説明

回転するヘッドを持つ超音波ハンドピース

トランスデューサーを持つ超音波歯科用ハンドピース (100) を提供する。前記トランスデューサーは電気的エネルギーを超音波振動に変換する。前記歯科用ハンドピースは、胴部(body)(102) 、回転ヘッド (104) 、リテーナーリング(retainer ring)(130) を含む。前記胴部 (102) は、前記トランスデューサーに対して回嵌係合する。前記回転ヘッド (104) は、前記トランスデューサーと回動自在に係合する。前記リテーナーリング (130) は、前記胴部 (102) および前記回転ヘッド (104) のいずれか一方と固着係合し、また、前記胴部および前記回転ヘッドの他方と、前記胴部と前記回転ヘッドが回嵌係合しているのと同様の方法で、回嵌係合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波歯科器具、特に挿入物を受けるための回転ヘッドを持つ超音波歯科ハンドピースに関する。
【背景技術】
【0002】
スケーリング、歯周病の治療、根管治療またはその類似物といった歯科治療・処置のために、歯科医は超音波歯科器具(器械)を用いる。超音波歯科器具は、一般的には、一端(すなわち、基部側の端)で電気エネルギーおよび流体の源とケーブルを介して接続したハンドピースを含む。前記のケーブルには、流体(例えば水)を供給するホースと、電気エネルギーを供給する導体が含まれる。
【0003】
前記ハンドピースの他方の端(すなわち、末端)は、代替可能な挿入物と、前記挿入物上で動作するトランスデューサー(例えば、磁歪)とを受けるための開口部を持つ。前記トランスデューサーは、前記挿入物の基端から、前記ハンドピース内部の空隙にかけて展開している。超音波振動チップは、前記挿入物の末端から展開している。
【0004】
超音波歯科器具を歯科手順に使用するとき、歯科従事者は、一般的には、処置する歯に応じて前記挿入チップの方向を変えている。この角度調節をするにあたって、前記従事者は、一般的には、前記挿入物を患者の口腔の外に持ち、前記挿入物を回転させて、望む角度位置に前記チップをもっていく。対処されるべき前記ハンドピース中の前記挿入物がきつくフィットするための摩擦力として、この回転に際して両手が使われる。一般的な処置の間、前記のチップの方向転換のプロセスは、何度も行なわれる。これは時間を消費するだけでなく、作業の容易でスムースな流れを阻害することにもなる。
【0005】
前記従事者が、前記挿入物を回転しないようにする、前記口腔の領域において、前記従事者の肘は、同じ機能を実行できる程度によじれることになる。このよじり動作は、前記ハンドピースにつながった前記ケーブルの抵抗に抗するものである。
【0006】
したがって、従来の歯科器具よりも、より快適且つより疲れにくく使用できる超音波歯科器具の必要がある。このような新たな改良は、歯科医院に既存である大量の電源、流体源、ハンドピースおよび挿入物に関して下位互換性を持つものであるべきである。
【発明の開示】
【0007】
本発明の典型的な実施例において、電気エネルギーを超音波振動に変換するトランスデューサーを持つ超音波歯科用ハンドピースが提供される。前記歯科用ハンドピースは、胴部、回転ヘッド、リテーナーリング、を含む。前記胴部は、回転自在に前記トランスデューサーを受ける。前記回転ヘッドは、前記トランスデューサーと、前記トランスデューサーを回転させるように係合する。前記リテーナーリングは、前記胴部および前記回転ヘッドのうちの一方と固着結合し、また、前記胴部および前記回転ヘッドのうちの他方と回動自在にて結合するため、前記回転ヘッドは、前記胴部に回動自在にて結合する。
【0008】
本発明の別の典型的な実施例では、挿入物とハンドピースを含む超音波歯科ユニットが提供される。前記挿入物は、チップおよび、電気エネルギーを超音波振動に変換するトランスデューサーを含む。前記ハンドピースは、胴部、回転ヘッド、リテーナーリング、コイル組立体、を含む。前記胴部は、前記挿入物を受ける。前記回転ヘッドは、前記挿入物と、前記挿入物を回転させるように係合する。前記リテーナーリングは、前記胴部および前記回転ヘッドのうちの一方と固着結合し、また、前記胴部および前記回転ヘッドのうちの他方と回動自在にて結合するため、前記回転ヘッドは、前記胴部に回動自在にて結合する。前記コイル組立体は、前記トランスデューサーを励起する。
本発明のこれらの態様およびその他の態様は、図と関連する以下の詳述を参照して理解される。
【発明の実施の形態の詳細】
【0009】
本発明の典型的な実施例では、超音波歯科ハンドピースは、例えば前記胴部またはその中の前記コイルのような前記ハンドピースの他の部品は静止したまま、自由に回転できる回転ヘッドを持つ。このように超音波歯科挿入物が前記歯科ハンドピースに挿入されたとき、前記の超音波歯科挿入物は、前記回転ヘッドとともに、比較的容易に回転させることができる。
【0010】
図1は、電流源および流体源 14 にケーブル 12 を介して接続した超音波歯科器具 10 を含む超音波歯科ユニットである。ケーブル 12 は、電流源および流体源 14 から超音波歯科器具 10 へと電気信号を伝送する電線のみならず、流体を輸送する導管をも含む。超音波歯科器具 10 は、ハンドピース 100 、および、ハンドピース 100 の内部に受け入れられる挿入物 200 を含む。
【0011】
図2〜5で示されているように、ハンドピース 100 は、胴部 102 、回転ヘッド 104 、相互連結部(interconnect) 106 を含む。ハンドピース 100 の末端に位置する回転ヘッド 104 は、ハンドピース 100 の残りの部分と回動自在に結合する。ハンドピース 100 の基端に位置する相互連結部 106 は、流体(例えば水)のみならず電気信号をも供給するために、ケーブル(例えば、図1のケーブル 12 )と接続している。相互連結部 106 は、相互連結部106 と前記ケーブルとの間の引っ張りを軽減するために構成されている、ストレインリリーフ 107 を持つ。
【0012】
胴部 102 が、前記ケーブルに固着されている相互連結部106 に固着されているために、ハンドピース 100 は容易に回転しない。したがって、回転ヘッド 104 のハンドピース 100 の残りの部分に対する回転を許可することによって、歯科従事者は、異なる歯および歯の異なる領域もしくはそのうちの一方を処置するにあたって、前記の歯科器具全体の向きを幾度も変える必要がなくなる。さらに、ハンドピース 100 の回転ヘッド 104 は、胴部 102 に対してやや容易に回動するので、歯科従事者は、前記挿入物を患者の口腔の外で保持し、両手を使って前記挿入物を回転して、前記挿入物のチップを望む角度に向ける必要がなくなる。したがって、歯科処置の間に前記チップを方向転換する回数と関連する時間が削減され、作業の流れが大きく中断されることもなくなるため、スムースな作業の流れと時間の削減がもたらされる。
【0013】
回転ヘッド 104 は、概して円筒である形状、空洞になっている内部、および、一方の端で胴部 102 の末端を受け、他方の端で歯科挿入物を受ける前記内部の両端の開口部、を持つ。例えば、回転ヘッド 104 の末端において、回転ヘッド 104 は挿入物を受けるための開口部 111 を形成している。
【0014】
回転ヘッド 104 は、その外周面に、複数のくぼみ(indentations) 110 を持つ。それぞれのくぼみ 110 は、ハンドピース 100 の中心軸と平行な主軸を持つ細長い楕円形(または長方形)である。くぼみ 110 は、歯科従事者が回転ヘッド 104 を握りやすくし、例えば、胴部 102 に対して(例えば、片手だけで)回転させやすくする。別の実施例では、回転ヘッド 104 は、前記くぼみの代わりに、いくつかの突起を持つことができる。
【0015】
胴部 102 は、表面から等距離であり、実質的に胴部 102 の全長を横断する一対の溝 103 を持つ。溝 103 は、ハンドピース 100 にハンドグリップ 112 を搭載するために用いる。胴部 102 は、胴部 102 の末端の傍の底部に、ハンドピース 100 の軸の方向にハンドグリップ 112 が移動しないための、複数の実質的に等間隔に並んだスロット 108 をも持つ。胴部 102 は、さらに、胴部 102 の末端の傍の底部に、スロット 108 と同一直線上に在る溝 105 も持つ。溝 105 は、溝 103 とともにハンドグリップ 112 と係合し、ハンドグリップ 112 がハンドピース 100 の中心軸の周りを回転しないように保持する。前記の溝は、その他の実施例では用いられない。
【0016】
ハンドグリップ 112 は、概して円筒形状であり空洞になった内部を持つ係合部位 114 を持つ。係合部位 114 は、胴部 102 の上を袖のようにすべらせるものであり、また、前記係合部位が胴部 102 の一部を包むように胴部 102 と係合する。前記係合部位上には、胴部 102 上のスロット 108 のひとつと係合するための、弾性片持部品(a resilent cantilever portion) 118 が形成されている。係合部位 114 は、その底面に取りつけられた、歯科従事者が歯科手順においてハンドピース 100 を持つためのハンドル 116 を持つ。前記ハンドルは、片手を用いて回転ヘッド 104 を回転させやすくもする。ハンドル 116 には、その背面に、歯科従事者が握りやすくするために用いられる、複数のくぼみもしくは突起 120 が形成されている。
【0017】
図6および7において、ハンドピース 100 は、ステンレス鋼のような金属でつくられたリテーナーリング 130 を、さらに含む。リテーナーリング 130 は、実質的に円状であるが、完全な円ではない(円弧が完結していない)。リテーナーリング 130 は、可撓(弾性)であり、圧力がかかるとつながっていないふたつの端部が近接し、また圧力が除かれると(前記端部が)離れるために、バネとしてはたらく。
【0018】
回転ヘッド 104 には、その基端近傍の内面に、リテーナーリング 130 と係合するために用いられる円形溝 131 が形成されている。例えば、リテーナーリング 130 に圧力をかけて締め付け、そして溝 131 に沿ってリテーナーリング 130 が位置合わせされたらリテーナーリング 130 を解放することにより、リテーナーリング 130 は円形溝 131 に嵌めこまれる。嵌めこみによって、リテーナーリング 130 は固定され、回転ヘッド 104 に対して動かなくなる。
【0019】
リテーナーリング 130 を溝 131 に固定した後、回転ヘッド 104 は、胴部 102 の末端を前記回転ヘッド基端の開口部内に受けることによって、胴部 102 と結合される。胴部 102 には、その末端に、胴部 102 の残りの部分の半径よりも小さい半径を持つ係合部位 109 が形成される。係合部位 109 と胴部 102 の残りの部分との間のジョイント部において、係合部位 103 の外表面上に円形溝 150 が形成されている。係合部位 109 が回転ヘッド 104 の内部に挿入されたとき、前記リテーナーリングは、回転ヘッド 104 が胴部 102 と回動自在に結合できるように、溝 150 と回動自在にして係合する。他の実施例においては、前記回転リングは、胴部 102 に固着結合し、また、回転ヘッド 104 と回動自在にして結合する。
【0020】
胴部 102 は、ボビン 136 を受けるための、貫通している空洞部 128 を持つ。典型的な超音波歯科器具の操作の間、流体は、前記ケーブルおよびハンドピース 100 を通って、前記挿入物のチップへと汲み出される。前記挿入物の振動チップは、前記流体の流れをスプレー噴霧にする。前記スプレーは、前記チップを冷却するだけではなく、歯の表面も冷却し、軟組織の損傷からの保護を提供する。ハンドピース 100 (とボビン 136 )を通り抜けている前記流体路は、前記流体が流体輸送路を通って前記挿入物の末端から出るまでに漏れないように密封されている必要がある。
【0021】
ボビン 136 は、概して円筒状であり、その末端の傍に一対の円周溝 152 および 154 を持つ。溝 152 および 154 は、Oリング 132 および 134 のそれぞれと係合し、ハンドピース 100 からの流体の漏れを防ぐ。例えば、Oリング 132 は、回転ヘッド 104 の内表面に水密を構成し、一方でOリング 134 は、係合部位 109 の内表面に水密を構成する。
【0022】
ボビン 136 は、その上に、一対の円形フランジ 156 および 158 をさらに形成している。ボビン 136 は、その基端の傍において、一対の円形フランジ 160 および 162 をさらに形成している。短コイル 140 は、円形フランジ 160 および 162 の間において、前記ボビンに載せられている。前記コイルは、例えば、絶縁ワイヤからつくられる。他の実施例では、前記コイルは実質的に同一の長さであるか、もしくは、より長いコイルがボビン 136 の基端の傍に載せられている。
【0023】
ボビン 136 の基端の近傍において、ボビン 136 は、Oリング 142 を着けるための円形溝 172 を形成する。溝 172 にOリング 142 を着けることにより、ボビン 136 と胴部 102 の内表面との間に水密が構成され、前記流体はハンドピース 100 から漏れなくなる。
【0024】
ボビン 136 は、流体を基端から末端へと運ぶための、概して円筒形の空洞 170 を定める内表面と、基端において円筒状空洞 170 内の流体を受けるための開口部 164 とを持つ。ボビン 136 は、その基端において、ボビン 136 内のプラグピン 148 を受けるために用いられる、複数(例えば三個)の開口部 166 を形成する。プラグピン 148 は、銅のような導電性物質からつくられる。ボビン 136 、胴部 102 、回転ヘッド 104 、ハンドグリップ 112 、および、相互連結部106 のためのケーシングは、一般に"プラスチック"と呼ばれる(例えば耐熱樹脂である)適切な合成ポリマー物質からつくられる。例えば、これらの部品は、GE Plastic から入手可能である、非晶質で熱可塑性であるポリエーテルイミドであるUTLEM(R) を用いてつくることができる。
【0025】
ボビン 136 は、その上に、それぞれの開口部 166 からコイル 138 および 140 またはそのうちの一方にかけて整列して伸びている複数の直線溝 168 も形成する。複数のピン 148 は、それぞれ、複数の開口部 166 に挿入され、また、溝 168 は、はんだづけおよび他の電気的接続もしくはそのうちの一方によって、コイル 138 および 140 またはそのうちの一方と接続しており、相互連結部 106 を通る前記ケーブルを経由する前記電源および流体源からの電気信号を伝送するために用いられる。
【0026】
相互連結部 106 は、その上に、開口部 166 とそれぞれ係合する、複数(例えば三個)の細長いソケット 146 を形成する。細長いソケット 146 は、例えば、相互連結部 106 のコネクタ部品 144 上に形成される。細長いソケット 146 は、その内部に、プラグピン 148 とそれぞれが電気的に接続するための、電気的接触部を形成する。前記電気的接触部は、例えば、コイル 138 および 140 に電気エネルギーを供給し係合するために、前記ケーブル中の導線と他端で電気的に接続されている。
【0027】
図8は、本発明の典型的な実施例における、歯科ハンドピース 100 を受けるための、超音波歯科挿入物 200 を図示している。挿入物 200 は、ボビン 136 の空洞 170 内に、開口部 111 を通して受け入れられている。例えば、前記歯科挿入物は、その末端においてチップ 202 を、またその基端においてトランスデューサー 208 を含む。前記歯科挿入物は、耐熱樹脂でつくられたハンドグリップ 204 を含む。前記挿入物の残りの部分のうち前記トランスデューサーを除く部分は、例えばステンレス鋼でつくられる。
【0028】
トランスデューサー 208 は、例えば、並列に配置した薄いニッケル板の積層(例えば、90%ニッケルマンガンであるニッケル合金片の16枚重ね合板)で形成されている。前記ニッケル板は、カドミウム非含有銀ハンダおよび耐熱ブレージングフラックスを含むブレーズ化合物を用いたブレーズジョイント(a braze joint)で、両端をつなぐことができる。
【0029】
挿入物 200 は、磁歪型であって、コイル 138 および 140 が前記ケーブルからの電気信号によってエネルギーを受けたとき、内部のニッケルプレート 208 は電気エネルギーを超音波振動に変換することができる。挿入物 200 は、その上に、回転ヘッド 104 の内表面に係合し圧嵌するためのOリング 206 を搭載しており、これによって水密ができ、さらに前記挿入物(とそのチップ)が回転ヘッド 104 とともに、胴部 102 に対して回転する。当業者が入手できる他の任意の適切な歯科挿入物を、歯科挿入物 200 の代わりに用いることができる。
【0030】
挿入物 200 は、その上に、ボビン 136 の円筒状空洞部 170 からの流体を受けるために形成された孔 212 を持つ。グリップ 204 は、チップ 202 の近傍のその末端において、前記挿入物から出る流体の通路 210 を持つ。他の実施例では、前記挿入物は、そのチップの末端における開口部、前記チップ上における溝、または、前記挿入物から流体を出すための外部チューブ、を持つことができる。
【0031】
処置の間、ニッケルの薄板 208 の合板は、前記コイルにより誘導され励起される、前記合板の固有振動数と等しい振動数で振動する。前記挿入物を前記ハンドピース内に収めて前記電源をオンにした後、操作者は前記電源の振動数を、共鳴振動数すなわち前記挿入物の固有振動数に至るように手動で調整する。または、電源がオンになると、自動調整ユニットが、自動で前記挿入物の共鳴振動数に合わせることができる。このとき、前記合板は振動を始める。前記合板のこの振動は、増幅されてチップ 202 に伝送される。米国において用いられる超音波挿入物は、通常、振動数25kHzまたは30kHzで振動するよう設計されている。
【0032】
本発明は、ここで示されている特質または本質的特徴から外れない範囲における他の特定の形態を実施することができることを、当業者は、正しく理解できる。したがって本記述は、すべてが実例に関して考慮され、かつそれに限定されない。本発明の範囲は付加する請求項によって示され、請求項と同等の意味および範囲内のすべての変更は、ここに包含される。
【0033】
例えば、本発明の前記ハンドピースは、米国において通常使われている磁歪型の超音波歯科器具を参照して記述されているが、本発明の原理は、ヨーロッパで通常使われている圧電型の超音波歯科器具に対しても、等しく適応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は電源および流体源に接続された本発明の超音波歯科器具を含む超音波歯科ユニットである。
【図2】図2は本発明の典型的な実施例における超音波歯科ハンドピースの側面図である。
【図3】図3は図2の超音波歯科ハンドピースの底面図である。
【図4】図4は図2の超音波歯科ハンドピースの後部図である。
【図5】図5は図2の超音波歯科ハンドピースの拡大上面図である。
【図6】図6は図5の超音波歯科ハンドピースの線A-Aに沿った断面図である。
【図7】図7は図2の超音波歯科ハンドピースの拡大分解組立図である。
【図8】図8は図2の超音波歯科ハンドピースによって受けられる挿入物の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気エネルギーを超音波振動に変換するトランスデューサーを持つ、超音波歯科用ハンドピースであって、
前記トランスデューサーを回動自在に受ける胴部と、
前記トランスデューサーと回嵌係合する回転ヘッドと、
前記胴部および前記回転ヘッドのうちの一方と固着結合し、ならびに、前記回転ヘッドが前記胴部と回嵌結合するように前記胴部および前記回転ヘッドのうちの他方と回嵌結合するリテーナーリングと、
を含む歯科用ハンドピース。
【請求項2】
前記リテーナーリングが、前記回転ヘッド内に挿入されて圧縮される金属のバネであることを特徴とする、請求項1記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項3】
前記回転ヘッドの内表面に、前記リテーナーリングが固着係合するための円形溝が形成されていることを特徴とする、請求項2記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項4】
前記胴部の外表面に、前記リテーナーリングが回嵌係合するための円形溝が形成されていることを特徴とする、請求項3記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項5】
前記胴部上に、ハンドグリップを搭載するための複数の直線溝が形成されていることを特徴とする、請求項1記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項6】
前記胴部上に、前記ハンドグリップを前記胴部に固定するための複数のスロットが形成されていることを特徴とする、請求項5記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項7】
前記トランスデューサーを励起するためのコイル組立体をさらに含む、請求項1記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項8】
前記コイル組立体が、ボビンと、前記ボビン上に搭載された少なくともひとつのコイルを含むことを特徴とする、請求項7記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項9】
前記回転ヘッドおよび前記胴部のうちの少なくとも一方に関して、実質的な水密を形成するための、前記ボビン上に搭載された少なくともひとつのOリングをさらに含む、請求項8記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項10】
前記ボビンが、前記ボビンの基端から末端にかけて流体を輸送するための、貫通孔を定める内表面を持つことを特徴とする、請求項8記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項11】
前記コイル組立体をケーブルに接続するための、相互連結部をさらに含む、請求項8記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項12】
少なくともひとつのコイルと前記ケーブルとの間の電気的接続をする複数のプラグピンをさらに含む、請求項11記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項13】
前記トランスデューサーが磁歪型であることを特徴とする、請求項1記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項14】
前記トランスデューサーが圧電型であることを特徴とする、請求項1記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項15】
電気エネルギーを超音波振動に変換するトランスデューサーを持つ超音波歯科用ハンドピースであって、
前記トランスデューサーを回動自在に受ける胴部と、
前記トランスデューサーと回嵌係合する回転ヘッドと、
前記胴部および前記回転ヘッドのうちの一方と固着結合し、ならびに、前記胴部および前記回転ヘッドのうちの他方と回嵌結合する、前記胴部と前記回転ヘッドとを回嵌結合させるための手段と、
を含む歯科用ハンドピース。
【請求項16】
回嵌結合のための前記手段が、金属バネであることを特徴とする、請求項15記載の超音波歯科用ハンドピース。
【請求項17】
超音波歯科用ユニットであって、
チップと、電気エネルギーを超音波振動へと変換するためのトランスデューサーとを含む挿入物と、
ハンドピースであって、
前記挿入物を回動自在に受ける胴部と、
前記挿入物と回嵌係合する回転ヘッドと、
前記胴部および前記回転ヘッドのうちの一方と固着結合し、ならびに、前記回転ヘッドが前記胴部と回嵌結合するように前記胴部および前記回転ヘッドのうちの他方と回嵌結合するリテーナーリングと、
前記トランスデューサーを励起するためのコイル組立体と、
を含むハンドピースと、
を含む超音波歯科用ユニット。
【請求項18】
前記ハンドピースへ、電気信号および流体を供給するための、電気エネルギーおよび流体源をさらに含む、請求項17記載の超音波歯科用ユニット。
【請求項19】
前記リテーナーリングが、前記回転ヘッド内へ挿入するために圧縮できる金属のバネであることを特徴とする、請求項17記載の超音波歯科用ユニット。
【請求項20】
前記コイル組立体が、ボビンと、前記ボビン上に搭載された少なくともひとつのコイルとを含むことを特徴とする、請求項17記載の超音波歯科用ユニット。
【請求項21】
前記トランスデューサーが、薄いニッケル板の合板を含むことを特徴とする、請求項17記載の超音波歯科用ユニット。
【請求項22】
前記コイル組立体が励起されたとき、前記の薄いニッケル板の合板が、前記超音波振動を生成することを特徴とする、請求項21記載の超音波歯科用ユニット。
【請求項23】
前記挿入物が、前記チップと前記トランスデューサーとの間に配置され取り付けられた接続胴部をさらに含むことを特徴とする、請求項17記載の超音波歯科用ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−509540(P2006−509540A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−558212(P2004−558212)
【出願日】平成15年12月12日(2003.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2003/039769
【国際公開番号】WO2004/052230
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(300057780)ディスカス デンタル インプレッションズ インコーポレーテッド (15)
【Fターム(参考)】