説明

商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラム

【課題】消費者の生活における満足感を向上させること。
【解決手段】所定の商品101の貯蓄する貯蓄庫への補充完了および所定の商品101の消費を検知した結果に基づいて、所定の商品101の貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する。また、所定の商品101の消費を検知した結果に基づいて、所定の商品101の消費情報を記憶し、この消費情報に基づいて所定の商品101の消費傾向を分析する。そして、算出された在庫状況情報および分析された結果に基づいて、所定の商品101および当該所定の商品の代替え商品の貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する。その後、所定の商品101の商品情報を含む補充完了情報、在庫状況情報、消費情報、消費傾向に関する情報および補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示するとともに、生成された補充予定情報を所定の商品101の発注先のサーバへ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、販売を目的とした商品を管理する商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどのように、24時間営業をおこなっている小売店が多数存在する。このような店舗の存在により、消費者は、必要とする商品をいつでも入手することができる。
【0003】
従来、たとえば冷蔵庫などの日用品収納庫内に、日用品の有無や日用品の重量を検出するセンサを設け、センサにより日用品がなくなった場合あるいは日用品の重量が所定値を下回った場合に、店舗サーバに対して当該日用品を注文し、また日用品が収納されてからの時間を判別し、これに基づいて食料品の残消費期限を判別、消費期限切れが近づいた食料品についても自動的な注文をおこなうようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
【0004】
また、従来、たとえば物品の使用に伴い変化する該物品の残量と物品を使用可能な状態に保つための該物品の在庫とを管理し、残量の管理によって得られた物品の残量データを在庫の管理に反映させ、残量の管理が反映された在庫の管理に基づき物品を発注するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−296904号公報
【特許文献2】特開2005−112499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来の技術においては、冷蔵庫に補充される商品は、消費者が消費した商品と同じ商品である。また、上述した特許文献2に記載された従来の技術においても、特許文献1に記載された従来の技術と同様に、在庫物品の残量に基づいて発注される物品は、在庫物品と同じ物品である。
【0007】
このように、従来の技術では、消費者に提供される商品に代わり映えがない。このため、消費者は、当該消費者の嗜好や要求に合致する別の商品が存在するにもかかわらず、常に同じ商品を消費することとなり、生活における満足感を向上させうる機会を逸しているという問題があった。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、消費者の生活における満足感を向上させることができる商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる商品管理装置は、所定の商品の、当該所定の商品を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する取得手段と、前記所定の商品が消費されたことを検知する検知手段と、前記取得手段によって取得された補充完了情報および前記検知手段によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の前記貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する算出手段と、前記検知手段によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の消費時期に関する情報含む消費情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、前記所定の商品の消費傾向を分析する分析手段と、前記算出手段によって算出された在庫状況情報および前記分析手段によって分析された結果に基づいて、前記所定の商品および当該所定の商品の代替え商品の前記貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する生成手段と、前記所定の商品の商品情報を含む前記補充完了情報、前記在庫状況情報、前記消費情報、前記消費傾向に関する情報および前記補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する表示手段と、前記生成手段によって生成された補充予定情報を前記所定の商品の発注先のサーバへ送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる商品管理装置は、上記の発明において、前記検知手段が、前記所定の商品または前記代替え商品が開封されたことを検知することを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる商品管理装置は、上記の発明において、前記補充完了情報が、前記貯蓄庫に貯蓄されていた前記所定の商品の回収情報を含むことを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる商品管理装置は、上記の発明において、前記補充完了情報が、前記所定の商品の消費期限に関する情報を含んでおり、前記表示手段が、前記所定の商品の消費期限に関する情報を表示することを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる商品管理装置は、上記の発明において、前記表示手段が、所定の期間における消費合計金額に関する情報を表示することを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる商品管理装置は、上記の発明において、前記補充完了情報が、前記代替え商品の商品情報を含んでおり、前記表示手段が、前記代替え商品の商品情報を表示することを特徴とする。
【0015】
また、この発明にかかる商品管理装置は、上記の発明において、前記表示手段が、前記所定の商品の商品情報に含まれている当該所定の商品の価格に関する情報と、前記代替え商品の商品情報に含まれている当該代替え商品の価格に関する情報とを、比較可能に表示することを特徴とする。
【0016】
また、この発明にかかる商品管理装置は、上記の発明において、さらに、表示画面に表示された前記代替え商品の補充の可否に関する情報の入力を受け付ける入力手段を備え、前記生成手段が、前記入力手段によって入力された情報に基づいて前記補充予定情報を生成することを特徴とする。
【0017】
また、この発明にかかる商品管理方法は、取得手段と、検知手段と、算出手段と、所定の記憶部と、分析手段と、生成手段と、表示手段と、送信手段と、を備えた商品管理装置が用いる商品管理方法であって、前記取得手段が、所定の商品の、当該所定の商品を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する取得工程と、前記検知手段が、前記所定の商品が消費されたことを検知する検知工程と、前記算出手段が、前記取得工程によって取得された補充完了情報および前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の前記貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する算出工程と、前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の消費時期に関する情報含む消費情報を前記所定の記憶部に記憶させる記憶工程と、前記分析手段が、前記所定の記憶部に記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、前記所定の商品の消費傾向を分析する分析工程と、前記生成手段が、前記算出工程によって算出された在庫状況情報および前記分析工程によって分析された結果に基づいて、前記所定の商品および当該所定の商品の代替え商品の前記貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する生成工程と、前記表示手段が、前記所定の商品の商品情報を含む前記補充完了情報、前記在庫状況情報、前記消費情報、前記消費傾向に関する情報および前記補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する表示工程と、前記送信手段が、前記生成工程によって生成された補充予定情報を前記所定の商品の発注先のサーバへ送信する送信工程と、を含んだことを特徴とする。
【0018】
また、この発明にかかる商品管理プログラムは、取得手段と、検知手段と、算出手段と、所定の記憶部と、分析手段と、生成手段と、表示手段と、送信手段と、を備えた商品管理装置に実行させる商品管理プログラムであって、前記取得手段が、所定の商品の、当該所定の商品を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する取得工程と、前記検知手段が、前記所定の商品が消費されたことを検知する検知工程と、前記算出手段が、前記取得工程によって取得された補充完了情報および前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の前記貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する算出工程と、前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の消費時期に関する情報含む消費情報を前記所定の記憶部に記憶させる記憶工程と、前記分析手段が、前記所定の記憶部に記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、前記所定の商品の消費傾向を分析する分析工程と、前記生成手段が、前記算出工程によって算出された在庫状況情報および前記分析工程によって分析された結果に基づいて、前記所定の商品および当該所定の商品の代替え商品の前記貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する生成工程と、前記表示手段が、前記所定の商品の商品情報を含む前記補充完了情報、前記在庫状況情報、前記消費情報、前記消費傾向に関する情報および前記補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する表示工程と、前記送信手段が、前記生成工程によって生成された補充予定情報を前記所定の商品の発注先のサーバへ送信する送信工程と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
この発明にかかる商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラムによれば、消費者の嗜好に即した商品を適切な時期に補充させることができるので、消費者の生活における満足感を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1−1】この発明にかかる実施の形態の商品管理装置を示す説明図(その1)である。
【図1−2】この発明にかかる実施の形態の商品管理装置を示す説明図(その2)である。
【図2】この発明にかかる実施の形態の商品管理装置のハードウエア構成を示す説明図である。
【図3】この発明にかかる商品管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】代替え商品DBの一例を示す説明図である。
【図5】消費情報テーブルの一例を示す説明図である。
【図6】在庫状況情報テーブルの一例を示す説明図である。
【図7−1】表示画面の一例を示す説明図(その1)である。
【図7−2】表示画面の一例を示す説明図(その2)である。
【図7−3】表示画面の一例を示す説明図(その3)である。
【図7−4】表示画面の一例を示す説明図(その4)である。
【図8】商品管理装置の処理手順(その1)を示すフローチャートである。
【図9】商品管理装置の処理手順(その2)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
(商品管理装置の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の商品管理装置について説明する。図1−1および図1−2は、この発明にかかる実施の形態の商品管理装置を示す説明図である。図1−1および図1−2において、この発明にかかる実施の形態の商品管理装置100は、たとえば直方体形状の外観をなし、内側に所定の商品101を貯蔵可能な貯蔵庫102を備えている。
【0023】
所定の商品101は、代金と引き換えに提供される物品であり、貯蔵庫102内に貯蔵することが可能とされている。具体的には、所定の商品101は、たとえば缶ビール、缶酎ハイ、清涼飲料水などの飲料類とすることができる。また、具体的には、所定の商品101は、たとえばヨーグルトやゼリーなどの冷菓類とすることができる。また、具体的には、所定の商品101は、たとえばロックアイス、アイスクリーム、かき氷など、冷凍保存を要するものであってもよい。
【0024】
所定の商品101は、冷蔵あるいは冷凍の必要があるものに限らない。具体的には、所定の商品101は、たとえば菓子パン、チョコレート菓子、クッキーなどの焼き菓子など、常温での保存が可能なものであってもよい。また、所定の商品101は食品に限らない。具体的には、所定の商品101は、たとえばティッシュペーパー、シャンプー、コンディショナー、洗顔料、化粧品、洗剤など、常温での保存が可能な食品以外のものであってもよい。
【0025】
所定の商品101は、定期的あるいは不定期に、発送先の補充担当者によって商品管理装置100内に補充される。補充担当者は、所定の商品101に加えて、代替え商品を補充する。代替え商品は、たとえば所定の商品101に類似する商品、所定の商品101の競合商品、所定の商品101と同じ分類がなされる商品などとすることができる。
【0026】
具体的には、たとえば所定の商品101が「A社製の缶ビール」である場合、「B社製の缶ビール」、「C社製の缶ビール」、「D社製の缶ビール」、などが代替え商品とされる。また、具体的には、たとえば所定の商品101が「E社製の発泡酒」である場合、「F社製の発泡酒」、「その他の醸造酒(発泡性)に分類されるG社製の発泡性のアルコール飲料」、「リキュール(発泡性)に分類されるH社製の発泡性のアルコール飲料」などが代替え商品とされる。
【0027】
この実施の形態において、所定の商品101および代替え商品には、RFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)タグが付されている。RFIDタグは、当該所定の商品101を特定可能な情報(以下「商品特定情報」という)を記憶している。
【0028】
RFIDタグは、電磁界や電波などを用いた近距離(周波数帯によって数cm〜数m)の無線通信による情報の送受信が可能であり、商品特定情報や消費期限情報を記憶するICを備えている。RFIDタグについては、公知の技術であるため図示および説明を省略する。
【0029】
商品特定情報は、たとえば補充担当者によって、当該所定の商品101にあらかじめ付与された管理番号とすることができる。この場合の管理番号は、補充担当者が設定した管理番号であってもよいし、所定の商品101に付されたバーコードによって示される製造番号であってもよい。また、商品特定情報は、当該商品の名称および製造業者名であってもよい。
【0030】
また、RFIDタグは、所定の商品101の消費期限を特定可能な情報(以下「消費期限情報」)を記憶している。消費期限は、たとえば所定の商品101が食品である場合は、当該所定の商品101に設定された賞味期限とすることができる。また、消費期限は、たとえば所定の商品101が季節を限定した商品(節分用の豆、ひなあられなど)である場合、当該所定の商品101が一般的に求められる日時(2月3日、3月3日など)としてもよい。
【0031】
また、消費期限は、たとえば所定の商品101が食品である場合、当該所定の商品101の実際の賞味期限に限るものではない。補充担当者があらかじめ設定した任意の期限であってもよい。具体的には、たとえば所定の商品101が缶ビールである場合、消費期限を一律に1ヶ月に設定してもよい。さらに、具体的には、この缶ビールの消費期限は、当該缶ビールが貯蔵庫102内に補充された日付から1ヶ月後の日付を消費期限として設定してもよい。
【0032】
また、同じビールであっても、たとえば所定の商品101が熱処理を施せず酵母が残留したタイプのビール(生ビール)である場合は、たとえば「2週間」などのように、当該所定の商品101に設定された賞味期限を消費期限として設定してもよい。
【0033】
この実施の形態において、消費期限は、所定の商品101の実際の消費期限(賞味期限)に限るものではなく、当該所定の商品101を回収するまでの期限であってもよい。たとえば、補充したものの該当する所定の商品101が消費されず、消費する可能性が低いと判断することができる期間に相当する日数を、消費期限としてもよい。
【0034】
具体的には、たとえば、ビールや発泡酒などのアルコール飲料の消費が多い消費者の住居に設置された商品管理装置100において、特定のメーカーの缶ビールを貯蔵庫102内に補充してから1ヶ月間消費されない場合、当該缶ビールが消費者の嗜好にあわないと判断できる。このような状況を想定し、補充日を基準とした消費期限を設定してもよい。
【0035】
また、RFIDタグは、所定の商品101の販売金額を特定可能な情報(以下「販売金額情報」)を記憶している。同じ所定の商品であっても、たとえばキャンペーン中などに補充された所定の商品の販売金額は、通常の販売金額よりも低価格に設定されていてもよい。販売金額情報は、日時に関する情報に対応づけて記憶されていてもよい。具体的には、たとえば2009年3月30日に補充した所定の商品であって、当該商品についてのキャンペーンが2009年4月1日から2009年4月14日までの期間で予定されている場合、2009年3月31日まで、および2009年4月15日以降の販売金額を定価とし、キャンペーン期間中は販売価格を定価の2割引とする販売金額情報が記憶されていてもよい。
【0036】
商品管理装置100において、貯蔵庫102は、1つあるいは複数設けられている。貯蔵庫102は、貯蔵庫102が貯蔵する所定の商品101や代替え商品を、所定温度で保管する恒温機能を備えていてもよい。具体的には、恒温機能は、たとえば貯蔵庫102内を10度あるいは0度などの所定温度以下の低温に保つ冷却装置によって実現することが可能であり、貯蔵庫102内を所定温度以下に保つことによって食品などの鮮度の維持あるいは腐敗の防止を図ることができる。
【0037】
恒温機能を実現する冷却装置を備えた貯蔵庫102には、当該貯蔵庫102を周囲から断熱する断熱部材が設けられている。断熱部材は、たとえばウレタンフォーム、ポリスチレンフォームあるいはフェノールフォームなどの発泡系断熱材などによって実現することが可能であり、冷却装置を備えた貯蔵庫102と別の貯蔵庫102、あるいは冷却装置を備えた貯蔵庫102と外部との間における熱の移動を防止する。
【0038】
貯蔵庫102が複数設けられている場合、恒温機能を実現する冷却装置は、すべての貯蔵庫102に設けられていてもよいし、一部の貯蔵庫102のみに設けられていてもよい。また、貯蔵庫102の数に限らず、商品管理装置100は、恒温機能を実現する冷却装置を備えず、貯蔵庫102内に貯蔵された所定の商品101や代替え商品を常温で保管するものであってもよい。
【0039】
商品管理装置100は、たとえば住居などの外壁103を貫通し、住居の内側と外側との双方向からのアクセスが可能な状態で設置されている。図1−1および図1−2においては、外壁103よりも紙面手前側が住居の内側、外壁103よりも紙面奥側が住居の外側とされている。
【0040】
また、商品管理装置100は、貯蔵庫102を開放可能に閉塞する扉状の蓋部104を備えている。商品管理装置100は、住居の内側からの開閉操作を受け付ける蓋部104と、住居の外側からの開閉操作を受け付ける蓋部104と、の2つの蓋部104を備えている。
【0041】
2つの蓋部104のうち、少なくとも、住居の外側からの開閉操作を受け付ける蓋部104には、当該蓋部104の開閉操作を制限するロック機構(図示を省略する)が設けられている。このロック機構は、たとえばシリンダー錠やU字ロックなどのように、錠前と当該錠前の施錠/解錠を切り替える鍵とによって構成することができる。また、ロック機構は、磁気カードによるカードリーダ、暗証番号入力するテンキーなどを用いて操作することによって施錠/解錠を電気的に切り替える電気錠であってもよい。
【0042】
商品管理装置100に対して所定の商品101を補充する業者は、ロック機構による開閉操作の制限を解除してから、住居の外側からの開閉操作を受け付ける蓋部104を開放して、所定の商品101を商品管理装置100内に補充する。補充後は、住居の外側からの開閉操作を受け付ける蓋部104を閉め、ロック機構による開閉操作の制限を有効とする。
【0043】
商品管理装置100は、表示装置105を備えている。表示装置105は、文字や図形を表示することによって情報を伝達する出力装置であって、たとえば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどによって実現することができる。表示装置105は、文字や画像などの表示が可能であって、商品管理装置100が収納している商品に関する各種の情報を表示する。
【0044】
具体的には、表示装置105は、たとえば商品管理装置100が収納している商品名、数、賞味/消費期限、当該商品の画像などを表示する。また、表示装置105は、たとえば新商品の広告、お買い得品の案内、キャンペーンなどを案内する情報を表示する。表示装置105は、少なくとも住居の内側となる位置に設けられる。
【0045】
表示装置105は、住居の内側に加えて、住居の外側から視認可能な位置に設けられていてもよい。この場合、住居の外側から視認可能な位置に設けられた表示装置105は、所定の入力操作を受け付けた場合に限って、操作内容に応じた情報のみを表示するようにしてもよい。これにより、不要な情報が住居の外部に流出することを防止することができる。
【0046】
表示装置105の表示面側には、タッチパネル106が積層されている。タッチパネル106は、少なくとも住居の内側となる位置に設けられた表示装置105の表示面側に積層されている。商品管理装置100は、タッチパネル106に加えてあるいは代えて、図示を省略するテンキーなどの操作キーを別途備えていてもよい。
【0047】
タッチパネル106は、住居の内側となる位置に設けられた表示装置105の表示面側に積層される他、住居の外側から視認可能な位置に設けられた表示装置105の表示面側に積層されていてもよい。この場合、住居の外側から視認可能な位置に設けられた表示装置105の表示面側に積層されたタッチパネル106は、所定の入力操作を受け付けた場合に限って、以降の入力操作を受け付けるようにしてもよい。これにより、住居の外部からの悪戯などによって商品管理装置100が不用意に動作することを防止することができる。
【0048】
商品管理装置100は、所定の商品101に付されたRFIDタグと通信をおこない、当該RFIDタグに記憶された情報を読み取る無線通信I/F(インターフェイス、図2を参照)を備えている。無線通信I/Fの通信距離は、たとえば商品管理装置100の貯蔵庫102内あるいはその近傍に限られている。これにより、貯蔵庫102内に貯蔵されている所定の商品101のみとの通信が可能になり、商品管理装置100の外部の所定の商品101の商品特定情報を誤って読み取ることを防止できる。
【0049】
無線通信I/Fの通信範囲は、商品管理装置100の貯蔵庫102の内側と外側との境界部分に限定してもよい。具体的には、無線通信I/Fの通信範囲は、蓋部104によって覆われる開口部分に限定してもよい。この場合、無線通信I/Fは、住居の外側につながる開口部分と住居の内側につながる開口部分との2つの開口部分において、RFIDタグとの通信をおこなう。これによって、所定の商品101が、住居の外側あるいは内側のいずれから補充された場合にも、および、貯蔵庫102内から住居の外側あるいは内側のいずれに取り出された場合にも、貯蔵庫102内にある所定の商品101を確実に把握することができる。
【0050】
(商品管理装置100のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の商品管理装置100のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の商品管理装置100のハードウエア構成を示す説明図である。
【0051】
図2において、この発明にかかる実施の形態の商品管理装置100は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、無線通信I/F206と、表示装置105と、タッチパネル106と、スピーカー207と、ネットワークI/F208と、を備えている。また、コンピュータ装置が備える各部201〜208は、バス210によってそれぞれ接続されている。
【0052】
CPU201は、商品管理装置100全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0053】
商品管理装置100は、FD、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などの着脱可能な記録媒体に対するデータのリード/ライトを制御するドライバを備えていてもよい。このようなドライバを備えることにより、たとえば商品広告やミニゲームなどのアプリケーションを記録したCD−ROMなどを配布し、商品の販売促進を図るような運用をおこなうことができる。
【0054】
無線通信I/F206は、商品に付されたRFIDタグとの間で通信をおこない、RFIDタグから商品特定情報や消費期限情報などの情報を読み取る。無線通信I/F206は、RFIDタグから読み取った情報をCPU201へ出力する。無線通信I/F206は、RFIDタグが所定範囲内にある場合に、当該RFIDタグが記憶する情報を読み取ることができる。
【0055】
表示装置105は、CPU201によって制御されて、商品管理装置100の貯蔵庫102内に貯蔵されている商品に関する各種の情報を表示する。また、表示装置105は、タッチパネル106による操作位置を案内するアイコンや操作キーなどの画像を表示する。
【0056】
タッチパネル106は、操作位置に応じた信号をCPU201に対して出力する。タッチパネル106は、たとえば抵抗膜方式や静電容量方式、音響パルス認識方式、超音波表面弾性波方式、赤外遮光方式、画像認識方式など公知の各種の方式のものを用いることができる。
【0057】
商品管理装置100が、タッチパネル106に加えてあるいは代えて、テンキーなどの操作キーを備えている場合、当該操作キーは少なくとも住居の内側となる位置に設けられる。この操作キーは、操作されたキーに応じた信号をCPU201に対して出力する。商品管理装置100においては、注文可能な商品や操作内容などをすべて番号で特定することにより、商品の注文(注文する商品および数量の特定)をすべてテンキーの操作によっておこなうようにしてもよい。
【0058】
スピーカー207は、ボイスコイル(図示を省略する)を備えており、CPU201から出力された音声信号にしたがった電気信号をボイスコイルに印加することによって音声を出力する。具体的には、スピーカー207は、たとえば表示装置105における新商品の広告、お買い得品の案内、キャンペーンなどを案内する情報などの表示にあわせて、BGMや効果音などの音声を出力する。
【0059】
ネットワークI/F208は、通信回線を通じてネットワーク130に接続され、ネットワーク130を介して外部装置に接続される。そして、ネットワークI/F208は、ネットワーク130と内部とのインターフェイスを司り、商品管理装置100におけるデータの入出力を制御する。
【0060】
(商品管理装置100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる商品管理装置100の機能的構成について説明する。図3は、この発明にかかる商品管理装置100の機能的構成を示すブロック図である。図3において、この発明にかかる商品管理装置100は、補充完了情報取得部(取得部)301と、消費検知部(検知部)302と、在庫状況算出部(算出部)303と、消費情報記憶部(記憶部)304と、消費傾向分析部(分析部)305と、補充予定情報生成部(生成部)306と、表示部307と、送信部308と、代替え商品補充可否入力部(入力部)309と、を備えて構成されている。
【0061】
補充完了情報取得部301は、所定の商品101の、当該所定の商品101を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する。補充完了情報は、商品管理装置100内に補充した所定の商品101の商品特定情報を含んでいる。補充完了情報取得部301は、たとえば無線通信I/F206を介してRFIDタグから商品特定情報を読み取ることによって、補充完了情報を取得する。この実施の形態においては、具体的には、たとえば無線通信I/F206によって、補充完了情報取得部301としての機能を実現することができる。
【0062】
無線通信I/F206の通信範囲が貯蔵庫102内およびその近傍に制限されているため、貯蔵庫102に補充された所定の商品101の商品特定情報のみを読み取ることができる。これによって、貯蔵庫102に補充されていない商品の商品特定情報を誤って読み取ることを抑制することができる。
【0063】
補充完了情報取得部301は、RFIDタグと無線通信I/F206との通信状況に基づいて、RFIDタグすなわち所定の商品101の移動方向を検出し、住居の外側から貯蔵庫102内に移動したRFIDタグから読み取った情報のみを補充完了情報として取得するようにしてもよい。これにより、無線通信I/F206の通信範囲が、貯蔵庫102の外部に及んでいた場合にも、補充されていない商品の商品特定情報を補充完了情報として誤って取得することを抑制できる。
【0064】
また、補充完了情報取得部301は、たとえば商品管理装置100への商品の補充をおこなった補充担当者によってタッチパネル106に対する所定の操作がおこなわれた場合に、操作内容にしたがって補充完了情報を取得するようにしてもよい。この場合、具体的には、たとえば住居の外側からの開閉操作を受け付ける蓋部104に設けられた表示装置105に、「補充完了」などの文字および当該文字を囲む枠などを含む表示画面を表示し、この表示画面の表示中にタッチパネル106において「補充完了」の表示部分が操作された場合に、「補充完了」の表示部分が操作されるまでにRFIDタグから読み取った商品特定情報を補充完了情報として取得するようにしてもよい。
【0065】
補充担当者は、バーコードを光学的に読み取ることが可能な携帯型のバーコード読み取り装置を携帯し、商品管理装置100内に補充する所定の商品101に付されたバーコードを読み取ることによって商品特定情報を入力してもよい。この場合、補充完了情報取得部301は、バーコードの読み取りがあるごとに、読み取ったバーコードの情報を補充完了情報として取得する。
【0066】
あるいは、補充完了情報取得部301は、所定の商品101の補充が完了した時点で補充担当者によって所定の操作がおこなわれた場合に、当該操作がおこなわれるまでに、読み取ったバーコードの情報を補充完了情報として取得するようにしてもよい。
【0067】
また、補充完了情報は、商品管理装置100内に補充した所定の商品101の数量を特定可能な情報(以下「補充数量特定情報」という)を含んでいる。補充数量特定情報は、たとえば無線通信I/F206を介してRFIDタグから商品特定情報を読み取った回数に基づいて補充完了情報取得部301において生成することができる。
【0068】
この場合、RFIDタグから商品特定情報を読み取った回数に限るものではなく、補充担当者の操作によって商品特定情報が入力された回数、あるいは補充担当者がバーコードを光学的に読み取ることによって商品特定情報が入力された回数、などに基づいて、補充完了情報取得部301において補充数量特定情報を生成するようにしてもよい。
【0069】
また、補充数量特定情報は、たとえば補充担当者によって、「1個」、「3個」などのように、補充した数量を入力する操作がおこなわれた場合に、当該操作内容に基づいて補充完了情報取得部301において生成することができる。この場合、具体的には、たとえば住居の外側からの開閉操作を受け付ける蓋部104に設けられた表示装置105に、0〜9の数字と「個数入力」などの文字および当該文字を囲む枠などを含む表示画面を表示し、この表示画面の表示中に、タッチパネル106において数字の表示部分が操作され、その後「個数入力」の表示部分が操作された場合に、補充数量特定情報を生成することができる。
【0070】
また、補充数量特定情報は、RFIDタグの商品特定情報を読み取った回数に基づいて、補充完了情報取得部301において生成してもよい。具体的には、たとえば所定の商品101を補充するごとに、RFIDタグの情報が当該所定の商品101の管理番号を入力する。これにより、商品管理装置100内に補充した所定の商品101の個数と同じ数の管理番号が入力されるので、入力された管理番号の数に基づいて所定の商品101の数量を特定することができる。
【0071】
また、補充完了情報は、貯蓄庫に貯蓄されていた所定の商品101の回収情報を含んでいる。回収情報は、所定の商品101が貯蔵庫102から住居の外側に取り出されたことを示す情報であって、たとえば無線通信I/F206とRFIDタグとの通信によって所定の商品101に付されたRFIDタグが貯蔵庫102から住居の外側に移動したことを検出した場合に読み取られたRFIDタグの商品特定情報とすることができる。回収情報は、たとえば貯蓄庫に貯蓄されていた所定の商品101の消費期限が近づいた、あるいは消費期限が到来して、当該所定の商品101が補充担当者によって回収された場合に取得される。
【0072】
回収情報は、たとえば補充担当者が該当する所定の商品101を回収し、回収した所定の商品101の商品特定情報や数量などの情報が入力された場合に、入力された情報に基づいて取得するようにしてもよい。回収した所定の商品101の商品特定情報や数量などの情報の入力は、上記のように商品特定情報や補充数量特定情報を補充担当者の手作業によって入力する場合と同様にしておこなうことができる。
【0073】
また、補充完了情報は、所定の商品101の消費期限情報を含んでいる。消費期限情報は、所定の商品101に付されたRFIDタグから読み取ることによって取得することができる。また、消費期限情報は、所定の商品101の種類によっては、所定の商品101を貯蔵庫102に補充した日付に基づいて補充完了情報取得部301によって生成してもよい。
【0074】
具体的には、上述した缶ビールの例のように、所定の商品101が、実際の消費期限が十分に長くても、一定期間以上消費されないなどのように、以降消費される可能性が低いと判断できる商品である場合、補充完了情報取得部301は、所定の商品101を貯蔵庫102に補充した日付に基づいて生成した消費期限情報を含む補充完了情報を取得する。
【0075】
また、補充完了情報は、代替え商品の商品情報(以下「代替え商品情報」という)を含んでいる。代替え商品情報は、代替え商品に関する情報であって、たとえば代替え商品の特徴やセールスポイントなど、代替え商品の宣伝情報とすることができる。
【0076】
たとえば代替え商品が、所定の商品101に類似する商品である場合、所定の商品101との類似点に加えて、所定の商品101よりも優れている点を案内する情報を代替え商品情報とすることができる。具体的には、たとえばA社製の缶ビールを多く消費する傾向がある消費者に対しては、B社製の缶ビール、C社製の缶ビール、D社製の缶ビール、などを代替え商品とし、代替え商品ごとに特有のセールスポイントを代替え商品情報として取得する。
【0077】
代替え商品情報は、代替え商品データベース(DB)に記憶されている。代替え商品DBは、所定の商品101ごとに対応づけて、当該所定の商品101の代替え商品の代替え商品情報を記憶している。代替え商品DBにおいては、所定の商品101ごとの、代替え商品の表示優先度が記憶されている。代替え商品の表示優先度は、1つの所定の商品101に対して、代替え商品が複数存在する場合に設定され、代替え商品として表示装置105に表示する優先度を示す。代替え商品DBについては、説明を後述する(図4を参照)。
【0078】
消費検知部302は、所定の商品101が消費されたことを検知する。また、消費検知部302は、代替え商品が消費されたことを検知する。たとえば、消費検知部302は、所定の商品101が住居の内側から貯蔵庫102の外に取り出された後、所定時間が経過したことをもって所定の商品101が消費されたと検知する。この場合、この実施の形態においては、具体的には、たとえばCPU201が備えるタイマ機能および無線通信I/F206によって、消費検知部302としての機能を実現することができる。
【0079】
具体的には、所定の商品101に付されたRFIDタグの商品特定情報を読み取ってからの経過時間を、CPU201が備える計時機能によって計時し、計時される経過時間があらかじめ定められた所定の時間よりも長くなったことをもって所定の商品101が消費されたと検知する。
【0080】
所定の時間は、たとえば10分など、貯蔵庫102から取り出された所定の商品101が、貯蔵庫102への補充時とほぼ同程度の品質を維持していることができる時間とすることが好ましい。具体的には、たとえば熱処理を施さず酵母が残留したタイプのビール(生ビール)が所定の商品101である場合、所定の時間を10分程度とする。
【0081】
これにより、貯蔵庫102から取り出してから丸一日放置され、風味が低下した状態で貯蔵庫102に戻されることを防止することができる。また、これにより、所定の商品101を良好な状態で消費者に消費させることができ、特に所定の商品101が食品である場合には消費者の体調不良の発生を防止することができる。
【0082】
また、消費検知部302は、たとえば所定の商品101の封が実際に開けられたことを検知することによって、所定の商品101が消費されたと検知するようにしてもよい。この場合、この実施の形態においては、具体的には、たとえば無線通信I/F206によって、消費検知部302としての機能を実現することができる。
【0083】
具体的には、たとえば所定の商品101が、イージーオープンエンド(EOE:Easy Open End)方式の中のパーシャルオープンエンド(POE:Partial Open End)方式、すなわちプルタップ方式により開栓するタイプの缶ビールである場合、缶容器の上面に対してつまみ部分が起立した状態あるいは缶容器の上面の一部に孔があいた状態を検出することによって、当該缶ビールが消費されたことを検出してもよい。
【0084】
また、消費検知部302は、RFIDタグと通信ができるかどうかによって、所定の商品101が消費されたことを検知してもよい。この場合、消費検知部302は、RFIDタグと通信ができる間は、所定の商品101が未開封であると判断し、当該RFIDタグとの通信ができなくなった場合に所定の商品101が消費されたことを検知する。
【0085】
RFIDタグは、所定の商品101が開封された場合に破壊されるように構成されていてもよい。具体的には、所定の商品101が、プルタップ方式により開栓するタイプの缶ビールである場合、缶容器の上面に対してつまみ部分が起立して開缶した状態においては、アンテナ部分とICチップ部分とが分断するように構成する。これによって、商品管理装置100と所定の商品101との距離にかかわらず、商品管理装置100のすぐそばあるいは所定の商品101が貯蔵庫102内に存在する状態で開缶された場合にも、缶ビールの開缶を確実に検知することができる。
【0086】
在庫状況算出部303は、補充完了情報取得部301によって取得された補充完了情報および消費検知部302によって検知された結果に基づいて、所定の商品101の貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する。在庫状況情報は、貯蔵庫102に貯蔵されている所定の商品101の種類、各所定の商品101の個数、各所定の商品101の消費期限などを特定可能な情報を含んでいる。
【0087】
この実施の形態においては、具体的には、たとえばRAM203をワークエリアとしながら、ROM202に記憶されたプログラムをCPU201によって実行することによって、在庫状況算出部303としての機能を実現することができる。
【0088】
具体的には、在庫状況算出部303は、たとえば補充完了情報に基づいて貯蔵部に貯蔵されている所定の商品101を特定するとともに当該所定の商品101の数量を特定する。また、在庫状況算出部303は、消費されたことが検知された所定の商品101を特定するとともに当該所定の商品101の数量を特定する。そして特定された商品のうち、消費されたことが検知された所定の商品101を、該当する数量分、該当する貯蔵された所定の商品101の数量から減算する。在庫状況算出部303は、このような算出を、消費されたことが検知された所定の商品101の種類と同数おこなうことによって、在庫状況情報を算出する。
【0089】
消費情報記憶部304は、消費検知部302によって検知された結果に基づいて、所定の商品101の消費時期に関する情報を含む消費情報を記憶する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばRAM203をワークエリアとしながら、ROM202に記憶されたプログラムをCPU201によって実行することによって、消費情報記憶部304としての機能を実現することができる。
【0090】
消費情報記憶部304は、消費検知部302によって所定の商品101が消費されたことを検知するごとに消費情報を生成し、生成した消費情報を消費情報テーブルに記憶する。消費情報テーブルは、たとえば商品管理装置100が備えるROMやRAMあるいはHDなどの記憶媒体に設けられている。消費情報テーブルについては、説明を後述する(図5を参照)。
【0091】
消費情報は、たとえば所定の商品101が消費された日時を特定可能な情報とすることができる。消費情報は、たとえば所定の商品101が消費された日時における天候に関する情報を含んでいてもよい。天候に関する情報は、通信I/Fを介して、天候に関する情報を提供しているWEBサーバなどにアクセスすることによって取得することができる。天候に関する情報は、具体的には、たとえば天候自体(晴れ、曇り、雨など)、気温(最高気温や最低気温など)、風速(強風、無風など)を示す情報とすることができる。
【0092】
また、消費情報は、たとえば消費された所定の商品の販売金額情報を含んでいてもよい。消費された所定の商品の販売金額情報は、該当する所定の商品に付されたRFIDタグに記憶された情報を読み取ることによって取得することができる。消費情報記憶部304は、所定の期間における消費合計金額に関する情報を記憶していてもよい。具体的には、消費情報記憶部304は、たとえば決済に利用できるカードの締め日の翌日からつぎの締め日までの1ヶ月間における消費合計金額を特定可能な情報を、消費情報テーブルに記憶する。
【0093】
また、消費情報記憶部304は、在庫状況情報を在庫状況情報テーブルに記憶する。在庫状況情報テーブルは、たとえば商品管理装置100が備えるROM202やRAM203あるいはHD205などの記憶媒体に設けられている。在庫状況情報テーブルについては、説明を後述する(図6を参照)。
【0094】
消費傾向分析部305は、消費情報記憶部304によって消費情報テーブルに記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、所定の商品101の消費傾向を分析する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばRAM203をワークエリアとしながら、ROM202に記憶されたプログラムをCPU201によって実行することによって、消費傾向分析部305としての機能を実現することができる。
【0095】
消費傾向分析部305は、たとえば所定の商品101が消費された日時から、どのような商品が、どのような時間帯に、どの程度の数量消費されたかを分析する。消費情報は、消費検知部302によって所定の商品101が消費されたことを検知するごとに消費情報記憶部304によって記憶されているため、記憶された消費情報の数に基づいて、所定の商品101の消費量を特定し、消費傾向の分析に用いることができる。
【0096】
具体的には、たとえば「平日の21時〜22時において平均して3缶の缶ビールを消費し、休日の18時〜20時において平均して6缶の缶ビールを消費する」、「平日の7時〜7時30分においてヨーグルトを1つ消費する」などの消費傾向を分析によって得ることができる。また、具体的には、たとえば「1ヶ月のうち、初旬はプレミアムビールを消費し、月末になると発泡酒を消費する」などの消費傾向を、分析によって得ることができる。
【0097】
また、消費傾向分析部305は、たとえば所定の商品101が消費されたときの天候から、どのような商品が、どのような天候のときに、どの程度の数量消費されているかを分析してもよい。消費情報記憶部304においては、天候に関する情報を含む消費情報が記憶されているため、所定の商品101の消費日時や消費量と天候との関係に基づいて、所定の商品101の消費量を分析することができる。
【0098】
具体的には、たとえば「日中の最高気温が25度を超えた日は21時〜22時において平均して3缶の缶ビールを消費し、日中の最高気温が25度を超えない日は平均して1缶の缶ビールを消費する」などの消費傾向を分析によって得ることができる。
【0099】
消費傾向分析部305は、基本情報や消費情報を収集し、収集した情報に基づいて分析をおこなう。基本情報は、たとえば消費者の氏名、住所、年齢、性別、家族構成、職業などとすることができる。また、消費情報は、所定の商品101を消費した日時、消費者した所定の商品101と消費量、消費金額などとすることができる。
【0100】
また、消費傾向分析部305は、消費者の情報を用いて分析をおこなう。消費者の情報は、具体的には、たとえば「消費者が消費する頻度が高いもの」とすることができる。このような消費者の情報を用いた分析をおこなうことにより、消費者の好む所定の商品101(缶ビール)を常に提供することができるとともに、消費者の好む代替え商品(新たな缶ビール)を提供することができるという効果が得られる。
【0101】
また、消費者の情報は、具体的には、たとえば「使用する金額の目安」とすることができる。このような消費者の情報を用いた分析をおこなうことにより、使用金額が高額な消費者に対しては、消費者の好む代替え商品(新たな缶ビール)が発売されるごとに当該代替え商品の購入を積極的に勧めることができる。また、使用金額がさほど高くない消費者に対しては、消費者の好む所定の商品101に類似するとともに、販売価格が抑えられている代替え商品(発泡酒など)の検討を勧めることができる。
【0102】
また、消費傾向分析部305は、消費者の情報を用いて分析をおこなうことにより、所定の商品101の補充に適した時期を特定し、所定の商品101が欠品しないようなサイクルで補充をおこなうことができる。さらに、消費傾向分析部305は、消費者の情報を用いて分析をおこなうことにより、店舗側で在庫する所定の商品101が管理しやすくなり、消費者を特定した分析をおこなうことによって無駄な在庫を少なくすることができる。
【0103】
消費傾向分析部305は、別の商品管理装置100における消費傾向に基づいて分析をおこない、分析結果を補充する所定の商品101の決定に利用してもよい。具体的には、たとえば「50代の男性は、チョコレート好きな消費者が多い」などのように、一見した場合には意外性のある情報を分析によって得ることができる。
【0104】
また、具体的には、たとえば「月曜日の朝はビールが売れる傾向にある」などのように、人間の常識的な判断だけでは想定しづらい消費傾向を分析によって得ることができる。また、具体的には、たとえば「ビールとヨーグルトとは同時に消費されることが多い」などのように、実際の消費状況に基づいて細かく分析しなければ得られないような消費傾向を分析によって得ることができる。
【0105】
消費傾向分析部305は、さらに、家族構成別に消費傾向を分析してもよい。これによって、商品管理装置100ごとに、家族構成に適した所定の商品101を補充できるような専用のコースメニューを設定することが可能になり、消費者の満足度の向上に寄与することができる。
【0106】
補充予定情報生成部306は、在庫状況算出部303によって算出された在庫状況情報および消費傾向分析部305によって分析された結果に基づいて、補充予定情報を生成する。補充予定情報は、所定の商品101および当該所定の商品の代替え商品の貯蓄庫への補充時期および補充量の予測値であって、所定の商品101の消費者の消費状況(在庫状況)に応じて、商品管理装置100ごとに異なる。
【0107】
この実施の形態においては、具体的には、たとえばRAM203をワークエリアとしながら、ROM202に記憶されたプログラムをCPU201によって実行することによって、補充予定情報生成部306としての機能を実現することができる。
【0108】
補充予定情報生成部306は、所定の時期が到来するごとに、補充予定情報を生成する。所定の時期は、たとえば「毎夜0時」や「毎週日曜日午前6時」など、任意に設定することができる。これにより、補充予定情報生成部306は、あらかじめ定められたタイミングで、補充予定情報を生成する。
【0109】
補充予定情報生成部306は、在庫状況情報が更新されるたびに、補充予定情報を生成してもよい。すなわち、貯蔵庫102内に貯蔵されている所定の商品101に変化があるごとに(消費された場合、補充された場合、回収された場合など)、補充予定情報を生成してもよい。
【0110】
具体的には、補充予定情報生成部306は、たとえば消費傾向分析部305によって得られた消費傾向が「平日の21時〜22時において平均して3缶の缶ビールを消費し、休日の18時〜20時において平均して6缶の缶ビールを消費する」という内容であって、かつ、在庫状況算出部303によって算出された在庫状況が「A社製の缶ビール2缶」であって、さらに、在庫状況情報の算出および消費傾向の分析を土曜日の日中におこなった場合、「A社製の缶ビール4缶およびB社製の缶ビール2缶を、本日17時30分までに補充する」という内容の補充予定情報を生成する。なお、この例において、B社製の缶ビールは、市場でA社製の缶ビールに競合する競合商品とされており、代替え商品DBにおいてA社製の缶ビールの代替え商品として記憶されている。
【0111】
表示部307は、所定の商品101の商品情報を含む補充完了情報、在庫状況情報、消費情報、消費傾向に関する情報および補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する。表示部307は、住居の内側の蓋部104に設けられた表示装置105において、補充完了情報、在庫状況情報、消費情報、消費傾向に関する情報および補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する。この実施の形態においては、住居の内側の蓋部104に設けられた表示装置105によって、表示部307としての機能を実現することができる。
【0112】
具体的には、表示部307は、たとえば「貯蔵庫102内には、1リットルパック牛乳(I社製)1本、缶ビール(A社製)2本、ヨーグルト(J社製)2個、・・・」などのように、貯蔵庫102内に貯蔵されている所定の商品101名および各商品の在庫数の案内情報を表示する。
【0113】
たとえば補充完了情報が所定の商品101の消費期限に関する情報を含んでいる場合、表示部307は、所定の商品101の消費期限情報を表示してもよい。具体的には、表示部307は、在庫状況情報に基づいて、たとえば「ヨーグルトの賞味期限は4月1日です。」や、「ヨーグルトの賞味期限はあと2日です。お早めにお召し上がりください。」などの案内情報を表示する。
【0114】
また、たとえば補充完了情報が代替え商品の商品情報を含んでいる場合、表示部307は、代替え商品の商品情報を表示してもよい。具体的には、表示部307は、たとえば「B社製の缶ビールはいかがですか。この缶ビールはA社製の缶ビールに似たテイストで、A社製の缶ビールよりも低価格です。」などの案内情報を表示する。
【0115】
この場合、表示部307は、たとえば「B社製の缶ビールを注文する」などの操作キーを表示してもよい。表示部307は、この操作キーを表示している状態で、タッチパネル106における操作キー部分が操作された場合、「ご注文の本数を入力してください」などのメッセージと、本数を入力するための数字キーなどを表示する。
【0116】
また、表示部307は、所定の商品101情報に含まれている当該所定の商品101の価格に関する情報と、代替え商品の商品情報に含まれている当該代替え商品の価格に関する情報とを、比較可能に表示する。具体的には、表示部307は、たとえば「A社製の缶ビール 1缶250円」という情報と、「B社製の缶ビール 1缶220円」という情報と、を並列して表示する。
【0117】
また、表示部307は、たとえば補充予定情報に基づいて「A社製の缶ビール4缶およびB社製の缶ビール2缶が、本日17時30分までに補充されます。」などの案内情報を表示する。さらに、表示部307は、「その他のご注文はございますか」などの、追加注文の有無を確認するメッセージなどを表示してもよい。
【0118】
また、表示部307は、代替え商品のキャンペーン情報を表示してもよい。具体的には、表示部307は、たとえば「このたびB社製の缶ビールの販売本数が1億本を超えました。ただいま販売本数1億本突破の記念キャンペーン中。定価の20円引きで提供しております。」のようなキャンペーン情報を表示する。また、表示部307は、「この製品はA社製の缶ビールに似たテイストで、A社製の缶ビールよりも低価格です。」など、A社製の缶ビールに対するB社製の缶ビールのセールスポイントを表示してもよい。
【0119】
キャンペーンは、たとえば商品の消費傾向から消費者の嗜好を分析し、分析結果に基づいて商品の購入を勧める情報のみを提供する方法とすることができる。この場合、消費者は、表示部307による表示によって提供された情報に基づいて、希望する所定の商品101の購入をタッチパネル106の操作によって指定する。所定の業者は、情報の提供の結果、消費者に指定された所定の商品101を、貯蔵庫102内に補充する。
【0120】
また、キャンペーンは、たとえば所定の商品101の消費傾向から消費者の嗜好を分析し、分析結果に基づいて、消費者の操作を介することなく、消費者の嗜好に合致した所定の商品101を、所定の業者が貯蔵庫102内に補充することによっておこなってもよい。この場合、所定の商品101の補充にあわせて、所定の商品101の購入を勧める情報を、表示装置105によって表示してもよい。
【0121】
また、表示部307は、所定の期間における消費合計金額に関する情報を表示する。具体的には、表示部307は、たとえば決済に利用できるカードの締め日の翌日からつぎの締め日までの1ヶ月間における消費合計金額を示す情報を表示する。消費合計金額は、たとえば消費情報テーブルに記憶された、消費合計金額を特定可能な情報に基づいて取得することができる。
【0122】
表示部307は、消費者あるいは補充担当者による商品管理装置100に対する所定の操作を受け付けた場合に、上記の各種の情報を表示する。また、表示部307は、たとえば10分間など、一定時間表示した後は表示をオフにする。これによって、深夜などに情報を表示するなどして、不要に電力を消費することを防止できる。
【0123】
また、表示部307は、蓋部104が開かれた場合に、上記の各種の情報を表示するようにしてもよい。この場合、住居の内側の蓋部104が開かれた場合に、上記の各種の情報を表示するようにしてもよい。これにより、消費者に対して、たとえば所定の商品101が取り出される(所定の商品101が消費される)あるいは取り出された所定の商品101が貯蔵庫102内に戻されるごとに、在庫状況を確認させることができる。
【0124】
送信部308は、補充予定情報生成部306によって生成された補充予定情報を所定の商品101の発注先のサーバへ送信する。送信部308は、補充予定情報生成部306によって生成された補充予定情報と、当該補充予定情報の送信元となる商品管理装置100の識別番号と、を含む情報を発注先のサーバへ送信する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばネットワークI/F208によって送信部308としての機能を実現することができる。
【0125】
発注先のサーバは、商品管理装置100の識別情報と、商品管理装置100の所在地を特定可能な情報と、を対応づけて記憶する管理DBを備えている。発注先においては、発注先のサーバが受信した情報に基づいて、注文された所定の商品101を準備し、該当する商品管理装置100へ補充する手配をおこなう。準備した所定の商品101は、補充担当者によって該当する商品管理装置100に補充される。補充担当者は、所定の商品101の補充に際して、消費期限が到来した所定の商品101を商品管理装置100から回収する。
【0126】
代替え商品補充可否入力部309は、表示画面に表示された代替え商品の補充の可否に関する情報(以下「補充可否情報」という)の入力を受け付ける。この実施の形態においては、住居の内側の蓋部104に設けられた表示装置105に積層されたタッチパネル106によって、代替え商品補充可否入力部309としての機能を実現することができる。
【0127】
補充可否情報は、表示画面に表示された代替え商品を補充するか否か、および、補充する場合の数量を特定可能な情報であって、消費者による所定の入力操作を受け付けることによって入力される。具体的には、代替え商品補充可否入力部309は、たとえば「B社製の缶ビールはいかがですか。この缶ビールはA社製の缶ビールに似たテイストで、A社製の缶ビールよりも低価格です。」などの案内情報とともに表示画面に表示した、「B社製の缶ビールを注文する」などの情報によって位置が示される操作キーによって実現することができる(図7−1、図7−2、図7−3および図7−4を参照)。
【0128】
上記の補充予定情報生成部306は、代替え商品補充可否入力部309によって入力された情報に基づいて補充予定情報を生成してもよい。具体的には、補充予定情報生成部306は、たとえば代替え商品補充可否入力部309に対する操作による注文がない場合はA社製の缶ビールのみを含む補充予定情報を生成し、代替え商品補充可否入力部309に対する操作による注文があった場合にA社製の缶ビールとB社製の缶ビールとを含む補充予定情報を生成する。
【0129】
つぎに、代替え商品DBの一例について説明する。図4は、代替え商品DBの一例を示す説明図である。図4において、代替え商品DB400は、所定の商品101の商品特定情報と、代替え商品の商品特定情報と、を対応づけて記憶している。代替え商品DB400においては、所定の商品101の商品特定情報1つに対して、1つあるいは複数の代替え商品の商品特定情報が記憶されている。
【0130】
また、代替え商品DB400においては、代替え商品の優先度を示す情報が記憶されている。優先度は、価格、市場における消費量、市場における消費傾向、などの優先度決定条件に基づいて設定されている。優先度は、たとえば価格が低いほど、優先度が高くなるように設定することができる。
【0131】
また、優先度は、市場における消費量が多いほど、優先度が高くなるように設定することができる。市場における消費傾向は、たとえば「A社製の缶ビールを消費する消費者が同時に注文することが多い」、「A社製の缶ビールを消費する消費者からの転向が多い」など、A社製の缶ビールに関連する消費の傾向を示す。市場における消費傾向に基づいて優先度を設定する場合、たとえばA社製の缶ビールを消費する消費者が同時に注文することが多い順に、優先度が高くなるように設定することができる。
【0132】
優先度の決定条件は、「一番売上が多いもの」に限るものではない。具体的には、たとえば年齢別売上、性別売上、地域別売上などの情報を総合判断して、商品管理装置100を利用する消費者に一番適した所定の商品101の優先度が高くなるように設定するようにしてもよい。
【0133】
商品管理装置100は、消費者による優先度決定条件の指定を受け付けることが可能とされている。これにより、代替え商品の優先度は、所定の商品101が同じであっても、指定された優先度決定条件に応じて異なる。
【0134】
また、優先度は、「顧客が優先度を指定できる」ことに加えて、商品管理装置100が分析した消費傾向に基づいて優先度を都度柔軟に変化させられるようにしてもよい。具体的には、たとえば、新商品のビールばかりを消費する消費者に対しては、「この消費者は新しい物好きだ」と分析し、新商品であるかどうかを優先度に決定するようにしてもよい。
【0135】
また、新商品のビールばかりを消費する消費者が、或る時期から特定のビールしか消費しなくなった場合、当該消費者が「特定のビールを気にいった」と分析し、当該特定のビールを多めに補充するようにしてもよい。
【0136】
つぎに、消費情報テーブルの一例について説明する。図5は、消費情報テーブルの一例を示す説明図である。図5において、消費情報テーブル500は、貯蔵庫102に貯蔵された所定の商品101の商品特定情報と、それぞれの所定の商品101が消費された日時を特定可能な情報と、を対応づけて記憶している。
【0137】
また、消費情報テーブル500は、所定の商品101が消費された日時における天候に関する情報を、貯蔵庫102に貯蔵された所定の商品101の商品特定情報に対応づけて記憶している。図5に示した消費情報テーブル500においては、天候に関する情報として、貯蔵庫102に貯蔵された所定の商品101が消費された日における最高気温および最低気温を特定可能な情報が記憶されている。
【0138】
つぎに、在庫状況情報テーブルの一例について説明する。図6は、在庫状況情報テーブルの一例を示す説明図である。図6において、在庫状況情報テーブル600は、貯蔵庫102に貯蔵されている所定の商品101の商品特定情報と、それぞれの所定の商品101の消費期限情報と、を対応づけて記憶している。
【0139】
在庫状況情報テーブル600においては、同じ所定の商品101が複数貯蔵されている場合、それぞれ別々に商品特定情報を記憶している。具体的には、たとえば補充時期が異なるA社製の缶ビールが2本貯蔵されている場合、「A社製の缶ビール/消費期限2009年5月1日」、「A社製の缶ビール/消費期限2009年5月5日」などのように、それぞれ別々に記憶する。
【0140】
さらに、在庫状況情報テーブル600は、それぞれの所定の商品101が補充された日時を特定可能な情報を、商品特定情報ごとに対応づけて記憶していてもよい。図6の在庫状況情報テーブル600においては、「A社製の缶ビール/消費期限2009年5月1日/補充日2009年4月1日」、「A社製の缶ビール/消費期限2009年5月5日/補充日2009年4月5日」のように、所定の商品101ごとに消費期限および貯蔵庫102に補充された日(補充日)が記憶されている。
【0141】
(表示画面の一例)
つぎに、住居の内側の蓋部104に設けられた表示装置105における表示画面の一例について説明する。図7−1、図7−2、図7−3および図7−4は、表示画面の一例を示す説明図である。図7−1および図7−2においては、住居の内側の蓋部104に設けられた表示装置105における表示画面の一例を示している。
【0142】
図7−1において、表示画面710は、住居の内側からの開閉操作を受け付ける蓋部104に設けられた表示装置105に表示される表示画面例を示している。表示画面710においては、缶ビールや菓子類などの、おすすめ商品の情報が示されている。また、表示画面710においては、表示画面710を表示している当日中に購入した商品名や、当該商品の購入個数、各商品の単価などの情報や、商品の購入にかかる金額および当月の利用金額の総計などが示されている。さらに、表示画面710においては、次回の回収日や、当該回収日に回収される商品、および回収日に補充される商品などが示されている。
【0143】
また、表示画面710においては、「注文」、「在庫状況」、「商品情報」、「履歴」、「レシピ」、「カロリー」など、各種のメニュー画面を表示させるための操作キーが示されている。さらに、表示画面710においては、消費者の情報を入力あるいは既に入力した消費者の情報を変更する際に操作される「個人情報登録/変更」キーが示されている。表示画面710においては、簡易なアプリケーションによって動作するミニゲームをおこなわせることが可能とされている。
【0144】
また、表示画面710においては、天気予報、占い、時事ニュースなどを報知するテロップが示されている。表示装置105は、たとえば当該表示装置105に積層されたタッチパネル106に対する所定の操作がおこなわれた場合に、表示画面710を表示する。あるいは表示装置105は、たとえば表示装置105の近傍に人感センサを設け、当該人感センサによって消費者の接近が検出された場合に表示画面710を表示するようにしてもよい。人感センサおよび当該人感センサの検出結果に基づいて表示画面710を表示させる技術については、公知の技術を用いて容易に実現可能であるため、説明を省略する。
【0145】
図7−2において、たとえば表示画面720は、商品管理装置100の利用開始時に表示させる、初期登録画面を示している。表示画面720においては、商品管理装置100を利用する消費者の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、生年月日、性別、職業、家族構成などを入力する各種の入力ボックスが表示されている。消費者は、各入力ボックスに対して該当事項を入力し、「つぎへ」キーを表示する。表示画面720における「つぎへ」キーが操作された場合、当該操作の時点において入力されていた事項が、商品管理装置100に登録される。
【0146】
表示画面720においては、補充や購入を勧める商品の傾向の特定に用いる、コースの指定が可能とされている。商品管理装置100は、指定されたコースに即した商品を提供するように、上記の消費傾向を分析し、分析結果に沿った表示画面710を表示する。これにより、消費者の嗜好に合致した商品を効果的に販売することができる。
【0147】
図7−3において、表示画面730には、代替え商品のキャンペーン情報と、代替え商品を注文するための操作キーが表示されている。代替え商品のキャンペーン情報を見た消費者は、当該代替え商品に興味をもった場合に代替え商品を注文するための操作キーを操作する。商品管理装置100は、表示画面730の表示中に、代替え商品を注文するための操作キーが操作された場合、図7−4に示した表示画面740をする。
【0148】
図7−4において、表示画面740には、「ご注文の本数を入力してください」などのメッセージと、本数を入力するための数字キー、および、入力された注文内容を確定する「注文確定」キーなどが表示されている。上記の補充予定情報生成部306は、「注文確定」キーが操作された場合、入力された注文内容に基づく補充可否情報を含む補充予定情報を生成する。
【0149】
(商品管理装置100の処理手順(その1))
つぎに、商品管理装置100の処理手順(その1)について説明する。図8は、商品管理装置100の処理手順(その1)を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、まず、補充完了情報を取得したか否かを判断する(ステップS801)。補充完了情報を取得した場合(ステップS801:Yes)は、ステップS804へ移行する。
【0150】
ステップS801において、補充完了情報を取得していない場合(ステップS801:No)は、所定の商品101が消費されたか否かを判断する(ステップS802)。所定の商品101が消費されていない場合(ステップS802:No)は、ステップS801に戻る。
【0151】
ステップS802において、所定の商品101が消費された場合(ステップS802:Yes)は、消費された所定の商品101の消費情報を記憶する(ステップS803)。ステップS803においては、たとえば所定の商品101が消費された日時と、消費された所定の商品101の商品特定情報とを対応づけて、消費情報テーブル500に記憶する。
【0152】
ステップS804においては、在庫状況情報を更新する(ステップS804)。在庫状況情報は、たとえばステップS802:Yesにおいて消費されたと判断された所定の商品101の商品特定情報を、在庫状況情報テーブル600から削除することによって在庫状況情報を更新する。その後、在庫状況情報テーブル600における、更新された在庫状況情報に基づいて、表示情報を生成する(ステップS805)。
【0153】
そして、所定の時期になったか否かを判断し(ステップS806)、所定の時期になっていない場合(ステップS806:No)は、ステップS801に戻る。一方、所定の時期になった場合(ステップS806:Yes)は、補充予定情報を生成する(ステップS807)。
【0154】
商品管理装置100は、ステップS807における補充予定情報の生成に先立って、消費傾向の分析をおこなう。消費傾向の分析は、ステップS803において消費情報テーブル500を更新した後であって、ステップS807における補充予定情報の生成よりも前におこなう。
【0155】
つぎに、表示情報を生成する(ステップS808)とともに、発注先のサーバに対してステップS807において生成した補充予定情報を送信して(ステップS809)、一連の処理を終了する。ステップS808において生成された表示情報は、商品管理装置100に対する所定の入力操作があった場合、あるいは所定の条件を満足した場合に、表示装置105に表示される。すなわち、ステップS808における表示情報の生成と、表示装置105における表示情報の表示と、は必ずしも対応しない。
【0156】
図8に示したフローチャートにおいては、ステップS805において表示情報を生成し、ステップS808において表示情報を生成している。ステップS805における表示情報の生成は、在庫状況情報テーブル600の更新ごとにおこなわれるため、ステップS805において生成された表示情報によって在庫状況をリアルタイムで把握することができる。
【0157】
ステップS808における表示情報の生成は、補充予定情報を加味しておこなわれるため、ステップS808において生成された表示情報を表示することによって、補充が予定されている所定の商品101を消費者に案内することができる。ステップS805およびステップS808において生成された表示情報は、商品管理装置100に対して所定の操作がなされた場合に、表示装置105に表示される。これにより、誰もいないときに無意味に表示することによる無駄な電気の消費を防止するとともに、表示情報を生成しておくことにより、消費者が必要とするときにいつでも、生成された表示情報を迅速に表示することができる。
【0158】
(商品管理装置100の処理手順(その2))
つぎに、商品管理装置100の処理手順(その2)について説明する。図9は、商品管理装置100の処理手順(その2)を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、補充可否情報の入力があるまで待機する(ステップS901:No)。
【0159】
ステップS901において、補充可否情報の入力があった場合(ステップS901:Yes)は、補充予定情報を生成する(ステップS902)。ステップS902においては、ステップS901:Yesにおいて入力された補充可否情報を含む補充予定情報を生成する。
【0160】
つぎに、表示情報を生成する(ステップS903)とともに、発注先のサーバに対してステップS902において生成した補充予定情報を送信して(ステップS904)、一連の処理を終了する。ステップS903において生成された表示情報は、商品管理装置100に対する所定の入力操作があった場合、あるいは所定の条件を満足した場合に、表示装置105に表示される。すなわち、ステップS903における表示情報の生成と、表示装置105における表示情報の表示と、は必ずしも対応しない。
【0161】
上述した実施の形態においては、商品管理装置100における消費傾向を分析するようにしたが、これに限るものではない。たとえば複数の商品管理装置100とサーバとをインターネットなどのネットワークを介して接続し、複数の商品管理装置100における消費状況を加味した消費傾向を分析するようにしてもよい。
【0162】
サーバは、たとえばパーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる。具体的には、サーバは、たとえばCPUとROMやRAMなどのメモリとによって構成されるマイクロコンピュータと、通信回線を通じてネットワーク130に接続されたネットワークI/Fとを備えたコンピュータ装置によって実現することができる。
【0163】
このコンピュータ装置は、HDやFDなどの記録媒体と、これらの記録媒体に対するデータのリード/ライトを制御するHDDやFDDなどを備えていてもよい。サーバを実現するコンピュータ装置については、公知の各種の技術を用いて容易に実現可能であるため説明を省略する。
【0164】
この場合、商品管理装置100は、たとえば「毎日0時」、「2時間ごと」、「消費があるごと」などの所定のタイミングで、商品管理装置100における消費情報テーブル500や在庫状況情報テーブル600などに記憶された情報を、サーバに対して送信する。あるいは、この場合、商品管理装置100は、たとえば「毎日0時」、「2時間ごと」、「消費があるごと」などの所定のタイミングで、商品管理装置100における消費情報テーブル500や在庫状況情報テーブル600などに記憶された情報に基づいた消費傾向の分析をおこない、分析結果をサーバに対して送信するようにしてもよい。
【0165】
商品管理装置100は、消費情報テーブル500や在庫状況情報テーブル600などに記憶された情報、あるいは、これらの情報に基づく分析結果に、各商品管理装置100を識別する識別情報を関連づけた情報を送信する。これにより、複数の商品管理装置100から収集した情報に基づく消費傾向の分析結果を、各商品管理装置100における商品の補充に反映することができる。
【0166】
また、上述した実施の形態においては、商品管理装置100ごとに代替え商品DB400を設けるようにしたが、これに限るものではない。商品管理装置100は、消費者ごとに異なる代替え商品DB400を備えていてもよい。これによって、消費者ごとに適した代替え商品を提案することができ、きめ細かいサービスができる。
【0167】
具体的には、たとえばビールにこだわりのある消費者に対応する代替え商品DB400においては、複数種類のビールの商品情報を記憶しておく。また、具体的には、たとえばあまりこだわりがなく、「アルコールは何でもいい」という消費傾向が分析される消費者に対応する代替え商品DB400においては、たとえばワイン、紹興酒、ウィスキーなどのようにビール以外のアルコール飲料の商品情報を記憶しておくようにしてもよい。
【0168】
この場合、商品管理装置100から取り出した所定の商品101を消費した消費者を特定する識別情報を入力する。識別情報の入力は、たとえば所定の商品101を商品管理装置100から取り出すごとに入力する。識別情報は、4桁の数字などのような簡易な番号であってもよいし、指紋認証などによって識別できる生体情報であってもよい。個々の消費者を識別する識別情報として生体情報を入力する場合、商品管理装置100は、該当する生体情報を取得可能な生体情報取得装置を備える。生体情報取得装置については、公知の各種の技術を用いて容易に実現可能であるため、説明を省略する。
【0169】
また、上述した実施の形態においては、代替え商品DB400を商品管理装置100ごとに設けるようにしたが、これに限るものではない。代替え商品DB400は、サーバに設けられていてもよい。この場合、サーバにおいては、所定の商品101の商品特定情報と代替え商品の商品特定情報とを対応づけて記憶する、上記の代替え商品DB400と同様のデータ構成をなす代替え商品DBとすることができる。
【0170】
また、サーバにおいては、商品管理装置100ごとの代替え商品DB400が設けられていてもよい。この場合、商品管理装置100ごとの消費傾向に基づいて、所定の商品101の商品特定情報に対応づけられる代替え商品の商品特定情報を異ならせることができる。この場合、具体的には、たとえば或る商品管理装置100に対応する代替え商品DBにおいては「A社製の缶ビール」の代替え商品として「B社製の缶ビール」が対応づけられ、別の商品管理装置100に対応する代替え商品DBにおいては「A社製の缶ビール」の代替え商品として「A社製の発泡酒」が対応づけられることとなる。
【0171】
代替え商品DBをサーバにおいて管理する場合、商品管理装置100は、たとえば所定のタイミングでサーバにアクセスし、代替え商品の商品特定情報を取得する。所定のタイミングは、たとえば「毎日0時」、「2時間ごと」などのようにあらかじめ設定された時刻に定期的であってもよいし、「消費があるごと」などのように不定期であってもよい。
【0172】
また、サーバに設けられた代替え商品DBが記憶する情報は、所定のタイミングでサーバから各商品管理装置100へ配信(送信)するようにしてもよい。この場合、所定のタイミングは、たとえば「毎日0時」、「2時間ごと」などのようにあらかじめ設定された時刻に定期的であってもよいし、サーバに設けられた代替え商品DBが更新されるごとであってもよい。
【0173】
この場合、商品管理装置100は、サーバから配信された代替え商品の商品特定情報と、消費情報テーブル500や在庫状況情報テーブル600に記憶されている情報と、に基づいて消費傾向を分析し、該当する情報を表示装置105に表示する。あるいは、この場合、商品管理装置100は、所定のタイミングで消費情報テーブル500や在庫状況情報テーブル600に記憶されている情報をサーバに送信し、代替え商品の商品特定情報を取得するようにしてもよい。
【0174】
商品管理装置100あるいはサーバにおける分析によって得られた消費傾向は、運用上、商品管理装置100に対する所定の商品101の補充に際して活用することができる。具体的には、たとえば「ビールとヨーグルトとは同時に消費されることが多い」という消費傾向が得られた場合、ビールをよく消費する商品管理装置100に対して所定の商品101を補充する際に、ビールとヨーグルトとを補充するようにする。これによって、「もしかすると食べてくれるかもしれない。」といった観点から補充する商品を展開し、販売促進を図る効果が期待できる。
【0175】
代替え商品DB400をサーバに設け、かつ、サーバに設けた代替え商品DBにおいて消費者ごとに異なる代替え商品DB400を設ける場合、商品管理装置100は、たとえば「毎日0時」、「2時間ごと」、「消費があるごと」などの所定のタイミングで、商品管理装置100における消費情報テーブル500や在庫状況情報テーブル600などに記憶された情報を、自身(商品管理装置100)を識別する識別情報および消費者を識別する識別情報とともに、サーバに対して送信する。
【0176】
そして、この場合、サーバは、商品管理装置100から送信された情報に基づいて、消費者ごとに設けられた代替え商品DBを適宜更新する。更新された消費者ごとの代替え商品DBに記憶された情報は、所定のタイミングで該当する商品管理装置100に送信される。
【0177】
この実施の形態の商品管理装置100を導入することにより、消費者に対して、当該消費者が商品をいつでも買える状況を実現することができる。これによって、当該商品管理装置100を導入する企業あるいは当該商品管理装置100に補充する所定の商品101を提供する企業に対しては、消費者が商品を買いたい状況で、いつでも商品を販売することができるので、販売機会を逃さないというメリットがある。
【0178】
また、この実施の形態の商品管理装置100を導入することにより、上記の企業は、消費傾向に基づいて、特定の商品を当該特定の商品を消費する可能性が高いと判断される消費者の商品管理装置100に補充することができるので、売り上げの芳しくない商品を試験的に補充するなどの運用上の調整をおこなうことができ、さらに試験的に補充した商品が売れた場合には売り上げの芳しくない商品の在庫を効率よく減らすことができる。
【0179】
また、この実施の形態の商品管理装置100を導入することにより、上記の企業は、消費傾向に基づいて、商品管理装置100ごと、すなわち消費者ごとに、詳細な嗜好分析を得ることができる。これによって、消費者がどのような商品を求めているかをリサーチしやすくなり、消費者が求める新商品の開発に役立てることができる。そして、消費者の求める新商品を開発し、販売することによって、当該新商品を提供する企業の利益拡大を図ることができる。
【0180】
以上説明したように、この実施の形態の商品管理装置100は、所定の商品101の、当該所定の商品101を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する補充完了情報取得部301と、所定の商品101が消費されたことを検知する消費検知部302と、補充完了情報取得部301によって取得された補充完了情報および消費検知部302によって検知された結果に基づいて、所定の商品101の貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する在庫状況算出部303と、消費検知部302によって検知された結果に基づいて、所定の商品101の消費時期に関する情報を含む消費情報を記憶する消費情報記憶部304と、消費情報記憶部304に記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、所定の商品101の消費傾向を分析する消費傾向分析部305と、在庫状況算出部303によって算出された在庫状況情報および消費傾向分析部305によって分析された結果に基づいて、所定の商品101および当該所定の商品の代替え商品の貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する補充予定情報生成部306と、所定の商品101の商品情報を含む補充完了情報、在庫状況情報、消費情報、消費傾向に関する情報および補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する表示部307と、補充予定情報生成部306によって生成された補充予定情報を所定の商品101の発注先のサーバへ送信する送信部308と、を備えたことを特徴としている。
【0181】
この実施の形態の商品管理装置100によれば、所定の商品101の消費者による実際の商品の消費状況に基づく消費傾向にしたがって、所定の商品101および当該所定の商品101の代替え商品の補充時期や補充量を、消費者に対して案内することができる。これにより、消費者の嗜好に即した商品を提供し、生活における満足感を向上させることができる。
【0182】
すなわち、この実施の形態の商品管理装置100によれば、消費者が実際に消費した所定の商品101の代替え商品を案内することができるので、代替え商品を、当該代替え商品を消費する可能性が高い消費者に案内することができる。これによって、所定の商品101および代替え商品などの各商品の販売促進を図ることができる。
【0183】
また、この実施の形態の商品管理装置100によれば、貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を商品の発注先のサーバへ送信することにより、消費者に操作をおこなわせることなく、消費される確率が高い商品を、該当する所定の商品101の消費状況に応じて補充させることができる。これにより、消費者の嗜好に即した商品を適切に提供し、生活における満足感を向上させることができる。
【0184】
また、この実施の形態の商品管理装置100は、消費検知部302が、所定の商品101または代替え商品が開封されたことを検知することを特徴としている。この実施の形態の商品管理装置100によれば、所定の商品101または代替え商品が開封されたことをもって当該商品の消費を検知することにより、消費者による所定の商品101の消費状況にあわせて、所定の商品101または代替え商品を補充することができる。
【0185】
このように、実際に消費した商品に基づいて消費状況を判断することにより、消費者の嗜好に即した所定の商品101または代替え商品を適切な時期に補充することができる。これによって、消費者は、当該消費者の嗜好に即した所定の商品101または代替え商品を必要とするときに入手することができるので、消費者の生活における満足感を向上させることができる。
【0186】
また、この実施の形態の商品管理装置100は、補充完了情報が、貯蓄庫に貯蓄されていた所定の商品101の回収情報を含むことを特徴としている。この実施の形態の商品管理装置100によれば、回収された所定の商品101について在庫状況情報を算出することができるので、実際に貯蔵庫102内に貯蔵されている所定の商品101または代替え商品およびこれらの商品の消費状況に基づいて、消費者の嗜好に即した所定の商品101または代替え商品を補充することができる。
【0187】
また、この実施の形態の商品管理装置100は、補充完了情報が、商品の消費期限に関する情報を表示することを特徴としている。この実施の形態の商品管理装置100によれば、所定の商品101の消費期限を案内することにより、所定の商品101の無駄のない消費を支援することができる。
【0188】
また、この実施の形態の商品管理装置100は、表示部307が、所定の期間における消費合計金額に関する情報を表示することを特徴としている。この実施の形態の商品管理装置100によれば、消費者の嗜好に即した所定の商品101または代替え商品を容易に入手できる利便性を提供するとともに、過剰な消費を抑制することができる。
【0189】
また、この実施の形態の商品管理装置100は、補充完了情報は、代替え商品の商品情報を含んでおり、表示部307が、代替え商品の商品情報を表示することを特徴としている。この実施の形態の商品管理装置100によれば、代替え商品を当該代替え商品を好む傾向にある消費者に提供することができるので、消費者の満足度の向上を図るとともに、代替え商品の販売促進を図ることができる。
【0190】
また、この実施の形態の商品管理装置100は、表示部307が、所定の商品101の情報に含まれている当該所定の商品101の価格に関する情報と、代替え商品の商品情報に含まれている当該代替え商品の価格に関する情報とを、比較可能に表示することを特徴としている。この実施の形態の商品管理装置100によれば、価格の比較を可能とすることにより、消費者の要望に即した商品を提供することができる。
【0191】
また、この実施の形態の商品管理装置100は、さらに、表示画面に表示された代替え商品の補充の可否に関する情報の入力を受け付ける代替え商品補充可否入力部309を備え、補充予定情報生成部306が、代替え商品補充可否入力部309によって入力された情報に基づいて補充予定情報を生成することを特徴としている。この実施の形態の商品管理装置100によれば、代替え商品が貯蔵庫102に実際に貯蔵されていない場合にも、外出することなく当該代替え商品を入手させることができる。
【0192】
なお、この実施の形態で説明した商品管理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0193】
以上のように、この発明にかかる商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラムは、販売を目的とした商品を管理する商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラムに有用であり、特に、消費者の嗜好に合致した商品を適切な時期に提供することによって生活の利便性の向上を図る商品管理装置、商品管理方法および商品管理プログラムに適している。
【符号の説明】
【0194】
100 商品管理装置
301 取得部
302 検知部
303 算出部
304 記憶部
305 分析部
306 生成部
307 表示部
308 送信部
309 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の商品の、当該所定の商品を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する取得手段と、
前記所定の商品が消費されたことを検知する検知手段と、
前記取得手段によって取得された補充完了情報および前記検知手段によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の前記貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する算出手段と、
前記検知手段によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の消費時期に関する情報を含む消費情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、前記所定の商品の消費傾向を分析する分析手段と、
前記算出手段によって算出された在庫状況情報および前記分析手段によって分析された結果に基づいて、前記所定の商品および当該所定の商品の代替え商品の前記貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する生成手段と、
前記所定の商品の商品情報を含む前記補充完了情報、前記在庫状況情報、前記消費情報、前記消費傾向に関する情報および前記補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する表示手段と、
前記生成手段によって生成された補充予定情報を前記所定の商品の発注先のサーバへ送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする商品管理装置。
【請求項2】
前記検知手段は、前記所定の商品または前記代替え商品が開封されたことを検知することを特徴とする請求項1に記載の商品管理装置。
【請求項3】
前記補充完了情報は、前記貯蓄庫に貯蓄されていた前記所定の商品の回収情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の商品管理装置。
【請求項4】
前記補充完了情報は、前記所定の商品の消費期限に関する情報を含んでおり、
前記表示手段は、前記所定の商品の消費期限に関する情報を表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の商品管理装置。
【請求項5】
前記表示手段は、所定の期間における消費合計金額に関する情報を表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の商品管理装置。
【請求項6】
前記補充完了情報は、前記代替え商品の商品情報を含んでおり、
前記表示手段は、前記代替え商品の商品情報を表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の商品管理装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記所定の商品の商品情報に含まれている当該所定の商品の価格に関する情報と、前記代替え商品の商品情報に含まれている当該代替え商品の価格に関する情報とを、比較可能に表示することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の商品管理装置。
【請求項8】
さらに、表示画面に表示された前記代替え商品の補充の可否に関する情報の入力を受け付ける入力手段を備え、
前記生成手段が、前記入力手段によって入力された情報に基づいて前記補充予定情報を生成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の商品管理装置。
【請求項9】
取得手段と、検知手段と、算出手段と、所定の記憶部と、分析手段と、生成手段と、表示手段と、送信手段と、を備えた商品管理装置が用いる商品管理方法であって、
前記取得手段が、所定の商品の、当該所定の商品を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する取得工程と、
前記検知手段が、前記所定の商品が消費されたことを検知する検知工程と、
前記算出手段が、前記取得工程によって取得された補充完了情報および前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の前記貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する算出工程と、
前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の消費時期に関する情報を含む消費情報を前記所定の記憶部に記憶させる記憶工程と、
前記分析手段が、前記所定の記憶部に記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、前記所定の商品の消費傾向を分析する分析工程と、
前記生成手段が、前記算出工程によって算出された在庫状況情報および前記分析工程によって分析された結果に基づいて、前記所定の商品および当該所定の商品の代替え商品の前記貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する生成工程と、
前記表示手段が、前記所定の商品の商品情報を含む前記補充完了情報、前記在庫状況情報、前記消費情報、前記消費傾向に関する情報および前記補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する表示工程と、
前記送信手段が、前記生成工程によって生成された補充予定情報を前記所定の商品の発注先のサーバへ送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする商品管理方法。
【請求項10】
取得手段と、検知手段と、算出手段と、所定の記憶部と、分析手段と、生成手段と、表示手段と、送信手段と、を備えた商品管理装置に実行させる商品管理プログラムであって、
前記取得手段が、所定の商品の、当該所定の商品を貯蓄する貯蓄庫への補充完了情報を取得する取得工程と、
前記検知手段が、前記所定の商品が消費されたことを検知する検知工程と、
前記算出手段が、前記取得工程によって取得された補充完了情報および前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の前記貯蓄庫における在庫の状況に関する在庫状況情報を算出する算出工程と、
前記検知工程によって検知された結果に基づいて、前記所定の商品の消費時期に関する情報を含む消費情報を前記所定の記憶部に記憶させる記憶工程と、
前記分析手段が、前記所定の記憶部に記憶された消費情報を抽出し、抽出された消費情報に基づいて、前記所定の商品の消費傾向を分析する分析工程と、
前記生成手段が、前記算出工程によって算出された在庫状況情報および前記分析工程によって分析された結果に基づいて、前記所定の商品および当該所定の商品の代替え商品の前記貯蓄庫への補充時期および補充量に関する補充予定情報を生成する生成工程と、
前記表示手段が、前記所定の商品の商品情報を含む前記補充完了情報、前記在庫状況情報、前記消費情報、前記消費傾向に関する情報および前記補充予定情報の少なくともいずれか一つの情報を表示する表示工程と、
前記送信手段が、前記生成工程によって生成された補充予定情報を前記所定の商品の発注先のサーバへ送信する送信工程と、
を実行させることを特徴とする商品管理プログラム。

【図1−1】
image rotate

【図1−2】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7−1】
image rotate

【図7−2】
image rotate

【図7−3】
image rotate

【図7−4】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−250753(P2010−250753A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−102183(P2009−102183)
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】