回線稼動状態管理装置、および回線稼動状態管理システム
【課題】企業などにおける電話回線や電話機の管理はその稼動状態や接続状況が適宜変わるため、管理者が一括して管理するのが難しいという課題がある。特に回線の休止や再稼動などに関しては回線番号の変化を伴うこともあり、その変遷を追跡して管理することが難しい。また、これらは各事業所など現場サイド単位で勝手に行われ本社にその情報が上げられずにいることも多く、そのため、よりいっそう電話機や電話回線に関する情報の管理を難しくしている。
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明は、契約回線や仮想回線にIDを付与し、そのIDと紐付けて当該回線が休止中か稼動中かを管理することで稼動状態が変化した回線の同一性を識別し、上記のような回線番号の変化を伴う変遷も追跡管理することができる回線稼動状態管理装置を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明は、契約回線や仮想回線にIDを付与し、そのIDと紐付けて当該回線が休止中か稼動中かを管理することで稼動状態が変化した回線の同一性を識別し、上記のような回線番号の変化を伴う変遷も追跡管理することができる回線稼動状態管理装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話回線の稼動状態などの管理を効率的に行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電話の開通に関しては、電話会社と契約し、その契約によって得られる契約回線に対して電話機、あるいはFAX送受信機や電話交換機などを接続することで行われる。また企業などにおいては、複数の電話機を設置し接続する必要があることが多く、その場合、例えば一本の契約回線を複数の仮想回線として運用するなどし、それぞれに電話機を接続することができるようにもなっている。
【0003】
また、企業では事業所の増築や拡大などに伴って電話線の開通や電話機の接続が追加的に行われたり、あるいは使われなくなった電話回線の休止や、逆に休止中の電話回線の再稼動なども頻繁に行われたりしている。そして、このように稼動状態(使用中か休止中か)や接続状況(接続場所や回線番号等)が適宜変わる電話回線や電話機の管理に関しては、例えばその企業のネットワーク設備管理者や総務の担当者などに任されていた。また、下記特許文献1には、構内交換機に接続された複数の電話機の月額料金に関して、データベースの情報を参照し計算、管理する装置に係る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−327095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし電話回線や電話機の管理は、前述の通りその稼動状態や接続状況が適宜変わるため、管理者が一括して管理するのが難しいという課題がある。特に回線の休止や再稼動などに関しては、例えば以前東京事業所にて回線番号「03−xxxx−cccc」で使用していた休止中の契約回線を、大阪事業所にて別の回線番号「06−zzzz−dddd」で再稼動させて利用する、と言う具合に回線番号の変更を伴うこともあり、その変遷を追跡して管理することが難しい。
【0006】
また、このような契約回線の利用形態の変更などは各事業所など現場サイド単位で勝手に行われ本社にその情報が上げられずにいることも多く、そのため、よりいっそう電話機や電話回線に関する情報の管理を難しくしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、契約回線や仮想回線にIDを付与し、そのIDと紐付けて当該回線が休止中か稼動中かを管理することで、稼動状態が変化してもその回線の同一性を識別し、上記のような回線番号の変化を伴うような回線に関する各種情報の変遷も容易に追跡管理することができる回線稼動状態管理装置を提供する。
【0008】
具体的には、複数の電話回線の稼動状態情報を管理するための回線稼動状態管理装置であって、回線番号を入力するための回線番号入力部と、回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する稼動状態入力部と、回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを、稼動状態と関連付けて保持する稼動状態保持部と、前記局線IDを必要に応じて生成する局線ID生成部と、を有する回線稼動状態管理装置を提供する。
【0009】
また、さらに本発明は、上記稼動状態を局線IDと関連付けて管理されている回線に係る複数の電話機の設置場所も管理できるよう構成した回線稼動状態管理装置や、当該回線が実体回線なのか仮想回線なのかを識別して管理できるよう構成した回線稼動状態管理装置なども提供する。また、当該回線がダイレクトインであるのか交換機収容であるのかその用途を識別して管理できるよう構成した回線稼動状態管理装置、あるいは当該回線が利用している交換機などに関する設備情報も合わせて管理することができる回線稼動状態管理装置も提供する。
【0010】
また、さらに上記一の局線IDで識別される回線の稼動状態に変化があった場合に、その局線IDで示される回線の変化前の情報を保持することで、局線IDを参照してその稼動状態や回線番号、設置場所、回線種別、用途や設備の変化を履歴として把握できる機能を備えた回線稼動状態管理装置も提供する。
【0011】
また、電話回線の電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報、及びそれに基づく売上情報を利用して、上記の稼動状態やその他の情報を回線稼動状態管理装置に入力する機能を備える回線稼動状態管理システムも提供する。
【0012】
具体的には、電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける受注情報受付部と、受付けた受注情報を蓄積する受注情報蓄積部と、を有する受注情報蓄積装置と、受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける売上情報受付部と、受け付けた売上情報を蓄積する売上情報蓄積部と、受け付けた売上情報に含まれる電話回線の情報を上記記載の回線稼動状態管理装置に入力する情報入力部と、を有する売上情報蓄積装置と、上記記載の回線稼動状態管理装置と、からなる回線稼動状態管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
以上のような構成を備える本発明によって、回線の休止/再稼動によって電話機の接続エリアの変更などが行われたりして回線番号が変わったとしても、局線IDを参照することでその変遷も含めてユーザは容易にそれら情報を一括して管理し把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1の回線稼動状態管理装置にて保持されている情報をもとに表示される管理画面の一例を表す図
【図2】実施例1の回線稼動状態管理装置にて保持されている情報をもとに表示される管理画面の、別の一例を表す図
【図3】実施例1の回線稼動状態管理装置における機能ブロックの一例を表す図
【図4】実施例1の回線稼動状態管理装置の稼動状態保持部にて保持されているデータテーブルの一例を表す概念図
【図5】実施例1の回線稼動状態管理装置におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図6】実施例1の回線稼動状態管理装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
【図7】実施例2の回線稼動状態管理システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図8】実施例2の回線稼動状態管理システムの受注情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図9】実施例2の回線稼動状態管理システムの売上情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図10】実施例1の回線稼動状態管理装置による設置場所情報を利用した画面表示の一例を表す図
【図11】実施例1の回線稼動状態管理装置による契約回線の設置場所の分配シミュレーションを行うためのGUI画面の一例を表す図
【図12】実施例1の回線稼動状態管理装置によって表示される稼動状態の時間経過による変化を確認するためのGUI画面の一例を表す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0016】
なお実施例1は、主に請求項1から6、8などについて説明する。また実施例2は、主に請求項7、9について説明する。
【0017】
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例の回線稼動状態管理装置にて保持されている情報をもとに表示される管理画面の一例を表す図である。この図にあるように、例えばユーザ(回線契約者など)がネット接続端末などに契約者名などの検索キーを入力すると、その契約者が契約している電話回線の回線種別、回線番号、そして、その回線に接続されている電話機がどの場所に設置されているか等の情報が表示され、その内容を知ることができる。また、「稼動状態」の欄を参照することで、その契約回線や仮想回線が現在稼動中(有効)であるのか、休止中であるのかを知ることができる。
【0018】
そして、さらに局線IDを参照することで、例えば図中の「L0064」で識別される回線については2つのレコードが存在することが分かる。そして一方の設置場所が「東京営業所」で回線番号が「03−xxxx−cccc」であるレコードは稼動状態が現在休止中であり、他方の「大阪営業所」の回線番号「06−zzzz−dddd」のレコードは稼動中(有効)であることが判別できる。これによりユーザは、両者が同一の契約回線であること、そしてこの回線は電話機の設置場所が変更され回線番号が変更されていることなどその変遷経過を容易に知ることができる。また、このレコードに関して図示しない情報入力の日付等を関連付けて保持するよう構成しても良い。
【0019】
また、ここで図1に示す画面上部にある「設備情報」タブをクリックすると、例えば図2に示すようなその電話機に関連する設備に関する情報が表示され、例えば電話回線の交換機(電話主装置)などの設置場所やその空きポートの数などの情報を確認することができる。また、これを参照して例えば回線の休止や新規回線契約を行わずとも空きポートに電話機を追加することが出来るか否かなどを容易に知ることができる。
【0020】
<機能的構成>
図3は、本実施例の回線稼動状態管理装置や後述する回線稼動状態管理システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、以下に記載する本回線稼動状態管理装置の各構成要件は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザーインターフェースなどが挙げられる。
【0021】
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、インターフェースを介して入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。また、この発明はシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0022】
そしてこの図3にあるように、本実施例の「回線稼動状態管理装置」(0300)は、「回線番号入力部」(0301)と、「稼動状態入力部」(0302)と、「稼動状態保持部」(0303)と、「局線ID生成部」(0304)と、を有する。
【0023】
「回線番号入力部」(0301)は、回線番号を入力するための機能を有し、例えば各種入力デバイスやGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)、あるいは外部装置から情報を取得する通信機構などで実現することができる。また「回線番号」とは、電話接続において接続先の電話機などを特定するための番号をいい、例えば「03−1234−5678」などの番号が挙げられる。しかし前述のように、同一の契約回線であってもこれら電話機などの設置場所を例えば東京から大阪などに変更すると、回線番号の変更を伴うことになる。そのため、この回線番号から契約回線の異同や上記設置場所の変更などを知ることは難しい。そこで、本実施例では後述する局線ID生成部によって局線IDを自動的に生成し、それによって回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を判断することができるよう構成したことを特徴する。
【0024】
なお、回線番号で特定される接続先の機器は、電話機以外にも、FAX送受信機や電話交換機などが挙げられる。
【0025】
また、ここで回線番号の異同にかかわらず同一性を判断する対象となる「回線」とは、電話会社などとの契約によって得られる回線をいい、実体回線のほか仮想回線も含まれる。そして、この回線は、前述のように同一の契約に基づく回線であっても例えば大阪と東京などその利用範囲が変わることで回線番号がことなることを特徴とする。また、この回線には、IP(インターネットプロトコル)電話などの電話機が接続される回線であっても良い。
【0026】
「稼動状態入力部」(0302)は、回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する機能を有し、例えば各種入力デバイスやGUI、あるいは外部装置から情報を取得する通信機構などで実現することができる。なお「回線が稼動中」とは、その回線に対して電話機などが接続され、電話接続可能な状態となっていることを示し、「回線が休止中」とは、その回線に対して電話機などが接続されておらず、電話接続されない回線であることを示す。なおここでいう回線とは、実体回線でも良いし仮想回線であっても良い。
【0027】
また、回線の稼動状態として、例えば回線契約の解除、すなわちすでに回線自体が存在しないような状態も含まれて良い。このような「契約が解除済み」との稼動状態も含めて入力、保持することで、現在までにあった契約の履歴全てを管理することができる。
【0028】
「稼動状態保持部」(0303)は、局線IDを、稼動状態と関連付けて保持する機能を有し、例えばHDDやフラッシュメモリ、あるいは光学記録メディアとそのドライブ装置などの各種記録装置によって実現できる。そして、「局線ID」とは、回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDをいう。
【0029】
図4は、この稼動状態保持部にて保持されているデータテーブルの一例を表す概念図である。この図にあるように、例えば局線ID「L0064」に関して、レコードが2つ存在し、回線番号が「03−xxxx−cccc」の稼動状態は「休止」であり、他方の回線番号が「06−zzzz−dddd」の稼動状態は「稼動中」である旨が示されている。これを参照することで、回線番号が異なっていても両者の使用する契約回線が同一であることを容易に知ることができる。またこのデータテーブルには、その他、回線種別が何であるか(専用線や高度情報通信線、仮想回線など)を示す回線種別や、当該回線番号の用途(例えばインターネット用やサポート用など)や、契約電話会社、引込線IDなども関連付けて保持されていても良い。そして、稼動状態に加えてこのような情報が局線IDと関連付けられてデータテーブルにて保持されることで、ユーザはさらにその回線の状況について詳細に知ることができるようになる。
【0030】
また、このデータテーブルには、詳細は後述するようにその回線番号で電話接続される電話機などの設置場所を示す情報が含まれていても良い。さらに電話主装置などに関する情報が保持されていても良い。この電話主装置に関しては、例えばその接続可能ポート数や現在利用されているポート数などの情報が含まれ、それらを参照することで、電話主装置に対する電話機などの追加可能有無などを容易に知ることもできる。
【0031】
また、稼動状態入力部にて「回線の契約解除」などの契約回線が消滅することを示す稼動状態が入力された場合、この稼動状態保持部では、それに関連する局線IDを抹消とし以降管理しないよう構成し、また後述する局線ID生成部にて当該局線IDが再利用されるようにしても良い。あるいは抹消せず該当レコードをクローズ(項目内用の更新不可)として以降も管理が継続されるよう構成し、契約解除も含めた履歴の確認ができるよう構成しても良い。
【0032】
以上のように局線IDを参照することで、たとえ電話機設備が移動などして回線番号が変わっていたとしても、回線の同一性を識別することができ、回線そのものの管理を行うことができる。また、レコードのその他の項目を参照して、その回線種別や用途、接続された電話機などの設置場所を知ることなどもできる。
【0033】
そして、本実施例の回線稼動状態管理装置は、次の「局線ID生成部」の機能によって、この局線IDを機械的に生成し、回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を識別できるIDの付与を正確に行えるよう構成したことを特徴とする。
【0034】
「局線ID生成部」(0304)は、前記局線IDを必要に応じて生成する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、局線ID生成プログラムによって実現することができる。具体的に、この局線IDの生成は、例えば新規開通や回線番号の追加(仮想回線を利用した追加も含む)を伴う場合には、その回線番号に対して新たな局線IDを割り当てる構成とし、変更の際には以前の局線IDをそのまま使い新しいIDを割り当てない構成とする方法などが挙げられる。また、その割り当てに際しては、例えば乱数表など利用してIDが重複しないようにランダムに局線IDを生成し割り当てる方法や、000001などから順に重複しないよう局線IDを割り当てていく方法などが挙げられる。
【0035】
そしてこのように局線IDを生成することで、回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を識別することができる。
【0036】
また、本実施例の回線稼動状態管理装置の稼動状態保持部は、図示しない「履歴保持手段」をさらに有していても良い。この「履歴保持手段」は、稼動状態入力部に対する入力によって一の局線IDで識別される回線の稼動状態に変化があった場合に、その局線IDで示される回線の変化前の情報を保持する機能を有し、例えばある「休止中」の局線IDと同一の局線IDについて「稼動中」との稼動状態が入力された場合に、回線稼動状態管理データベース内に保持されている、その休止中の局線IDに係るレコードを残したまま、新たに同一の局線IDについて「稼動中」とのレコードを追加して記録する、という具合である。また、その際には更新日時情報などを追加することで、最新のステータスを知ることができるようにすると良い。
【0037】
このように局線IDを参照して、その回線の利用履歴や以前の利用状況および現在の利用状況などを容易に知ることができるようになる。
【0038】
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、回線に係る各種情報を効率的に管理するため、図示しない「設置場所情報保持部」や「回線種別情報保持部」、「用途情報保持部」、「設備情報保持部」など、HDDやフラッシュメモリなどの記録媒体で実現される構成要件をさらに有していても良い。
【0039】
「設置場所情報保持部」は、回線番号と対応付けてその回線番号で示される端末装置の設置場所を示す情報である設置場所情報を保持する機能を有する。このようにして、稼動中の電話機やFAX、電話交換機などがどこに設置されているのか、あるいは局線IDおよび休止中の稼動状態を参照して以前どこに設置されていたかなどを容易に把握することができる。
【0040】
また、この設置場所情報保持部にて保持されている設置場所情報を利用して、本実施例の回線稼動状態管理装置は以下のような表示を行い、ユーザに情報を提供しても良い。
【0041】
図10は、本実施例の回線稼動状態管理装置による設置場所情報を利用した画面表示の一例を表す図である。この図10(a)にあるように、例えば画面上に日本地図や地域地図などを表示し、上記設置場所情報を利用して、その地図上の電話機などの設置場所に回線番号や局線IDを重ねて表示する、という具合である。このようにしてユーザは視覚的に容易にどの回線がいずれの場所で利用されているかを知ることができる。
【0042】
また、図10(b)にあるように、地図の替わりにオフィスなどの見取り図を表示し、同様に設置場所情報を参照してその見取り図上に回線番号や局線IDを表示するよう構成しても良い。また、この見取り図上には、電話回線用のモジュラージャックなどの位置も合せて表示されるよう構成しても良い。また、後述するように回線ごとの発着信の履歴を保持しその履歴を参照することで、この見取り図上の回線番号の表示を利用履歴に応じて区別して表示する(例えば利用回数の多い回線番号を強調表示など)よう構成しても良い。
【0043】
「回線種別情報保持部」は、回線番号と対応付けて、その回線が実体回線なのか仮想回線なのかを示す回線種別情報を保持する機能を有する。また「用途情報保持部」は、回線番号と対応付けてその回線がダイレクトインであるのか交換機収容であるのかを示す用途情報を保持する機能を有する。このようにして稼動中の回線などに関して実体回線か仮想回線を知ることができ、例えば実体回線であれば新たに仮想回線として契約し直し簡単に利用可能な回線を増やすことができるか、などを容易に判断することができるようになる。
【0044】
「設備情報保持部」は、回線番号と対応付けてその回線が利用している設備に関する情報である設備情報を保持する機能を有する。この「設備情報」は、例えば電話回線の交換機などの空きポート数の情報なども含む。したがって、これを参照して例えば回線の休止や新規回線契約を行わずとも空きポートに電話機を追加することが出来るか否かなどを容易に知ることもできる。
【0045】
<その他の機能1>
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、さらに以下のような機能を備えていても良い。例えば、稼働中の電話機に所定の装置を装着するなどして、各回線の利用状況を示す情報(回線の発着信日時や発着信回数、発着信相手の識別情報など)を取得し、その取得した情報を上記図4に示すようなデータテーブル内の該当レコードに記録するよう構成する。
【0046】
そして、ユーザからの回線利用状況の確認命令をGUIなどを介して受付けると、回線番号や局線IDを並べてリスト化した画面を表示したり図10に示すような地図やオフィス見取り図などに回線番号を配した画面を表示したりする。そしてデータテーブルに保持されている例えば直近1ヶ月間での各回線の利用状況を示す情報を参照し、その利用回数の多寡などに応じて画面上の回線番号や局線IDを色分け表示して表示する。あるいは、発着信日時の情報を利用して、直近1ヶ月の利用状況を1分間の時間軸で再現するよう、利用状況の再現中に利用されている画面上の回線番号や局線IDを点滅表示させるなどする、という具合である。
【0047】
このようにして、ユーザはいずれの回線に利用が集中しているのか、あるいは時間経過の中でどのような感じで回線の利用が集中、分散されているのかなどを容易に知ることができ、そこから新規回線を追加契約すべきか、あるいはいずれの回線を休止にすることができるか、などを判断することができる。
【0048】
<その他の機能2>
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、さらに以下のような機能を備えていても良い。例えば、図11(a)に示すように地図画像などを表示し、前述の設置場所情報を利用して、地図上の設置場所ごとに回線番号や局線IDを分けて表示する。そして、ここで例えば東京営業所ではあまり利用されていない回線があり、逆に大阪営業所では利用回線数が足りないなどの場合、ユーザは入力デバイスを操作して、その地図の東京営業所に分類表示されている一の回線番号などを、ドラッグドロップで地図上の大阪営業所の表示枠内に移動させる。
【0049】
すると、例えば「大阪営業所は全て回線が統合サービスデジタル回線であるためアナログ接続できない」など設置場所ごとの設置条件情報を本実施例の回線稼動状態管理装置に登録しておき、それを参照することで、上記ドラッグドロップされた回線番号が実際にその設置場所に移転可能かなどを判断する。そして図11(b)に示すようにその判断結果を表示する、という具合である。
【0050】
このようにして、ユーザは視覚的に容易に把握できるかたちで契約回線の設置場所の分配シミュレーションを行うことができる。
【0051】
<その他の機能3>
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、さらに以下のような機能を備えていても良い。例えば、回線に接続される電話機などがリース(レンタル)である場合、そのリース期限を図4に示すようなデータテーブルの該当レコードに記録、保持する。そして本実施例の回線稼動状態管理装置は、現在年月日情報を例えば定期的に取得し、そのリース期限が過ぎているレコードに関しては、稼動状態を「休止中」に自動変更する、という具合である。
【0052】
また、図12(a)に示すように、例えば保持されているデータテーブルの各項目情報をリストにして画面上に表示する際に、時間バーを合せて表示するよう構成する。そして時間バーのカーソルαを移動させることで、上記リース期限情報を参照してその時間バーのカーソルで指定された時間における稼動状態を、例えば図12(b)に示すよう表示する。このようにして、ユーザは、例えば三ヵ月後には局線ID「L0140」の回線に接続されている電話機のリース期限が過ぎてその回線は休止中になることなどを知ることができる。
【0053】
<ハードウェア構成>
図5は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、回線稼動状態管理装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用して局線IDを利用した回線の稼動状態の管理処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0054】
この図にあるように、回線稼動状態管理装置は、局線ID生成部である「CPU」(0501)と、「主メモリ」(0502)と、を備えている。また稼動状態保持部である「HDD」(0503)や、回線番号入力部および稼動状態入力部である「UI(ユーザーインターフェース)」(0504)なども備えていると良い。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0055】
また、「主メモリ」にはプログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従い各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「HDD」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
【0056】
ここで、ある事業所において電話機を新規に設置することになり、電話会社との契約によって回線が開通した。そして事業所内に実際に電話機が設置され回線番号等が割り当てられると、「UI」を介してその電話機の回線番号や回線の新規開通である旨を示す情報が入力され、それら情報が「主メモリ」のアドレス1、2に格納される。すると「CPU」は局線ID生成プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって以下の処理を実行する。
【0057】
まず、アドレス2に格納されている情報が回線の新規開通や仮想回線による回線追加である旨を示す情報であるか確認する。そして、その旨を示す情報であった場合、「HDD」に蓄積されている回線稼動状態管理データベースを参照して、そこで現在利用されている局線IDと重複しないIDを、例えばID内の数字を+1ずつするなどの所定の生成ルールにしたがって生成する。そして、生成した局線IDを「主メモリ」のアドレス3に格納する。
【0058】
そして、「主メモリ」のアドレス1に格納されている回線番号とアドレス3に格納されている局線IDを関連付け、また、その電話機の設置場所や回線種別などの情報も入力されていればそれら情報も関連付けて、かつその稼動状態を稼動中と設定し、「HDD」に蓄積されている回線稼動状態管理データベースに新たなレコードとして追加する。
【0059】
その後、その電話機が使われなくなり電話機が外されるなどすると、「UI」を介してその回線番号と稼動状態が「休止中」である旨を示す情報が入力され、「主メモリ」のアドレス1と2にそれら情報が格納される。そして「CPU」の論理演算処理によって回線番号をキーとする回線稼動状態管理データベースの検索処理が実行され、該当するレコードとその局線IDが特定される。そして当該局線IDに関連付けられた稼動状態が「休止中」に変更されレコードが更新される。また、その際に情報の更新日時も合せて入力されることで、どのレコードが最新のものか判断できるよう構成すると良い。
【0060】
またその後、電話機を新たに設置する必要などが生じた場合、「UI」を介して現在の稼動状態が休止中の回線を検索する要求が入力される。すると「CPU」の論理演算処理によって回線稼動状態管理データベースが検索され、最新の稼動状態が「休止中」のレコードが抽出される。そして、そこで抽出されたレコードの契約回線の中から新規に電話を設置する回線が決められ、電話会社との更新契約によって新たな回線番号が設定された場合、その新しい回線番号やその局線IDを示す情報が「UI」を介して入力される。すると、その局線IDと回線番号を関連付け、さらにその稼動状態を「稼動中」とするレコードが「HDD」の回線稼動状態管理データベースに新たなレコードとして追加される。
【0061】
このようにして、回線稼動状態管理データベース内に、局線IDをキーとして回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を識別することができるレコードを記録することができる。
【0062】
<処理の流れ>
図6は、本実施例の回線稼動状態管理装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0063】
この図にあるように、まず、回線番号がUIなどを介して入力され(ステップS0601)、かつその回線が稼動中であるか、休止中であるかが入力される(ステップS0602)と、回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを必要に応じて生成し(ステップS0603)、その生成した局線IDと稼動状態とを関連付けてデータベースに記録し保持する(ステップS0604)。
【0064】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の回線稼動状態管理装置によって、回線の休止/再稼動によって電話機の接続エリアの変更などが行われたりして回線番号が変わったとしても、局線IDを参照することでその変遷も含めてユーザは容易にそれら情報を一括して管理し把握することができる。
【0065】
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は、回線の開設などに関する工事の受注、およびその受注で発生した売上に関する情報を利用して、上記実施例の回線稼動状態管理装置に対して稼動状態や回線番号、あるいは設置場所情報、回線種別情報、用途情報、設備情報などを入力する機能を備える回線稼動状態管理システムである。
【0066】
<機能的構成>
図7は、本実施例の回線稼動状態管理システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の回線稼動状態管理システムは、「受注情報蓄積装置」(0710)と、「売上情報蓄積装置」(0720)と、上記実施例の「回線稼動状態管理装置」(0700)と、からなる。なお、「回線稼動状態管理装置」は、上記実施例にてその機能などを記載済みであるので、その説明は省略する。
【0067】
そして、まず「受注情報蓄積装置」(0710)は、図7に示すように「受注情報受付部」(0711)と、「受注情報蓄積部」(0712)と、を有する。
【0068】
「受注情報受付部」(0711)は、電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける機能を有し、例えばOCR(光学式文字読取装置)やその他の情報読取装置を利用して受注伝票画像を読取り、そこに記載された情報を受付けたり、あるいは所定の入力フォームを有するGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)画面を介して情報の入力を受付たりする、という具合である。ここで、回線の契約者を識別する情報や、回線が新規開設なのか休止中の回線の再稼動による開設なのかを示す情報などを取得することができる。またここで一の受注に関する上記各種情報を紐付けて管理するため、受注IDも入力受付け、あるいは自動生成すると良い。
【0069】
「受注情報蓄積部」(0712)は、受付けた受注情報を蓄積する機能を有し、例えばHDDやフラッシュメモリなどで実現することができる。そしてここで蓄積された受注情報が、後述する売上情報と関連付けられ上記実施例の回線稼動状態管理装置に入力されることになる。
【0070】
続いて、「売上情報蓄積装置」の機能ブロックについて、図7を用いて説明する。この図にあるように、「売上情報蓄積装置」(0720)は、「売上情報受付部」(0721)と、「売上情報蓄積部」(0722)と、「情報入力部」(0723)と、からなる。
【0071】
「売上情報受付部」(0721)は、受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける機能を有し、前述の受注情報受付部と同様にOCRやGUI画面などで実現することができる。ここで、具体的に受注に基づいて実際に開設、追加などされた回線に関する情報、例えば契約の際など割り当てられた回線番号や、その回線番号で電話接続される電話機などの設置場所情報、あるいは用途情報や設備情報などを、その売上のもとになった受注の受注IDと関連付けて受付ける、という具合である。
【0072】
「売上情報蓄積部」(0722)は、受け付けた売上情報を蓄積する機能を有し、例えばHDDやフラッシュメモリなどで実現することができる。そして「情報入力部」(0723)は、上記蓄積された売上情報に含まれる電話回線の情報を、上記関連付けられた受注情報と共に上記実施例の回線稼動状態管理装置に入力する、という具合である。
【0073】
このようにして、回線開設や追加などの受注、およびその受注によって発生した売上情報を利用して、回線番号の異同に関わらず回線を管理するためのデータベースが自動的に構築することができる。
【0074】
<ハードウェア構成>
図8は、上記受注情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す概略図であり、図9は上記売上情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す図である。なお、上記回線稼動状態管理装置におけるハードウェア構成の一例については、図5を用いて既に記載済みであるのでその詳細な説明は省略する。そして、これら図8,9を利用して本実施例の回線管理のシステムの各ハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0075】
この図8にあるように、受注情報蓄積装置は、各種演算処理を行うための「CPU」(0801)と、「主メモリ」(0802)と、を備えている。また受注情報蓄積部である「HDD」(0803)や、受注情報受付部である「UI」(0804)なども備えていると良い。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0076】
ここで、ある事業所において電話機を新規に設置することになり、例えば委託業者などがその開設を依頼される。すると、委託業者は受注伝票を作成し、この受注情報蓄積装置の「UI」に接続されたOCRにその受注伝票を読取らせる。すると、「CPU」は受注情報受付プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって読取った受注伝票の画像情報から回線の契約者を識別する情報や回線が新規開設なのか休止中の回線の再稼動による開設なのかを示す情報などを読取る。また、それらを一に紐付けて管理するための受注IDを取得し、「主メモリ」に格納する。そして、その「主メモリ」に格納したそれらの情報を関連付け、「HDD」内の受注情報データベースに記録する、という具合である。
【0077】
そして、この受注情報蓄積部に蓄積された受注情報に関連する受注に応じて、実際に回線の開通などが行われることで生じうる売上に関する情報を、次の図9に示す売上情報蓄積装置で蓄積することになる。
【0078】
そして図9に示すように売上情報蓄積装置は、各種演算処理を行うための「CPU」(0901)と、「主メモリ」(0902)と、を備えている。また売上情報蓄積部である「HDD」(0903)や、売上情報受付部である「UI」(0904)、また情報入力部である「通信回路」(0905)なども備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0079】
ここで、前述の回線開設などの受注に応じて実際に回線契約や電話機の設置などが行われる。その後、この売上情報蓄積装置が起動されると、「CPU」は売上情報受付プログラムを解釈し、それにしたがって例えばUIであるディスプレイにデータ入力用のGUI画面を表示する。そしてその各入力欄に、契約の際など割り当てられた回線番号や、その回線番号で電話接続される電話機などの設置場所情報、あるいは用途情報や設備情報などが、その売上のもとになった受注の受注IDと関連付けて入力される。そして、その受注IDをキーとして、受注情報蓄積部が外部の装置であれば「通信回路」から受注情報のリクエストを出力し、受注IDに応じて返信されてきた各種受注情報を取得する。
【0080】
すると、それら情報は「主メモリ」に格納され、売上情報として「HDD」に記録される。また、受注IDと関連付けて、別途売上IDを付し「HDD」に記録されるよう構成しても良い。
【0081】
つづいて、例えば「UI」である情報送信ボタンなどの押下に応じて「CPU」は情報入力プログラムを解釈し、一の受注IDや売上IDに紐付けられている各種売上情報や受注情報を「通信回路」から回線稼動状態管理装置に対して出力する。そして回線稼動状態管理装置では、このようにして受注情報および売上情報をもとに入力され回線に関する各種情報をデータベースとして保持、管理し、その後の回線の稼動状態の変更なども局線IDを利用して前述のように管理する、という具合である。
【0082】
なお、上記例では「受注情報蓄積装置」、「売上情報蓄積装置」、そして「回線稼動状態管理装置」を別々のハードウェア装置として記載したが、一のハードウェア装置に上記各装置の機能が実装されていても構わない。
【0083】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の回線稼動状態管理システムでは、回線の開設などに関する工事の受注、およびその受注で発生した売上に関する情報を利用して、上記実施例の回線稼動状態管理装置に対して稼動状態や回線番号、あるいは設置場所情報、回線種別情報、用途情報、設備情報などを含み回線を管理するためのデータベースを自動的に構築することができる。
【符号の説明】
【0084】
0300 回線稼動状態管理装置
0301 回線番号入力部
0302 稼動状態入力部
0303 稼動状態保持部
0304 局線ID生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話回線の稼動状態などの管理を効率的に行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電話の開通に関しては、電話会社と契約し、その契約によって得られる契約回線に対して電話機、あるいはFAX送受信機や電話交換機などを接続することで行われる。また企業などにおいては、複数の電話機を設置し接続する必要があることが多く、その場合、例えば一本の契約回線を複数の仮想回線として運用するなどし、それぞれに電話機を接続することができるようにもなっている。
【0003】
また、企業では事業所の増築や拡大などに伴って電話線の開通や電話機の接続が追加的に行われたり、あるいは使われなくなった電話回線の休止や、逆に休止中の電話回線の再稼動なども頻繁に行われたりしている。そして、このように稼動状態(使用中か休止中か)や接続状況(接続場所や回線番号等)が適宜変わる電話回線や電話機の管理に関しては、例えばその企業のネットワーク設備管理者や総務の担当者などに任されていた。また、下記特許文献1には、構内交換機に接続された複数の電話機の月額料金に関して、データベースの情報を参照し計算、管理する装置に係る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−327095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし電話回線や電話機の管理は、前述の通りその稼動状態や接続状況が適宜変わるため、管理者が一括して管理するのが難しいという課題がある。特に回線の休止や再稼動などに関しては、例えば以前東京事業所にて回線番号「03−xxxx−cccc」で使用していた休止中の契約回線を、大阪事業所にて別の回線番号「06−zzzz−dddd」で再稼動させて利用する、と言う具合に回線番号の変更を伴うこともあり、その変遷を追跡して管理することが難しい。
【0006】
また、このような契約回線の利用形態の変更などは各事業所など現場サイド単位で勝手に行われ本社にその情報が上げられずにいることも多く、そのため、よりいっそう電話機や電話回線に関する情報の管理を難しくしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、契約回線や仮想回線にIDを付与し、そのIDと紐付けて当該回線が休止中か稼動中かを管理することで、稼動状態が変化してもその回線の同一性を識別し、上記のような回線番号の変化を伴うような回線に関する各種情報の変遷も容易に追跡管理することができる回線稼動状態管理装置を提供する。
【0008】
具体的には、複数の電話回線の稼動状態情報を管理するための回線稼動状態管理装置であって、回線番号を入力するための回線番号入力部と、回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する稼動状態入力部と、回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを、稼動状態と関連付けて保持する稼動状態保持部と、前記局線IDを必要に応じて生成する局線ID生成部と、を有する回線稼動状態管理装置を提供する。
【0009】
また、さらに本発明は、上記稼動状態を局線IDと関連付けて管理されている回線に係る複数の電話機の設置場所も管理できるよう構成した回線稼動状態管理装置や、当該回線が実体回線なのか仮想回線なのかを識別して管理できるよう構成した回線稼動状態管理装置なども提供する。また、当該回線がダイレクトインであるのか交換機収容であるのかその用途を識別して管理できるよう構成した回線稼動状態管理装置、あるいは当該回線が利用している交換機などに関する設備情報も合わせて管理することができる回線稼動状態管理装置も提供する。
【0010】
また、さらに上記一の局線IDで識別される回線の稼動状態に変化があった場合に、その局線IDで示される回線の変化前の情報を保持することで、局線IDを参照してその稼動状態や回線番号、設置場所、回線種別、用途や設備の変化を履歴として把握できる機能を備えた回線稼動状態管理装置も提供する。
【0011】
また、電話回線の電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報、及びそれに基づく売上情報を利用して、上記の稼動状態やその他の情報を回線稼動状態管理装置に入力する機能を備える回線稼動状態管理システムも提供する。
【0012】
具体的には、電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける受注情報受付部と、受付けた受注情報を蓄積する受注情報蓄積部と、を有する受注情報蓄積装置と、受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける売上情報受付部と、受け付けた売上情報を蓄積する売上情報蓄積部と、受け付けた売上情報に含まれる電話回線の情報を上記記載の回線稼動状態管理装置に入力する情報入力部と、を有する売上情報蓄積装置と、上記記載の回線稼動状態管理装置と、からなる回線稼動状態管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
以上のような構成を備える本発明によって、回線の休止/再稼動によって電話機の接続エリアの変更などが行われたりして回線番号が変わったとしても、局線IDを参照することでその変遷も含めてユーザは容易にそれら情報を一括して管理し把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1の回線稼動状態管理装置にて保持されている情報をもとに表示される管理画面の一例を表す図
【図2】実施例1の回線稼動状態管理装置にて保持されている情報をもとに表示される管理画面の、別の一例を表す図
【図3】実施例1の回線稼動状態管理装置における機能ブロックの一例を表す図
【図4】実施例1の回線稼動状態管理装置の稼動状態保持部にて保持されているデータテーブルの一例を表す概念図
【図5】実施例1の回線稼動状態管理装置におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図6】実施例1の回線稼動状態管理装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
【図7】実施例2の回線稼動状態管理システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図8】実施例2の回線稼動状態管理システムの受注情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図9】実施例2の回線稼動状態管理システムの売上情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図10】実施例1の回線稼動状態管理装置による設置場所情報を利用した画面表示の一例を表す図
【図11】実施例1の回線稼動状態管理装置による契約回線の設置場所の分配シミュレーションを行うためのGUI画面の一例を表す図
【図12】実施例1の回線稼動状態管理装置によって表示される稼動状態の時間経過による変化を確認するためのGUI画面の一例を表す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0016】
なお実施例1は、主に請求項1から6、8などについて説明する。また実施例2は、主に請求項7、9について説明する。
【0017】
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例の回線稼動状態管理装置にて保持されている情報をもとに表示される管理画面の一例を表す図である。この図にあるように、例えばユーザ(回線契約者など)がネット接続端末などに契約者名などの検索キーを入力すると、その契約者が契約している電話回線の回線種別、回線番号、そして、その回線に接続されている電話機がどの場所に設置されているか等の情報が表示され、その内容を知ることができる。また、「稼動状態」の欄を参照することで、その契約回線や仮想回線が現在稼動中(有効)であるのか、休止中であるのかを知ることができる。
【0018】
そして、さらに局線IDを参照することで、例えば図中の「L0064」で識別される回線については2つのレコードが存在することが分かる。そして一方の設置場所が「東京営業所」で回線番号が「03−xxxx−cccc」であるレコードは稼動状態が現在休止中であり、他方の「大阪営業所」の回線番号「06−zzzz−dddd」のレコードは稼動中(有効)であることが判別できる。これによりユーザは、両者が同一の契約回線であること、そしてこの回線は電話機の設置場所が変更され回線番号が変更されていることなどその変遷経過を容易に知ることができる。また、このレコードに関して図示しない情報入力の日付等を関連付けて保持するよう構成しても良い。
【0019】
また、ここで図1に示す画面上部にある「設備情報」タブをクリックすると、例えば図2に示すようなその電話機に関連する設備に関する情報が表示され、例えば電話回線の交換機(電話主装置)などの設置場所やその空きポートの数などの情報を確認することができる。また、これを参照して例えば回線の休止や新規回線契約を行わずとも空きポートに電話機を追加することが出来るか否かなどを容易に知ることができる。
【0020】
<機能的構成>
図3は、本実施例の回線稼動状態管理装置や後述する回線稼動状態管理システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、以下に記載する本回線稼動状態管理装置の各構成要件は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザーインターフェースなどが挙げられる。
【0021】
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、インターフェースを介して入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。また、この発明はシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0022】
そしてこの図3にあるように、本実施例の「回線稼動状態管理装置」(0300)は、「回線番号入力部」(0301)と、「稼動状態入力部」(0302)と、「稼動状態保持部」(0303)と、「局線ID生成部」(0304)と、を有する。
【0023】
「回線番号入力部」(0301)は、回線番号を入力するための機能を有し、例えば各種入力デバイスやGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)、あるいは外部装置から情報を取得する通信機構などで実現することができる。また「回線番号」とは、電話接続において接続先の電話機などを特定するための番号をいい、例えば「03−1234−5678」などの番号が挙げられる。しかし前述のように、同一の契約回線であってもこれら電話機などの設置場所を例えば東京から大阪などに変更すると、回線番号の変更を伴うことになる。そのため、この回線番号から契約回線の異同や上記設置場所の変更などを知ることは難しい。そこで、本実施例では後述する局線ID生成部によって局線IDを自動的に生成し、それによって回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を判断することができるよう構成したことを特徴する。
【0024】
なお、回線番号で特定される接続先の機器は、電話機以外にも、FAX送受信機や電話交換機などが挙げられる。
【0025】
また、ここで回線番号の異同にかかわらず同一性を判断する対象となる「回線」とは、電話会社などとの契約によって得られる回線をいい、実体回線のほか仮想回線も含まれる。そして、この回線は、前述のように同一の契約に基づく回線であっても例えば大阪と東京などその利用範囲が変わることで回線番号がことなることを特徴とする。また、この回線には、IP(インターネットプロトコル)電話などの電話機が接続される回線であっても良い。
【0026】
「稼動状態入力部」(0302)は、回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する機能を有し、例えば各種入力デバイスやGUI、あるいは外部装置から情報を取得する通信機構などで実現することができる。なお「回線が稼動中」とは、その回線に対して電話機などが接続され、電話接続可能な状態となっていることを示し、「回線が休止中」とは、その回線に対して電話機などが接続されておらず、電話接続されない回線であることを示す。なおここでいう回線とは、実体回線でも良いし仮想回線であっても良い。
【0027】
また、回線の稼動状態として、例えば回線契約の解除、すなわちすでに回線自体が存在しないような状態も含まれて良い。このような「契約が解除済み」との稼動状態も含めて入力、保持することで、現在までにあった契約の履歴全てを管理することができる。
【0028】
「稼動状態保持部」(0303)は、局線IDを、稼動状態と関連付けて保持する機能を有し、例えばHDDやフラッシュメモリ、あるいは光学記録メディアとそのドライブ装置などの各種記録装置によって実現できる。そして、「局線ID」とは、回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDをいう。
【0029】
図4は、この稼動状態保持部にて保持されているデータテーブルの一例を表す概念図である。この図にあるように、例えば局線ID「L0064」に関して、レコードが2つ存在し、回線番号が「03−xxxx−cccc」の稼動状態は「休止」であり、他方の回線番号が「06−zzzz−dddd」の稼動状態は「稼動中」である旨が示されている。これを参照することで、回線番号が異なっていても両者の使用する契約回線が同一であることを容易に知ることができる。またこのデータテーブルには、その他、回線種別が何であるか(専用線や高度情報通信線、仮想回線など)を示す回線種別や、当該回線番号の用途(例えばインターネット用やサポート用など)や、契約電話会社、引込線IDなども関連付けて保持されていても良い。そして、稼動状態に加えてこのような情報が局線IDと関連付けられてデータテーブルにて保持されることで、ユーザはさらにその回線の状況について詳細に知ることができるようになる。
【0030】
また、このデータテーブルには、詳細は後述するようにその回線番号で電話接続される電話機などの設置場所を示す情報が含まれていても良い。さらに電話主装置などに関する情報が保持されていても良い。この電話主装置に関しては、例えばその接続可能ポート数や現在利用されているポート数などの情報が含まれ、それらを参照することで、電話主装置に対する電話機などの追加可能有無などを容易に知ることもできる。
【0031】
また、稼動状態入力部にて「回線の契約解除」などの契約回線が消滅することを示す稼動状態が入力された場合、この稼動状態保持部では、それに関連する局線IDを抹消とし以降管理しないよう構成し、また後述する局線ID生成部にて当該局線IDが再利用されるようにしても良い。あるいは抹消せず該当レコードをクローズ(項目内用の更新不可)として以降も管理が継続されるよう構成し、契約解除も含めた履歴の確認ができるよう構成しても良い。
【0032】
以上のように局線IDを参照することで、たとえ電話機設備が移動などして回線番号が変わっていたとしても、回線の同一性を識別することができ、回線そのものの管理を行うことができる。また、レコードのその他の項目を参照して、その回線種別や用途、接続された電話機などの設置場所を知ることなどもできる。
【0033】
そして、本実施例の回線稼動状態管理装置は、次の「局線ID生成部」の機能によって、この局線IDを機械的に生成し、回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を識別できるIDの付与を正確に行えるよう構成したことを特徴とする。
【0034】
「局線ID生成部」(0304)は、前記局線IDを必要に応じて生成する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、局線ID生成プログラムによって実現することができる。具体的に、この局線IDの生成は、例えば新規開通や回線番号の追加(仮想回線を利用した追加も含む)を伴う場合には、その回線番号に対して新たな局線IDを割り当てる構成とし、変更の際には以前の局線IDをそのまま使い新しいIDを割り当てない構成とする方法などが挙げられる。また、その割り当てに際しては、例えば乱数表など利用してIDが重複しないようにランダムに局線IDを生成し割り当てる方法や、000001などから順に重複しないよう局線IDを割り当てていく方法などが挙げられる。
【0035】
そしてこのように局線IDを生成することで、回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を識別することができる。
【0036】
また、本実施例の回線稼動状態管理装置の稼動状態保持部は、図示しない「履歴保持手段」をさらに有していても良い。この「履歴保持手段」は、稼動状態入力部に対する入力によって一の局線IDで識別される回線の稼動状態に変化があった場合に、その局線IDで示される回線の変化前の情報を保持する機能を有し、例えばある「休止中」の局線IDと同一の局線IDについて「稼動中」との稼動状態が入力された場合に、回線稼動状態管理データベース内に保持されている、その休止中の局線IDに係るレコードを残したまま、新たに同一の局線IDについて「稼動中」とのレコードを追加して記録する、という具合である。また、その際には更新日時情報などを追加することで、最新のステータスを知ることができるようにすると良い。
【0037】
このように局線IDを参照して、その回線の利用履歴や以前の利用状況および現在の利用状況などを容易に知ることができるようになる。
【0038】
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、回線に係る各種情報を効率的に管理するため、図示しない「設置場所情報保持部」や「回線種別情報保持部」、「用途情報保持部」、「設備情報保持部」など、HDDやフラッシュメモリなどの記録媒体で実現される構成要件をさらに有していても良い。
【0039】
「設置場所情報保持部」は、回線番号と対応付けてその回線番号で示される端末装置の設置場所を示す情報である設置場所情報を保持する機能を有する。このようにして、稼動中の電話機やFAX、電話交換機などがどこに設置されているのか、あるいは局線IDおよび休止中の稼動状態を参照して以前どこに設置されていたかなどを容易に把握することができる。
【0040】
また、この設置場所情報保持部にて保持されている設置場所情報を利用して、本実施例の回線稼動状態管理装置は以下のような表示を行い、ユーザに情報を提供しても良い。
【0041】
図10は、本実施例の回線稼動状態管理装置による設置場所情報を利用した画面表示の一例を表す図である。この図10(a)にあるように、例えば画面上に日本地図や地域地図などを表示し、上記設置場所情報を利用して、その地図上の電話機などの設置場所に回線番号や局線IDを重ねて表示する、という具合である。このようにしてユーザは視覚的に容易にどの回線がいずれの場所で利用されているかを知ることができる。
【0042】
また、図10(b)にあるように、地図の替わりにオフィスなどの見取り図を表示し、同様に設置場所情報を参照してその見取り図上に回線番号や局線IDを表示するよう構成しても良い。また、この見取り図上には、電話回線用のモジュラージャックなどの位置も合せて表示されるよう構成しても良い。また、後述するように回線ごとの発着信の履歴を保持しその履歴を参照することで、この見取り図上の回線番号の表示を利用履歴に応じて区別して表示する(例えば利用回数の多い回線番号を強調表示など)よう構成しても良い。
【0043】
「回線種別情報保持部」は、回線番号と対応付けて、その回線が実体回線なのか仮想回線なのかを示す回線種別情報を保持する機能を有する。また「用途情報保持部」は、回線番号と対応付けてその回線がダイレクトインであるのか交換機収容であるのかを示す用途情報を保持する機能を有する。このようにして稼動中の回線などに関して実体回線か仮想回線を知ることができ、例えば実体回線であれば新たに仮想回線として契約し直し簡単に利用可能な回線を増やすことができるか、などを容易に判断することができるようになる。
【0044】
「設備情報保持部」は、回線番号と対応付けてその回線が利用している設備に関する情報である設備情報を保持する機能を有する。この「設備情報」は、例えば電話回線の交換機などの空きポート数の情報なども含む。したがって、これを参照して例えば回線の休止や新規回線契約を行わずとも空きポートに電話機を追加することが出来るか否かなどを容易に知ることもできる。
【0045】
<その他の機能1>
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、さらに以下のような機能を備えていても良い。例えば、稼働中の電話機に所定の装置を装着するなどして、各回線の利用状況を示す情報(回線の発着信日時や発着信回数、発着信相手の識別情報など)を取得し、その取得した情報を上記図4に示すようなデータテーブル内の該当レコードに記録するよう構成する。
【0046】
そして、ユーザからの回線利用状況の確認命令をGUIなどを介して受付けると、回線番号や局線IDを並べてリスト化した画面を表示したり図10に示すような地図やオフィス見取り図などに回線番号を配した画面を表示したりする。そしてデータテーブルに保持されている例えば直近1ヶ月間での各回線の利用状況を示す情報を参照し、その利用回数の多寡などに応じて画面上の回線番号や局線IDを色分け表示して表示する。あるいは、発着信日時の情報を利用して、直近1ヶ月の利用状況を1分間の時間軸で再現するよう、利用状況の再現中に利用されている画面上の回線番号や局線IDを点滅表示させるなどする、という具合である。
【0047】
このようにして、ユーザはいずれの回線に利用が集中しているのか、あるいは時間経過の中でどのような感じで回線の利用が集中、分散されているのかなどを容易に知ることができ、そこから新規回線を追加契約すべきか、あるいはいずれの回線を休止にすることができるか、などを判断することができる。
【0048】
<その他の機能2>
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、さらに以下のような機能を備えていても良い。例えば、図11(a)に示すように地図画像などを表示し、前述の設置場所情報を利用して、地図上の設置場所ごとに回線番号や局線IDを分けて表示する。そして、ここで例えば東京営業所ではあまり利用されていない回線があり、逆に大阪営業所では利用回線数が足りないなどの場合、ユーザは入力デバイスを操作して、その地図の東京営業所に分類表示されている一の回線番号などを、ドラッグドロップで地図上の大阪営業所の表示枠内に移動させる。
【0049】
すると、例えば「大阪営業所は全て回線が統合サービスデジタル回線であるためアナログ接続できない」など設置場所ごとの設置条件情報を本実施例の回線稼動状態管理装置に登録しておき、それを参照することで、上記ドラッグドロップされた回線番号が実際にその設置場所に移転可能かなどを判断する。そして図11(b)に示すようにその判断結果を表示する、という具合である。
【0050】
このようにして、ユーザは視覚的に容易に把握できるかたちで契約回線の設置場所の分配シミュレーションを行うことができる。
【0051】
<その他の機能3>
また、本実施例の回線稼動状態管理装置は、さらに以下のような機能を備えていても良い。例えば、回線に接続される電話機などがリース(レンタル)である場合、そのリース期限を図4に示すようなデータテーブルの該当レコードに記録、保持する。そして本実施例の回線稼動状態管理装置は、現在年月日情報を例えば定期的に取得し、そのリース期限が過ぎているレコードに関しては、稼動状態を「休止中」に自動変更する、という具合である。
【0052】
また、図12(a)に示すように、例えば保持されているデータテーブルの各項目情報をリストにして画面上に表示する際に、時間バーを合せて表示するよう構成する。そして時間バーのカーソルαを移動させることで、上記リース期限情報を参照してその時間バーのカーソルで指定された時間における稼動状態を、例えば図12(b)に示すよう表示する。このようにして、ユーザは、例えば三ヵ月後には局線ID「L0140」の回線に接続されている電話機のリース期限が過ぎてその回線は休止中になることなどを知ることができる。
【0053】
<ハードウェア構成>
図5は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、回線稼動状態管理装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用して局線IDを利用した回線の稼動状態の管理処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0054】
この図にあるように、回線稼動状態管理装置は、局線ID生成部である「CPU」(0501)と、「主メモリ」(0502)と、を備えている。また稼動状態保持部である「HDD」(0503)や、回線番号入力部および稼動状態入力部である「UI(ユーザーインターフェース)」(0504)なども備えていると良い。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0055】
また、「主メモリ」にはプログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従い各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「HDD」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
【0056】
ここで、ある事業所において電話機を新規に設置することになり、電話会社との契約によって回線が開通した。そして事業所内に実際に電話機が設置され回線番号等が割り当てられると、「UI」を介してその電話機の回線番号や回線の新規開通である旨を示す情報が入力され、それら情報が「主メモリ」のアドレス1、2に格納される。すると「CPU」は局線ID生成プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって以下の処理を実行する。
【0057】
まず、アドレス2に格納されている情報が回線の新規開通や仮想回線による回線追加である旨を示す情報であるか確認する。そして、その旨を示す情報であった場合、「HDD」に蓄積されている回線稼動状態管理データベースを参照して、そこで現在利用されている局線IDと重複しないIDを、例えばID内の数字を+1ずつするなどの所定の生成ルールにしたがって生成する。そして、生成した局線IDを「主メモリ」のアドレス3に格納する。
【0058】
そして、「主メモリ」のアドレス1に格納されている回線番号とアドレス3に格納されている局線IDを関連付け、また、その電話機の設置場所や回線種別などの情報も入力されていればそれら情報も関連付けて、かつその稼動状態を稼動中と設定し、「HDD」に蓄積されている回線稼動状態管理データベースに新たなレコードとして追加する。
【0059】
その後、その電話機が使われなくなり電話機が外されるなどすると、「UI」を介してその回線番号と稼動状態が「休止中」である旨を示す情報が入力され、「主メモリ」のアドレス1と2にそれら情報が格納される。そして「CPU」の論理演算処理によって回線番号をキーとする回線稼動状態管理データベースの検索処理が実行され、該当するレコードとその局線IDが特定される。そして当該局線IDに関連付けられた稼動状態が「休止中」に変更されレコードが更新される。また、その際に情報の更新日時も合せて入力されることで、どのレコードが最新のものか判断できるよう構成すると良い。
【0060】
またその後、電話機を新たに設置する必要などが生じた場合、「UI」を介して現在の稼動状態が休止中の回線を検索する要求が入力される。すると「CPU」の論理演算処理によって回線稼動状態管理データベースが検索され、最新の稼動状態が「休止中」のレコードが抽出される。そして、そこで抽出されたレコードの契約回線の中から新規に電話を設置する回線が決められ、電話会社との更新契約によって新たな回線番号が設定された場合、その新しい回線番号やその局線IDを示す情報が「UI」を介して入力される。すると、その局線IDと回線番号を関連付け、さらにその稼動状態を「稼動中」とするレコードが「HDD」の回線稼動状態管理データベースに新たなレコードとして追加される。
【0061】
このようにして、回線稼動状態管理データベース内に、局線IDをキーとして回線番号の異同にかかわらず回線の同一性を識別することができるレコードを記録することができる。
【0062】
<処理の流れ>
図6は、本実施例の回線稼動状態管理装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0063】
この図にあるように、まず、回線番号がUIなどを介して入力され(ステップS0601)、かつその回線が稼動中であるか、休止中であるかが入力される(ステップS0602)と、回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを必要に応じて生成し(ステップS0603)、その生成した局線IDと稼動状態とを関連付けてデータベースに記録し保持する(ステップS0604)。
【0064】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の回線稼動状態管理装置によって、回線の休止/再稼動によって電話機の接続エリアの変更などが行われたりして回線番号が変わったとしても、局線IDを参照することでその変遷も含めてユーザは容易にそれら情報を一括して管理し把握することができる。
【0065】
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は、回線の開設などに関する工事の受注、およびその受注で発生した売上に関する情報を利用して、上記実施例の回線稼動状態管理装置に対して稼動状態や回線番号、あるいは設置場所情報、回線種別情報、用途情報、設備情報などを入力する機能を備える回線稼動状態管理システムである。
【0066】
<機能的構成>
図7は、本実施例の回線稼動状態管理システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の回線稼動状態管理システムは、「受注情報蓄積装置」(0710)と、「売上情報蓄積装置」(0720)と、上記実施例の「回線稼動状態管理装置」(0700)と、からなる。なお、「回線稼動状態管理装置」は、上記実施例にてその機能などを記載済みであるので、その説明は省略する。
【0067】
そして、まず「受注情報蓄積装置」(0710)は、図7に示すように「受注情報受付部」(0711)と、「受注情報蓄積部」(0712)と、を有する。
【0068】
「受注情報受付部」(0711)は、電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける機能を有し、例えばOCR(光学式文字読取装置)やその他の情報読取装置を利用して受注伝票画像を読取り、そこに記載された情報を受付けたり、あるいは所定の入力フォームを有するGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)画面を介して情報の入力を受付たりする、という具合である。ここで、回線の契約者を識別する情報や、回線が新規開設なのか休止中の回線の再稼動による開設なのかを示す情報などを取得することができる。またここで一の受注に関する上記各種情報を紐付けて管理するため、受注IDも入力受付け、あるいは自動生成すると良い。
【0069】
「受注情報蓄積部」(0712)は、受付けた受注情報を蓄積する機能を有し、例えばHDDやフラッシュメモリなどで実現することができる。そしてここで蓄積された受注情報が、後述する売上情報と関連付けられ上記実施例の回線稼動状態管理装置に入力されることになる。
【0070】
続いて、「売上情報蓄積装置」の機能ブロックについて、図7を用いて説明する。この図にあるように、「売上情報蓄積装置」(0720)は、「売上情報受付部」(0721)と、「売上情報蓄積部」(0722)と、「情報入力部」(0723)と、からなる。
【0071】
「売上情報受付部」(0721)は、受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける機能を有し、前述の受注情報受付部と同様にOCRやGUI画面などで実現することができる。ここで、具体的に受注に基づいて実際に開設、追加などされた回線に関する情報、例えば契約の際など割り当てられた回線番号や、その回線番号で電話接続される電話機などの設置場所情報、あるいは用途情報や設備情報などを、その売上のもとになった受注の受注IDと関連付けて受付ける、という具合である。
【0072】
「売上情報蓄積部」(0722)は、受け付けた売上情報を蓄積する機能を有し、例えばHDDやフラッシュメモリなどで実現することができる。そして「情報入力部」(0723)は、上記蓄積された売上情報に含まれる電話回線の情報を、上記関連付けられた受注情報と共に上記実施例の回線稼動状態管理装置に入力する、という具合である。
【0073】
このようにして、回線開設や追加などの受注、およびその受注によって発生した売上情報を利用して、回線番号の異同に関わらず回線を管理するためのデータベースが自動的に構築することができる。
【0074】
<ハードウェア構成>
図8は、上記受注情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す概略図であり、図9は上記売上情報蓄積装置におけるハードウェア構成の一例を表す図である。なお、上記回線稼動状態管理装置におけるハードウェア構成の一例については、図5を用いて既に記載済みであるのでその詳細な説明は省略する。そして、これら図8,9を利用して本実施例の回線管理のシステムの各ハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0075】
この図8にあるように、受注情報蓄積装置は、各種演算処理を行うための「CPU」(0801)と、「主メモリ」(0802)と、を備えている。また受注情報蓄積部である「HDD」(0803)や、受注情報受付部である「UI」(0804)なども備えていると良い。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0076】
ここで、ある事業所において電話機を新規に設置することになり、例えば委託業者などがその開設を依頼される。すると、委託業者は受注伝票を作成し、この受注情報蓄積装置の「UI」に接続されたOCRにその受注伝票を読取らせる。すると、「CPU」は受注情報受付プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって読取った受注伝票の画像情報から回線の契約者を識別する情報や回線が新規開設なのか休止中の回線の再稼動による開設なのかを示す情報などを読取る。また、それらを一に紐付けて管理するための受注IDを取得し、「主メモリ」に格納する。そして、その「主メモリ」に格納したそれらの情報を関連付け、「HDD」内の受注情報データベースに記録する、という具合である。
【0077】
そして、この受注情報蓄積部に蓄積された受注情報に関連する受注に応じて、実際に回線の開通などが行われることで生じうる売上に関する情報を、次の図9に示す売上情報蓄積装置で蓄積することになる。
【0078】
そして図9に示すように売上情報蓄積装置は、各種演算処理を行うための「CPU」(0901)と、「主メモリ」(0902)と、を備えている。また売上情報蓄積部である「HDD」(0903)や、売上情報受付部である「UI」(0904)、また情報入力部である「通信回路」(0905)なども備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0079】
ここで、前述の回線開設などの受注に応じて実際に回線契約や電話機の設置などが行われる。その後、この売上情報蓄積装置が起動されると、「CPU」は売上情報受付プログラムを解釈し、それにしたがって例えばUIであるディスプレイにデータ入力用のGUI画面を表示する。そしてその各入力欄に、契約の際など割り当てられた回線番号や、その回線番号で電話接続される電話機などの設置場所情報、あるいは用途情報や設備情報などが、その売上のもとになった受注の受注IDと関連付けて入力される。そして、その受注IDをキーとして、受注情報蓄積部が外部の装置であれば「通信回路」から受注情報のリクエストを出力し、受注IDに応じて返信されてきた各種受注情報を取得する。
【0080】
すると、それら情報は「主メモリ」に格納され、売上情報として「HDD」に記録される。また、受注IDと関連付けて、別途売上IDを付し「HDD」に記録されるよう構成しても良い。
【0081】
つづいて、例えば「UI」である情報送信ボタンなどの押下に応じて「CPU」は情報入力プログラムを解釈し、一の受注IDや売上IDに紐付けられている各種売上情報や受注情報を「通信回路」から回線稼動状態管理装置に対して出力する。そして回線稼動状態管理装置では、このようにして受注情報および売上情報をもとに入力され回線に関する各種情報をデータベースとして保持、管理し、その後の回線の稼動状態の変更なども局線IDを利用して前述のように管理する、という具合である。
【0082】
なお、上記例では「受注情報蓄積装置」、「売上情報蓄積装置」、そして「回線稼動状態管理装置」を別々のハードウェア装置として記載したが、一のハードウェア装置に上記各装置の機能が実装されていても構わない。
【0083】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の回線稼動状態管理システムでは、回線の開設などに関する工事の受注、およびその受注で発生した売上に関する情報を利用して、上記実施例の回線稼動状態管理装置に対して稼動状態や回線番号、あるいは設置場所情報、回線種別情報、用途情報、設備情報などを含み回線を管理するためのデータベースを自動的に構築することができる。
【符号の説明】
【0084】
0300 回線稼動状態管理装置
0301 回線番号入力部
0302 稼動状態入力部
0303 稼動状態保持部
0304 局線ID生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電話回線の稼動状態情報を管理するための回線稼動状態管理装置であって、
回線番号を入力するための回線番号入力部と、
回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する稼動状態入力部と、
回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを、稼動状態と関連付けて保持する稼動状態保持部と、
前記局線IDを必要に応じて生成する局線ID生成部と、
を有する回線稼動状態管理装置。
【請求項2】
回線番号と対応付けてその回線番号で示される端末装置の設置場所を示す情報である設置場所情報を保持する設置場所情報保持部をさらに有する請求項1に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項3】
回線番号と対応付けてその回線が実体回線なのか仮想回線なのかを示す回線種別情報を保持する回線種別情報保持部をさらに有する請求項1または2に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項4】
回線番号と対応付けてその回線がダイレクトインであるのか交換機収容であるのかを示す用途情報を保持する用途情報保持部をさらに有する請求項1から3のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項5】
回線番号と対応付けてその回線が利用している設備に関する情報である設備情報を保持する設備情報保持部をさらに有する請求項1から4のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項6】
稼動状態保持部は、稼動状態入力部に対する入力によって一の局線IDで識別される回線の稼動状態に変化があった場合に、その局線IDで示される回線の変化前の情報を保持する履歴保持手段を有する請求項1から5のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項7】
電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける受注情報受付部と、
受付けた受注情報を蓄積する受注情報蓄積部と、
を有する受注情報蓄積装置と、
受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける売上情報受付部と、
受け付けた売上情報を蓄積する売上情報蓄積部と、
受け付けた売上情報に含まれる電話回線の情報を請求項1から6のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置に入力する情報入力部と、
を有する売上情報蓄積装置と、
請求項1から6のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置と、
からなる回線稼動状態管理システム。
【請求項8】
複数の電話回線の稼動状態情報を管理するための回線稼動状態管理装置の動作方法であって、
回線番号を入力する回線番号入力ステップと、
回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する稼動状態入力ステップと、
回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを必要に応じて生成する局線ID生成ステップと、
前記局線IDを、前記入力された稼動状態と関連付けて保持するため記録する稼動状態記録ステップと、
を計算機に実行させる回線稼動状態管理装置の動作方法。
【請求項9】
受注情報蓄積装置と、売上情報蓄積装置と、請求項1から6のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置と、からなる回線稼動状態管理システムの動作方法であって、
前記受注情報蓄積装置にて、
電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける受注情報受付ステップと、
受付けた受注情報を受注情報蓄積部に蓄積するため記録する受注情報記録ステップと、を計算機に実行させ、
前記売上情報蓄積装置にて、
受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける売上情報受付ステップと、
受け付けた売上情報を売上情報蓄積部に蓄積するため記録する売上情報記録ステップと、
受け付けた売上情報に含まれる電話回線の情報を前記回線稼動状態管理装置に入力する情報入力ステップと、を計算機に実行させる回線稼動状態管理システムの動作方法。
【請求項1】
複数の電話回線の稼動状態情報を管理するための回線稼動状態管理装置であって、
回線番号を入力するための回線番号入力部と、
回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する稼動状態入力部と、
回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを、稼動状態と関連付けて保持する稼動状態保持部と、
前記局線IDを必要に応じて生成する局線ID生成部と、
を有する回線稼動状態管理装置。
【請求項2】
回線番号と対応付けてその回線番号で示される端末装置の設置場所を示す情報である設置場所情報を保持する設置場所情報保持部をさらに有する請求項1に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項3】
回線番号と対応付けてその回線が実体回線なのか仮想回線なのかを示す回線種別情報を保持する回線種別情報保持部をさらに有する請求項1または2に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項4】
回線番号と対応付けてその回線がダイレクトインであるのか交換機収容であるのかを示す用途情報を保持する用途情報保持部をさらに有する請求項1から3のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項5】
回線番号と対応付けてその回線が利用している設備に関する情報である設備情報を保持する設備情報保持部をさらに有する請求項1から4のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項6】
稼動状態保持部は、稼動状態入力部に対する入力によって一の局線IDで識別される回線の稼動状態に変化があった場合に、その局線IDで示される回線の変化前の情報を保持する履歴保持手段を有する請求項1から5のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置。
【請求項7】
電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける受注情報受付部と、
受付けた受注情報を蓄積する受注情報蓄積部と、
を有する受注情報蓄積装置と、
受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける売上情報受付部と、
受け付けた売上情報を蓄積する売上情報蓄積部と、
受け付けた売上情報に含まれる電話回線の情報を請求項1から6のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置に入力する情報入力部と、
を有する売上情報蓄積装置と、
請求項1から6のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置と、
からなる回線稼動状態管理システム。
【請求項8】
複数の電話回線の稼動状態情報を管理するための回線稼動状態管理装置の動作方法であって、
回線番号を入力する回線番号入力ステップと、
回線が稼動中であるか、休止中であるかを入力する稼動状態入力ステップと、
回線番号の異同にかかわらず稼動状態入力部に対する入力によって稼動状態が変化した回線の同一性を識別するためのIDである局線IDを必要に応じて生成する局線ID生成ステップと、
前記局線IDを、前記入力された稼動状態と関連付けて保持するため記録する稼動状態記録ステップと、
を計算機に実行させる回線稼動状態管理装置の動作方法。
【請求項9】
受注情報蓄積装置と、売上情報蓄積装置と、請求項1から6のいずれか一に記載の回線稼動状態管理装置と、からなる回線稼動状態管理システムの動作方法であって、
前記受注情報蓄積装置にて、
電話回線の開設又は設定変更の工事の受注情報の入力を受け付ける受注情報受付ステップと、
受付けた受注情報を受注情報蓄積部に蓄積するため記録する受注情報記録ステップと、を計算機に実行させ、
前記売上情報蓄積装置にて、
受注情報蓄積部に蓄積されている受注情報に関連付けて、その電話回線の設備又は/及びその電話回線の情報及び対応する売上情報の入力を受け付ける売上情報受付ステップと、
受け付けた売上情報を売上情報蓄積部に蓄積するため記録する売上情報記録ステップと、
受け付けた売上情報に含まれる電話回線の情報を前記回線稼動状態管理装置に入力する情報入力ステップと、を計算機に実行させる回線稼動状態管理システムの動作方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−50022(P2011−50022A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199117(P2009−199117)
【出願日】平成21年8月30日(2009.8.30)
【出願人】(509234663)電通工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月30日(2009.8.30)
【出願人】(509234663)電通工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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