説明

吸収性スポンジを用いた、止血作用を促進するための改善されたシステム、及び方法

【課題】本発明は、止血材、及び血栓形成促進剤を有する、血管穿刺部位での止血を提供する方法、及び装置を提供する。
【解決手段】前記血栓形成促進剤は、実質的に、前記止血材中に分散されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本件出願は、一部継続出願である"吸収性スポンジを用いて止血作用を促進する、改善されたシステム、及び方法"という名称で、発明者Eduardo Chi Sing、Mark Ashby、及びTin Tranによって2003年6月12日に出願された、同時係属の米国特許出願番号60/478,307号に対し、優先権を主張するものであり、かつ米国特許法第120条に基づく優先権の主張であり、かつその内容を全体として、引用により本明細書中に取り込むものであり:1.同時係属の米国特許出願番号10/421,680号は、"固定及び引く技術を用いた穿刺封鎖システム"という名称で、発明者Thomas David、Mark Ashby、及びEduardo Chi Singによって4/22/02に出願され、これは、"血管穿刺の経皮的封鎖装置、及び方法"の名称で、Andrew H. Cragg、Rodney Brenneman、及びRichard Greffによって3/25/02に出願された、一部継続の特許出願番号第10/107,539号であり、これは、8/2/99に出願された特許第6,371,974号の分割出願であり、これは、7/7/97に出願された特許第6,071,300号の分割であり、これは、9/15/95に出願された特許第5,645,566号の一部継続出願であり;かつ2.これは、8/2/00に出願され、現在放棄された出願番号第09/630,814号の継続出願であり、これは、6/17/99に出願された特許第6,183,497号の分割出願であり、これは、発明者Andrew H. Cragg、Rodney Brenneman、及びMark Ashbyによって、5/1/98に出願された、"生検区域(biopsy tract)の止血作用を促進する装置、及び方法"という名称の特許第6,071,301号の一部継続出願である。
【0002】
(本発明の分野)
本発明は、穿刺部位の止血促進装置、及び方法に関するものである。特に、本発明は、血栓形成促進剤を組込んだ止血材を用いた、穿刺部位の止血促進方法、及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
(本発明の背景)
多くの診断法、及び処置法は、静脈、又は動脈内への、器具の経皮的導入を伴う。例えば、冠動脈血管形成術、血管造影、アテローム切除術、血管系のステント術、及び多くの他の手順は、多くの場合、大腿動脈、又は他の血管内に配置されるカテーテルを通して血管系に接近する。該施術が終わり、かつ該カテーテル、又は他の器具を除いた後すぐに、該穿刺動脈からの出血を抑制しなくてはならない。
通常、該皮膚侵入部位に外圧を加えて、血管の穿刺傷からの出血を止める。該穿刺部位が止血されるまで加圧を続ける。場合によって、1時間以上、圧力を加え続けなければならない。その間、該患者は、不快な固定をよぎなくされる。加えて、該血管からの出血は、十分な凝固により止血されるまで、皮膚の下で継続され得るので、血腫の危険性が存在する。さらに、該血管が、該皮膚表面に近い場合、血管穿刺部位を閉じる外圧は、最も良く機能する。しかし、該皮膚表面は、該血管穿刺部位から、かなりの距離となることがあるので、相当量の皮下脂肪組織を有する患者にとって適切でないことがある。
【0004】
該血管穿刺部位を閉じる幾つかのアプローチがあり、これらは、非吸収性組織接着剤、コラーゲンのような吸収性物質、又は固着及びプラグシステムの使用を含む。該血管穿刺部位で、効率的な血栓形成を提供するために、血栓形成促進剤を、非吸収性組織接着剤、吸収性物質、又はプラグのような止血材に加える。血栓形成促進剤は、該止血材を、該血栓形成促進剤で単に囲むことにより、容易に加えられる。1つの不利な点は、図2Aに図示すように、該止血材が、組織区域210に入り、かつ血液に曝され、従って、該組織区域内に血栓212aを形成する場合のように、該血栓形成促進剤が容易に放出され得ることである。他の不利な点は、該血栓形成促進剤が、該止血材の取扱いのような外部因子により、容易に除去され得ることである。さらに、該止血材の周りにある該血栓形成促進剤とともに、該血栓形成促進剤が、血管内腔に入ることがあり、該血管208内で血栓形成212bを生じる。従って、形成される該血栓は、部位特異的でない。さらに、血栓形成212c、及び212dは、該止血材204内よりもむしろ、該止血材204の周囲に形成される。これは、該止血材が、該血管系の穿刺部位にあるので、重要なことである。さらに、形成された該血栓は、十分に構築されておらず、止血作用を促進するように十分に密集していないので、該血管穿刺部位での止血提供にとり効率的でない。
従って、血栓形成促進剤を組込んだ該止血材の母材を用いて、穿刺部位の止血を迅速に促進する方法、及び装置が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、止血材、及び血栓形成促進剤を有する、血管穿刺部位での止血を提供する方法、及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(本発明の簡単な説明)
本発明は、止血材、及び血栓形成促進剤を有する、血管穿刺部位での止血を提供する方法、及び装置を提供する。前記血栓形成促進剤は、実質的に、前記止血材中に分散されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(詳細な説明)
本発明の実施態様を、吸収性スポンジを用いた止血作用を促進するための改善されたシステム、及び方法の関係において、本明細書中に記載する。当業者は、下記の本発明の詳細な説明が、例証的なもののみであり、かつ、いかなる形式による制限をも意図しないことを認識するであろう。本発明の他の実施態様は、本開示の利点を有する当業者に、それら自身を容易に提案するであろう。引用例は、添付図面に示されるように、本発明の実施に対して細部にわたるであろう。同じ引用例表示は、同一、又は類似部分を参照して、該図面、及び下記詳細な説明全体わたって使用されるであろう。
【0008】
明白な対象において、本明細書中に記載した実施の所定の特徴すべてを示しておらず、かつ記載していない。当然、このような実際の実施における開発において、例えば、応用、及びビジネスに関連した制約の整合性のような、開発者の特定の目的を達成するために、多くの実施‐具体的な解決を行わなければならないことが認識されるであろう。そして、これらの特定の目的は、1つの実施から他に、及び1人の開発者から他に変化するであろう。さらに、前記開発の取り組みは、手間、及び時間がかかり得ると認識されるであろう。しかし、いずれにせよ、本開示の利点を有する当業者において、工業技術の所定の取り組みとなるであろう。
【0009】
該血管穿刺部位での止血を提供することは、穿刺部位の封鎖のような手順にとって重要である。同時に、該穿刺部位周囲ではなく、該穿刺部位での迅速な止血を提供する性能が重要である。従って、本発明は、該止血材、又はゼラチン物質の母材の入り組んだ部分内に、及び部分として組込まれた血栓形成促進剤を用いて、穿刺部位での止血を効果的、かつ容易に促進する方法、及び装置を開示する。
【0010】
本出願では議論しないが、下記文献に詳細に記載されている方法を通して、該止血材、又はゼラチン物質を、血管穿刺部位に運んでもよい:1."血管の止血系の深さ、及び穿刺調節"という名称で、発明者Mark Ashby、Andrew Cragg、Luis Urquidi、Eduardo Chi Sing、及びEric Leeによって、7/24/00に出願された同時係属の米国特許出願番号第09/621,670号;2."液圧により血管穿刺部に止血促進物質を運ぶシステム、及び方法"という名称で、発明者Mark Ashleyによって11/08/2001に出願された同時係属の米国特許出願番号第10/007,204号;及び3."生検区域(biopsy tract)の止血作用を促進する装置、及び方法"という名称のCraggらの米国特許第6,086,607号であり、これら全ての文献は、全体として本明細書中に引用により取り込まれている。実施されるベンチテストを、本発明の該血栓形成促進剤を添加した止血材を用いて、本特許出願、及び上記特許に記載の異なる経皮的輸送システムで行った。
【0011】
本発明を、架橋ゼラチンベースの溶液に関連して記載する。該ゼラチン溶液を、乾燥ゼラチン、気泡母材、又はその両方の組合せの固体片を生じるように使用することができる。基本的なゼラチンの配合を、ゼラチン2重量%〜35重量%、ホルムアルデヒド0.01重量%〜4.0重量%、及び水とすることができる。該ゼラチンの製造方法は、Correllの米国特許第2,465,357号に記載されている方法に類似している。該方法は、全体として本明細書中に引用により取り込まれている。
【0012】
図1は、血栓形成促進剤を添加した止血材の製造方法を示す。100で、ゼラチン顆粒を、水に溶かし、かつ102で加熱し、かつ冷却する。104で、ホルムアルデヒドのような架橋剤を加え、かつ該溶解したゼラチンと混合する。106で、血栓形成促進剤を、該ゼラチン混合物に加える。血栓形成促進剤の例を、さらに下記する。次に、該混合物を気泡母材、又はゼラチン固体として形成させてもよい。108で、該混合物に空気を加えて、気泡母材を作るか、又は109で、加熱して乾燥ゼラチン固体を形成する。次に、110で、該ゼラチン気泡体、又は固体を、凝固点以上の温度で乾燥する。従って、該血栓形成促進剤は、実質的に、該気泡母材、及び/又はゼラチン固体内に分散されている。
【0013】
該血栓形成促進剤を、異なる濃度の前記ゼラチン配合混合物と混合することにより加えて、該止血材を形成してもよい。血栓形成促進剤は、制限はないが、CaCl2、又はCa(OH)2のような血栓凝集剤(正電荷引力を介して)、キトサン、又は血栓形成剤(Thrombogenic agents)(ウシのトロンビン)がある。
カルシウムを添加したゼラチン成分は、正に荷電しており、かつ従って、負に荷電した血液細胞を引きつけ、血栓凝集をもたらす。CaCl2、又はCa(OH)2のような物質を、約0.1 M〜1 Mの濃度範囲で使用してもよい。
トロンビンは、一般的に使用される血栓形成剤であり、該血栓形成剤は、フィブリノーゲンの迅速な処理を生じ、直接的に凝固カスケードに作用する。該ウシ由来のトロンビンを、凍結乾燥パウダー、又は溶液で得てもよい。使用してもよいトロンビンの濃度範囲は、ゼラチン溶液250 mlに対して約15単位〜50000単位であってもよい。
【0014】
一般に、ゼラチンと混合したトロンビンの使用は、該製造プロセス間の、該ゼラチン気泡細胞構造の発生、及び/又は安定性を阻害する。該ゼラチン気泡細胞構造の分解を克服するために、2つの手順を使用してもよい。1つは、トロンビンを含む新たに製造したゼラチン気泡を、凍結乾燥し、ゼラチン気泡細胞構造の分解を防ぐことである。しかし、この手順は、高価であり、該架橋プロセスを阻害し、かつ該ゼラチン細胞構造の強度を低下させる。もう1つの手順として、糖、及び/又は多糖類を、該ゼラチンに加え、かつ次いで、凝固点以上の温度で乾燥してもよい。該乾燥プロセスと多糖類とを使用することにより、該トロンビンの活性酵素基との水素結合を介して、該活性酵素基を保護、及び/又はブロックする。これにより、分解から該ゼラチン細胞構造を保護する。スクロース、及びデキストランなどのような糖、及び多糖類を使用してもよい。
【0015】
また、多糖類であるのでキトサン(ポリdグルコサミンとしても知られている。)を使用してもよい。該溶液を気泡する前に該トロンビンとキトサンとを混合する試験は、該ゼラチン気泡細胞構造の分解がないことを示し、かつ該ゼラチンは、凝固点以上の温度で乾燥した後に、気泡しやすい。該ゼラチン気泡に曝露され、かつ活性な該トロンビンを残した該気泡体の再水和時に、該キトサンは、該気泡体から拡散した。該方法の例は、下記に詳細に記載した。
また、キトサンは、血栓形成促進剤として使用してもよい。甲殻類由来のキトサンは、ポリカチオン作用により、迅速な血栓形成を達成する。該濃度量は、ゼラチン1 mlに対して、0.648 mg〜6.48 mg(0.1 gr〜1 gr)の範囲であってもよい。
【0016】
該気泡母材、又は固体結晶性網目の入り組んだ構成として、該止血材内への血栓促進剤の組込みは、該形成される血栓密度、及び構造完全性に対して、及び該穿刺部位の部位特異的、又は境界限定発生(boundary limited generation)に対して、さらに効果的な血栓形成を生じる。これらの血栓特性は、出血、又は血管穿刺部位での迅速な封鎖、及び/又は止血を達成するように試みる場合に、特に組織構造の包囲、穿刺部位サイズ、血圧、及び抗血小板物質/抗凝固治療が、使用者が考えなければならない因子である場合に重要である。
表1、及び2は、類似条件下で生じ、かつ試験したゼラチン気泡試料の構成を示している。血栓促進剤のない気泡試料をコントロールとして規定し、かつヘパリン処置したブタの血液(300+秒のACT水準)を、該試験試料の止血特性試験に使用した。使用した該ゼラチン溶液の配合は:ゼラチン5重量%、ホルムアルデヒド0.02重量%、及び水約95%である。
【0017】
【表1】

【0018】
表1の結果は、異なるトロンビン濃度を有する該止血材、又はゼラチン気泡試料が、手順後の手動保持の必要なく、1分停止(すなわち、まだ、該輸送システムが、該組織区域内にある。)後に、止血を達成することを示した。対照的に、該コントロール試料は、手順後の2分の手動保持、すなわち、該血管穿刺部位に手動で2分間、外部圧迫して、該血管穿刺部位の血液滲出を止め、かつ血腫形成を防ぐことを必要とした。
図2Bに図示するように、血流を、該穿刺部位200で制御した後、組織区域を切り取り、よく構成された血栓202が、該止血材、又はゼラチン気泡204内に埋め込まれていることが示された。該組織区域206に沿った出血の最小の指標は、迅速に止血されることを示していることがわかった。該血管腔208内に、血栓形成はなかった。これは、該血栓形成促進剤が、該ゼラチン気泡204内に残存していることを示している。該ゼラチン気泡204は、継ぎ目なしに、該穿刺部位200の上に供給された。該供給されたゼラチン気泡の切断面は、該気泡体の全体に、血液の血栓形成があることを示していた。この特性は、該気泡体の血液吸収能、及び該気泡体内に吸収された血液細胞を保持する能力に起因する。
【0019】
【表2】

【0020】
図2は、様々な濃度での血栓促進剤トロンビン、及びカルシウムを使用し、コントロールとの比較を示している。この結果は、高濃度のトロンビンを有する該気泡試料が、最も簡明で、濃密で、かつ、よく構成された血液血栓を、最も短い時間で生じることを示している。その母材内にカルシウムを有する試料は、該気泡母材内にトロンビンを埋め込んだ該気泡試料と類似の血栓凝集特性を示した。
該気泡母材の外周囲でのみトロンビン水和溶液で水和した気泡試料は、濃密でない、及び構成されていない血液血栓を示した。該血栓形成は、該気泡母材の外表面に限定され、かつ該ゼラチン気泡周囲の血液、及び組織内で、小さい血栓形成の徴候を観察した。
【0021】
前述の試験は、該ゼラチン溶液、又は気泡母材の入り組んだ成分が、血栓形成促進剤である場合に、穿刺部位での止血を達成する時間は短くなり、かつ該出血部位を効果的に封鎖する、手順後の手動保持、又は圧迫は必要ないことを示している。さらに、該血栓は、該穿刺部位周辺、又は該血管内ではなく、該穿刺部位で形成される。さらに、該血栓は、高密度で、かつ構造的に完全であるので、該形成された血栓の物理特性は、該穿刺部位での効果的な止血によく適している。
本発明を、様々な他の出願、例えば、"可溶性封鎖装置"の名称で、発明者Mark Ashby、Eduardo Chi Sing、及びTin Tranによって、2003年6月12日に出願された、同時係属の特許出願番号第10/461,587号にさらに記載されているような、可溶な、又は取り付け可能なチップの近接端部に使用してもよい。該第10/461,587号は、全体として、本明細書中に引用により取り込まれている。
血栓形成促進剤を添加した止血材の製造方法の例を、制限されるものとして意図されるものではなく、例示的な目的のみのために提供する。
【実施例】
【0022】
キトサン0.42 g、ゼラチン17.5 g、及び水112.5 mlを一緒に混合した("キトサン混合物")。ホルムアルデヒド0.7 ccと水酸化ナトリウム1.7 mlとの溶液を一緒に混合し、かつ2時間保温した("溶液")。該キトサン混合物を該溶液に加え、かつ加熱した。次に、該混合液に、トロンビン15000単位を加え、かつ約15分間混合した。この時に行った測定は、該温度が、34℃であり、かつ該pHが、5.56であることを示した。次に、該ゼラチン気泡を得るように、該混合液を2分間混合し、かつ乾燥器中、48時間、約32.2℃(90oF)に加熱した。該ゼラチンは、容易に気泡し、かつ該ゼラチン気泡細胞構造は、分解されなかった。
本発明の実施態様、及び応用を示し、かつ記載してきたが、本明細書中の発明思想から出発することなしに、先に記載したものよりもさらに多くの改良が可能であることは、本開示の利点を有する当業者にとって明らかであろう。従って、本発明は、添付のクレームの意図以外で制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
(図面の簡単な説明)
本明細書の一部に取り込まれており、かつ該一部を構成している添付図面は、本発明の1以上の実施態様を示しており、かつ詳細な説明とともに、本発明の原理、及び実施の説明に役立つ。
【0024】
【図1】図1は、本発明の実施態様に従って、血栓形成促進剤添加止血材の製造方法の構成図である。
【図2A】図2Aは、該止血材の外周囲に血栓形成促進剤を有する、穿刺部位での該止血材を図示している。
【図2B】図2Bは、実質的に、該止血材中に分散されている血栓形成促進剤を有する穿刺部位での止血材を図示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
止血材、及び血栓形成促進剤を含む、血管穿刺部位での止血を提供する装置であって、前記血栓形成促進剤は、実質的に前記止血材中に分散されている、前記装置。
【請求項2】
前記血栓形成促進剤が、血栓凝集剤である、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記血栓形成促進剤が、キトサンである、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記血栓形成促進剤が、血栓形成剤である、請求項1記載の装置。
【請求項5】
さらに多糖類を含む、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記多糖類が、キトサンである、請求項6記載の装置。
【請求項7】
止血材、血栓形成促進剤、及び多糖類を含む、血管穿刺部位での止血を提供する装置であって、前記血栓形成促進剤、及び前記多糖類は、実質的に前記止血材中に分散されている、前記装置。
【請求項8】
さらに架橋剤を含む、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記血栓形成促進剤が、血栓形成剤である、請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記多糖類が、キトサンである、請求項7記載の装置。
【請求項11】
止血材、架橋剤、多糖類、及び血栓形成促進剤を含む、血管穿刺部位での止血を提供する装置であって、前記架橋剤、前記血栓形成促進剤、及び前記多糖類は、実質的に前記止血材中に分散されている、前記装置。
【請求項12】
前記血栓形成促進剤が、血栓形成剤である、請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記多糖類が、キトサンである、請求項11記載の装置。
【請求項14】
前記架橋剤が、ホルムアルデヒドである、請求項11記載の装置。
【請求項15】
水中でゼラチン顆粒を加熱すること;架橋剤を加えること;該架橋剤、及び加熱ゼラチン溶液に血栓形成促進剤を混合すること;及びゼラチン気泡状止血材母材を形成するように、空気を加えることを含む、血栓形成促進剤を添加した止血材の製造方法であって、前記血栓形成促進剤が、実質的に前記止血材中に分散される、前記方法。
【請求項16】
さらに、前記溶解で、多糖類を加えることを含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記多糖類が、キトサンである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
該血栓形成促進剤が、血栓形成剤である、請求項16記載の方法。
【請求項19】
さらに、凝固点温度以上で、前記ゼラチン気泡状止血材母材を乾燥することを含む、請求項15記載の方法。
【請求項20】
水中でゼラチン顆粒を加熱すること;架橋剤を加えること;該架橋剤、及び加熱ゼラチン溶液に血栓形成促進剤を混合すること;及び前記止血材を形成するように、凝固点以上の温度で前記血栓形成促進剤を乾燥することを含む、血栓形成促進剤を添加した止血材の製造方法であって、前記血栓形成促進剤が、実質的に前記止血材中に分散されている、前記方法。
【請求項21】
さらに、前記加熱中に、多糖類を加えることを含む、請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記多糖類が、キトサンである、請求項21記載の方法。
【請求項23】
該血栓形成促進剤が、血栓形成剤である、請求項21記載の方法。
【請求項24】
水中でゼラチン顆粒を加熱するための手段;架橋剤を加えるための手段;該架橋剤、及び加熱ゼラチン溶液に血栓形成促進剤を混合するための手段;及びゼラチン気泡状止血材母材を形成するように、空気を加えるための手段を含む、血栓形成促進剤を添加した止血材の製造装置であって、前記血栓形成促進剤が、実質的に前記止血材中に分散される、前記装置。
【請求項25】
さらに、前記溶解手段で、多糖類を加えることを含む、請求項24記載の装置。
【請求項26】
前記多糖類が、キトサンである、請求項25記載の装置。
【請求項27】
該血栓形成促進剤が、血栓形成剤である、請求項25記載の装置。
【請求項28】
さらに、前記ゼラチン気泡状止血材母材を乾燥するための手段を含む、請求項24記載の装置。
【請求項29】
水中でゼラチン顆粒を加熱するための手段;架橋剤を加えるための手段;該架橋剤、及び加熱ゼラチン溶液に血栓形成促進剤を混合するための手段;及び前記止血材を形成するように、凝固点温度以上の温度で、前記血栓形成促進剤の混合物を乾燥するための手段を含む、血栓形成促進剤を添加した止血材の製造装置であって、前記血栓形成促進剤が、実質的に前記止血材中に分散される、前記装置。
【請求項30】
さらに、前記加熱手段で、多糖類を加えることを含む、請求項29記載の装置。
【請求項31】
前記多糖類が、キトサンである、請求項30記載の装置。
【請求項32】
該血栓形成促進剤が、血栓形成剤である、請求項30記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【公表番号】特表2007−501688(P2007−501688A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533752(P2006−533752)
【出願日】平成16年6月14日(2004.6.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/018707
【国際公開番号】WO2004/110520
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505456089)ボストン サイエンティフィック リミテッド (17)
【Fターム(参考)】