説明

回転反応器におけるリサイクル材料のバッチ式処理

【課題】従来の金属精錬工程における精錬材料としての使用が適切でなく可能でさえないほど有機成分の含量が多い有価金属含有リサイクル材料をバッチ式処理する方法の提供。
【解決手段】充填と排出に共通の開口を有するそれ自体の縦軸に沿って回転できる傾斜可能な反応器に材料が充填される。熱分解及び/又は燃焼によって有機成分の放出を促進させる温度まで材料が加熱される。材料は、作動中の連続充填を許容するそのようなサイズフラクションの少なくとも基本的部分になる。作動中の前記材料が異なるプロセス変量の運転中の測定によって制御及び/又は調整されている調節可能な流れで連続して充填されるので、可燃ガスのフローと組成及び放熱が制御下に保たれる。いかなる有機物質も実質的に含まない処理生成物が反応器から回収され、従来の金属精錬工程に添加される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来の金属精錬工程における精錬材料としての使用が適切でなく可能でさえないほど有機成分の含量が多い有価金属含有リサイクル材料をバッチ式で処理する方法に関する。材料は、充填と排出に共通の開口を有するそれ自体の縦軸に沿って回転できる傾斜可能な反応器に充填され、可燃ガスが生成されつつ熱分解及び/又は燃焼によって有機成分の放出を促進させる温度に加熱される。このガスは、後に、反応器の外側で二次空気によって燃焼される。材料は、少なくともその本質的部分が、作動中の連続充填が許容されるようなサイズフラクションとなる。これに関して連続とは、1以上の連続する時間の間、材料流として供給が行われることを意味し、材料が常に作動中途切れずに供給されることをたとえそのような供給を目指すとしても、必ずしも意味しない。
【0002】
本発明によれば、ケーブルスクラップや電子スクラップ、例えば、プリント回路カードを含む可燃性の銅スクラップ材料やコンピュータや自動車(携帯)電話からの類似した成分のような有機物質と有価金属を含有するリサイクル材料を処理することが可能である。そのような材料は、種々の貴金属の形でしばしば必須金属値を有する。他のリサイクル材料は、鉛スクラップ、例えば、バッテリスクラップや合金鋼、例えば、ステンレス鋼スクラップのような二次的スクラップ製品である。“有価金属"とは、主に非鉄金属、例えば、銅、ニッケル、コバルト、スズ、また、金、銀、プラチナ、パラジウム、ロジウム、イリジウムとしての貴金属を意味する。問題のリサイクル製品に存在する有機成分は、しばしば、プラスチック、ゴム、紙、油、タール、脂肪及びグリースを含む群よりの1種以上である。上記の種類のリサイクル材料を処理する場合、第一に低金属消失に対して、第二に有害物質の低放出に対して極めて高い要求が生じる。これに関して、また、以下において“その縦軸に沿って回転可能で傾斜可能な一反応器"とは、TBRCやKaldo型等の作動中傾斜する、上吹回転コンバータなどを意味する。そのような炉は、例えば、作動中の速度が速いことを特徴とする、ドラム型の炉のような他の回転炉に対するものであり、それによって、より大きな撹拌と混合を充填物に与えることができる。
【背景技術】
【0003】
ボリデン(Boliden)によって以前に開発された一方法によれば、その方法は、非常に良好な動作結果とともに約20年間北スウェーデンのレンスケルスベルケン(Roennskaersverken)で運転中であり、異なる実施態様においては、例えば、米国特許第4 415 360号明細書及び同第4 705 562号明細書に記載され、有機成分の基本的部分を有する金属含有廃棄物やリサイクル製品は回転コンバータにおいて熱分解及び/又は燃焼を用いて有機成分を放出することによってバッチ式で処理し、それによって、反応器が放出の始まる前のその静止位置にある場合に、全バッチが充填されるものである。この既知の方法によれば燃焼残部とも呼ばれる残っている無機生成物は有機物質を放出した後に、固体か又は少なくとも部分的に融解しているものであり得る、放出相の後に得られる形で反応器から回収される。残っている生成物の主な部分もまた、スラグフォーマ又は金属溶解フォーマを添加した後に、1種以上の溶解物、例えば、スラグ、金属、スパイスの形で回収又は除去することができる。
【0004】
その方法によって得られる処理生成物は、いかなる有機成分も本質的に含まず、従来の精練所、例えば、ピアス-スミスコンバータに属する便利な高温冶金ユニットへ通常の精錬材料として供給することができる。そのようなユニットにおいて有機成分を含有するスクラップ製品やリサイクル製品の精錬は、大きな問題を引き起こし、重ガスが生成し、ユニットからの危険なはねかえしや噴出した溶融物によるリスクがあるためにしばしば避けることさえしなければならない。また、いかなる有機内容物も含まない燃焼スクラップも、それがしばしば大部分の微細材料を含有し、取り扱いや充填の間、ひどいダスティングを引き起こすので、不便が生じる。しかしながら、この欠点は、基本的程度まで、これらの工程における材料が少なくとも部分的に溶解した燃焼残部として得ることができ、それによって、残部のより微細な材料が溶解されるか又は反応器内の溶融物に吸収されるので、上記工程を用いて製品を処理した場合に取り除くことができる。これは、更に、既知のボリデンプロセスによるコンバータや同様の反応器におけるバッチ式処理によって可能になった、他の既知の、連続して作動もする、スクラップ燃焼工程と比較した最も基本的利点の1つである。
【0005】
この既知のボリデンプロセスによればスクラップ材料の全バッチが反応器に充填され、そこで、有機物質が放出されるような高温度に、例えば、油-酸素ランスによって、反応器が回転中に加熱される。次に、ガスが生成される限り、作動条件下で放出工程を続けることができる。生成した可燃ガスは、反応器の外側で二次空気流によって燃焼し、その後、雰囲気に放出される前にガス洗浄装置を通過させることができる。可燃ガスの量は、反応器の回転によって調整されるので、可燃ガスフローの増加が必要とされる場合には回転速度が上げられ、逆もある。ほとんどの場合、反応器のガス出口とガス洗浄システムを通って移送する反応器ガスを収集するフードとの間の開いている隙間に吸引される漏出空気である二次空気流はほぼ一定である。生成した可燃ガスと適切なガス洗浄装置のそのような処理は、以前の引例米国特許第4 415 360号明細書に記載されている。
生成したガスフローのようなバッチ式処理の可燃ガスの組成は、異なる特性の有機物質が異なる速度で分解及び/又は放出されるので時間と共に変わる。バッチの処理の開始において最も揮発性で最も分解可能な物質は、可燃ガスの組成に関与し、処理の終わりに、より放出の難しい成分が放出される。その結果として、可燃ガスやガスフローの燃焼は、反応器回転速度の変化が可能でないか又はそのような変動を補償するように処理しない場合には必ずしも必要に応じて均一でなく、このようにして、可燃ガスの生成、即ち、フローを調節することができることがわかった。このことは、適切な注入材料を選ぶこと、また、注入バッチにおいて材料の適切な混合物を構成することの問題を生じてしまう。
【0006】
近年、導入部分に記載されている我々の以前の既知の工程によって処理されるそのような材料の燃焼に関してある問題が生じた。背景は、部分的には、電子リサイクル材料の量の増加がスクラップ市場に達することである。これは、携帯電話及びコンピュータ及び他の同様電子製品の総売上高の増加、また、そのような製品のリサイクルについて当局からのより強化された要求のためである。このことは、一方では、上記工程で処理されるリサイクル材料が、現在ますます多くの有機材料を含有するのでその特性を変えたこと、一方では、リサイクルのために後始末する量がますます増加することを意味している。また、増産能力も必要とされ、いかなる既存の工程を用いても、より多くの又はより大きい炉ユニット、また、ガス処理システムの対応する費用のかかる拡大を必要とする。他の可能な方法は、あらゆる既知の工程より効果的に既存のユニットを利用すること、また、そのようなユニットの生産性を増やすことを試みることである。ますます多くのリサイクル材料が多量の有機物質を有する電子スクラップからなる傾向があり、また、バッチ式充填を用いた我々の以前の既知のプロセスが充填の限界を生じるので、同じことが充填された不燃材料の容積によって定義されるように、連続充填を試みる考えがもたらされた。そのような充填は、バッチの注入充填容積の限界に関する問題を解決し、また、充填物における有機物質の増加分によって増加する炉における熱の生成にも有利である。
【0007】
Kaldoコンバータ又は同様の反応器に対する連続充填は、以前に米国特許第4 512 798号明細書に記載されたロースト反応工程に従って鉛を生産する我々の方法で行われる。この方法では相互に不均質な製品、即ち、微細粒を有するスルフィド濃縮物とオキシドスルフェート顆粒が充填されるが、生成物は反応の性能が調整された所定の関係で混合された開始からのものである。反応器内の実際の反応が工程のために十分に高い温度を必要とするだけであるので、本当のプロセス制御は必要でない。
回転反応器、Kaldo炉のタイプに対してリサイクル材料の連続充填を用いた有機物質の放出のための炉の回転速度は、バッチ式充填を用いた既知のボリデンプロセスにおける場合のように、プロセス制御に用いることができないことがわかった。反応器内に蓄積すべき不燃材料のためのあらゆるリスクを最小限にすることを目標にするように、また、最小限にするように、高生産を得るために充填期間の間にできる限り速い回転速度を保つことが最も必要であった。
【0008】
連続充填を用いるスクラップ材を燃焼させる他の方法は、ドイツ特許出願公開第3617410号明細書に徐々に回転するドラム炉、例えば、いわゆる“Kurztrommelofen"においてアキュムレータスクラップを処理するバッチ式方法が提案された。ここで、スクラップは、炉の遅い回転の間に酸素過剰と少量の燃料を連続で添加している間でさえ均一な時間の下で連続的に一様に充填される。従って、工程中、制御を必要とせず、更に燃焼せずにあらゆる適切な方法でガスを放出させることができる。注入材料の酸化的燃焼がその結果として伴うので、そのことがこの方法による目的である。この工程において、スクラップ材料に比例した酸素過剰が維持され得る連続充填を用いることにより全作動中に達成される。このように、完全に燃焼された生成したガスの注意とそのあらゆる後燃え及びあらゆるプロセス制御に関する問題が存在しない。しかしながら、スクラップ材料の酸化的燃焼は、有価金属を含有する材料にとって推奨することでなく、実際に可能でもない。そのような場合、酸素過剰雰囲気と基本的部分に対して酸素過剰によって得られる高温の双方による有価金属から、オキシド含有スラグ型溶解相に対する方法が見出され、それらは、次に、別個に処理されなければならず、同様にコストとしての余分な時間を必要としなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上に記載されている種類の回転反応器に連続充填を行うことを可能にし且つ生成した可燃ガスの組成とフロー及びその変形による上で示した問題がいかなる酸素過剰供給も必要とせずに、そのことにより高温で処理されたリサイクル材料が酸化的燃焼することなく、燃焼処理、即ち、供給バッチの処理中に減少する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これを目的として、本方法は、添付の特許請求の範囲において開示されたステップを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
材料は、作動中、即ち、1以上の連続時間の間、調節可能な流れで連続して充填され、それによって、流れが種々のプロセス変量の運転中の測定を用いて制御及び/又は調整される。可燃ガスのフローと組成及び工程の放熱がこのようにして制御下に保たれ、それによって、その後の外部の後燃え工程が容易になる。次に、いかなる有機物質も実質的に含まない処理生成物が反応器から回収され、従来の金属精錬工程に添加される。
材料は、反応器にその作動中適切には反応器の唯一の開口に対して又はそれを通って供給される充填装置を用いて供給され、重力及び/又は空気搬送ガス、例えば、圧縮空気の力の援助によって充填される。そのようなタイプの適切な充填装置は、運転中の反応器が所定の角度で傾斜する場合、開口によって下に折りたたまれているランスであり、反応器が直立した静止位置に上がる前に、引き上げることができる。
ガス組成、温度、ガスフローなどのプロセス変量の1種以上を制御又は調節に用いることができる。コンピュータを適用した以前に作られた計算法によって測定値の運転中の処理により急速且つ自動的に制御を行うことがきわめて可能である。
【0012】
作動中に供給される材料は、好ましくは、例えば、良好な混合手順によって得られた組成が均一でなければならないが、材料のサイズが均一である場合には容易であり、破砕及び篩分け操作によって又は他のサイジングによって容易に得ることができる。しかしながら、本方法が、驚くべきことに、制御機能が失われることなく幾分異なる材料組成物に対処することができることは指摘されなければならない。
作動中充填を可能にしないそのような材料は、反応器の静止位置の間、及び/又は始まった放出時間の間に1部分以上のバッチとして供給される。
【0013】
作動中に充填される材料流は、手際よく自動的に制御及び/又は調節することができ、運転が1以上プロセス変量、例えば、ガス組成、温度、種々のフローの運転中の測定に基づくので、炉回転速度は、全く変化する必要がない。しかしながら、一般的な調節は、見積りの酸素供給や供給されたリサイクル材料の量の種々の選択によって燃焼工程の前に手動で行われる。設定点は、実際的経験に基づいて選ばれるので、可能な限りの燃焼が反応器内で生じ、そのことにより、より多くの精錬エネルギーが充填された材料にもたらされる。異なる材料には、異なる精錬エネルギーが必要である。このようにして、本方法は、セキュリティを危うくせずに最適に行われることを可能にし、本方法は、また、材料組成等のあらゆる変動に対して感受性が低くなる。
回転速度は、一部には最適生産性を維持するとともに一部には不燃材料が炉内に蓄積されるリスクを低下させるために作動中できる限り高く保たれる。プロセスが自動制御系に追従しない傾向がある場合にのみ速度をこのために用いることができ、炉内の反応を遅くするために下げることができる。
【0014】
従来技術に従って形成された生成物の少なくとも一部を吸収させるために、スラグ形成材料又は他の溶融形成材料を作動中に添加することができる。
従って、本発明の方法は、本質的に連続して充填される有価金属含有リサイクル材料から有機成分の放出として行うことができる。次に、反応器へランスを充填し、材料が熱分解及び/又は燃焼に有利な条件で維持され、反応器が所定されたように充填されるまで充填を続けることができ、可燃ガスが得られる限り工程を続けることができる。ランスを用いた充填は、例えば、反応器温度の温度が溶解物の存在によって又は他の方法によって有機材料の燃焼に十分高い場合には全ての燃焼の間で行うことができる。
最良の熱移動、従って、有機材料の最も速いガス化や最高の生産性は、材料が高炉回転速度で連続して充填され、次に、高粘着性パルシー相に急速に混合される場合に得られる。そのような有利な高熱移動は、Kaldo型の急速回転コンバータを用いることにより連続充填と可能な有機物質の放出によってのみ達成することが可能である。
ここで、Kaldo炉を反応器として用いる好適態様において本発明を更に開示する。そのようなKaldo炉は、傾斜可能であり、また、傾斜しており、静止して上向きの位置に上げることができ、充填と排出のための単一の開口が上に向いている。作動中、炉は、水平面に関して傾斜した位置でその縦軸のまわりを回転し、あらゆる出ガスを収容する既存の内部ガスドームに適している。
【0015】
連続送りに適しないリサイクル材料は、まず、例えば、反応器の開口を通って下に材料を傾けるステップベルトによって、直立した静止位置で反応器に充填される。次に、その回転の間の傾斜した反応器位置での反応器と反応器含量を適切な方法で加熱し、開口を通って下向きに挿入されたバーナーランス内の燃焼油によるものであってもよい。温度が十分に高くなったとき、熱分解及び/又は燃焼が得られ、有機成分の反発が開始する。ここで、そのような充填に適した材料部分の連続充填は、充填装置によって、例えば、ランスの形で行うことができ、作動中は反応器開口に下向きに挿入することができ、次に、また取り出すことができる。これらの部分は、大部分、部分的にプラスチックでできている崩壊され篩にかけられたプリント回路カードからなってもよいが、有価金属、例えば、貴金属の基本的な量を含有している。添加された材料の有機成分は、本明細書においては連続的に且つ段階的に放出される。
【0016】
放出は、熱分解によって、即ち、単に高温の加熱だけで完全に得られることができるが、空気、酸素ガス又は酸素多く含んだ空気の形の酸素の供給は好ましいので、放出に必要とされる温度が維持され、それによって、あらゆる有機成分が少なくとも部分的に燃焼する。有機成分、特にあらゆるプラスチックのエネルギー含量は油に匹敵することができる。有効な放出を得るために、部分的燃焼によって十分に高い必要とされた温度が反応器において維持し得る。反応器とガスフード間の開いている隙間を通って中に吸引される二次空気による前述の後燃えのために、そのような高温ガスが、後続するガス処理システムにおいて得られる。従って、適度に高温でプラスチックのような材料を破壊する場合に問題を生じ得る、望まれていない、しばしば有害な化合物、例えば、ダイオキシン等のあらゆる形成が避けられる。
Kaldo炉が最も適切な充填パーセントである所定されたように充填された場合、充填は中断され、あらゆるガスが生成される限り回転を続けることができる。有機材料を完全に放出した後、炉内に固体の燃焼残部、しばしば、1以上の溶融相が残る。これらの相は、銅転炉に送ることができる金属相、又は銅の精練所の他の適切な場所に供給することができるスラグ相であってもよい。また、固体の燃焼残部は、それがある貴金属を含有するので、スラグ形付けを添加するとともに銅の精練所へ送ることにより、スラグに融解することもできる。
【0017】
ドラム炉における作動中の連続充填を有する以前の既知のバッチ式方法と比較すると、本発明の方法は基本的に有利である。従って、材料は、傾斜している回転反応器、例えば、Kaldo型反応器へ連続して充填され、酸素過剰が維持されず、そのことにより、損失を生じることがあり及び/又はダストやスラグから有価金属の回収工程をコスト的に必要とする、金属酸化のためのリスクが発生しないので、かなりの撹拌、従って可燃ガスの規則的な出フローを得るとともに維持する全く他の可能性を材料に与えることができる。本方法によれば、このように、いかなる酸素過剰も必要とせずに注入材料流れと急速炉回転性速度を制御する組み合わせによって最適生産性にプロセスを制御するといういくつかの可能性がある。これらの特徴によって、迅速なガス化プロセスを維持することが可能である。プロセス制御が失われる場合には、注入材料流れと連続制御の他に、反応を遅くするために回転速度を変化させることが可能である。
【0018】
連続充填が行われたために、生成されるガスは、他のバッチ式充填スクラップ燃焼動作が行われるときのように、時間と共に変わらない組成と温度を有し、ガスは、また、所定の制御された流れを有するので、いかなる問題もなく現在のガス洗浄装置に送られるのに適している。
本発明によって得られる他の利点は、従来のバッチ式プロセスを用いて得ることができるより生産性が高い、即ち、毎時処理されるリサイクル材料の量が多いこと、また、回収された有価金属の収率が高いことである。材料と生成されたガスの均一な温度と均一なフローは共に、均一に制御された作動条件に関与し、リサイクル製品の有機物質からの金属を含有する望まれていない揮発性物質や他の有害な揮発性反応生成物さえも、例えば、ダイオキシン等の形成を妨げる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
従来の金属精錬工程における精錬材料としての使用が適切でなく又は可能でさえないほど有機成分の含量が多い有価金属含有リサイクル材料をバッチ式で処理する方法であって、該材料が、充填と排出に共通の開口を有するそれ自体の縦軸に沿って回転できる傾斜可能な反応器に充填され、熱分解及び/又は燃焼によって有機成分の放出を促進させる温度まで加熱され、それによって、該材料の少なくとも本質的部分が、作動中の連続充填を許容するようなサイズフラクションとなる、前記方法であって、作動中の前記材料が、異なるプロセス変量の運転中の測定によって制御及び/又は調節されている調節可能な流れで連続して充填されるので、可燃ガスのフローと組成及びプロセス放熱が制御下に保たれ、そこで、いかなる有機物質も実質的に含まない処理生成物が反応器から回収され、従来の金属精錬工程に添加されることを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
反応器の単一の開口に対して又はそれを通って設けられた充填装置を用いて材料が作動中に供給されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
材料が重力及び/又は空気搬送ガスによって供給されることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
プロセス変量の1種以上が制御に利用されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。

【公開番号】特開2006−9151(P2006−9151A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−183812(P2005−183812)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(594193520)ボリデン ミネラル アクチボラゲット (1)
【Fターム(参考)】