結されている吸収式ヒートポンプにおいて、吸収室(1,2),コンデンサ(3)及びエバポレータ(4)は、非自己保持式の真空エンベロープ(5)によって包囲されていて、この場合、吸収室は、吸収体を含み、これらの吸収体は、吸収剤で被覆されているキャリア物質を有することを特徴とする吸収式ヒートポンプ。
【請求項2】
吸収式ヒートポンプ、特に第1吸収室(1)及び第2吸収室(2)を有する吸収式ヒートポンプにあって、第1吸収室(1)は、第1連結要素(6)を介してコンデンサ(3)に連結されていてかつ第2連結要素(7)を介してエバポレータ(4)に連結されていて、第2吸収室(2)は、第3連結要素(8)を介してコンデンサ(3)に連結されていてかつ第4連結要素(9)を介してエバポレータ(4)に連結されている請求項1に記載の吸収式ヒートポンプにおいて、吸収室(1,2),コンデンサ(3)及びエバポレータ(4)は、非自己保持式の真空エンベロープ(5)によって包囲されていて、この場合、エバポレータ(4)及びコンデンサ(3)は、第1吸収室(1)と第2吸収室(2)との間に配置されていて、かつ凝縮循環部(10)を介して減圧する連結要素(11)に連結されていることを特徴とする吸収式ヒートポンプ、特に請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項3】
熱油圧式弁が、吸収室(1,2)とコンデンサ(3)並びにエバポレータ(4)との間の連結要素として使用されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項4】
熱交換器が、吸収室(1,2)内に設けられていて、駆動エンジン(12)及び/又は補助ヒーターから入手可能な熱が、この熱交換器内で脱着すべき吸収剤に供給可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項5】
熱交換器は、吸収時に放出する熱を引き渡すのに適していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項6】
エバポレータ(4)内で生成可能な冷媒が、熱伝達媒体及び/又は熱伝導管を通じてエアクーラー(14)に伝達可能であり、冷却すべき領域内に送り出された空気が、このエアクーラー内で冷却可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項7】
エバポレータ(4)内で生成可能な冷媒が、冷却すべき領域内に送るべき空気に直接伝達可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項8】
吸収室(1,2)及び/又はコンデンサ(3)内で発生する熱が、熱伝達媒体及び/又は熱伝導管を通じて再冷却装置(15)に伝達可能であり、熱が、再冷却装置内で外気に排出され得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項9】
吸収室(1,2)及び/又はコンデンサ(3)内で発生する熱が、外気に直接排出され得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項10】
吸収剤は、ゼオライトであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項11】
吸収剤は、水であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項12】
吸収式ヒートポンプの制御部が設けられていて、この制御は、所定の時間に対して及び/又は車両の外部で出力可能な信号の受信後に空調を可能にすることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項13】
金属スポンジが、熱を吸収剤から熱交換器内で流れる二次媒体に伝達するために設けられていることを特徴とする特に請求項1〜12のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項14】
金属スポンジが、事故時に運動エネルギーを吸収するために使用され得るように、吸収室(1,2)が配置されていることを特徴とする請求項13に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項15】
吸収式ヒートポンプが、車両のバンパーとして構成されているか又はバンパーの一部の領域内に配置されていることを特徴とする特に請求項1〜14のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ。
【請求項16】
第1吸収室(1)が、交互に吸収又は脱着され、同時に第2吸収室(2)が、第1吸収室(1)の吸収時に脱着され又は第1吸収室(1)の脱着時に吸収されることによって、第1吸収室(1)及び第2吸収室(2)を有する吸収式ヒートポンプ、特に請求項1〜15のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプによって車両を空調する方法。
【請求項17】
車両の駆動エンジン(12)の停止後に、少なくとも1つの吸収室(1,2)が、同時の吸収なしに脱着されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
吸収剤が、脱着状態に保持されることによって、吸収式ヒートポンプ、特に請求項1〜15のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプを冷媒アキュムレータ及び/又は熱アキュムレータとして使用。
【請求項19】
吸収時に放出する熱が、エンジンの予備加熱に利用されることによって、吸収式ヒートポンプ、特に請求項1〜15のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプの使用。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【公表番号】特表2008−518835(P2008−518835A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539526(P2007−539526)
【出願日】平成17年11月2日(2005.11.2)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011699
【国際公開番号】WO2006/048244
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(503306168)フラウンホーファー・ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デア・アンゲヴァンテン・フォルシュング・エー・ファウ (38)
【出願人】(507146153)ゾルテヒ・アクチエンゲゼルシャフト (1)
【Fターム(参考)】