説明

回転操作装置

【課題】回転操作部材及びその回転を検出する回転検出スイッチを備えた回転操作装置の当該回転検出スイッチの正常な動作を保証しながらその回転検出ピッチを縮小する。
【解決手段】回転操作を受ける回転操作部材10と、その回転操作方向及び回転操作量を検出する回転検出スイッチ14とを備える。回転操作部材10は、その周方向に並ぶ複数のスイッチ駆動部20を含む。回転検出スイッチ14は、検出子30と、これを所定の原点位置から互いに逆向きの第1の移動方向及び第2の移動方向に移動可能に保持してその移動の度に検出信号を出力するスイッチ本体32とを備え、その検出子30の移動方向が回転操作部材10の回転周方向よりもこれに直交する方向に近くなる姿勢で配置される。各スイッチ駆動部20は、回転操作部材10の回転に伴って検出子30を第1の移動方向または第2の移動方向に所定量以上移動させてからこれを解放する形状を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内のパネル等に設けられる回転操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車の車室内等に設けられる回転操作装置は、指等で把持されながら回転操作を受ける回転操作部材と、その回転操作の方向及び量に応じた検出信号を出力する検出装置とを備える。当該検出装置にはロータリエンコーダを使用することが可能であるが、当該ロータリエンコーダは概して高価であるため、これに代わる安価なスイッチで前記回転操作の検出を行うことが検討されている。
【0003】
従来、このようなスイッチを用いた回転操作装置として、図14に示すものが知られている(特許文献1)。この装置は、回転操作を受ける回転操作部材80と、その回転を検出するための回転検出スイッチ84とを備える。
【0004】
前記回転操作部材80は、指等で把持されながら回転操作を受ける円筒状の回転ノブ81と、その外周面から径方向外向きに突出する複数の駆動突起82とにより構成される。各駆動突起82は、前記回転ノブ81の外周面上で互いに当該外周面の周方向に沿って等間隔で並び、前記回転ノブ81と一体に回転する。
【0005】
前記回転検出スイッチ84は、スイッチ本体86と、このスイッチ本体86に左右両方向に起伏動作(揺動動作)可能に取付けられる検出子88とを備える。この検出子88は、前記回転ノブ81の回転に伴って前記各駆動突起82に順に接触し、その接触の度に当該回転ノブ81の回転方向に対応した方向(回転ノブ81の回転周方向)に原点位置(起立位置)から倒伏し、その後に元の原点位置に戻る動作を繰り返す。つまり、前記検出子88の起伏方向(揺動方向)と前記回転ノブ81及び前記各駆動突起82の回転周方向とが合致する向きで回転検出スイッチ84が配置される。前記スイッチ本体86は、前記検出子88の倒伏及び復帰の度に検出信号を生成する。
【0006】
この回転検出スイッチ84には周知のものが適用可能であり、特許文献1では、当該スイッチ84について図15に示すような2方向3接点方式のものが例示されている。図15に示す回転検出スイッチ84のスイッチ本体86は、底壁90aを有するケース90と、このケース90内に格納されるスイッチばね92と、前記底壁90a上に設けられる中央接点94C及び左右の接点94A,94Bと、各接点94A,94B,94Cにそれぞれ対応する端子95A,95B,95Cと、前記ケース90の上部に設けられて前記検出子88の揺動軸を構成する支軸96と、この支軸96と一体に回転する左右一対のカム部98A,98Bとを備える。
【0007】
前記スイッチばね92は弾性的に撓み変形可能な金属板からなり、その両端部は前記底壁90a上に圧接するばね接点92a,92bをそれぞれ構成する。このスイッチばね92の形状は、次の作用を奏するように設定される。すなわち、当該スイッチばね92が前記カム部98A,98Bに対して下から均等に当たることにより前記検出子88を図示の原点位置に保持し、この状態で前記ばね接点92aが前記接点95A,95C同士の間に位置するとともに前記ばね接点92bが前記接点95B,95C同士の間に位置するように、設定される。
【0008】
この装置において、前記回転ノブ81が例えば図14及び図15の矢印89Aに示す方向に回転操作されると、これと一体に回転する各駆動突起82が順に回転検出スイッチ84の検出子88に当接してこれをその回転方向に対応した方向(図15では右方向)に倒す(図15の二点鎖線88A参照)。これにより、当該検出子88の支軸96につながるカム部98Aが下降してスイッチばね92を図15の矢印93Aに示す向きに弾性変形させ、当該スイッチばね92の両ばね接点92a,92bを底壁90a上で摺動させて接点94A,94Cに接触させる。このようにして、当該接点94Aに対応する端子95Aと当該接点94Cに対応する端子95Cとが前記スイッチばね92を介して互いに導通し、回転ノブ81が前記矢印89Aの方向に回転操作されたことを知らせる検出信号を生成する。その後、前記駆動突起82が前記検出子88を通り過ぎると、当該検出子88は前記スイッチばね92の弾性復帰力で元の原点位置に復帰し、当該スイッチばね92の両ばね接点92a,92bは前記接点94A,94Cから離れる。
【0009】
一方、前記回転ノブ81が図14の矢印89Bに示す方向に回転操作されると、前記とは逆に検出子88が図15の左側に倒伏してカム部98Bを下降させ、スイッチばね92を図15の矢印93Bの向きに弾性変形させてそのばね接点92a,92bを今度は接点94C,94Bにそれぞれ接触させ、端子95C,95B同士を導通させる。これにより、前記の検出信号とは異なる検出信号が生成される。
【0010】
つまり、この装置では、前記回転操作部材80が回転操作されると、その回転方向によって互いに異なる検出信号が間欠的に生成され、その検出信号の種類及び発生数に基いて当該回転方向及び回転量の認識がなされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第4066037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前記のような回転操作装置では、その回転操作部材についての回転検出ピッチ、すなわち、図15に示される装置においては回転検出スイッチ84を駆動するための駆動突起82の配列ピッチ(図15に示される駆動突起82同士の間隔)Ptを縮小することが重要な課題である。この回転検出ピッチすなわち配列ピッチPtの縮小は、当該駆動突起82を含めた回転操作部材全体の大径化を招くことなく回転検出スイッチ84による回転操作量の検出精度を高めることを可能にする。また、当該回転検出ピッチに合わせてクリック感を発生させるクリック機構が付設される場合には、そのクリック感の発生ピッチの縮小により、使用者に与える操作感を向上させることができる。
【0013】
しかしながら、前記装置では、前記回転検出スイッチ84における検出子88の正常な揺動動作を確保する必要上、前記回転検出ピッチに相当する駆動突起82の配列ピッチPtの縮小に著しい制約がある。もし当該配列ピッチPtが過小であると、一つの駆動突起82が検出子88に当接してこれを倒してから当該検出子88を解放した時に、当該検出子88が正規の原点位置(図15に実線で示す位置)に戻る前に次の駆動突起82に当たってしまう。このことは、当該検出子88の正常な復帰動作を妨げ、誤検出の要因となる。換言すれば、前記検出子88の正常な倒伏/復帰動作を保証するためには、互いに隣接する駆動突起82同士の間隔すなわち配列ピッチPtを検出子88の揺動ストローク(検出子88の揺動中心軸である支軸96の方向及び揺動径方向の双方に直交する方向についての当該検出子88の最大移動距離)よりもある程度余裕をもって大きく設定する必要がある。このことが当該配列ピッチPtの縮小化に著しい制約を与える。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑み、回転操作部材及びその回転を検出する回転検出スイッチを備えた回転操作装置において、当該回転検出スイッチの正常な動作を保証しながらその回転検出ピッチを縮小することが可能なものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る回転操作装置は、特定の操作中心軸回りに第1の回転操作方向とその反対の第2の回転操作方向との双方について回転操作を受けることが可能な回転操作部材と、この回転操作部材の回転操作方向及び回転操作量を検出する回転検出スイッチとを備える。前記回転操作部材は、その周方向に間欠的に並ぶ複数のスイッチ駆動部を含む。前記回転検出スイッチは、検出子とスイッチ本体とを備える。スイッチ本体は、前記検出子を当該検出子が起立姿勢にある原点位置を中心として互いに逆向きの第1の移動方向及び第2の移動方向の双方に移動可能となるように保持しかつ当該検出子を当該原点位置側に付勢するとともに、当該検出子が前記第1の移動方向及び前記第2の移動方向に所定量移動する度にその移動方向に対応した検出信号を出力する。当該回転検出スイッチは、その検出子が前記回転操作部材の各スイッチ駆動部と接触可能となる位置において当該検出子の第1の移動方向及び第2の移動方向が前記回転操作部材の回転周方向よりも当該回転周方向と直交する方向(当該回転操作部材の回転径方向、または前記操作中心軸と平行な方向)に近い姿勢で配置される。前記回転操作部材の各スイッチ駆動部は、当該回転操作部材が前記第1の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子に接触するのに伴ってこの検出子を前記第1の移動方向に前記所定量以上移動させてからこれを解放する形状であって、かつ、当該回転操作部材が前記第2の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子に接触するのに伴ってこの検出子を前記第2の移動方向に前記所定量以上移動させてからこれを解放する形状を有する。
【0016】
この回転操作装置では、前記回転検出スイッチにおける検出子の移動方向(第1の移動方向及び第2の移動方向)が回転操作部材の回転周方向よりも当該回転周方向と直交する方向(当該回転操作部材の回転径方向、または前記操作中心軸と平行な方向)に近い姿勢で配置されるので、当該回転周方向に並ぶスイッチ駆動部同士の間隔すなわち回転検出ピッチを小さく抑えながら前記検出子の十分な移動ストロークを確保することができる。すなわち、従来の回転操作装置では、回転操作部材の回転周方向及びそのスイッチ駆動部(例えば図15に示す装置では駆動突起82)の配列方向と、回転検出スイッチの検出子の移動方向(図15に示す装置では検出子88の揺動方向)とが合致するように当該回転検出スイッチが配置されていたため、当該検出子の移動ストロークを確保するために当該スイッチ駆動部同士の間隔を大きく確保する必要があったが、この発明に係る装置では、当該検出子の移動方向が当該回転操作部材の回転周方向ではなくこれと直交する方向に近くなるように回転検出スイッチの姿勢が定められているから、当該回転周方向についての当該検出子の必要移動距離が少なく、その分、当該回転周方向についてのスイッチ駆動部の配列ピッチすなわち回転検出ピッチを縮小することが可能である。
【0017】
特に、前記検出子の移動方向が前記回転操作部材の回転周方向と直交する方向となるように回転検出スイッチが配置されていれば、当該回転操作部材の回転周方向への当該検出子の必要移動距離は0となり、このことが当該回転周方向についてのスイッチ駆動部の配列ピッチの飛躍的な縮小化を可能にする。
【0018】
前記各スイッチ駆動部の具体的な形状については、前記回転操作部材が前記第1の回転操作方向に回転するときに前記検出子と接触してこの検出子と摺接しながら当該検出子を前記第1の移動方向へ案内するように当該回転操作部材の回転周方向に対して傾斜する第1の案内面と、前記回転操作部材が前記第2の回転操作方向に回転するときに前記検出子と接触してこの検出子と摺接しながら当該検出子を前記第2の移動方向へ案内するように当該回転操作部材の回転周方向に対して傾斜する第2の案内面とを有するものが好適である。かかるスイッチ駆動部は、簡単な形状でありながら、前記検出子を前記回転操作部材の回転操作方向に対応した方向に移動させることができる。
【0019】
前記回転操作部材に対する前記回転検出スイッチの検出子の移動方向は、当該回転操作部材における各スイッチ駆動部の配列状態に応じて設定されればよい。例えば、前記回転操作部材は、その操作中心軸に対して直交する配列面を有し、この配列面から前記操作中心軸と平行な方向に前記各スイッチ駆動部が突出するものであってもよく、その場合、前記回転検出スイッチは、その検出子が前記各スイッチ駆動部と接触するのに伴って前記回転操作部材の回転周方向よりも回転径方向に近い方向に移動するように配置されればよい。あるいは、前記回転操作部材は、その操作中心軸を中心とする円筒状の配列面を有し、この配列面から当該回転操作部材の回転径方向に前記各スイッチ駆動部が突出するものであってもよく、その場合、前記回転検出スイッチは、その検出子が前記各スイッチ駆動部と接触するのに伴って前記回転操作部材の回転周方向よりも前記操作中心軸と平行な方向に近い方向に移動するように配置されればよい。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明に係る回転操作装置では、回転検出スイッチの検出子の移動方向が回転操作部材の回転周方向よりもこれと直交する方向に近くなるように当該回転検出スイッチが配置され、当該検出子を当該移動方向に移動させるように回転操作部材のスイッチ駆動部が配列されるから、当該検出子の回転周方向についての必要移動距離を抑えられ、これにより、当該検出子の正常な動作を保証しながら当該スイッチ駆動部の配列ピッチすなわち回転検出ピッチを縮小して回転検出精度を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態に係る回転操作装置の側面図、(b)は(a)の1B−1B線断面図である。
【図2】前記回転操作装置においてその回転検出スイッチの検出子が原点位置にある状態を示す斜視図である。
【図3】前記検出子が前記原点位置から倒伏した状態を示す斜視図である。
【図4】(a)は前記回転検出スイッチの検出子が前記原点位置にある状態を示す側面図、(b)は(a)の4B−4B線断面図である。
【図5】(a)は前記回転検出スイッチの検出子が回転操作部材のスイッチ駆動部に接触して前記原点位置から第1の倒伏方向に倒伏し始めた状態を示す側面図、(b)は(a)の5B−5B線断面図である。
【図6】(a)は前記回転検出スイッチの検出子が前記スイッチ駆動部を乗り越え始めた状態を示す側面図、(b)は(a)の6B−6B線断面図である。
【図7】(a)は前記回転検出スイッチの検出子が前記スイッチ駆動部の乗り越えを完了する直前の状態を示す側面図、(b)は(a)の7B−7B線断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る回転操作装置の側面図である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【図10】(a)は図8に示す回転操作装置の回転検出スイッチの検出子が原点位置にある状態を示す側面図、(b)は(a)の10B−10B線断面図である。
【図11】(a)は図8に示す回転操作装置の回転検出スイッチの検出子が回転操作部材のスイッチ駆動部に接触して前記原点位置から第1の倒伏方向に倒伏し始めた状態を示す側面図、(b)は(a)の11B−11B線断面図である。
【図12】(a)は図8に示す回転操作装置の回転検出スイッチの検出子が前記スイッチ駆動部を乗り越え始めた状態を示す側面図、(b)は(a)の12B−12B線断面図である。
【図13】(a)は図8に示す回転操作装置の回転検出スイッチの検出子が前記スイッチ駆動部の乗り越えを完了する直前の状態を示す側面図、(b)は(a)の13B−13B線断面図である。
【図14】従来の回転操作装置の例を示す斜視図である。
【図15】回転検出スイッチの構造例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の第1の実施の形態に係る回転操作装置を図1〜図7を参照しながら説明する。
【0023】
図1〜図3に示される回転操作装置は、自動車の車室内等に設けられ、回転操作を受けることによりその回転方向及び回転量に対応した検出信号を出力するものであり、前記回転操作を受ける回転操作部材10と、その回転に伴ってクリック感を生じさせるためのクリック機構12と、前記回転操作部材10の回転操作方向および回転操作量を検出する回転検出スイッチ14とを備える。
【0024】
前記回転操作部材10は、回転操作ノブ16と、クリック発生部18と、複数のスイッチ駆動部20とを備える。そして、図1に示すようなパネル22またはその裏側に配置される回路基板24に当該回転操作部材10全体が回転可能となるように支持される。
【0025】
前記回転操作ノブ16は、略円筒状をなし、前記パネル22の裏側(図1では右側)から表側に突出するように配置され、かつ、当該表側から指等で把持されながら回転操作を受ける。具体的には、当該回転操作ノブ16の中心軸を操作中心軸X(図2及び図3)として図1〜図3に矢印A1で示される第1の回転操作方向と、これとは逆の方向すなわち図1〜図3に矢印A2で示される第2の回転操作方向とに、回転操作される。
【0026】
前記クリック発生部18は、前記回転操作ノブ16の後ろ側に設けられ、前記クリック機構12と協働して、前記回転操作ノブ16の回転操作に伴いクリック感を生じさせる。具体的に、このクリック発生部18は、回転操作部材10の回転周方向に凸部18aと凹部18bとが繰り返される滑らかな凹凸をもつ外周面と、前記操作中心軸Xと直交する平面である裏面(後述のスイッチ駆動部20の配列面)18cとを有する。一方、前記クリック機構12は、前記クリック発生部18の外周面に接触する接触球26と、この接触球26を保持して前記外周面に押付ける本体部28とを備え、前記接触球26が前記クリック発生部18の凹凸に倣って回転操作部材10の径方向に往復動することで、使用者(回転操作ノブ16を把持する者)にクリック感を与える。
【0027】
前記各スイッチ駆動部20は、回転操作部材10の回転周方向に間欠的に並ぶ複数の位置にそれぞれ配設され、前記クリック発生部18の裏面18cから後ろ向き(前記操作中心軸Xと平行な方向)に突出する。これらのスイッチ駆動部20は、当該回転操作部材10の回転に伴って前記回転検出スイッチ14が間欠的にその回転操作方向に対応した回転検出信号を出力するように当該回転検出スイッチ14を駆動する。その具体的な形状については後述する。
【0028】
これらのスイッチ駆動部20の突出方向は、前向きであってもよい。例えば、前記クリック発生部18の外径が回転操作ノブ16の外径よりも大きく設定されていて、当該クリック発生部18が前記回転操作ノブ16よりも径方向外側に突出している部分の前側面から前記各スイッチ駆動部20が突出していてもよい。あるいは、当該クリック発生部18及び前記クリック機構12が省略されている場合でも、回転操作部材10の適当な箇所に前記各スイッチ駆動部20の配設箇所が設定されればよい。
【0029】
前記回転検出スイッチ14は、前記回転操作部材10の後方(裏側)に配設され、前記パネル22の裏側の回路基板24上に実装されるもので、検出子30とスイッチ本体32とを備える。
【0030】
検出子30は、前記回転操作部材10の回転操作時に前記各スイッチ駆動部20と順次接触することにより駆動される。この実施の形態に係る検出子30は、先端及び基端を有し、当該基端から先端に向かうに従って断面積が小さくなる形状を有する。
【0031】
前記スイッチ本体32は、箱状のケースを具備する。このケースは、前記回路基板24上に固定され、かつ、前記検出子30を揺動可能に保持する。具体的には、当該検出子30が起立姿勢にある原点位置を中心として互いに逆向きの第1の倒伏方向及び第2の倒伏方向の双方に倒伏する(すなわち揺動する)ように、当該検出子30の基端を保持する。さらに、このケースは、当該検出子30を前記原点位置側に付勢するための図略のばね機構と、検出信号を生成する信号生成部とを格納する。信号生成部は、前記検出子30が前記第1の倒伏方向に所定量以上倒伏する度に第1の検出信号を出力する一方、前記検出子30が前記第1の倒伏方向とは逆の第2の倒伏方向に所定量以上倒伏する度に前記第1の検出信号とは異なる第2の検出信号を出力する。これらの検出信号は、前記回転操作部材の回転操作方向及び回転操作量の検出信号として前記回路基板24に入力される。
【0032】
この回転検出スイッチ14には、例えば前記図15に示されるような周知の双方向スイッチをそのまま適用することができる。すなわち、本発明に係る回転検出スイッチは、所定の原点位置を中心としてその両側に移動可能な検出子と、この検出子の移動を許容するように当該検出子を保持するスイッチ本体とを具備し、このスイッチ本体が前記検出子の回転操作方向及び回転操作量に対応した検出信号を出力するものであればよい。
【0033】
また、回転検出スイッチ14の検出子30の移動態様は、前記のような起伏動作(揺動動作)に限らない。例えば、原点位置を中心としてその一方の第1の移動方向と他方の第2の移動方向とに平行移動(例えば直線移動)するものであってもよい。
【0034】
この回転検出スイッチ14の配設位置及び配設姿勢は、次の条件を満たすように設定される。すなわち、a.前記回転操作部材の回転に伴い、前記検出子30が前記各スイッチ駆動部20と順次接触し、かつ、b.前記検出子30の第1の倒伏方向及び第2の倒伏方向が前記回転操作部材10の回転径方向に合致するように、設定される。この実施の形態では、前記第1の倒伏方向が前記回転径方向の外側方向に合致し、前記第2の倒伏方向が前記回転径方向の内側方向に合致するように、設定される。
【0035】
一方、前記各スイッチ駆動部20の形状は、次の条件を満たすように設定される。
【0036】
a.前記回転操作部材10が前記第1の回転操作方向(矢印A1の方向)に回転操作されたときに前記検出子30に接触するのに伴ってこの検出子30を前記第1の倒伏方向に所定量以上倒伏させる。その後、当該検出子30と離れてこれを解放する。
【0037】
b.前記回転操作部材10が前記第2の回転操作方向(矢印A2の方向)に回転操作されたときに前記検出子30に接触するのに伴ってこの検出子30を前記第2の倒伏方向に所定量以上倒伏させる。その後、当該検出子30と離れてこれを解放する。
【0038】
具体的に、この実施の形態に係るスイッチ駆動部20は、それぞれ、回転操作部材10の回転周方向及び回転径方向の双方に対して傾斜する方向に延びる羽根状をなす。そして、図4(b)に示すように、その幅方向の両側面がそれぞれ互いに平行な平面状の第1の案内面20a及び第2の案内面20bを構成し、長手方向の一方の端部が回転操作部材10の回転径方向外側に位置する外側端面20cを構成し、他端が当該回転径方向の内側に位置する内側端面20dを構成する。
【0039】
前記第1の案内面20aは、前記回転操作部材10が前記第1の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子30に接触する側の面である。その傾斜角度は、当該回転操作に伴って当該第1の案内面20aが前記検出子30と摺接しながら当該検出子30を前記第1の倒伏方向(回転操作部材10の回転径方向の外側)へ案内するように設定される(図5(a)(b))。また、前記外側端面20cの位置は、前記検出子30が前記第1の倒伏方向に所定量以上倒伏した後に前記外側端面20cに乗り上がり(図6(a)(b))、さらなる回転操作によって当該外側端面20cを乗り越えて当該スイッチ駆動部20から解放される(離れる)ように、設定される。
【0040】
前記第2の案内面20bは、前記回転操作部材10が前記第2の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子30に接触する側の面である。その傾斜角度は、当該回転操作に伴って当該第2の案内面20bが前記検出子30と摺接しながら当該検出子30を前記第2の倒伏方向(回転操作部材10の回転径方向の内側)へ案内するように設定される。また、前記内側端面20dの位置は、前記検出子30が前記第2の倒伏方向に所定量以上倒伏した後に前記内側端面20dに乗り上がり、さらなる回転操作によって当該内側端面20dを乗り越えて当該スイッチ駆動部20から解放される(離れる)ように、設定される。
【0041】
各スイッチ駆動部20の形状は、前記のように検出子30が外側端面20c及び内側端面20dに乗り上がるものに限られない。例えば、当該検出子30がその倒伏に伴って各スイッチ駆動部20の後端面20eに乗り上がるように、当該スイッチ駆動部20の突出量が設定されてもよい。
【0042】
次に、この回転操作装置の作用を説明する。
【0043】
まず、回転検出スイッチ14の検出子30が特定のスイッチ駆動部20同士の間に位置する状態、より具体的には、図4(b)に示すように特定のスイッチ駆動部20の第1の案内面20aとこれに隣接するスイッチ駆動部20の第2の案内面20bとの間に位置して両面20a,20bのいずれとも接触していない状態では、当該検出子30は同図(a)に示されるような起立姿勢の原点位置に保持される。この状態では当該回転検出スイッチ14の検出信号は出力しない。
【0044】
この状態から、図2〜図4において矢印A1で示される第1の回転操作方向に回転操作部材10が回転操作されると、前記検出子30に対して当該回転操作方向の上流側(図4(b)では右側)に隣接するスイッチ駆動部20の第1の案内面20aが前記検出子30に接触し、この検出子30を当該回転操作部材10の回転径方向の外側に案内する。具体的には、当該第1の案内面20aと当該検出子30との摺接を伴いながら、この検出子30を第1の倒伏方向に倒伏させる(図5(a)(b))。
【0045】
この回転操作が進み、前記第1の倒伏方向への検出子30の倒伏量が所定量に達した時点で、前記回転検出スイッチ14のスイッチ本体32から第1の検出信号が出力される。さらなる倒伏後、当該検出子30は、前記スイッチ駆動部20の外側端面20c上に乗り上げ(図6(a)(b)及び図7(a)(b))、最終的には当該外側端面20cを乗り越えて当該スイッチ駆動部20から解放される。これにより、検出子30は元の原点位置に復帰し、前記第1の検出信号をオンからオフに戻す。さらに、次のスイッチ駆動部20の第1の案内面20aに接触し始め、前記の動作を繰り返す。これにより、回転検出スイッチ14の第1の検出信号のオンオフが繰り返される。
【0046】
一方、前記回転操作部材10が図2〜図4に矢印A2で示す第2の回転操作方向に回転操作されると、今度は前記検出子30が当該検出子30に対して前記とは反対側に隣接するスイッチ駆動部20の第2の案内面20bに接触し、この第2の案内面20bと摺接しながら回転操作部材10の回転径方向内側に案内される。すなわち、当該検出子30は第2の倒伏方向に倒伏を始める。そして、その倒伏量が所定量に達した時点で回転検出スイッチ14は前記第1の検出信号とは異なる第2の検出信号を出力し、さらに倒伏が進んだ段階で前記スイッチ駆動部20の内側端面20d上に乗り上げる。その後、当該検出子30が当該内側端面20dを乗り越えることで当該スイッチ駆動部20から解放され、元の原点位置に復帰して前記第2の検出信号をオフにする。これにより、当該第2の検出信号のオンオフが繰り替えされる。
【0047】
この回転操作装置の特徴は、その回転検出スイッチ14における検出子30の移動方向(この実施の形態では第1の倒伏方向及び第2の倒伏方向)が回転操作部材10の回転周方向と直交する回転径方向に合致する姿勢で回転検出スイッチ14が配設され、当該方向に当該検出子30を倒伏させるように各スイッチ駆動部20の形状が設定されていることにある。このことは、当該回転周方向に並ぶスイッチ駆動部20同士の間隔すなわち回転検出ピッチを小さく抑えながら前記検出子30の十分な移動ストロークを確保することができる。
【0048】
例えば図15に示すような従来の回転操作装置では、回転検出スイッチ84の検出子88の移動方向(揺動方向)が回転操作部材の回転周方向と合致しているので、その検出子88の移動ストロークを確保するためにスイッチ駆動部82同士の間隔(配設ピッチPt)を大きく設定せざるを得ない。これに対し、図1〜図7に示される装置では、検出子30の移動方向(起伏方向すなわち揺動方向)が回転操作部材10の回転周方向と直交する回転径方向に合致する姿勢で回転検出スイッチ14が配設されるので、当該回転周方向についての当該検出子30の必要移動距離は実質上0となる。このことは、当該検出子30の必要移動距離に起因する回転周方向についてのスイッチ駆動部20の配列ピッチすなわち回転検出ピッチの縮小の制約をなくし、当該ピッチの大幅な縮小化を可能にする。
【0049】
また、図示のようなクリック機構12及びクリック発生部18を備えていてこれらが前記回転検出ピッチと同じピッチでクリック感を生じさせるものでは、当該回転検出ピッチの縮小化に伴う当該クリック感の発生ピッチの縮小により、使用者に与える操作感の向上も達成される。
【0050】
次に、本発明の第2の実施の形態を図8〜図13を参照しながら説明する。なお、この第2の実施の形態に係る装置の構成は、スイッチ駆動部の具体的な形状及び配置と回転検出スイッチの具体的な配置を除いては前記第1の実施の形態に係る装置と同等であるので、対応する構成要素には同一の参照符を付してその説明を省略し、以下、両実施の形態に係る装置の相違点について専ら説明する。
【0051】
当該相違点に係る第2の実施の形態に係る装置の構成は、次のとおりである。
【0052】
A.スイッチ駆動部の配置について
この第2の実施の形態に係る装置では、回転操作部材10におけるクリック発生部18のさらに後端側に、その操作中心軸Xを中心とする円筒状の外周面(配列面)34をもつ部分が設けられ、当該外周面34上に複数のスイッチ駆動部36が配列されている。これらのスイッチ駆動部36は、回転操作部材10の回転周方向に間欠的に並び、前記外周面34から回転径方向の外側に突出する。
【0053】
前記各スイッチ駆動部36の突出方向は、径方向内側であってもよい。例えば、前記クリック発生部18が中空の円筒状に形成されていてその内周面から前記スイッチ駆動部36が内向きに突出していてもよい。また、当該クリック発生部18及び前記クリック機構12が省略されている場合でも、回転操作部材10の適当な箇所に前記各スイッチ駆動部36の配設箇所が設定されればよい。
【0054】
B.回転検出スイッチ14の配置について
回転検出スイッチ14は、前記回転操作部材10の後方(裏側)ではなく、その径方向外側の位置であって、その検出子30が前記回転操作部材10の回転に伴って前記各スイッチ駆動部36に順次接触するように配置される。そして、当該検出子30の移動方向(第1の倒伏方向及び第2の倒伏方向)が回転操作部材10の操作中心軸Xと平行な方向すなわち前後方向に合致するように、回転検出スイッチ14の姿勢が設定される。より具体的に、この実施の形態では、前記検出子30の第1の倒伏方向が操作中心軸Xと平行な方向(前後方向)のうちの後ろ方向(回路基板24に向かう方向)に合致し、第2の倒伏方向が前方向(パネル22側に向かう方向)に合致するように、設定される。
【0055】
C.スイッチ駆動部の配置について
前記各スイッチ駆動部36の形状は、次の条件を満たすように設定される。
【0056】
a.前記回転操作部材10が第1の回転操作方向(矢印A1の方向)に回転操作されたときに前記検出子30に接触するのに伴ってこの検出子30を前記第1の倒伏方向に所定量以上倒伏させる。そして、その後は当該検出子30と離れてこれを解放する。
【0057】
b.前記回転操作部材10が第2の回転操作方向(矢印A2の方向)に回転操作されたときに前記検出子30に接触するのに伴ってこの検出子30を前記第2の倒伏方向に所定量以上倒伏させる。そして、その後は当該検出子30と離れてこれを解放する。
【0058】
具体的に、この実施の形態に係るスイッチ駆動部36は、それぞれ、回転操作部材10の回転周方向及び操作中心軸Xと平行な方向の双方に対して傾斜する方向に延びる羽根状をなす。そして、図10(b)に示すように、その幅方向の両側面がそれぞれ互いに平行な平面状の第1の案内面36a及び第2の案内面36bを構成し、長手方向の一方の端部が操作中心軸Xと平行な方向(前後方向)の後ろ側に位置する後端面36cを構成し、他端が当該回転径方向の内側に位置する前端面36dを構成する。
【0059】
前記第1の案内面36aは、前記回転操作部材10が前記第1の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子30に接触する側の面である。その傾斜角度は、当該回転操作に伴って当該第1の案内面36aが前記検出子30と摺接しながら当該検出子30を前記第1の倒伏方向(回転操作部材10の後ろ方向)へ案内するように設定される(図11(a)(b))。そして、当該第1の倒伏方向に検出子30が所定量以上倒伏した後は、この検出子30が前記スイッチ駆動部36の後端面36cに乗り上がり(図12(a)(b))、さらなる回転操作によって当該後端面36cを乗り越えて当該スイッチ駆動部36から解放される(離れる)ように、当該後端面36cの位置が設定される。
【0060】
前記第2の案内面36bは、前記回転操作部材10が前記第2の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子30に接触する側の面である。その傾斜角度は、当該回転操作に伴って当該第2の案内面36bが前記検出子30と摺接しながら当該検出子30を前記第2の倒伏方向(回転操作部材10の前方向)へ案内するように設定される。そして、当該第2の倒伏方向に検出子30が所定量以上倒伏した後は、この検出子30が前記スイッチ駆動部36の前端面36dに乗り上がり、さらなる回転操作によって当該前端面36dを乗り越えて当該スイッチ駆動部36から解放される(離れる)ように、当該前端面36dの位置が設定される。
【0061】
なお、この実施の形態に係るスイッチ駆動部36の形状も、前記のように検出子30が後端面36c及び前端面36dに乗り上がるものに限られず、例えば、当該検出子30がその倒伏に伴って各スイッチ駆動部36の外側端面36eに乗り上がるように、当該スイッチ駆動部36の突出量が設定されてもよい。
【0062】
次に、この回転操作装置の作用を説明する。
【0063】
まず、回転検出スイッチ14の検出子30が特定のスイッチ駆動部36同士の間に位置する状態、より具体的には、図10(b)に示すように特定のスイッチ駆動部36の第1の案内面36aとこれに隣接するスイッチ駆動部36の第2の案内面36bとの間に位置して両面36a,36bのいずれとも接触していない状態では、当該検出子30は同図(a)に示されるような起立姿勢の原点位置に保持される。この状態では当該回転検出スイッチ14の検出信号は出力しない。
【0064】
この状態から、図8〜図10において矢印A1で示される第1の回転操作方向に回転操作部材10が回転操作されると、前記検出子30に対して当該回転操作方向の上流側(図10(b)では下側)に隣接するスイッチ駆動部36の第1の案内面36aが前記検出子30に接触し、この検出子30を当該回転操作部材10の後ろ側に案内する。具体的には、当該第1の案内面36aと当該検出子30との摺接を伴いながら、この検出子30を第1の倒伏方向に倒伏させる(図11(a)(b))。
【0065】
この回転操作が進み、前記第1の倒伏方向への検出子30の倒伏量が所定量に達した時点で前記回転検出スイッチ14のスイッチ本体32から第1の検出信号が出力される。さらなる倒伏後、当該検出子30は、前記スイッチ駆動部36の後端面36c上に乗り上げ(図12(a)(b)及び図13(a)(b))、最終的には当該後端面36cを乗り越えて当該スイッチ駆動部36から解放される。これにより、検出子30は元の原点位置に復帰し、前記第1の検出信号をオンからオフに戻す。さらに、次のスイッチ駆動部36の第1の案内面36aに接触し始め、前記の動作を繰り返す。これにより、回転検出スイッチ14の第1の検出信号のオンオフが繰り返される。
【0066】
一方、前記回転操作部材10が図8〜図10に矢印A2で示す第2の回転操作方向に回転操作されると、前記検出子30はスイッチ駆動部36の第2の案内面36bに接触し、この第2の案内面36bと摺接しながら回転操作部材10の前側に案内されて第2の倒伏方向に倒伏を始める。そして、その倒伏量が所定量に達した時点で回転検出スイッチ14は前記第1の検出信号とは異なる第2の検出信号を出力し、さらに倒伏が進んだ段階で前記スイッチ駆動部36の前端面36d上に乗り上げる。その後、当該検出子30が当該前端面36dを乗り越えることで当該スイッチ駆動部36から解放され、元の原点位置に復帰して前記第2の検出信号をオフにする。これにより、当該第2の検出信号のオンオフが繰り替えされる。
【0067】
この第2の実施の形態に係る回転操作装置においても、その回転検出スイッチ14における検出子30の移動方向(この実施の形態では第1の倒伏方向及び第2の倒伏方向)が回転操作部材10の回転周方向と直交する方向である前後方向(操作中心軸Xと平行な方向に合致する姿勢で回転検出スイッチ14が配設され、当該方向に当該検出子30を倒伏させるように各スイッチ駆動部36の形状が設定されているから、当該回転周方向に並ぶスイッチ駆動部36同士の間隔すなわち回転検出ピッチを小さく抑えながら前記検出子30の十分な移動ストロークを確保することができる。
【0068】
なお、本発明において検出子の移動方向(前記各実施形態では倒伏方向)は、必ずしも回転操作部材の回転周方向と直交する方向(第1の実施の形態では回転径方向、第2の実施の形態では操作中心軸Xと平行な方向)に合致していなくてもよく、少なくとも当該回転周方向よりも当該回転周方向と直交する方向に近い方向であればよい。このような検出子の移動方向の設定が、従来の回転操作装置(すなわち回転検出スイッチの移動方向が回転周方向と合致する装置)よりもスイッチ駆動部の配列ピッチすなわち回転検出ピッチの縮小の制約を少なくし、その分当該ピッチの縮小化の自由度を高める。
【符号の説明】
【0069】
X 操作中心軸
10 回転操作部材
14 回転検出スイッチ
16 回転操作ノブ
18 クリック発生部
18c クリック発生部の裏面(配列面)
20 スイッチ駆動部
20a 第1の案内面
20b 第2の案内面
24 回路基板
30 検出子
32 スイッチ本体
36 スイッチ駆動部
36a 第1の案内面
36b 第2の案内面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の操作中心軸回りに第1の回転操作方向とその反対の第2の回転操作方向との双方について回転操作を受けることが可能な回転操作部材と、この回転操作部材の回転操作方向及び回転操作量を検出する回転検出スイッチとを備えた回転操作装置であって、
前記回転操作部材は、その周方向に間欠的に並ぶ複数のスイッチ駆動部を含み、
前記回転検出スイッチは、検出子と、この検出子を当該検出子が起立姿勢にある原点位置を中心として互いに逆向きの第1の移動方向及び第2の移動方向の双方に移動可能となるように保持しかつ当該検出子を当該原点位置側に付勢するとともに、当該検出子が前記第1の移動方向及び前記第2の移動方向に所定量移動する度にその移動方向に対応した検出信号を出力する回転検出スイッチとを含み、
この回転検出スイッチは、その検出子が前記回転操作部材の各スイッチ駆動部と接触可能となる位置において当該検出子の第1の移動方向及び第2の移動方向が前記回転操作部材の回転周方向よりも当該回転周方向と直交する方向に近くなる姿勢で配置され、
前記回転操作部材の各スイッチ駆動部は、当該回転操作部材が前記第1の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子に接触するのに伴ってこの検出子を前記第1の移動方向に前記所定量以上移動させてからこれを解放する形状であって、かつ、当該回転操作部材が前記第2の回転操作方向に回転操作されたときに前記検出子に接触するのに伴ってこの検出子を前記第2の移動方向に前記所定量以上移動させてからこれを解放する形状を有することを特徴とする回転操作装置。
【請求項2】
請求項1記載の回転操作装置において、前記検出子の移動方向が前記回転操作部材の回転周方向と直交する方向となるように回転検出スイッチが配置されることを特徴とする回転操作装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の回転操作装置において、
前記各スイッチ駆動部は、前記回転操作部材が前記第1の回転操作方向に回転するときに前記検出子と接触してこの検出子と摺接しながら当該検出子を前記第1の移動方向へ案内するように当該回転操作部材の回転周方向に対して傾斜する第1の案内面と、前記回転操作部材が前記第2の回転操作方向に回転するときに前記検出子と接触してこの検出子と摺接しながら当該検出子を前記第2の移動方向へ案内するように当該回転操作部材の回転周方向に対して傾斜する第2の案内面とを有することを特徴とする回転操作装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の回転操作装置において、
前記回転操作部材は、その操作中心軸に対して直交する配列面を有し、この配列面から前記操作中心軸と平行な方向に前記各スイッチ駆動部が突出し、前記回転検出スイッチは、その検出子が前記各スイッチ駆動部と接触するのに伴って前記回転操作部材の回転周方向よりも回転径方向に近い方向に移動するように配置されることを特徴とする回転操作装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の回転操作装置において、
前記回転操作部材は、その操作中心軸を中心とする円筒状の配列面を有し、この配列面から当該回転操作部材の回転径方向に前記各スイッチ駆動部が突出し、前記回転検出スイッチは、その検出子が前記各スイッチ駆動部と接触するのに伴って前記回転操作部材の回転周方向よりも前記操作中心軸と平行な方向に近い方向に移動するように配置されることを特徴とする回転操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−146177(P2011−146177A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4501(P2010−4501)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】