呼吸マスクシーリングインターフェース
本発明は、ユーザーに対し呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部分として使用するためのシーリングインターフェースに関する。シーリングインターフェースは、フォームまたはゲル内部クッションおよび薄い弾性ゴム外側シースを含む。内部クッションの顔側面は外部シースを弾性的に支持する。内部クッションはその顔側面上に形成された鋸歯状プロファイルを有する。鋸歯状プロファイルは、内部クッションの周囲上に頂点を有する少なくとも1つの歯で構成されている。頂点は、内部クッションの周囲内で2つの谷部の間に位置づけられている。使用中、鋸歯状プロファイルの各歯の頂点は外部シースと支持接触状態にある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するための患者シーリングインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば睡眠時無呼吸またはいびきなどの数多くの慢性的軽度疾患を緩和するために、フェースマスクなどのインターフェースを介してユーザーに対し呼吸ガスの流れを提供することが知られている。フェースマスクなどのインターフェースを介してユーザーに気体流を供給することが抱える1つの問題点は、マスクと顔の間で良好なシールを形成することが困難であり得るという点にある。マスクは多くの場合、ユーザーの頭部に装着されるヘッドギヤによりユーザーの顔に対し所定の場所に保持される。使用中、ヘッドギヤは過剰に締め付けられて、ユーザーの顔にマスクを不快な形で押し付けることになるかもしれない。あるいは、ヘッドギヤの締めつけが少なすぎるかまたはユーザーの頭部へのヘッドギヤの装着が緩すぎてマスクとユーザーの顔の間の有効なシールの形成が妨げられるかもしれない。
【0003】
先行技術のフェースマスクは、ユーザーの顔とマスクの間のシールを改善して、ユーザーとのシーリングインターフェースをより快適なものとすることを試みてきた。米国特許第7,308,895号明細書は、シール外部シースと内部クッションを有するマスクアセンブリについて記述している。内部クッションは、ユーザーの鼻梁上でより可撓性のあるシール接触を結果としてもたらす、隆起した鼻梁部分を有する。この隆起したブリッジ部分は、内部クッションの切抜き部分で形成され、この切抜きは、クッションのマスク本体側にある。
【0004】
米国特許第6,112,746号明細書は、ユーザーの顔に対して鼻マスクをシーリングさせるための鼻マスククッションについて記述している。クッションは、第1の膜と第2の膜を有する。第2の膜は、使用中、ユーザーの顔と接触する。第2の膜は第1の膜よりも薄く、マスクが使用されていない場合、第1の膜から離隔されている。第2の膜は、頬領域内よりも鼻梁内の方が大きい距離だけ第1の膜から離隔されている。
【0005】
特許明細書、その他の外部文書、またはその他の情報源への参照が指示されている本明細書において、この参照指示は一般に、発明の特徴について論述するための背景を提供することを目的としている。別段の具体的供述のないかぎり、このような外部文書に対する参照指示は、このような文書、またはこのような情報源が何らかの管轄権の下で先行技術であるかまたは当該技術分野における共通の一般知識の一部を成すことの承認としてみなされるべきものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、改善された患者のシーリングインターフェースを提供すること、または少なくとも、業界または一般大衆に有用な選択肢を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
シーリングインターフェースにある。
【0008】
好ましくは、鋸歯状プロファイルは、実質的に内部クッション第1側面の全周囲のまわりに延在している。
【0009】
好ましくは、シース第1側面とクッション第1側面は、鼻梁領域、上唇領域または顎先領域のいずれか一方そして鼻梁領域と上唇領域または顎先領域の間に延在する左頬領域および右頬領域を有し、かつ前記鋸歯状プロファイルは上唇領域または顎先領域内にある。
【0010】
好ましくは、前記鋸歯状プロファイルは左頬領域および右頬領域の各々の下部部分の中にある。
【0011】
好ましくは、前記鋸歯状プロファイルは鼻梁領域内にある。
【0012】
好ましくは、少なくとも1つの歯は少なくとも2つの収束側面を有し、各々の前記収束側面は1つの収束角を有し、収束角は少なくとも30度である。
【0013】
好ましくは、歯はある深さを有し、この深さはおよそ3mm〜10mmである。
【0014】
好ましくは、歯は基部を有し、この基部の幅はおよそ2mm〜20mmである。
【0015】
好ましくは、少なくとも1つの歯は内部クッションの中心に向かって内向きに整列しており、少なくとも1つの歯の一方の側面は内部クッションの顔側面と境界を接し、少なくとも1つの歯の反対側面は内部クッションの周囲壁の内側表面と境界を接し、前記少なくとも1つの歯の頂点は、周囲壁の内側表面と内部クッションの顔側面が遭遇する場所に形成されている。
【0016】
好ましくは、鋸歯状プロファイルは複数の歯を含み、使用中各々の前記歯は、シース第1側面と支持接触状態にある頂点を有する。
【0017】
好ましくは、各々の前記歯は1つの頂点を有し、隣接する歯の頂点間の距離は、およそ20mm未満である。
【0018】
好ましくは、各々の前記歯はある深さを有し、歯のピッチに対する歯の深さの比は少なくともおよそ0.3であり、ここでピッチとは隣接する歯の頂点間の距離である。
【0019】
好ましくは、鋸歯状プロファイルがその中央位置から、シーリングインターフェースの周囲に沿って延在する鋸歯状プロファイルの側面まで延在するにつれて、歯の深さは減少する。
【0020】
好ましくは、クッションは鋸歯状プロファイルの1つの歯であることから、内部クッションは複数の離隔したクッションを含んでいる。
【0021】
好ましくは、離隔されたクッションは、連結用要素によって連結される。
【0022】
好ましくは、内部クッションは、その周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有し、これら少なくとも2つの穴は内部クッションの顔側面を破断して前記穴の間に少なくとも1つの歯を作り出す。
【0023】
第2の態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、周囲壁、および内部クッションの顔側面に隣接する周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有している、
シーリングインターフェースにある。
【0024】
第3の態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションの顔側面内に少なくとも2つのキャビティを含む、
シーリングインターフェースにある。
【0025】
第4の態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのマスクアセンブリであって:
− マスク本体内部に前記呼吸ガスの流れを提供する入口を有し、この入口が、使用中ガス導管に接続されるように適合されているマスク本体と、
− マスク本体に結合されたシーリングインターフェースと、
を含むアセンブリであって、シーリングインターフェースが、
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
マスクアセンブリにある。
【0026】
本明細書中で使用されている「〜を含む(comprising)」という用語は、「少なくとも部分的に〜からなる」ことを意味する。「〜を含む(comprising)」という用語を含む本明細書の中の各記述を解釈する場合、この用語で始まるもの以外の特徴も同じく存在してよい。「を含む(compriseおよびcomprises)」などの関連用語も、同じ要領で解釈されるべきである。
【0027】
本発明は同様に、広義には、出願の明細書中で個別にまたは集合的に言及されているかまたは指示されている部品、要素および特徴、ならびに任意の2つ以上の前記部品、要素または特徴の任意のまたは全ての組合せであると言ってよく、本発明が関連する技術分野において公知の等価物を有する具体的整数が本明細書中で言及されている場合、このような公知の等価物は、あたかも個別に記述されているかのごとく本明細書中に内含されるものとみなされる。
【0028】
本発明の好ましい実施形態は単なる一例として、図面を参照して記述される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の患者のシーリングインターフェースと併用されるかもしれない持続的気道陽圧システムなどの、ユーザーに対し加熱した加湿ガス流を提供するためのシステムのブロック図である。
【図2】本発明のシーリングインターフェースを内含してよい鼻マスクの図である。
【図3】本発明のシーリングインターフェースを内含してよいフェースマスクの断面図である。
【図4a】先行技術のシーリングインターフェース内部クッションの斜視図である。
【図4b】矢印Aの方向で見た図4aの先行技術のシーリングインターフェース内部クッションの側面図である。
【図4c】矢印Bの方向で見た図4aの先行技術のシーリングインターフェース内部クッションの端面図である。
【図5a】本発明の第1の実施形態に係るシーリングインターフェース内部クッションである。
【図5b】本発明の第2の実施形態に係るシーリングインターフェース内部クッションである。
【図6a】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6b】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6c】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6d】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6e】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6f】内部クッションと外部シースの間にギャップを伴う先行技術のシーリングインターフェース配置を備えたフェースマスクの底面図である。
【図7a】ユーザーの顎先および顎のラインが示されている、本発明のシーリングインターフェースの一実施形態を内含するフェースマスクの底面図を示す。
【図7b】ユーザーの顎先および顎のラインが示されている、本発明のシーリングインターフェースの一実施形態を内含するフェースマスクの底面図を示す。
【図8a】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8b】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8c】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8d】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8e】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8f】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8g】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8h】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8i】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8j】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8k】矢印Dの方向で見た図8aの歯の形状の側面図である。
【図9】本発明のシーリングインターフェースクッションの好ましい実施形態の斜視図である。
【図10a】本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図10b】矢印Cの方向で見た図9aのシーリングインターフェースクッションの底面図である。
【図11】先行技術のマスクシーリングインターフェースと本発明のシーリングインターフェースクッションを内含するシーリングインターフェースとを比較する、漏出速度に関するデータを示すグラフである。
【図12a】本発明のシーリングインターフェースクッションを圧縮するのに必要とされる圧縮力の差を示すグラフである。
【図12b】本発明のシーリングインターフェースクッションを圧縮するのに必要とされる圧縮力の差を示すグラフである。
【図13a】内部クッションの壁を貫通する穴を伴う穴プロファイルを内含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図13b】内部クッションの壁を貫通する穴を伴う穴プロファイルを内含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図14a】使用中ユーザーの顔に面するシーリングインターフェースクッションの1側面内に穴またはキャビティを包含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図14b】矢印A上の図14aのシーリングインターフェースクッションの横断面図である。
【図14c】使用中ユーザーの顔に面するシーリングインターフェースクッションの1側面内に穴またはキャビティを包含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図14d】使用中ユーザーの顔に面するシーリングインターフェースクッションの1側面内に穴またはキャビティを包含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図15a】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【図15b】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【図15c】シーリングインターフェースクッションが、連結要素により連結された離隔したクッションを含んでいる、本発明の一変形実施形態の斜視図である。
【図15d】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【図15e】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明のシーリングインターフェースはCPAP療法における送出の改善を提供する。特に、先行技術と比べてユーザーの顔にかかるマスクの圧力を削減するのと同時に漏出を削減するシーリングインターフェースが記述されている。本発明の好ましい実施形態において記述されているようなシーリングインターフェースを、呼吸管理全般にあるいは酸素吸入器と共に使用できることがわかるが、以下では加湿式CPAPシステムにおける使用を参考にしてこれを記述する。ユーザーの鼻および口のまわりを封止する全面フェースマスク、ユーザーの鼻のまわりを封止する鼻マスクそしてユーザーの口と封止係合状態にある口マスクおよびマウスピースを含め(ただし、これらに限定されない)あらゆる形の患者インターフェースに対し、本発明を応用できることもわかる。
【0031】
図1を参照すると、患者1が加湿ガス輸送経路または吸気導管3に接続された患者インターフェース2を通して加湿加圧ガスを受け取っている加湿式持続的気道陽圧(CPAP)システムが示されている。送出システムがVPAP(可変的気道陽圧)およびBiPAP(二相式気道陽圧)またその他の数多くの形態の呼吸療法でもあり得るということを理解すべきである。吸気導管3は、一定体積の水6を収納する加湿チャンバ5の出口4に接続される。吸気導管3は、導管の壁を加熱して導管内部の加湿ガスの凝縮を削減する加熱手段またはヒーター線(図示せず)を収納してよい。加湿チャンバ5は、好ましくはプラスチック材料で形成され、加湿器8のヒータープレート7と直接接触状態にある熱導電性の高い基部(例えばアルミニウム製の基部)を有していてよい。加湿器8には、付随するメモリーの中に記憶されたコンピュータソフトウェアコマンドを実行するマイクロプロセッサベースのコントローラを含んでいてよい制御手段つまり電子コントローラ9が具備されている。
【0032】
コントローラ9は、ユーザー入力手段つまりダイアル10などの供給源から入力を受けとり、この入力手段を通してデバイスのユーザーは例えば、患者1に供給されるガスの湿度または温度を所定の所要値(予備設定値)に設定してよい。コントローラは同様に、コネクタ13およびヒータープレート温度センサー14を通して、例えば温度および/または流速センサー11および12などのその他の供給源からの入力も受けとってよい。ダイアル10を介して入力されたユーザー設定湿度または温度値およびその他の入力に応えて、コントローラ9は、加湿チャンバ5内部で水6を加熱するためにいつ(またはどのレベルまで)ヒータープレート7に通電すべきかを決定する。加湿チャンバ5内部の一定体積の水6が加熱されるにつれて、水蒸気が水の表面より上のチャンバの体積を充填し始め、入口16を通ってチャンバに入る気体供給手段つまりブロワ15から供給された気体(例えば空気)の流れと共に加湿チャンバ5出口4から外へ移動する。患者の口からの呼気ガスは、図1内の周辺環境に直接放出される。
【0033】
ブロワ15には可変圧力調節手段つまり変速ファン21が備わり、これが空気またはその他の気体をブロワ入口17を通して引き込む。変速ファン21の速度は、コントローラ9からの入力およびダイアル19を介して、ユーザーが設定した所定の所要圧力またはファン速度値(予備設定値)に応えて、電子コントローラ18によって制御される(あるいは、コントローラ18の機能は、コントローラ9により実施され得る)。
【0034】
患者インターフェース
鼻マスクの形をした典型的患者インターフェースが図2に示されている。マスクは、吸気導管3に接続された入口23の備わった中空本体22を含む。マスク2は、患者1の頭の背面のまわりにしっかりと固定されたヘッドギヤ25と共に、ユーザー1の鼻のまわりに位置づけされている。額レスト26および中空本体22上のヘッドギヤ25からの拘束力は、患者の顔に対する有効なシールを提供するのに充分な圧縮力をマスクシール100上に確保する。
【0035】
中空体22は、例えばポリカーボネートプラスチックなどの比較的非可撓性の材料で作られている。このような材料は、必須の剛性(rigidity)を提供すると同時に、透明でかつ比較的優れた絶縁体であると考えられる。呼気ガスは、マスク内のバルブ(図示せず)を通してか、またはさらなる呼気導管(図示せず)、マスクを通る通気経路を通してか、または当該技術分野において公知のその他のこのようなあらゆる方法によって放出され得る。
【0036】
マスクシール
ユーザーの顔に対し有効なシールを提供して漏洩を防止するため、マスク本体22の周囲にマスクシール100が具備される。マスクシール100は、患者の顔の輪郭をほぼたどるように整形されている。シールは、ユーザーの鼻梁から鼻の周囲でユーザーの顔の輪郭にほぼ一致し、ユーザーの鼻の各々の側面に隣接して頬領域を下に向かってそしてユーザーの人中部域を横切って継続するような輪郭を有するように作られている。同様にして、シールがユーザーの鼻および口を被覆する全面フェースマスクに適用された場合、フェースシールは、ユーザーの顎先およびさらに広い頬領域の顔面輪郭を近似するように整形されると考えられる。マスクシール100は、ヘッドギヤ25が圧力を加えた時点で変形して、大部分のユーザーの個別の輪郭に適合する。
【0037】
ユーザーの鼻および口のまわりを封止するための先行技術の全面フェースマスクアセンブリおよびマスクシールの配置が図3に示されている。マスクシール100は、外部シーリングシース102によって被覆された内部フォームクッション101で構成されている。内部クッション101は、弾性材料例えばポリウレタンフォームで作られており、ユーザーの顔のまわりのシールに沿って圧力を分布させている。その他の形態では、クッション101をゲル材料などのその他の適切な材料で形成してもよい。内部クッションの一方の側面は、ユーザーの顔の形状にほぼ一致するように整形されている。図4に示されているように、患者の鼻梁全体にフィットするように意図された凹凸のある区分54、ユーザーの鼻の中央から延在する軟骨をたどる各側面上の頬輪郭55、そしてユーザーの顎先部域の周囲を封止するための凹凸のある区分56が存在する。クッション63の反対側面はマスク本体と一致しかつこれと結合するように整形される。
【0038】
内部クッションは、鼻梁領域内に隆起したブリッジ65を含んでいてよい。隆起したブリッジ65は同様に、クッションのマスク本体側63でクッション内に形成された谷部として記述することもできる。隆起したブリッジ65はマスク本体22によって支持されていないことから、可撓性がはるかに高く、その結果、患者の鼻梁上に加わる圧力は少ない。
【0039】
その他の形態では、クッションはその他のブリッジ部分を有し、こうしてこれらのブリッジ部域内ではクッションの可撓性がさらに高くなっている。
【0040】
内部クッション101は中空本体22の開放面104の内部周囲103のまわりに配置され、隆起したブリッジ部分65を除いてマスク本体と接触している。図3に最も良く示されているように、クッションは、本体22の内部周囲103のまわりに延在するキャビティ66内に配置され、マスクの鼻梁領域67の各側面で終結し、ここでクッションの隆起したブリッジ部分65はマスク本体22と接触していない。キャビティ66は一般に、マスクの内部周囲のまわりに延在する2つの離隔した壁76および77により形成される。
【0041】
同様にして、外部シース102は、図3の中で示されているような押込み嵌合配置で本体22に直接か、またはマスクシールクリップ(図示せず)を介して間接的に、マスク本体22の外部周囲に取り付けられている。好ましくは、シール102の1側面は、シールクリップ(図示せず)に取付けられている。シールクリップはマスク本体22に結合している。クリップは、解除可能な剛性または半剛性インターフェースを提供し、シールがマスク本体と何回でも容易に着脱され得るようにしている。外部シース102は内部クッション101の上面を取囲み、ゆとりをもってカバーしていてよい。
【0042】
外部シースの一方の側面も同様に、ユーザーの顔の顔面輪郭に一致するように整形されており、使用中ユーザーの顔に隣接するクッションの側面の形状と密に一致する。
【0043】
好ましくは、クッション101は別個の品目であり、外部シース102はクッション101上の所定の場所にフィットする。好ましい実施形態では、外部シースはクッションをマスクアセンブリ2内部の所定の場所で保持する。あるいは、クッションは外部シースに永久的にまたは解除可能な形で取付けられてよく、こうして外部シースとクッションは単一のアセンブリとして提供されてよい。あるいは、クッションをマスク本体22に永久的にまたは解除可能な形で取付けてもよい。さらなる変形形態においては、外部シースおよび内部クッションを一体として形成してよい。
【0044】
鋸歯状プロファイル
図5〜7に示されているように、本発明は、以上で記述した先行技術のマスクアセンブリなどのマスクアセンブリにおいて使用するためのマスククッションにおいて例証される。先行技術のシーリングインターフェースの内部クッションと同様に、本発明に係る内部クッション101は、ユーザーの顔のまわりのシールに沿って圧力を分布させるように、弾性材料、好ましくはポリウレタンフォームで作られている。その他の形態では、クッションは、ゲル材料などのその他の適切な材料で形成されてよい。クッションは、およそ0.20〜0.25g/cm3の密度をもつ2液型ポリウレタンフォームと類似の剛性(stiffness)を有する任意の適切な弾性材料で形成されてよい。
【0045】
外部シースは、使用中ユーザーの顔に対してシールを形成するための薄い弾性ゴム材料である。好ましくは、外部シースはシリコーンで形成される。
【0046】
本発明の一実施形態に係るマスククッションは、使用中ユーザーの顔に接するクッション101の側に鋸歯状プロファイル110を有し、外部シース102は、使用中、ユーザーの顔と鋸歯状プロファイルの間にある。本発明の1つの有意な利点は、鋸歯状プロファイル110の谷部112がクッションのユーザーの顔側面109にあるという点にある。発明人らは、クッションの顔側面に鋸歯状プロファイル110を有することで、結果として所与の封止力を得るための改良型シールがもたらされるということを発見した。ユーザーの顔上に有効なシールを作り上げるため、ヘッドギヤ25は、顔に対しクッション101を圧縮するのに充分な程度締めつけられる。鋸歯状プロファイルは、鋸歯状プロファイル無しの類似の内部クッションよりも低い封止力を用いて有効なシールを達成する一助となる。こうして、より快適な患者インターフェースがもたらされる。ユーザーは、ヘッドギヤーストラップの張力と顔上のシール100の圧縮力をより低くして頭と顔にヘッドギヤおよびマスクを適用した状態で、より低い封止力でマスク2を使用できる。力がより少ないことから、長い使用期間にわたり刺激が低下する。患者がマスクを使用し治療要件を遵守する確率はより高い。
【0047】
一部の先行技術のマスクは、図6fに示されているように外部シースと内部クッションの間にギャップを有する。図6fのマスクは、使用中でない場合が示されている。使用中、外部シースと内部クッションの間のギャップは、シーリングインターフェースに加えられる封止力に応じて小さくても大きくてもよい。ただし、発明人らは、使用中外部シースに離散的支持点または支持部域114を提供することにより改善が達成される、ということを発見した。接触支持点または部域は、マスクシーリングインターフェースの周囲に沿って離隔されている。
【0048】
鋸歯状プロファイルは、クッションの周囲上に頂点114を有する少なくとも1つの歯111で構成されている。この頂点は、クッションの周囲内で2つの谷部112の間に位置づけされている。少なくとも1つの歯111は、クッションの顔側面109に形成される。
【0049】
少なくとも1つの歯は、図6a中で破線によって表わされている基部113および頂点114を有する。鋸歯状プロファイルは、谷部112を全くもたないクッションに比べてクッションの顔側面の担持表面積が削減されていることから、所与の力についてクッションの圧縮量の増加を可能にすることにより、シールの改善を達成する。その上、少なくとも1つの歯の頂点104は、いずれの方向でも、つまり顔を横切って横方向にすなわち顔の上を垂直に、顔の上を水平に、あるいは、顔を横切って他のいずれの方向にでも比較的容易に偏向し得る。図3の先行技術のクッションにおいては、クッションの顔側面上の特定の点は、その点に隣接してクッション材料内に具備された支持に起因して、横方向にはさほど容易に偏向できない。外部シースと接触した状態で接触点または部域114を有することで、所与の封止力についてクッションの可撓性の改善およびフィットレベルの改善が提供される。
【0050】
ユーザー毎に顔の輪郭が異なることから、任意の所与のユーザーの顔上で有効なシールを達成するためには、シールは特定のユーザーの顔にも容易に適合すべきである。例えば、顎先領域を考慮した場合、顎先が比較的広いユーザーもいれば、比較的狭いユーザーもいることが考えられる。図7aに示されているように、ユーザーの顎先および顎のラインが破線120で表わされている。ライン120に適合させるためには、各々の歯を著しく圧縮しなければならない。鋸歯状プロファイルを含むクッションの顔側面の担持面積が削減されていることから、ユーザーの顔に対してシール100を押しつけるのに必要な力は、鋸歯状プロファイルの無いクッションの場合よりも小さい。図7bは、ライン120により表わされた顎ラインに比べて広い顎先と顎のライン121を有するユーザーの顎先と顎のラインを示している。より広い顎先に適合させるためには、鋸歯状プロファイルはさほどの圧縮を必要としない。しかしながら、鋸歯状プロファイル110の各々の歯111の頂点114は、マスクシール100の周囲に近い位置において外部シースに対する接触支持を提供している。鋸歯状プロファイルは、図6fの先行技術のシール配置よりも多くの接点を提供し、これらの接点は、鋸歯状プロファイル無しの先行技術の内部クッションよりも容易に偏向する。図7aに示されているようにユーザーの顔に適合するために比較的高レベルの圧縮を必要とする歯は、鋸歯状プロファイル無しのクッションに比べてより容易に圧縮する。図7bに示されているように比較的低レベルの圧縮しか必要としないかまたは実質的に全く圧縮を必要としない場合でもなお歯は外部シースとの接触を維持しこれに対する支持を提供するかもしれない。したがって鋸歯状プロファイルは、異なる顔の輪郭を有する一定範囲のユーザーに対する改善されたフィットを提供する。
【0051】
鋸歯状プロファイルは、シーリングインターフェースの周囲に沿って内部クッションと外部シースの間の接点を達成する。シーリングインターフェースが顔に対して圧縮されるにつれて、外部シースは接点全体にわたり伸張され、接点間のギャップをブリッジする。シールは、外部シースが歯の接点の間の谷部をブリッジする位置において、比較的容易に所与の圧縮量だけ偏向または圧縮する。シールは、歯が外部シースに接触する場合、同じ圧縮量だけ圧縮するのにより高レベルの力を必要とする。
【0052】
鋸歯状内部クッションを内含するシールインターフェースの封止効率の改善が、図11に表わされている。図11は、鋸歯状プロファイル無しで同じ内部クッションを内含するシーリングインターフェースと比較した、鋸歯状プロファイルを伴う内部クッションを内含するシーリングインターフェースの封止効果を表示するグラフである。図11から、所与の漏出速度を達成するために、より低いヘッドギヤーストラップ力(ストラップ内のより低い張力)、すなわちユーザーの顔に対するより低いマスクシール力しか必要でないということがわかる。300と標識された図11内の傾向線は、鋸歯状プロファイル無しの内部クッションを含むシーリングインターフェースについて収集されたデータを反映している。301と標識された図11内の傾向線は、内部クッションの顔側面内に鋸歯状プロファイルを伴う内部クッションを含むシーリングインターフェースについて収集されたデータを反映している。例えば、毎分10リットルの漏出速度については、鋸歯状クッションシーリングインターフェースは、2ニュートン未満のストラップ張力しか必要としない。これに反して、鋸歯状プロファイル無しの同じ内部クッションを内含する同じマスクアセンブリは、漏出速度を毎分10リットルまで低減させるために4ニュートン超のストラップ力を必要とする。図11に提示されているデータは、一範囲の異なる顔形状から収集された平均データである。
【0053】
鋸歯状プロファイルの効果は、図12aおよび12bの中に見ることができる。シースおよびシールクッション100を設定した距離だけ圧縮するのに必要とされる力を測定するために、円錐チップ(cone tip)を取り付けたニュートン計を用いた。ニュートン計と共に使用した円錐チップは、およそ10mmの基底直径および約5mmの高さを有し、円錐の側面と円錐軸に対し垂直な平面の間の角度は約45度である。偶数番号が付された各グラフの棒は、マスククッション101の鋸歯状プロファイルの頂点114におけるマスクシールに沿った位置に関係する。奇数番号が付された棒は、鋸歯状プロファイルの歯の頂点間のマスクシール100に沿った位置に関係する。
【0054】
図12aは、マスクシール100の異なる位置を3mmだけ圧縮させるのに必要とされる力の棒グラフを示す。歯の頂点で3mmだけシールを圧縮させるためには、1.5Nの力が必要である。シースがマスククッション101の谷部112全体にわたって配置されている場合、シースが当初クッション101により支持されていない位置において3mmだけシールを圧縮させるためには、0.25N前後の力が必要である。
【0055】
図12bは、マスクシール100を6mmだけ圧縮させるための、図12bと同じ棒グラフを示している。
【0056】
歯の無いクッションを含むシール100上の1点を圧縮するのに必要とされる力は、鋸歯状プロファイル110を有するクッション101を伴うシールについて歯の頂点114においてシールを圧縮するのに必要とされる力に類似したものである。例えば、歯の無いクッションとシースを有するシール上の1点を6mmだけ圧縮するためにはおよそ2.5Nの力が必要である。
【0057】
図12aおよび12bのグラフは、鋸歯状プロファイルがシールの周囲に沿った異なる点においてクッションのための支持を維持する一方で、鋸歯状プロファイルの導入に伴ってマスクのシール100を圧縮するのに必要とされる全体的力がいかに削減されるかを示している。同じく、グラフ12aおよび12bは、異なる点における力の間の差異が、圧縮の増加と共にいかに変化するかを示している。シール100の圧縮量が増大するにつれて、クッションのギャップ112においてシールを圧縮するための力に対する歯においてシールを圧縮するための力の比は減少する。例えば、図12aの3mmの圧縮について、この比率は6である。すなわち、歯においてシールを圧縮するのに必要とされる力は、外部シースが鋸歯状プロファイルの頂点においてクッションと接触している状態で、歯のギャップにおいてシールを圧縮するのに必要とされる力の6倍である。そして6mmの圧縮については、歯においてシールを圧縮するために必要とされる力は、外部シースが鋸歯状プロファイルの頂点でクッションと接触している状態で、歯のギャップにおいてシールを圧縮するのに必要とされる力の2.5倍である。シール圧縮量がさらに増加するにつれて、この比率は1に向かう傾向をもつ。
【0058】
図6a〜6eは、シーリングインターフェースが圧縮されていない状態にある、本発明のシーリングインターフェース100のさまざまな実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。シーリングインターフェース100は、使用されていない場合、圧縮されない状態にある。図6a〜6eは、非圧縮状態にある場合の離隔されたシース102とクッション101を示す。しかしながら、任意の1つ以上の歯111の頂点114は、インターフェースシールが非圧縮状態にある場合に谷部部域112は外部シースと接触しない状態で、外部シースと接触していてよい。
【0059】
鋸歯状プロファイル110は、図6bで示されているように、単一の歯を含んでいてよい。変形実施形態は、図6c〜6eに示されている通り、2つ、3つまたは数多くの歯を含んでいてよい。好ましい実施形態は、図6aに示されているように、顎先領域内に4つの歯で構成された鋸歯状プロファイルを有する。各々の歯は、使用中ユーザーの顔に接するクッションの側面109上に形成されている。
【0060】
さまざまな歯のプロファイルが図8a〜8jに示されている。少なくとも1つの歯は好ましくは、図8b、8d、8e、8h、8iおよび8jに示されているような4つの側面116を有し、4つの側面は基部113から頂点114へ向かって収束している。頂点は、図8bに示されているように、1点に収束する4つの側面116により形成されてよい。あるいは、歯は図8a、8cおよび8gに示されている通り収束する2つの側面と実質的に平行な2つの側面117を有していて、頂点が尾根108、118を形成するようになっていてよい。図5bの内部クッションは、歯111が図8aのプロファイルと類似のプロファイルを有する状態で、鋸歯状プロファイル110を含んでいる。或いは、歯は、2つの相対する側面119がその他の2つの相対する側面116に比べて小さい収束角で収束している状態で4つの収束する側面を有し、こうして図8dおよび8iで示されているように頂点が尾根118を形成するようになっていてよい。あるいは、歯の基部113は実質的に矩形であって、尾根の頂点118が同じ角度で収束する4つの側面で形成されるようになっていてもよい。
【0061】
好ましくは、頂部114、118は切り取られて、図8c、8e、8g、8hおよび8jに示されているように、基部113の面積に比べて実質的に削減された面積108を有する頂点を形成する。図5aの内部クッションは、内部クッション101の頬領域55の下部部分内の歯111が図8jのプロファイルと類似のプロファイルを有する状態で、鋸歯状プロファイル110を含んでいる。あるいは、歯は、図8fに表わされているように、実質的に円錐台の形状を有していてよい。図8fの歯の頂点部域108は、図8jの歯のプロファイルと類似して、丸味がつけられていてよい。
【0062】
図8a〜8jの歯のプロファイルは、第1の平面および第2の平面を中心にして対称であってよく、第1の平面は図8aの尾根118に沿っており、第2の平面は図8dの尾根118に沿っている。あるいは、歯111は、1つの平面を中心としてのみ対称であって、非対称形状を有していてよく、頂点114、119は歯111の一方の側面に対しオフセットされている。図5aの内部クッションは、内部クッション101の顎先領域56内に歯111を伴う鋸歯状プロファイル110を含み、歯は、頂点114が内部クッション101の外側表面(図5aでは視界から遮断されているクッションの底面にある外側表面)に向かってオフセットされている形状を有している。あるいは、鋸歯状プロファイル110は、上述の第1および第2の平面との関係において歯が非対称であるように歯111の2つの側面に対し頂点114、119がオフセットされている形状を有する歯を含んでいてよい。
【0063】
図8a〜8fに示されているように、側面116、117、119は平面であってよい。あるいは、図8g〜8jに示されているように、側面116、119は凸状または凹状であってよい。
【0064】
図8a〜図8jで識別された歯の形状の任意の1つ以上の組合せを本発明の内部クッションの鋸歯状プロファイル内に取込んでよい。あるいは、鋸歯状プロファイル111は、添付図面を参照しながら以上で記述したものと類似のその他の形状をもつ歯を含んでいてよい。
【0065】
本発明の内部クッションの好ましい実施形態が、図9に示されている。図9の好ましい鋸歯状プロファイル111は、形状が図8hの歯に類似している歯111を含んでいる。しかしながら、図8a〜8iの歯のプロファイルは一般に、図5aおよび5bの実施形態の場合と同様、内部クッション101の縁部109上で中央に整列している。図9の好ましい実施形態では、クッション101の顎先領域56(図4aを参照)内の鋸歯状プロファイル110は、顔側面部域109を通って形成された谷部112と内部クッションの周囲壁の内側表面105によって形成されている。谷部部分112は、内部クッションの周囲壁の外側表面106を通って著しく延在していない。したがって、顎先領域内の歯111は内部クッションの中心に向かって内向きに整列しており、歯111の1つの側面119は内部クッションの内部表面105と境界を接し、歯のもう一方の側面119の縁部109の表面と境界を接している。歯111の頂点部域108は、内部表面105が縁部109の表面と遭遇する所に形成される。歯111の側面116は、歯111のいずれかの側面上で谷部部分112の側面と境界を接している。
【0066】
図9においてクッションの頬領域55の下部区分の中に形成されている歯111は、顎先領域内の歯と類似の要領で形成されている。谷部部分112は縁部109の中に形成されるが、谷部部分112がクッション101の外部表面106を通って著しく延在することは無い。下部頬領域内の縁部109の湾曲形状に起因して、頂点108は顎先領域56内の歯111の頂点108に比べてさらに外向きに配置され、下部頬領域内の歯の側面119は、図9に示されているように、クッションの縁部109の湾曲表面と境界を接している。
【0067】
図10の変形実施形態において、鋸歯状プロファイルは、櫛型のプロファイルで構成されており、ここで縁部109内に一連の歯またはフィンガー125を形成することによりクッションの縁部109の担持表面積が削減されている。一実施形態において、各々の歯126の幅は、各歯126間の各ギャップ127の幅にほぼ等しい。この実施形態においては、クッション縁部109の担持表面積が半減されて、クッションをユーザーの顔のプロファイルに適合させるのに必要とされる圧縮力が削減されている。あるいは、各ギャップ127は、担持表面積をさらに一層減少させるため各々の歯126よりも広いものであってよい。一変形実施形態において、各々の歯の幅は、各ギャップ127の幅よりも広いものであってよい。さらにもう1つの変形実施形態において、歯の幅およびギャップの幅はクッションの縁部109の区分が異なる度に変動し、その結果、クッションの一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮されるようになっていてよい。
【0068】
例えば、鼻梁領域内のギャップ127は、ユーザーの鼻梁上への封止力を削減するために、シーリングインターフェースのその他の領域内に比べて頻度を多くしてよい。ギャップ127は、ユーザーの鼻梁上への封止力を削減するために、シーリングインターフェースのその他の領域内よりも鼻梁領域内でさらに大きいものであってよい。
【0069】
ギャップ127の幅または歯126の幅は、シーリングインターフェースの周囲で変動してよい。
【0070】
歯またはフィンガー125の幅は、使用中に達成される通常の圧縮力の下で歯の座屈を可能にするのに充分薄いものとなるように選択されてよい。歯125は、通常の負荷の下で座屈することから、歯が外部シースに対して提供する支持レベルは削減される。
【0071】
好ましくは、本発明のシーリングインターフェースは、クッションの顎先領域内で上述の鋸歯状プロファイルのいずれか1つを伴う内部クッションを有する。好ましくは、鋸歯状プロファイルは、図9に示されているように、顎先領域内において4つの歯111または5つの谷部部分112で構成されている。好ましくは、本発明のシーリングインターフェースは、クッションの各々の頬部分の下部部分内に延在する上述の鋸歯状プロファイルのいずれか1つを伴う内部クッションを有する。好ましくは、鋸歯状プロファイルは、図9に示されている通り、各頬領域の下部部分内の2つの歯で構成されている。
【0072】
あるいは、鋸歯状プロファイルはクッションの全周囲にわたり延在していてよい。さらなる一変形実施形態においては、クッションは鼻梁領域内に鋸歯状プロファイルを包含していてよい。
【0073】
好ましくは、鋸歯状プロファイルは多数の歯を有し、隣接する歯の頂点間の距離はおよそ5mm〜25mmである。好ましくは、隣接する歯の頂点間の距離は20mm未満である。最も好ましくは、隣接する歯の頂点間の距離は15mm未満である。歯111の深さ、すなわち頂点114と基部113の間の距離は、およそ3mm〜10mmである。好ましくは、歯の深さは5mm〜10mmである。歯111の基部113の幅はおよそ2mm〜25mmである。好ましくは、歯111の基部113の幅はおよそ2mm〜20mmである。最も好ましくは、歯111の基部113の幅は15mm未満である。
【0074】
図8kに示されている通りの収束角115は、使用中ユーザーの顔に面するクッションの側面109の担持表面積の有意な減少が確実に達成されるのに充分なほどに大きいものでなくてはならない。例えば、ゼロという収束角115は、クッション101の側面109内に全く歯が形成されないことを意味する。好ましくは収束角は35度超である。最も好ましくは、収束角は45度超である。
【0075】
隣接する歯の頂点の間の距離を、鋸歯状プロファイルの歯ピッチとして記述してよい。本発明の好ましい実施形態においては、歯ピッチに対する歯の深さの比は少なくともおよそ0.3である。すなわち、ピッチは、深さのおよそ3倍未満である。最も好ましくは、深さとピッチの比は少なくとも0.5であり、すなわちピッチは深さのおよそ2倍未満である。
【0076】
クッション101は、好ましくは、図6aに示されているように、鋸歯状プロファイル部分の中央位置から鋸歯状プロファイル部分の縁部まで延在するにつれて歯の深さが減少する鋸歯状プロファイル110を有する。
【0077】
上述の鋸歯状プロファイルの歯の寸法は、改善されたシールを達成するために重要である。ユーザーの顔のより細かい特長および詳細な輪郭とその周囲を封止するためには、歯のピッチが比較的小さくて深さが大きいと、ユーザーの顔の中のシワや線、例えばユーザーの口のまわりおよび鼻と頬部域の間のシワおよび笑いジワ内への封止が良好に機能する。
【0078】
本発明は、一体化したクッションおよび外部シースを有するマスクアセンブリの形で実施してよい。しかしながら、一体的に形成されたクッションおよび外部シースを有する実施形態は、外部シースと内部クッションの間の運動量が別個のクッションと外部シースを使用した場合に比べて制限されることから、好ましくないかもしれない。別個のシースおよびクッションを有することで、シースとクッションの間に移動が起こり、その結果、シースとクッションが合わせてしっかり固定されている場合に比べてフィットが改善されることになる。
【0079】
複数の離隔した内部クッション
図15aおよび15bに示されている本発明の一変形実施形態において、マスククッション101は、歯1011および歯1011の間のギャップ1012を含む鋸歯状プロファイルを達成するため離隔された複数のクッション1001であってよい。
【0080】
各々のクッション1011は、使用中ユーザーの顔に接する側面1009を有する。図15b中に示されているように、少なくとも1つのクッション1011の側面1009は、図8a〜8jとの関係において先に記述された通りにまたは本明細書中で記述されたその他の任意の鋸歯状プロファイルのように整形されてよい。
【0081】
クッションは、顎先または上唇領域、頬領域、鼻梁領域内またはマスクシール100の周囲全体にわたって複数のクッションを含んでいてよい。
【0082】
図15aの実施形態は、概念的にも作動的にも図10aおよび10bに示されている実施形態と類似である。例えば、図10aのクッションの除去部分127は、通常の作動下でマスクシール100が除去部分127の深さを超えて圧縮されないよう充分な深さまで除去されてよい。
【0083】
図15cの変形実施形態においては、複数のクッションを互いに付着させて、連結用要素1013により共に連結されたクッション要素1001を含む単一のクッションを形成してもよい。クッション要素1001は、使用中ユーザーの顔に接する外部シースの側面の内部表面とマスクの中空本体22の間に延在するようにサイズ決定される。連結用要素は、使用中ユーザーの顔に接する外部シースの側面と中空本体22の間に延在しないようにサイズ決定される。連結用要素1013は、外部シースと接触するように位置決定されてよい。例えば、連結用要素1013は、使用中ユーザーの顔に対し封止する外部シースの側面の内部表面と接触してよい。この場合、連結用要素は、クッション要素1001において所与の圧縮量だけシールを圧縮するのに必要とされる力に比べて連結用要素において同じシール圧縮量のために必要な力が小さくなるように充分薄いものである。あるいは、連結用要素は、外部シースと接触しないように配置されてよい。
【0084】
さらなる実施形態は、図15dおよび15eに示されている。15dの実施形態において、内部クッション102は、隣接するクッション1001の間にギャップ1012を伴って、シーリングインターフェースの全周囲にわたり離隔した複数のクッション1001を含んでいる。図15eの実施形態において、個別のクッション1001は、ギャップ1012がシーリングインターフェースの鼻梁領域内に来るような形で配置されている。
【0085】
クッションの一部分が、その他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、複数のクッション1001の間のギャップ1012の周囲長は変動してよい。
【0086】
穴のプロファイル
図13bに示されているようなさらなる一変形実施形態において、内部クッションの顔側面内の鋸歯状プロファイルは、内部クッションの壁107を貫通する穴140によって達成される。内部クッションの顔側面109の表面は穴によって破断される。
【0087】
図13aの変形実施形態においては、内部クッションの壁107を貫通する穴140は、クッションの顔側面の表面を破断しない。穴140は側面109近くに設けられる。穴に接する部分141は、隣接する穴の間にある部分142と比べてより容易に圧縮する。穴は、円形であっても、また図13aに示されているような楕円形などのその他の形状であってもよい。
【0088】
図14aおよび14bの一変形実施形態においては、穴またはキャビティ160は、使用中ユーザーの顔に接するクッションの側面109内に設けられる。キャビティを設けた結果として、シール100の一部分は、キャビティ160間のクッション161の位置におけるシールの部分に比べより容易に圧縮することになる。
【0089】
キャビティ160は、図14dに示されているように、クッション周囲の一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、内部クッションの周囲にわたり周囲長が変動していてよい。キャビティ160は、図14bに示されているようにクッションの一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、内部クッションの周囲にわたり深さが変動していてよい。キャビティ160は、図14dに示されているように、クッションの一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、内部クッションの周囲にわたりクッションの側面109を横断して幅が変動していてよい。
【0090】
キャビティ160の間およびまわりの部域161は、外部シースと接触状態にある連続した接触表面を形成してよい。
【0091】
キャビティ160は、図14bの横断面図で表わされているような非対称形状を有していてよい。
【0092】
キャビティ160は、クッションの全周囲にわたり設置されていてよく、各キャビティは、図14cに示されている通り、隣接するキャビティ間の部域161により離隔されている。あるいは、キャビティは、クッションの特定の領域内にのみ設けられてもよい。例えば、キャビティは、クッションの上唇領域の中に設けられてもよい。
【0093】
キャビティ間の間隔161の周囲長は変動してよい。あるいは、キャビティ間の間隔は、内部クッションの周囲にわたり等しい距離を有していてよい。
【0094】
外部シースを支持する内部クッションの顔側面上に鋸歯状プロファイルを伴う内部クッションを含む患者シーリングインターフェースは、先行技術の患者シーリングインターフェースに比べて、所与の患者インターフェースヘッドギヤーストラップ張力について漏出速度が削減された改良型シーリングインターフェースを達成する。
【0095】
本発明について一定数の実施形態を参考にして記述した。これらの実施形態が単なる一例にすぎないことを理解すべきである。本発明の範囲から逸脱することなく、これらに修正を加えることも可能である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するための患者シーリングインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば睡眠時無呼吸またはいびきなどの数多くの慢性的軽度疾患を緩和するために、フェースマスクなどのインターフェースを介してユーザーに対し呼吸ガスの流れを提供することが知られている。フェースマスクなどのインターフェースを介してユーザーに気体流を供給することが抱える1つの問題点は、マスクと顔の間で良好なシールを形成することが困難であり得るという点にある。マスクは多くの場合、ユーザーの頭部に装着されるヘッドギヤによりユーザーの顔に対し所定の場所に保持される。使用中、ヘッドギヤは過剰に締め付けられて、ユーザーの顔にマスクを不快な形で押し付けることになるかもしれない。あるいは、ヘッドギヤの締めつけが少なすぎるかまたはユーザーの頭部へのヘッドギヤの装着が緩すぎてマスクとユーザーの顔の間の有効なシールの形成が妨げられるかもしれない。
【0003】
先行技術のフェースマスクは、ユーザーの顔とマスクの間のシールを改善して、ユーザーとのシーリングインターフェースをより快適なものとすることを試みてきた。米国特許第7,308,895号明細書は、シール外部シースと内部クッションを有するマスクアセンブリについて記述している。内部クッションは、ユーザーの鼻梁上でより可撓性のあるシール接触を結果としてもたらす、隆起した鼻梁部分を有する。この隆起したブリッジ部分は、内部クッションの切抜き部分で形成され、この切抜きは、クッションのマスク本体側にある。
【0004】
米国特許第6,112,746号明細書は、ユーザーの顔に対して鼻マスクをシーリングさせるための鼻マスククッションについて記述している。クッションは、第1の膜と第2の膜を有する。第2の膜は、使用中、ユーザーの顔と接触する。第2の膜は第1の膜よりも薄く、マスクが使用されていない場合、第1の膜から離隔されている。第2の膜は、頬領域内よりも鼻梁内の方が大きい距離だけ第1の膜から離隔されている。
【0005】
特許明細書、その他の外部文書、またはその他の情報源への参照が指示されている本明細書において、この参照指示は一般に、発明の特徴について論述するための背景を提供することを目的としている。別段の具体的供述のないかぎり、このような外部文書に対する参照指示は、このような文書、またはこのような情報源が何らかの管轄権の下で先行技術であるかまたは当該技術分野における共通の一般知識の一部を成すことの承認としてみなされるべきものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、改善された患者のシーリングインターフェースを提供すること、または少なくとも、業界または一般大衆に有用な選択肢を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
シーリングインターフェースにある。
【0008】
好ましくは、鋸歯状プロファイルは、実質的に内部クッション第1側面の全周囲のまわりに延在している。
【0009】
好ましくは、シース第1側面とクッション第1側面は、鼻梁領域、上唇領域または顎先領域のいずれか一方そして鼻梁領域と上唇領域または顎先領域の間に延在する左頬領域および右頬領域を有し、かつ前記鋸歯状プロファイルは上唇領域または顎先領域内にある。
【0010】
好ましくは、前記鋸歯状プロファイルは左頬領域および右頬領域の各々の下部部分の中にある。
【0011】
好ましくは、前記鋸歯状プロファイルは鼻梁領域内にある。
【0012】
好ましくは、少なくとも1つの歯は少なくとも2つの収束側面を有し、各々の前記収束側面は1つの収束角を有し、収束角は少なくとも30度である。
【0013】
好ましくは、歯はある深さを有し、この深さはおよそ3mm〜10mmである。
【0014】
好ましくは、歯は基部を有し、この基部の幅はおよそ2mm〜20mmである。
【0015】
好ましくは、少なくとも1つの歯は内部クッションの中心に向かって内向きに整列しており、少なくとも1つの歯の一方の側面は内部クッションの顔側面と境界を接し、少なくとも1つの歯の反対側面は内部クッションの周囲壁の内側表面と境界を接し、前記少なくとも1つの歯の頂点は、周囲壁の内側表面と内部クッションの顔側面が遭遇する場所に形成されている。
【0016】
好ましくは、鋸歯状プロファイルは複数の歯を含み、使用中各々の前記歯は、シース第1側面と支持接触状態にある頂点を有する。
【0017】
好ましくは、各々の前記歯は1つの頂点を有し、隣接する歯の頂点間の距離は、およそ20mm未満である。
【0018】
好ましくは、各々の前記歯はある深さを有し、歯のピッチに対する歯の深さの比は少なくともおよそ0.3であり、ここでピッチとは隣接する歯の頂点間の距離である。
【0019】
好ましくは、鋸歯状プロファイルがその中央位置から、シーリングインターフェースの周囲に沿って延在する鋸歯状プロファイルの側面まで延在するにつれて、歯の深さは減少する。
【0020】
好ましくは、クッションは鋸歯状プロファイルの1つの歯であることから、内部クッションは複数の離隔したクッションを含んでいる。
【0021】
好ましくは、離隔されたクッションは、連結用要素によって連結される。
【0022】
好ましくは、内部クッションは、その周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有し、これら少なくとも2つの穴は内部クッションの顔側面を破断して前記穴の間に少なくとも1つの歯を作り出す。
【0023】
第2の態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、周囲壁、および内部クッションの顔側面に隣接する周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有している、
シーリングインターフェースにある。
【0024】
第3の態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションの顔側面内に少なくとも2つのキャビティを含む、
シーリングインターフェースにある。
【0025】
第4の態様において、本発明は、ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのマスクアセンブリであって:
− マスク本体内部に前記呼吸ガスの流れを提供する入口を有し、この入口が、使用中ガス導管に接続されるように適合されているマスク本体と、
− マスク本体に結合されたシーリングインターフェースと、
を含むアセンブリであって、シーリングインターフェースが、
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
マスクアセンブリにある。
【0026】
本明細書中で使用されている「〜を含む(comprising)」という用語は、「少なくとも部分的に〜からなる」ことを意味する。「〜を含む(comprising)」という用語を含む本明細書の中の各記述を解釈する場合、この用語で始まるもの以外の特徴も同じく存在してよい。「を含む(compriseおよびcomprises)」などの関連用語も、同じ要領で解釈されるべきである。
【0027】
本発明は同様に、広義には、出願の明細書中で個別にまたは集合的に言及されているかまたは指示されている部品、要素および特徴、ならびに任意の2つ以上の前記部品、要素または特徴の任意のまたは全ての組合せであると言ってよく、本発明が関連する技術分野において公知の等価物を有する具体的整数が本明細書中で言及されている場合、このような公知の等価物は、あたかも個別に記述されているかのごとく本明細書中に内含されるものとみなされる。
【0028】
本発明の好ましい実施形態は単なる一例として、図面を参照して記述される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の患者のシーリングインターフェースと併用されるかもしれない持続的気道陽圧システムなどの、ユーザーに対し加熱した加湿ガス流を提供するためのシステムのブロック図である。
【図2】本発明のシーリングインターフェースを内含してよい鼻マスクの図である。
【図3】本発明のシーリングインターフェースを内含してよいフェースマスクの断面図である。
【図4a】先行技術のシーリングインターフェース内部クッションの斜視図である。
【図4b】矢印Aの方向で見た図4aの先行技術のシーリングインターフェース内部クッションの側面図である。
【図4c】矢印Bの方向で見た図4aの先行技術のシーリングインターフェース内部クッションの端面図である。
【図5a】本発明の第1の実施形態に係るシーリングインターフェース内部クッションである。
【図5b】本発明の第2の実施形態に係るシーリングインターフェース内部クッションである。
【図6a】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6b】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6c】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6d】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6e】本発明のシーリングインターフェースの実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。
【図6f】内部クッションと外部シースの間にギャップを伴う先行技術のシーリングインターフェース配置を備えたフェースマスクの底面図である。
【図7a】ユーザーの顎先および顎のラインが示されている、本発明のシーリングインターフェースの一実施形態を内含するフェースマスクの底面図を示す。
【図7b】ユーザーの顎先および顎のラインが示されている、本発明のシーリングインターフェースの一実施形態を内含するフェースマスクの底面図を示す。
【図8a】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8b】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8c】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8d】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8e】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8f】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8g】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8h】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8i】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8j】本発明のシーリングインターフェースクッションの鋸歯状部分の歯のプロファイルの実施形態の斜視図である。
【図8k】矢印Dの方向で見た図8aの歯の形状の側面図である。
【図9】本発明のシーリングインターフェースクッションの好ましい実施形態の斜視図である。
【図10a】本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図10b】矢印Cの方向で見た図9aのシーリングインターフェースクッションの底面図である。
【図11】先行技術のマスクシーリングインターフェースと本発明のシーリングインターフェースクッションを内含するシーリングインターフェースとを比較する、漏出速度に関するデータを示すグラフである。
【図12a】本発明のシーリングインターフェースクッションを圧縮するのに必要とされる圧縮力の差を示すグラフである。
【図12b】本発明のシーリングインターフェースクッションを圧縮するのに必要とされる圧縮力の差を示すグラフである。
【図13a】内部クッションの壁を貫通する穴を伴う穴プロファイルを内含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図13b】内部クッションの壁を貫通する穴を伴う穴プロファイルを内含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図14a】使用中ユーザーの顔に面するシーリングインターフェースクッションの1側面内に穴またはキャビティを包含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図14b】矢印A上の図14aのシーリングインターフェースクッションの横断面図である。
【図14c】使用中ユーザーの顔に面するシーリングインターフェースクッションの1側面内に穴またはキャビティを包含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図14d】使用中ユーザーの顔に面するシーリングインターフェースクッションの1側面内に穴またはキャビティを包含する本発明のシーリングインターフェースクッションの変形実施形態の斜視図である。
【図15a】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【図15b】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【図15c】シーリングインターフェースクッションが、連結要素により連結された離隔したクッションを含んでいる、本発明の一変形実施形態の斜視図である。
【図15d】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【図15e】シーリングインターフェースクッションが複数の離隔したクッションを含む、本発明の変形実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明のシーリングインターフェースはCPAP療法における送出の改善を提供する。特に、先行技術と比べてユーザーの顔にかかるマスクの圧力を削減するのと同時に漏出を削減するシーリングインターフェースが記述されている。本発明の好ましい実施形態において記述されているようなシーリングインターフェースを、呼吸管理全般にあるいは酸素吸入器と共に使用できることがわかるが、以下では加湿式CPAPシステムにおける使用を参考にしてこれを記述する。ユーザーの鼻および口のまわりを封止する全面フェースマスク、ユーザーの鼻のまわりを封止する鼻マスクそしてユーザーの口と封止係合状態にある口マスクおよびマウスピースを含め(ただし、これらに限定されない)あらゆる形の患者インターフェースに対し、本発明を応用できることもわかる。
【0031】
図1を参照すると、患者1が加湿ガス輸送経路または吸気導管3に接続された患者インターフェース2を通して加湿加圧ガスを受け取っている加湿式持続的気道陽圧(CPAP)システムが示されている。送出システムがVPAP(可変的気道陽圧)およびBiPAP(二相式気道陽圧)またその他の数多くの形態の呼吸療法でもあり得るということを理解すべきである。吸気導管3は、一定体積の水6を収納する加湿チャンバ5の出口4に接続される。吸気導管3は、導管の壁を加熱して導管内部の加湿ガスの凝縮を削減する加熱手段またはヒーター線(図示せず)を収納してよい。加湿チャンバ5は、好ましくはプラスチック材料で形成され、加湿器8のヒータープレート7と直接接触状態にある熱導電性の高い基部(例えばアルミニウム製の基部)を有していてよい。加湿器8には、付随するメモリーの中に記憶されたコンピュータソフトウェアコマンドを実行するマイクロプロセッサベースのコントローラを含んでいてよい制御手段つまり電子コントローラ9が具備されている。
【0032】
コントローラ9は、ユーザー入力手段つまりダイアル10などの供給源から入力を受けとり、この入力手段を通してデバイスのユーザーは例えば、患者1に供給されるガスの湿度または温度を所定の所要値(予備設定値)に設定してよい。コントローラは同様に、コネクタ13およびヒータープレート温度センサー14を通して、例えば温度および/または流速センサー11および12などのその他の供給源からの入力も受けとってよい。ダイアル10を介して入力されたユーザー設定湿度または温度値およびその他の入力に応えて、コントローラ9は、加湿チャンバ5内部で水6を加熱するためにいつ(またはどのレベルまで)ヒータープレート7に通電すべきかを決定する。加湿チャンバ5内部の一定体積の水6が加熱されるにつれて、水蒸気が水の表面より上のチャンバの体積を充填し始め、入口16を通ってチャンバに入る気体供給手段つまりブロワ15から供給された気体(例えば空気)の流れと共に加湿チャンバ5出口4から外へ移動する。患者の口からの呼気ガスは、図1内の周辺環境に直接放出される。
【0033】
ブロワ15には可変圧力調節手段つまり変速ファン21が備わり、これが空気またはその他の気体をブロワ入口17を通して引き込む。変速ファン21の速度は、コントローラ9からの入力およびダイアル19を介して、ユーザーが設定した所定の所要圧力またはファン速度値(予備設定値)に応えて、電子コントローラ18によって制御される(あるいは、コントローラ18の機能は、コントローラ9により実施され得る)。
【0034】
患者インターフェース
鼻マスクの形をした典型的患者インターフェースが図2に示されている。マスクは、吸気導管3に接続された入口23の備わった中空本体22を含む。マスク2は、患者1の頭の背面のまわりにしっかりと固定されたヘッドギヤ25と共に、ユーザー1の鼻のまわりに位置づけされている。額レスト26および中空本体22上のヘッドギヤ25からの拘束力は、患者の顔に対する有効なシールを提供するのに充分な圧縮力をマスクシール100上に確保する。
【0035】
中空体22は、例えばポリカーボネートプラスチックなどの比較的非可撓性の材料で作られている。このような材料は、必須の剛性(rigidity)を提供すると同時に、透明でかつ比較的優れた絶縁体であると考えられる。呼気ガスは、マスク内のバルブ(図示せず)を通してか、またはさらなる呼気導管(図示せず)、マスクを通る通気経路を通してか、または当該技術分野において公知のその他のこのようなあらゆる方法によって放出され得る。
【0036】
マスクシール
ユーザーの顔に対し有効なシールを提供して漏洩を防止するため、マスク本体22の周囲にマスクシール100が具備される。マスクシール100は、患者の顔の輪郭をほぼたどるように整形されている。シールは、ユーザーの鼻梁から鼻の周囲でユーザーの顔の輪郭にほぼ一致し、ユーザーの鼻の各々の側面に隣接して頬領域を下に向かってそしてユーザーの人中部域を横切って継続するような輪郭を有するように作られている。同様にして、シールがユーザーの鼻および口を被覆する全面フェースマスクに適用された場合、フェースシールは、ユーザーの顎先およびさらに広い頬領域の顔面輪郭を近似するように整形されると考えられる。マスクシール100は、ヘッドギヤ25が圧力を加えた時点で変形して、大部分のユーザーの個別の輪郭に適合する。
【0037】
ユーザーの鼻および口のまわりを封止するための先行技術の全面フェースマスクアセンブリおよびマスクシールの配置が図3に示されている。マスクシール100は、外部シーリングシース102によって被覆された内部フォームクッション101で構成されている。内部クッション101は、弾性材料例えばポリウレタンフォームで作られており、ユーザーの顔のまわりのシールに沿って圧力を分布させている。その他の形態では、クッション101をゲル材料などのその他の適切な材料で形成してもよい。内部クッションの一方の側面は、ユーザーの顔の形状にほぼ一致するように整形されている。図4に示されているように、患者の鼻梁全体にフィットするように意図された凹凸のある区分54、ユーザーの鼻の中央から延在する軟骨をたどる各側面上の頬輪郭55、そしてユーザーの顎先部域の周囲を封止するための凹凸のある区分56が存在する。クッション63の反対側面はマスク本体と一致しかつこれと結合するように整形される。
【0038】
内部クッションは、鼻梁領域内に隆起したブリッジ65を含んでいてよい。隆起したブリッジ65は同様に、クッションのマスク本体側63でクッション内に形成された谷部として記述することもできる。隆起したブリッジ65はマスク本体22によって支持されていないことから、可撓性がはるかに高く、その結果、患者の鼻梁上に加わる圧力は少ない。
【0039】
その他の形態では、クッションはその他のブリッジ部分を有し、こうしてこれらのブリッジ部域内ではクッションの可撓性がさらに高くなっている。
【0040】
内部クッション101は中空本体22の開放面104の内部周囲103のまわりに配置され、隆起したブリッジ部分65を除いてマスク本体と接触している。図3に最も良く示されているように、クッションは、本体22の内部周囲103のまわりに延在するキャビティ66内に配置され、マスクの鼻梁領域67の各側面で終結し、ここでクッションの隆起したブリッジ部分65はマスク本体22と接触していない。キャビティ66は一般に、マスクの内部周囲のまわりに延在する2つの離隔した壁76および77により形成される。
【0041】
同様にして、外部シース102は、図3の中で示されているような押込み嵌合配置で本体22に直接か、またはマスクシールクリップ(図示せず)を介して間接的に、マスク本体22の外部周囲に取り付けられている。好ましくは、シール102の1側面は、シールクリップ(図示せず)に取付けられている。シールクリップはマスク本体22に結合している。クリップは、解除可能な剛性または半剛性インターフェースを提供し、シールがマスク本体と何回でも容易に着脱され得るようにしている。外部シース102は内部クッション101の上面を取囲み、ゆとりをもってカバーしていてよい。
【0042】
外部シースの一方の側面も同様に、ユーザーの顔の顔面輪郭に一致するように整形されており、使用中ユーザーの顔に隣接するクッションの側面の形状と密に一致する。
【0043】
好ましくは、クッション101は別個の品目であり、外部シース102はクッション101上の所定の場所にフィットする。好ましい実施形態では、外部シースはクッションをマスクアセンブリ2内部の所定の場所で保持する。あるいは、クッションは外部シースに永久的にまたは解除可能な形で取付けられてよく、こうして外部シースとクッションは単一のアセンブリとして提供されてよい。あるいは、クッションをマスク本体22に永久的にまたは解除可能な形で取付けてもよい。さらなる変形形態においては、外部シースおよび内部クッションを一体として形成してよい。
【0044】
鋸歯状プロファイル
図5〜7に示されているように、本発明は、以上で記述した先行技術のマスクアセンブリなどのマスクアセンブリにおいて使用するためのマスククッションにおいて例証される。先行技術のシーリングインターフェースの内部クッションと同様に、本発明に係る内部クッション101は、ユーザーの顔のまわりのシールに沿って圧力を分布させるように、弾性材料、好ましくはポリウレタンフォームで作られている。その他の形態では、クッションは、ゲル材料などのその他の適切な材料で形成されてよい。クッションは、およそ0.20〜0.25g/cm3の密度をもつ2液型ポリウレタンフォームと類似の剛性(stiffness)を有する任意の適切な弾性材料で形成されてよい。
【0045】
外部シースは、使用中ユーザーの顔に対してシールを形成するための薄い弾性ゴム材料である。好ましくは、外部シースはシリコーンで形成される。
【0046】
本発明の一実施形態に係るマスククッションは、使用中ユーザーの顔に接するクッション101の側に鋸歯状プロファイル110を有し、外部シース102は、使用中、ユーザーの顔と鋸歯状プロファイルの間にある。本発明の1つの有意な利点は、鋸歯状プロファイル110の谷部112がクッションのユーザーの顔側面109にあるという点にある。発明人らは、クッションの顔側面に鋸歯状プロファイル110を有することで、結果として所与の封止力を得るための改良型シールがもたらされるということを発見した。ユーザーの顔上に有効なシールを作り上げるため、ヘッドギヤ25は、顔に対しクッション101を圧縮するのに充分な程度締めつけられる。鋸歯状プロファイルは、鋸歯状プロファイル無しの類似の内部クッションよりも低い封止力を用いて有効なシールを達成する一助となる。こうして、より快適な患者インターフェースがもたらされる。ユーザーは、ヘッドギヤーストラップの張力と顔上のシール100の圧縮力をより低くして頭と顔にヘッドギヤおよびマスクを適用した状態で、より低い封止力でマスク2を使用できる。力がより少ないことから、長い使用期間にわたり刺激が低下する。患者がマスクを使用し治療要件を遵守する確率はより高い。
【0047】
一部の先行技術のマスクは、図6fに示されているように外部シースと内部クッションの間にギャップを有する。図6fのマスクは、使用中でない場合が示されている。使用中、外部シースと内部クッションの間のギャップは、シーリングインターフェースに加えられる封止力に応じて小さくても大きくてもよい。ただし、発明人らは、使用中外部シースに離散的支持点または支持部域114を提供することにより改善が達成される、ということを発見した。接触支持点または部域は、マスクシーリングインターフェースの周囲に沿って離隔されている。
【0048】
鋸歯状プロファイルは、クッションの周囲上に頂点114を有する少なくとも1つの歯111で構成されている。この頂点は、クッションの周囲内で2つの谷部112の間に位置づけされている。少なくとも1つの歯111は、クッションの顔側面109に形成される。
【0049】
少なくとも1つの歯は、図6a中で破線によって表わされている基部113および頂点114を有する。鋸歯状プロファイルは、谷部112を全くもたないクッションに比べてクッションの顔側面の担持表面積が削減されていることから、所与の力についてクッションの圧縮量の増加を可能にすることにより、シールの改善を達成する。その上、少なくとも1つの歯の頂点104は、いずれの方向でも、つまり顔を横切って横方向にすなわち顔の上を垂直に、顔の上を水平に、あるいは、顔を横切って他のいずれの方向にでも比較的容易に偏向し得る。図3の先行技術のクッションにおいては、クッションの顔側面上の特定の点は、その点に隣接してクッション材料内に具備された支持に起因して、横方向にはさほど容易に偏向できない。外部シースと接触した状態で接触点または部域114を有することで、所与の封止力についてクッションの可撓性の改善およびフィットレベルの改善が提供される。
【0050】
ユーザー毎に顔の輪郭が異なることから、任意の所与のユーザーの顔上で有効なシールを達成するためには、シールは特定のユーザーの顔にも容易に適合すべきである。例えば、顎先領域を考慮した場合、顎先が比較的広いユーザーもいれば、比較的狭いユーザーもいることが考えられる。図7aに示されているように、ユーザーの顎先および顎のラインが破線120で表わされている。ライン120に適合させるためには、各々の歯を著しく圧縮しなければならない。鋸歯状プロファイルを含むクッションの顔側面の担持面積が削減されていることから、ユーザーの顔に対してシール100を押しつけるのに必要な力は、鋸歯状プロファイルの無いクッションの場合よりも小さい。図7bは、ライン120により表わされた顎ラインに比べて広い顎先と顎のライン121を有するユーザーの顎先と顎のラインを示している。より広い顎先に適合させるためには、鋸歯状プロファイルはさほどの圧縮を必要としない。しかしながら、鋸歯状プロファイル110の各々の歯111の頂点114は、マスクシール100の周囲に近い位置において外部シースに対する接触支持を提供している。鋸歯状プロファイルは、図6fの先行技術のシール配置よりも多くの接点を提供し、これらの接点は、鋸歯状プロファイル無しの先行技術の内部クッションよりも容易に偏向する。図7aに示されているようにユーザーの顔に適合するために比較的高レベルの圧縮を必要とする歯は、鋸歯状プロファイル無しのクッションに比べてより容易に圧縮する。図7bに示されているように比較的低レベルの圧縮しか必要としないかまたは実質的に全く圧縮を必要としない場合でもなお歯は外部シースとの接触を維持しこれに対する支持を提供するかもしれない。したがって鋸歯状プロファイルは、異なる顔の輪郭を有する一定範囲のユーザーに対する改善されたフィットを提供する。
【0051】
鋸歯状プロファイルは、シーリングインターフェースの周囲に沿って内部クッションと外部シースの間の接点を達成する。シーリングインターフェースが顔に対して圧縮されるにつれて、外部シースは接点全体にわたり伸張され、接点間のギャップをブリッジする。シールは、外部シースが歯の接点の間の谷部をブリッジする位置において、比較的容易に所与の圧縮量だけ偏向または圧縮する。シールは、歯が外部シースに接触する場合、同じ圧縮量だけ圧縮するのにより高レベルの力を必要とする。
【0052】
鋸歯状内部クッションを内含するシールインターフェースの封止効率の改善が、図11に表わされている。図11は、鋸歯状プロファイル無しで同じ内部クッションを内含するシーリングインターフェースと比較した、鋸歯状プロファイルを伴う内部クッションを内含するシーリングインターフェースの封止効果を表示するグラフである。図11から、所与の漏出速度を達成するために、より低いヘッドギヤーストラップ力(ストラップ内のより低い張力)、すなわちユーザーの顔に対するより低いマスクシール力しか必要でないということがわかる。300と標識された図11内の傾向線は、鋸歯状プロファイル無しの内部クッションを含むシーリングインターフェースについて収集されたデータを反映している。301と標識された図11内の傾向線は、内部クッションの顔側面内に鋸歯状プロファイルを伴う内部クッションを含むシーリングインターフェースについて収集されたデータを反映している。例えば、毎分10リットルの漏出速度については、鋸歯状クッションシーリングインターフェースは、2ニュートン未満のストラップ張力しか必要としない。これに反して、鋸歯状プロファイル無しの同じ内部クッションを内含する同じマスクアセンブリは、漏出速度を毎分10リットルまで低減させるために4ニュートン超のストラップ力を必要とする。図11に提示されているデータは、一範囲の異なる顔形状から収集された平均データである。
【0053】
鋸歯状プロファイルの効果は、図12aおよび12bの中に見ることができる。シースおよびシールクッション100を設定した距離だけ圧縮するのに必要とされる力を測定するために、円錐チップ(cone tip)を取り付けたニュートン計を用いた。ニュートン計と共に使用した円錐チップは、およそ10mmの基底直径および約5mmの高さを有し、円錐の側面と円錐軸に対し垂直な平面の間の角度は約45度である。偶数番号が付された各グラフの棒は、マスククッション101の鋸歯状プロファイルの頂点114におけるマスクシールに沿った位置に関係する。奇数番号が付された棒は、鋸歯状プロファイルの歯の頂点間のマスクシール100に沿った位置に関係する。
【0054】
図12aは、マスクシール100の異なる位置を3mmだけ圧縮させるのに必要とされる力の棒グラフを示す。歯の頂点で3mmだけシールを圧縮させるためには、1.5Nの力が必要である。シースがマスククッション101の谷部112全体にわたって配置されている場合、シースが当初クッション101により支持されていない位置において3mmだけシールを圧縮させるためには、0.25N前後の力が必要である。
【0055】
図12bは、マスクシール100を6mmだけ圧縮させるための、図12bと同じ棒グラフを示している。
【0056】
歯の無いクッションを含むシール100上の1点を圧縮するのに必要とされる力は、鋸歯状プロファイル110を有するクッション101を伴うシールについて歯の頂点114においてシールを圧縮するのに必要とされる力に類似したものである。例えば、歯の無いクッションとシースを有するシール上の1点を6mmだけ圧縮するためにはおよそ2.5Nの力が必要である。
【0057】
図12aおよび12bのグラフは、鋸歯状プロファイルがシールの周囲に沿った異なる点においてクッションのための支持を維持する一方で、鋸歯状プロファイルの導入に伴ってマスクのシール100を圧縮するのに必要とされる全体的力がいかに削減されるかを示している。同じく、グラフ12aおよび12bは、異なる点における力の間の差異が、圧縮の増加と共にいかに変化するかを示している。シール100の圧縮量が増大するにつれて、クッションのギャップ112においてシールを圧縮するための力に対する歯においてシールを圧縮するための力の比は減少する。例えば、図12aの3mmの圧縮について、この比率は6である。すなわち、歯においてシールを圧縮するのに必要とされる力は、外部シースが鋸歯状プロファイルの頂点においてクッションと接触している状態で、歯のギャップにおいてシールを圧縮するのに必要とされる力の6倍である。そして6mmの圧縮については、歯においてシールを圧縮するために必要とされる力は、外部シースが鋸歯状プロファイルの頂点でクッションと接触している状態で、歯のギャップにおいてシールを圧縮するのに必要とされる力の2.5倍である。シール圧縮量がさらに増加するにつれて、この比率は1に向かう傾向をもつ。
【0058】
図6a〜6eは、シーリングインターフェースが圧縮されていない状態にある、本発明のシーリングインターフェース100のさまざまな実施形態を内含するフェースマスクの底面図である。シーリングインターフェース100は、使用されていない場合、圧縮されない状態にある。図6a〜6eは、非圧縮状態にある場合の離隔されたシース102とクッション101を示す。しかしながら、任意の1つ以上の歯111の頂点114は、インターフェースシールが非圧縮状態にある場合に谷部部域112は外部シースと接触しない状態で、外部シースと接触していてよい。
【0059】
鋸歯状プロファイル110は、図6bで示されているように、単一の歯を含んでいてよい。変形実施形態は、図6c〜6eに示されている通り、2つ、3つまたは数多くの歯を含んでいてよい。好ましい実施形態は、図6aに示されているように、顎先領域内に4つの歯で構成された鋸歯状プロファイルを有する。各々の歯は、使用中ユーザーの顔に接するクッションの側面109上に形成されている。
【0060】
さまざまな歯のプロファイルが図8a〜8jに示されている。少なくとも1つの歯は好ましくは、図8b、8d、8e、8h、8iおよび8jに示されているような4つの側面116を有し、4つの側面は基部113から頂点114へ向かって収束している。頂点は、図8bに示されているように、1点に収束する4つの側面116により形成されてよい。あるいは、歯は図8a、8cおよび8gに示されている通り収束する2つの側面と実質的に平行な2つの側面117を有していて、頂点が尾根108、118を形成するようになっていてよい。図5bの内部クッションは、歯111が図8aのプロファイルと類似のプロファイルを有する状態で、鋸歯状プロファイル110を含んでいる。或いは、歯は、2つの相対する側面119がその他の2つの相対する側面116に比べて小さい収束角で収束している状態で4つの収束する側面を有し、こうして図8dおよび8iで示されているように頂点が尾根118を形成するようになっていてよい。あるいは、歯の基部113は実質的に矩形であって、尾根の頂点118が同じ角度で収束する4つの側面で形成されるようになっていてもよい。
【0061】
好ましくは、頂部114、118は切り取られて、図8c、8e、8g、8hおよび8jに示されているように、基部113の面積に比べて実質的に削減された面積108を有する頂点を形成する。図5aの内部クッションは、内部クッション101の頬領域55の下部部分内の歯111が図8jのプロファイルと類似のプロファイルを有する状態で、鋸歯状プロファイル110を含んでいる。あるいは、歯は、図8fに表わされているように、実質的に円錐台の形状を有していてよい。図8fの歯の頂点部域108は、図8jの歯のプロファイルと類似して、丸味がつけられていてよい。
【0062】
図8a〜8jの歯のプロファイルは、第1の平面および第2の平面を中心にして対称であってよく、第1の平面は図8aの尾根118に沿っており、第2の平面は図8dの尾根118に沿っている。あるいは、歯111は、1つの平面を中心としてのみ対称であって、非対称形状を有していてよく、頂点114、119は歯111の一方の側面に対しオフセットされている。図5aの内部クッションは、内部クッション101の顎先領域56内に歯111を伴う鋸歯状プロファイル110を含み、歯は、頂点114が内部クッション101の外側表面(図5aでは視界から遮断されているクッションの底面にある外側表面)に向かってオフセットされている形状を有している。あるいは、鋸歯状プロファイル110は、上述の第1および第2の平面との関係において歯が非対称であるように歯111の2つの側面に対し頂点114、119がオフセットされている形状を有する歯を含んでいてよい。
【0063】
図8a〜8fに示されているように、側面116、117、119は平面であってよい。あるいは、図8g〜8jに示されているように、側面116、119は凸状または凹状であってよい。
【0064】
図8a〜図8jで識別された歯の形状の任意の1つ以上の組合せを本発明の内部クッションの鋸歯状プロファイル内に取込んでよい。あるいは、鋸歯状プロファイル111は、添付図面を参照しながら以上で記述したものと類似のその他の形状をもつ歯を含んでいてよい。
【0065】
本発明の内部クッションの好ましい実施形態が、図9に示されている。図9の好ましい鋸歯状プロファイル111は、形状が図8hの歯に類似している歯111を含んでいる。しかしながら、図8a〜8iの歯のプロファイルは一般に、図5aおよび5bの実施形態の場合と同様、内部クッション101の縁部109上で中央に整列している。図9の好ましい実施形態では、クッション101の顎先領域56(図4aを参照)内の鋸歯状プロファイル110は、顔側面部域109を通って形成された谷部112と内部クッションの周囲壁の内側表面105によって形成されている。谷部部分112は、内部クッションの周囲壁の外側表面106を通って著しく延在していない。したがって、顎先領域内の歯111は内部クッションの中心に向かって内向きに整列しており、歯111の1つの側面119は内部クッションの内部表面105と境界を接し、歯のもう一方の側面119の縁部109の表面と境界を接している。歯111の頂点部域108は、内部表面105が縁部109の表面と遭遇する所に形成される。歯111の側面116は、歯111のいずれかの側面上で谷部部分112の側面と境界を接している。
【0066】
図9においてクッションの頬領域55の下部区分の中に形成されている歯111は、顎先領域内の歯と類似の要領で形成されている。谷部部分112は縁部109の中に形成されるが、谷部部分112がクッション101の外部表面106を通って著しく延在することは無い。下部頬領域内の縁部109の湾曲形状に起因して、頂点108は顎先領域56内の歯111の頂点108に比べてさらに外向きに配置され、下部頬領域内の歯の側面119は、図9に示されているように、クッションの縁部109の湾曲表面と境界を接している。
【0067】
図10の変形実施形態において、鋸歯状プロファイルは、櫛型のプロファイルで構成されており、ここで縁部109内に一連の歯またはフィンガー125を形成することによりクッションの縁部109の担持表面積が削減されている。一実施形態において、各々の歯126の幅は、各歯126間の各ギャップ127の幅にほぼ等しい。この実施形態においては、クッション縁部109の担持表面積が半減されて、クッションをユーザーの顔のプロファイルに適合させるのに必要とされる圧縮力が削減されている。あるいは、各ギャップ127は、担持表面積をさらに一層減少させるため各々の歯126よりも広いものであってよい。一変形実施形態において、各々の歯の幅は、各ギャップ127の幅よりも広いものであってよい。さらにもう1つの変形実施形態において、歯の幅およびギャップの幅はクッションの縁部109の区分が異なる度に変動し、その結果、クッションの一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮されるようになっていてよい。
【0068】
例えば、鼻梁領域内のギャップ127は、ユーザーの鼻梁上への封止力を削減するために、シーリングインターフェースのその他の領域内に比べて頻度を多くしてよい。ギャップ127は、ユーザーの鼻梁上への封止力を削減するために、シーリングインターフェースのその他の領域内よりも鼻梁領域内でさらに大きいものであってよい。
【0069】
ギャップ127の幅または歯126の幅は、シーリングインターフェースの周囲で変動してよい。
【0070】
歯またはフィンガー125の幅は、使用中に達成される通常の圧縮力の下で歯の座屈を可能にするのに充分薄いものとなるように選択されてよい。歯125は、通常の負荷の下で座屈することから、歯が外部シースに対して提供する支持レベルは削減される。
【0071】
好ましくは、本発明のシーリングインターフェースは、クッションの顎先領域内で上述の鋸歯状プロファイルのいずれか1つを伴う内部クッションを有する。好ましくは、鋸歯状プロファイルは、図9に示されているように、顎先領域内において4つの歯111または5つの谷部部分112で構成されている。好ましくは、本発明のシーリングインターフェースは、クッションの各々の頬部分の下部部分内に延在する上述の鋸歯状プロファイルのいずれか1つを伴う内部クッションを有する。好ましくは、鋸歯状プロファイルは、図9に示されている通り、各頬領域の下部部分内の2つの歯で構成されている。
【0072】
あるいは、鋸歯状プロファイルはクッションの全周囲にわたり延在していてよい。さらなる一変形実施形態においては、クッションは鼻梁領域内に鋸歯状プロファイルを包含していてよい。
【0073】
好ましくは、鋸歯状プロファイルは多数の歯を有し、隣接する歯の頂点間の距離はおよそ5mm〜25mmである。好ましくは、隣接する歯の頂点間の距離は20mm未満である。最も好ましくは、隣接する歯の頂点間の距離は15mm未満である。歯111の深さ、すなわち頂点114と基部113の間の距離は、およそ3mm〜10mmである。好ましくは、歯の深さは5mm〜10mmである。歯111の基部113の幅はおよそ2mm〜25mmである。好ましくは、歯111の基部113の幅はおよそ2mm〜20mmである。最も好ましくは、歯111の基部113の幅は15mm未満である。
【0074】
図8kに示されている通りの収束角115は、使用中ユーザーの顔に面するクッションの側面109の担持表面積の有意な減少が確実に達成されるのに充分なほどに大きいものでなくてはならない。例えば、ゼロという収束角115は、クッション101の側面109内に全く歯が形成されないことを意味する。好ましくは収束角は35度超である。最も好ましくは、収束角は45度超である。
【0075】
隣接する歯の頂点の間の距離を、鋸歯状プロファイルの歯ピッチとして記述してよい。本発明の好ましい実施形態においては、歯ピッチに対する歯の深さの比は少なくともおよそ0.3である。すなわち、ピッチは、深さのおよそ3倍未満である。最も好ましくは、深さとピッチの比は少なくとも0.5であり、すなわちピッチは深さのおよそ2倍未満である。
【0076】
クッション101は、好ましくは、図6aに示されているように、鋸歯状プロファイル部分の中央位置から鋸歯状プロファイル部分の縁部まで延在するにつれて歯の深さが減少する鋸歯状プロファイル110を有する。
【0077】
上述の鋸歯状プロファイルの歯の寸法は、改善されたシールを達成するために重要である。ユーザーの顔のより細かい特長および詳細な輪郭とその周囲を封止するためには、歯のピッチが比較的小さくて深さが大きいと、ユーザーの顔の中のシワや線、例えばユーザーの口のまわりおよび鼻と頬部域の間のシワおよび笑いジワ内への封止が良好に機能する。
【0078】
本発明は、一体化したクッションおよび外部シースを有するマスクアセンブリの形で実施してよい。しかしながら、一体的に形成されたクッションおよび外部シースを有する実施形態は、外部シースと内部クッションの間の運動量が別個のクッションと外部シースを使用した場合に比べて制限されることから、好ましくないかもしれない。別個のシースおよびクッションを有することで、シースとクッションの間に移動が起こり、その結果、シースとクッションが合わせてしっかり固定されている場合に比べてフィットが改善されることになる。
【0079】
複数の離隔した内部クッション
図15aおよび15bに示されている本発明の一変形実施形態において、マスククッション101は、歯1011および歯1011の間のギャップ1012を含む鋸歯状プロファイルを達成するため離隔された複数のクッション1001であってよい。
【0080】
各々のクッション1011は、使用中ユーザーの顔に接する側面1009を有する。図15b中に示されているように、少なくとも1つのクッション1011の側面1009は、図8a〜8jとの関係において先に記述された通りにまたは本明細書中で記述されたその他の任意の鋸歯状プロファイルのように整形されてよい。
【0081】
クッションは、顎先または上唇領域、頬領域、鼻梁領域内またはマスクシール100の周囲全体にわたって複数のクッションを含んでいてよい。
【0082】
図15aの実施形態は、概念的にも作動的にも図10aおよび10bに示されている実施形態と類似である。例えば、図10aのクッションの除去部分127は、通常の作動下でマスクシール100が除去部分127の深さを超えて圧縮されないよう充分な深さまで除去されてよい。
【0083】
図15cの変形実施形態においては、複数のクッションを互いに付着させて、連結用要素1013により共に連結されたクッション要素1001を含む単一のクッションを形成してもよい。クッション要素1001は、使用中ユーザーの顔に接する外部シースの側面の内部表面とマスクの中空本体22の間に延在するようにサイズ決定される。連結用要素は、使用中ユーザーの顔に接する外部シースの側面と中空本体22の間に延在しないようにサイズ決定される。連結用要素1013は、外部シースと接触するように位置決定されてよい。例えば、連結用要素1013は、使用中ユーザーの顔に対し封止する外部シースの側面の内部表面と接触してよい。この場合、連結用要素は、クッション要素1001において所与の圧縮量だけシールを圧縮するのに必要とされる力に比べて連結用要素において同じシール圧縮量のために必要な力が小さくなるように充分薄いものである。あるいは、連結用要素は、外部シースと接触しないように配置されてよい。
【0084】
さらなる実施形態は、図15dおよび15eに示されている。15dの実施形態において、内部クッション102は、隣接するクッション1001の間にギャップ1012を伴って、シーリングインターフェースの全周囲にわたり離隔した複数のクッション1001を含んでいる。図15eの実施形態において、個別のクッション1001は、ギャップ1012がシーリングインターフェースの鼻梁領域内に来るような形で配置されている。
【0085】
クッションの一部分が、その他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、複数のクッション1001の間のギャップ1012の周囲長は変動してよい。
【0086】
穴のプロファイル
図13bに示されているようなさらなる一変形実施形態において、内部クッションの顔側面内の鋸歯状プロファイルは、内部クッションの壁107を貫通する穴140によって達成される。内部クッションの顔側面109の表面は穴によって破断される。
【0087】
図13aの変形実施形態においては、内部クッションの壁107を貫通する穴140は、クッションの顔側面の表面を破断しない。穴140は側面109近くに設けられる。穴に接する部分141は、隣接する穴の間にある部分142と比べてより容易に圧縮する。穴は、円形であっても、また図13aに示されているような楕円形などのその他の形状であってもよい。
【0088】
図14aおよび14bの一変形実施形態においては、穴またはキャビティ160は、使用中ユーザーの顔に接するクッションの側面109内に設けられる。キャビティを設けた結果として、シール100の一部分は、キャビティ160間のクッション161の位置におけるシールの部分に比べより容易に圧縮することになる。
【0089】
キャビティ160は、図14dに示されているように、クッション周囲の一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、内部クッションの周囲にわたり周囲長が変動していてよい。キャビティ160は、図14bに示されているようにクッションの一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、内部クッションの周囲にわたり深さが変動していてよい。キャビティ160は、図14dに示されているように、クッションの一部分がその他の部分に比べてより容易に圧縮される結果となるように、内部クッションの周囲にわたりクッションの側面109を横断して幅が変動していてよい。
【0090】
キャビティ160の間およびまわりの部域161は、外部シースと接触状態にある連続した接触表面を形成してよい。
【0091】
キャビティ160は、図14bの横断面図で表わされているような非対称形状を有していてよい。
【0092】
キャビティ160は、クッションの全周囲にわたり設置されていてよく、各キャビティは、図14cに示されている通り、隣接するキャビティ間の部域161により離隔されている。あるいは、キャビティは、クッションの特定の領域内にのみ設けられてもよい。例えば、キャビティは、クッションの上唇領域の中に設けられてもよい。
【0093】
キャビティ間の間隔161の周囲長は変動してよい。あるいは、キャビティ間の間隔は、内部クッションの周囲にわたり等しい距離を有していてよい。
【0094】
外部シースを支持する内部クッションの顔側面上に鋸歯状プロファイルを伴う内部クッションを含む患者シーリングインターフェースは、先行技術の患者シーリングインターフェースに比べて、所与の患者インターフェースヘッドギヤーストラップ張力について漏出速度が削減された改良型シーリングインターフェースを達成する。
【0095】
本発明について一定数の実施形態を参考にして記述した。これらの実施形態が単なる一例にすぎないことを理解すべきである。本発明の範囲から逸脱することなく、これらに修正を加えることも可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースが内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
シーリングインターフェース。
【請求項2】
鋸歯状プロファイルが、実質的に内部クッション第1側面の全周囲のまわりに延在している、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項3】
シース第1側面とクッション第1側面が、鼻梁領域、上唇領域または顎先領域のいずれか一方そして鼻梁領域と上唇領域または顎先領域の間に延在する左頬領域および右頬領域を有し、かつ前記鋸歯状プロファイルが上唇領域または顎先領域内にある、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項4】
前記鋸歯状プロファイルが左頬領域および右頬領域の各々の下部部分の中にある、請求項3に記載のシーリングインターフェース。
【請求項5】
前記鋸歯状プロファイルが鼻梁領域内にある、請求項3に記載のシーリングインターフェース。
【請求項6】
少なくとも1つの歯が少なくとも2つの収束側面を有し、各々の前記収束側面が1つの収束角を有し、収束角が少なくとも30度である、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項7】
歯がある深さを有し、この深さはおよそ3mm〜10mmである、請求項6に記載のシーリングインターフェース。
【請求項8】
歯が基部を有し、この基部の幅がおよそ2mm〜20mmである、請求項6に記載のシーリングインターフェース。
【請求項9】
少なくとも1つの歯が内部クッションの中心に向かって内向きに整列しており、少なくとも1つの歯の一方の側面が内部クッションの顔側面と境界を接し、少なくとも1つの歯の反対側面が内部クッションの周囲壁の内側表面と境界を接し、前記少なくとも1つの歯の頂点は、周囲壁の内側表面と内部クッションの顔側面が遭遇する場所に形成されている、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項10】
鋸歯状プロファイルが複数の歯を含み、使用中各々の前記歯が、シース第1側面と支持接触状態にある頂点を有する、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項11】
各々の前記歯が1つの頂点を有し、隣接する歯の頂点間の距離はおよそ20mm未満である、請求項10に記載のシーリングインターフェース。
【請求項12】
各々の前記歯がある深さを有し、歯のピッチに対する歯の深さの比は少なくともおよそ0.3であり、ここでピッチとは隣接する歯の頂点間の距離である、請求項11に記載のシーリングインターフェース。
【請求項13】
鋸歯状プロファイルがその中央位置から、シーリングインターフェースの周囲に沿って延在する鋸歯状プロファイルの側面まで延在するにつれて、歯の深さが減少する、請求項12に記載のシーリングインターフェース。
【請求項14】
内部クッションが複数の離隔したクッションを含み、クッションは鋸歯状プロファイルの歯である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシーリングインターフェース。
【請求項15】
離隔したクッションが連結要素によって連結されている、請求項14に記載のシーリングインターフェース。
【請求項16】
内部クッションがその周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有し、これら少なくとも2つの穴が内部クッションの顔側面を破断し、前記穴の間に少なくとも1つの歯を作り上げる、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシーリングインターフェース。
【請求項17】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、周囲壁、および内部クッションの顔側面に隣接する周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有している、
シーリングインターフェース。
【請求項18】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションの顔側面内に少なくとも2つのキャビティを含む、
シーリングインターフェース。
【請求項19】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのマスクアセンブリであって、
− マスク本体内部に前記呼吸ガスの流れを提供する入口を有し、この入口が、使用中ガス導管に接続されるように適合されているマスク本体と、
− マスク本体に結合されたシーリングインターフェースと、
を含むアセンブリであって、シーリングインターフェースが、
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
マスクアセンブリ。
【請求項20】
添付図面のいずれか1つ以上を参照して本明細書中に記載されている通りの、ユーザーに対して呼吸ガス流を供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェース。
【請求項21】
添付図面のいずれか1つ以上を参照して本明細書中に記載されている通りの、ユーザーに対して呼吸ガス流を供給するための装置の一部として使用するための内部クッション。
【請求項1】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースが内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
シーリングインターフェース。
【請求項2】
鋸歯状プロファイルが、実質的に内部クッション第1側面の全周囲のまわりに延在している、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項3】
シース第1側面とクッション第1側面が、鼻梁領域、上唇領域または顎先領域のいずれか一方そして鼻梁領域と上唇領域または顎先領域の間に延在する左頬領域および右頬領域を有し、かつ前記鋸歯状プロファイルが上唇領域または顎先領域内にある、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項4】
前記鋸歯状プロファイルが左頬領域および右頬領域の各々の下部部分の中にある、請求項3に記載のシーリングインターフェース。
【請求項5】
前記鋸歯状プロファイルが鼻梁領域内にある、請求項3に記載のシーリングインターフェース。
【請求項6】
少なくとも1つの歯が少なくとも2つの収束側面を有し、各々の前記収束側面が1つの収束角を有し、収束角が少なくとも30度である、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項7】
歯がある深さを有し、この深さはおよそ3mm〜10mmである、請求項6に記載のシーリングインターフェース。
【請求項8】
歯が基部を有し、この基部の幅がおよそ2mm〜20mmである、請求項6に記載のシーリングインターフェース。
【請求項9】
少なくとも1つの歯が内部クッションの中心に向かって内向きに整列しており、少なくとも1つの歯の一方の側面が内部クッションの顔側面と境界を接し、少なくとも1つの歯の反対側面が内部クッションの周囲壁の内側表面と境界を接し、前記少なくとも1つの歯の頂点は、周囲壁の内側表面と内部クッションの顔側面が遭遇する場所に形成されている、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項10】
鋸歯状プロファイルが複数の歯を含み、使用中各々の前記歯が、シース第1側面と支持接触状態にある頂点を有する、請求項1に記載のシーリングインターフェース。
【請求項11】
各々の前記歯が1つの頂点を有し、隣接する歯の頂点間の距離はおよそ20mm未満である、請求項10に記載のシーリングインターフェース。
【請求項12】
各々の前記歯がある深さを有し、歯のピッチに対する歯の深さの比は少なくともおよそ0.3であり、ここでピッチとは隣接する歯の頂点間の距離である、請求項11に記載のシーリングインターフェース。
【請求項13】
鋸歯状プロファイルがその中央位置から、シーリングインターフェースの周囲に沿って延在する鋸歯状プロファイルの側面まで延在するにつれて、歯の深さが減少する、請求項12に記載のシーリングインターフェース。
【請求項14】
内部クッションが複数の離隔したクッションを含み、クッションは鋸歯状プロファイルの歯である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシーリングインターフェース。
【請求項15】
離隔したクッションが連結要素によって連結されている、請求項14に記載のシーリングインターフェース。
【請求項16】
内部クッションがその周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有し、これら少なくとも2つの穴が内部クッションの顔側面を破断し、前記穴の間に少なくとも1つの歯を作り上げる、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシーリングインターフェース。
【請求項17】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、周囲壁、および内部クッションの顔側面に隣接する周囲壁を貫通する少なくとも2つの穴を有している、
シーリングインターフェース。
【請求項18】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェースであって:
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションの顔側面内に少なくとも2つのキャビティを含む、
シーリングインターフェース。
【請求項19】
ユーザーに対して呼吸ガスの流れを供給するための装置の一部として使用するためのマスクアセンブリであって、
− マスク本体内部に前記呼吸ガスの流れを提供する入口を有し、この入口が、使用中ガス導管に接続されるように適合されているマスク本体と、
− マスク本体に結合されたシーリングインターフェースと、
を含むアセンブリであって、シーリングインターフェースが、
− 薄い弾性ゴム外部シースと、フォームまたはゲル内部クッションとを含み、使用中外部シースは内部クッションを被覆し、外部シースがシース第1側面を有し、シース第1側面が実質的にユーザーの顔に対しシーリングを行ない、内部クッションの顔側面はシース第1側面の少なくとも一部分を弾性的に支持し、
− 内部クッションは、その顔側面内に鋸歯状プロファイルを有し、この鋸歯状プロファイルが、内部クッションの顔側面の周囲内で2つの谷部分間に1つの頂点を有する少なくとも1つの歯を含み、使用中この頂点が外部シース第1側面と支持接触状態にある、
マスクアセンブリ。
【請求項20】
添付図面のいずれか1つ以上を参照して本明細書中に記載されている通りの、ユーザーに対して呼吸ガス流を供給するための装置の一部として使用するためのシーリングインターフェース。
【請求項21】
添付図面のいずれか1つ以上を参照して本明細書中に記載されている通りの、ユーザーに対して呼吸ガス流を供給するための装置の一部として使用するための内部クッション。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【公表番号】特表2011−529770(P2011−529770A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522024(P2011−522024)
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【国際出願番号】PCT/NZ2009/000157
【国際公開番号】WO2010/016774
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(504298349)フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド (41)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【国際出願番号】PCT/NZ2009/000157
【国際公開番号】WO2010/016774
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(504298349)フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド (41)
【Fターム(参考)】
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