説明

回路基板および差動伝送機器

【課題】インピーダンス特性の劣化の抑制に好適なコイル部品搭載の回路基板および差動伝送機器を提供する。
【解決手段】コイル部品を実装した回路基板であって、前記コイル部品の基体に形成された端子電極と、前記回路基板の一方の主面に形成された電極パッドとが電気的に接続されており、前記コイル部品は、前記回路基板の主面に垂直な方向を巻回軸とし、前記端子電極に接続された、少なくとも一つのコイル線路を有し、前記電極パッドは、前記コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分とは、平面視で重ならないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に関し、特にコモンモードフィルタ等のコイル部品を搭載した回路基板およびそれを搭載した差動伝送機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、USBやIEEE1394などの高速伝送線路におけるノイズ対策電子部品には、外部接続ケーブルの外周に取り付けるフェライトコアや、基板上に実装し伝送線路に接続するチップビーズインダクタやコモンモードフィルタ等がある。フェライトコアやチップビーズインダクタはノイズの周波数帯でフェライトの高い透磁率により高インピーダンスとなりノイズを遮断する働きをする。コモンモードフィルタは、差動伝送において同相モードのノイズに対しフェライトの高い透磁率により高インピーダンスとなりノイズを遮断する働きをする。このような部品は主にパーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、携帯機器などに使用されるが、データ処理の高速化に伴い、数百MHz、さらにはGHz帯域の高周波帯域でも機能するコモンモードフィルタが要求されている。このような高周波帯域での使用を想定したコモンモードフィルタは例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、コモンモードフィルタの電極パッド間に生じる浮遊容量を小さくする構成が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−317725号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、CPUの高速化に伴いHDMIやPCI-Expressなどさらなる高速伝送に対応したノイズ対策電子部品が求められている。その一方で、高速伝送においては部品を実装する基板のパターンの影響も無視できなくなってきている。図8に従来の回路基板のパターンと実装の様子を示し、図9にその断面図を示す。従来、基板上の導体パターンにおいてコモンモードフィルタの外部電極が接続される部分(電極パッド)は素子の下まで延展されていた。素子の下の導体パターンは素子内部のコイルパターンと結合し寄生容量を持つ。これによりコモンモードに対するインピーダンスが低下しコモンモードノイズの減衰量が低下する問題があった。また、特に高速伝送に対しては、デファレンシャルモードに対するインピーダンスのミスマッチが大きくなり信号の損失や歪が増加する問題があった。本発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、高速伝送に対応し、寄生容量の抑制を図ったノイズ対策電子部品等のコイル部品を実装する回路基板の技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の回路基板は、コイル部品を実装した回路基板であって、前記コイル部品の基体に形成された端子電極と、前記回路基板の一方の主面に形成された電極パッドとが電気的に接続されており、 前記コイル部品は、前記回路基板の主面に垂直な方向を巻回軸とし、前記端子電極に接続された、少なくとも一つのコイル線路を有し、前記電極パッドは、前記コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分とは、平面視で重ならないことを特徴とする。
これにより基板上のパッド電極とコイル部品のコイル線路との結合を低減し寄生容量を低減することにより、コイル線路のインピーダンス低減を抑え高いノイズ遮断特性を得ることができる。また、コイル部品の基体の側面より内側に延展した電極パッドは、コイルに並列に接続されたスタブと等価な寄生インピーダンスや、回路基板のグランドや他の隣接した電極パッドと結合してコイル部品に並列なキャパシタと等価な寄生インピーダンスを生成し信号を反射・減衰させるが、これらの電極パッドによる寄生インピーダンスを低減させることにより信号損失を低減することができる。
【0006】
また、前記基体に形成された前記端子電極のうち前記基体の前記回路基板の主面側に形成された部分が、前記コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分とは、平面視で重ならないことが好ましい。かかる構成によれば端子電極とコイル線路との間で形成される寄生容量も抑制されるので、コイル線路のインピーダンス低減をよりいっそう抑え、高いノイズ遮断特性を得ることができる。また電極パッドによる寄生インピーダンスをいっそう低減し信号損失を低減することができる。
【0007】
さらに、前記回路基板において、前記電極パッドは、前記端子電極のうち前記回路基板の主面側に形成された部分の一部と平面視で重なることが好ましい。これにより導体パターンの寄生インピーダンスを一層低減できる。
【0008】
さらに、前記回路基板において、前記基体と前記電極パッドとは平面視で重ならないことが好ましい。該構成によれば、コイル線路を含めた基体と電極パッドとの間に形成される寄生容量を大幅に低減することができる。また、電極パッドによる寄生インピーダンスも大幅に低減することができる。
【0009】
さらに、前記基体に形成された前記端子電極は、前記基体の前記回路基板の主面側以外の面に形成されていることが好ましい。これにより導体パターンとコモンモードフィルタの内部のコイルパターンとの結合を一層低減し寄生容量を一層低減し、高いノイズ遮断特性を得ることができる。また、電極パッドによる寄生インピーダンスをいっそう低減し、信号損失を低減することができる。
【0010】
さらに、前記回路基板において、前記コイル線路は、前記端子電極との接続部分に他の部分よりも幅の大きい接続部を有し、平面視において、前記接続部と、前記コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分との間に、前記パッド電極がないことが好ましい。電極端子との接続部分を大きくとる場合においても、かかる構成により、導体パターンとコモンモードフィルタの内部のコイルパターンとの結合を一層低減し寄生容量を一層低減し高いノイズ遮断特性を得ることができる。また電極パッドによる寄生インピーダンスをいっそう低減し信号損失を低減することができる。
【0011】
さらに、前記回路基板において、前記コイル部品は、コモンモードフィルタであることが好ましい。さらに、コモンモードフィルタを構成する少なくとも2つのコイル線路が全て前記コイル線路の構成を有することがより好ましい。前記構成におけるコイル部品としてコモンモードフィルタを適用すれば、基板上のパッド電極とコモンモードフィルタのコイル線路との結合を低減し寄生容量を低減することにより、コモンモードインピーダンスを増加し、高いコモンモードノイズ減衰効果を得られる。また隣接する差動信号ペア線路の電極パッド間の寄生インピーダンスをいっそう低減し差動信号の損失を低減することができる。
【0012】
さらに、前記回路基板において、前記コイル線路のうち一のコイル線路に接続される電極パッドは、他のコイル線路とは平面視で重ならないことが好ましい。かかる構成によれば、複数のコイル線路を有するコモンモードフィルタにおける寄生容量をいっそう抑制することができる。
【0013】
また、本発明の差動伝送機器は、前記回路基板を搭載したことを特徴とする。前記回路基板は、差動伝送の送信および/または受信機能を備えた機器、ケーブル等に搭載して差動伝送機器を構成することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明に係る回路基板によれば、電極パッドと実装したコイル部品との不要な結合や電極パッドの寄生インピーダンスを小さくすることができる。これによって、高周波まで高いノイズ遮断特性を発揮し、かつ信号を低損失で伝送しうる、高速伝送に好適な回路基板、さらにはそれを搭載した差動伝送機器を提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の具体的な実施形態について説明するが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。本発明の第1の実施形態を図1〜図3を用いて説明する。図1はコイル部品を実装した本発明の実施形態の回路基板を説明するために、実装するコイル部品の例としてコモンモードフィルタの構造の1例を分解して示したものである。図2は本実施形態の回路基板の電極パッドとコモンモードフィルタの実装の様子を示し、図3はその断面を示したものである。図1に示すコモンモードフィルタは、コイル線路として平面スパイラル線路を用いた例である。コモンモードフィルタは、複数のコイル線路を有し、端子電極も多いため、寄生容量を形成しやすい。寄生容量の抑制に効果を発揮する本発明に係る構成は、コモンモードフィルタに好適である。図1に示すコモンモードフィルタは、絶縁層19を介して平面スパイラル線路23と24が対向して配置されており、平面スパイラル線路23のスパイラル中心側の一端に引き出し線路22がビア30により接続され、平面スパイラル線路24のスパイラル中心側の一端に引き出し線路25がビア31により接続されている。平面スパイラル線路は、その構造上、コモンモードフィルタを実装する回路基板のパッド電極との関係において寄生容量を形成しやすいため、本願発明に係る構成が特に効果を発揮する構成である。図1において、平面スパイラル線路23のうち、端子電極12が形成される側面に垂直に形成され、端子電極12に接続される部分が、「コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分」に相当する。同様に、平面スパイラル線路24のうち、端子電極11が形成される側面に垂直に形成され、端子電極11に接続される部分が、「コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分」に相当する。また、引き出し線路22、引き出し線路25も前記「コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分」に相当する。さらに上下に磁性層15と16が配置され、コモンモードフィルタの基体を構成している。本実施形態のコモンモードフィルタは、端子電極に接続されたコイル線路として、二つのコイル線路を備えた例である。基体の表面には端子電極11、12、13および14が形成されている。
【0016】
平面スパイラル線路23は一端に形成された接続部27により端子電極12と接続され、直角に曲折しながら、スパイラル状に巻回し、さらに引き出し線路22を介しその一端に形成された接続部26により端子電極13に接続されている。端子電極に接続される部分に形成された該接続部は、良好な接続を確保するため、平面スパイラル線路である他の部分よりも幅を大きくしてあるが、前記幅は平面スパイラル線路の幅と同じにして端子電極と接続してもよい。平面スパイラル線路24は一端に形成された接続部28により端子電極11と接続され、直角に曲折しながら、スパイラル状に巻回し、さらに引き出し線路25を介しその一端に形成された接続部29により端子電極14に接続されている。図1に示す構成では、平面スパイラル線路の外形は略矩形であるが、外形はこれに限らず、例えば円形や楕円形でもよい。但し、限られた面積に効率よくコイル線路を形成するためには、略矩形であることが好ましい。図2の回路基板1の一方の主面には電極パッド2、3、4、5が形成されており、コモンモードフィルタ10の基体に形成された端子電極11、12、13、14が各々の前記電極パッドに電気的に接続される。コモンモードフィルタ10は、回路基板1の主面に垂直な方向を巻回軸としている。端子電極と電極パッドの接続は例えばハンダ接合を用いればよい。
【0017】
回路基板上の実装位置を破線で示している。電極パッドとコモンモードフィルタ内部のコイル線路の電極との位置関係をA−A’の断面を取り、図3で詳細を説明する。回路基板1の電極パッド5にはコモンモードフィルタ10の端子電極14が接続されている。平面スパイラル線路23は端子電極14に接続されていない平面スパイラル線路である。この線路の回路基板への投影パターンの境界100に対し、電極パッド5は外側にある。電極パッド5は、平面スパイラル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分(図3の破線で挟まれた平面スパイラル線路24の部分)とは、平面視で重ならない。また、平面スパイラル線路24に接続される電極パッド5は、他の平面スパイラル線路23とも平面視で重なっていない。従って電極パッド5と平面スパイラル線路23、24は十分離れているため結合が弱められ、寄生容量を低減される。これにより、コモンモードインピーダンスが増加し、高いコモンモードノイズ減衰効果が得られる。これは、電極パッド2〜4に関しても同様である。
【0018】
本発明の第2の実施形態を図4を用いて説明する。電極パッドとコモンモードフィルタとの位置関係が異なる以外は第1の実施形態と同様なので、その説明を省略する。平面スパイラル線路24の回路基板1への投影パターンの境界100と、接続部29の回路基板への投影パターンの境界101との間に電極パッド5はない位置関係にある。すなわち、平面視において、接続部26、29と、平面スパイラル線路のうち端子電極との接続のために延設された部分以外の部分との間に、パッド電極がない。この位置関係はまた、パッド電極の先端は接続部の回路基板への投影パターンより基体の内側に出ていない、といえる。これにより電極パッドの寄生インピーダンスを一層低減し、デファレンシャルモードの高周波成分に対する損失も低減し信号波系に歪みなく高速で伝送する効果が得られる。
【0019】
次に、本発明の第3の実施形態を図5を用いて説明する。電極パッドとコモンモードフィルタとの位置関係が異なる以外は第1の実施形態と同様なので、その説明を省略する。コモンモードフィルタ10の基体の回路基板への投影パターンの境界102、103に対し、電極パッド5は外側にある。すなわち、コモンモードフィルタの基体と電極パッドとは平面視で重ならない。従って電極パッド5と、平面スパイラル線路23及び24を含めたコモンモードフィルタの基体との結合が弱められ、寄生容量が低減される。これにより、コモンモードインピーダンスを増加し、高いコモンモードノイズ減衰効果が得られる。
【0020】
次に、本発明の第4の実施形態を図6を用いて説明する。端子電極の形態と、電極パッドとコモンモードフィルタとの位置関係が異なる以外は第1の実施形態と同様なので、その説明を省略する。図6に示す構成では、電極パッド5が平面視で平面スパイラル線路23および24と重ならないようになっているとともに、端子電極のうちコモンモードフィルタの基体の回路基板1の主面側に形成された部分が、平面スパイラル線路のうち端子電極との接続のために延設された部分以外の部分(図6で平面スパイラル線路24の部分)とは、平面視で重ならないようになっている。端子電極のうちコモンモードフィルタの基体の回路基板1の主面側に形成された部分は、同様に平面スパイラル線路23とも重なりを持たない。したがって、パッド電極に起因する寄生容量をよりいっそう低減することができる。
【0021】
また、パッド電極の方がより外側に位置するようにしてあり、端子電極14の1つの面200において電極パッド5と接触していない部分201と接触している部分202を有する。具体的には、電極パッド5は、端子電極のうち前記回路基板の主面側に形成された部分の一部と平面視で重なる。これにより電極パッドの寄生インピーダンスを一層低減し、デファレンシャルモードの高周波成分に対する損失も低減し信号波系に歪みなく高速で伝送する効果を得る。
【0022】
本発明の第5実施の形態を図7を用いて説明する。端子電極の形態と、電極パッドとコモンモードフィルタとの位置関係が異なる以外は第1の実施形態と同様なので、その説明を省略する。端子電極は、コモンモードフィルタの基体の側面および上面、すなわち回路基板の主面側以外の面に形成されている。コモンモードフィルタの基体の回路基板への投影パターンの境界102、103に対し、端子電極14および電極パッド5は外側にある。従って電極パッド5と、平面スパイラル線路23、24を含めたコモンモードフィルタとの結合を一層弱められ、寄生容量を低減される。これにより、コモンモードインピーダンスを増加し、高いコモンモードノイズ減衰効果が得られる。実際に図7の本発明の構成と図9の従来の構成を比較したところ、本発明の構成では6GHzにおける信号損失が1dB低減した。
【0023】
上記の回路基板は、コイル部品としてコモンモードフィルタを搭載した例であるが、コイル部品はこれに限らない。例えば、一つのコイル線路を備えたインダクタでもよい。この場合も、寄生容量を抑制し、インピーダンスの変動を抑える効果が発揮される。また、コイル線路も、平面スパイラル線路に限らず、回路基板の主面に垂直な方向を巻回軸としたヘリカル線路を用いてもよい。この場合は、複数の絶縁層にコイルパターンを形成してこれを積層し、各絶縁層に形成されたコイルパターンをビア電極によって接続して、積層方向に巻き進んだヘリカルコイルを構成すればよい。
【0024】
本発明に係る回路基板は、例えば通常のプリント配線基板(PCB)等を用いればよい。回路基板は単層基板であってもよいし、多層基板であってもよい。また、コイル部品は、コモンモードフィルタアレイのように、一つのチップの中に複数のコイル部を形成したアレイ型のものであってもよい。
【0025】
コモンモードフィルタに代表されるコイル部品の製造方法はこれを特に限定するものではない。図1を用いて製造方法の一例を説明する。磁性層15、16には、フェライトの焼結板基板を所定の厚さと寸法に加工して供する。磁性層15であるフェライト基板の上にフォトリソグラフィにより、ポリイミド等の耐熱性樹脂からなる絶縁層17〜21と銀または銅からなる平面スパイラル線路23、24、および引き出し線路22、25とを積層する。引き出し線路と平面スパイラル線路はビア等により電気的接続を取る。その上に磁性層15としてフェライト基板を接合する。接合は例えば接着剤を用いて行う。切断後、電極端子11〜14をメッキ、スパッタ、塗布等によりチップ外部に形成する。絶縁層117〜21と平面スパイラル線路23および24、引き出し線路22および25は、セラミックグリーンシート上に銀ペーストを印刷して積層し、焼成するLTCCプロセスを適用してもよい。また、本発明に係るコイル部品は、電極パターンを形成したポリイミド等の薄シートを貼り合せて積層した多層フレキシブル基板により作製してもよい。
【0026】
前記回路基板は広く差動伝送の送信および/または受信機能を備えた機器、ケーブル等の差動伝送機器に適用することができる。本発明の回路基板を差動伝送を行なうDVDプレーヤ、デジタルTV、HDTV、ディスプレイ、プロジェクタ等に搭載することで、これらの機器の高性能化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の回路基板の一実施形態を説明するためのコモンモードフィルタの構造を分解して示すものである。
【図2】本発明の回路基板の一実施形態の外観を示す図である。
【図3】本発明の回路基板の一実施形態の断面を示す図である。
【図4】本発明の回路基板の他の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の回路基板の他の実施形態を示す図である。
【図6】本発明の回路基板の他の実施形態の断面を示す図である。
【図7】本発明の回路基板の他の実施形態の断面を示す図である。
【図8】従来の回路基板の形態の外観を示す図である。
【図9】従来の回路基板の形態の断面を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1:回路基板
2〜5:電極パッド
10:コモンモードフィルタ
11〜14、200〜202:端子電極
15、16:磁性層
17〜21:絶縁層
23、24:平面スパイラル線路
22、25:引き出し線路
26〜29:接続部
30、31:ビア
6、8:コイルパターンの巻端
100〜103:回路基板への投影の境界線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイル部品を実装した回路基板であって、
前記コイル部品の基体に形成された端子電極と、前記回路基板の一方の主面に形成された電極パッドとが電気的に接続されており、
前記コイル部品は、前記回路基板の主面に垂直な方向を巻回軸とし、前記端子電極に接続された、少なくとも一つのコイル線路を有し、
前記電極パッドは、前記コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分とは、平面視で重ならないことを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記基体に形成された前記端子電極のうち、前記回路基板の主面側に形成された部分が、前記コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分とは、平面視で重ならないことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記電極パッドは、前記端子電極のうち前記回路基板の主面側に形成された部分の一部と平面視で重なることを特徴とする請求項1または2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記基体と前記電極パッドとは平面視で重ならないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路基板。
【請求項5】
前記基体に形成された前記端子電極は、前記回路基板の主面側以外の面に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回路基板。
【請求項6】
前記コイル線路は、前記端子電極との接続部分に他の部分よりも幅の大きい接続部を有し、
平面視において、前記接続部と、前記コイル線路のうち前記端子電極との接続のために延設された部分以外の部分との間に、前記パッド電極がないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の回路基板。
【請求項7】
前記コイル部品は、コモンモードフィルタであることを特徴とする請求項1〜6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記コイル線路のうち一のコイル線路に接続される電極パッドは、他のコイル線路とは平面視で重ならないことを特徴とする請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
請求項7または8に記載の回路基板を搭載した差動伝送機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−262943(P2008−262943A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−102350(P2007−102350)
【出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【出願人】(000005083)日立金属株式会社 (2,051)
【Fターム(参考)】