説明

商品データベースシステム及び商品データベースプログラム

【課題】担当者の負担を分散させつつ、商品情報の登録間違い及び更新間違いの発生を防止可能な商品データベースシステム及び商品データベースプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】商品データベースシステム10であって、商品情報の登録権限を有する第1担当者と更新権限を有する第2担当者とが商品毎に登録された権限マスタ43と、商品情報及び第1担当者が対応付けられて登録された商品マスタ42と、商品情報及び第1担当者を対応付けて商品マスタに登録する商品マスタ登録手段45と、第2担当者を権限マスタに登録する権限マスタ登録手段46と、第2担当者による商品情報の更新依頼を受け付け、第1担当者が商品情報の更新依頼を承認すると、第2担当者による更新内容で商品マスタを更新する商品マスタ更新手段47とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品データベースシステム及び商品データベースプログラムに係り、特に商品情報を管理する商品データベースシステム及び商品データベースプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば企業等では自社で扱う商品の商品情報を商品データベースシステム(以下、商品DBシステムという)により管理することが一般的に行われている。例えば引用文献1にはPOSシステムを利用した商品情報の管理について記載されている。
【特許文献1】特表2002−524804号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
商品DBシステムは、利用者が各商品情報を一定のルールに従って登録又は更新していくことで、商品情報が次々に蓄積されていく。このように、商品DBシステムは商品情報が蓄積されていくことにより、価値が上昇していく。
【0004】
しかしながら、従来の商品DBシステムでは、利用者に、商品情報の登録権限や更新権限を無制限に与えてしまうと、商品情報の登録間違いや更新間違いが発生しやすいという問題があった。その一方、従来の商品DBシステムでは、一部の利用者(管理者等)のみに商品情報の登録権限や更新権限を与えるようにしてしまうと、商品情報の登録や更新が管理者等にとって大きな負担となるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、担当者の負担を分散させつつ、商品情報の登録間違い及び更新間違いの発生を防止可能な商品データベースシステム及び商品データベースプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、商品情報を管理する商品データベースシステムであって、前記商品情報の登録権限を有する第1担当者と前記商品情報の更新権限を有する第2担当者とが商品毎に登録された権限マスタと、前記商品情報,その商品情報を登録した前記第1担当者が対応付けられて登録された商品マスタと、前記第1担当者による前記商品情報の登録依頼を受け付け、前記商品情報及び前記第1担当者を対応付けて前記商品マスタに登録する商品マスタ登録手段と、前記第1担当者による前記第2担当者の設定依頼を受け付け、前記第2担当者を前記権限マスタに登録する権限マスタ登録手段と、前記第2担当者による前記商品情報の更新依頼を受け付け、前記第1担当者が前記商品情報の更新依頼を承認すると、前記第2担当者による更新内容で前記商品マスタを更新する商品マスタ更新手段とを有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、商品情報を管理するコンピュータにより構成された商品データベースシステムを、前記商品情報の登録権限を有する第1担当者と前記商品情報の更新権限を有する第2担当者とが商品毎に登録された権限マスタと、前記商品情報,その商品情報を登録した前記第1担当者が対応付けられて登録された商品マスタと、前記第1担当者による前記商品情報の登録依頼を受け付け、前記商品情報及び前記第1担当者を対応付けて前記商品マスタに登録する商品マスタ登録手段と、前記第1担当者による前記第2担当者の設定依頼を受け付け、前記第2担当者を前記権限マスタに登録する権限マスタ登録手段と、前記第2担当者による前記商品情報の更新依頼を受け付け、前記第1担当者が前記商品情報の更新依頼を承認すると、前記第2担当者による更新内容で前記商品マスタを更新する商品マスタ更新手段として機能させる為の商品データベースプログラムであることを特徴とする。
【0008】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、担当者の負担を分散させつつ、商品情報の登録間違い及び更新間違いの発生を防止可能な商品データベースシステム及び商品データベースプログラムを提供可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。なお、本実施例では商品情報を管理するシステムを例に説明するが、他の情報を管理するシステムであってもよい。
【0011】
図1は商品情報を管理するシステムの一例の構成図である。図1のシステム1は、統合商品DBシステム10,LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)サーバ11,1つ以上のメイン担当者クライアント12及び更新担当者クライアント13が、例えばインターネットやLAN等のネットワーク14を介してデータ通信可能に接続されている。
【0012】
統合商品DBシステム10は、商品情報をデータベース(DB)により管理するものである。LDAPサーバ11は、LDAPを利用したディレクトリDBの一例である。LDAPとは、ディレクトリDBにアクセスする為のプロトコルである。LDAPサーバ11は後述のメイン担当者や更新担当者のメールアドレスや環境に関する情報を管理し、メイン担当者クライアント12又は更新担当者クライアント13にメールアドレスや環境に関する情報の検索サービスを提供する。
【0013】
メイン担当者クライアント12は、統合商品DBシステム10への商品情報の登録権限を有するメイン担当者(第1担当者)が操作するものである。更新担当者クライアント13は、統合商品DBシステム10に登録されている商品情報の更新権限を有する更新担当者(第2担当者)が操作するものである。
【0014】
図2は統合商品DBシステムの一例の構成図である。統合商品DBシステム10は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置21,出力装置22,ドライブ装置23,補助記憶装置24,主記憶装置25,演算処理装置26およびインターフェース装置27で構成される。
【0015】
入力装置21はキーボードやマウスなどで構成され、各種信号を入力するために用いられる。出力装置22はディスプレイ装置などで構成され、各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インターフェース装置27は、モデム,LANカードなどで構成されており、ネットワーク14に接続する為に用いられる。
【0016】
本発明による統合商品DBプログラムは、統合商品DBシステム10を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。総合商品DBプログラムは例えば記録媒体28の配布やネットワーク14からのダウンロードなどによって提供される。統合商品DBプログラムを記録した記録媒体28は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0017】
また、統合商品DBプログラムを記録した記録媒体28がドライブ装置23にセットされると、統合商品DBプログラムは記録媒体28からドライブ装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。ネットワーク14からダウンロードされた統合商品DBプログラムは、インターフェース装置27を介して、補助記憶装置24にインストールされる。補助記憶装置24は、インストールされた統合商品DBプログラムを格納すると共に、必要なファイル,データ等を格納する。
【0018】
主記憶装置35は、コンピュータの起動時に補助記憶装置24から統合商品DBプログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置26は主記憶装置25に格納された統合商品DBプログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0019】
図3は統合商品DBシステムの一例のブロック構成図である。図3の統合商品DBシステム10はデータベース部31と機能部32とを有する構成である。データベース部31は、利用者マスタ41,商品マスタ42及び権限マスタ43を有する構成である。機能部32は、ログイン処理部44,商品マスタ登録処理部45,権限マスタ登録処理部46,商品マスタ更新処理部47,メール送信処理部48及び画面表示処理部49を有する構成である。以下、図3に示した各種ブロックの詳細について説明していく。
【0020】
(ログイン処理)
統合商品DBシステム10を利用するメイン担当者又は更新担当者は、メイン担当者クライアント12又は更新担当者クライアント13を操作し、ネットワーク14経由で統合商品DBシステム10に接続する。すると、統合商品DBシステム10の画面表示処理部49は図4に示すようなログイン画面400をメイン担当者クライアント12又は更新担当者クライアント13のディスプレイ等の表示装置に表示させる。
【0021】
図4はログイン画面の一例のイメージ図である。図4のログイン画面400はユーザ名及びパスワードの入力欄401と、ログインボタン402とを有する構成である。メイン担当者又は更新担当者はログイン画面400のユーザ名及びパスワードの入力欄401にユーザ名及びパスワードを入力し、ログインボタン402を押下する。
【0022】
ログインボタン402が押下されると、図5に示すようなログイン処理シーケンスが開始される。図5はログイン処理の手順を表したシーケンス図である。
【0023】
ステップS1に進み、ログイン処理部44はログイン画面400の入力欄401に入力されたユーザ名(例えばシングルユーザID)及びパスワードを受信する。ステップS2に進み、ログイン処理部44は利用者マスタ41を検索し、ユーザ名を利用したログイン認証を行う。また、ステップS3に進み、ログイン処理部44はLDAPサーバ11を検索し、パスワード認証を行う。そして、ステップS4に進み、ログイン処理部44は認証結果を、メイン担当者クライアント12又は更新担当者クライアント13のディスプレイ等の表示装置に表示させる。
【0024】
(新規登録処理)
認証の成功後、メイン担当者は、メイン担当者クライアント12を操作することで図6に示すような新規登録処理を行う。図6は、新規登録処理の手順を表したシーケンス図である。
【0025】
ステップS11では、メイン担当者が、メイン担当者クライアント12を操作して新規登録画面を選択する。メイン担当者クライアント12は、メイン担当者によって新規登録画面が選択されたことを統合商品DBシステム10の画面表示処理部49に通知する。
【0026】
ステップS12に進み、画面表示処理部49は図7に示すような新規登録画面700をメイン担当者クライアント12のディスプレイ等の表示装置に表示させる。図7は新規登録画面の一例のイメージ図である。図7の新規登録画面700は商品情報の登録内容を入力する入力欄701と、更新者設定ボタン702と、登録ボタン703とを有する構成である。
【0027】
ステップS13に進み、メイン担当者はメイン担当者クライアント12を操作し、新規登録画面700の入力欄701に商品情報の登録内容を入力する。また、ステップS14に進み、メイン担当者は更新者(更新担当者)を設定するか否かを判断する。更新担当者を設定する場合、メイン担当者はメイン担当者クライアント12を操作し、更新者設定ボタン702を押下する。
【0028】
メイン担当者によって更新者設定ボタン702が押下されると、メイン担当者クライアント12はステップS15に進み、メイン担当者によって更新者設定ボタン702が押下されたことを、統合商品DBシステム10の画面表示処理部49に通知する。
【0029】
ステップS16に進み、画面表示処理部49は図8に示すような更新者設定画面800をメイン担当者クライアント12のディスプレイ等の表示装置に表示させる。図8は更新者設定画面の一例のイメージ図である。図8の更新者設定画面800は更新登録者の更新権限を入力する入力欄801と、追加ボタン802とを有する構成である。
【0030】
ステップS17に進み、メイン担当者はメイン担当者クライアント12を操作し、更新者設定画面800の入力欄801に更新登録者の更新権限を入力する。ステップS18に進み、メイン担当者はメイン担当者クライアント12を操作し、追加ボタン802を押下する。
【0031】
メイン担当者によって追加ボタン802が押下されると、メイン担当者クライアント12はステップS18に進み、メイン担当者によって追加ボタン802が押下されたことを統合商品DBシステム10の権限マスタ登録処理部46に通知する。
【0032】
ステップS19に進み、権限マスタ登録処理部46は後述するような権限マスタ登録処理を行う。ステップS20に進み、画面表示処理部49は図7の新規登録画面700を再びメイン担当者クライアント12のディスプレイ等の表示装置に表示させる。
【0033】
ステップS20に進み、メイン担当者は新規登録画面700の入力欄701に入力した商品情報の登録内容を登録する場合、メイン担当者クライアント12を操作し、登録ボタン703を押下する。ステップS14において、更新担当者を設定しない場合も、メイン担当者はステップS20に進み、メイン担当者クライアント12を操作し、登録ボタン703を押下する。
【0034】
メイン担当者によって登録ボタン703が押下されると、メイン担当者クライアント12は、メイン担当者によって登録ボタン703が押下されたことを、統合商品DBシステム10の商品マスタ登録処理部45に通知する。ステップS21に進み、商品マスタ登録処理部45は後述するような商品マスタ登録処理を行う。
【0035】
(商品マスタ登録処理)
商品マスタ登録処理はメイン担当者によって登録ボタン703が押下されることにより開始される。図9は商品マスタ登録処理の手順を表したシーケンス図である。
【0036】
ステップS31では、メイン担当者クライアント12が、メイン担当者によって登録ボタン703が押下されたこと及び新規登録画面700の入力欄701に入力された商品情報の登録内容(登録情報)を、統合商品DBシステム10の商品マスタ登録処理部45に通知する。
【0037】
ステップS32に進み、商品マスタ登録処理部45は新規登録画面700の入力欄701に入力された商品情報の登録内容と、その登録内容を登録したメイン担当者のシングルユーザIDとを対応付けて図10のように商品マスタ42へ登録する。
【0038】
図10は商品マスタの一例の構成図である。図10の商品マスタ42は、新規登録画面700の入力欄701に入力された商品情報の登録内容1001と、その登録内容1001を登録したメイン担当者のシングルユーザID1002とが対応付けられて登録されている。
【0039】
(権限マスタ登録処理)
権限マスタ登録処理はメイン担当者によって追加ボタン802が押下されることにより開始される。図11は権限マスタ登録処理の手順を表したシーケンス図である。
【0040】
ステップS41では、メイン担当者クライアント12は、メイン担当者によって追加ボタン802が押下されたこと及び更新者設定画面800の入力欄801に入力された更新登録者の更新権限(登録情報)を、統合商品DBシステム10の権限マスタ登録処理部46に通知する。
【0041】
ステップS42に進み、権限マスタ登録処理部46は、利用者マスタ41を検索し、更新者設定画面800の入力欄801に入力された氏名(名前)から更新担当者のシングルユーザIDを取得する。
【0042】
ステップS43に進み、権限マスタ登録処理部46は、ステップS42で取得した更新担当者のシングルユーザIDと、商品の品種コードと、更新者設定画面800の入力欄801に入力された更新登録者の更新権限とを対応付けて図12のように権限マスタ43へ登録する。
【0043】
図12は権限マスタの一例の構成図である。図12の権限マスタ43は、ステップS42で取得した更新担当者のシングルユーザID1201と、新規登録画面700の入力欄701に入力された商品の品種コード1202と、更新者設定画面800の入力欄801に入力された更新登録者の更新権限を表す権限フラグ1203とが対応付けられて登録されている。権限フラグ1203は、例えば「0」が更新権限の無いことを表し、「1」が更新権限の有ることを表す。
【0044】
(商品マスタ更新処理)
認証の成功後、更新担当者は更新担当者クライアント13を操作することで図13に示すような商品マスタ更新処理を行う。図13は商品マスタ更新処理の手順を表したシーケンス図である。
【0045】
ステップS51では、更新担当者クライアント13が、更新担当者に商品マスタ42の更新権限があると判定する。ステップS52に進み、更新担当者は更新担当者クライアント13を操作して更新画面を選択する。更新担当者クライアント13は、更新画面が更新担当者によって選択されたことを統合商品DBシステム10の画面表示処理部49に通知する。
【0046】
ステップS53に進み、画面表示処理部49は図14に示すような更新画面1400を更新担当者クライアント13のディスプレイ等の表示装置に表示させる。図14は更新画面の一例のイメージ図である。図14の更新画面1400は商品情報の更新内容を入力する入力欄1401と、更新ボタン1402とを有する構成である。
【0047】
なお、画面表示処理部49は図15のような権限マスタ43を参照し、更新権限のある項目について更新できるように更新画面1400を表示する。図14の更新画面1400では、項目「商品名」,「定価」,「標準原価」が更新でき、項目「重量」が更新できないように表示されている。
【0048】
ステップS54に進み、更新担当者は更新担当者クライアント13を操作し、更新画面1400の入力欄1401に商品情報の更新内容を入力する。更新担当者は商品情報を更新する場合、更新担当者クライアント13を操作し、更新ボタン1402を押下する。
【0049】
更新担当者によって更新ボタン1402が押下されると、更新担当者クライアント13はステップS55に進み、更新担当者によって更新ボタン1402が押下されたことを統合商品DBシステム10のメール送信処理部48に通知する。
【0050】
ステップS56に進み、メール送信処理部48は後述するような承認依頼メール送信処理を行う。ステップS57に進み、メイン担当者クライアント12は更新担当者により商品情報の更新依頼が成された旨と、その更新内容に対する承認依頼とが記載された承認依頼メールを受信する。
【0051】
ステップS58に進み、メイン担当者はメイン担当者クライアント12を操作し、図16のような承認画面1600を選択する。承認画面1600を選択する方法は、前述したようにログイン処理後に承認画面1600を選択してもよいし、承認依頼メールに承認画面1600のURLを記載しておき、そのURLを選択させてもよい。
【0052】
メイン担当者によって認証画面1600が選択されると、メイン担当者クライアント12はメイン担当者によって認証画面1600が選択されたことを、統合商品DBシステム10の画面表示処理部49に通知する。
【0053】
ステップS59に進み、画面表示処理部49は図16に示すよう承認画面1600をメイン担当者クライアント12のディスプレイ等の表示装置に表示させる。図16は承認画面の一例のイメージ図である。図16の承認画面1600は更新担当者によって承認依頼が成された商品情報の更新内容1601と、承認ボタン1602と、却下ボタン1603とを有する構成である。
【0054】
ステップS60に進み、メイン担当者は承認画面1600に表示された商品情報の更新内容1601を確認する。ステップS61に進み、メイン担当者は承認画面1600に表示された商品情報の更新内容1601を承認するか却下するかを判断する。
【0055】
承認画面1600に表示された商品情報の更新内容1601を却下する場合、メイン担当者はステップS62に進み、メイン担当者クライアント12を操作し、却下ボタン1603を押下する。メイン担当者によって却下ボタン1603が押下されると、メイン担当者クライアント12はメイン担当者によって却下ボタン1603が押下されたことを統合商品DBシステム10のメール送信処理部48に通知する。
【0056】
ステップS63に進み、メール送信処理部48は商品情報の更新内容を却下する旨が記載された却下通知メールを更新担当者クライアント13へ送信する。ステップS64に進み、更新担当者はメイン担当者により商品情報の更新内容が却下された旨が記載された却下通知メールを受信する。
【0057】
一方、承認画面1600に表示された商品情報の更新内容1601を承認する場合、メイン担当者はステップS65に進み、メイン担当者クライアント12を操作し、承認ボタン1602を押下する。メイン担当者によって承認ボタン1602が押下されると、メイン担当者クライアント12はメイン担当者によって承認ボタン1602が押下されたことを統合商品DBシステム10の商品マスタ更新処理部47に通知する。
【0058】
ステップS66に進み、商品マスタ更新処理部47は後述するような更新処理を行うと共に、メイン担当者によって承認ボタン1602が押下されたことをメール送信処理部48に通知する。ステップS67に進み、メール送信処理部48は後述するような承認通知メール送信処理を行う。ステップS68に進み、更新担当者はメイン担当者により商品情報の更新内容が承認された旨が記載された承認通知メールを受信する。
【0059】
(承認依頼メール送信処理)
承認依頼メール送信処理は更新担当者によって更新ボタン1402が押下されることにより開始される。図17は承認依頼メール送信処理の手順を表したシーケンス図である。
【0060】
ステップS71に進み、更新担当者クライアント13は、更新担当者によって更新ボタン1402が押下されたこと及び商品情報の品種コードを、統合商品DBシステム10のメール送信処理部48に通知する。
【0061】
ステップS72に進み、メール送信処理部48は商品マスタ42を検索し、ステップS71で通知された商品情報の品種コードから、その商品情報を登録したメイン担当者のシングルユーザIDを取得する。ステップS73に進み、メール送信処理部48はLDAPサーバ11を検索し、ステップS72で取得したメイン担当者のシングルユーザIDからメイン担当者のメールアドレスを取得する。
【0062】
そして、ステップS74に進み、メール送信処理部48はステップS73で取得したメイン担当者のメールアドレス宛に、承認依頼メールを送信する。
【0063】
(更新処理、承認通知メール送信処理)
更新処理、承認通知メール送信処理はメイン担当者によって承認ボタン1602が押下されることにより開始される。図18は更新処理、承認通知メール送信処理の手順を表したシーケンス図である。
【0064】
ステップS81に進み、商品マスタ更新処理部47はメイン担当者によって承認された商品情報の更新内容で商品マスタ42を更新する。ステップS82に進み、商品マスタ更新処理部47はメイン担当者によって承認画面1600の承認ボタン1602が押下されたことをメール送信処理部48に通知する。
【0065】
ステップS83に進み、メール送信処理部48はLDAPサーバ11を検索し、更新担当者のシングルユーザIDから更新担当者のメールアドレスを取得する。ステップS84に進み、メール送信処理部48はステップS83で取得した更新担当者のメールアドレス宛に、承認通知メールを送信する。
【0066】
(更新権限が無い場合の商品マスタ更新処理)
ある商品情報に対する更新権限の無い更新担当者は、例えば更新担当者クライアント13を操作することで図19に示すような商品マスタ更新処理を行う。図19は更新権限が無い場合の商品マスタ更新処理の手順を表したシーケンス図である。
【0067】
ステップS91では、更新担当者クライアント13が、ある商品情報に対する更新権限の無い更新担当者であると判定する。ステップS92に進み、更新担当者は、更新担当者クライアント13を操作して照会画面を選択する。更新担当者クライアント13は、照会画面が更新担当者によって選択されたことを統合商品DBシステム10の画面表示処理部49に通知する。
【0068】
ステップS93に進み、画面表示処理部49は図20に示すような照会画面2000を更新担当者クライアント13のディスプレイ等の表示装置に表示させる。図20は照会画面の一例のイメージ図である。図20の照会画面2000は、ある商品情報の登録内容を照会させる照会欄2001と、更新権限付与依頼ボタン2002とを有する構成である。
【0069】
ある商品情報の登録内容を照会した結果、その登録内容を更新したければ、更新担当者はステップS94に進み、更新担当者クライアント13を操作し、更新権限付与依頼ボタン2002を押下する。
【0070】
更新担当者によって更新権限付与依頼ボタン2002が押下されると、更新担当者クライアント13は更新担当者によって更新権限付与依頼ボタン2002が押下されたことを統合商品DBシステム10の画面表示処理部49に通知する。
【0071】
ステップS95に進み、画面表示処理部49は図21に示すよう更新権限付与依頼画面2100を更新担当者クライアント13のディスプレイ等の表示装置に表示させる。図21は更新権限付与依頼画面の一例のイメージ図である。図21の更新権限付与依頼画面2100は更新担当者が更新権限の付与を依頼する商品情報の項目を指定する更新権限付与指定欄2101と、メイン担当者に承認依頼を行う為の承認依頼ボタン2102とを有する構成である。
【0072】
ステップS96に進み、更新担当者は更新担当者クライアント13を操作し、図21の更新権限付与指定欄2101において、更新権限の付与を依頼する商品情報の項目を指定する。ステップS97に進み、更新担当者は更新担当者クライアント13を操作し、承認依頼ボタン2102を押下する。
【0073】
ステップS98に進み、メール送信処理部48は前述したような承認依頼メール送信処理を行う。ステップS99に進み、メイン担当者クライアント12は更新担当者により更新権限の付与依頼が成された旨と、その更新権限の付与依頼に対する承認依頼とが記載された承認依頼メールを受信する。
【0074】
ステップS100に進み、メイン担当者はメイン担当者クライアント12を操作し、図22のような承認画面2200を選択する。承認画面2200を選択する方法は、前述したようにログイン処理後に承認画面2200を選択してもよいし、承認依頼メールに承認画面2200のURLを記載しておき、そのURLを選択させてもよい。
【0075】
メイン担当者によって認証画面2200が選択されると、メイン担当者クライアント12はメイン担当者によって認証画面2200が選択されたことを、統合商品DBシステム10の画面表示処理部49に通知する。
【0076】
ステップS101に進み、画面表示処理部49は図22に示すよう承認画面2200をメイン担当者クライアント12のディスプレイ等の表示装置に表示させる。図22は承認画面の一例のイメージ図である。図22の承認画面2200は更新担当者によって更新権限の付与依頼が成された商品情報の項目2201と、承認ボタン2202と、却下ボタン2203とを有する構成である。
【0077】
ステップS102に進み、メイン担当者は承認画面2200に表示された、更新担当者によって更新権限の付与依頼が成された商品情報の項目2201を確認する。ステップS103に進み、メイン担当者は更新担当者によって成された更新権限の付与依頼を承認するか却下するかを判断する。
【0078】
更新担当者によって成された更新権限の付与依頼を却下する場合、メイン担当者は、ステップS104に進み、メイン担当者クライアント12を操作して却下ボタン2203を押下する。メイン担当者によって却下ボタン2203が押下されると、メイン担当者クライアント12はメイン担当者によって却下ボタン2203が押下されたことを統合商品DBシステム10のメール送信処理部48に通知する。
【0079】
ステップS105に進み、メール送信処理部48は更新権限の付与依頼を却下する旨が記載された却下通知メールを更新担当者クライアント13へ送信する。ステップS106に進み、更新担当者はメイン担当者により更新権限の付与依頼が却下された旨の記載された却下通知メールを受信する。
【0080】
一方、更新担当者によって成された更新権限の付与依頼を承認する場合、メイン担当者はステップS107に進み、メイン担当者クライアント12を操作し、承認ボタン2202を押下する。メイン担当者によって承認ボタン2202が押下されると、メイン担当者クライアント12はメイン担当者によって承認ボタン2202が押下されたことを統合商品DBシステム10の権限マスタ更新処理部46に通知する。
【0081】
ステップS108に進み、権限マスタ更新処理部46は後述するような権限登録処理を行うと共に、メイン担当者によって承認ボタン2202が押下されたことをメール送信処理部48に通知する。ステップS109に進み、メール送信処理部48は後述するような承認通知メール送信処理を行う。ステップS110に進み、更新担当者はメイン担当者により更新権限の付与依頼が承認された旨が記載された承認通知メールを受信する。
【0082】
(権限登録処理、承認通知メール送信処理)
権限登録処理、承認通知メール送信処理はメイン担当者によって承認ボタン2202が押下されることにより開始される。図23は権限登録処理、承認通知メール送信処理の手順を表したシーケンス図である。
【0083】
ステップS121に進み、権限マスタ登録処理部46はメイン担当者によって承認された更新権限の付与依頼の内容を権限マスタ43に登録する。ステップS122に進み、権限マスタ登録処理部46はメイン担当者によって承認画面2200の承認ボタン2202が押下されたことをメール送信処理部48に通知する。
【0084】
ステップS123に進み、メール送信処理部48はLDAPサーバ11を検索し、更新担当者のシングルユーザIDから更新担当者のメールアドレスを取得する。ステップS124に進み、メール送信処理部48はステップS123で取得した更新担当者のメールアドレス宛に、承認通知メールを送信する。
【0085】
(まとめ)
以上、システム1では商品情報の登録権限を有するメイン担当者と、商品情報の更新権限を有する更新担当者とを区別し、更新担当者によって行われた商品情報の更新内容をメイン担当者が承認するようにした為、商品情報の登録間違い及び更新間違いの発生を防止できる。また、商品情報の更新を更新担当者に行わせることで、メイン担当者は更新担当者によって行われた商品情報の更新内容を承認すれば良いため、メイン担当者の負荷を分散できる。
【0086】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】商品情報を管理するシステムの一例の構成図である。
【図2】統合商品DBシステムの一例の構成図である。
【図3】統合商品DBシステムの一例のブロック構成図である。
【図4】ログイン画面の一例のイメージ図である。
【図5】ログイン処理の手順を表したシーケンス図である。
【図6】新規登録処理の手順を表したシーケンス図である。
【図7】新規登録画面の一例のイメージ図である。
【図8】更新者設定画面の一例のイメージ図である。
【図9】商品マスタ登録処理の手順を表したシーケンス図である。
【図10】商品マスタの一例の構成図である。
【図11】権限マスタ登録処理の手順を表したシーケンス図である。
【図12】権限マスタの一例の構成図である。
【図13】商品マスタ更新処理の手順を表したシーケンス図である。
【図14】更新画面の一例のイメージ図である。
【図15】権限マスタの一例の構成図である。
【図16】承認画面の一例のイメージ図である。
【図17】承認依頼メール送信処理の手順を表したシーケンス図である。
【図18】更新処理、承認通知メール送信処理の手順を表したシーケンス図である。
【図19】更新権限が無い場合の商品マスタ更新処理の手順を表した一例のシーケンス図である。
【図20】照会画面の一例のイメージ図である。
【図21】更新権限付与依頼画面の一例のイメージ図である。
【図22】承認画面の一例のイメージ図である。
【図23】権限登録処理、承認通知メール送信処理の手順を表したシーケンス図である。
【符号の説明】
【0088】
1 システム
10 統合商品DBシステム
11 LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)サーバ
12 メイン担当者クライアント
13 更新担当者クライアント
14 ネットワーク
21 入力装置
22 出力装置
23 ドライブ装置
24 補助記憶装置
25 主記憶装置
26 演算処理装置
27 インターフェース装置
31 データベース部
32 機能部
41 利用者マスタ
42 商品マスタ
43 権限マスタ
44 ログイン処理部
45 商品マスタ登録処理部
46 権限マスタ登録処理部
47 商品マスタ更新処理部
48 メール送信処理部
49 画面表示処理部
B バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品情報を管理する商品データベースシステムであって、
前記商品情報の登録権限を有する第1担当者と前記商品情報の更新権限を有する第2担当者とが商品毎に登録された権限マスタと、
前記商品情報,その商品情報を登録した前記第1担当者が対応付けられて登録された商品マスタと、
前記第1担当者による前記商品情報の登録依頼を受け付け、前記商品情報及び前記第1担当者を対応付けて前記商品マスタに登録する商品マスタ登録手段と、
前記第1担当者による前記第2担当者の設定依頼を受け付け、前記第2担当者を前記権限マスタに登録する権限マスタ登録手段と、
前記第2担当者による前記商品情報の更新依頼を受け付け、前記第1担当者が前記商品情報の更新依頼を承認すると、前記第2担当者による更新内容で前記商品マスタを更新する商品マスタ更新手段と
を有することを特徴とする商品データベースシステム。
【請求項2】
前記商品マスタ更新手段は、前記第2担当者による前記商品情報の更新依頼を受け付けると、前記商品情報に対応付けられて登録された前記第1担当者を前記商品マスタから読み出し、前記第1担当者に、前記第2担当者からの前記商品情報の更新依頼に対する承認依頼を通知手段により通知する一方、
前記第1担当者に、前記商品情報の更新依頼に対する承認又は却下を、承認却下選択手段により選択させることを特徴とする請求項1記載の商品データベースシステム。
【請求項3】
前記通知手段は、前記第2担当者からの前記商品情報の更新依頼に対する承認依頼を電子メールにより通知することを特徴とする請求項2記載の商品データベースシステム。
【請求項4】
前記承認却下選択手段は、前記商品情報の更新内容を表示する表示部,前記商品情報の更新依頼に対する承認又は却下を選択可能な承認却下選択部を有する画面を前記第1担当者に閲覧させて、前記商品情報の更新依頼に対する承認又は却下を選択させることを特徴とする請求項2又は3記載の商品データベースシステム。
【請求項5】
前記権限マスタ登録手段は、前記商品情報を構成する項目毎に前記第2担当者の更新権限を設定した設定依頼を受け付け、前記商品情報を構成する項目毎に前記第2担当者の更新権限を前記権限マスタに登録することを特徴とする請求項1記載の商品データベースシステム。
【請求項6】
前記権限マスタ登録手段は、前記商品情報の更新権限を有しない者による前記商品情報の更新権限の付与依頼を受け付け、前記第1担当者が前記商品情報の更新権限の付与依頼を承認すると、前記商品情報の更新権限を有しない者を前記商品情報の更新権限を有する第2担当者として前記権限マスタに登録することを特徴とする請求項1記載の商品データベースシステム。
【請求項7】
前記商品マスタ更新手段は、前記第1担当者の通知先を、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)サーバから取得することを特徴とする請求項2記載の商品データベースシステム。
【請求項8】
商品情報を管理するコンピュータにより構成された商品データベースシステムを、
前記商品情報の登録権限を有する第1担当者と前記商品情報の更新権限を有する第2担当者とが商品毎に登録された権限マスタと、
前記商品情報,その商品情報を登録した前記第1担当者が対応付けられて登録された商品マスタと、
前記第1担当者による前記商品情報の登録依頼を受け付け、前記商品情報及び前記第1担当者を対応付けて前記商品マスタに登録する商品マスタ登録手段と、
前記第1担当者による前記第2担当者の設定依頼を受け付け、前記第2担当者を前記権限マスタに登録する権限マスタ登録手段と、
前記第2担当者による前記商品情報の更新依頼を受け付け、前記第1担当者が前記商品情報の更新依頼を承認すると、前記第2担当者による更新内容で前記商品マスタを更新する商品マスタ更新手段と
して機能させる為の商品データベースプログラム。
【請求項9】
前記商品マスタ更新手段は、前記第2担当者による前記商品情報の更新依頼を受け付けると、前記商品情報に対応付けられて登録された前記第1担当者を前記商品マスタから読み出し、前記第1担当者に、前記第2担当者からの前記商品情報の更新依頼に対する承認依頼を通知手段により通知する一方、
前記第1担当者に、前記商品情報の更新依頼に対する承認又は却下を、承認却下選択手段により選択させることを特徴とする請求項8記載の商品データベースプログラム。
【請求項10】
前記承認却下選択手段は、前記商品情報の更新内容を表示する表示部,前記商品情報の更新依頼に対する承認又は却下を選択可能な承認却下選択部を有する画面を前記第1担当者に閲覧させて、前記商品情報の更新依頼に対する承認又は却下を選択させることを特徴とする請求項9記載の商品データベースプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−48271(P2009−48271A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211581(P2007−211581)
【出願日】平成19年8月14日(2007.8.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】