説明

周辺機器サーバ

【課題】配線の面倒を軽減するため受電部とネットワーク通信端末部を自己保持し、周辺機器用の給電口とデータ接続ポートとを備えた電源コンセント型、テーブルタップ型又は電源コンセント差込型周辺機器サーバの提供。
【解決手段】外部電灯線504に接続され、これより供給される電力を1又は複数に分岐させる電源分岐手段503と、電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1又は複数の電源供給手段402と、電源分岐手段に接続され、これより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路502と、ネットワークケーブル505に接続され、ネットワークとデータ通信を行うネットワーク接続手段506と、周辺機器との間で送受信するデータとネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段501と、データ変換手段に接続され、周辺機器とデータ通信を行う1又は複数のデータ接続手段403とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は周辺機器サーバに関し、詳しくは複数のコンピュータなどと共にネットワークに接続され、例えばプリンタなど周辺機器に接続し、この周辺機器を前記したコンピュータなどが共有できるようにした周辺機器サーバに関し、とくに受電部とネットワーク通信端末部を自己保持し周辺機器用の給電口とデータ接続(インタフェース)ポートとを備えた周辺機器サーバ、さらに形態からみて電源コンセント又はテーブルタップと似た電源コンセント型、テーブルタップ型又は電源コンセント差込型周辺機器サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、インターネットの普及に伴い、小規模であってもコンピュータ同士をネットワークで接続し、データを共有したり、プリンタ等コンピュータ周辺機器を共用するのが一般的である。また、USB(Univeral Serial Bus)規格の実用化に伴い、USBケーブルでコンピュータに接続できる手軽さから、数多くのコンピュータ周辺機器(以下「USBデバイス」という)にUSB端子が実装されている。
【0003】
しかしながら、本来USBデバイスはコンピュータと一対一で接続することを前提に設計されており、ネットワークで共有しようにもその具体的手段が無かった。
こうした問題を解決するため,USBデバイスに内蔵せず独立した装置である、外付けタイプの周辺機器サーバが用いられている。なお、本願において周辺機器サーバとは、特に断りのない限り、外付けタイプを意味する。
【0004】
この周辺機器サーバにより、場合によっては、あらかじめ接続するUSBデバイスのドライバをコンピュータにインストールしておくことで、多くの種類のUSBデバイスをネットワークの下で共有することが可能となる。特に、USBデバイスがプリンタの場合、従来からある周辺機器サーバのプリントサーバを用いることで、USBプリンタをネットワーク共有することが可能である。一方、プリンタだけでなくスキャナやストレージなど、様々な種類のUSBデバイスをネットワーク共有する周辺機器サーバとして、USBデバイスサーバが近年よく知られている。なお、USBデバイスサーバの詳細は後述する。
【0005】
しかしながら、これら周辺機器サーバは、USBデバイス本体の電源ケーブルだけでなく、周辺機器サーバ自体の電源ケーブルおよび周辺機器サーバとUSBデバイスとを接続するケーブルも必要となり、接続上配線が煩雑となる。このような問題は、前述したUSBデバイスサーバに限らず、その他の周辺機器サーバ、例えばプリントサーバなどにも共通するものである。
【0006】
これを解決する手段として、図8に示すように、電源コンセント2およびプラグ1にデータ通信用のネットワークインタフェース2b、7bを追加したものが開示されている(特許文献2参照)。同様のものが特許文献1により知られている。この公知例によれば、電源コンセント2から周辺機器サーバへの接続は、1つのケーブルで電源とネットワーク機能の両方を実現できる。なお、図8において、8,9はノイズの混入を防止するシールドである。
【0007】
【特許文献1】特開2001―135153号公報
【特許文献2】特開2001―237034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1、2に示した従来技術では、解決は未だ不十分である。このことは図9から理解される。図9では、電源ケーブルとネットワークケーブルが一体化した特殊ケーブル205が使用され、コンセント202から伸びて周辺機器サーバ203に接続されている。このため、ある程度は配線が簡略化されているが、依然としてデータ接続ケーブル206や周辺機器204用の電源ケーブル207が必要になり、合計3種類の配線をしなくてはならない。このような作業はユーザにとって煩雑である。また、特殊ケーブル205は、コンセントおよびプラグ形状が図8に示すように特殊であるため、電源しか使用しない機器には使用できず、汎用性に乏しい。
【0009】
なお、ネットワークケーブルの取り扱いの煩雑さを解決するために、近年、無線ネットワーク技術を用いた周辺機器サーバもある。しかし無線タイプの周辺機器サーバであっても、外付けタイプの場合は、単独で電源を必要とするため、設置の際の電源ケーブルの問題を完全に解消することはできない。
【0010】
本発明の課題は、配線の面倒を軽減するため受電部とネットワーク通信端末部を自己保持し、周辺機器用の給電口とデータ接続(インタフェース)ポートとを備えた電源コンセント型、テーブルタップ型又は電源コンセント差込型周辺機器サーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の第1の発明は、外部電灯線に接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段と、前記電源分岐手段に接続され、これより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路と、ネットワークケーブルに接続され、前記電源整流回路から給電を受け、ネットワークとデータ通信を行うネットワーク接続手段と、前記ネットワーク接続手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータと前記ネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段とを備えていることを特徴とする、電源コンセント型周辺機器サーバに関する。
【0012】
本願の第2の発明は、外部電灯線に接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段と、前記電源分岐手段に接続され、これより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路と、前記電源整流回路から給電を受け、無線手段によりネットワークとデータ通信を行う無線ネットワーク接続手段と、前記無線ネットワーク手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータと前記ネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段とを備えていることを特徴とする、電源コンセント型周辺機器サーバに関する。
【0013】
本願の第3の発明は、電源からの受電手段と、前記受電手段にケーブルを介して接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段と、前記電源分岐手段に接続され、これにより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路と、前記電源整流回路から給電を受け、無線手段によりネットワークとデータ通信を行う無線ネットワーク接続手段と、前記無線ネットワーク手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータと前記ネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段を備えていることを特徴とする、テーブルタップ型周辺機器サーバに関する。
【0014】
本願の第4の発明は、電源からの受電手段と、前記受電手段に直接接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段と、前記電源分岐手段に接続され、これにより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路と、前記電源整流回路から給電を受け、無線手段によりネットワークとデータ通信を行う無線ネットワーク接続手段と、前記無線ネットワーク手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータと前記ネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段を備えていることを特徴とする、電源コンセント差込型周辺機器サーバに関する。
【発明の効果】
【0015】
本願の第1の発明によれば、コンピュータ周辺機器は、外付けタイプのように特別な周辺機器サーバを単独で用意することなく、USBケーブル等を用いて、直接、周辺機器とデータ接続手段とを接続することで、ネットワークに接続されているPC等の情報処理装置から共有可能になる。即ち、通常なら必要となる周辺機器サーバへの電源接続が不要となり、ケーブル配線が簡略化できる。同時にコンピュータの初心者にとっても、コンピュータ周辺機器の設置や配線を容易に行える。また、電源供給手段とデータ接続手段とは互いに独立した装置であり、各々が単独で使用できることから、特許文献1、2のように特殊なコンセント形状に起因して接続する機器を限定する必要もない。なお、USBデバイスの中には、USBプラグからの電源供給により動作するデバイス(バスパワーデバイスという)もあるが、このようなデバイスの場合には、余った電源供給手段は、別のデバイスに使用することもできる。
【0016】
本願の第2の発明によれば、壁に取付け可能な電源コンセント型周辺機器サーバは無線手段を通じてネットワークに接続できることとなる。即ち、ネットワークケーブルを壁中に配設する必要が無く、電波が届き、外部電灯線に接続できる範囲内であれば、壁の自由な位置に当該電源コンセント型周辺機器サーバを設置することができる。また、適宜寸法設計を行うことにより, 従来からある電源のみを供給するコンセントと入れ替えるだけで利用可能であることから、壁中にケーブルを配設するなどといった、大規模な工事が不要となり、コストや工事期間など多くの点で優れている。
【0017】
本願の第3の発明によれば、周辺機器サーバをテーブルタップ型とすることで、必要な時、必要な場所にて臨機応変に周辺機器をネットワーク共有することが可能となる。上記発明の周辺機器サーバは、通常の電源コンセント等の外部電灯線に接続でき、無線の電波が届く範囲であれば、任意の場所で利用できるので、柔軟な利用環境に対応可能である。
【0018】
本願の第4の発明によれば、周辺機器サーバを電源コンセント差込型とすることで、必要な時、必要な場所にて臨機応変に周辺機器をネットワーク共有することが可能となる。上記発明の周辺機器サーバは、通常の電源コンセント等の外部電灯線に接続でき、無線の電波が届く範囲であれば、任意の場所で利用できるので、柔軟な利用環境に対応可能である。テーブルタップ型のように電源ケーブルを必要としないため、外部電灯線の電源コンセントから周辺機器までの距離が比較的短い場合などにおいて、テーブルタップ型よりも設置面積が小さく抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
USBインターフェースがよく普及していることから、本願発明にかかる周辺機器サーバはUSBデバイスサーバとして構成されるのが好ましい。USBデバイスサーバとは、従来1台のホストコンピュータにしか接続使用できなかったUSBデバイスを、ネットワーク上の任意のホストコンピュータからネットワークを介して共用できるようにした周辺機器サーバである。
【0020】
各ホストコンピュータでは、このUSBデバイスサーバに接続されたUSBデバイスを、自ら備えるローカルインタフェースに接続されているUSBデバイスと同様に、ステータスを画面上でモニタしたり、データファイルを送受信したりすることができる。例えば、USBデバイスサーバに接続されたUSBデバイスであるプリンタやスキャナ装置を、ネットワーク上のホストコンピュータから選択してプリンタ出力やスキャニングデータの取込みを行える。
【0021】
ここで、USBデバイスサーバのシステムを、図7を用いて説明する。
このシステムは、ホストコンピュータ101a、101b、101cと、USBデバイスサーバ103と、USBデバイスサーバ103に接続されたUSBデバイス104から構成される。ホストコンピュータ101a、101b、101cとUSBデバイスサーバ103との間はLANなどのネットワーク102によって接続され、USBデバイスサーバ103とUSBデバイス104との間はUSBケーブルによって接続されている。なお、USBデバイスを複数接続することも可能である。この場合、USBデバイスサーバ103のUSBポート数以上のUSBデバイスを利用する場合は、USBハブを介して接続するようにすればよい。
【0022】
次に、USBデータの送受信のプロセスについて説明する。
ホストコンピュータ101a、101b、101cからUSBデバイス104へデータを送信する場合、ホストコンピュータ101a、101b、101cは、アプリケーションから発行されるUSBデバイス104へのコマンドやデータをTCP/IP等のネットワークプロトコル内部にカプセル化しUSBデバイスサーバ103に向けて送信する。USBデバイスサーバ103は、これを受信すると、カプセル化を解除し、コマンドやデータを抽出し、かかるコマンドやデータをUSBデバイス104へ与える。このようにしてUSBデバイスサーバ103のシステムは、ホストコンピュータ101a、101b、101cからネットワーク102を経由したUSBデバイス104のリモートコントロールを可能としている。逆にホストコンピュータ101a、101b、101cがUSBデバイス104からデータを受信する場合は、前述した送信プロセスとは逆の方法で、動作している。なお、ここで解説したUSBデータの送受信のプロセスは、後述する図1,4におけるUSBデバイスサーバ部501の動作に相当する。
【実施例】
【0023】
図3は本発明の実施例1における壁に取付け可能な電源コンセント型周辺機器サーバの接続態様例を示す。壁に取付け可能な電源コンセント型周辺機器サーバ301と、USBデバイスであるプリンタ302とは、電源ケーブル303およびUSBケーブル304を介して接続されている。プリンタ302は、電源ケーブル303を介して電力を供給されており、またUSBケーブル304を介して、印刷ジョブなどのデータを送受信する。USBデバイスがバスパワーデバイスの場合、電源ケーブル303による接続は不要となる。なお、ビス止め、接着剤など壁に取り付けるための固定具については図示が省略されている。
【0024】
図2は本実施例による壁に取付け可能な電源コンセント型周辺機器サーバ301における前面の形態例を示す。前面は通常の壁に取付け可能な電源コンセントに類似であるが、給電口(電源供給手段)402の他に、USBホストインタフェース(データ接続手段)403が備えられている。
【0025】
図1は本実施例による壁に取付け可能な電源コンセント型周辺機器サーバ301のハードウェア系統を示す概略構成図である。例えば壁中に配設された外部電灯線504は、通常は商用電源であって、100Vの電力を供給している。この外部電灯線504は、電源分岐手段503に接続されている。電源分岐手段503は、外部電灯線504より供給される電力を並列分岐させるものである。分岐された電力のうち少なくとも1つは、電源コンセント402に接続される。そして他方に分岐された電力は、交流・直流の変換装置である電源整流回路502に供給され、ここで交流100Vから、例えば直流5VなどUSBデバイスサーバ部501およびネットワーク接続手段506を動作させるのに必要な直流電圧に変換され、USBデバイスサーバ部501およびネットワーク接続手段506に供給される。一方、ネットワーク接続手段506は、 例えば壁中に配設されているネットワークケーブル505に接続されている。ネットワーク接続手段506は、物理的なネットワークインタフェースだけでなく、ネットワークの代表的なプロトコルであるTCP/IPなどの処理も行うことにより、ネットワークとのデータの送受信を制御する。USBデバイスサーバ部501は、USBホストインタフェース403に接続されるUSBデバイスとの間で送受信されるデータと、ネットワーク接続手段506経由でやりとりするネットワークで送受信されるデータのフォーマットを互いに変換するものである。即ち、USBデバイスサーバ部501は、先述したUSBデバイスサーバの解説における、USBデータの送受信プロセスを実行するものであり、特許請求の範囲におけるデータ変換手段の具体例である。
【0026】
ユーザがUSBデバイス例えばプリンタをネットワークで使用するに当たっては、図3に示すように壁に取付け可能な電源コンセント型周辺機器サーバ301とプリンタ302とをUSBケーブル304および電源ケーブル303で接続しさえすればよい。なお、プリンタ302がバスパワーデバイスの場合、USBケーブルを図1に示すUSBホストインタフェース403に接続するだけで利用可能であり、電源コンセント402は、別のデバイスに使用することができる。
【0027】
図4は実施例2のハードウェア系統を示す概略構成図である。なお、構成要素の殆どは実施例1と同じであるため、差異についてのみ説明する。本実施例では、ネットワークへの接続手段を無線ネットワーク接続手段602としており、アンテナ603を介して、他のネットワークに接続する。なお、図では、アンテナ603を内蔵タイプとしたが、外部に露出するタイプでも良い。本実施例は、無線手段によりネットワークへ接続するので、無線ネットワーク接続手段602は、実施例1のネットワーク接続手段506と同様にTCP/IPなどのプロトコル処理に加えて、アンテナ603によって送受信される無線信号とネットワーク信号とを相互に変換するものである。なお、USBデバイスサーバ部501と同様に、無線ネットワーク接続手段602にも電源整流回路502から電力が供給される。ここで、内部配置設計にあたっては、無線信号が外部電灯線504を経由して漏洩することのない様、各構成部分同士の配置や、電源整流回路502における高周波ノイズフィルタおよびシールドの導入に留意すべきことは言うまでもない。
【0028】
ユーザは使用の際、実施例1と同様に、図4に示す電源コンセント402およびUSBホストインタフェース403をUSBデバイスに接続しさえすればよい。USBデバイスがバスパワーデバイスの場合においても同様で、USBホストインタフェース403にさえ接続すれば、USBデバイスがネットワークで利用できる。
なお、無線の規格には、IEEE802.11aやIEEE802.11bおよびIEEE802.11gなどがあるが、本発明は無線規格に依存するものではなく、どのような無線手段も採用することが可能である。
【0029】
図5は実施例3によるテーブルタップ型周辺機器サーバ701の外観を示す。テーブルタップの主平面上に電源コンセント402とUSBホストインタフェース403が設けられている。電力は、通常、壁などに埋め込まれている電源コンセント(図示せず)に電源プラグ702を接続することで受電する。壁内部では、この電源コンセントに外部電灯線が接続されているため、テーブルタップ型周辺機器サーバ701は、電源コンセントから電源プラグ702を経由して商用電力を受電することができる。なお、内部的なハードウェア構造は実施例2と同じである。受電手段である電源プラグ702がフレキシブルなケーブルを通じてテーブルタップ型周辺機器サーバ本体に接続されている。実施例2と同じく、ネットワークへの接続手段を無線手段としていることから、ネットワークケーブルが必要なく、無線手段にてネットワークに接続することができる。
【0030】
ユーザは使用の際、電源プラグ702を壁などに埋め込まれている電源コンセントに接続し、電源コンセント402およびUSBホストインタフェース403をUSBデバイスに接続することで、ネットワークで利用可能になる。テーブルタップ型としていることで、自由に取り外しが可能であり、要望に応じて任意の場所で利用することができる。
なお、実施例2と同じく、本発明も無線規格に依存するものではなく、どのような無線手段も採用することが可能である。
【0031】
図6は本実施例4による電源コンセント差込型周辺機器サーバ901の外観を示す。
実施例3との違いは受電手段の形態のみであって、その他の構成に差異はない。よって、本実施例では実施例3との差異のみを説明する。本実施例は、電源コンセント差込型周辺機器サーバであり、受電手段である電源プラグ902が周辺機器サーバ本体の裏面から突出した状態で使用する。このため、壁に埋め込まれている電源コンセント等に直接本体を差し込み利用することができる。なお、この電源プラグ902は、周辺機器サーバ901に対して固定的に設けられている必要はなく、電源プラグ902と周辺機器サーバ901の接合部分を支点に電源プラグ902を回転可能とし、使用しないときは電源プラグ902が周辺機器サーバ901のケース内に格納できるような構成としても良い。
【0032】
ユーザは使用の際、電源プラグ902を壁などに埋め込まれている電源コンセントに接続し、電源コンセント402およびUSBホストインタフェース403をUSBデバイスに接続することで、ネットワークで利用可能になる。電源コンセント差込型としていることで、自由に取り外しが可能であり、要望に応じて任意の場所で利用することができる。なお、実施例2,3と同じく、本発明も無線規格に依存するものではなく、どのような無線手段も採用することが可能である。
【0033】
前述した実施例から明らかな通り、本発明はUSBデバイスサーバ部501やUSBホストインタフェース403に依存しない。即ち、USBデバイスサーバ部501は、これに限らずプリントサーバやその他サーバ手段に置き換えることが可能であり、USBホストインタフェース403もこれに限らず、IEEE1394やIEEE1284などのその他インタフェースに置き換えることも可能である。また、本実施例では、電源コンセント402およびUSBホストインタフェース403がそれぞれ1つの場合を図示したが、電源分岐手段503の分岐数を増やしたり、USBハブ等を内蔵することで、これらを複数設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施例1のハードウェアの系統を示す概略構成図。
【図2】実施例1の外面例示図。
【図3】実施例1の接続態様例示図。
【図4】実施例2のハードウェアの系統を示す概略構成図。
【図5】実施例3の外観例示図。
【図6】実施例4の外観例示図。
【図7】USBデバイスサーバを使用したネットワーク構成例示図。
【図8】公知例によるプラグ・コンセント見取図。
【図9】前記公知例を使った場合の周辺機器サーバと周辺機器との接続例示図。
【符号の説明】
【0035】
101 ホストコンピュータ 102 ネットワーク
103、203、301、601、701、901 周辺機器サーバ
104、204、302 USBデバイス(周辺機器ないしプリンタ)
201、202 電源コンセント 205 特殊ケーブル
206 データ接続ケーブル 207 電源ケーブル
303 電源ケーブル 304 USBケーブル
402 電源供給手段 403 データ接続手段
501 データ変換手段 502 電源整流回路 503 電源分岐手段
504 外部電灯線 505 ネットワークケーブル
506 ネットワーク接続手段
602 無線ネットワーク接続手段 603 アンテナ
702、902 電源プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電灯線(504)に接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段(503)と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段(402)と、前記電源分岐手段に接続され、これより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路(502)と、ネットワークケーブル(505)に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、ネットワークとデータ通信を行うネットワーク接続手段(506)と、前記ネットワーク接続手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータと前記ネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段(501)と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段(403)とを備えていることを特徴とする、電源コンセント型周辺機器サーバ。
【請求項2】
外部電灯線(504)に接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段(503)と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段(402)と、前記電源分岐手段に接続され、これより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路(502)と、前記電源整流回路から給電を受け、無線手段によりネットワークとデータ通信を行う無線ネットワーク接続手段(602)と、前記無線ネットワーク手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータと前記ネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段(501)と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段(403)とを備えていることを特徴とする、電源コンセント型周辺機器サーバ。
【請求項3】
電源からの受電手段(702)と、前記受電手段にケーブルを介して接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段(503)と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段(402)と、前記電源分岐手段に接続され、これにより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路(502)と、前記電源整流回路から給電を受け、無線手段によりネットワークとデータ通信を行う無線ネットワーク接続手段(602)と、前記無線ネットワーク手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータとネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段(501)と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段(403)を備えていることを特徴とする、テーブルタップ型周辺機器サーバ。
【請求項4】
電源からの受電手段(902)と、前記受電手段に直接接続され、これより供給される電力を1または複数に分岐させる電源分岐手段(503)と、前記電源分岐手段に接続され、周辺機器に対し電力を供給する1または複数の電源供給手段(402)と、前記電源分岐手段に接続され、これにより供給される交流電力を所定の直流電力に変換する電源整流回路(502)と、前記電源整流回路から給電を受け、無線手段によりネットワークとデータ通信を行う無線ネットワーク接続手段(602)と、前記無線ネットワーク手段に接続され、前記電源整流回路から給電を受け、前記周辺機器との間で送受信するデータと前記ネットワークとの間で送受信するデータを相互に変換するデータ変換手段(501)と、前記データ変換手段に接続され、前記周辺機器とデータ通信を行う1または複数のデータ接続手段(403)を備えていることを特徴とする、電源コンセント差込型周辺機器サーバ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−15723(P2008−15723A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185127(P2006−185127)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(500112146)サイレックス・テクノロジー株式会社 (74)
【Fターム(参考)】