説明

商品販売データ処理装置

【課題】 商品の会計作業を行うときに使用する商品販売データ処理装置において、顧客に対するサービスの向上を図ることができる商品販売データ処理装置を提供する。
【解決手段】 POS装置20において、顧客側表示装置用制御部10は、タッチパネル31で選択指示された第2言語を用いた、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに関連付けられた商品データに基づいた商品名の文字列を、商品名言語データ記憶領域121から読出して、顧客側表示装置2に表示させる。また、オペレータ側表示装置用制御部9は、第1言語およびタッチパネル31で選択指示された第2言語のそれぞれを用いた、商品データに基づいた商品名の文字列を、商品名言語データ記憶領域121から読出して、オペレータ側表示装置1に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の販売データの処理を行う商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を販売する店舗では、POS(point of sales)端末に、商品に付された商品コードを読取るバーコードスキャナなどが接続されたPOS装置(商品販売データ処理装置)が導入され、会計作業の効率化が図られている。
【0003】
POS装置は、たとえば、国際空港内の免税店などでも使用されるが、このような場合には、複数の国籍の顧客に対して商品の販売業務を行うことになる。そのため、顧客サービスの一環として、販売する商品の商品情報を顧客が確認可能となるPOS装置が望まれる。
【0004】
特許文献1には、予め変換テーブルに複数の言語で商品情報を記録しておき、表示装置に出力表示された商品情報と同一内容で言語が異なる商品情報を表示変換手段が変換テーブルから読出して、表示装置に出力表示する商品売上登録装置が開示されている。特許文献1に開示される商品売上登録装置では、たとえば顧客が中国人である場合、操作者は、キーボードの国語指定キーを操作して中国語を選定する。そして、商品売上登録装置では、この言語選定操作により、中国語の商品名が変換テーブルから選出され、表示装置に中国語の商品名が表示される。このような商品売上登録装置では、たとえば中国人の顧客にとっては、表示装置に表示された中国語の商品名などを確認することによって、購入する商品の内容の確認が容易となるので、商品売上登録装置は、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【0005】
特許文献2には、商品設定テーブルに複数の言語で商品情報を記憶しておき、レシートに顧客の使用言語で商品名などを印字出力する電子式キャッシュレジスタが開示されている。また、特許文献3には、クラスマスタファイルに複数の言語で商品情報を記憶しておき、レシートに顧客の使用言語で商品名などを印字出力するPOS端末が開示されている。特許文献2,3に開示される装置では、たとえば英語を使用する顧客にとっては、レシートに印字された英語の商品名などを確認することによって、購入した商品の内容の確認が容易となるので、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平4−264696号公報
【特許文献2】特開昭62−251999号公報
【特許文献3】特開2000−182150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1〜3に開示される装置では、たとえば、英語や中国語を使用する顧客に対して、日本語を使用する操作者が会計作業を行う場合に、操作者が視認可能な操作者側の表示装置には、販売する商品の商品名が英語や中国語でのみ表示されることになる。そのため、操作者が会計作業中に、たとえば顧客から商品名に関する問合せがあった場合、操作者は、表示装置に表示される英語や中国語で表示された商品名を説明することになる。英語や中国語で表示された商品名が読めなかったり、読めたとしても内容を理解しないまま商品名を英語や中国語で説明することになってしまい、操作者にとって利便性がよいものとはいえず、結果的に顧客に対するサービスの向上を図ることができない。
【0008】
したがって本発明の目的は、商品の会計作業を行うときに使用する商品販売データ処理装置において、顧客に対するサービスの向上を図ることができる商品販売データ処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、商品に付された、商品に関する情報である商品データと関連付けられた商品コードを読取る商品コード読取部と、
予め定められた第1言語と、前記第1言語とは異なる第2言語との文字列を記憶する言語データ記憶部であって、前記商品データに基づいた第1言語および第2言語のそれぞれによって表わされる商品名を前記文字列として記憶する商品名言語データ記憶領域を含む言語データ記憶部と、
前記第2言語を選択するか否かの選択指示が入力される第1操作部と、
前記商品コード読取部で読み取られた商品コードに対応する商品の販売個数が入力される第2操作部と、
前記商品コード読取部で読み取られた商品コードに対応する前記商品データに基づく画像を、少なくとも前記第1操作部または前記第2操作部側に前記画像を表示する第1表示部と、
前記商品コード読取部で読み取られた商品コードに対応する前記商品データに基づく画像を表示する第2表示部と、
前記第1表示部を制御する第1表示制御部であって、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記商品データに基づいた第1言語および前記第2言語のそれぞれによって表わされる商品名の文字列を、前記商品名言語データ記憶領域から読出して、前記第1表示部に表示させる第1表示制御部と、
前記第2表示部を制御する第2表示制御部であって、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記商品データに基づいた前記第2言語によって表わされる商品名の文字列を、前記商品名言語データ記憶領域から読出して、前記第2表示部に表示させる第2表示制御部と、を含むことを特徴とする商品販売データ処理装置である。
【0010】
また本発明は、前記言語データ記憶部の前記商品名言語データ記憶領域は、前記商品データに基づいた、前記第2言語で表わされる商品名に対応する第1言語を用いた読みを示す文字列を記憶し、
前記第1表示制御部は、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記第2言語での商品名に対応する第1言語を用いた読みを示す文字列を、前記商品名言語データ記憶領域から読出して、前記第1表示部に表示させることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記言語データ記憶部は、前記第2言語での数字に対応した第1言語を用いた読みを示す文字列を記憶する数字言語データ記憶領域を含み、
前記第1表示制御部は、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記第2操作部から入力された商品の販売個数について、第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読みを示す文字列を、前記数字言語データ記憶領域から読出して、前記第1表示部に表示させることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、前記第1言語は、日本語であり、前記第2言語は、少なくとも中国語または英語のいずれかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、商品販売データ処理装置は、商品コードを読取る商品コード読取部と、商品コードに関連付けられた商品データに基づいた第1言語および第2言語のそれぞれによって表わされる商品名の文字列を記憶する商品名言語データ記憶領域を含む言語データ記憶部と、第2言語を選択するか否かの選択指示が操作入力される第1操作部と、商品コードに対応する商品の販売個数が操作入力される第2操作部と、商品データに基づく画像を第1操作部または第2操作部側に表示する第1表示部と、商品データに基づく画像を表示する第2表示部と、第1表示部を制御する第1表示制御部と、第2表示部を制御する第2表示制御部とを含んで構成される。
【0014】
そして、商品販売データ処理装置において、第1表示制御部は、商品データに基づいた第1言語および第2言語のそれぞれによって表わされた商品名の文字列を、商品名言語データ記憶領域から読出して、第2表示部に表示させる。また、第2表示制御部は、第1操作部から選択指示が入力されると、商品データに基づいた、第2言語で表わされる商品名の文字列を、商品名言語データ記憶領域から読出して、第2表示部に表示させる。
【0015】
このような商品販売データ処理装置では、予め定められる、たとえば日本語などの第1言語を使用する操作者が、顧客が提示した身分証明書などから顧客の使用言語として、たとえば英語などの第2言語を表示させるために、第1操作部で第2言語の選択指示を入力する。第2表示部を、表示する画像が顧客に見やすい位置に配置しておくことで、顧客が購入する商品の商品名が、たとえば英語などの第2言語で表示される。顧客にとっては、第2言語で表示された表示内容を確認することによって、購入する商品の内容の確認が容易となるので、商品販売データ処理装置は、利便性と信頼性の向上されたものとなる。
【0016】
さらに、商品販売データ処理装置では、第1表示部には、販売する商品の1つの商品名に対して、操作者が使用する日本語などの第1言語と、顧客が使用する英語などの第2言語とがどちらも表示される。操作者にとっては、第1表示部の第1言語および第2言語で表示された表示内容を確認することによって、販売する商品の商品名を第1言語および第2言語の両方で確認することができるので、たとえば、顧客から商品名に関する問合せがあった場合には、操作者は、第1言語での表示内容を確認して商品の内容を理解しつつ、顧客が使用する第2言語での表示内容を確認して、第2言語で商品名を説明することができる。したがって、商品販売データ処理装置は、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【0017】
また本発明によれば、商品販売データ処理装置は、言語データ記憶部の商品名言語データ記憶領域が、商品データに基づいた、第2言語での商品名に対応した第1言語を用いた読み方の文字列を記憶する。そして、第1表示制御部が、第2言語での商品名に対応した第1言語を用いた読み方の文字列を、商品名言語データ記憶領域から読出して、第1表示部に表示させる。
【0018】
このような商品販売データ処理装置では、第1表示部には、販売する商品の1つの商品名に対して、操作者が使用する日本語などの第1言語と、顧客が使用する英語や中国語などの第2言語とがどちらも表示されるとともに、第2言語での商品名に対応した第1言語を用いた読み方も表示される。操作者にとっては、販売する商品の第2言語での商品名に対応した第1言語を用いた読み方を確認することができるので、たとえば、顧客から商品名に関する問合せがあった場合には、顧客が使用する第2言語での商品名に対応して、操作者が使用する第1言語を用いた読み方の文字列を見ながら商品名を説明することができる。したがって、商品販売データ処理装置は、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【0019】
また本発明によれば、商品販売データ処理装置は、言語データ記憶部が、第2言語での数字に対応した第1言語を用いた読み方の文字列を記憶する数字言語データ記憶領域を含む。そして、第1表示制御部が、第2操作部から入力された商品の販売個数について、第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読み方の文字列を、数字言語データ記憶領域から読出して、第1表示部に表示させる。
【0020】
このような商品販売データ処理装置では、第1表示部には、販売する商品の第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読み方が表示される。操作者にとっては、販売する商品の第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読み方を確認することができるので、たとえば、顧客から商品の個数に関する問合せがあった場合には、顧客が使用する第2言語での販売個数に対応して、操作者が使用する第1言語を用いた読み方の文字列を見ながら販売個数を説明することができる。したがって、商品販売データ処理装置は、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【0021】
また本発明によれば、第1言語が日本語であり、第2言語が英語か中国語であるので、第1表示部には、商品名について日本語と、少なくとも英語か中国語とが表示されるので、顧客からの商品に関する問い合わせに速やかに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の一形態に係るPOS装置20の構成を示す斜視図である。
【図2】POS装置20の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】売上データ入力時におけるオペレータ側表示装置1および顧客側表示装置2に表示される画像の一例を示す図である。
【図4】POS装置20の動作を示すフローチャートである。
【図5】POS装置20における商品情報表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】POS装置20における精算終了メッセージ表示処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の実施の一形態に係るPOS装置20の構成を示す斜視図である。図2は、POS装置20の電気的構成を示すブロック図である。本実施形態のPOS(point of sales)装置20は、国際空港内の免税店、スーパーマーケットなどの店舗に設置され、商品の会計作業を行うときに使用される商品販売データ処理装置である。
【0024】
POS装置20は、第1表示部であるオペレータ側表示装置1と、第2表示部である顧客側表示装置2と、第1操作部であるタッチパネル31および第2操作部であるキーボード32により構成される操作部3と、商品コード読取部4aと、磁気カードリーダ読取部4bと、CPU(Central Processing Unit)7と、入力装置制御部8と、第1表示制御部であるオペレータ側表示装置用制御部9と、第2表示制御部である顧客側表示装置用制御部10と、システムRAM(Random Access Memory)11と、言語データ記憶部12とを含む。
【0025】
CPU7は、入力装置制御部8、オペレータ側表示装置用制御部9、顧客側表示装置用制御部10およびシステムRAM11を統括的に制御する。
【0026】
入力装置制御部8は、CPU7に制御され、商品コード読取部4a、操作部3および言語データ記憶部12を使用可能にするとともに、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データ、および操作部3で操作入力されたデータを、システムRAM11またはCPU7の内部レジスタに書き込む。この入力装置制御部8は、サウスブリッジやI/O Control Hub(ICH)などで実現される。
【0027】
商品コード読取部4aは、商品に付された商品コードを読取るものであり、たとえば、商品コードを光学的に読取るバーコードスキャナなどで実現される。ここで、商品に付された商品コードは、コードシンボル化されたバーコードなどであり、商品に関する情報である商品番号、商品名、単価などの商品データと関連付けられたものである。また、磁気カードリーダ読取部4bは、顧客が所持するポイントカードなどに記憶される顧客の情報を読取るものである。
【0028】
言語データ記憶部12は、予め定められた第1言語と、第1言語とは異なる第2言語とを用いた文字列を記憶するものであり、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュROM(Read only Memory)などで実現される。この言語データ記憶部12は、商品名言語データ記憶領域121と、数字言語データ記憶領域122と、販売開始メッセージ記憶領域123と、精算終了顧客用メッセージ記憶領域124と、精算終了オペレータ用メッセージ記憶領域125とを含む。
【0029】
以下では、POS装置20を操作する操作者(オペレータ)の使用言語が日本語であることに対応して、予め定められた第1言語が日本語であるとし、顧客の使用言語が英語または中国語であることに対応して、複数の任意の第2言語が英語および中国語であるとして、POS装置20の構成を説明する。
【0030】
商品名言語データ記憶領域121は、言語データ記憶部12において、商品コードに関連付けられた商品データに基づいた、第1言語(日本語)および第2言語(英語、中国語)で表わされた商品名の文字列と、第2言語で表わされた商品名に対応した第1言語の読み方を示す文字列とを記憶する領域である。具体的には、商品名言語データ記憶領域121は、たとえば表1に示すような、商品名言語データテーブルを記憶している。
【0031】
【表1】

【0032】
表1に示す例では、商品名言語データ記憶領域121には、商品データに含まれる商品番号「1000」に対応して、第1言語(日本語)での商品名「米」と、第2言語(英語)での商品名「rice」および第2言語(中国語)での商品名「米」とが関連付けられて記憶されている。さらに、商品名言語データ記憶領域121には、商品番号「1000」に対応して、第2言語(英語)での商品名「rice」に対応した第1言語(日本語)を用いた読み方「ライス」と、第2言語(中国語)での商品名「米」に対応した第1言語(日本語)を用いた読み方「メイ」とが記憶されている。また、商品名言語データ記憶領域121には、商品データに含まれる商品番号「1001」に対応して、第1言語(日本語)での商品名「台」と、第2言語(英語)での商品名「table」および第2言語(中国語)での商品名「台子」とが関連付けられて記憶されている。さらに、商品名言語データ記憶領域121には、商品番号「1001」に対応して、第2言語(英語)での商品名「table」に対応した第1言語(日本語)を用いた読み方「テイブル」と、第2言語(中国語)での商品名「台子」に対応した第1言語(日本語)を用いた読み方「タイズ」とが記憶されている。
【0033】
なお、商品名言語データ記憶領域121に記憶される商品名言語データテーブルは、新しい商品などを追加する場合に更新される。商品名言語データテーブルの更新は、POS装置20の外部から接続されるパーソナルコンピュータを用いて、新たな商品の商品データを入力することによって行うことができるし、POS装置20のタッチパネル31から新たな商品の商品データを入力することによって行うこともできる。
【0034】
数字言語データ記憶領域122は、言語データ記憶部12において、第2言語(英語、中国語)での数字に対応した第1言語(日本語)による読み方の文字列を記憶する領域である。具体的には、数字言語データ記憶領域122は、たとえば表2に示すような、数字言語データテーブルを記憶している。
【0035】
【表2】

【0036】
表2に示す例では、数字言語データ記憶領域122には、数字「1」に対応して、第2言語(英語)での第1言語(日本語)を用いた読み方「ワン」が記憶され、第2言語(中国語)での第1言語(日本語)を用いた読み方「イ」が記憶されている。また、数字言語データ記憶領域122には、数字「2」に対応して、第2言語(英語)での第1言語(日本語)を用いた読み方「トゥ」が記憶され、第2言語(中国語)での第1言語(日本語)を用いた読み方「アー」が記憶されている。
【0037】
販売開始メッセージ記憶領域123は、操作者が商品の会計作業を開始するときに、顧客側表示装置2に表示させる、顧客に対するメッセージの文字列を記憶する領域である。具体的には、販売開始メッセージ記憶領域123は、たとえば表3に示すような、販売開始顧客用メッセージテーブルを記憶している。
【0038】
【表3】

【0039】
表3に示す例では、販売開始メッセージ記憶領域123には、第1言語(日本語)での「いらっしゃいませ」のメッセージ文字列に対応して、第2言語(英語)での「Welcome!」のメッセージ文字列が記憶され、第2言語(中国語)での「カン迎」のメッセージ文字列(「カン」の字は、左に「又」右に「欠」)が記憶されている。
【0040】
精算終了顧客用メッセージ記憶領域124は、操作者が商品の会計作業を終了して精算が終了した後に、顧客側表示装置2に表示させる、顧客に対するメッセージの文字列を記憶する領域である。具体的には、精算終了顧客用メッセージ記憶領域124は、たとえば表4に示すような、精算終了顧客用メッセージテーブルを記憶している。
【0041】
【表4】

【0042】
表4に示す例では、精算終了顧客用メッセージ記憶領域124には、第1言語(日本語)での「ありがとうございました」のメッセージ文字列に対応して、第2言語(英語)での「Thank you for coming!」のメッセージ文字列が記憶され、第2言語(中国語)での「謝謝」のメッセージ文字列が記憶されている。
【0043】
精算終了オペレータ用メッセージ記憶領域125は、精算が終了した後に、オペレータ側表示装置1に表示させる、精算終了後に操作者が注意する事項に関するメッセージの文字列を記憶する領域である。具体的には、精算終了オペレータ用メッセージ記憶領域125には、「ポイントカードのお渡しを忘れずに」などの精算終了オペレータ用メッセージの文字列が記憶されている。
【0044】
第1操作部であるタッチパネル31は、オペレータ側表示装置1の表示パネル1aの表面上に積層されて、表示パネル1aと一体的に形成される。このタッチパネル31は、操作者によって操作され、顧客側表示装置2に表示させる画像の表示言語として、複数の言語から任意の第2言語の選択指示が操作入力される。本実施形態では、オペレータ側表示装置1の表示パネル1aに、第2言語の「選択操作キー」が表示され、この「選択操作キー」に対応するタッチパネル31の領域部分が押下されることによって、第2言語の選択指示が操作入力される。なお、本実施形態では、オペレータ側表示装置1の表示パネル1aに、「再度言語選択操作キー」が表示されるように構成してもよい。操作者は、タッチパネル31により第2言語の選択指示を操作入力した後に、選択した言語が間違っていたことなどに気づくなどして言語を変更したい場合に、「再度言語選択操作キー」に対応するタッチパネル31の領域部分を押下した後、再度「選択操作キー」を押下することによって、新たな第2言語の選択指示の操作入力が可能である。
【0045】
第2操作部であるキーボード32は、本体ハウジング5の前面(会計作業を行う操作者の正面を臨む側の面)に設けられる。このキーボード32は、操作者によって操作され、商品コード読取部4aにより読取られた商品コードに対応する商品の販売個数、会計作業終了の指示などの決定指示が操作入力される。なお、本実施形態では、キーボード32には、「会計作業開始キー」が配置されており、この「会計作業開始キー」が押下されることによって、後述する顧客側表示装置用制御部10が、販売開始メッセージ記憶領域123から顧客に対するメッセージの文字列を読出して、顧客側表示装置2に表示させる。また、キーボード32には、「小計キー」が配置されており、この「小計キー」が押下されることによって、会計作業終了の決定指示が操作入力される。
【0046】
なお、本実施形態では、POS装置20は、本体ハウジング5の前面に、キーボード32と並設するレシート印字部6を含む。このレシート印字部6は、顧客が購入した商品に関する情報(たとえば、商品名、単価、小計金額、合計金額などの情報)を、精算の終了後にレシートに印字する。レシート印字部6は、タッチパネル31で選択指示された第2言語を用いて商品情報を印字するようにしてもよいし、第1言語および第2言語を用いて商品情報を印字するようにしてもよい。
【0047】
システムRAM11は、表示言語記憶領域111と、販売商品記憶領域112とを含む。表示言語記憶領域111は、システムRAM11において、タッチパネル31による第2言語の選択指示結果、すなわち、顧客側表示装置2に表示させる画像の表示言語の選択指示結果を示す表示言語選択結果を記憶する領域である。この表示言語選択結果は、入力装置制御部8により書き込まれる。販売商品記憶領域112は、システムRAM11において、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データ、キーボード32により操作入力された販売個数を記憶する領域である。これら商品データおよび販売個数のデータは、入力装置制御部8により書き込まれる。
【0048】
顧客側表示装置2は、商品コード読取部4aにより読取られた商品コードに対応する商品データに基づく画像を、商品を購入する顧客に対して視認可能に表示する。この顧客側表示装置2は、たとえば液晶表示ディスプレイなどによって実現される。
【0049】
オペレータ側表示装置1は、表示パネル1aを備え、商品コード読取部4aにより読取られた商品コードに対応する商品データに基づく画像を、操作者に対して視認可能に表示パネル1aに表示する。このオペレータ側表示装置1は、たとえば液晶表示ディスプレイなどによって実現される。
【0050】
顧客側表示装置用制御部10は、表示制御用RAM領域101を備え、顧客側表示装置2を制御する。この顧客側表示装置用制御部10は、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データを、顧客側表示装置2に表示させる。具体的には、顧客側表示装置用制御部10は、図3(a)に示すような画像を、顧客側表示装置2に表示させる。図3は、売上データ入力時におけるオペレータ側表示装置1および顧客側表示装置2に表示される画像の一例を示す図である。図3(a)は、顧客側表示装置2に表示される画像の一例を示し、図3(b)は、オペレータ側表示装置1に表示される画像の一例を示す。顧客側表示装置用制御部10は、図3(a)に示すように、タッチパネル31で選択指示された第2言語(英語)を用いた、商品コードに含まれる商品データに基づいた商品名の文字列を、商品名言語データ記憶領域121から読出して、顧客側表示装置2に表示させる。また、顧客側表示装置用制御部10は、商品コードに含まれる商品データに基づいた商品の単価を、前記商品名の文字列に対応させて、顧客側表示装置2に表示させる。さらに、顧客側表示装置用制御部10は、キーボード32で決定指示された販売個数を、前記商品名の文字列に対応させて、顧客側表示装置2に表示させる。
【0051】
顧客側表示装置用制御部10は、CPU7に制御され、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データの商品番号をキーとして、商品名言語データ記憶領域121を検索し、第2言語(英語)での商品名の文字列を読出して、表示制御用RAM領域101にコピーする。そして、顧客側表示装置用制御部10は、表示制御用RAM領域101にコピーされた第2言語(英語)での商品名の文字列を、顧客側表示装置2に表示させる。また、顧客側表示装置用制御部10は、販売商品記憶領域112に記憶された、商品番号に対応した単価および販売個数を、顧客側表示装置2に表示させる。なお、本実施形態では、顧客側表示装置2に、第2言語(英語)での商品名の文字列を表示させるだけではなく、たとえば、言語データ記憶部12に商品名を発音した音声データを記憶させておき、この音声データを再生するように構成してもよい。
【0052】
オペレータ側表示装置用制御部9は、表示制御用RAM領域91を備え、オペレータ側表示装置1を制御する。このオペレータ側表示装置用制御部9は、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データを、オペレータ側表示装置1に表示させる。具体的には、オペレータ側表示装置用制御部9は、図3(b)に示すような画像を、オペレータ側表示装置1に表示させる。オペレータ側表示装置用制御部9は、図3(b)に示すように、第1言語(日本語)、および、タッチパネル31で選択指示された第2言語(英語)を用いた、商品コードに含まれる商品データに基づいた商品名の文字列を、商品名言語データ記憶領域121から読出して、オペレータ側表示装置1に表示させる。また、オペレータ側表示装置用制御部9は、第2言語(英語)での商品名に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を、商品名言語データ記憶領域121から読出して、第2言語(英語)での商品名の文字列に対応させて、オペレータ側表示装置1に表示させる。また、オペレータ側表示装置用制御部9は、商品コードに含まれる商品データに基づいた商品の単価を、第1言語(日本語)での商品名の文字列に対応させて、オペレータ側表示装置1に表示させる。また、オペレータ側表示装置用制御部9は、キーボード32で決定指示された販売個数を、商品の単価に対応させて、オペレータ側表示装置1に表示させる。さらに、オペレータ側表示装置用制御部9は、第2言語(英語)での販売個数に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を、数字言語データ記憶領域122から読出して、前記販売個数に対応させて、オペレータ側表示装置1に表示させる。
【0053】
オペレータ側表示装置用制御部9は、CPU7によって制御され、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データの商品番号をキーとして、商品名言語データ記憶領域121を検索し、第1言語(日本語)および第2言語(英語)での商品名の文字列、第2言語(英語)での商品名に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を読出して、表示制御用RAM領域91にコピーする。そして、オペレータ側表示装置用制御部9は、表示制御用RAM領域91にコピーされた第1言語(日本語)および第2言語(英語)での商品名の文字列、第2言語(英語)での商品名に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を、オペレータ側表示装置1に表示させる。また、オペレータ側表示装置用制御部9は、販売商品記憶領域112に記憶された、商品番号に対応した単価および販売個数を、オペレータ側表示装置1に表示させる。さらに、オペレータ側表示装置用制御部9は、商品番号をキーとして、数字言語データ記憶領域122を検索し、第2言語(英語)での販売個数に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を読出して、表示制御用RAM領域91にコピーする。そして、オペレータ側表示装置用制御部9は、表示制御用RAM領域91にコピーされた第2言語(英語)での販売個数に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を、オペレータ側表示装置1に表示させる。
【0054】
以上のように構成される本実施形態のPOS装置20では、予め定められる、たとえば日本語などの第1言語を使用する操作者が、顧客が提示した身分証明書などから顧客の使用言語として、たとえば英語などの第2言語を選択し、タッチパネル31で第2言語の選択指示を入力すると、顧客側表示装置2には、顧客が購入する商品の商品名が、たとえば英語などの第2言語で表示される。顧客にとっては、顧客側表示装置2の第2言語で表示された表示内容を確認することによって、購入する商品の内容の確認が容易となるので、POS装置20は、利便性と信頼性の向上されたものとなる。
【0055】
さらに、POS装置20では、オペレータ側表示装置1には、販売する商品の商品名が、操作者が使用する日本語などの第1言語と、顧客が使用する英語などの第2言語とで、表示される。操作者にとっては、オペレータ側表示装置1の第1言語および第2言語で表示された表示内容を確認することによって、販売する商品の商品名を第1言語および第2言語で確認することができるので、たとえば、顧客から商品名に関する問合せがあった場合には、操作者は、第1言語での表示内容を確認して商品の内容を理解しつつ、顧客が使用する第2言語での表示内容を確認して、第2言語で商品名を説明することができる。したがって、POS装置20は、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【0056】
また、本実施形態のPOS装置20では、オペレータ側表示装置用制御部9は、第2言語での商品名に対応した第1言語を用いた読み方の文字列を、商品名言語データ記憶領域121から読出して、オペレータ側表示装置1に表示させる。このようなPOS装置20では、オペレータ側表示装置1には、販売する商品の商品名が、操作者が使用する日本語などの第1言語と、顧客が使用する英語などの第2言語とで表示されるとともに、第2言語での商品名に対応した第1言語を用いた読み方が表示される。操作者にとっては、販売する商品の第2言語での商品名に対応した第1言語を用いた読み方を確認することができるので、たとえば、顧客から商品名に関する問合せがあった場合には、顧客が使用する第2言語での商品名に対応して、操作者が使用する第1言語を用いた読み方の文字列を見ながら商品名を説明することができる。したがって、POS装置20は、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【0057】
また、本実施形態のPOS装置20では、オペレータ側表示装置用制御部9が、キーボード32で決定指示された商品の販売個数について、第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読み方の文字列を、数字言語データ記憶領域122から読出して、オペレータ側表示装置1に表示させる。このようなPOS装置20では、オペレータ側表示装置1には、販売する商品の第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読み方が表示される。操作者にとっては、販売する商品の第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読み方を確認することができるので、たとえば、顧客から商品の個数に関する問合せがあった場合には、顧客が使用する第2言語での販売個数に対応して、操作者が使用する第1言語を用いた読み方の文字列を見ながら販売個数を説明することができる。したがって、POS装置20は、顧客に対するサービスの向上を図ることができる装置となる。
【0058】
次に、図4を用いて、POS装置20の動作について説明する。図4は、POS装置20の動作を示すフローチャートである。POS装置20は、操作者によってキーボード32の会計作業開始キーが押下されて、動作が開始される。以下では、POS装置20を操作する操作者の使用言語が日本語であることに対応して、予め定められた第1言語が日本語であるとし、顧客の使用言語が英語であることに対応して、第2言語が英語であるとして、POS装置20の動作を説明する。
【0059】
ステップs1では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、販売開始メッセージ記憶領域123から、第1言語(日本語)での顧客に対する販売開始メッセージの文字列を読出して、顧客側表示装置2に表示させる。次にステップs2では、CPU7に制御されたオペレータ側表示装置用制御部9が、顧客側表示装置2に表示させる画像の表示言語として、複数の言語から任意の第2言語(英語)の選択指示が操作入力可能となるように、第2言語の選択操作キーをオペレータ側表示装置1に表示させる。
【0060】
次にステップs3では、CPU7は、タッチパネル31により顧客側表示装置2に表示させる表示言語の選択指示が、オペレータ側表示装置1から操作入力されたか否かを判断する。CPU7が表示言語の選択指示が操作入力されたと判断した場合にはステップs4に進み、表示言語の選択指示が操作入力されていないと判断した場合にはステップs3を繰り返す。
【0061】
ステップs4では、CPU7に制御された入力装置制御部8が、タッチパネル31による表示言語の選択指示結果、すなわち、顧客側表示装置2に表示させる画像の表示言語の選択指示結果を示す表示言語選択結果を、システムRAM11の表示言語記憶領域111に記憶させる。
【0062】
次にステップs5では、CPU7は、タッチパネル31により操作入力された表示言語の選択指示が第1言語(日本語)の選択指示であるか否かを判断する。CPU7が第1言語(日本語)の選択指示であると判断した場合にはステップs7に進み、第1言語(日本語)の選択指示ではなく第2言語(英語)の選択指示であると判断した場合にはステップs6に進む。
【0063】
ステップs6では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、販売開始メッセージ記憶領域123から、第2言語(英語)での販売開始メッセージの文字列を読出して、顧客側表示装置2に表示されている第1言語(日本語)での販売開始メッセージを、第2言語(英語)での販売開始メッセージに変更する。
【0064】
ステップs7では、CPU7は、商品コード読取部4aにより商品コードが読取られて商品データが入力されたか否かを判断する。CPU7が商品データが入力されたと判断した場合にはステップs8に進み、商品データが入力されていないと判断した場合にはステップs9に進む。
【0065】
ステップs8では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10およびオペレータ側表示装置用制御部9が、商品情報表示処理を実行する。この商品情報表示処理については後述する。
【0066】
ステップs9では、CPU7は、キーボード32により小計キーが押下されて、会計作業終了の決定指示である精算指示が操作入力されたか否かを判断する。CPU7が精算指示が操作入力されたと判断した場合にはステップs10に進み、精算指示が操作入力されていないと判断した場合にはステップs7に戻り、ステップs7とステップs8とが繰り返される。
【0067】
ステップs10では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10およびオペレータ側表示装置用制御部9が、精算終了メッセージ表示処理を実行する。この精算終了メッセージ表示処理については後述する。本実施形態のPOS装置20では、精算終了メッセージ表示処理の実行が完了した後に、システムRAM11の表示言語記憶領域111に記憶された第2言語(英語)の表示言語選択結果がクリアされ、第1言語(日本語)の表示言語選択結果が記憶される。表示言語記憶領域111に第1言語(日本語)の表示言語選択結果が記憶される条件は、たとえば、キーボード32の「小計キー」が押下されて所定の時間が経過したことを満たすことである。また、POS装置20が自動釣銭機を備えるように構成されている場合には、表示言語記憶領域111に第1言語(日本語)の表示言語選択結果が記憶される条件は、顧客から預かった現金を自動釣銭機に投入し、レシート印字部6でレシートが印字され、釣銭が自動釣銭機から排出された後、所定の時間が経過したことを満たすことである。
【0068】
次に、図5を用いて、POS装置20における商品情報表示処理(ステップs8)の動作について説明する。図5は、POS装置20における商品情報表示処理の動作を示すフローチャートである。
【0069】
ステップs8−1では、CPU7は、商品コード読取部4aで商品コードが読取られて入力された商品データに含まれる商品番号が商品名言語データ記憶領域121に記憶されているか否かを判断する。CPU7が商品番号が記憶されていると判断した場合にはステップs8−3に進み、商品番号が記憶されていないと判断した場合にはステップs8−2に進む。
【0070】
ステップs8−2では、CPU7に制御されたオペレータ側表示装置用制御部9が、エラーメッセージをオペレータ側表示装置1に表示させる。このようにして、エラーメッセージがオペレータ側表示装置1に表示されると、図4のステップs7に戻る。ステップs8−3では、CPU7に制御された入力装置制御部8が、商品コード読取部4aで商品コードが読取られて入力された商品データを、システムRAM11の販売商品記憶領域112に記憶させる。
【0071】
次にステップs8−4では、CPU7は、キーボード32により商品データに対応する販売個数の決定指示が操作入力されたか否かを判断する。CPU7が販売個数の決定指示が操作入力されたと判断した場合にはステップs8−5に進み、販売個数の決定指示が操作入力されていないと判断した場合にはステップs8−4を繰り返す。
【0072】
ステップs8−5では、CPU7に制御された入力装置制御部8が、キーボード32により操作入力された販売個数を、システムRAM11の販売商品記憶領域112に記憶させる。次にステップs8−6では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10およびオペレータ側表示装置用制御部9が、システムRAM11の表示言語記憶領域111に記憶された表示言語選択結果を読出す。
【0073】
次にステップs8−7では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データの商品番号をキーとして、商品名言語データ記憶領域121を検索し、第2言語(英語)での商品名の文字列を読出して、表示制御用RAM領域101にコピーする。また、CPU7に制御されたオペレータ側表示装置用制御部9が、商品コード読取部4aで読取られた商品コードに含まれる商品データの商品番号をキーとして、商品名言語データ記憶領域121を検索し、第1言語(日本語)および第2言語(英語)での商品名の文字列、第2言語(英語)での商品名に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を読出して、表示制御用RAM領域91にコピーする。さらに、オペレータ側表示装置用制御部9は、商品番号をキーとして、数字言語データ記憶領域122を検索し、第2言語(英語)での販売個数に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を読出して、表示制御用RAM領域91にコピーする。
【0074】
ステップs8−8では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、表示制御用RAM領域101にコピーされた第2言語(英語)での商品名の文字列を、顧客側表示装置2に表示させる。顧客にとっては、顧客側表示装置2の第2言語(英語)で表示された表示内容を確認することによって、購入する商品の内容の確認が容易となる。そして、ステップs8−9では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、システムRAM11の販売商品記憶領域112に記憶された、商品番号に対応した単価および販売個数を、顧客側表示装置2に表示させる。
【0075】
また、ステップs8−10では、CPU7に制御されたオペレータ側表示装置用制御部9が、表示制御用RAM領域91にコピーされた第1言語(日本語)および第2言語(英語)での商品名の文字列、第2言語(英語)での商品名に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を、オペレータ側表示装置1に表示させる。さらに、オペレータ側表示装置用制御部9は、表示制御用RAM領域91にコピーされた第2言語(英語)での販売個数に対応した第1言語(日本語(カタカナ))を用いた読み方の文字列を、オペレータ側表示装置1に表示させる。そして、ステップs8−11では、CPU7に制御されたオペレータ側表示装置用制御部9が、システムRAM11の販売商品記憶領域112に記憶された、商品番号に対応した単価および販売個数を、オペレータ側表示装置1に表示させる。操作者にとっては、販売する商品の第2言語(英語)での商品名に対応した第1言語(日本語)を用いた読み方を確認することができるので、たとえば、顧客から商品名に関する問合せがあった場合には、顧客が使用する第2言語(英語)での商品名に対応して、操作者が使用する第1言語(日本語)を用いた読み方の文字列を見ながら商品名を説明することができる。さらに、操作者にとっては、販売する商品の第2言語(英語)での販売個数に対応した第1言語(日本語)を用いた読み方を確認することができるので、たとえば、顧客から商品の個数に関する問合せがあった場合には、顧客が使用する第2言語(英語)での販売個数に対応して、操作者が使用する第1言語(日本語)を用いた読み方の文字列を見ながら販売個数を説明することができる。
【0076】
次に、図6を用いて、POS装置20における精算終了メッセージ表示処理(ステップs10)の動作について説明する。図6は、POS装置20における精算終了メッセージ表示処理の動作を示すフローチャートである。
【0077】
ステップs10−1では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、システムRAM11の表示言語記憶領域111に記憶された表示言語選択結果を読出す。次にステップs10−2では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、精算終了顧客用メッセージ記憶領域124を検索し、第2言語(英語)での精算終了顧客用メッセージの文字列を読出し、表示制御用RAM領域101にコピーする。
【0078】
次にステップs10−3では、CPU7に制御された顧客側表示装置用制御部10が、表示制御用RAM領域101にコピーされた精算終了顧客用メッセージの文字列を読出して、顧客側表示装置2に表示させる。顧客側表示装置2に表示された精算終了顧客用メッセージを確認した顧客は、商品の精算が終了したことを確認することができる。
【0079】
そして、ステップs10−4では、CPU7に制御されたオペレータ側表示装置用制御部9が、精算終了オペレータ用メッセージ記憶領域125に予め記憶される精算終了オペレータ用メッセージの文字列を読出して、オペレータ側表示装置1に表示させる。オペレータ側表示装置1に表示された精算終了オペレータ用メッセージを確認した操作者は、精算終了時に操作者が注意する事項を確認することができる。
【符号の説明】
【0080】
1 オペレータ側表示装置
1a 表示パネル
2 顧客側表示装置
3 操作部
4a 商品コード読取部
5 本体ハウジング
6 レシート印字部
7 CPU
8 入力装置制御部
9 オペレータ側表示装置用制御部
10 顧客側表示装置用制御部
11 システムRAM
12 言語データ記憶部
20 POS装置
31 タッチパネル
32 キーボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に付された、商品に関する情報である商品データと関連付けられた商品コードを読取る商品コード読取部と、
予め定められた第1言語と、前記第1言語とは異なる第2言語との文字列を記憶する言語データ記憶部であって、前記商品データに基づいた第1言語および第2言語のそれぞれによって表わされる商品名を前記文字列として記憶する商品名言語データ記憶領域を含む言語データ記憶部と、
前記第2言語を選択するか否かの選択指示が入力される第1操作部と、
前記商品コード読取部で読み取られた商品コードに対応する商品の販売個数が入力される第2操作部と、
前記商品コード読取部で読み取られた商品コードに対応する前記商品データに基づく画像を、少なくとも前記第1操作部または前記第2操作部側に前記画像を表示する第1表示部と、
前記商品コード読取部で読み取られた商品コードに対応する前記商品データに基づく画像を表示する第2表示部と、
前記第1表示部を制御する第1表示制御部であって、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記商品データに基づいた第1言語および前記第2言語のそれぞれによって表わされる商品名の文字列を、前記商品名言語データ記憶領域から読出して、前記第1表示部に表示させる第1表示制御部と、
前記第2表示部を制御する第2表示制御部であって、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記商品データに基づいた前記第2言語によって表わされる商品名の文字列を、前記商品名言語データ記憶領域から読出して、前記第2表示部に表示させる第2表示制御部と、を含むことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記言語データ記憶部の前記商品名言語データ記憶領域は、前記商品データに基づいた、前記第2言語で表わされる商品名に対応する第1言語を用いた読みを示す文字列を記憶し、
前記第1表示制御部は、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記第2言語での商品名に対応する第1言語を用いた読みを示す文字列を、前記商品名言語データ記憶領域から読出して、前記第1表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記言語データ記憶部は、前記第2言語での数字に対応した第1言語を用いた読みを示す文字列を記憶する数字言語データ記憶領域を含み、
前記第1表示制御部は、前記第1操作部から前記第2言語を選択する選択指示が入力されると、前記第2操作部から入力された商品の販売個数について、第2言語での販売個数に対応した第1言語を用いた読みを示す文字列を、前記数字言語データ記憶領域から読出して、前記第1表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記第1言語は、日本語であり、前記第2言語は、少なくとも中国語または英語のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の商品販売データ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−79136(P2012−79136A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224424(P2010−224424)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(592032522)シャープシステムプロダクト株式会社 (23)
【Fターム(参考)】