説明

回転圧入杭装置及び杭の埋設方法

【課題】地盤に杭を挿入した後に、杭の下方に杭を支持する部位を構築することができる回転圧入杭装置を提供することを課題とする。
【解決手段】地盤内に埋設される杭の下端部に接続され、杭とともに地盤内に挿入される回転圧入杭装置1であって、杭内に挿通され、杭の軸線回りに正回転及び逆回転可能な回転軸10と、杭の下端部から突出した回転軸10の下端部に係合して、正回転又は逆回転することにより、地盤を掘削する掘削部材20と、杭の下端部が接続されるとともに、掘削部材20に係合して正回転することにより、掘削土砂を外方に押し出す圧密部材30とを備え、回転軸10と掘削部材20は、回転軸10を正回転及び逆回転させた状態で係合し、掘削部材20と圧密部材30は、掘削部材20を正回転させた状態で係合するように構成されていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤内に杭を埋設するための回転圧入杭装置、及びその回転圧入杭装置を用いた杭の埋設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地盤内に杭を埋設するための回転圧入杭装置としては、図13に示すように、中空な杭K内に挿通されている回転伝達体110と、杭Kの先端部から突出した回転伝達体110に外嵌されるとともに、杭Kの下端部が接続されている先端本体130と、を備え、回転伝達体110と先端本体130は、回転伝達体110を正回転させた状態で係合するように構成されている回転圧入杭装置100がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような従来の回転圧入杭装置100では、回転伝達体110を杭Kの軸線回りに正回転させることにより、回転伝達体110の下面に設けられた掘削刃120によって地盤を掘削することができる。また、回転伝達体110とともに正回転した先端本体130によって掘削土砂を外方に押し出すことにより、杭Kの周囲の掘削土砂を圧密して支持力を高めながら、杭Kを地盤内に挿入することができる。
また、杭Kを所定の深さまで挿入した後は、回転伝達体110を逆回転させることにより、回転伝達体110と先端本体130の係合を解除し、回転伝達体110を杭K内から引き上げて回収することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−9198号公報(段落0040〜0042、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、地盤の強度が低い場合には、埋設した杭Kが沈下してしまう可能性がある。そこで、杭Kを地盤内に挿入する前に、杭Kの下端部が到達する位置よりも下方を掘削し、その掘削した部位をセメントミルク等の固化剤で硬化させて、杭Kを支持する部位を構築した後に、前記した従来の回転圧入杭装置100を用いて、杭Kを地盤内に挿入することにより、杭Kの沈下を防ぐことができる。
【0006】
しかしながら、前記した方法で杭Kの沈下を防ぐ場合には、杭Kを埋設する位置をアースオーガ等の掘削装置によって掘削し、掘削装置を撤去した後に、従来の回転圧入杭装置100を設置して杭Kを挿入することになるため、杭Kを埋設するときの作業が煩雑になってしまうという問題がある。
【0007】
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、地盤に杭を挿入した後に、杭の下方に杭を支持する部位を構築することができる回転圧入杭装置及び杭の埋設方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、地盤内に埋設される中空な杭の下端部に接続され、杭とともに地盤内に挿入される回転圧入杭装置であって、杭内に挿通され、杭の軸線回りに正回転及び逆回転可能な回転軸と、杭の下端部から突出した回転軸の下端部に係合して、正回転又は逆回転することにより、地盤を掘削する掘削部材と、杭の下端部が接続されるとともに、掘削部材に係合して正回転することにより、掘削土砂を外方に押し出す圧密部材と、を備え、回転軸と掘削部材は、回転軸を正回転及び逆回転させた状態で係合するように構成され、掘削部材と圧密部材は、掘削部材を正回転させた状態で係合するように構成されていることを特徴としている。
【0009】
この構成によれば、回転軸を正回転させることにより、掘削部材によって地盤を掘削するとともに、圧密部材によって掘削土砂を圧密しながら、杭を地盤内に挿入することができる。その後、回転軸とともに掘削部材を逆回転させることにより、掘削部材と圧密部材の係合を解除し、逆回転させた掘削部材によって、圧密部材及び杭よりも下方の地盤を掘削することができる。さらに、回転軸を正回転させることにより、回転軸と掘削部材の係合を解除し、回転軸を杭内から引き上げて回収することができる。
このように、本発明の回転圧入杭装置では、杭を地盤内に挿入した後に、杭の下方の地盤を掘削して、杭を支持する部位を構築することができるため、杭を埋設するときの作業効率を向上させることができる。
また、回転軸、掘削部材及び圧密部材は、回転軸を正回転又は逆回転させることにより、それぞれ係合させたり、係合を解除したりすることができるため、回転軸、掘削部材及び圧密部材を容易に着脱することができる。
【0010】
前記した回転圧入杭装置において、回転軸と掘削部材は、回転軸に形成された係合溝に、掘削部材に形成された係合突起が入り込むことにより係合するように構成され、係合溝には、係合突起を挿入可能な着脱部と、回転軸を正回転させたときに、係合突起が入り込んで係合する正回転係合部と、回転軸を逆回転させたときに、係合突起が入り込んで係合する逆回転係合部と、が形成され、係合突起を着脱部内に位置決めする位置決め部材が設けられており、位置決め部材は、回転軸に掘削部材を着装して、回転軸を正回転させるときには、係合突起によって押し上げられ、回転軸を正回転から逆回転に反転させたときには、係合突起と正回転係合部との間に落とし込まれ、さらに、回転軸を逆回転から正回転に反転させたときには、正回転係合部に入り込むことにより、係合突起を着脱部内に位置決めするように構成することができる。
【0011】
この構成によれば、回転軸を正回転させて、地盤を掘削するとともに掘削土砂を圧密しているときには、掘削部材の係合突起は、回転軸の係合溝の正回転係合部に入り込み、位置決め部材は係合突起によって押し上げられる。その後、回転軸を逆回転させて、杭の下方の地盤を掘削するときには、係合突起は係合溝の逆回転係合部に入り込み、位置決め部材は係合突起と正回転係合部の間に落とし込まれる。そして、回転軸を正回転させて、回転軸と掘削部材の係合を解除するときには、位置決め部材が正回転係合部に入り込むことにより、係合突起は正回転係合部に入り込めなくなり、係合突起は係合溝の着脱部内に位置決めされることになる。これにより、回転軸と掘削部材の係合を解除するときに、係合突起を着脱部内に容易に配置することができるため、作業効率を向上させることができる。
【0012】
前記した回転圧入杭装置を用いた杭の埋設方法であって、回転軸、掘削部材及び圧密部材を係合させるとともに、杭の下端部を圧密部材に接続する段階と、回転軸を正回転させることにより、掘削部材によって地盤を掘削するとともに、圧密部材によって掘削土砂を外方に押し出しながら、杭を地盤内に挿入する段階と、回転軸とともに掘削部材を逆回転させることにより、掘削部材と圧密部材の係合を解除し、逆回転させた掘削部材によって、杭の下方の地盤を掘削する段階と、回転軸を正回転させることにより、回転軸と掘削部材の係合を解除し、回転軸を杭内から引き上げる段階と、を含むことを特徴としている。
【0013】
この構成によれば、杭を地盤内に挿入した後に、杭の下方の地盤を掘削して、杭を支持する部位を構築することができるため、杭を埋設するときの作業効率を向上させることができる。
また、回転圧入杭装置の回転軸、掘削部材及び圧密部材は、回転軸を正回転又は逆回転させることにより、それぞれ係合させたり、係合を解除したりすることができるため、回転軸、掘削部材及び圧密部材を容易に着脱することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の回転圧入杭装置及び杭の埋設方法によれば、杭を地盤内に挿入した後に、掘削部材と圧密部材の係合を解除して、掘削部材によって杭の下方の地盤を掘削することができ、さらに、回転軸と掘削部材の係合を解除して、回転軸を杭内から引き上げて回収することができる。このように、地盤内に挿入した杭の下方を掘削して、杭を支持する部位を構築することができるため、杭を埋設するときの作業効率を向上させることができる。
また、回転軸を正回転又は逆回転させることにより、回転軸、掘削部材及び圧密部材をそれぞれ容易に着脱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
【0016】
<第一実施形態>
まず、本発明の第一実施形態について説明する。最初に第一実施形態の回転圧入杭装置の構成について説明した後に、その回転圧入杭装置を用いた杭の埋設方法について説明する。
図1は、第一実施形態の回転圧入杭装置を上から見た斜視図である。図2は、第一実施形態の回転圧入杭装置を分解した状態を上から見た斜視図である。
【0017】
[回転圧入杭装置の構成]
図1及び図2に示す回転圧入杭装置1は、地盤内に埋設される中空な杭の下端部に接続され、杭の軸線回りに正回転することにより、杭とともに地盤内に挿入されるものである。なお、以下の説明において、「正回転」、「逆回転」とは、前記した杭の軸線回りの回転方向を示しており、正回転は平面視で時計回り(右回り)、逆回転は平面視で反時計回り(左回り)である。
【0018】
回転圧入杭装置1は、杭内に挿通され、正回転及び逆回転可能な回転軸10と、杭の下端部から突出した回転軸10の下端部に係合して、正回転又は逆回転することにより、地盤を掘削する掘削部材20と、杭の下端部が接続されるとともに、掘削部材20に係合して正回転することにより、掘削土砂を外方に押し出す圧密部材30と、を備えている。
そして、回転軸10と掘削部材20は、回転軸10を正回転及び逆回転させた状態で係合するように構成されている。また、掘削部材20と圧密部材30は、掘削部材20を正回転させた状態で係合するように構成されている。
【0019】
[回転軸の構成]
図3は、第一実施形態の回転軸を示した図で、(a)は側面図、(b)は底面図である。
回転軸10は、図2及び図3に示すように、円柱状の部材であり、下端部には、掘削部材20を係合させるための第一係合溝11が形成されており、上端部には、図示しない回転駆動装置の回転駆動軸を接続するための挿入部12が形成されている。
【0020】
第一係合溝11は、回転軸10の下端部の外周面に形成された側面視でT字状の凹溝であり、回転軸10の中心部を挟んで二箇所に形成されている。
この第一係合溝11は、回転軸10の軸方向に延設され、後記する掘削部材20の第一係合突起26を挿入可能な着脱部11aと、着脱部11aの上端部から両側にそれぞれ突出した正回転係合部11b及び逆回転係合部11cと、から構成され、着脱部11aの下端部が回転軸10の下面に開放されている。なお、図3(a)では、着脱部11aの右側に正回転係合部11bが配置され、左側に逆回転係合部11cが配置されている。
【0021】
また、上端部に形成された挿入部12は、図示しない回転駆動装置の回転駆動軸に挿入される部位であり、この挿入部12がピンジョイント等の接続手段によって回転駆動軸に接続されるように構成されている。
【0022】
さらに、回転軸10の中心部には、軸方向に供給穴13が貫通している。この供給穴13の上端開口部には、外部からセメントミルク等の固化剤を供給する供給管が接続可能となっている。
また、第一係合溝11よりも上方の外周面には、環状のパッキン14が外嵌されている。
【0023】
[掘削部材の構成]
図4は、第一実施形態の掘削部材を示した図で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)底面図である。
掘削部材20は、図2及び図4に示すように、前記した回転軸10の下端部が上方から挿入される円筒状の掘削本体部21を有している。
【0024】
掘削本体部21の下端開口部は底板22によって塞がれており、底板22の下面には、地盤を掘削するための下端掘削刃23が取り付けられている。この下端掘削刃23は、側面視で逆三角形の板状部材であり、頂点が掘削本体部21の中心に配置され、両側の縁部には、複数のビット23aが設けられている。
【0025】
また、掘削本体部21の外周面において、高さ方向の中間部には、外方に突出した板状のフランジ部24が形成されている。
フランジ部24には、地盤を掘削するための側方掘削刃25が、掘削本体部21の中心部を挟んで二箇所に設けられている。この側方掘削刃25は、正回転方向に向かって斜め下方に傾斜している正回転掘削刃25aと、逆回転方向に向かって斜め下方に傾斜している逆回転掘削刃25bとが形成されている。
【0026】
そして、地盤内で掘削部材20を正回転させたときには、下端掘削刃23及び各正回転掘削刃25a,25aによって地盤を掘削することができ、地盤内で掘削部材20を逆回転させたときには、下端掘削刃23及び各逆回転掘削刃25b,25bによって地盤を掘削することができる。
【0027】
また、掘削本体部21の内周面には、掘削本体部21内に回転軸10が挿入されたときに、回転軸10の第一係合溝11に入り込む第一係合突起26が、掘削本体部21の中心部を挟んで二箇所に形成されている。この第一係合突起26は、掘削本体部21の高さ方向の中間位置で内方に向かって突出している板状の部材であり、回転軸10の外周面に沿うように湾曲している。
【0028】
さらに、掘削本体部21の底板22の中心部には、掘削本体部21内に回転軸10が挿入されたときに、回転軸10の供給穴13の下端開口部に連通する注入穴27が貫通している。この注入穴27には、開閉弁(図示せず)が設けられており、外部の操作手段によって開閉自在となっている。
なお、注入穴27の下方には、下端掘削刃23が配置されることになるが、下端掘削刃23において注入穴27に対応する位置には、切り欠き溝23bが形成されているため、回転軸10の供給穴13に供給された固化剤は、注入穴27を通じて掘削部材20の下方に排出されることになる。
【0029】
また、掘削本体部21の上端部の外周縁には、掘削部材20に圧密部材30が着装されたときに、後記する圧密部材30の第二係合溝39に入り込む第二係合突起28が、掘削本体部21の中心部を挟んで二箇所に形成されている。この第二係合突起28は、外方に向けて突出した板状の部材であり、圧密部材30の第二係合溝39の形状に対応して、平面視で扇状の形状となっている。
【0030】
[圧密部材の構成]
図5は、第一実施形態の圧密部材を示した図で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は底面図である。
圧密部材30は、図2及び図5に示すように、前記した掘削部材20の掘削本体部21に上方から外嵌される円筒状の圧密本体部31を有している。
圧密本体部31の上端部には、地盤に埋設する杭を接続するための接続部32が設けられている。この接続部32は、圧密本体部31の上端部の外周縁に沿って形成された円筒状の部材であり、杭の下端部に外嵌可能となっている。
【0031】
また、圧密本体部31の上端部の外周縁には、外方に突出した板状の外側フランジ部33が形成されている。この外側フランジ部33には、平面視で矩形状に切り欠いた開口部34が、圧密本体部31の中心部を挟んで二箇所に形成されている。
外側フランジ部33の開口部34において、正回転方向の縁部には、逆回転方向の斜め上方に向かって傾斜している板状の上刃35の下端部が取り付けられている。この上刃35は、内側縁が接続部32の外周面に取り付けられており、上面が外方に向くように傾けて取り付けられている。
【0032】
また、外側フランジ部33の開口部34において、逆回転方向の縁部には、正回転方向の斜め下方に向かって傾斜している板状の下刃36の上端部が取り付けられている。この下刃36は、圧密本体部31の外周面に沿って取り付けられており、上面が外方に向くように傾けて取り付けられている。
【0033】
そして、掘削部材20に圧密部材30を係合させ、地盤内で掘削部材20及び圧密部材30を正回転させたときには、掘削部材20によって掘削された掘削土砂は、外側フランジ部33の各開口部34,34を通って、外側フランジ部33の上面側に移動することになる。このとき、各開口部34,34に取り付けられた上刃35及び下刃36は、上面が外方に向いているため、上刃35及び下刃36の上面によって、掘削土砂は外方に押し出され、掘削土砂が圧密されることになる。
【0034】
また、圧密本体部31の上端部の内周縁には、内方に突出した板状の内側フランジ部37が形成されている。そして、圧密本体部31の上端開口部には、内側フランジ部37によって囲まれた円形の挿通穴38が形成されており、この挿通穴38には、回転軸10が挿通可能となっている。
【0035】
さらに、圧密本体部31の内周面には、掘削部材20の第二係合突起28が下方から入り込む第二係合溝39が、圧密本体部31の中心部を挟んで二箇所に形成されている。第二係合溝39は、圧密本体部31の内周面に形成された凹溝であり、平面視で扇状に形成されている。この第二係合溝39は、圧密部材30の軸方向に延設されている着脱部19aと、着脱部39aの上端部から側方に突出した係合部19bと、から構成され、着脱部11aの下端部が圧密本体部31の下面に開放されている。なお、図5(b)では、着脱部39aの右側に係合部39bが配置されている。
【0036】
[回転軸と掘削部材の係合]
次に、回転軸10と掘削部材20の係合について説明する。
図6は、第一実施形態の回転軸と掘削部材の係合を示した図で、(a)は回転軸に掘削部材を着装した状態の部分側断面図、(b)は回転軸を正回転させて、回転軸と掘削部材を係合させた状態の部分側断面図である。図7は、第一実施形態の回転軸と掘削部材の係合を示した図で、回転軸を逆回転させて、回転軸と掘削部材を係合させた状態の部分側断面図である。
【0037】
回転軸10と掘削部材20を係合させる場合には、まず、図6(a)に示すように、回転軸10の下端部を掘削部材20の掘削本体部21内に上方から挿入する。このとき、掘削部材20の第一係合突起26を、回転軸10の第一係合溝11の着脱部11aに入り込ませ、第一係合突起26を着脱部11a内の上端部に配置する。
なお、回転軸10の各第一係合突起26,26、及び掘削部材20の各第一係合溝11,11の構成はそれぞれ同一であるため、以下の説明では、一方の第一係合突起26と第一係合溝11の係合について説明し、他方の第一係合突起26と第一係合溝11の係合については、その説明を省略する。
【0038】
また、回転軸10を掘削部材20に着装したときには、回転軸10に外嵌されたパッキン14が、掘削部材20の掘削本体部21の内周面に密着するため、掘削本体部21内への掘削土砂の流入を防ぐことができる。さらに、回転軸10の供給穴13(図3(b)参照)と、掘削部材20の注入穴27の間にもパッキン(図示せず)を介設することにより、掘削本体部21内への掘削土砂の流入を防いでいる。
【0039】
そして、図6(b)に示すように、回転軸10を正回転させたときには、掘削部材20の第一係合突起26の逆回転側(図6(b)の右側)の端部は、回転軸10の第一係合溝11の正回転係合部11bに入り込み、第一係合突起26が正回転係合部11bに押されることにより、回転軸10とともに掘削部材20が正回転する。また、掘削部材20の第一係合突起26が回転軸10の正回転係合部11bに入り込むことにより、回転軸10と掘削部材20は上下方向に抜けない状態となる。このように、回転軸10を正回転させることにより、回転軸10と掘削部材20を係合させることができる。
【0040】
また、図7に示すように、回転軸10を逆回転させたときには、掘削部材20の第一係合突起26の正回転側(図7の左側)の端部は、回転軸10の第一係合溝11の逆回転係合部11cに入り込み、第一係合突起26が逆回転係合部11cに押されることにより、回転軸10とともに掘削部材20が逆回転することになる。また、掘削部材20の第一係合突起26が回転軸10の逆回転係合部11cに入り込むことにより、回転軸10と掘削部材20が上下方向に抜けない状態となる。このように、回転軸10を逆回転させた場合にも、回転軸10を正回転させた場合と同様に、回転軸10と掘削部材20を係合させることができる。
【0041】
[掘削部材と圧密部材の係合]
次に、掘削部材20と圧密部材30の係合について説明する。
図8は、第一実施形態の掘削部材と圧密部材の係合を示した図で、(a)は掘削部材に圧密部材を着装した状態の部分側断面図、(b)は掘削部材に圧密部材を着装した状態の部分断面底面図、(c)は掘削部材と圧密部材を係合させた状態の部分断面底面図である。なお、図8(b)及び(c)では、掘削部材と圧密部材の関係を分かり易く示すため、回転軸は省略されている。
【0042】
掘削部材20と圧密部材30を係合させる場合には、まず、図8(a)及び(b)に示すように、掘削部材20の掘削本体部21に圧密部材30の圧密本体部31を上方から外嵌させる。このとき、掘削部材20の各第二係合突起28,28を、圧密部材30の各第二係合溝39,39の着脱部39aに入り込ませる。
【0043】
そして、図8(c)に示すように、掘削部材20を正回転させたときには、掘削部材20の各第二係合突起28,28の正回転側の端部は、圧密部材30の各第二係合溝39,39の係合部39bに入り込み、各第二係合突起28,28が各係合部39b,39bを押すことにより、掘削部材20とともに圧密部材30が正回転することになる。また、掘削部材20の各第二係合突起28,28が圧密部材30の各係合部39b,39bに入り込むことにより、掘削部材20と圧密部材30が上下方向に抜けない状態となる。このように、掘削部材20を正回転させることにより、掘削部材20と圧密部材30を係合させることができる。
【0044】
[杭の埋設方法]
次に、前記した回転圧入杭装置1を用いた杭の埋設方法について説明する。
図9は、第一実施形態の杭の埋設方法を示した図で、(a)は地盤を掘削するとともに掘削土砂を圧密している態様の部分側断面図、(b)は杭の下方を掘削している態様の部分側断面図である。図10は、第一実施形態の杭の埋設方法を示した図で、(a)は回転軸と掘削部材の係合を解除した状態の部分側断面図、(b)は回転軸を回収した状態の部分側断面図である。
【0045】
まず、杭を埋設するための施工領域内に回転駆動装置を設置する。この回転駆動装置は、軸方向が鉛直方向に配置された回転駆動軸40(図9(a)参照)を軸回りに回転させるものであり、公知の各種装置を用いることができる。例えば、移動式クレーンのアームの先端部にモータ等の駆動手段が取り付けられた回転駆動装置を用いることができる。
そして、地上において、図9(a)に示すように、回転軸10の挿入部12を回転駆動軸40の下端部に挿入して、回転軸10と回転駆動軸40を接続する。
このとき、外部から固化剤を供給する供給管(図示せず)を回転駆動軸40内に挿通させ、この供給管を回転軸10の供給穴13(図3(b)参照)の上端開口部に接続する。
【0046】
また、図6(a)に示すように、回転軸10の下端部を掘削部材20の掘削本体部21内に上方から挿入し、掘削部材20の各第一係合突起26,26を、回転軸10の各第一係合溝11,11の着脱部11aに入り込ませる。
この状態で、図6(b)に示すように、回転軸10を正回転させることにより、各第一係合突起26,26を各第一係合溝11,11の正回転係合部11b,11bに入り込ませ、回転軸10と掘削部材20を係合させる。
【0047】
さらに、図8(a)及び(b)に示すように、掘削部材20の掘削本体部21に、圧密部材30の圧密本体部31を上方から外嵌させ、掘削部材20の各第二係合突起28,28を、圧密部材30の各第二係合溝39,39の着脱部39aに入り込ませる。このとき、回転軸10の上部は、圧密本体部31の挿通穴38に挿通された状態となる。
この状態で、図8(c)に示すように、回転軸10とともに掘削部材20を正回転させることにより、各第二係合突起28,28を各第二係合溝39,39の係合部39b、39bに入り込ませ、掘削部材20と圧密部材30を係合させる。
【0048】
回転軸10、掘削部材20及び圧密部材30を係合させた後に、図9(a)に示すように、圧密部材30の接続部32を杭Kの下端部に外嵌させることにより、杭Kの下端部を回転圧入杭装置1に接続する。
【0049】
そして、回転駆動軸40を正回転させて、回転圧入杭装置1全体を正回転させながら、回転圧入杭装置1を下降させて、掘削部材20の下端掘削刃23及び各側方掘削刃25,25の正回転掘削刃25a,25aによって地盤Gを掘削する。
このとき、供給管(図示せず)から回転軸10の供給穴13に供給された固化剤を、掘削部材20の注入穴27を通じて掘削土砂に注入する。
【0050】
掘削部材20によって掘削された掘削土砂は、圧密部材30の外側フランジ部33の各開口部34,34(図5(a)参照)を通って、外側フランジ部33の上面側に移動する。このとき、各開口部34,34に設けられた上刃35及び下刃36(図1参照)によって、掘削土砂は外方に押し出され、掘削穴A内の掘削土砂が圧密される。
また、圧密部材30の接続部32に接続された杭Kは、回転圧入杭装置1の掘進に伴って自重により下降するため、杭Kが地盤G内に挿入される。このとき、杭Kの周囲の掘削土砂は、圧密部材30によって圧密されているため、杭Kの支持力が高まることになる。
【0051】
杭Kを所定の深さまで挿入した後に、回転駆動軸40を逆回転させ、回転軸10とともに掘削部材20を逆回転させることにより、図8(b)に示すように、掘削部材20の各第二係合突起28,28を、圧密部材30の各第二係合溝39,39の着脱部39a内に配置する。これにより、掘削部材20と圧密部材30の係合が解除される。
そして、図9(b)に示すように、回転軸10及び掘削部材20を下降させ、掘削部材20を圧密部材30内から外した後に、逆回転させた掘削部材20の下端掘削刃23及び各側方掘削刃25,25の逆回転掘削刃25bによって、杭Kの下方の地盤Gを掘削するとともに、掘削部材20の注入穴27を通じて、杭Kの下方の掘削土砂に固化剤を注入する。
【0052】
続いて、図10(a)に示すように、回転駆動軸40を正回転させ、回転軸10を正回転させることにより、掘削部材20の各第一係合突起26,26を、回転軸10の各第一係合溝11,11の着脱部11a内に配置する。これにより、回転軸10と掘削部材20の係合が解除される。
そして、回転駆動軸40及び回転軸10を杭K内から引き上げて回収することにより、図10(b)に示すように、地盤G内に掘削部材20、圧密部材30及び杭Kが埋設された状態になる。
【0053】
その後、杭Kの周囲の掘削土砂が固化剤によって硬化することにより、杭Kが確実に支持されるとともに、杭Kの下方の掘削土砂が固化剤によって硬化することにより、杭Kの下方に杭Kを支持する部位が構築されるため、杭Kの沈下を防ぐことができる。
【0054】
[第一実施形態の回転圧入杭装置及び杭の埋設方法の作用効果]
第一実施形態の回転圧入杭装置1及び杭Kの埋設方法では、図9(a)に示すように、回転軸10を正回転させることにより、掘削部材20によって地盤Gを掘削するとともに、圧密部材30によって掘削土砂を圧密しながら、杭Kを地盤G内に挿入することができる。その後、図9(b)に示すように、掘削部材20を逆回転させて、掘削部材20と圧密部材30の係合を解除し、逆回転させた掘削部材20によって、杭Kの下方の地盤Gを掘削することができる。さらに、図10(a)に示すように、回転軸10を正回転させて、回転軸10と掘削部材20の係合を解除し、回転軸10を杭K内から引き上げて回収することができる(図10(b)参照)。このように、地盤G内に挿入した杭Kの下方の地盤を掘削して、杭Kを支持する部位を構築することができるため、杭Kを埋設するときの作業効率を向上させることができる。
【0055】
また、回転軸10、掘削部材20及び圧密部材30は、回転軸10を正回転又は逆回転させることにより、それぞれ係合させたり、係合を解除したりすることができるため、回転軸10、掘削部材20及び圧密部材30を容易に着脱することができる。
【0056】
<第二実施形態>
次に、第二実施形態の回転圧入杭装置について説明する。この第二実施形態の回転圧入杭装置は、前記した第一実施形態の回転圧入杭装置1(図1及び図2参照)と略同様の構成であり、回転軸10の構成が異なっている。
図11は、第二実施形態の回転軸を示した図で、(a)は側面図、(b)は底面図である。
【0057】
[回転軸の構成]
第二実施形態の回転軸10´では、図11(a)及び(b)に示すように、第一係合溝11の上方に外周溝15が形成されている。この外周溝15は、回転軸10´の全周に形成された環状の凹溝である。
また、第二実施形態の回転軸10´の第一係合溝11では、正回転係合部11bから着脱部11aの一部に渡って外周溝15に連通している連通部11dが形成されている。
【0058】
外周溝15には、環状の位置決め部材16が遊嵌されている。この位置決め部材16は、掘削部材20の第一係合突起26(図4(a)参照)を第一係合溝11の着脱部11a内に位置決めするための部材であり、外周溝15内で回転軸10´の軸回りに回動可能であるとともに、外周溝15内で上下方向に移動可能となっている。
位置決め部材16には、連通部11dを通じて第一係合溝11内に突出している突出部16aが形成されており、この突出部16aの横幅は、第一係合溝11の正回転係合部11bの横幅と同一に形成されている。
【0059】
[回転軸と掘削部材の係合]
次に、回転軸10と掘削部材20の係合について説明する。
図12は、第二実施形態の回転軸と掘削部材の係合を示した図で、(a)は第一係合溝に第一係合突起が入り込んだときの側面図、(b)は回転軸を正回転させたときの側面図、(c)は回転軸を正回転から逆回転に反転させたときの側面図、(d)は回転軸を逆回転から正回転に反転させたときの側面図である。
なお、図12(a)〜(d)では、回転軸10と掘削部材20の係合を分かり易く説明するため、掘削部材20は第一係合突起26のみを示している。
【0060】
図12(a)に示すように、回転軸10´に掘削部材20を着装したときには、掘削部材20の第一係合突起26が、回転軸10´の第一係合溝11の着脱部11aに下方から入り込む。そして、第一係合突起26が位置決め部材16の突出部16aの下端部に当接して、位置決め部材16が上方に押し上げられる。
【0061】
杭を地盤内に挿入するために、回転軸10´を正回転させたときには、図12(b)に示すように、位置決め部材16を押し上げている第一係合突起26が、第一係合溝11の正回転係合部11bに入り込み、回転軸10´と掘削部材20が係合される。この状態で、掘削部材20によって地盤を掘削するとともに、圧密部材30によって掘削土砂を圧密する。
【0062】
所定の深さまで杭を挿入した後に、掘削部材20と圧密部材30の係合を解除するために、回転軸10´を正回転から逆回転に反転させたときには、図12(c)に示すように、第一係合突起26は、第一係合溝11内で逆回転係合部11c側に移動して、逆回転係合部11cに入り込むことになる。これにより、第一係合突起26が位置決め部材16の突出部16aに対してずれて外れるため、位置決め部材16は自重によって下方に移動することになり、突出部16aは第一係合突起26と正回転係合部11bの間に落とし込まれる。この状態で、掘削部材20によって杭の下方を掘削する。
【0063】
杭の下方を掘削した後に、回転軸10´と掘削部材20の係合を解除するために、回転軸10´を逆回転から正回転に反転させたときには、図12(d)に示すように、位置決め部材16の突出部16aは、第一係合溝11の正回転係合部11bに入り込むことになる。このとき、突出部16aと正回転係合部11bは同一な横幅であるため、第一係合突起26は、正回転係合部11bに入り込めなくなり、着脱部11a内に位置決めされることになり、回転軸10´と掘削部材20の係合が解除される。この状態で、回転軸10´を杭内から引き上げて回収する。
【0064】
[第二実施形態の回転圧入杭装置の作用効果]
第二実施形態の回転圧入杭装置では、回転軸10´と掘削部材20の係合を解除するときには、図12(d)に示すように、位置決め部材16の突出部16aが正回転係合部11bに入り込むことにより、第一係合突起26を第一係合溝11の着脱部11a内に位置決めすることができる。これにより、回転軸10´と掘削部材20の係合を解除するときに、第一係合突起26を着脱部11a内に容易に配置することができるため、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0065】
<各実施形態の変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記各実施形態には限定されない。例えば、図4に示す掘削部材20が地盤を掘削するための構成、または、図5に示す圧密部材30が掘削土砂を外方に押し出す構成は限定されるものではなく、掘削する地盤の地質に対応させて適宜に変更することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】第一実施形態の回転圧入杭装置を上から見た斜視図である。
【図2】第一実施形態の回転圧入杭装置を分解した状態を上から見た斜視図である。
【図3】第一実施形態の回転軸を示した図で、(a)は側面図、(b)は底面図である。
【図4】第一実施形態の掘削部材を示した図で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)底面図である。
【図5】第一実施形態の圧密部材を示した図で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は底面図である。
【図6】第一実施形態の回転軸と掘削部材の係合を示した図で、(a)は回転軸に掘削部材を着装した状態の部分側断面図、(b)は回転軸を正回転させて、回転軸と掘削部材を係合させた状態の部分側断面図である。
【図7】第一実施形態の回転軸と掘削部材の係合を示した図で、回転軸を逆回転させて、回転軸と掘削部材を係合させた状態の部分側断面図である。
【図8】第一実施形態の掘削部材と圧密部材の係合を示した図で、(a)は掘削部材に圧密部材を着装した状態の部分側断面図、(b)は掘削部材に圧密部材を着装した状態の部分断面底面図、(c)は掘削部材と圧密部材を係合させた状態の部分断面底面図である。
【図9】第一実施形態の杭の埋設方法を示した図で、(a)は地盤を掘削するとともに掘削土砂を圧密している態様の部分側断面図、(b)は杭の下方を掘削している態様の部分側断面図である。
【図10】第一実施形態の杭の埋設方法を示した図で、(a)は回転軸と掘削部材の係合を解除した状態の部分側断面図、(b)は回転軸を回収した状態の部分側断面図である。
【図11】第二実施形態の回転軸を示した図で、(a)は側面図、(b)は底面図である。
【図12】第二実施形態の回転軸と掘削部材の係合を示した図で、(a)は第一係合溝に第一係合突起が入り込んだときの側面図、(b)は回転軸を正回転させたときの側面図、(c)は回転軸を正回転から逆回転に反転させたときの側面図、(d)は回転軸を逆回転から正回転に反転させたときの側面図である。
【図13】従来の回転圧入杭装置を示した部分側断面図である。
【符号の説明】
【0067】
1 回転圧入杭装置
10 回転軸
11 第一係合溝
11a 着脱部
11b 正回転係合部
11c 逆回転係合部
12 挿入部
16 位置決め部材
16a 突出部
20 掘削部材
21 掘削本体部
26 第一係合突起
28 第二係合突起
30 圧密部材
31 圧密本体部
39 第二係合溝
40 回転駆動軸
G 地盤
K 杭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤内に埋設される中空な杭の下端部に接続され、前記杭とともに前記地盤内に挿入される回転圧入杭装置であって、
前記杭内に挿通され、前記杭の軸線回りに正回転及び逆回転可能な回転軸と、
前記杭の下端部から突出した前記回転軸の下端部に係合して、前記正回転又は前記逆回転することにより、前記地盤を掘削する掘削部材と、
前記杭の下端部が接続されるとともに、前記掘削部材に係合して前記正回転することにより、掘削土砂を外方に押し出す圧密部材と、を備え、
前記回転軸と前記掘削部材は、前記回転軸を前記正回転及び前記逆回転させた状態で係合するように構成され、
前記掘削部材と前記圧密部材は、前記掘削部材を前記正回転させた状態で係合するように構成されていることを特徴とする回転圧入杭装置。
【請求項2】
前記回転軸と前記掘削部材は、前記回転軸に形成された係合溝に、前記掘削部材に形成された係合突起が入り込むことにより係合するように構成され、
前記係合溝には、前記係合突起を挿入可能な着脱部と、前記回転軸を前記正回転させたときに、前記係合突起が入り込んで係合する正回転係合部と、前記回転軸を前記逆回転させたときに、前記係合突起が入り込んで係合する逆回転係合部と、が形成され、前記係合突起を前記着脱部内に位置決めする位置決め部材が設けられており、
前記位置決め部材は、前記回転軸に前記掘削部材を着装して、前記回転軸を前記正回転させるときには、前記係合突起によって押し上げられ、前記回転軸を前記正回転から前記逆回転に反転させたときには、前記係合突起と前記正回転係合部との間に落とし込まれ、さらに、前記回転軸を前記逆回転から前記正回転に反転させたときには、前記正回転係合部に入り込むことにより、前記係合突起を前記着脱部内に位置決めするように構成されていることを特徴とする回転圧入杭装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の回転圧入杭装置を用いた杭の埋設方法であって、
前記回転軸、前記掘削部材及び前記圧密部材を係合させるとともに、前記杭の下端部を前記圧密部材に接続する段階と、
前記回転軸を前記正回転させることにより、前記掘削部材によって地盤を掘削するとともに、前記圧密部材によって掘削土砂を外方に押し出しながら、前記杭を地盤内に挿入する段階と、
前記回転軸とともに前記掘削部材を前記逆回転させることにより、前記掘削部材と前記圧密部材の係合を解除し、前記逆回転させた前記掘削部材によって、前記杭の下方の前記地盤を掘削する段階と、
前記回転軸を前記正回転させることにより、前記回転軸と前記掘削部材の係合を解除し、前記回転軸を前記杭内から引き上げる段階と、
を含むことを特徴とする杭の埋設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−291667(P2007−291667A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−118981(P2006−118981)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【出願人】(593096572)山崎パイル株式会社 (3)
【出願人】(500558780)マナック株式会社 (4)
【出願人】(391033182)アボロンシステム株式会社 (18)
【Fターム(参考)】