説明

回答装置、回答方法、回答システム及びプログラム

【課題】回答装置が増加に併せて、配信サーバの処理負荷が増大するため、配信サーバを増強しなければ入力データを回収することが困難であった。
【解決手段】アンケート回答装置1は、配信サーバ3に所定のタイミングで通信を確立し、配信サーバ3から所定のタイミングで受信する入力依頼情報を入力依頼情報データベースに書き込む受信部11と、入力フォームが含まれる入力画面を生成し、入力画面を表示部2に表示させる画面生成部15と、を備える。また、受信部11に指示して配信サーバから受信した入力依頼情報を読み出して、画面生成部15に入力画面の生成を指示し、入力される入力データを入力依頼情報データベース13に書き込む制御部14を備える。また、全ての入力依頼情報に対して入力データが書き込まれた場合に、配信サーバに対して通信を確立し、入力依頼情報データベースから読み出した入力データを配信サーバに送信する送信部12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、配信サーバから配信された入力依頼情報に対して、ユーザが回答装置を用いて回答した入力データを配信サーバに送信する場合に適用して好適な回答装置、回答方法、回答システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アンケートを配信する配信サーバと、アンケートに回答する回答装置と、をインターネット回線で接続するアンケート回答システムが存在している。このアンケート回答システムは、配信サーバがアンケート回答装置にアンケートを配信すると共に、ユーザがアンケート回答装置を用いて回答した入力内容を入力データとして回収するものである。このようなアンケート回答システムは、アンケートを紙媒体でなく、電子データとしてアンケート回答装置に配信することができるため、配信コストを削減できるばかりでなく、多くのアンケート回答装置に様々な種類のアンケートを一斉に配信することができる。また、配信サーバとアンケート回答装置は、オンラインで各種のデータを送受信するため、配信サーバがユーザにアンケートを依頼し、アンケート回答装置から回答を受け取るまでのリードタイムを短縮することができる。
【0003】
特許文献1には、ユーザが閲覧中のWebページを解析し、商品名や価格などのキーワードを取得して検索対象とし、予め登録されているURL等にアクセスして、検索対象に関連する情報を収集する情報収集処理を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−31834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来、ユーザがアンケートを回答する間、アンケート回答装置は、配信サーバとの間で通信を確立し続けていた。このため、多くのアンケート回答装置が同時に配信サーバにアクセスし、アンケートの配信要求をしたり、入力データの送信処理を行ったりすると、配信サーバの処理負荷が高まり、通信が滞ることがあった。また、通信が滞ることによって、アンケートの回答中にも関わらずセッションが切断することもあり、ユーザは、一旦回答したアンケートを再度回答しなければならず、手間がかかっていた。さらに、このような事態に対応するためには、配信サーバの機能を強化しなければならず、配信サーバを増強するためのコストがかかっていた。このため、配信サーバがリアルタイムで処理が可能なアンケート回答装置の数が制限される場合もあった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、配信サーバが行う処理をアンケート回答装置が負担することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る回答装置は、ユーザに入力を依頼する入力依頼情報を配信し、入力依頼情報に対して入力された入力データを受け取る配信サーバに所定のタイミングで通信を確立し、配信サーバから所定のタイミングで受信する入力依頼情報を入力依頼情報データベースに書き込む。
次に、入力依頼情報、及び入力依頼情報の各項目の入力を促す入力フォームが含まれる入力画面を生成し、入力画面を表示部に表示させる。
次に、配信サーバから受信し、入力依頼情報データベースに書き込まれた入力依頼情報を読み出して、前入力画面の生成を指示し、表示部に表示された入力フォームに入力される入力データを入力依頼情報データベースに書き込む。
そして、全ての入力依頼情報に対して入力データが入力依頼情報データベースに書き込まれた場合に、配信サーバに対して通信を確立し、入力依頼情報データベースから読み出した入力データを配信サーバに送信するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、回答装置は、入力依頼情報を受け取るときと、全ての入力依頼情報に対して入力データが入力依頼情報データベースに書き込まれたときに、配信サーバに対して通信を確立し、データの送受信を行う。入力データの送信に際して、回答装置は、回答装置が蓄積した入力データをまとめて配信サーバに送信する。このため、回答装置と配信サーバは常に通信を確立する必要がない。また、回答装置は、Webページ等を含まない最低限の入力データを配信サーバに送信するため、配信サーバと回答装置の間で確立される通信帯域の負荷が減少する。また、回答装置は、配信サーバの代わりに入力データを蓄積するため、配信サーバの処理負荷が減少するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施の形態におけるアンケート回答システムの内部構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるアンケート依頼情報データベースのテーブル構成例を示すER図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるアンケート回答装置と、配信サーバとの間で行われる処理ステータス毎の情報の送受信の例を示す概略図である。
【図4】本発明の一実施の形態における一覧メニューの表示例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるログイン画面の表示例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態におけるログイン(初回・手動)の処理例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態におけるログイン(自動)の処理例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態におけるアンケート告知情報画面の表示例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態におけるアンケート告知情報取得・表示の処理例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施の形態におけるアンケート一覧画面の表示例を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態におけるアンケート一覧情報取得の処理例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施の形態におけるアンケート一覧情報表示の処理例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施の形態におけるアンケート入力画面の表示例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態におけるアンケート入力画面の取得・表示の処理例の処理例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施の形態におけるアンケート回答結果蓄積・送信の処理例の処理例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施の形態におけるアンケート回答結果送信の処理例の処理例を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施の形態におけるアンケートに回答した後表示されるメッセージ画面の表示例を示す説明図である。
【図18】本発明の一実施の形態におけるアンケート回答を中断する処理例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施の形態におけるアンケート回答を再開する処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本実施の形態では、ユーザに入力を依頼する入力依頼情報を配信し、入力依頼情報に対して入力された入力データを受け取る配信サーバ3と、配信サーバ3から受け取った入力依頼情報に対して入力データを送信するアンケート回答装置1と、を備えるアンケート回答システム10に適用した例(以下、「本例」という。)について説明する。本例において、入力依頼情報とは、ユーザにアンケートへの回答を依頼する「アンケート依頼情報」をいう。また、回答装置の例として、アンケートを回答するアンケート回答装置1について説明する。
【0011】
図1は、本例のアンケート回答システム10の構成例を示す。
アンケート回答システム10は、配信サーバ3と、配信サーバ3にインターネットを介して接続されるアンケート回答装置1と、を備える。図1には、1台のアンケート回答装置1が配信サーバ3に接続される例を示すが、実際には、複数台のアンケート回答装置1が配信サーバ3に接続される。そして、配信サーバ3は、複数台のアンケート回答装置1にアンケート依頼情報を配信したり、複数台のアンケート回答装置1からユーザがアンケートに回答した入力データを受け取ったりする。また、アンケート回答システム10は、モニタ等からなり、画面を表示する表示部2と、不図示のキーボード、マウス等からなる操作部4を備える。
【0012】
アンケート回答装置1は、配信サーバ3に所定のタイミングで通信を確立し、配信サーバ3から所定のタイミングで受信するアンケート依頼情報をアンケート依頼情報データベース13に書き込む受信部11を備える。
【0013】
また、アンケート回答装置1は、アンケート依頼情報、及びアンケート依頼情報の各項目に回答の入力を促す入力フォームが含まれるアンケート入力画面53(後述する図13参照)を生成し、表示部2にアンケート入力画面53を表示させる画面生成部15を備える。画面生成部15は、アンケート依頼情報データベース13から読み出したアンケート依頼情報を、ユーザが視認しやすいユーザインタフェースに変換して、表示部2に表示出力する。なお、画面生成部15は、アンケート入力画面53に限らず、後述するように様々な画面を生成する。ここでは、アンケート入力画面53を表示する場合について説明する。
【0014】
また、アンケート回答装置1は、各部を制御する制御部14を備える。制御部14には、例えば、CPU(Central Processing Unit)が用いられる。制御部14は、受信部11に指示して配信サーバ3から受信し、アンケート依頼情報データベース13に書き込まれたアンケート依頼情報を読み出して、画面生成部15にアンケート入力画面53の生成を指示する。そして、制御部14は、表示部2に表示された入力フォームに入力される入力データをアンケート依頼情報データベース13に書き込む。
【0015】
また、アンケート回答装置1は、配信サーバ3に入力データを送信する送信部12を備える。ここで、全てのアンケート依頼情報に対して入力データがアンケート依頼情報データベース13に書き込まれた場合に、制御部14が入力データを配信サーバ3に送信する指示を行う。これにより、送信部12は、配信サーバ3に対して通信を確立し、アンケート依頼情報データベース13から読み出した入力データを配信サーバ3に送信する。また、送信部12は、ユーザが配信サーバ3にログインする際、配信サーバ3にユーザが入力したユーザID、パスワード等からなる、ユーザを個別に識別する認証情報を、ログイン情報として送信する機能も有する。受信部11、送信部12が配信サーバと確立する通信には、SSL(Secure Socket Layer)、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Security)等のセキュリティ性を高めた通信プロトコルが用いられる。
【0016】
また、アンケート回答装置1は、配信サーバ3にログインするユーザを認証するために用いられる認証情報を保存する認証情報データベース17を備える。また、アンケート回答装置1は、操作部4から入力されたユーザを識別する認証情報に基づいて、認証情報データベース17から読み出した認証情報を比較して、正規のユーザがログインしたことを認証する認証部16と、を備える。認証部16が、正規のユーザがログインしたことを認証すると、画面生成部15は、アンケート入力画面53を表示部2に表示させる。
【0017】
表示部2には、画面生成部15によって、アンケート依頼情報21と、アンケート依頼情報の各項目についてユーザに入力を促す入力フォーム22と、アンケートの途中で入力を中断することを指示する中断アイコン23が表示される。中断アイコン23は、アンケート入力画面53が表示されるブラウザ上の「×」で示される「閉じる」ボタンで機能が代用される場合がある。
【0018】
配信サーバ3は、ユーザにアンケートを依頼するアンケート依頼情報を保存するアンケート管理データベース31と、ログインしたユーザが使用するアンケート回答装置1にアンケート管理データベース31から読み出したアンケート依頼情報を送信する送信部32と、を備える。
【0019】
また、配信サーバ3は、アンケート回答装置1から受け取った認証情報を保存するユーザ管理データベース33と、ユーザがアンケート回答システム10にログインに必要な認証情報を初めて登録したり、既に登録されたユーザがログインしたことを判別したりするユーザ管理部34を備える。ユーザ管理データベース33には、ユーザの個人情報(氏名、年齢、住所等)についても登録される。
【0020】
また、配信サーバ3は、アンケート回答装置1から受け取った入力データに、整列、統計等の集計処理を施す集計部36と、集計処理された入力データを保存する集計データベース35と、を備える。集計部36が入力データに集計処理を施すことによって、多数のアンケート回答装置1から受け取った入力データの内容が有意なものとなる。
【0021】
図2は、アンケート依頼情報データベース13のテーブル構成例を示す。
アンケート依頼情報データベース13は、リレーショナルデータベースで構成され、各テーブルは、キーによって結合される。そして、アンケート依頼情報データベース13は、ユーザの情報を格納するユーザ情報テーブル37と、アンケート依頼情報をユーザ毎に格納するアンケート一覧テーブル38と、画面生成部15が表示部2に表示させるアンケート入力画面53(後述する図13参照)を生成するために用いられるアンケート入力画面テーブル39と、アンケート入力画面53に表示されるアンケートの入力内容を規定するアンケート入力内容テーブル40と、を備える。
【0022】
ユーザ情報テーブル37は、ログインするユーザ毎にユニークに割り当てられるユーザIDを格納するユーザIDフィールドと、ユーザの氏名を漢字の姓名毎に登録する2つのユーザ氏名フィールドと、ユーザがアンケートに回答すると付与されるポイント数を登録する取得ポイントフィールドと、を備える。ユーザIDとは、配信サーバ3を運営する事業者がアンケートを回答するユーザを会員ユーザとして登録し、会員を識別するために付されるIDである。また、ポイントは、一定の値に達すると、金券等に交換することが可能な仮想的な情報である。ユーザ情報テーブル37では、ユーザIDフィールドがキーとなる。
【0023】
アンケート一覧テーブル38は、アンケートの種類を識別するアンケートIDフィールドと、ユーザ情報テーブル37の主キーと同一のユーザIDが格納されるユーザIDフィールドと、配信サーバ3を運営する事業者とは異なる外部の事業者が提供するアンケート依頼情報であるかを識別するために用いられるアンケート種別を格納するアンケート種別フィールドと、アンケートの名称を格納するアンケート名フィールドと、を備える。また、アンケート一覧テーブル38は、ユーザがアンケートの質問項目に全て回答したか否かを識別するために用いる回答ステータスを格納する回答ステータスフィールドと、アンケート毎にユーザが取得可能なポイントの最大値を格納する最大ポイントフィールドと、アンケート種別によって規定されるアンケートが外部の事業者によって提供されるアンケートである場合に、この提供元となる事業者が構築するアンケートサイトのURLを格納する外部URLフィールドと、を備える。アンケート一覧テーブル38では、アンケートIDフィールドが主キーとなり、ユーザIDフィールドが外部キーとなる。
【0024】
アンケート入力画面テーブル39は、アンケート一覧テーブル38の主キーと同一のアンケートIDが格納されるアンケートIDフィールドと、表示部2に表示されるアンケートのページ数を格納するページ番号フィールドを備える。また、アンケート入力画面テーブル39は、配信サーバ3から受け取ったXML形式のアンケート依頼情報を解析して、HTML形式に変換したアンケート依頼情報のデータを格納するXML解析結果テーブルと、ユーザが入力途中で回答を中断する場合に、入力が完了したページ数までのポイントを付与するため、ページ毎に規定されるポイント数を格納する付与ポイント数フィールドと、を備える。アンケート入力画面テーブル39では、アンケートIDフィールドとページ番号フィールドが主キーとなる。
【0025】
アンケート入力内容テーブル40は、アンケート依頼情報に含まれる質問番号、項目番号、選択肢番号をそれぞれ格納する質問番号フィールド、項目番号フィールド、選択肢番号フィールドを備える。また、アンケート入力内容テーブル40は、ユーザ情報テーブル37の主キーと同一のユーザIDが格納されるユーザIDフィールドと、アンケート一覧テーブル38の主キーと同一のアンケートIDが格納されるアンケートIDフィールドと、を備える。また、アンケート入力内容テーブル40は、FA保有フラグフィールドと、ユーザの回答内容を格納する回答内容フィールドと、アンケートを回答した日時を格納する登録日時フィールドと、を備える。
【0026】
図3は、アンケート回答装置1と配信サーバ3の間で行われる機能毎にデータの送受信を行う場合の処理例を示す。図3では、機能の概略を説明することとし、各機能の詳細については後述する。
【0027】
始めに、ユーザが自動的に配信サーバ3へログインする際の処理例を説明する。
ユーザがアンケート回答装置1を起動すると(ステップS1)、アンケート回答装置1は、認証情報データベース17に登録されていた認証情報を配信サーバ3に送信し、配信サーバ3へのログインを自動的に行う(ステップS2)。アンケート回答装置1のログインが成功すると、アンケート回答装置1は、ステップS3〜S6に示される以下の3つの処理を30分毎に繰り返す。
【0028】
1番目の処理は、アンケートの入力完了後、送信エラーが発生してアンケート回答装置1が配信サーバ3に入力データを送信できなかった場合に、入力データを再送信する処理である(ステップS3)。
2番目の処理は、アンケート回答装置1が配信サーバ3からアンケート一覧情報を取得する処理である(ステップS4)。
3番目の処理は、アンケート回答装置1が配信サーバ3から将来行うアンケートを告知するアンケート告知情報を取得する処理である(ステップS5)。そして、アンケート回答装置1は、表示部2にアンケート告知情報を表示する処理を行い(ステップS6)、ユーザにアンケートの回答を促す。
【0029】
次に、ユーザがアンケートに回答する際の処理例を説明する。
ユーザは、操作部4を操作して、表示部2のタスクトレイに表示されるアイコン41を右クリックする。すると、表示部2には、図4に示す一覧メニュー42が表示される。一覧メニュー42には、ログイン画面43(後述する図6参照)を表示するログインメニュー、マイページ51(後述する図11参照)を表示するマイページメニュー、アイコン41の表示を終了する終了メニューが表示される。
【0030】
この操作によって、アンケート回答装置1は、アンケート依頼情報データベース13から読み出したアンケート一覧情報を、表示部2にアンケート一覧画面52(後述する図10参照)として表示する(ステップS7)。
【0031】
次に、ユーザが初めてアンケートに回答する際の処理例を説明する。
ユーザが、表示部2に表示されたアンケート告知情報画面45(後述する図8参照)、又はアンケート一覧画面52から所望のアンケートをクリックすると(ステップS8)、アンケート回答装置1は、配信サーバ3からアンケート入力画面53に用いるアンケート依頼情報を取得する(ステップS9)。そして、アンケート回答装置1は、取得したアンケート依頼情報より生成したアンケート入力画面53を表示部2に表示して、ユーザにアンケートへの回答を促す。
【0032】
ユーザがアンケートの回答を中断する場合、操作部4によって中断アイコン23がクリックされると、アンケート回答装置1は、アンケート中断機能を実行する(ステップS10)。この機能によって、中断されるまで入力したアンケートの回答結果(入力データ)は、アンケート依頼情報データベース13に格納される。
【0033】
次に、ユーザが以前中断したアンケートの回答を再開する際の処理例を説明する。
ユーザが、アンケート告知情報画面45又はアンケート一覧画面52をクリックすると(ステップS11)、アンケート回答装置1は、ユーザが以前アンケートを中断したページから再開したアンケート入力画面53を表示部2に表示する。
【0034】
一つのアンケートに対する回答が終わり、ユーザがアンケート入力画面53に含まれる「次へ進む」ボタンを押下すると(ステップS12)、アンケート回答装置1は、アンケート依頼情報データベース13に格納されていた入力データを配信サーバ3に送信する(ステップS13)。なお、アンケート回答装置1が入力データを配信サーバ3に送信するタイミングは、サンクスページ(後述する図17A参照)を表示する直前となる。ここで、サンクスページは、ユーザが最後までアンケートに回答しないと表示されないページである。そして、アンケート回答装置1は、配信サーバ3から取得した送信結果を表示部2に表示し(ステップS14)、入力データの送信が正常に完了したか否かの確認をユーザに促す。
【0035】
また、アンケート回答装置1は、ステップS13の処理と併せて、配信サーバ3からアンケート一覧情報を取得する処理を行い(ステップS15)、取得したアンケート一覧情報をアンケート依頼情報データベース13に格納する。
【0036】
次に、ユーザが配信サーバ3に初回又は手動で配信サーバ3にログインする際の処理例を説明する。
ユーザが配信サーバ3にログインする際には、ユーザは、操作部4を操作して、表示部2のタスクトレイに表示されるアイコン41を右クリックして、図4に示す一覧メニュー42を表示する。そして、ユーザは、操作部4を操作して、表示部2に表示されたログインメニューをクリックする(ステップS16)。これにより、表示部2には、ログイン画面43(後述する図5参照)が表示される。
【0037】
そして、ユーザは、ユーザID、パスワード等の認証情報をログイン画面43の入力フォームに入力し、ログインボタン44(後述する図5参照)を押下する(ステップS17)。そして、アンケート回答装置1は、ログイン画面43に入力された認証情報を配信サーバ3に送信し、配信サーバ3から戻った結果により、ログインの可否を判断する(ステップS18)。
【0038】
図5は、ログイン画面43の表示例を示す。
ログインを手動で行うように設定していると、表示部2には、ログイン画面43が表示される。ログイン画面43には、ユーザに認証情報の入力を促すメールアドレスとパスワードの入力フォーム22が表示される。ユーザが操作部4を操作して、入力フォーム22にメールアドレスとパスワードを入力した後、ログインボタン44を押下すると、制御部14の指示により、送信部12は、入力された認証情報を配信サーバ3に送信する。そして、配信サーバ3が受け取った認証情報により、ユーザを認証してログインを許可する。
【0039】
図6は、ログイン(初回・手動)の処理例を示す。
始めに、画面生成部15は、表示部2に認証情報の入力フォーム22が含まれるログイン画面43を表示する(ステップS21)。次に、ユーザが操作部4を用いて認証情報を入力すると(ステップS22)、認証部16は、入力された認証情報を暗号化して(ステップS23)、認証情報データベース17に暗号化された暗号化済認証情報を保存する(ステップS24)。
【0040】
次に、制御部14は、認証情報データベース17から暗号化済認証情報を読み出して、送信部12に暗号化済認証情報を配信サーバ3に送信する指示を行う(ステップS25)。配信サーバ3が備えるユーザ管理部34は、アンケート回答装置1から受信した暗号化済認証情報を復号し、復号した認証情報に基づいてログイン結果とユーザIDをアンケート回答装置1に送信する。そして、アンケート回答装置1が備える受信部11は、配信サーバ3からログイン結果を受信する(ステップS26)。
【0041】
制御部14は、受信部11が認証情報とユーザ情報を受信すると、配信サーバ3へのログインは成功したか否かを判断する(ステップS27)。制御部14は、ログインが失敗したと判断すると、画面生成部15に対して、表示部2にエラー内容を表示させ(ステップS29)、処理をステップS21に移し、ユーザに認証情報の再入力を促す。一方、制御部14は、ログインが成功したと判断すると、受信したユーザ情報を認証情報データベース17に書き込んで(ステップS28)、処理を終了する。
【0042】
図7は、ログイン(自動)の処理例を示す。
始めに、ユーザがアンケート回答装置1を起動すると、制御部14の制御によって認証部16は、自動的に認証情報データベース17から認証情報を読み込む(ステップS31)。次に、認証部16は、制御部14に読み込んだ認証情報を渡し、制御部14は、送信部12に認証情報を渡して、配信サーバ3に認証情報を送信させる(ステップS32)。そして、受信部11は、配信サーバ3からログイン結果を受信する(ステップS33)。
【0043】
制御部14は、受信したログイン結果より、配信サーバ3へのログインが成功したか否かを判断する(ステップS34)。制御部14は、ログインが成功したと判断すると、処理を終了する。一方、制御部14は、ログインが失敗したと判断すると、エラー内容を表示部2に表示し(ステップS35)、図6に示したログイン(初回・手動)の処理に移って、ユーザが手動で認証情報を入力するようにログイン画面43を表示する(ステップS36)。
【0044】
このように、配信サーバ3に認証情報を保存しているため、アンケート回答装置1が起動すると、配信サーバ3に認証情報を自動的に送信する。これにより、配信サーバ3へのログインに際し、ユーザが認証情報を入力する手間を減らしている。
【0045】
図8は、アンケート告知情報画面45の表示例を示す。
ユーザが配信サーバ3にログインすると、表示部2には、ユーザにアンケートの回答を依頼するアンケート告知情報画面45が表示される。アンケート告知情報画面45には、ユーザがマウス等で選択すると、回答を依頼するアンケート依頼情報をアンケート回答装置1が配信サーバ3からダウンロードするURLを含むハイパーリンクが表示されている。ユーザは、ハイパーリンクを選択することで、回答を依頼するアンケートが表示されるアンケート入力画面53を表示部2に表示させることができる。
【0046】
図9は、アンケート告知情報取得・表示の処理例を示す。
始めに、制御部14は、認証情報データベース17からユーザ情報を読み込み(ステップS41)、送信部12にユーザ情報を渡す。送信部12は、制御部14が指定するタイミングで配信サーバ3にユーザ情報を送信する(ステップS42)。受信部11が配信サーバ3からアンケート告知情報を受信すると(ステップS43)、制御部14は、ユーザに通知していないアンケート告知情報が存在するか否かを判断する(ステップS44)。
【0047】
通知していないアンケート告知情報が存在しない場合、制御部14は、画面生成部15を制御して、表示部2にアンケート告知情報画面45を表示させる処理を終了する。一方、通知していないアンケート告知情報が存在する場合、画面生成部15を制御して、表示部2にアンケート告知情報画面45を表示する(ステップS45)。アンケート告知情報画面45が表示されると、ユーザは、依頼されたアンケートのうち、興味のあるアンケートに素早く回答することが可能となる。
【0048】
図10は、アンケート一覧画面52の表示例を示す。
配信サーバ3へのログインが完了すると、表示部2には、ログインするユーザ毎に異なる情報(ユーザ名、取得したポイント数等)を表示するユーザ専用のマイページ51が表示される。そして、制御部14は、アンケート依頼情報データベース13からアンケート一覧情報を読み出し、画面生成部15を制御して、表示部2にアンケート一覧画面52を表示する。アンケート一覧画面52に表示される情報は、ユーザ情報に応じて配信サーバ3から配信されるアンケート依頼情報に含まれる、アンケートIDで識別されるアンケートである。アンケート一覧画面52には、ユーザがアンケートを識別しやすくするための「調査名」、アンケートに答えたユーザが取得できる「最大ポイント数」、アンケートの開始予定日を示す「開始予定」、ユーザがアンケートに回答済みであるかどうかの回答ステータスを示す「状況」フィールドが表示される。
【0049】
図11は、アンケート一覧情報取得の処理例を示す。
始めに、制御部14は、認証情報データベース17からログインしたユーザのユーザ情報を読出して送信部12にユーザ情報を渡す。次に、送信部12は、ユーザ情報を配信サーバ3に送信し(ステップS51)、受信部11は、配信サーバ3からアンケート一覧情報を受信する(ステップS52)。制御部14は、受信部11から受け取ったアンケート一覧情報をアンケート依頼情報データベース13に書き込む(ステップS53)。
【0050】
次に、制御部14は、アンケート依頼情報データベース13に回答を中断しているアンケートがあるか否かを検索する(ステップS54)。中断しているアンケートがなければ、アンケート一覧情報を取得する処理を終了する。一方、中断しているアンケートがあれば、制御部14は、中断しているアンケートの一覧情報を更新した上で、画面生成部15を制御して、表示部2にアンケート一覧画面52を表示させる(ステップS55)。これにより、ユーザはアンケートに回答するためのまとまった時間を確保しなくても、わずかな時間を積み重ねてアンケートを全て回答することができる。
【0051】
図12は、アンケート一覧情報表示の処理例を示す。
始めに、制御部14は、認証情報データベース17からログインしたユーザのユーザ情報を読み込み(ステップS61)、アンケート依頼情報データベース13からアンケート依頼情報を読み込む(ステップS62)。次に、制御部14は、画面生成部15を制御して、ユーザ情報とアンケート依頼情報より、アンケート一覧画面52のHTMLファイルを生成する(ステップS63)。
【0052】
次に、制御部14は、画面生成部15を制御して、Webブラウザを起動し(ステップS64)、表示部2にアンケート一覧画面52を表示する(ステップS65)。これにより、ユーザは、アンケートに回答することが可能となる。
【0053】
図13は、アンケート入力画面53の表示例を示す。
図13Aは、ユーザの職種を問い合せるアンケート入力画面53の例を示す。
図13Bは、ユーザの年齢等を問い合せるアンケート入力画面53の例を示す。
【0054】
通常、アンケートにおいては、ユーザの属性によって回答結果が異なってくる。このため、アンケートに回答するユーザの職種や年齢等に関する情報が重要となる。配信サーバ3は、アンケート入力画面53を用いてユーザの属性を集計することによって、信頼性の高い回答結果を得ることができる。
【0055】
図14は、アンケート入力画面53の取得・表示の処理例を示す。
始めに、制御部14は、ログインしたユーザのユーザ情報を認証情報データベース17から読み込み(ステップS71)、アンケート依頼情報を識別するアンケートIDをアンケート依頼情報データベース13から読み込む(ステップS72)。次に、制御部14は、送信部12を制御して、ユーザ情報とアンケートIDを配信サーバ3に送信する(ステップS73)。そして、配信サーバ3は、受信したユーザ情報とアンケートIDより、ログインしたユーザがアンケートに回答できるか否かを判断して、アンケート回答可否情報をアンケート回答装置1に送信する。
【0056】
受信部11が配信サーバ3からアンケート回答可否情報を受信すると(ステップS74)、制御部14は、ログインしたユーザがアンケートを回答可能であるか否かを判断する(ステップS75)。アンケートを回答できないと判断すると、制御部14は、画面生成部15を制御して、表示部2にエラー画面を表示させ(ステップS76)、図11に示したアンケート一覧情報を取得する機能を実行して(ステップS77)、処理を終了する。
【0057】
一方、制御部14は、ユーザがアンケートを回答できると判断すると、アンケートステータスは「中断」であるか否かを判断する(ステップS79)。アンケートステータスが「中断」であると判断すると、制御部14は、アンケート再開機能(後述する図19参照)を実行して(ステップS78)、処理を終了する。
【0058】
一方、制御部14は、アンケートステータスが「中断」ではないと判断すると、アンケートの内容が含まれるXMLファイルを配信サーバ3から取得する(ステップS80)。そして、制御部14は、画面生成部15を制御して、アンケート入力画面53を生成する(ステップS81)。次に、制御部14は、Webブラウザを起動して(ステップS82)、最初のページのアンケート入力画面53を表示部2に表示させ(ステップS83)、処理を終了する。
【0059】
図15は、アンケート回答結果蓄積・送信の処理例を示す。
始めに、制御部14は、操作部4から入力データを受け取ると、アンケート入力画面53の入力フォームに入力された内容が適切であるか否かを判別する(ステップS91)。この判断は、アンケートが複数のページにまたがる場合、各ページが終わる度に制御部14が行う。入力された内容が不適切であれば、制御部14は、画面生成部15を制御して、表示部2に注意文を表示させ(ステップS92)、ステップS91に処理を戻して、ユーザに再入力を促す。
【0060】
一方、入力された内容が適切であれば、操作部4から受け取った入力データと、この入力がされた到達ページの情報をアンケート依頼情報データベース13に書き込む(ステップS93)。次に、制御部14は、ユーザが複数ページにわたるアンケートを最後のページまで回答したか否かを判断する(ステップS94)。
【0061】
最後のページまでアンケートを回答していないと判断すると、制御部14は、画面生成部15を制御して、次ページのアンケート入力画面53を生成する(ステップS95)。そして、表示部2のWebブラウザに生成した次ページのアンケート入力画面53を表示し(ステップS96)、直前まで表示されていたアンケート入力画面53を削除して(ステップS97)、ステップS91に処理を戻す。
【0062】
一方、最後のページまでアンケートを回答したと判断すると、制御部14は、アンケート依頼情報データベース13より読み出した入力データより、XML形式の入力データを生成する(ステップS98)。そして、制御部14は、送信部12にXML形式の入力データを渡して、配信サーバ3に送信させる(ステップS99)。また、配信サーバ3は、入力データを正常に受信したことを示す入力送信結果をアンケート回答装置1に送信する。
【0063】
次に、制御部14は、受信部11が配信サーバ3から入力送信結果を受信したか否かを判断する(ステップS100)。制御部14は、受信部11が入力送信結果を受信していないと判断すると、処理を終了する。このため、アンケート依頼情報データベース13には、ユーザが回答した入力データが残る。この入力データを送信するために、後述する図16に示す処理が実行される。
【0064】
一方、制御部14は、受信部11が入力送信結果を受信したと判断すると、アンケート依頼情報データベース13に蓄積される、配信サーバ3に送信した入力データを削除し(ステップS101)、画面生成部15を制御して、直前まで表示部2に表示していたアンケート入力画面53を削除する(ステップS102)。
【0065】
次に、制御部14は、配信サーバ3から入力送信結果を正常に受理したか否かを判断する(ステップS103)。入力送信結果を正常に受理していないと判断した場合、制御部14は、Webブラウザにエラー画面を表示させ(ステップS104)、ステップS106に処理を移す。
【0066】
一方、入力送信結果を正常に受理したと判断した場合、制御部14は、画面生成部15を制御して、Webブラウザに、ユーザがアンケートの回答に協力したことを感謝するメッセージを含むサンクス画面を表示する(ステップS105)。そして、図11に示したアンケート一覧情報を取得する機能を実行して(ステップS106)、処理を終了する。
【0067】
図16は、アンケート回答結果送信の処理例を示す。
この処理は、図15のステップS100に示した判断処理において、受信部11が配信サーバ3から入力送信結果を受信できなかった場合に実行される。この処理によって、ユーザがアンケートに回答した入力データを定期的に配信サーバ3に送信することができる。
【0068】
始めに、制御部14は、配信サーバ3に未送信の入力データがアンケート依頼情報データベース13にあるか否かを判断する(ステップS111)。未送信の入力データがアンケート依頼情報データベース13にない場合、処理を終了する。
【0069】
一方、未送信の入力データがアンケート依頼情報データベース13にある場合、制御部14は、アンケート依頼情報データベース13より読み出した入力データより、XML形式の入力データを生成する(ステップS112)。そして、制御部14は、送信部12にXML形式の入力データを渡して、配信サーバ3に送信させる(ステップS113)。配信サーバ3は、入力データを正常に受信したことを示す入力送信結果をアンケート回答装置1に送信する。
【0070】
次に、制御部14は、受信部11が配信サーバ3から入力送信結果を受信したか否かを判断する(ステップS114)。制御部14は、受信部11が入力送信結果を受信していないと判断すると、ステップS111に処理を移し、未送信の入力データがアンケート依頼情報データベース13にあるか否かを判断する処理を、例えば30分毎に繰り返す。
【0071】
一方、制御部14は、受信部11が入力送信結果を受信したと判断すると、アンケート依頼情報データベース13に蓄積される、配信サーバ3に送信した入力データを削除する(ステップS115)。
【0072】
次に、制御部14は、配信サーバ3から入力送信結果を正常に受理したか否かを判断する(ステップS116)。入力送信結果を正常に受理していないと判断した場合、制御部14は、Webブラウザにエラー画面を表示させ(ステップS117)、ステップS119に処理を移す。
【0073】
一方、入力送信結果を正常に受理したと判断した場合、制御部14は、画面生成部15を制御して、Webブラウザに送信完了を知らせる画面を表示させる(ステップS118)。そして、図11に示したアンケート一覧情報を取得する機能を実行して(ステップS119)、処理を終了する。
【0074】
図17は、アンケートに回答した後表示されるメッセージ画面の例を示す。
図17Aは、サンクス画面の表示例を示す。
ユーザが1件のアンケートを回答し終わると、表示部2にサンクス画面が表示される。このとき、ユーザには、アンケートの種類に応じてポイントが付与される。
【0075】
図17Bは、エラー画面の表示例を示す。
図14のステップS76に示す処理において、表示部2にエラー画面が表示される。このエラー画面には、ユーザが指定したアンケートが存在していないことを通知する情報が含まれる。
【0076】
図18は、アンケートの回答を中断する処理の例を示す。
ユーザがアンケート入力画面53の右上部に「×」で示されるクローズボタンを押下して、入力途中でアンケートの回答を中断すると、制御部14は、中断する直前まで入力されていた入力データと、入力がされた到達ページの情報をアンケート依頼情報データベース13に保存する(ステップS121)。そして、制御部14は、画面生成部15を制御して、アンケート入力画面53を閉じて処理を終了する(ステップS122)。
【0077】
図19は、アンケートの回答を再開する処理の例を示す。
始めに、制御部14は、アンケート依頼情報データベース13より入力内容と、入力がされた到達ページの情報を読み込み(ステップS131)、Webブラウザを起動して(ステップS132)、到達ページにおけるアンケート入力画面53を表示する(ステップS133)。
【0078】
次に、制御部14は、到達ページにおける入力データがあるか否かを判断する(ステップS134)。入力データがない場合、処理を終了する。一方、入力データがある場合、制御部14は、到達ページにおけるアンケート入力画面53に入力内容を反映して表示させる(ステップS135)。
【0079】
以上説明した実施の形態によれば、アンケート回答装置1は、アンケート依頼情報を受け取るときと、全てのアンケート依頼情報に対してアンケートデータがアンケート依頼情報データベース13に書き込まれたときに、配信サーバ3に対して通信を確立し、データの送受信を行う。このとき、アンケート回答装置1は、ユーザが回答した入力データをアンケート依頼情報データベース13に蓄積しておき、アンケートの回答を終了したときに入力データをXML形式に変換した入力データを配信サーバ3に送信する。このため、アンケート回答装置1は、入力フォームを介して入力された内容の適否を判断した上で、アンケート依頼情報データベース13に入力データを保存し、配信サーバ3に入力データを送信するため、配信サーバ3の負荷が低減される。また、従来のようにアンケート回答装置1と配信サーバ3の間で常に通信を確立する必要がなく、通信帯域を有効に使うことができる。また、アンケート回答装置1に処理の一部を移すことにより、配信サーバ3を増設するためのコストを抑えることができるという効果がある。
【0080】
また、アンケート回答装置1は、Webページ等を含まない最低限の入力データを配信サーバ3に送信するため、配信サーバ3とアンケート回答装置1の間で確立される通信帯域の負荷が減少する。また、アンケート回答装置1が起動すると、アンケート回答装置1は、配信サーバ3に自動ログインし、配信サーバ3からアンケート一覧情報を取得して、表示部2にアンケート告知情報画面45を表示する。このため、ユーザは、起動する度に認証情報を入力しなくてもアンケート一覧情報を得ることができ、速やかにアンケートに回答することができる。
【0081】
また、ユーザは、アンケート一覧画面52に表示されたアンケート一覧より所望のアンケートを選んで回答する際に、回答が中断されたか否かを回答ステータスから知ることができる。そして、中断した時点のページからアンケートを再開するため、ユーザはアンケートを再開するページを探すための手間を掛けなくて済む。このため、中断されたアンケートを適切に選択してアンケートを再開する作業が容易となる。
【0082】
なお、アンケート回答装置1は、配信サーバ3にログインしたユーザにのみアンケートに回答できるようにしたが、認証部16、認証情報データベース17を備えない構成としても良い。この場合、ユーザは、配信サーバ3にログインしなくても、アンケートに回答することができるため、ユーザ情報の登録等を煩わしく感じるユーザからも回答を得ることができ、回答数を増やすことができるという効果がある。
【0083】
また、上述したアンケート回答システム10において、入力依頼情報を、アンケートを依頼するアンケート依頼情報とした場合について説明したが、その他の入力フォームを用いて行う処理であればアンケートに限らない。例えば、覆面調査員の調査レポート入力フォーム、業務日報入力フォーム、商品、サービスの見積システム、商品、サービスの受発注システム、ネットゲーム、学校や資格の試験(テスト)システム、掲示板等における様々なシステムにおいて、ユーザに各種の項目の入力を依頼することができる。
【0084】
また、上述した一実施の形態例における一連の処理は、ハードウェアにより実行することができるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種の機能を実行するためのプログラムをインストールしたコンピュータにより、実行可能である。例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに所望のソフトウェアを構成するプログラムをインストールして実行させればよい。
【0085】
また、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給してもよい。また、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU等の制御装置)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、機能が実現されることは言うまでもない。
【0086】
この場合のプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0087】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現される。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0088】
また、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0089】
1…アンケート回答装置、2…表示部、3…配信サーバ、4…操作部、10…アンケート回答システム、11…受信部、12…送信部、13…アンケート依頼情報データベース、14…制御部、15…画面生成部、16…認証部、17…認証情報データベース、21…アンケート依頼情報、22…入力フォーム、23…中断アイコン、31…アンケート管理データベース、32…送信部、33…ユーザ管理データベース、34…ユーザ管理部、35…集計データベース、36…集計部、37…ユーザ情報テーブル、38…アンケート一覧テーブル、39…アンケート入力画面テーブル、40…アンケート入力内容テーブル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに入力を依頼する入力依頼情報を配信し、前記入力依頼情報に対して入力された入力データを受け取る配信サーバに所定のタイミングで通信を確立し、前記配信サーバから前記所定のタイミングで受信する前記入力依頼情報を入力依頼情報データベースに書き込む受信部と、
前記入力依頼情報、及び前記入力依頼情報の各項目の入力を促す入力フォームが含まれる入力画面を生成し、前記入力画面を表示部に表示させる画面生成部と、
前記受信部に指示して前記配信サーバから受信し、前記入力依頼情報データベースに書き込まれた前記入力依頼情報を読み出して、前記画面生成部に前記入力画面の生成を指示し、前記表示部に表示された前記入力フォームに入力される前記入力データを前記入力依頼情報データベースに書き込む制御部と、
全ての前記入力依頼情報に対して前記入力データが前記入力依頼情報データベースに書き込まれた場合に、前記制御部が前記入力データを前記配信サーバに送信する指示を行うことによって、前記配信サーバに対して通信を確立し、前記入力依頼情報データベースから読み出した前記入力データを前記配信サーバに送信する送信部と、を備える
回答装置。
【請求項2】
前記制御部の指示によって前記送信部は、前記配信サーバに新たな前記入力依頼情報の有無の問い合わせを行い、新たな前記入力依頼情報がある場合に、前記受信部は、前記配信サーバから新たな前記入力依頼情報を受け取り、
前記画面生成部は、新たな前記入力依頼情報が前記配信サーバから配信されることを前記ユーザに通知し、前記入力依頼情報への入力を促す前記入力画面を生成する
請求項1に記載の回答装置。
【請求項3】
前記制御部の指示によって前記送信部は、前記配信サーバに新たな前記入力依頼情報の有無の問い合わせを行い、新たな前記入力依頼情報がある場合に、前記受信部は、前記配信サーバから新たな前記入力依頼情報を受け取り、
前記画面生成部は、一覧表示された新たな前記入力依頼情報から特定の前記入力依頼情報への選択入力を促す前記入力画面を生成する
請求項1又は2に記載の回答装置。
【請求項4】
前記画面生成部は、前記入力データの入力を中断することを指示する中断アイコンが含まれる前記入力画面を生成し、
前記制御部は、前記中断アイコンによって、前記入力データの入力中断が指示された場合、又は、前記入力画面が閉じられた場合に、途中まで入力されていた前記入力データを前記入力依頼情報データベースに書き込む
請求項1又は2に記載の回答装置。
【請求項5】
さらに、ユーザを識別する認証情報に基づいて、正規のユーザがログインしたことを認証するユーザ認証部を備え、
前記ユーザ認証部によって、前記正規のユーザがログインしたことが認証された場合に、前記制御部は、前記画面生成部を制御して、前記入力画面を前記表示部に表示させる
請求項1〜4のいずれか1項に記載の回答装置。
【請求項6】
前記ユーザに依頼する前記入力依頼情報は、アンケートを依頼するアンケート依頼情報であり、
前記入力依頼情報データベースには、前記アンケート依頼情報が書き込まれる
請求項1〜5のいずれか1項に記載の回答装置。
【請求項7】
ユーザに入力を依頼する入力依頼情報を配信し、前記入力依頼情報に対して入力された入力データを受け取る配信サーバに所定のタイミングで通信を確立し、前記配信サーバから前記所定のタイミングで受信する前記入力依頼情報を入力依頼情報データベースに書き込むステップと、
前記入力依頼情報、及び前記入力依頼情報の各項目の入力を促す入力フォームが含まれる入力画面を生成し、前記入力画面を表示部に表示させるステップと、
前記配信サーバから受信し、前記入力依頼情報データベースに書き込まれた前記入力依頼情報を読み出して、前前記入力画面の生成を指示し、前記表示部に表示された前記入力フォームに入力される前記入力データを前記入力依頼情報データベースに書き込むステップと、
全ての前記入力依頼情報に対して前記入力データが前記入力依頼情報データベースに書き込まれた場合に、前記配信サーバに対して通信を確立し、前記入力依頼情報データベースから読み出した前記入力データを前記配信サーバに送信するステップと、を備える
回答方法。
【請求項8】
入力依頼情報を配信し、前記入力依頼情報に対して入力された入力データを受け取る配信サーバと、前記配信サーバから受け取った前記入力依頼情報に対して、前記入力データを送信する回答装置と、を備えた回答システムにおいて、
前記回答装置は、
ユーザに入力を依頼する入力依頼情報を配信し、前記入力依頼情報に対して入力された入力データを受け取る配信サーバに所定のタイミングで通信を確立し、前記配信サーバから前記所定のタイミングで受信する前記入力依頼情報を入力依頼情報データベースに書き込む受信部と、
前記入力依頼情報、及び前記入力依頼情報の各項目の入力を促す入力フォームが含まれる入力画面を生成し、前記入力画面を表示部に表示させる画面生成部と、
前記受信部に指示して前記配信サーバから受信し、前記入力依頼情報データベースに書き込まれた前記入力依頼情報を読み出して、前記画面生成部に前記入力画面の生成を指示し、前記表示部に表示された前記入力フォームに入力される前記入力データを前記入力依頼情報データベースに書き込む制御部と、
全ての前記入力依頼情報に対して前記入力データが前記入力依頼情報データベースに書き込まれた場合に、前記制御部が前記入力データを前記配信サーバに送信する指示を行うことによって、前記配信サーバに対して通信を確立し、前記入力依頼情報データベースから読み出した前記入力データを前記配信サーバに送信する第1の送信部と、を備え、
前記配信サーバは、
前記入力依頼情報を記録する入力依頼データベースより、前記回答装置にログインするユーザの属性に合わせた前記入力依頼情報を読み出して、前記回答装置に前記入力依頼情報を送信する第2の送信部と、
前記回答装置から受け取った前記入力データを集計して、集計した前記入力データを集計データベースに書き込む集計部と、を備える
回答システム。
【請求項9】
ユーザに入力を依頼する入力依頼情報を配信し、前記入力依頼情報に対して入力された入力データを受け取る配信サーバに所定のタイミングで通信を確立し、前記配信サーバから前記所定のタイミングで受信する前記入力依頼情報を入力依頼情報データベースに書き込む手順、
前記入力依頼情報、及び前記入力依頼情報の各項目の入力を促す入力フォームが含まれる入力画面を生成し、前記入力画面を表示部に表示させる手順、
前記配信サーバから受信し、前記入力依頼情報データベースに書き込まれた前記入力依頼情報を読み出して、前前記入力画面の生成を指示し、前記表示部に表示された前記入力フォームに入力される前記入力データを前記入力依頼情報データベースに書き込む手順、
全ての前記入力依頼情報に対して前記入力データが前記入力依頼情報データベースに書き込まれた場合に、前記配信サーバに対して通信を確立し、前記入力依頼情報データベースから読み出した前記入力データを前記配信サーバに送信する手順と、を
コンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−164710(P2011−164710A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23500(P2010−23500)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(500175978)株式会社ゲイン (1)
【Fターム(参考)】