説明

回路チップパッケージの取り外し方法および回路チップパッケージ用取り外し治具

【課題】比較的に簡単に回路チップパッケージのみを取り外すことができる回路チップパッケージの取り外し方法を提供する。
【解決手段】取り外し治具21はプリント回路基板12上に搭載される。傾斜面35、36の前進は、プリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間に配置される固体のはんだバンプ14で受け止められる。プリント回路基板12に熱が加えられる。はんだバンプ14は溶融する。傾斜面35、36の前進の規制は取り払われる。はんだバンプ14の溶融に応じて傾斜面35、36は前進する。プリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間に傾斜面35、36は滑り込む。こうした取り外し方法によれば、はんだバンプ14が完全に溶融した後に、回路チップパッケージ13にはプリント回路基板12の表面に垂直方向に持ち上げ力が加えられる。比較的に簡単に回路チップパッケージ13のみが取り外されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はんだバンプに基づきプリント回路基板の表面に実装される回路チップパッケージの取り外し方法および取り外し治具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されるように、回路チップパッケージ用取り外し治具は広く知られる。こうした取り外し治具は例えば不良品の回路チップパッケージの交換にあたって利用される。一般に、回路チップパッケージは、プリント回路基板の表面に形成される導電パッドに実装される。導電パッドは例えばプリプレグといった接着剤に基づきプリント回路基板に貼り付けられる。導電パッドおよび回路チップパッケージの間にははんだバンプが配置される。
【特許文献1】特開2001−237539号公報
【特許文献2】特開2002−343838号公報
【特許文献3】特開平08−274460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
回路チップパッケージの取り外しにあたって、取り外し治具はプリント回路基板に搭載される。その後、プリント回路基板に熱が加えられる。一般に、プリプレグの融点ははんだバンプの融点よりも低い。その結果、プリプレグは熱に基づきはんだバンプの溶融よりも先に溶融してしまう。取り外し治具の持ち上げ力に基づき導電パッドは回路チップパッケージおよびはんだバンプとともにプリント回路基板から引き剥がされてしまう。こうしたプリント回路基板は二度と利用されることができない。
【0004】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、比較的に簡単に回路チップパッケージのみを取り外すことができる回路チップパッケージの取り外し方法を提供することを目的とする。本発明はさらに、こういった回路チップパッケージの取り外し方法の実施に大いに役立つ回路チップパッケージ用取り外し治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1発明によれば、プリント回路基板上に取り外し治具を搭載し、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に配置される固体のはんだバンプで取り外し治具の傾斜面の前進を受け止めさせる工程と、プリント回路基板に熱を加えはんだバンプを溶融させ、傾斜面の前進の規制を取り払う工程と、はんだバンプの溶融に応じてプリント回路基板の表面に沿って取り外し治具の傾斜面を前進させ、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に傾斜面を滑り込ませる工程とを備えることを特徴とする回路チップパッケージの取り外し方法が提供される。
【0006】
以上のような取り外し方法によれば、傾斜面の前進の規制ははんだバンプの溶融に基づき取り払われる。したがって、はんだバンプが完全に溶融した後に、回路チップパッケージにはプリント回路基板の表面に垂直方向に持ち上げ力が加えられる。プリント回路基板の表面に形成される導電パッドの剥離は確実に回避されることができる。比較的に簡単に回路チップパッケージのみがプリント回路基板から取り外されることができる。
【0007】
第2発明によれば、プリント回路基板上に取り外し治具を搭載し、取り外し治具の1対の把持部材で、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に配置される固体のはんだバンプ列を挟み込み、回路チップパッケージの外縁に各把持部材上の傾斜面を向き合わせつつ回路チップパッケージ上で取り外し治具を固定する工程と、プリント回路基板に熱を加えはんだバンプを溶融させる工程と、はんだバンプの溶融に応じてプリント回路基板の表面に沿って取り外し治具の把持部材同士を接近させ、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に把持部材上の傾斜面を滑り込ませる工程とを備えることを特徴とする回路チップパッケージの取り外し方法が提供される。
【0008】
以上のような取り外し方法によれば、はんだバンプの要求に応じて把持部材同士が接近することができる。こうして傾斜面はプリント回路基板および回路チップパッケージの間に滑り込む。その結果、はんだバンプが完全に溶融した後に、回路チップパッケージにはプリント回路基板の表面に垂直方向に持ち上げ力が加えられる。プリント回路基板の表面に形成される導電パッドの剥離は確実に回避されることができる。比較的に簡単に回路チップパッケージのみがプリント回路基板から取り外されることができる。
【0009】
第3発明によれば、プリント回路基板上に搭載され、プリント回路基板とともに持ち運ばれる回路チップパッケージ用取り外し治具であって、支持体と、支持体上で1直線に沿って相互に相対移動する第1および第2把持部材と、第1および第2把持部材を相互に接近させる伸縮力を発揮する弾性伸縮部材とを備え、第1および第2把持部材には、プリント回路基板の表面に受け止められ、内端同士で相互に向き合わせられる水平平板部と、水平平板部の外端から所定の傾斜角で立ち上がる傾斜平板部とが区画されることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具が提供される。
【0010】
以上のような取り外し治具は前述の取り外し方法の実施に大いに役立つ。こうした取り外し治具では、水平平板部は、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に配置される固体のはんだバンプに接触する。水平平板部の前進は規制される。はんだバンプが溶融すると、弾性伸縮部材の働きで傾斜平板部はプリント回路基板および回路チップパッケージの間に滑り込む。その結果、はんだバンプが完全に溶融した後に、傾斜平板部の働きで回路チップパッケージにはプリント回路基板の表面に垂直方向に持ち上げ力が加えられる。プリント回路基板の表面に形成される導電パッドの剥離は確実に回避されることができる。比較的に簡単に回路チップパッケージのみがプリント回路基板から取り外されることができる。
【0011】
しかも、こうした取り外し治具の固定にあたって、プリント回路基板上には水平平板部や傾斜平板部の配置スペースが確保されれば足りる。回路チップパッケージの周辺でプリント回路基板上に小さいスペースしか確保されなくても、取り外し治具は有効に利用されることができる。加えて、例えば弾性伸縮部材の長さが調節されれば、取り外し治具は様々な大きさや外形の回路チップパッケージの取り外しにあたって用いられることができる。取り外し治具の有用性は高められることができる。さらに、取り外し治具は比較的に簡単な機構から構成されることから、取り外し治具自体の熱容量は小さくて済む。その結果、加熱装置で温度低下の発生はできる限り回避される。
【0012】
第4発明によれば、プリント回路基板上に搭載され、プリント回路基板とともに持ち運ばれる回路チップパッケージ用取り外し治具であって、相互に隔てられた位置でプリント回路基板の表面に受け止められる1対の第1部材片と、第1部材片同士の間に配置される第2部材片と、第2部材片および個々の第1部材片を接続し、常温よりも高い所定の温度に達すると、常温時の原形から変形してプリント回路基板の表面から第2部材片を遠ざける接続部材とを備えることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具が提供される。
【0013】
こういった取り外し治具では、接続部材の変形温度ははんだバンプの融点よりも高い温度に設定されればよい。こうした取り外し治具は第2部材片の表面で回路チップパッケージの裏面を受け止めればよい。取り外し治具が搭載されたプリント回路基板に熱が加えられると、はんだバンプが完全に溶融する。その後、接続部材は変形に基づき第2部材片をプリント回路基板の表面から遠ざける。こうして取り外し治具は、はんだバンプの溶融後に回路チップパッケージにプリント回路基板の表面に垂直方向に持ち上げ力を加えることができる。こうして導電パッドの剥離は確実に回避されることができる。比較的に簡単に回路チップパッケージのみがプリント回路基板から取り外されることができる。
【0014】
しかも、こうした取り外し治具の固定にあたって、プリント回路基板上には第1および第2部材片の配置スペースが形成されれば足りる。回路チップパッケージの周辺でプリント回路基板上に小さいスペースしか確保されなくても、取り外し治具は有効に利用されることができる。加えて、接続部材の変形の温度ははんだバンプの融点に応じて適宜設定されることができる。取り外し治具は様々なはんだバンプに利用されることができる。
【0015】
こうした取り外し治具では、第1および第2部材片並びに接続部材は1枚のバイメタルから構成されてもよく、1枚の形状記憶合金から構成されてもよい。さらに、取り外し治具には、第2部材片の表面に回路チップパッケージを挟み込む挟み込み部材が取り付けられてもよい。
【0016】
第5発明によれば、プリント回路基板上に搭載され、プリント回路基板とともに持ち運ばれる回路チップパッケージ用取り外し治具であって、プリント回路基板の表面に受け止められる平板部材と、平板部材の表面に向き合わせられる部材片と、一端で部材片に連結されるとともに他端で平板部材に連結され、平板部材から所定の距離に位置する部材片に平板部材から遠ざかる弾性力を付与する弾性部材と、常温で平板部材から所定の距離に位置する部材片および平板部材を相互に結合し、常温よりも高い所定の温度で溶融する結合材とを備えることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具が提供される。
【0017】
こういった取り外し治具では、結合材の融点ははんだバンプの融点よりも高い温度に設定されればよい。こうした取り外し治具は部材片の表面で回路チップパッケージの裏面を受け止めればよい。取り外し治具が搭載されたプリント回路基板に熱が加えられると、はんだバンプが完全に溶融する。その後、結合材は溶融する。こうして部材片および平板部材の結合は解消される。弾性部材の弾性力は部材片を平板部材から遠ざける。こうして取り外し治具は、はんだバンプの溶融後に回路チップパッケージにプリント回路基板の表面に垂直方向に持ち上げ力を加えることができる。こうして導電パッドの剥離は確実に回避されることができる。比較的に簡単に回路チップパッケージのみがプリント回路基板から取り外されることができる。こうした取り外し治具では、部材片の表面に回路チップパッケージを挟み込む挟み込み部材が取り付けられてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上のように本発明によれば、比較的に簡単に回路チップパッケージのみを取り外すことができる回路チップパッケージの取り外し方法が提供されることができる。本発明によれば、こういった回路チップパッケージの取り外し方法の実施に大いに役立つ回路チップパッケージ用取り外し治具が提供されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0020】
図1は、プリント回路基板ユニット11の一具体例を概略的に示す。このプリント回路基板ユニット11はプリント回路基板12を備える。プリント回路基板12の表面には例えば演算処理装置(CPU)といった電子部品すなわち回路チップパッケージ13が実装される。回路チップパッケージ13同士は、例えば、プリント回路基板12の表面や裏面に張り巡らされる導電性の信号線パターン(図示されず)で接続される。
【0021】
図2に示されるように、回路チップパッケージ13およびプリント回路基板12の間には固体のはんだバンプ14が配置される。個々のはんだバンプ14は回路チップパッケージ13の外縁よりも内側で例えばマトリックス状に配置される。はんだバンプ14同士は所定の間隔を隔てて配置される。はんだバンプ14は例えば錫および鉛の混合材料や錫、銀および銅の混合材料といった導電材料から構成されればよい。
【0022】
プリント回路基板12の表面には複数の導電パッド15が形成される。導電パッド15は例えば銅といった導電材料から構成されればよい。導電パッド15の表面には前述のはんだバンプ14が受け止められる。導電パッド15は例えばプリプレグといった接着層16に基づきプリント回路基板12に貼り付けられる。接着層16は例えば樹脂材料から構成されればよい。導電パッド15には前述の信号線パターンが接続される。
【0023】
回路チップパッケージ13の裏面ははんだバンプ14に受け止められる。こうしてはんだバンプ14に基づきプリント回路基板12および回路チップパッケージ13は電気的に接続される。
【0024】
図3は、本発明の第1実施形態に係る回路チップパッケージ用取り外し治具(以下、「取り外し治具」)21の構造を示す。この取り外し治具21は、1直線に沿って水平方向に延びる支持体22を備える。支持体22には1直線に沿って延びる案内溝23、23が形成される。案内溝23、23には第1および第2把持部材24、25が案内される。こうして第1および第2把持部材24、25は支持体22上で1直線に沿って相互に相対移動することができる。支持体22は例えばアルミニウムといった1枚の金属板から形成されればよい。形成にあたって折り曲げ加工が実施されればよい。
【0025】
第1および第2把持部材24、25の間には、支持体22に形成される開口26内に受け入れられる弾性伸縮部材すなわちコイルばね27が配置される。コイルばね27の一端は、第1把持部材24に穿たれる貫通孔28に取り付けられる。同様に、コイルばね27の他端は、第2把持部材25に穿たれる貫通孔29に取り付けられる。
【0026】
第1および第2把持部材24、25には、内端同士で相互に向き合わせられる水平平板部31、32が区画される。水平平板部31、32は水平面に沿って広がる。水平平板部31、32は前述の直線に直交する方向に延びる。水平平板部31、32の幅は前述のはんだバンプ14同士の間隔よりも大きく設定されればよい。ここでは、水平平板部31、32の幅は回路チップパッケージ13の幅の例えば3分の1程度に設定されればよい。
【0027】
第1および第2把持部材24、25には傾斜平板部33、34がさらに区画される。傾斜平板部33、34は水平平板部31、32の外端から所定の傾斜角で立ち上がる。傾斜平板部33、34には傾斜面35、36が規定される。第1および第2把持部材24、25には、傾斜平板部33、34の外端から立ち上がる垂直平板部37、38がさらに区画される。垂直平板部37、38は、水平平板部31、32に直交する垂直方向に立ち上がればよい。
【0028】
以上のような第1および第2把持部材は例えばアルミニウムといった1枚の金属板から形成されればよい。水平平板部31、32や傾斜平板部33、34、垂直平板部37、38は折り曲げ加工に基づき形成されればよい。以上のような取り外し治具21は例えばプリント回路基板12とともに持ち運ばれる。
【0029】
こうした取り外し治具21では、コイルばね27の長さは回路チップパッケージ13の大きさに合わせて適宜調節されればよい。例えば垂直平板部37、38の間に回路チップパッケージ13が挟み込まれる際、コイルばね27では第1および第2把持部材24、25を相互に接近させる復元力すなわち収縮力が発揮されればよい。
【0030】
次に、取り外し治具21で回路チップパッケージ13を取り外す場面を想定する。図4に示されるように、取り外し治具21はプリント回路基板12上に搭載される。このとき、回路チップパッケージ13の周囲の温度は常温に設定される。搭載にあたってコイルばね27は引き伸ばされる。第1および第2把持部材24、25同士の間隔は広げられる。このとき、コイルばね27には収縮力が蓄積される。第1および第2水平平板部31、32はプリント回路基板12の表面に受け止められる。コイルばね27の収縮力に基づき、第1および第2把持部材24、25は回路チップパッケージ13の外縁に向かって前進する。
【0031】
水平平板部31、32は、最外周に配置される固体のはんだバンプ14に接触する。水平平板部31、32の前進は規制される。水平平板部31、32はプリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間ではんだバンプ14列を挟み込む。こうして取り外し治具21は回路チップパッケージ13上でプリント回路基板12に固定される。このとき、傾斜面35、36は回路チップパッケージ13の外縁に向き合わせられる。傾斜面35、36および回路チップパッケージ13の外縁の間には所定の間隔が区画される。
【0032】
続いて、取り外し治具21が搭載されたプリント回路基板ユニット11は加熱装置すなわちリフロ炉(図示されず)内に配置される。ここでは、はんだバンプ14には例えば錫および鉛の混合材料が用いられる。こうした混合材料の融点は摂氏183度に設定される。リフロ炉内ではプリント回路基板ユニット11に熱が加えられる。リフロ炉内の温度は混合材料の融点よりも高い所定の温度に高められる。こうしてはんだバンプ14は溶融する。
【0033】
はんだバンプ14が溶融すると、図5に示されるように、水平平板部31、32すなわち傾斜面35、36の前進の規制は取り払われる。コイルばね27の収縮力に基づき第1および第2把持部材24、25同士は接近する。こうして傾斜面35、36はプリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間に滑り込んでいく。回路チップパッケージ13の外縁は傾斜面35、36を徐々に登っていく。回路チップパッケージ13の外縁が傾斜面35、36を登っていくにつれて、回路チップパッケージ13はプリント回路基板12の表面から引き離されていく。
【0034】
その後、図6に示されるように、回路チップパッケージ13の外縁は垂直平板部37、38に受け止められる。回路チップパッケージ13はプリント回路基板12から完全に取り外される。コイルばね27の収縮力に基づき回路チップパッケージ13は垂直平板部37、38すなわち第1および第2把持部材24、25で挟み込まれる。その後、回路チップパッケージ13は取り外し治具21ごと取り外される。
【0035】
以上のような取り外し治具21によれば、傾斜面35、36の前進の規制ははんだバンプ14の溶融に基づき取り払われる。したがって、はんだバンプ14が完全に溶融した後に、回路チップパッケージ13にはプリント回路基板12の表面に垂直方向に持ち上げ力が加えられる。こうして導電パッド15の剥離は確実に回避されることができる。比較的に簡単に回路チップパッケージ13のみがプリント回路基板12から取り外されることができる。
【0036】
しかも、取り外し治具21の固定にあたって、プリント回路基板12上には第1および第2把持部材24、25の配置スペースが確保されれば足りる。回路チップパッケージ13の周辺で、プリント回路基板12上に小さいスペースしか確保されなくても、取り外し治具21は有効に利用されることができる。
【0037】
加えて、例えばコイルばね27の長さが調節されれば、取り外し治具21は、様々な大きさや外形の回路チップパッケージ13の取り外しに用いられることができる。取り外し治具21の有用性は高められることができる。
【0038】
さらに、取り外し治具21は比較的に簡単な機構から構成されることから、取り外し治具21自体の熱容量は小さくて済む。その結果、加熱装置で温度低下の発生はできる限り回避される。こうした加熱装置にはリフロ炉の他に例えば恒温槽やホットプレートが含まれることができる。
【0039】
図7は、本発明の第2実施形態に係る取り外し治具21aの構造を示す。この取り外し治具21aは支持体41を備える。支持体41には、相互に平行に水平方向に延びる1対の移動軸42、42が進退自在に連結される。移動軸42、42は例えば支持体41を貫通する。支持体41には第1把持部材43が固定される。移動軸42、42の一端には第2把持部材44が固定される。第1把持部材43は例えば支持体41に一体に形成されればよい。第2把持部材44は第1把持部材43に向き合わせられる。こうして第1および第2把持部材43、44は支持体41上で1直線に沿って相対移動することができる。支持体41や第1および第2把持部材43、44は例えばアルミニウムといった金属材料から形成されればよい。
【0040】
移動軸42、42の他端には半径方向外側に広がるフランジ45、45が形成される。フランジ45、45と支持体41との間で移動軸42、42にはコイルばね46、46が巻き付けられる。その他、前述の第1実施形態と均等な構成や構造には同一の参照符号が付される。前述と同様に、コイルばね46の長さは回路チップパッケージ13の大きさに合わせて適宜調節されればよい。例えば垂直平板部37、38の間に回路チップパッケージ13が挟み込まれる際、コイルばね46では第1および第2把持部材43、44を相互に接近させる弾性力が発揮されればよい。
【0041】
回路チップパッケージ13の取り外しにあたって、取り外し治具21aはプリント回路基板12上に搭載される。搭載にあたって第1および第2把持部材43、44同士の間隔は広げられる。こうしてフランジ45および支持体41の間でコイルばね27は収縮する。このとき、コイルばね46には弾性力が蓄積される。第1および第2水平平板部31、32はプリント回路基板12の表面に受け止められる。コイルばね46の弾性力に基づき、第1および第2把持部材43、44は回路チップパッケージ13の外縁に向かって前進する。
【0042】
水平平板部31、32は、最外周に配置される固体のはんだバンプ14に接触する。水平平板部31、32の前進は規制される。水平平板部31、32はプリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間ではんだバンプ14列を挟み込む。こうして取り外し治具21aは回路チップパッケージ13上でプリント回路基板12に固定される。このとき、傾斜面35、36は、回路チップパッケージ13の外縁に向き合わせられる。
【0043】
続いて、リフロ炉内ではプリント回路基板ユニット11に熱が加えられる。はんだバンプ14が溶融すると、コイルばね46の弾性力に基づき傾斜面35、36はプリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間に滑り込んでいく。回路チップパッケージ13の外縁は傾斜面35、36を徐々に登っていく。その後、前述と同様に、回路チップパッケージ13はプリント回路基板12から完全に取り外される。こうした取り外し治具21aによれば、前述の取り外し治具21と同様の効果を奏することができる。
【0044】
図8は、本発明の第3実施形態に係る取り外し治具21bの構造を示す。この取り外し治具21bは、1直線に沿って水平方向に延びる支持体47を備える。支持体47には第1および第2把持部材48、49が1直線に沿って相互に相対移動自在に支持される。
【0045】
第1把持部材48は、本体50と、支持体47に進退移動自在に支持される支持部材51とを備える。同様に、第2把持部材49は、本体52と、支持体47に進退移動自在に支持される支持部材53とを備える。本体50および支持部材51は1対の連結部材54、54で連結される。本体52および支持部材53は1対の連結部材55、55で連結される。以上のような支持体47や本体50、52、支持部材51、53、連結部材54、55は例えばアルミニウムといった金属材料から形成されればよい。
【0046】
支持部材51、53の間で支持体47にはコイルばね56が巻き付けられる。コイルばね56の一端は支持部材51に固定される。コイルばね56の他端は支持部材53に固定される。前述と同様に、コイルばね56の長さは回路チップパッケージ13の大きさに合わせて適宜調節されればよい。例えば本体50、52の間に回路チップパッケージ13が挟み込まれる際、コイルばね56では第1および第2把持部材48、49を相互に接近させる収縮力が発揮されればよい。
【0047】
本体50、52には、内端同士で相互に向き合わせられる傾斜面57、58が区画される。傾斜面57、58は水平面から所定の傾斜角で立ち上がる。前述の直線に直交する方向で傾斜面57、58の幅ははんだバンプ14同士の間隔よりも大きく設定されればよい。ここでは、傾斜面57、58の幅は回路チップパッケージ13の幅の例えば3分の1程度に設定されればよい。傾斜面57、58の外端には平坦面59、61が接続される。
【0048】
回路チップパッケージ13の取り外しにあたって、図9に示されるように、取り外し治具21bはプリント回路基板12上に搭載される。搭載にあたって第1および第2把持部材48、49同士の間隔は広げられる。コイルばね56は引き伸ばされる。このとき、コイルばね56には収縮力が蓄積される。本体50、51の底面はプリント回路基板12の表面に受け止められる。コイルばね56の弾性力に基づき、第1および第2把持部材48、49は回路チップパッケージ13の外縁に向かって前進する。
【0049】
傾斜面57、58の内端は、最外周に配置される固体のはんだバンプ14に接触する。傾斜面57、58の前進は規制される。傾斜面57、58はプリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間ではんだバンプ14列を挟み込む。こうして取り外し治具21bは回路チップパッケージ13上でプリント回路基板12に固定される。傾斜面57、58は回路チップパッケージ13の外縁に向き合わせられる。傾斜面57、58および回路チップパッケージ13の外縁の間には所定の間隔が区画される。
【0050】
続いて、リフロ炉内ではプリント回路基板ユニット11に熱が加えられる。はんだバンプ14が溶融すると、図10に示されるように、傾斜面57、58の前進の規制は取り払われる。コイルばね56の収縮力に基づき第1および第2把持部材49、49同士は接近する。こうして傾斜面57、58はプリント回路基板12および回路チップパッケージ13の間に滑り込んでいく。
【0051】
その後、図11に示されるように、コイルばね56の収縮力に基づき回路チップパッケージ13は第1および第2把持部材48、49で挟み込まれる。回路チップパッケージ13は取り外し治具21bごと取り外される。こうした取り外し治具21bによれば、前述の取り外し治具21、21aと同様の効果を奏することができる。
【0052】
図12は、本発明の第4実施形態に係る取り外し治具21cの構造を示す。この取り外し治具21cは、相互に隔てられた位置でプリント回路基板12の表面に受け止められる1対の第1部材片71、71を備える。この第1部材片71、71同士の間には第2部材片72が配置される。第1および第2部材片71、72は1直線に沿って配置される。第1および第2部材片71、72は相互に平行に広がる。第1および第2部材片71、72はプリント回路基板12の表面に平行に規定される。
【0053】
第2部材片72および個々の第1部材片71は接続部材73、73で接続される。接続部材73は第1および第2部材片71、72に対して所定の傾斜角で連結される。第2部材片72の表面には、回路チップパッケージ13を挟み込む挟み込み部材74が取り付けられる。取り付けにあたって挟み込み部材74および第2部材片72の表面の間には接着剤が挟み込まれればよい。挟み込み部材74は、前述の1直線に直交する方向に向かって開口する。
【0054】
第1および第2部材片71、72並びに接続部材73は1枚の金属板から形成されればよい。形成にあたって例えば折り曲げ加工が実施されればよい。金属板には例えばバイメタルや形状記憶合金が用いられればよい。バイメタルや形状記憶合金は、常温よりも高い所定の温度に達すると、常温時の原形から変形することができる。ここでは、所定の温度ははんだバンプ14の融点よりも高い温度が設定されればよい。温度は例えば摂氏200度から220度の範囲で設定されればよい。こうした接続部材73の変形に基づき第2部材片72はプリント回路基板12の表面から遠ざかることができる。
【0055】
図13に示されるように、回路チップパッケージ13の取り外しにあたって、例えば4つの取り外し治具21cが回路チップパッケージ13の各外縁に個別に取り付けられる。このとき、回路チップパッケージ13の周囲の温度は常温に設定される。第1および第2部材片71、72は例えば回路チップパッケージ13の外縁に沿って平行に配置される。第1部材片71はプリント回路基板12の表面に受け止められる。
【0056】
図14から明らかなように、第2部材片72の表面の一部は回路チップパッケージ13の裏面を受け止める。挟み込み部材74は回路チップパッケージ13を挟み込む。こうして取り外し治具21cはプリント回路基板12上に搭載される。取り外し治具21cが搭載されたプリント回路基板ユニット11はリフロ炉内に配置される。ここでは、はんだバンプ14には例えば錫および鉛の混合材料が用いられる。こうした混合材料の融点は摂氏183度に設定される。リフロ炉内ではプリント回路基板ユニット11に熱が加えられる。リフロ炉内の温度ははんだバンプ14の融点よりも高く設定される。こうしてはんだバンプ14は溶融する。
【0057】
リフロ炉内の温度が例えば摂氏200度に達すると、はんだバンプ14は完全に溶融する。図15に示されるように、接続部材73は原形から変形する。接続部材73は第2部材片72をプリント回路基板12の表面から遠ざける。こうして第2部材片72は、プリント回路基板12の表面に直交する方向に回路チップパッケージ13を持ち上げる。回路チップパッケージ13はプリント回路基板12から完全に取り外される。その後、回路チップパッケージ13は取り外し治具21cごと取り外される。
【0058】
以上のような取り外し治具21cによれば、はんだバンプ14が完全に溶融した後に、回路チップパッケージ13にはプリント回路基板12の表面に垂直方向に持ち上げ力が加えられる。こうして導電パッド15の剥離は確実に回避されることができる。比較的に簡単に回路チップパッケージ13のみがプリント回路基板12から取り外されることができる。
【0059】
しかも、取り外し治具21cの固定にあたって、プリント回路基板12上には第1および第2部材片71、72の配置スペースが形成されれば足りる。回路チップパッケージ13の周辺で、プリント回路基板12上に小さいスペースしか確保されなくても、取り外し治具21は有効に利用されることができる。加えて、接続部材73の変形の温度は、はんだバンプ14に応じて適宜設定されることができる。取り外し治具21cは様々なはんだバンプ14に利用されることができる。
【0060】
図16は、本発明の第5実施形態に係る取り外し治具21dの構造を示す。この取り外し治具21dは、プリント回路基板12の表面に受け止められる平板部材81を備える。平板部材81は1直線に沿って水平に延びる。平板部材81は例えばアルミニウムといった金属板から構成されればよい。平板部材81の表面には部材片82が向き合わせられる。部材片82は平板部材81から所定の距離に配置される。部材片82は平板部材81に平行に規定される。
【0061】
部材片82の両端には1対の弾性部材83、83の一端が連結される。弾性部材83の他端は平板部材81の表面に重ね合わせられる。こうして弾性部材83は平板部材81に連結される。弾性部材83は、部材片82に平板部材81から遠ざかる弾性力を付与する。ここでは、部材片82および弾性部材83、83は例えば1枚の金属板から形成されればよい。形成にあたって例えば折り曲げ加工が実施されればよい。
【0062】
平板部材81および部材片82の間には平板部材81および部材片82を相互に結合する結合材84が配置される。こうして平板部材81および部材片82が結合された状態で弾性部材83には前述の弾性力が蓄積されればよい。結合材84は、常温よりも高い所定の温度で溶融する。ここでは、結合材84には例えば高温はんだ材料が用いられればよい。高温はんだ材料の融点は例えば摂氏200度程度に設定されればよい。
【0063】
部材片82の表面には、前述の取り外し治具21cと同様に、回路チップパッケージ13を挟み込む挟み込み部材74が取り付けられる。取り付けにあたって挟み込み部材84および部材片82の表面の間には接着剤が挟み込まれればよい。挟み込み部材74は、前述の1直線に直交する方向に向かって開口する。
【0064】
図17に示されるように、回路チップパッケージ13の取り外しにあたって、例えば4つの取り外し治具21dが回路チップパッケージ13の各外縁に個別に取り付けられる。このとき、回路チップパッケージ13の周囲の温度は常温に設定される。平板部材81は例えば回路チップパッケージ13の外縁に沿って平行に配置される。平板部材81はプリント回路基板12の表面に受け止められる。
【0065】
図18から明らかなように、部材片82の表面の一部は回路チップパッケージ13の裏面に受け止める。挟み込み部材74は回路チップパッケージ13を挟み込む。こうして取り外し治具21dはプリント回路基板12上に搭載される。続いて、取り外し治具21dが搭載されたプリント回路基板ユニット11はリフロ炉内に配置される。ここでは、はんだバンプ14には例えば錫および鉛の混合材料が用いられる。こうした混合材料の融点は摂氏183度に設定される。リフロ炉内ではプリント回路基板ユニット11に熱が加えられる。リフロ炉内の温度ははんだバンプ14の融点よりも高く設定される。こうしてはんだバンプ14は溶融する。
【0066】
リフロ炉内の温度が例えば摂氏200度に達すると結合材84は溶融する。こうして平板部材81および部材片82の間で結合は解放される。弾性部材83、83の弾性力に基づき部材片82は第2部材片72をプリント回路基板12の表面から遠ざけられる。図19に示されるように、部材片82は、プリント回路基板12の表面に直交する方向に回路チップパッケージ13を持ち上げる。回路チップパッケージ13はプリント回路基板12から完全に取り外される。その後、回路チップパッケージ13は取り外し治具21dごと取り外される。
【0067】
以上のような取り外し治具21dによれば、前述の取り外し治具21cと同様の効果を奏することができる。加えて、結合材84の融点ははんだバンプ14に応じて適宜設定されることができる。取り外し治具21dは様々なはんだバンプ14に利用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】プリント回路基板ユニットの一具体例を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った部分拡大断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る取り外し治具の構造を概略的に示す斜視図である。
【図4】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図5】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図6】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る取り外し治具の構造を概略的に示す斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る取り外し治具の構造を概略的に示す斜視図である。
【図9】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図10】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図11】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る取り外し治具の構造を概略的に示す斜視図である。
【図13】取り外し治具がプリント回路基板に搭載された状態を示す部分拡大斜視図である。
【図14】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図15】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図16】本発明の第5実施形態に係る取り外し治具の構造を概略的に示す斜視図である。
【図17】取り外し治具がプリント回路基板に搭載された状態を示す部分拡大斜視図である。
【図18】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【図19】回路チップパッケージの取り外し工程の一場面を示す側面図である。
【符号の説明】
【0069】
12 プリント回路基板、13 回路チップパッケージ、14 はんだバンプ、21〜21d 取り外し治具、22 支持体、24 第1把持部材、25 第2把持部材、27 弾性伸縮部材、31 水平平板部、32 水平平板部、33 傾斜平板部、34 傾斜平板部、35、傾斜面、36 傾斜面、57 傾斜面、58 傾斜面、41 支持体、43 第1把持部材、44 第2把持部材、46 弾性伸縮部材、47 支持体、48 第1把持部材、49 第2把持部材、56 弾性伸縮部材、71 第1部材片、72 第2部材片、73 接続部材、74 挟み込み部材、81 平板部材、82 部材片、83 弾性部材、84 結合材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板上に取り外し治具を搭載し、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に配置される固体のはんだバンプで取り外し治具の傾斜面の前進を受け止めさせる工程と、プリント回路基板に熱を加えはんだバンプを溶融させ、傾斜面の前進の規制を取り払う工程と、はんだバンプの溶融に応じてプリント回路基板の表面に沿って取り外し治具の傾斜面を前進させ、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に傾斜面を滑り込ませる工程とを備えることを特徴とする回路チップパッケージの取り外し方法。
【請求項2】
プリント回路基板上に取り外し治具を搭載し、取り外し治具の1対の把持部材で、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に配置される固体のはんだバンプ列を挟み込み、回路チップパッケージの外縁に各把持部材上の傾斜面を向き合わせつつ回路チップパッケージ上で取り外し治具を固定する工程と、プリント回路基板に熱を加えはんだバンプを溶融させる工程と、はんだバンプの溶融に応じてプリント回路基板の表面に沿って取り外し治具の把持部材同士を接近させ、プリント回路基板および回路チップパッケージの間に把持部材上の傾斜面を滑り込ませる工程とを備えることを特徴とする回路チップパッケージの取り外し方法。
【請求項3】
プリント回路基板上に搭載され、プリント回路基板とともに持ち運ばれる回路チップパッケージ用取り外し治具であって、支持体と、支持体上で1直線に沿って相互に相対移動する第1および第2把持部材と、第1および第2把持部材を相互に接近させる伸縮力を発揮する弾性伸縮部材とを備え、第1および第2把持部材には、プリント回路基板の表面に受け止められ、内端同士で相互に向き合わせられる水平平板部と、水平平板部の外端から所定の傾斜角で立ち上がる傾斜平板部とが区画されることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具。
【請求項4】
プリント回路基板上に搭載され、プリント回路基板とともに持ち運ばれる回路チップパッケージ用取り外し治具であって、相互に隔てられた位置でプリント回路基板の表面に受け止められる1対の第1部材片と、第1部材片同士の間に配置される第2部材片と、第2部材片および個々の第1部材片を接続し、常温よりも高い所定の温度に達すると、常温時の原形から変形してプリント回路基板の表面から第2部材片を遠ざける接続部材とを備えることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具。
【請求項5】
請求項4に記載の回路チップパッケージ用取り外し治具において、前記第1および第2部材片並びに接続部材は1枚のバイメタルから構成されることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具。
【請求項6】
請求項4に記載の回路チップパッケージ用取り外し治具において、前記第1および第2部材片並びに接続部材は1枚の形状記憶合金から構成されることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具。
【請求項7】
請求項4に記載の回路チップパッケージ用取り外し治具において、前記第2部材片の表面に取り付けられて回路チップパッケージを挟み込む挟み込み部材をさらに備えることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具。
【請求項8】
プリント回路基板上に搭載され、プリント回路基板とともに持ち運ばれる回路チップパッケージ用取り外し治具であって、プリント回路基板の表面に受け止められる平板部材と、平板部材の表面に向き合わせられる部材片と、一端で部材片に連結されるとともに他端で平板部材に連結され、平板部材から所定の距離に位置する部材片に平板部材から遠ざかる弾性力を付与する弾性部材と、常温で平板部材から所定の距離に位置する部材片および平板部材を相互に結合し、常温よりも高い所定の温度で溶融する結合材とを備えることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具。
【請求項9】
請求項8に記載の回路チップパッケージ用取り外し治具において、前記部材片の表面に取り付けられて回路チップパッケージを挟み込む挟み込み部材をさらに備えることを特徴とする回路チップパッケージ用取り外し治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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