商品販売データ処理装置およびその制御プログラム
【課題】複数の顧客の購入商品の登録を保留することができ、保留時における故障等のトラブルに対する耐性を得る。
【解決手段】取引対象の商品の登録処理を実行する登録手段と、保留対象となる登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶する記憶手段と、登録手段により実行中の登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して記憶手段に記憶させる保留登録情報更新手段と、保留登録情報更新手段により更新された保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知手段と、登録処理の再開が要求された場合に、記憶手段に記憶した保留登録情報の中から登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された保留登録情報を用いて登録処理を再開する再開手段とを備える。
【解決手段】取引対象の商品の登録処理を実行する登録手段と、保留対象となる登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶する記憶手段と、登録手段により実行中の登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して記憶手段に記憶させる保留登録情報更新手段と、保留登録情報更新手段により更新された保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知手段と、登録処理の再開が要求された場合に、記憶手段に記憶した保留登録情報の中から登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された保留登録情報を用いて登録処理を再開する再開手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引対象の商品を登録する商品販売データ処理装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアやスーパーなどには、顧客との間で取引対象となる商品を登録するための商品販売データ処理装置(例えば、POS(Point Of Sales)端末)が設置されている。このような商品販売データ処理装置は、一般的に、通常の動作時には現客に対して購入商品の登録処理を実行し、客の買い忘れなどによって売上保留が発生した場合には現取引を保留した上で次客に対する購入商品の登録処理を実行する機能を有するものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、保留時にPOS端末が売上保留データをPOS親機に送出し、一旦POS親機において売上保留データを保存した上で、保留解除の際には、POS端末がPOS親機から保留回答データを受けて会計操作を行えるPOSシステムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した商品販売データ処理装置では、売上保留の発生の有無に応じて現客の購入商品の登録処理または次客の購入商品の登録処理に切り替えるものであるため、現客の購入商品の登録処理に加えて、他の顧客の購入商品の登録処理を保留することができない。つまり、上述した商品販売データ処理装置においては、2以上の顧客の購入商品の登録処理を保留することができないという問題点がある。また、特許文献1に開示のようにPOS親機側で売上保留データを集中的に管理するのでは、POS親機にて故障などのトラブルが発生した場合に、保留解除後の会計操作が行えなくなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の顧客の購入商品の登録を保留することができ、保留時における故障等のトラブルに対して耐性のある商品販売データ処理装置、およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の商品販売データ処理装置は、取引対象の商品の登録処理を実行する登録手段と、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶する記憶手段と、前記登録手段により実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新手段と、前記保留登録情報更新手段により更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知手段と、前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、商品販売データ処理装置を制御するための制御プログラムであって、取引対象の商品の登録処理を実行する登録工程と、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶手段に記憶する記憶工程と、前記登録工程において実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新工程と、前記保留登録情報更新工程において更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知工程と、前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の顧客の購入商品の登録を保留することができ、保留時における故障等のトラブルに対する耐性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置およびその周辺装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、POS端末制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、データ記憶装置に格納されている全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、保留処理を含む商品の登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図6は、再開処理を説明するフローチャートである。
【図7】図7は、登録画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、登録画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、登録画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【図11】図11は、保留シートの一例を示す図である。
【図12】図12は、登録画面の一例を示す図である。
【図13】図13は、登録画面の一例を示す図である。
【図14】図14は、登録画面の一例を示す図である。
【図15】図15は、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【図16】図16は、登録画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、登録画面の一例を示す図である。
【図18】図18は、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる商品販売データ処理システムの一実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、この発明にかかる商品販売データ処理システムを構成する複数の商品販売データ処理装置を、POS(Point Of Sale)端末に適用した例について説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置100およびその周辺装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態にかかる複数のPOS端末制御装置100には、図1に示すように、キーボードなどの入力装置101、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスの表示面の上に入力デバイスとしてのタッチパネルが積層配置された情報表示装置102、HDD(Hard Disk Drive)などの各種情報を記憶する補助記憶装置としてのデータ記憶装置103、レシートや後述の保留シート等を印刷する印刷装置104などが接続されている。このPOS端末制御装置100およびその周辺装置(101,102,103)により、1台のPOS端末を構成する。なお、本実施の形態において、複数のPOS端末制御装置100およびその周辺装置(101,102,103)の内部構成は同一であるものとする。
【0012】
図2は、POS端末制御装置100の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末制御装置100には、各部を集中的に制御するCPU201に、バスライン202を介して、起動時の制御を行うプログラムや各種設定情報等の固定的情報を予め記憶するROM203と、起動後の制御を行うプログラム等がロードされ各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM204とが接続されている。このCPU201、ROM203およびRAM204は、本POS端末制御装置100を制御する制御部(後述の制御部300)を構成する。
【0013】
CPU201には、バスライン202を介して、タッチパネルコントローラ205、表示コントローラ206、上述のデータ記憶装置103としても利用可能な内蔵のHDD207、インターフェース208及び通信インターフェース209が接続されている。なお、HDD207は図示しないインターフェースを介してバスライン202に接続される。タッチパネルコントローラ205は、入力装置101および情報表示装置102(タッチパネル)からの入力信号をCPU201に取り込む。表示コントローラ206は、画像データに基づいて情報表示装置102(LCD)を駆動制御し、画像データを情報表示装置102に表示させる。
【0014】
インターフェース208は、印刷装置104や図示しない客面表示装置をCPU201に接続させるためのインターフェースであり、USB等によって構成されている。通信インターフェース209は、CPU201をLAN経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインターフェースである。HDD207には、POS端末制御装置100を制御するためのOSやアプリケーション等のコンピュータプログラムおよび各種ファイル等(本実施形態ではこれらを制御プログラムと称す)がインストールされている。なお、制御プログラムは起動時にHDD207からRAM204にロードされる。
【0015】
次いで、POS端末制御装置100のHDD207にインストールされた制御プログラムによりCPU201が実行する処理の内、本実施の形態のPOS端末制御装置100が有している特徴的な処理について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0016】
本実施の形態のPOS端末制御装置100で実行されるOSおよびコンピュータプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0017】
さらに、本実施の形態のPOS端末制御装置100で実行されるOSおよびコンピュータプログラムを、インターネットやLAN等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供・配布するように構成しても良い。
【0018】
本実施の形態にかかるPOS端末制御装置100の制御部300は、図3に示す、登録部301、保留部302(全POS保留登録情報更新部302a、全POS保留登録情報通知部302b、保留シート発行部302c)、全POS保留登録情報一覧表示部303、再開部304とから概略構成される。実際のハードウェアとしてはCPU201がHDD207から制御プログラムを読み出しRAM204上にロードすることにより、CPU201、ROM203およびRAM204が、上記登録部301、保留部302(全POS保留登録情報更新部302a、全POS保留登録情報通知部302b、保留シート発行部302c)、全POS保留登録情報一覧表示部303、再開部304を有する制御部300を構成する。
【0019】
登録部301は、図7等に示す情報表示装置102に売り上げ登録画面(以下、登録画面とも称す)を表示させ、店舗での顧客の精算時において、商品の商品名、単価、点数、金額などの商品情報をバッファメモリとしてのRAM204に格納することにより、顧客との間で取引対象の商品の登録処理を実行するものである。このときRAM204に格納される登録情報は、「締め」がなされるまで一時的に記憶されるものである。「締め」がなされると、登録情報は本POS端末制御装置100のデータ記憶装置103に格納されている取引履歴に追加されて格納される。また、入力装置101が備えるキーボードの保留キーが押下された場合に、下記の保留部302による保留処理後、次の顧客の売り上げ登録画面に移行する。
【0020】
ここで、登録画面について、図7を用いて概説する。登録画面には、符号Aで示すそのPOS端末制御装置100に割り当てられたPOS No.と、符号Bで示す取引毎に割り当てられる取引No.と、符号Cで示す売り上げた商品情報の一覧(図7の例では商品名、単価、点数、金額のみ表示)と、符号Dで示す入力済みの商品代金の小計欄と、合計・締めの際合計金額が表示される符号Eで示す合計欄と、符号Fで示す全POS保留呼出ボタン(詳細は後述)が表示される。なお、図7は、説明の簡単のため簡略化した表示例である。
【0021】
保留部302は、入力装置101が備えるキーボードの保留キーが押下された場合に、登録部301により実行中の売り上げ登録処理を保留するものである。この保留部302は、全POS保留登録情報更新部302a、全POS保留登録情報通知部302b、保留シート発行部302cを含んでいる。
【0022】
全POS保留登録情報更新部302aは、保留対象に関する情報を、データ記憶装置103の全POS保留売り上げ登録情報テーブルに格納して更新する。図4に、データ記憶装置103に格納されている全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す。同図に示すように、この全POS保留売り上げ登録情報テーブルには、POS No.、取引No.(取引番号)、保留実行時刻、ステータス(保留中/登録中)を含む情報(保留情報)が保留対象毎にレコードとして格納される。また、全POS保留登録情報更新部302aは、図示しない保留対象の売り上げ登録情報(POS No.、登録処理毎に付与される取引番号、保留実行日時、登録処理を保留した際にRAM204に格納されていた商品情報(商品の商品名、単価、点数、金額、JANコード等)など)を、POS No.、取引No.等により全POS保留売り上げ登録情報テーブル中のレコードに関連づけて、データ記憶装置103に格納する。また、他のPOS端末制御装置100から、更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報の通知を受けた場合には、全POS端末制御装置100間で情報を共有するため、本POS端末制御装置100の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を同様に更新する。なお、全POS端末制御装置100間で共有する全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報は、保留対象となる売上登録処理の再開に用いる情報(保留登録情報)となる。
【0023】
全POS保留登録情報通知部302bは、全POS保留登録情報更新部302aにより更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび(保留時には)保留対象の全売り上げ登録情報を他のPOS端末制御装置100に通知する。この通知を受けた他のPOS端末制御装置100の全POS保留登録情報更新部302aは、保留対象について、全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新する。再開処理が完了した場合には、全POS保留登録情報通知部302bは、全POS保留登録情報更新部302aにより売り上げ登録処理が完了し該当のレコードが削除され更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルを他のPOS端末制御装置100に通知する。なお、全POS保留登録情報通知部302bにより他のPOS端末制御装置100に通知する情報は、更新前と更新後の差分のみであってもよい。この場合でも、通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、通知された情報に基づいて自POS端末制御装置100の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新することとなる。
【0024】
保留シート発行部302cは、図11に示すような、保留対象の売り上げ登録情報を特定するための情報を記載したシート(以下、保留シートと称す)を印刷装置104に発行させる。図11の例では、保留対象の売り上げ登録情報を特定するための情報として、POS No.(1)、取引No.(6)、保留実行時刻(2010/1/22 15:52)が印字されている。
【0025】
全POS保留登録情報一覧表示部303は、情報表示装置102に表示される全POS保留呼出ボタンF(図7参照)または専用のキーが押下された場合に、情報表示装置102に全POS保留登録情報一覧(図13符号G)を表示させる。なお、全POS保留売り上げ登録情報テーブルのステータスが“保留中”ではなく“登録中”となっているレコードに対応する保留対象については、いずれかのPOS端末制御装置100で売り上げ登録処理が再開されているので、表示しない。
【0026】
再開部304は、全POS保留登録情報一覧表示部303により表示された全POS保留登録情報一覧に対し、顧客が持参した上記保留シートを基にレジ係が全POS保留登録情報一覧に表示されたいずれかのレコード(保留情報)を選択した場合、その保留登録情報に対する保留解除をし、商品の登録処理を再開する。なお、この登録処理の再開に伴い、全POS保留売り上げ登録情報テーブル中の対応する(選択された)レコードのステータスは“保留中”から“登録中”に変更される。
【0027】
次に、図5を用いて、保留処理を含む商品の登録処理の流れについて説明する。図5は、保留処理を含む商品の登録処理の流れを示すフローチャートである。なお、図5のフローチャートに示すスタートからエンドまでの保留処理を含む商品の登録処理は、POS端末制御装置100が起動している間繰り返される。
【0028】
まず、レジ係による入力装置101を用いた商品毎の売り上げ入力操作があるか判断し、売り上げ入力操作があった場合(ステップS501でYes)、購入商品毎に入力された売り上げ情報を売り上げ登録情報としてバッファメモリとしてのRAM204に格納する(売り上げ情報入力:ステップS502)。このとき情報表示装置102には、図7に一例として示す登録画面が表示されている。
【0029】
ここで、図5のフローチャートに戻る。ステップS502の後またはステップS501でNoと判定された場合、さらに保留キーが押下されたか否か判断をする(ステップS503)。保留キーが押下されていない場合(ステップS503でNo)、さらに全POS保留呼出ボタンFが押下されたか否か判断する(ステップS504)。全POS保留呼出ボタンFが押下されていない場合(ステップS504でNo)、さらに合計および締めがなされたか判断する(ステップS505)。
【0030】
このとき、合計および締めがなされていない場合(ステップS505でNo)、ステップS501に戻る。一方、合計および締めがなされた場合(ステップS505でYes)、入力済みの売り上げ登録情報に対する売り上げ登録処理を行う(ステップS506)。具体的には、今回の取引の売り上げ登録情報を、データ記憶装置103に格納されている取引履歴に追加・格納し、さらにバッファメモリとしてのRAM204に一時記憶している売り上げ登録情報を消去する。合計および締めの際、情報表示装置102に表示される登録画面は、図8のようになる。現在入力されている商品情報に対し、合計金額が符号Eで示す合計欄に表示されている。
【0031】
次いで、次客の購入商品の登録のために、取引No.を更新する(ステップS507)。このとき、情報表示装置102に表示される登録画面は、図9のようになる。符号Bで示す取引No.は、“6”から“7”に更新され、符号Cで示す商品情報の一覧と、符号Dで示す小計欄と、符号Eで示す合計欄はクリアされている。
【0032】
一方、購入商品の登録途中で保留キーが押下された場合、ステップS503でYesと判定され、ステップS508へ移行する。ステップS508では、全POS保留登録情報更新部302aが全POS保留登録情報更新処理を行う。具体的には、前述のように、保留対象に関する情報を、データ記憶装置103の全POS保留売り上げ登録情報テーブルに格納して更新する。例えば、図4に例示した全POS保留売り上げ登録情報テーブルが更新される場合、今回保留された取引の保留情報(POS No.:1、取引No.:6、保留実行時刻:2010/1/22 15:52、ステータス:保留)が追加されて図10のようになる。また、全POS保留登録情報更新部302aは、図示しない保留対象の売り上げ登録情報(POS No.、登録処理毎に付与される取引番号、保留実行日時、登録処理を保留した際にRAM204に格納されていた商品情報(商品の商品名、単価、点数、金額、JANコード等)など)を、POS No.、取引No.等により全POS保留売り上げ登録情報テーブル中のレコードに関連づけてデータ記憶装置103に格納する。
【0033】
次に、全POS保留情報通知部302bが、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を他のPOS端末制御装置100に通知する(ステップS509)。なお、図5に示していないが、この通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、自機のデータ記憶装置103に格納している全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新する。また、ステップS509では、前述のように更新前と更新後の情報の差分のみ他のPOS端末制御装置100に通知するようにしてもよい。
【0034】
続いて、保留シート発行部302cが、保留シートを発行する(ステップS510)。このとき、一例として図11に示す保留対象の売り上げ登録情報を特定するための情報を記載した保留シートを印刷装置104に印刷させ、このシートをレジ係が顧客に渡す。制御部300の処理は、一連の保留処理を終えてステップS507へ移行する。ステップS507では前述のように、登録部301により、取引No.を更新し、次客の購入商品の登録のための登録画面とする。
【0035】
他方、いずれかのPOS端末制御装置100において全POS保留呼出ボタンFが押下された場合、ステップS504でYesと判定され、ステップS511へ移行する。なお、図5のフローチャートで示す一連の処理は、どのPOS端末制御装置100においても実行されており、いずれのPOS端末制御装置100においても、全POS保留呼出ボタンFが押下された場合、同じ処理を実行する。
【0036】
ステップS511では、全POS保留登録情報一覧表示部303により、情報表示装置102に全POS保留登録情報一覧が表示される。例えば、POS No.2のPOS端末制御装置100にて図12に例示する登録画面にて全POS保留呼出ボタンFが押下された場合、図13の符号Gに例示する全POS保留登録情報一覧が表示される。その内容は、図10に示したものに対応している。このとき符号Iで示す“戻る”ボタンが押下されると、ステップS512の判断に従って図5のフローチャートに示すエンドとなるが、スタートからエンドまでを繰り返す処理の結果、直前の登録画面(図12)に戻り、売り上げ登録処理が再開される。一方、顧客が提示した保留シートのPOS No.、取引No.を参照して、例えば、POS No.1、取引No.6のレコード(網掛け部分)が指定され符号Hで示す“選択”ボタンが押下された場合、ステップS512の判断に従ってステップS513へ移行し、後述の再開処理を開始する。
【0037】
そして、ステップS513の再開処理が終了するか、前述のステップS507の取引No.更新処理が終了するか、前述のステップS512で“戻る”となった場合、一連の処理を終了する。以後、ステップS501〜S513に示す一連の売り上げ登録処理を繰り返す。
【0038】
続いて、図6を用いてステップS513の再開処理について説明する。図6は、再開処理を説明するフローチャートである。
【0039】
まず、全POS保留呼出ボタンFが押下されたPOS端末制御装置100にて、全POS保留登録情報更新部302aが、前述の全POS保留登録情報更新処理を行う(ステップS601)。ここでは、再開処理であるので、全POS保留売り上げ登録情報テーブルの該当のレコードのステータスを“登録中”に更新する。
【0040】
続いて、次に、全POS保留登録情報通知部302bが、前述のように、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を他のPOS端末制御装置100に通知する(ステップS602)。この通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、自機のデータ記憶装置103に格納している全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新する。なお、ここでの通知は、前述のように更新前と更新後の差分のみ通知するようにしてもよい。
【0041】
次に、選択された保留中の売り上げ登録情報を表示する(ステップS603)。例えば、図13符号Gに示すPOS No.2のPOS端末制御装置100での全POS保留登録情報一覧の表示画面にてPOS No.1、取引No.6のレコードが指定され、符号Hの選択ボタンの押下により選択された場合、POS No.2のPOS端末制御装置100には、図14に例示する登録画面が表示される。この登録画面は、符号Jで示す“保留登録中”の表示以外は、図7に例示したPOS No.1のPOS端末制御装置100での保留直前の登録画面と同じである。
【0042】
再開処理の直前に、POS No.2のPOS端末制御装置100が、図12に示した売り上げ登録処理の途中であり、保留処理がなされた場合、前述の全POS保留登録情報更新処理と更新済み全POS保留情報通知処理により、全POS保留売り上げ登録情報テーブルは、図15に示すように、POS No.2のPOS端末制御装置100での売り上げ登録情報が追加され(ステータスは“保留中”)に更新される。また、上記ステップS601での全POS保留登録情報更新処理により、売り上げ登録処理が再開されたPOS No.1、取引No.6のレコードのステータスは“登録中”となる。
【0043】
以降のステップS604〜S609の処理は、前述のステップS501〜S506と同様であり、またステップS615〜S617の処理は、前述のステップS511〜S513と同様であり、ステップS612〜S614の処理は、前述のステップS508〜S510と同様であるので、その詳細な説明は省略するが、再開処理中、ステップS604〜S609の処理で、追加の入力と合計・締めがなされると、POS No.2のPOS端末制御装置100の登録画面は、図14に示した登録画面に対し、例えば図16に示すような追加入力されたデータと更新された小計値と合計値を含む登録画面となり、再開処理が終了すると、図17に示す取引No.が更新された新規登録画面となる。
【0044】
ステップS610では、全POS保留登録情報更新部302aによる全POS保留登録情報更新処理として、再開処理により登録完了したPOS No.、取引No.に対応するレコードを全POS保留売り上げ登録情報テーブルから削除するとともに(例えば、図15に示した全POS保留売り上げ登録情報テーブルは、図18のように該当のレコードが削除されたテーブルとなる)、このレコードに関連づけられている売り上げ登録情報を削除する更新を行う。
【0045】
続く、ステップS611では、全POS保留登録情報通知部302bは、全POS保留登録情報更新部302aにより売り上げ登録処理が完了し該当のレコードが削除され更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルを他のPOS端末制御装置100に通知する。この通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、その全POS保留売り上げ登録情報テーブルを更新し、売り上げ登録処理が完了し該当のレコードに関連付けられた売り上げ登録情報を削除することになる。また、この通知を受けた保留元のPOS端末制御装置100は、さらに、バッファメモリとしてのRAM204に格納している売り上げ登録情報を消去する。なお、登録完了した売り上げ登録情報は、売り上げ登録処理を再開しこの処理を完了したPOS端末制御装置100の取引履歴に格納される。
【0046】
なお、上述した装置構成、登録画面等、および、図5,6に例示したフローチャートに示した具体的な記載内容は、一例を示したに過ぎず、適宜に変更される。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の商品販売データ処理システムでは、いずれかのPOS端末制御装置100で保留された売り上げ登録処理を、いずれかのPOS端末制御装置100で再開することができ、すなわち、複数の顧客の商品の登録を保留することができる。さらに、前述の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび売り上げ登録処理に必要な売り上げ登録情報を複数のPOS端末制御装置100で共有するので、保留時における故障等のトラブルに対する耐性を得ることができる。
【符号の説明】
【0048】
100…POS端末制御装置、101…入力装置、102…情報表示装置、103…データ記憶装置、104…印刷装置、201…CPU、202…バスライン、203…ROM、204…RAM、205…タッチパネルコントローラ、206…表示コントローラ、207…HDD、208…I/F、209…通信I/F、300…制御部、301…登録部、302…保留部、302a…全POS保留登録情報更新部、302b…全POS保留登録情報通知部、302c…保留シート発行部、303…全POS保留登録情報一覧表示部、304…再開部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特許3949792号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引対象の商品を登録する商品販売データ処理装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアやスーパーなどには、顧客との間で取引対象となる商品を登録するための商品販売データ処理装置(例えば、POS(Point Of Sales)端末)が設置されている。このような商品販売データ処理装置は、一般的に、通常の動作時には現客に対して購入商品の登録処理を実行し、客の買い忘れなどによって売上保留が発生した場合には現取引を保留した上で次客に対する購入商品の登録処理を実行する機能を有するものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、保留時にPOS端末が売上保留データをPOS親機に送出し、一旦POS親機において売上保留データを保存した上で、保留解除の際には、POS端末がPOS親機から保留回答データを受けて会計操作を行えるPOSシステムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した商品販売データ処理装置では、売上保留の発生の有無に応じて現客の購入商品の登録処理または次客の購入商品の登録処理に切り替えるものであるため、現客の購入商品の登録処理に加えて、他の顧客の購入商品の登録処理を保留することができない。つまり、上述した商品販売データ処理装置においては、2以上の顧客の購入商品の登録処理を保留することができないという問題点がある。また、特許文献1に開示のようにPOS親機側で売上保留データを集中的に管理するのでは、POS親機にて故障などのトラブルが発生した場合に、保留解除後の会計操作が行えなくなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の顧客の購入商品の登録を保留することができ、保留時における故障等のトラブルに対して耐性のある商品販売データ処理装置、およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の商品販売データ処理装置は、取引対象の商品の登録処理を実行する登録手段と、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶する記憶手段と、前記登録手段により実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新手段と、前記保留登録情報更新手段により更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知手段と、前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、商品販売データ処理装置を制御するための制御プログラムであって、取引対象の商品の登録処理を実行する登録工程と、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶手段に記憶する記憶工程と、前記登録工程において実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新工程と、前記保留登録情報更新工程において更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知工程と、前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の顧客の購入商品の登録を保留することができ、保留時における故障等のトラブルに対する耐性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置およびその周辺装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、POS端末制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、データ記憶装置に格納されている全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、保留処理を含む商品の登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図6は、再開処理を説明するフローチャートである。
【図7】図7は、登録画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、登録画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、登録画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【図11】図11は、保留シートの一例を示す図である。
【図12】図12は、登録画面の一例を示す図である。
【図13】図13は、登録画面の一例を示す図である。
【図14】図14は、登録画面の一例を示す図である。
【図15】図15は、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【図16】図16は、登録画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、登録画面の一例を示す図である。
【図18】図18は、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる商品販売データ処理システムの一実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、この発明にかかる商品販売データ処理システムを構成する複数の商品販売データ処理装置を、POS(Point Of Sale)端末に適用した例について説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置100およびその周辺装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態にかかる複数のPOS端末制御装置100には、図1に示すように、キーボードなどの入力装置101、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスの表示面の上に入力デバイスとしてのタッチパネルが積層配置された情報表示装置102、HDD(Hard Disk Drive)などの各種情報を記憶する補助記憶装置としてのデータ記憶装置103、レシートや後述の保留シート等を印刷する印刷装置104などが接続されている。このPOS端末制御装置100およびその周辺装置(101,102,103)により、1台のPOS端末を構成する。なお、本実施の形態において、複数のPOS端末制御装置100およびその周辺装置(101,102,103)の内部構成は同一であるものとする。
【0012】
図2は、POS端末制御装置100の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末制御装置100には、各部を集中的に制御するCPU201に、バスライン202を介して、起動時の制御を行うプログラムや各種設定情報等の固定的情報を予め記憶するROM203と、起動後の制御を行うプログラム等がロードされ各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM204とが接続されている。このCPU201、ROM203およびRAM204は、本POS端末制御装置100を制御する制御部(後述の制御部300)を構成する。
【0013】
CPU201には、バスライン202を介して、タッチパネルコントローラ205、表示コントローラ206、上述のデータ記憶装置103としても利用可能な内蔵のHDD207、インターフェース208及び通信インターフェース209が接続されている。なお、HDD207は図示しないインターフェースを介してバスライン202に接続される。タッチパネルコントローラ205は、入力装置101および情報表示装置102(タッチパネル)からの入力信号をCPU201に取り込む。表示コントローラ206は、画像データに基づいて情報表示装置102(LCD)を駆動制御し、画像データを情報表示装置102に表示させる。
【0014】
インターフェース208は、印刷装置104や図示しない客面表示装置をCPU201に接続させるためのインターフェースであり、USB等によって構成されている。通信インターフェース209は、CPU201をLAN経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインターフェースである。HDD207には、POS端末制御装置100を制御するためのOSやアプリケーション等のコンピュータプログラムおよび各種ファイル等(本実施形態ではこれらを制御プログラムと称す)がインストールされている。なお、制御プログラムは起動時にHDD207からRAM204にロードされる。
【0015】
次いで、POS端末制御装置100のHDD207にインストールされた制御プログラムによりCPU201が実行する処理の内、本実施の形態のPOS端末制御装置100が有している特徴的な処理について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態にかかるPOS端末制御装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0016】
本実施の形態のPOS端末制御装置100で実行されるOSおよびコンピュータプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0017】
さらに、本実施の形態のPOS端末制御装置100で実行されるOSおよびコンピュータプログラムを、インターネットやLAN等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供・配布するように構成しても良い。
【0018】
本実施の形態にかかるPOS端末制御装置100の制御部300は、図3に示す、登録部301、保留部302(全POS保留登録情報更新部302a、全POS保留登録情報通知部302b、保留シート発行部302c)、全POS保留登録情報一覧表示部303、再開部304とから概略構成される。実際のハードウェアとしてはCPU201がHDD207から制御プログラムを読み出しRAM204上にロードすることにより、CPU201、ROM203およびRAM204が、上記登録部301、保留部302(全POS保留登録情報更新部302a、全POS保留登録情報通知部302b、保留シート発行部302c)、全POS保留登録情報一覧表示部303、再開部304を有する制御部300を構成する。
【0019】
登録部301は、図7等に示す情報表示装置102に売り上げ登録画面(以下、登録画面とも称す)を表示させ、店舗での顧客の精算時において、商品の商品名、単価、点数、金額などの商品情報をバッファメモリとしてのRAM204に格納することにより、顧客との間で取引対象の商品の登録処理を実行するものである。このときRAM204に格納される登録情報は、「締め」がなされるまで一時的に記憶されるものである。「締め」がなされると、登録情報は本POS端末制御装置100のデータ記憶装置103に格納されている取引履歴に追加されて格納される。また、入力装置101が備えるキーボードの保留キーが押下された場合に、下記の保留部302による保留処理後、次の顧客の売り上げ登録画面に移行する。
【0020】
ここで、登録画面について、図7を用いて概説する。登録画面には、符号Aで示すそのPOS端末制御装置100に割り当てられたPOS No.と、符号Bで示す取引毎に割り当てられる取引No.と、符号Cで示す売り上げた商品情報の一覧(図7の例では商品名、単価、点数、金額のみ表示)と、符号Dで示す入力済みの商品代金の小計欄と、合計・締めの際合計金額が表示される符号Eで示す合計欄と、符号Fで示す全POS保留呼出ボタン(詳細は後述)が表示される。なお、図7は、説明の簡単のため簡略化した表示例である。
【0021】
保留部302は、入力装置101が備えるキーボードの保留キーが押下された場合に、登録部301により実行中の売り上げ登録処理を保留するものである。この保留部302は、全POS保留登録情報更新部302a、全POS保留登録情報通知部302b、保留シート発行部302cを含んでいる。
【0022】
全POS保留登録情報更新部302aは、保留対象に関する情報を、データ記憶装置103の全POS保留売り上げ登録情報テーブルに格納して更新する。図4に、データ記憶装置103に格納されている全POS保留売り上げ登録情報テーブルの一例を示す。同図に示すように、この全POS保留売り上げ登録情報テーブルには、POS No.、取引No.(取引番号)、保留実行時刻、ステータス(保留中/登録中)を含む情報(保留情報)が保留対象毎にレコードとして格納される。また、全POS保留登録情報更新部302aは、図示しない保留対象の売り上げ登録情報(POS No.、登録処理毎に付与される取引番号、保留実行日時、登録処理を保留した際にRAM204に格納されていた商品情報(商品の商品名、単価、点数、金額、JANコード等)など)を、POS No.、取引No.等により全POS保留売り上げ登録情報テーブル中のレコードに関連づけて、データ記憶装置103に格納する。また、他のPOS端末制御装置100から、更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報の通知を受けた場合には、全POS端末制御装置100間で情報を共有するため、本POS端末制御装置100の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を同様に更新する。なお、全POS端末制御装置100間で共有する全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報は、保留対象となる売上登録処理の再開に用いる情報(保留登録情報)となる。
【0023】
全POS保留登録情報通知部302bは、全POS保留登録情報更新部302aにより更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび(保留時には)保留対象の全売り上げ登録情報を他のPOS端末制御装置100に通知する。この通知を受けた他のPOS端末制御装置100の全POS保留登録情報更新部302aは、保留対象について、全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新する。再開処理が完了した場合には、全POS保留登録情報通知部302bは、全POS保留登録情報更新部302aにより売り上げ登録処理が完了し該当のレコードが削除され更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルを他のPOS端末制御装置100に通知する。なお、全POS保留登録情報通知部302bにより他のPOS端末制御装置100に通知する情報は、更新前と更新後の差分のみであってもよい。この場合でも、通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、通知された情報に基づいて自POS端末制御装置100の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新することとなる。
【0024】
保留シート発行部302cは、図11に示すような、保留対象の売り上げ登録情報を特定するための情報を記載したシート(以下、保留シートと称す)を印刷装置104に発行させる。図11の例では、保留対象の売り上げ登録情報を特定するための情報として、POS No.(1)、取引No.(6)、保留実行時刻(2010/1/22 15:52)が印字されている。
【0025】
全POS保留登録情報一覧表示部303は、情報表示装置102に表示される全POS保留呼出ボタンF(図7参照)または専用のキーが押下された場合に、情報表示装置102に全POS保留登録情報一覧(図13符号G)を表示させる。なお、全POS保留売り上げ登録情報テーブルのステータスが“保留中”ではなく“登録中”となっているレコードに対応する保留対象については、いずれかのPOS端末制御装置100で売り上げ登録処理が再開されているので、表示しない。
【0026】
再開部304は、全POS保留登録情報一覧表示部303により表示された全POS保留登録情報一覧に対し、顧客が持参した上記保留シートを基にレジ係が全POS保留登録情報一覧に表示されたいずれかのレコード(保留情報)を選択した場合、その保留登録情報に対する保留解除をし、商品の登録処理を再開する。なお、この登録処理の再開に伴い、全POS保留売り上げ登録情報テーブル中の対応する(選択された)レコードのステータスは“保留中”から“登録中”に変更される。
【0027】
次に、図5を用いて、保留処理を含む商品の登録処理の流れについて説明する。図5は、保留処理を含む商品の登録処理の流れを示すフローチャートである。なお、図5のフローチャートに示すスタートからエンドまでの保留処理を含む商品の登録処理は、POS端末制御装置100が起動している間繰り返される。
【0028】
まず、レジ係による入力装置101を用いた商品毎の売り上げ入力操作があるか判断し、売り上げ入力操作があった場合(ステップS501でYes)、購入商品毎に入力された売り上げ情報を売り上げ登録情報としてバッファメモリとしてのRAM204に格納する(売り上げ情報入力:ステップS502)。このとき情報表示装置102には、図7に一例として示す登録画面が表示されている。
【0029】
ここで、図5のフローチャートに戻る。ステップS502の後またはステップS501でNoと判定された場合、さらに保留キーが押下されたか否か判断をする(ステップS503)。保留キーが押下されていない場合(ステップS503でNo)、さらに全POS保留呼出ボタンFが押下されたか否か判断する(ステップS504)。全POS保留呼出ボタンFが押下されていない場合(ステップS504でNo)、さらに合計および締めがなされたか判断する(ステップS505)。
【0030】
このとき、合計および締めがなされていない場合(ステップS505でNo)、ステップS501に戻る。一方、合計および締めがなされた場合(ステップS505でYes)、入力済みの売り上げ登録情報に対する売り上げ登録処理を行う(ステップS506)。具体的には、今回の取引の売り上げ登録情報を、データ記憶装置103に格納されている取引履歴に追加・格納し、さらにバッファメモリとしてのRAM204に一時記憶している売り上げ登録情報を消去する。合計および締めの際、情報表示装置102に表示される登録画面は、図8のようになる。現在入力されている商品情報に対し、合計金額が符号Eで示す合計欄に表示されている。
【0031】
次いで、次客の購入商品の登録のために、取引No.を更新する(ステップS507)。このとき、情報表示装置102に表示される登録画面は、図9のようになる。符号Bで示す取引No.は、“6”から“7”に更新され、符号Cで示す商品情報の一覧と、符号Dで示す小計欄と、符号Eで示す合計欄はクリアされている。
【0032】
一方、購入商品の登録途中で保留キーが押下された場合、ステップS503でYesと判定され、ステップS508へ移行する。ステップS508では、全POS保留登録情報更新部302aが全POS保留登録情報更新処理を行う。具体的には、前述のように、保留対象に関する情報を、データ記憶装置103の全POS保留売り上げ登録情報テーブルに格納して更新する。例えば、図4に例示した全POS保留売り上げ登録情報テーブルが更新される場合、今回保留された取引の保留情報(POS No.:1、取引No.:6、保留実行時刻:2010/1/22 15:52、ステータス:保留)が追加されて図10のようになる。また、全POS保留登録情報更新部302aは、図示しない保留対象の売り上げ登録情報(POS No.、登録処理毎に付与される取引番号、保留実行日時、登録処理を保留した際にRAM204に格納されていた商品情報(商品の商品名、単価、点数、金額、JANコード等)など)を、POS No.、取引No.等により全POS保留売り上げ登録情報テーブル中のレコードに関連づけてデータ記憶装置103に格納する。
【0033】
次に、全POS保留情報通知部302bが、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を他のPOS端末制御装置100に通知する(ステップS509)。なお、図5に示していないが、この通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、自機のデータ記憶装置103に格納している全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新する。また、ステップS509では、前述のように更新前と更新後の情報の差分のみ他のPOS端末制御装置100に通知するようにしてもよい。
【0034】
続いて、保留シート発行部302cが、保留シートを発行する(ステップS510)。このとき、一例として図11に示す保留対象の売り上げ登録情報を特定するための情報を記載した保留シートを印刷装置104に印刷させ、このシートをレジ係が顧客に渡す。制御部300の処理は、一連の保留処理を終えてステップS507へ移行する。ステップS507では前述のように、登録部301により、取引No.を更新し、次客の購入商品の登録のための登録画面とする。
【0035】
他方、いずれかのPOS端末制御装置100において全POS保留呼出ボタンFが押下された場合、ステップS504でYesと判定され、ステップS511へ移行する。なお、図5のフローチャートで示す一連の処理は、どのPOS端末制御装置100においても実行されており、いずれのPOS端末制御装置100においても、全POS保留呼出ボタンFが押下された場合、同じ処理を実行する。
【0036】
ステップS511では、全POS保留登録情報一覧表示部303により、情報表示装置102に全POS保留登録情報一覧が表示される。例えば、POS No.2のPOS端末制御装置100にて図12に例示する登録画面にて全POS保留呼出ボタンFが押下された場合、図13の符号Gに例示する全POS保留登録情報一覧が表示される。その内容は、図10に示したものに対応している。このとき符号Iで示す“戻る”ボタンが押下されると、ステップS512の判断に従って図5のフローチャートに示すエンドとなるが、スタートからエンドまでを繰り返す処理の結果、直前の登録画面(図12)に戻り、売り上げ登録処理が再開される。一方、顧客が提示した保留シートのPOS No.、取引No.を参照して、例えば、POS No.1、取引No.6のレコード(網掛け部分)が指定され符号Hで示す“選択”ボタンが押下された場合、ステップS512の判断に従ってステップS513へ移行し、後述の再開処理を開始する。
【0037】
そして、ステップS513の再開処理が終了するか、前述のステップS507の取引No.更新処理が終了するか、前述のステップS512で“戻る”となった場合、一連の処理を終了する。以後、ステップS501〜S513に示す一連の売り上げ登録処理を繰り返す。
【0038】
続いて、図6を用いてステップS513の再開処理について説明する。図6は、再開処理を説明するフローチャートである。
【0039】
まず、全POS保留呼出ボタンFが押下されたPOS端末制御装置100にて、全POS保留登録情報更新部302aが、前述の全POS保留登録情報更新処理を行う(ステップS601)。ここでは、再開処理であるので、全POS保留売り上げ登録情報テーブルの該当のレコードのステータスを“登録中”に更新する。
【0040】
続いて、次に、全POS保留登録情報通知部302bが、前述のように、更新後の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を他のPOS端末制御装置100に通知する(ステップS602)。この通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、自機のデータ記憶装置103に格納している全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび保留対象の全売り上げ登録情報を更新する。なお、ここでの通知は、前述のように更新前と更新後の差分のみ通知するようにしてもよい。
【0041】
次に、選択された保留中の売り上げ登録情報を表示する(ステップS603)。例えば、図13符号Gに示すPOS No.2のPOS端末制御装置100での全POS保留登録情報一覧の表示画面にてPOS No.1、取引No.6のレコードが指定され、符号Hの選択ボタンの押下により選択された場合、POS No.2のPOS端末制御装置100には、図14に例示する登録画面が表示される。この登録画面は、符号Jで示す“保留登録中”の表示以外は、図7に例示したPOS No.1のPOS端末制御装置100での保留直前の登録画面と同じである。
【0042】
再開処理の直前に、POS No.2のPOS端末制御装置100が、図12に示した売り上げ登録処理の途中であり、保留処理がなされた場合、前述の全POS保留登録情報更新処理と更新済み全POS保留情報通知処理により、全POS保留売り上げ登録情報テーブルは、図15に示すように、POS No.2のPOS端末制御装置100での売り上げ登録情報が追加され(ステータスは“保留中”)に更新される。また、上記ステップS601での全POS保留登録情報更新処理により、売り上げ登録処理が再開されたPOS No.1、取引No.6のレコードのステータスは“登録中”となる。
【0043】
以降のステップS604〜S609の処理は、前述のステップS501〜S506と同様であり、またステップS615〜S617の処理は、前述のステップS511〜S513と同様であり、ステップS612〜S614の処理は、前述のステップS508〜S510と同様であるので、その詳細な説明は省略するが、再開処理中、ステップS604〜S609の処理で、追加の入力と合計・締めがなされると、POS No.2のPOS端末制御装置100の登録画面は、図14に示した登録画面に対し、例えば図16に示すような追加入力されたデータと更新された小計値と合計値を含む登録画面となり、再開処理が終了すると、図17に示す取引No.が更新された新規登録画面となる。
【0044】
ステップS610では、全POS保留登録情報更新部302aによる全POS保留登録情報更新処理として、再開処理により登録完了したPOS No.、取引No.に対応するレコードを全POS保留売り上げ登録情報テーブルから削除するとともに(例えば、図15に示した全POS保留売り上げ登録情報テーブルは、図18のように該当のレコードが削除されたテーブルとなる)、このレコードに関連づけられている売り上げ登録情報を削除する更新を行う。
【0045】
続く、ステップS611では、全POS保留登録情報通知部302bは、全POS保留登録情報更新部302aにより売り上げ登録処理が完了し該当のレコードが削除され更新された全POS保留売り上げ登録情報テーブルを他のPOS端末制御装置100に通知する。この通知を受けた他のPOS端末制御装置100は、その全POS保留売り上げ登録情報テーブルを更新し、売り上げ登録処理が完了し該当のレコードに関連付けられた売り上げ登録情報を削除することになる。また、この通知を受けた保留元のPOS端末制御装置100は、さらに、バッファメモリとしてのRAM204に格納している売り上げ登録情報を消去する。なお、登録完了した売り上げ登録情報は、売り上げ登録処理を再開しこの処理を完了したPOS端末制御装置100の取引履歴に格納される。
【0046】
なお、上述した装置構成、登録画面等、および、図5,6に例示したフローチャートに示した具体的な記載内容は、一例を示したに過ぎず、適宜に変更される。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の商品販売データ処理システムでは、いずれかのPOS端末制御装置100で保留された売り上げ登録処理を、いずれかのPOS端末制御装置100で再開することができ、すなわち、複数の顧客の商品の登録を保留することができる。さらに、前述の全POS保留売り上げ登録情報テーブルおよび売り上げ登録処理に必要な売り上げ登録情報を複数のPOS端末制御装置100で共有するので、保留時における故障等のトラブルに対する耐性を得ることができる。
【符号の説明】
【0048】
100…POS端末制御装置、101…入力装置、102…情報表示装置、103…データ記憶装置、104…印刷装置、201…CPU、202…バスライン、203…ROM、204…RAM、205…タッチパネルコントローラ、206…表示コントローラ、207…HDD、208…I/F、209…通信I/F、300…制御部、301…登録部、302…保留部、302a…全POS保留登録情報更新部、302b…全POS保留登録情報通知部、302c…保留シート発行部、303…全POS保留登録情報一覧表示部、304…再開部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特許3949792号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引対象の商品の登録処理を実行する登録手段と、
保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶する記憶手段と、
前記登録手段により実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新手段と、
前記保留登録情報更新手段により更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知手段と、
前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開手段と、
を備えたことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記記憶手段に記憶されている全保留登録情報に対応する一覧を表示し、選択対象の指定を受付ける表示手段をさらに備え、前記再開手段は、該表示手段を介して前記選択の受付けを行うことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記登録手段により実行中の前記登録処理を保留する際、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を識別するためのシートを発行する発行手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
商品販売データ処理装置を制御するための制御プログラムであって、
取引対象の商品の登録処理を実行する登録工程と、
保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶手段に記憶する記憶工程と、
前記登録工程において実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新工程と、
前記保留登録情報更新工程において更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知工程と、
前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開工程と、
を含むことを特徴とする商品販売データ処理装置の制御プログラム。
【請求項5】
前記記憶手段に記憶されている全保留登録情報に対応する一覧を表示手段に表示し、選択対象の指定を受付ける表示工程をさらに含み、前記再開工程においては、前記表示手段を介して前記選択の受付けを行うことを特徴とする請求項4に記載の商品販売データ処理装置の制御プログラム。
【請求項6】
前記登録工程において実行中の前記登録処理を保留する際、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を識別するためのシートを発行する発行工程をさらに含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の商品販売データ処理装置の制御プログラム。
【請求項1】
取引対象の商品の登録処理を実行する登録手段と、
保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶する記憶手段と、
前記登録手段により実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新手段と、
前記保留登録情報更新手段により更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知手段と、
前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開手段と、
を備えたことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記記憶手段に記憶されている全保留登録情報に対応する一覧を表示し、選択対象の指定を受付ける表示手段をさらに備え、前記再開手段は、該表示手段を介して前記選択の受付けを行うことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記登録手段により実行中の前記登録処理を保留する際、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を識別するためのシートを発行する発行手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
商品販売データ処理装置を制御するための制御プログラムであって、
取引対象の商品の登録処理を実行する登録工程と、
保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を記憶手段に記憶する記憶工程と、
前記登録工程において実行中の前記登録処理を保留する際、および、他の商品販売データ処理装置から更新された保留登録情報の通知を受けた際に、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を更新して前記記憶手段に記憶させる保留登録情報更新工程と、
前記保留登録情報更新工程において更新された前記保留登録情報を、他の商品販売データ処理装置に通知する保留登録情報通知工程と、
前記登録処理の再開が要求された場合に、前記記憶手段に記憶した前記保留登録情報の中から前記登録処理の再開に用いる保留登録情報の選択を受付け、選択された前記保留登録情報を用いて前記登録処理を再開する再開工程と、
を含むことを特徴とする商品販売データ処理装置の制御プログラム。
【請求項5】
前記記憶手段に記憶されている全保留登録情報に対応する一覧を表示手段に表示し、選択対象の指定を受付ける表示工程をさらに含み、前記再開工程においては、前記表示手段を介して前記選択の受付けを行うことを特徴とする請求項4に記載の商品販売データ処理装置の制御プログラム。
【請求項6】
前記登録工程において実行中の前記登録処理を保留する際、保留対象となる前記登録処理の再開に用いる保留登録情報を識別するためのシートを発行する発行工程をさらに含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の商品販売データ処理装置の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2011−180906(P2011−180906A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45644(P2010−45644)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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