説明

味覚のサンプリング方法及び製品

【解決手段】 或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための方法。目的の製品とは異なる供試フィルムが、目的の製品の印刷広告、目的の製品のダイレクトメール広告、目的の製品を広告する印刷媒体の挿入、消費者の購買地点に配置されている自販機、消費者の購買地点に配置されている陳列物、目的の製品のクーポン券、目的の製品を試験的にマーケティングするためのチャネル、別の製品を含むパッケージ内に入っている目的の製品の広告、又は、別の製品が入っているパッケージの外側に取り付けられている目的の製品の広告、というチャネルの内の少なくとも1つを使って、消費者に提供される。供試フィルムには、少なくとも1つの水溶性ポリマーが入っている。供試フィルムは、消費者の口内に付着し、溶けて、目的の製品の風味に似たものを消費者に伝える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、食料又は飲料製品の風味をサンプルマーケティングするための方法及び製品に関する。
【背景技術】
【0002】
食料及び飲料産業は巨大産業であり、2004年には、領収高は5870億ドルを超え、広告費は60憶ドルに上っている。食品業界の競争は激しく、マーケティング予算は増大し続けている。しかしながら、製造業者の間では、広告費が無駄であると分かって、落胆する傾向が増えている。大部分の広告費は、テレビの放送時間や他の視覚的媒体に費やされている。この戦略は、全情報の50−55%が視覚的に処理された後では視覚的情報を処理する能力が顕著に低下するという事実によって、限られた有効性しか持ち得ない。このことは、製品のマーケティングをする際に、感覚的マーケティング、又は、非視覚的刺激に頼るマーケティング形態が非常に重要且つ有効であるという事実を示している。
【0003】
別の、非常に効果的なマーケティング戦略が、サンプル配布という戦略である。消費者がこれまで購入したことのない製品のサンプルを実際に消費者に提供すると、消費者がその製品を購入する公算を著しく増大させる。消費者の85%が、サンプルを理由に新製品を買うのに対して、テレビ広告を理由に買うのは67%であることが報告されている。更に、買い物客の71%は、サンプル配布を、銘柄を切り替える主要な理由と認めた。食料及び飲料業界のマーケティングに、試食という要素を持ち込むことができる製品は、非常に上手く受け入れられると期待されている。
【0004】
これまで、食料及び飲料の製造業者、卸売り業者、及び小売店には、自分たちの製品に費用対効果に優れたサンプルマーケティングを使用するマーケティング法が存在していなかった。個人的に行われる伝統的なサンプル配布は存在するが、それは、多くの場合、極端に費用が掛かり、普通は、購買地点の環境で行わなければ十分な効果が無い。マーケットに欠けているのは、食料及び飲料のマーケティング業者が、自分たちの製品を潜在的な消費者の口と心に入れるために用いることのできる安価なサンプル配布法である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための方法に関する。目的の製品とは異なる供試フィルムが、目的の製品の印刷広告、目的の製品のダイレクトメール広告、目的の製品を広告する印刷媒体の挿入、消費者の購買地点に配置されている自販機、消費者の購買地点に配置されている陳列物、消費者に提供される目的の製品のクーポン券、目的の製品を試験的にマーケティングするためのチャネル、別の製品を含むパッケージ内に入っている目的の製品の広告、又は、別の製品が入っているパッケージの外側に取り付けられている目的の製品の広告、というチャネルの内の少なくとも1つを使って消費者に提供される。供試フィルムには、少なくとも1つの水溶性ポリマーが入っている。供試フィルムは、消費者の口内に付着し、溶けて、目的の製品の風味に似たものを消費者に伝える。
【0006】
供試フィルムは、随意的に、供試フィルムが消費者の口内に付着して溶けるときに消費者に涼感を生じさせる吸熱剤、供試フィルムが消費者の口内に付着して溶けるときに消費者に熱感を生じさせる発熱剤、及び/又は、供試フィルムが消費者の口内に付着して溶けるときに消費者に発泡感を生じさせる少なくとも1つのカプセル封入剤を含んでいる。或る実施形態では、発泡感は、二酸化炭素源と酸源の反応によって作り出される。
【0007】
別の態様によれば、本発明は、或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための方法に関する。目的の製品に関する風味の情報は、製品をマーケティングしたい当事者から受け取る。風味の情報を使って、目的の製品とは異なる複数の個別の供試フィルム条片が製造される。個別の供試フィルム条片は、消費者に提供される。個別の供試フィルム条片それぞれには、少なくとも1つの水溶性ポリマーが含まれており、各供試フィルム条片は、消費者の口内に付着して溶けて、目的の製品の風味に似たものを消費者に伝える。
【0008】
更に別の態様によれば、本発明は、或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための印刷された媒体に関する。少なくとも1つの供試フィルム条片は、印刷された媒体に取り付けられている。供試フィルム条片は、目的の製品とは異なっており、少なくとも1つの水溶性ポリマーが入っている。供試フィルム条片は、消費者の口内に付着して溶けて、目的の製品の風味に似たものを消費者に伝える。印刷された媒体には、更に、目的の製品に関連する印刷された広告メッセージが含まれている。印刷された媒体の例には、目的の製品の雑誌広告やダイレクトメールの広告が含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、マーケティングの領域に味覚を持ち込んだ新しいマーケティングの方法である。本発明の方法は、容易に搬送可能で、消費者が馴染んでいる食用フィルム条片の媒体に、目的の風味を複製することを含んでいる。本過程は、更に、冷却効果を付与する吸熱反応、加熱効果を作り出す発熱反応、又は発泡効果を作り出す酸−塩基反応の様な製品の経験を擬似する働きをする特殊な効能を加える機会を提供する。本発明は、食料及び飲料の製造業者とマーケティング業者が、自分たちの製品の風味を消費者に対して費用を掛けずにサンプルマーケティングできるようにしている。
【0010】
一例として、或る飲料会社が、本発明を使用してそのコーラソーダをマーケティングするのに関心を持っている状況を考えてみよう。本発明のマーケティング法を使用すると、コーラソーダの風味は、吸熱及び発泡効果を食用フィルム条片へ導入することを含め、食用フィルム条片に複製される。消費者は、この条片を口に入れたとき、冷たい発泡感のあるコーラ風味のソーダの複製を味わう。コーラ風味のソーダを複製している食用フィルム条片は、印刷広告の挿入物の一部として、ダイレクトメール品の一部として、購買地点の自販機で、及び試験的マーケティング品として、を含め、コーラ製品自体をマーケティングするための数多くの異なるやり方で配布し使用することができる。
【0011】
図1は、本発明による、或る風味を有する目的の製品(例えば、コーラ風味のソーダ、又は他の何らかの食品又は飲料)を消費者に対してマーケティングするための方法100を示す流れ図を示している。ステップ110では、目的の製品に関する風味の情報を、目的の製品のマーケティングを望んでいる当事者(例えば、目的の製品の製造業者又は販売業者)から受け取る。或る実施形態では、風味の情報は、目的の製品を製造するのに用いられる実際の風味ミックスのレシピを含んでいる。ステップ120では、風味の情報(例えば、風味ミックス)を使って、食用フィルムに組み込まれる化合物を、食用フィルムが消費者の口内で溶けるときに食用フィルムが目的の製品の風味に似たものを消費者に伝えるように、生成する。目的の製品の風味に似たものを伝えるその様な食用フィルム条片の化合物を生成するための方法は、当技術では周知である。その様な幾つかの方法は、例えば、Kitaらへの米国特許第6,834,530号、及びDavidsonらへの米国特許出願第2004/0260617号に教示されており、両者を参考文献としてその全体をここに援用し、ウェブサイトは、http://www.fks.com/flavors/tech/Science%20of%20Flavor%20Creation.asp;http://www.preparedfoods.com/CDA/ArticleInformation/coverstory/BNPCoverStoryItem/0,1229,113836,00.html.である。
【0012】
ステップ130では、複数の個別の食用フィルム条片が、ステップ120で生成された適量の化合物を各食用フィルム条片に含ませることによって製造される。適した食用フィルム条片を生成するための方法は、当技術分野では周知であり、例えば、Berryらへの米国特許第6,824,829号、Leungらへの同第6,596,298号、及びBerryらへの同第6,824,829号に教示されており、その全てを参考文献としてここに援用し、Leungらへの米国特許出願第20030054034号、Kulkarniらへの同第20030211136号、Mistryへの同第20040180110号、Ramjiらへの同第20040202698号、Rauらへの同第20040223921号、Pearceらへの同第20040247746号、Pesceらへの同第20040081680号、Corriveauらへの同第20040043134号、及びPearceらへの同第20030224090号に教示されており、その全てを参考文献としてここに援用する。ステップ130で生成される個別の供試フィルム条片それぞれは、目的の製品とは異なっており、少なくとも1つの水溶性ポリマーが含まれており、各供試フィルム条片は、消費者の口内に付着し、溶けて、目的の製品の風味に似たものを消費者に伝える。本発明と共に使用するのに適した水溶性ポリマーの例には、プルラン、ヒドロキシプロプリメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、トラガカントゴム、グアーゴム、アカシアゴム、天然種ゴム、ローカストゴム、タラゴム、ガッチゴム、アガーゴムとザンタンゴム、アラビアゴム、ポリアクリル酸、メチルメタアクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、アミラーゼ、高アミラーゼスターチ、ヒドロキシプロピレート高アミラーゼスターチ、デキストリン、ペクチン、キチン、キトサン、レバン、エリシナン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパクイソレート、乳漿タンパクイソレート、カゼイン、アルギン酸カルシウム、カラギーナン、マルトデキストリン、及びそれらの混合物が含まれる。
【0013】
随意的に、ステップ140では、消費者の口内で目的の製品によって生じる効果に関する別の情報が、目的の製品のマーケティングを望んでいる当事者から送られてくる。或る実施形態では、効果の情報は、目的の製品によって消費者の口内に生じる温度効果(例えば、冷たい又は熱い)又は発泡効果(例えば、泡立ち)を含んでいる。ステップ140では、この効果の情報を使って、食用フィルム条片に含ませる1つ又は複数の別の化合物を、食用フィルムが消費者の口内で溶けるときに食用フィルムが目的の製品の効果(例えば、冷たい、熱い、発泡性)に似たものを消費者に伝えるように、生成する。食用フィルム条片に含ませることができ、供試フィルムが消費者の口内に付着して溶けるときに消費者に冷感を生じさせるのに用いられる吸熱剤の例には、糖アルコールと多価アルコールが含まれる。芳香族アルデヒドは、食用フィルム条片に含ませることができ、供試フィルムが消費者の口内に付着して溶けるときに消費者に加熱感を生じさせるのに用いられる発熱剤の一例である。風味剤を供試フィルムに含ませて、供試フィルムが消費者の口内に付着して溶けるときに消費者に冷感又は温感を作り出すこともできる。冷感を提供するのに用いられるその様な風味剤の例には、メントール、メンチルラクテート、メンチルエトキシアセテート、メントングリセリンアセタール、3−1メントキシプロパン−1、2−ジオール、エチル1−メンチルカーボネート、(1S,3S,4R)−p−メント−8−エン−3−オール、メチルピロリドンカルボキシレート、N−置換−p−メンタン−3−カルボキサミドN−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、アクリルカルボキサミド、N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、ケタール冷却材、0.02−0.06ppm4−メチル−3−(1−ピロリジニル)−2[5H]−フラノン、1.5−3.0ppm5−メチル−4−(1−ピロリジニル)−3−[2H]−フラノン、2.0−4.0ppm4、5−ジメチル−3−(1−ピロリジニル)−2[5H]−フラノン、及び1−メントン−1d−イソメントングリセリンケタールが含まれており、温感を提供するのに用いられる風味剤には、(E)−オシメン、カプサイシン、ピペリン、及びイソチオシアネートが含まれている。別の例では、カプセル封入剤を食用フィルム条片に含ませることができ、供試フィルムが消費者の口内に付着して溶けるとき消費者に発泡感を生じさせるのに用いられる。発泡感は、二酸化炭素源(例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及びそれらの混合物)と酸源(例えば、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、及びそれらの混合物)の反応によって作られる。
【0014】
ステップ150では、個々の供試フィルム条片それぞれが包装され、消費者の購買地点に配置されている自販機(ステップ160)、目的の製品のダイレクトメール広告(ステップ162)、目的の製品の印刷広告(ステップ164)、又は目的の製品を試験的にマーケティングするためのチャネル(ステップ166)を含む、様々な異なるマーケティングチャネルの内の1つ又はそれ以上を使って消費者に配布される。フィルム購買地点(ステップ160)で使用するためのフィルム条片は、糸巻き状に包装され、購買地点の自販機に嵌め込むように送り出されるのが望ましい。目的の製品のダイレクトメール広告(ステップ162)、目的の製品の印刷広告(ステップ164)、又は、目的の製品を試験的にマーケティングするためのチャネル(ステップ166)に使用するためのフィルム条片は、個別に包装されるのが望ましい。
【0015】
代わりに、個別の供試フィルム条片を、異なる製品を含んだパッケージの中に入れて、目的の製品の広告として包装し、消費者に配布してもよい。例えば、シリアルとは異なる、目的の食料又は飲料の製品を勧めるために、1つ又は複数の個別包装されたフィルム条片を、景品としてシリアルの箱の中に入れてもよい。更に別の実施形態では、個々の供試フィルム条片が、別の製品が入っているパッケージの外側に取り付けられて、目的の製品の広告として、包装され消費者に配布される。例えば、瓶の中に入っているソーダとは異なる目的の食料又は飲料製品を勧めるために、1つ又は複数の個別包装されたフィルム条片を、景品としてソーダ瓶の頚状部に取り付けてもよい。図4は、本発明のこの実施形態によるフィルム条片を包装し配布するための小袋400を示している。小袋400には、小袋を瓶の頚状部(図示せず)に取り付けるための開口402が設けられている。
【0016】
目的の製品を広告している印刷媒体挿入物は、個別の供試フィルム条片が包装されて消費者に配布される別のマーケティングチャネルである。例えば、雑誌及び新聞への挿入物を作成するために、個別の供試フィルム条片をカードストックに載せ、その後で包んでもよい。カードストック又は挿入物と関係する他の印刷物には、目的の製品を勧める印刷された情報が含まれている。
【0017】
消費者の購買地点に配置される陳列物は、個別の供試フィルム条片が包装されて消費者に配布されるもう1つのマーケティングチャネルである。例えば、個別の供試フィルム条片は、目的の製品を勧めるために、購買地点に吊り下げられる小袋の中に包まれ、又は入れられている。図5は、本発明のこの実施形態によるフィルム条片を包装し、配布するための小袋500を示している。小袋500には、小袋を、販売地点に配置されているフック又は棒(図示せず)から吊り下げるための開口502が設けられている。
【0018】
次に図2は、本発明による、先に述べた様に形成され、包装210で個別に包装されている供試フィルム条片200を示している。包装210は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、マイラー、アルミニウム箔、及びセルロースを含む何らかの適した材料で形成されており、中には、既知の自動包装技術を使って各食用フィルム条片が包装されている。包装210は、目的の製品に関係する文または画像230を含んでいる。或る実施形態では、各食用フィルム条片は、大きさが、約0.75−1.0”(約19−25.4mm)x1.0−1.5”(約25.4mm−38mm)であり、0.875”x1.25”(約22.2x31.8mm)であるのが望ましい。
【0019】
次に図3は、本発明の或る実施形態による、或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための、雑誌/新聞広告又は挿入物、購買地点の陳列物、又はダイレクトメール広告の様な印刷された媒体300を示す図である。少なくとも1つの包まれた供試フィルム条片240が、印刷された媒体300に連結又は固定されている。印刷された媒体300には、目的の製品に関係する印刷された広告メッセージ310が含まれている。代わりに、印刷された媒体を、消費者に提供される店のクーポン券に添えるか、又はそれに連結させて、消費者が目的の製品を割引して購入するのに使用できるようにしてもよい。
【0020】
最後に、当業者には理解頂けるように、上記実施形態には、本発明の広範な概念から逸脱することなく変更を施すことができる。従って、本発明は、開示している具体的な実施形態に限定されるのではなく、特許請求の範囲に定義されている本発明の精神と範囲に含まれる修正を包含するものと理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明による、或る風味を有する目的の製品を消費者にマーケティングするための方法を示す流れ図である。
【図2】本発明による、包装紙に個別包装されている供試フィルム条片を示す概略図である。
【図3】本発明による、或る風味を有する目的の製品を消費者にマーケティングするための雑誌広告又はダイレクトメールの広告の様な、印刷された媒体を示す概略図である。
【図4】本発明による、食用フィルム条片を包装し配布するための小袋を示しており、小袋には、小袋を瓶の頚状部に取り付けるための開口が設けられている。
【図5】本発明による、食用フィルム条片を包装し配布するための小袋500を示しており、小袋には、小袋(中にフィルム条片が入っている)を、目的の製品の購買地点に小袋を吊るすための開口が設けられている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための方法において、
供試フィルムを前記消費者に提供する段階であって、前記供試フィルムは、前記目的の製品とは異なっており、前記供試フィルムには、少なくとも1つの水溶性ポリマーが入っており、前記供試フィルムは、前記消費者の口内に付着し、溶けて、前記目的の製品の風味に似たものを前記消費者に伝える、供試フィルムを提供する段階を含んでおり、
前記供試フィルムは、前記目的の製品の印刷広告、前記目的の製品のダイレクトメール広告、前記目的の製品を広告する印刷媒体の挿入、前記消費者の購買地点に配置されている自販機、前記消費者の購買地点に配置されている陳列物、前記消費者に提供される前記目的の製品のクーポン券、前記目的の製品を試験的にマーケティングするためのチャネル、別の製品を含むパッケージ内に入っている前記目的の製品の広告、又は、別の製品が入っているパッケージの外側に取り付けられている前記目的の製品の広告、というチャネルの内の少なくとも1つを使って、消費者に提供される、方法。
【請求項2】
前記水溶性ポリマーは、プルラン、ヒドロキシプロプリメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、トラガカントゴム、グアーゴム、アカシアゴム、天然種ゴム、ローカストゴム、タラゴム、ガッチゴム、アガーゴムとザンタンゴム、アラビアゴム、ポリアクリル酸、メチルメタアクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、アミラーゼ、高アミラーゼスターチ、ヒドロキシプロピレート高アミラーゼスターチ、デキストリン、ペクチン、キチン、キトサン、レバン、エリシナン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパクイソレート、乳漿タンパクイソレート、カゼイン、アルギン酸カルシウム、カラギーナン、マルトデキストリン、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記供試フィルムは、前記供試フィルムが前記消費者の口内で溶けるときに、前記目的の製品の風味を前記消費者に再現する1つ又は複数の風味剤を更に含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記風味剤の内の少なくとも1つはカプセル封入されている、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記供試フィルムには、前記供試フィルムが前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に冷感を生じさせる吸熱剤が入っている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記吸熱剤は、糖アルコールと多価アルコールで構成されるグループから選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記供試フィルムには、前記供試フィルムが前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に熱感を生じさせる発熱剤が入っている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記発熱剤は、芳香族アルデヒドである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記供試フィルムには、前記供試フィルムが前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に冷感を生じさせる風味剤が入っている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記供試フィルムには、前記供試フィルムが前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に熱感を生じさせる風味剤が入っている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記供試フィルムには、前記供試フィルムが前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に発泡感を生じさせる少なくとも1つのカプセル封入剤が入っている、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記発泡感は二酸化炭素源と酸源の反応によって作られる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記二酸化炭素源は、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記酸源は、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための方法において、
前記目的の製品に関する風味の情報を、前記製品のマーケティングを望んでいる当事者から受け取る段階と、
前記風味の情報を使って、前記目的の製品とは異なる複数の個別の供試フィルム条片を製造する段階と、
前記個別の供試フィルム条片を前記消費者に提供する段階であって、前記個別の供試フィルム条片それぞれには、少なくとも1つの水溶性ポリマーが入っており、前記供試フィルム条片それぞれは、消費者の口内に付着し、溶けて、前記目的の製品の風味に似たものを前記消費者に伝える、前記個別の供試フィルム条片を提供する段階と、から成る方法。
【請求項16】
前記水溶性ポリマーは、プルラン、ヒドロキシプロプリメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、トラガカントゴム、グアーゴム、アカシアゴム、天然種ゴム、ローカストゴム、タラゴム、ガッチゴム、アガーゴムとザンタンゴム、アラビアゴム、ポリアクリル酸、メチルメタアクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、アミラーゼ、高アミラーゼスターチ、ヒドロキシプロピレート高アミラーゼスターチ、デキストリン、ペクチン、キチン、キトサン、レバン、エリシナン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパクイソレート、乳漿タンパクイソレート、カゼイン、アルギン酸カルシウム、カラギーナン、マルトデキストリン、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
各供試フィルム条片は、前記供試フィルムが前記消費者の口内で溶けるときに、前記目的の製品の風味を前記消費者に再現する1つ又は複数の風味剤を更に含んでいる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記風味剤の内の少なくとも1つはカプセル封入されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記供試フィルム条片それぞれには、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に冷感を生じさせる吸熱剤が入っている、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記吸熱剤は、糖アルコールと多価アルコールで構成されるグループから選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記供試フィルム条片それぞれには、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に熱感を生じさせる発熱剤が入っている、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記発熱剤は芳香族アルデヒドである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記供試フィルムには、前記供試フィルムが前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に冷感を生じさせる風味剤が入っている、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記供試フィルムには、前記供試フィルムが前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に熱感を生じさせる風味剤が入っている、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
前記供試フィルム条片それぞれには、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に発泡感を生じさせる少なくとも1つのカプセル封入剤が入っている、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記発泡感は二酸化炭素源と酸源の反応によって作られる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記二酸化炭素源は、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記酸源は、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
或る風味を有する目的の製品を消費者に対してマーケティングするための印刷された媒体において、
前記印刷された媒体に固定されている少なくとも1つの供試フィルム条片であって、前記供試フィルム条片は、前記目的の製品とは異なっており、前記供試フィルムには、少なくとも1つの水溶性ポリマーが入っており、前記供試フィルム条片は、前記消費者の口内に付着して溶けて、前記目的の製品の風味に似たものを前記消費者に伝える、供試フィルム条片を備えており、
前記印刷された媒体には、更に、前記目的の製品に関係する印刷された広告メッセージが含まれている、印刷された媒体。
【請求項30】
前記印刷された媒体は、雑誌広告、新聞広告、雑誌の挿入物、又は新聞の挿入物の内の少なくとも1つに相当する、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項31】
前記印刷された媒体は、ダイレクトメール広告に相当する、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項32】
前記印刷された媒体は、前記目的の製品とは異なる製品を含むパッケージ内に入っている前記目的の製品の広告に相当する、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項33】
前記印刷された媒体は、前記目的の製品とは異なる製品を含むパッケージの外側に取り付けられている前記目的の製品の広告に相当する、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項34】
前記印刷された媒体は、前記印刷された媒体を瓶の頚状部に取り付けるための開口を含んでいる、請求項33に記載の印刷された媒体。
【請求項35】
前記印刷された媒体は、購買地点の陳列物に相当する、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項36】
前記印刷された媒体は、前記印刷された媒体を、前記目的の製品の購買地点の軸又はフックから吊り下げるための開口を含んでいる、請求項35に記載の印刷された媒体。
【請求項37】
前記印刷された媒体は、前記目的の製品を割引価格で購入するためのクーポン券を含んでいる、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項38】
前記水溶性ポリマーは、プルラン、ヒドロキシプロプリメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、トラガカントゴム、グアーゴム、アカシアゴム、天然種ゴム、ローカストゴム、タラゴム、ガッチゴム、アガーゴムとザンタンゴム、アラビアゴム、ポリアクリル酸、メチルメタアクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、アミラーゼ、高アミラーゼスターチ、ヒドロキシプロピレート高アミラーゼスターチ、デキストリン、ペクチン、キチン、キトサン、レバン、エリシナン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパクイソレート、乳漿タンパクイソレート、カゼイン、アルギン酸カルシウム、カラギーナン、マルトデキストリン、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項39】
各供試フィルム条片は、前記供試フィルムが前記消費者の口内で溶けるときに、前記目的の製品の風味を前記消費者に再現する1つ又は複数の風味剤を更に含んでいる、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項40】
前記風味剤の内の少なくとも1つはカプセル封入されている、請求項39に記載の印刷された媒体。
【請求項41】
前記供試フィルム条片には、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に冷感を生じさせる吸熱剤が入っている、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項42】
前記吸熱剤は、糖アルコールと多価アルコールで構成されるグループから選択される、請求項41に記載の印刷された媒体。
【請求項43】
前記供試フィルム条片には、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に熱感を生じさせる発熱剤が入っている、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項44】
前記発熱剤は芳香族アルデヒドである、請求項43に記載の印刷された媒体。
【請求項45】
前記供試フィルム条片には、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に発泡感を生じさせる少なくとも1つのカプセル封入剤が入っている、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項46】
前記発泡感は、二酸化炭素源と酸源の反応によって作られる、請求項45に記載の印刷された媒体。
【請求項47】
前記二酸化炭素源は、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項46に記載の印刷された媒体。
【請求項48】
前記酸源は、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される、請求項46に記載の印刷された媒体。
【請求項49】
前記供試フィルムには、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に冷感を生じさせる風味剤が入っている、請求項29に記載の印刷された媒体。
【請求項50】
前記供試フィルム条片には、前記供試フィルム条片が前記消費者の口内に付着して溶けるときに、前記消費者に熱感を生じさせる風味剤が入っている、請求項29に記載の印刷された媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−530614(P2008−530614A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555217(P2007−555217)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/004598
【国際公開番号】WO2006/086560
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(507269164)ファースト・フレイバー・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】