説明

四肢保護具

【課題】四肢の内側から四肢全体に遠赤外線を漏れなく周囲全面から当てることによって、活性素材のマイナスイオンによる効果を相乗的に高める。
【解決手段】載置部1は、上布2、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7で囲まれ、丸型チューブ15と筒状チューブ16とが多数内蔵されている。上布2は、表面布11、中綿12、下布13が三層に重ねられ、表面布11及び中綿12の間には、トルマリン粒14…が多数挟まれて配置介在されている。トルマリン粒14…はマイナスイオンを発生し、表面布11及び/または中綿12は遠赤外線を発生し、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7、丸型チューブ15及び/または筒状チューブ16は光触媒作用を発揮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、四肢保護具に関し、特に手または腕若しくは足または脚の四肢に良好な健康効果を与える四肢保護具に関する。
【背景技術】
【0002】
このような四肢保護具としては、従来、保護具を筒状にし、この筒状の四肢保護具の中に手続や足などの四肢を入れて保温するものがある。また、一般的に血行を促進する素材としては、遠赤外線を発生するものも使われてきている。
【0003】
ところが、人間の四肢には、必要な栄養を送り込みまた不要な老廃物を戻す血管やリンパ管が通っている。この動脈や静脈やリンパ管に支障が生じると、四肢の働きに悪影響を与えたり、四肢がむくんだりするなど、健康に非常に悪い影響を与えることが考えられる。
【0004】
【特許文献1】特許3534721公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、四肢における血行やリンパの流れを改善して、手足などの四肢に良好な健康効果を与えることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本件発明は、手または腕若しくは足または脚の四肢が載置され、この四肢の周囲を包み込む載置部と、 この載置部の表面の全面に配置され、上記四肢に接する遠赤外線を発する第1の活性素材と、 この載置部の表面の一部に配置されたマイナスイオンを発生する第2の活性素材とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
第2の活性素材のマイナスイオンによる効果は、四肢全体に周囲から遠赤外線を漏れなく当てることによって相乗的に高まる。このような遠赤外線効果によって四肢全体の血行・リンパ流を促進しておかなくては、当該マイナスイオンによるコレステロールの凝固防止と血管内壁への付着防止効果、血管拡張効果、血液及びリンパ液のアルカリ化効果などをより実効のあるものにできないからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(1)四肢保護具の構造
図1は四肢保護具の外観を示し、図2は同四肢保護具の断面を示し、図3は同四肢保護具の上に四肢を載置した状態を示す。この四肢保護具の載置部1はほぼ直方体状で、この載置1の上面の上布2は正方形状に近い長方形で、載置部1の手前側の手前布3及び奥側の奥布4は細長い長方形で中央上縁が凹んでいる。
【0009】
載置部1の左側の左布5及び右側の右布6は細長い長方形であり、載置部1の底面の底布7は正方形状に近い長方形である。これら上布2、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7は、複数枚または一枚の布が重ねあわされてキルティング加工され、互いにずれないように一体化され洗濯可能となっている。
【0010】
上記上布2は、表面布11、中綿12、下布13が三層に重ねられ、上記キルティング加工され、互いにずれないように一体化されている。このキルティング縫合の升目内であって、表面布11及び中綿12の間には、トルマリン粒14…が多数挟まれて配置介在されている。
【0011】
上記上布2、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7で囲まれた載置部1内には、丸型チューブ15と筒状チューブ16とが多数内蔵されている。この丸型チューブ15と筒状チューブ16が内蔵されているので、載置部1上に四肢を乗せると、四肢の重みで上布2が凹み、手前布3及び奥布4の上縁が凹んでいるので、載置部1の上の中央には、凹部8が形成される。
【0012】
この凹部8は四肢の周囲を包み込むことができる。この包み込みは、四肢の周囲/周面のほぼ3/4乃至1/4、ほぼ2/3乃至1/3、またはほぼ1/2となり、四肢の重さ/太さ、丸型チューブ15と筒状チューブ16の量、載置部1の幅/奥行き/高さ/大きさによって変動する。
【0013】
(2)四肢改善具の素材・効果
上記上布2の中の表面布11には、遠赤外線を発する例えば「ロンウェーブ」(クラレ株式会社製品、登録商標)または「セラムA」(東洋紡株式会社製品、登録商標)または「エピコモド」」(登録商標)の素材が用いられ、同上布2の中の下布13には、遠赤外線を発する例えば「羊毛ゼオライト」または「バイネストセラ」」(登録商標)の素材が用いられる。
【0014】
上記上布2の中の下布13、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7には、光触媒機能を有する例えば「シャインアップ」の素材が用いられる。上記丸型チューブ15…(または筒状チューブ16…)は表面または全体が光触媒機能を有する素材からなっていて、「シャインアップ」の素材が用いられる。上記トルマリン粒14…は、遠赤外線を発するとともに、マイナスイオンを発生する。
【0015】
上記「ロンウェーブ」、「セラムA」または「エピコモド」は、アクリル繊維またはその他の繊維に超微粒子セラミックスが内蔵され/練り込まれている。このセラミックスの働きにより、体温近くの摂氏40度前後において、遠赤外線が外部へと放射されて、人体への加温効果が発揮される。摂氏40度前後において、遠赤外線の発生量が最も多い。
【0016】
上記「ロンウェーブ」、「セラムA」または「エピコモド」の発する遠赤外線の波長は、5.0μm以上にわたってほぼまんべんなく多く、上記ゼオライトの発する遠赤外線の波長は、1.5乃至6.0μm付近が非常に多く、「ロンウェーブ」の発する遠赤外線の波長は、8乃至16μm付近が非常に多く
【0017】
上記「羊毛ゼオライト」または「バイネストセラ」は、天然鉱石であるゼオライトを加工したセラミックスとその微粒子を羊毛などの天然繊維の表面に堅牢に付着させたものである。このセラミックスとその微粒子の働きによって、体温より低温でも遠赤外線が十分に外部へ放射されて、人体への加温効果が発揮される。
【0018】
上記ゼオライトの化学組成はケイ酸塩のケイ素の一部がアルミニウムに置換された形の縮合酸塩でありSiO4―AlO4の連結四面体における三次元網目構造によるため、空洞を含む構造が形成され、その空洞、或いはその空洞が連結してできる孔路の中に、そのアニオン(陰イオン)と対応すべくカチオン(陽イオン)、更には結晶水が金属イオンの静電気的引力により存在している。
【0019】
骨格のケイ素とアルミニウムの比、または陽イオンの種類、数等によって各種の構造のゼオライトが存在する。ゼオライトの一般的性質としては、陽イオン交換能、分子フルイ作用、極性物質の吸着、触媒作用等がある。
【0020】
ゼオライトの結晶水はゼオライトの立体網目構造の中に水分子として存在するため特に沸石水と呼ばれ、加熱などにより脱水してもゼオライトの構造は破壊されず、結晶水が有った箇所はそのまま空洞として残り、ちょうどスポンジ状の構造になり、この空洞にガスや水分を強力に吸着する特性がある。
【0021】
もう一つのゼオライトの大きな特性に塩基置換容量がある。これは陽イオン交換容量「C.E.C:Cation Exchange Capacity」とも呼ばれ、ちょうど磁石のように陽イオン(NH4+・カリウム・ナトリウム・カルシウムなど)を保持したり離したりする力である。特にゼオライトの塩基置換容量は永久荷電と言い、周囲の環境(PHなど)に左右されず、長期間その力を持続する特性がある。
【0022】
このようにゼオライトには、吸着機能がある。このような吸着材料と光半導体セラミックスが用いられた布において、細菌、ウィルス、かび又は悪臭物質、有害物質等が、まず吸着材料に吸着保持され、抗菌消臭機能がある。
【0023】
その後または同時に、光照射を受けた光半導体粉末と金属粉末とによる光触媒作用により、細菌、ウィルス、かび等が死滅または減少させられ、悪臭物質等が分解される。さらに、吸着されないような細菌その他の物の場合でも、光触媒作用により、発育(増殖)防止や忌避効果等が得られる。ゼオライトは、0度〜60度以上の全温度においてほぼまんべんなく遠赤外線を発する。
【0024】
上記「羊毛ゼオライト」または「バイオネストセラ」から発せられる赤外線は中赤外線であり、上記「ロンウェーブ」、「セラムA」または「エピコモド」から発せられる赤外線は遠赤外線及び超遠赤外線である。赤外線は、波長0.76乃至1.5μmを近赤外線、波長1.5乃至5.6μmを中赤外線、波長5.6乃至400μmを遠赤外線、波長400乃至1000μmを超遠赤外線という。しかし、本明細書及び特許請求の範囲では、この中赤外線も含めて遠赤外線として説明するし、超遠赤外線も遠赤外線として説明する。
【0025】
遠赤外線の波長が長いほど、人体組織のより深い所まで浸透してより深部から暖める(保温させる)。したがって、遠赤外線の波長が長いほど、上記遠赤効果が出るまで時間がかるが、いったん遠赤効果がでると、持続性は長く続き、足から本足保護具を取り外しても、遠赤効果は持続する。
【0026】
また、遠赤外線の波長が短いほど、人体組織の比較的表面を暖める(保温させる)。したがって、遠赤外線の波長が短いほど、上記遠赤効果が即座に早く出て、即効性があり、本足保護具に足を入れてからすぐに暖まる(加温される)。
【0027】
したがって、上記中綿12の「バイオネストセラ」及び「羊毛ゼオライト」は即効性/表面効果性があり、上記表面布11の「ロンウェーブ」「セラムA」及び「エピコモド」は遅効性/深部効果性があるといえる。なお、表面布11及び中綿12としては、上記「羊毛ゼオライト」、「バイオネストセラ」、「ロンウェーブ」、「セラムA」または「エピコモド」を混合したものでもよい。
【0028】
特に動脈は人体の内部深いところに位置するので、波長の長い遠赤外線によって血行・リンパ流促進を促し、静脈及びリンパ管は人体の内部浅いところに位置するので、波長の短い遠赤外線によって血行・リンパ流促進を促すことになる。このように遠赤外線の波長の違いによって頚動脈、頚静脈、リンパ管を分担して血行促進・リンパ流促進を達成できる。
【0029】
上記「シャインアップ」は、ポリエステル繊維とナイロン繊維とからなる複合繊維に金属含有セラミックス系の特殊消臭剤が練り込まれており、二酸化チタンによる光触媒反応により消臭と抗菌効果が発揮される。株式会社信州セラミックスから販売されている布などでも同様のものがある。
【0030】
上記丸型チューブ15…または筒状チューブ16…などの光触媒機能を有する他の素材としては、二酸化チタン、CdS、CdSe、WO3 、Fe2O3 、SrTiO3 、KNbOをチュ−ブ樹脂の表面にコーティングしたもの、シャインアップ(繊維、布、綿)、ディスメル(東洋紡績株式会社の商品)、エピコモド等を丸くしたものまたは筒状にしたものなどが選択される。
【0031】
このように、表面布11及び中綿12で遠赤外線を発し、下布13、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7、丸型チューブ15…または筒状チューブ16…で光触媒機能を発揮すると、遠赤外線の作用によって四肢の血行がよくなって発汗するが、この発汗に伴うまたは発汗による汚れ、雑菌、異臭、垢、老廃物を光触媒作用によって、分解することができる。また、この遠赤外線によって、上記光触媒の機能を高めることができ、抗菌・防臭の効果を相乗的に高めることができる。
【0032】
上記トルマリン粒14はマイナスイオンを発生する。このような活性素材とは、遠赤外線やマイナスイオンなど人体・生命体を活性化させる素材をいう。トルマリン粒14…は、四肢の動脈、静脈、リンパ管、つぼに沿って配置される。このような動脈、静脈、リンパ管、つぼは、手首の手のひら側、ひじの内側、わきの下、足首周囲、ひざの裏、腿の付け根などに集中しているが、これらの場所に限られない。
【0033】
つぼは、東洋医学で認められているつぼであり、体内をエネルギーが循環する道筋である「経絡」に沿って多数認められ、「経穴」ともいわれ、はり、灸、指圧などの治療での対象となる。
【0034】
トルマリン粒14のマイナスイオンによって、動脈、静脈、つぼの血行、リンパ管、つぼのリンパ流が促進され、疲労物質が除去・解消されて、こりが解消される。さらに、このマイナスイオンによって、上記動脈、静脈、リンパ管、つぼを流れる血液またはリンパ液がアルカリ化され、上記遠赤外線の照射によって血行またはリンパ流が促進されるだけでなくこれらがアルカリ化される。
【0035】
このようなマイナスイオンによるアルカリ化によって、血液及びリンパ液のアルカリ化のほか、コレステロールの凝固防止と血管内壁への付着防止、血管を拡張させ、新陳代謝を促し、肩こりを解消させ、筋肉疲労を回復させ、増血作用を促し、心臓の働きを強化させ、疲労物質を解消・除去させ、疲労を回復させ、有害物質を無害化させ、免疫力を強化させ、自律神経を安定させる。
【0036】
このようなマイナスイオンによる効果は、上記表面布11及び中綿12によって、四肢全体の深部及び浅部ともに遠赤外線を漏れなく周囲から当てることによって相乗的に高まる。このような遠赤外線効果によって四肢全体の血行・リンパ流を促進しておかなくては、上述のマイナスイオンによるコレステロールの凝固防止と血管内壁への付着防止効果、血管拡張効果、血液及びリンパ液のアルカリ化効果などをより実効のあるものにできないからである。
【0037】
さらに、このようなトルマリン粒14…のマイナスイオンは、外から何らかの刺激があるとよく出る。この刺激としては、圧力、摩擦、トルマリン周囲の空気・水の対流、水分、温度差、光、紫外線、赤外線などである。本四肢保護具を人体または動物の四肢に巻くことによって、温度差が生じ、圧力なども発生し、さらには摩擦やトルマリン周囲の空気・水の対流も生じる。
【0038】
さらに、上記羊毛ゼオライトの中綿12には保湿効果があり、この保湿効果によって、トルマリン粒14…に水分が与えられる。また、上記遠赤外線が各個所から発生されているので、トルマリン粒14…に遠赤外線が与えられる。このような種々の刺激が本四肢改善具からトルマリン粒14…に与えられるので、上記マイナスイオンは絶えることなく供給される。
【0039】
そして、中綿12に保湿効果があるとはいえ、中綿12の下側の下布13、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7、丸型チューブ15…または筒状チューブ16…に光触媒作用があるので、分解消臭発散乾燥機能が発揮される。したがって、中綿12の内側に保湿効果が発揮されて、上記マイナスイオン効果及び遠赤外線効果が十分発揮されるのに反し、中綿12の下側(外側)に発散乾燥効果が発揮されて、抗菌消臭分解機能が十分発揮される。
【0040】
上記マイナスイオン効果によって、当該マイナスイオンは皮膚や肺臓から吸収され、血液中の生体イオンと人体のミネラル、特にカルシウムやナトリウムなどのミネラルのイオン化率が上昇して、血液やリンパ液の弱アルカリ性が進行して浄化される。
【0041】
また、血液中やリンパ液中にマイナスイオンが増加すると、細胞膜の電気的性質の交換交流が活発になり、細胞の中に栄養分がとり易くされ、老廃物などが細胞外へ排出され易くされ、新陳代謝が高められ細胞が活発化される。
【0042】
血液中やリンパ液中にマイナスイオンが増加すると、たんぱく質の一種である血液中のガンマグロブリンが増加され、免疫力が高められる。自律神経は人体の内蔵、血管、リンパ管などの活動を支配する不随意神経であり、意思に関係なく日夜絶え間なく働いている。マイナスイオンが増えると、内分泌線の働きが高まり、血液、リンパ液、神経、臓器を調整する機能が高まる。
【0043】
上記筒状チューブ16…は、例えば、長さ4乃至15mm、望ましくは6乃至10mm、
外直径3乃至10mm、望ましくは4乃至5mm、厚さ0.01乃至1mm、望ましくは0.05乃至0.1mmであり、材質はポリエチレン、ポリプロピレン、アクリルなどの合成樹脂(プラスチック)などからなっている。
【0044】
上記丸型チューブ15…は、例えば、外直径3乃至20mm、望ましくは5乃至10mm、厚さ0.01乃至1mm、望ましくは0.05乃至0.1mmであり、材質はポリエチレン、ポリプロピレン、アクリルなどの合成樹脂(プラスチック)などからなり、比較的硬いが可撓性を有している。硬さは、上記筒状チューブ16…より硬くても軟らかくてもよい。
【0045】
上記筒状チューブ16…は筒状であるため、貫通穴が形成され、さらに上記丸型チューブ15…にも貫通穴が形成されている。この丸型チューブ15…の貫通穴の大きさは、丸型チューブ15…の外直径の20%乃至50%であり、0.6乃至10mm、望ましくは1乃至5mmとなる。また、上記筒状チューブ16…の貫通穴の大きさは、2乃至9.99mm、望ましくは3乃至4.99mmとなる。
【0046】
また、丸型チューブ15…の貫通穴の大きさは、筒状チューブ16…の外直径/大きさ/太さより小さく、また丸型チューブ15…の外直径/大きさは、筒状チューブ16…の貫通穴の大きさより大きく選択される。したがって、筒状チューブ16…が、丸型チューブ15…の貫通穴内に入ってしまうことがないし、逆に丸型チューブ15…が、筒状チューブ16…の貫通穴内に入ってしまうことがない。したがって、長く使用しても、また本件四肢改善具を洗濯しても、丸型チューブ15…及び筒状チューブ16…全体としての体積が減少してしまうことなく、長く快適に使用できる。
【0047】
なお、本件四肢改善具に収納される粒状物は、丸型チューブ15…だけとしてもよい。その方が、粒状物同士が入り込んでしまうことがより無くなる。しかし、筒状チューブ16…は筒状であるため、通気性/放熱性/乾燥性に優れている。したがって、両者を混在させるのがよい。両者の混合割合は、重量比で10%乃至90%:90%乃至10%、望ましくは50%:50%である。
【0048】
丸型チューブ15…または/及び筒状チューブ16…の一部または全部には、形状記憶作用がある。これにより、本件四肢改善具を使用して、四肢の重みでこれらが変形しても、四肢の重みから解放されれば、元の形に戻るし、後述する光触媒作用などの抗菌作用/防臭作用/分解作用、遠赤外線発生作用などの加温作用/血行促進作用が低下しない。
【0049】
丸型チューブ15…または/及び筒状チューブ16…、下布13、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7の一部または全部の表面には光触媒コーティングなどにより、光触媒作用などの抗菌作用/防臭作用/防虫作用/分解作用があり、表面布11、中綿12、トルマリン粒14の一部または全部には、遠赤外線発生作用などの加温作用/血行促進作用がある。
【0050】
これにより、四肢に対して遠赤外線で加温作用/血行促進しつつも、光触媒作用でこれら加温作用/血行促進による発汗による汚れ/悪臭発生を防止できる。また、この遠赤外線も光の一種であり、上記光触媒の機能を高めることができ、抗菌・防臭の効果を相乗的に高めることができる。特に遠赤外線の波長が可視光線に近く、波長の短い近赤外線、中赤外線であると、この効果はより高くなる。上記中綿12(羊毛ゼオライト)からはこの中赤外線が出ている。
【0051】
なお、丸型チューブ15…または/及び筒状チューブ16…、下布13、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7の一部または全部に、遠赤外線発生作用などの加温作用/血行促進作用があってもよいし、表面布11、中綿12、トルマリン粒14…の一部または全部には、光触媒作用などの抗菌作用/防臭作用/防虫作用/分解作用があってもよい。
【0052】
また、丸型チューブ15…だけの一部または全部に、光触媒作用などの抗菌作用/防臭作用/防虫作用/分解作用を持たせることが望ましい。これは、わずかながら、筒状チューブ16…が四肢の圧力/重力でつぶされて、丸型チューブ15…の中に入ってしまう可能性が若干あるが、逆に筒状チューブ16…の中に丸型チューブ15…が入ってしまう可能性は無いので、筒状チューブ16…及び丸型チューブ15…全体としての光触媒作用が低下してしまうことがないからである。上記筒状チューブ16…及び丸型チューブ15…には、場合によってアパタイト加工シリカゲルが混合される。これにより、上記乾燥作用をより向上させることができる。
【0053】
(3)他の実施の形態
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本四肢保護具が巻回されるのは、人間の四肢のほか、猿等の人間に近い動物のほか、犬、猫、馬、牛、豚、羊等などの温血哺乳動物や、鳥などの温血動物などでもよい。四肢とは、手、上腕、前腕、手四肢、ひじ、肩、足、下腿、大腿、足四肢、ひざ、臀部などである。
【0054】
上記載置部1は直方体状ではなく、筒状に湾曲させたり、一対の載置部1で上下から四肢を挟むようにしたりしても良い。これにより四肢の全周囲/全周面から遠赤外線/マイナスイオンを与えることができる。この場合でも、トルマリン粒14…は、動脈、静脈、リンパ管、つぼに沿って配置される。
【0055】
上記丸型チューブ15…または/及び筒状チューブ16…の一部または全部は省略されても良い。さらには、下布13、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7の一部または全部も省略されてもよい。これにより、本件四肢改善具は四肢に簡単に巻きつけることができる。さらに中綿12またはトルマリン粒14の一部または全部は省略されてもよい。
【0056】
上記活性素材であるトルマリン粒14…は、上布2(表面布11)において動脈、静脈、リンパ管、つぼに沿って設けられるほか、上布2(表面布11)の全面、一部の面、種々の個所に設けられてもよい。例えば、上布2(表面布11)の左右両端側、手前奥の縁側、中央中心に沿った位置などである。また、上布2(表面布11)のトルマリン粒14…の一部または全部は省略されてもよい。
【0057】
このようなトルマリン粒14…は、他のマイナスイオンを発生する各種の活性素材で代用可能である。たとえば、セラミックス、活性炭、竹炭、電気石、ガーネット、ゲルマニウム、ゼオライト、バリウム、ジルコニウム、シリカ、ストロンチウム、マグネシウム、カルシウム、燐、硫黄、塩素、イットリウム、ランタン、セリウム、ネオジム希土類元素を含む鉱物の1種又は2種以上の混合物などである。
【0058】
上記遠赤外線を発する上布2(表面布11)は、載置部1の上面全面に隙間なく配置されるのではなく、所定間隔を置いて複数個所にわたって上面全面に配置されても良いし、一部の面、種々の箇所に配置されてもよい。この場合でも、四肢の周囲から全体的に遠赤外線を当てることができる。また、光触媒作用のある下布13、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7は、載置部1の下側全面ではなく、一部に配置されてもよい。
【0059】
表面布11の発する遠赤外線の波長は、中綿12の発する遠赤外線の波長より短くてもよい。この場合、表面布11の素材と中綿12の素材とが入れ替えられる。
【0060】
(4)他の発明の効果
[1]手または腕若しくは足または脚の四肢が載置され、この四肢の周囲を包み込む載置部と、 この載置部の表面の全面に配置され、上記四肢に接する遠赤外線を発する第1の活性素材と、 この載置部の表面の一部に配置されたマイナスイオンを発生する第2の活性素材とを備えたことを特徴とする四肢改善具。
【0061】
四肢の内側から四肢全体に遠赤外線を漏れなく周囲全面から当てることによって、活性素材のマイナスイオンによる効果は相乗的に高まる。なぜなら、このような遠赤外線効果によって四肢全体の血行・リンパ流を促進しておかなくては、当該マイナスイオンによるコレステロールの凝固防止と血管内壁への付着防止効果、血管拡張効果、血液及びリンパ液のアルカリ化効果などをより実効のあるものにできないからである。
【0062】
[2]上記第2の活性素材は、上記四肢の動脈、静脈、リンパ管、つぼに沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の四肢改善具。これにより、マイナスイオンによって、動脈、静脈、リンパ管、つぼを流れる血液またはリンパ液をアルカリ化し、上記遠赤外線の照射によって促進される血行またはリンパ流をアルカリ化できる。
【0063】
[3]上記載置部の四肢が載置される表面とは異なる面には光触媒機能を有する素材が一部または全面に配置され、遠赤外線照射で人体から発する老廃物を分解することを特徴とする請求項1または2記載の四肢保護具。これにより、上記遠赤外線の作用によって四肢の血行がよくなって発生する発汗による汚れ、雑菌、異臭、垢、老廃物を光触媒作用によって、分解することができる。
【0064】
[4]上記載置部の外側に配置された光触媒機能を有する素材と、同載置部の内側に配置された遠赤外線を発する素材との間には、保湿作用のある素材が介在されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の首保護具。これにより、保湿素材の内側に保湿効果が発揮されて、上記マイナスイオン効果及び遠赤外線効果が十分発揮されるのに反し、保湿素材の外側に発散乾燥効果が発揮されて、抗菌消臭分解機能が十分発揮される。
【0065】
[5]上記遠赤外線は四肢の深部まで達する波長のながいものと四肢の浅い箇所に主に達する波長の短いものとが複合的に発せられることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の首保護具。これにより、四肢の深部の動脈の血行を促し、四肢の浅部の静脈またはリンパ管の血行またはリンパ流を促してから、上記マイナスイオン効果を与えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
四肢の内側から四肢全体に遠赤外線を漏れなく周囲全面から当てることによって、活性素材のマイナスイオンによる効果を相乗的に高める。載置部1は、上布2、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7で囲まれ、丸型チューブ15と筒状チューブ16とが多数内蔵されている。上布2は、表面布11、中綿12、下布13が三層に重ねられ、表面布11及び中綿12の間には、トルマリン粒14…が多数挟まれて配置介在されている。トルマリン粒14…はマイナスイオンを発生し、表面布11及び/または中綿12は遠赤外線を発生し、手前布3、奥布4、左布5、右布6、底布7、丸型チューブ15及び/または筒状チューブ16は光触媒作用を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】四肢保護具の外観を示す。
【図2】四肢保護具の断面を示す。
【図3】同四肢保護具の上に四肢を載置した状態を示す。
【符号の説明】
【0068】
1…載置部、2…上布、
3…手前布、4…奥布、
5…左布、6…右布、
7…底布、8…凹部、
11…表面布、12…中綿、
13…下布、14…トルマリン粒、
15…丸型チューブ、16…筒状チューブ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手または腕若しくは足または脚の四肢が載置され、この四肢の周囲を包み込む載置部と、
この載置部の表面の全面に配置され、上記四肢に接する遠赤外線を発する第1の活性素材と、
この載置部の表面の一部に配置されたマイナスイオンを発生する第2の活性素材とを備えたことを特徴とする四肢改善具。
【請求項2】
上記第2の活性素材は、上記四肢の動脈、静脈、リンパ管、つぼに沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の四肢改善具。
【請求項3】
上記載置部の四肢が載置される表面とは異なる面には光触媒機能を有する素材が一部または全面に配置され、遠赤外線照射で人体から発する老廃物を分解することを特徴とする請求項1または2記載の四肢保護具。
【請求項4】
上記載置部の外側に配置された光触媒機能を有する素材と、同載置部の内側に配置された遠赤外線を発する素材との間には、保湿作用のある素材が介在されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の首保護具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−151815(P2007−151815A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−351017(P2005−351017)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(300011999)ブルネエズ株式会社 (14)
【Fターム(参考)】