図形描画装置および図形描画プログラムを格納した記憶媒体
【課題】 地紋見出し作成においてどのような直径の指定に対しても完全に内接する内接円を描画する。
【解決手段】 矩形サイズを入力し、内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段Aと、矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段Bと、サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段Cと、決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段Dと、を備える。
【解決手段】 矩形サイズを入力し、内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段Aと、矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段Bと、サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段Cと、決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段Dと、を備える。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地紋見出しを作成する、特に地紋見出しの背景紋様形状として例えば地紋見出しサイズに内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画装置および図形描画プログラムを格納した記憶媒体に関する。
【0002】一般に内接円を描画する場合、指定できる座標は中心が一意に定まるようにしか指定することができない。また、表示座標系(一般に整数の範囲)以外に論理座標系(浮動小数点による座標の表現を可能とする座標系)を利用して内部的には正しく認識しておき表示上は多少ずれていてもやむを得ないという考え方が中心である。
【0003】しかし、印刷分野などでは、出力するデバイスの密度によって「ずれ」に対して問題となることがある。特に、出力密度の低いデバイスでは、「ずれ」が目立ち品質的な問題となる。
【0004】そこで、中心点が定まらなくても出力密度の低いデバイスでもずれが目立たないようにした図形描画装置および地紋作成プログラムを格納した記憶媒体の開発が必要である。
【0005】
【従来の技術】新聞製作工程においては、地紋が作成される。例えば、地紋見出しの背景紋様形状として、図20に示したように、地紋見出しの見出しサイズ101に内接する円形102を描画することがある。地紋背景形状としては、円、楕円、トラック、六角トラック斜形、ギザ、コーナー、三角、バートなどが用いられ、地紋見出しの見出しサイズに内接する円形を描画する場合には、従来ではポストスクリプトによる描画が行われていた。
【0006】例えば、図21に示すように、地紋見出しの見出しサイズ101の横サイズが奇数、例えば7ビットの場合、内接円102の長径は、7ドット−1ドット(中心点)=6ドットであり、その半径を3ドット(6ドット÷2=3ドット)として、内接円を描画する。このように見出しサイズ101が奇数サイズの場合には、完全に内接する円形状を描画することができる。
【0007】これに対して、図22に示すように、地紋見出しの見出しサイズ101が偶数、例えば8ドットである場合、内接円102の長径は8ドット−1ドット(中心点)=7ドットであり、半径を3ドットに設定すると、一方側(図22の左側)では内接しない円形となり、また、半径を4ドットに設定すると、一方側(図22R>2の右側)が見出しサイズ101からはみでる円形となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】地紋見出しの背景紋様形状として地紋見出しサイズに内接する円形を描画する場合、従来の図形描画装置にあっては、地紋見出しサイズが偶数でドットである場合、完全に内接する円形を描画することができなかった。その結果、出力密度の低いデバイスではずれが目立ち、品質が悪化するという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、出力密度の低いデバイスでもずれが目立つことがなく、品質を向上させることができる図形描画装置および図形描画プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、本発明は、次のように構成する(図1、参照)。
【0011】本発明は、矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画装置において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段Aと、矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段Bと、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段Cと、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段Dと、を備える。
【0012】また、本発明は、矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画プログラムを格納した記憶媒体において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段Aと、前記矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段Bと、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段Cと、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段Dと、を備えたことを特徴とする図形描画プログラムを格納した記憶媒体よりなる。
【0013】このような構成を備えた本発明によれば、矩形サイズを入力し、内接円を指定して入力処理し、矩形のサイズの奇数、偶数を判別し、サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求めて、決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画するため、どのような直径の指定に対しても、完全に内接する内接円を描画することができ、出力密度の低いデバイスでもずれが目立たないようになり、品質を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図2は新聞製作工程における地紋作成の流れを説明する説明図である。
【0015】図2において、まず、ステップS1では地紋見出し伝票(設計図)を作成する。すなわち、整理記者が紙に手書きで地紋見出し伝票を作成する。次に、ステップS2で地紋見出し伝票に基づいて地紋見出しを作成する。すなわち、オペレータが地紋見出し伝票を元に専用機を使用して地紋見出しを作成し、作成結果をプリンタで印刷する。次に、ステップS3で地紋見出しの確認を行う、すなわち、整理記者が地紋見出しが印刷された用紙を見て、体裁、内容を確認する。
【0016】次に、ステップS4で紙面を作成する。すなわち、オペレータが専用機で、記事、写真、見出しの部品を紙面として組み立てる。次に、ステップS5で紙面の校正、校閲を行う。すなわち、紙面全体のバランスを考慮し、表現の調整を行う。
【0017】本発明に係る、前記ステップS2の地紋見出し作成は、図3に示すように新聞製作用プログラム1の中で地紋見出しイメージデータを作成するためのサブプログラムという位置付けとなっている。
【0018】図3において、新聞製作用プログラム1は、記事入力プログラム2、画像加工プログラム3、本発明に係る地紋見出し作成プログラム(描画作成プログラム)、出力プログラム5および組版プログラム6により構成される。
【0019】本発明に係る地紋見出し作成プログラム4は、図4に示すように、オペレータが地紋見出し作成指示を行う地紋見出し情報入力処理プログラム7と、入力された地紋見出し情報により地紋見出しイメージを作成する地紋見出しイメージ作成プログラム8とにより構成されている。
【0020】図5は本発明の一実施形態に係る、地紋見出しを作成するための画像描画装置を示す図である。
【0021】図5において、11は地紋見出しを作成する図形描画装置12の本体であり、本体11内にはCPU13、メモリ14が設けられる。メモリ14は基本メモリ以外に増設メモリが設けられるようになっている。また、本体11には磁気ディスク15が装着され、さらに増設磁気ディスク16が装着されるようになっている。記憶媒体としての磁気ディスク15または増設磁気ディスク16内には前述した地紋見出しイメージ作成プログラム(描画作成プログラム)8が格納されている。
【0022】地紋見出しイメージ作成プログラム8は、図6に示すように、入力した地紋見出し情報の地紋見出しの縦サイズの奇数、偶数を判別する第1判別手段としての第1判別部17と、縦サイズの奇数、偶数に基づいてy座標の中心点を算出するy座標中心点算出手段としてのy座標中心点算出部18と、地紋見出しの横サイズの奇数、偶数を判別する第2判別手段としての第2判別部19と、横サイズの奇数、偶数に基づいてx座標の中心点を算出するx座標中心点算出手段としてのx座標中心点算出部20と、y座標の中心点およびx座標の中心点から1点を含む複数の中心座標を決定する中心座標決定手段としての中心座標決定部21と、決定した中心座標を中心として短辺から半径を算出して内接円を描画する描画処理手段としての描画処理部22と、を有する。
【0023】また、本体11内には、CD−ROM23およびフロッピィディスク24がそれぞれ装着される。本体11にはポート25を介して中継器26が接続され、中継器26にはポート27を介してランリンク装置28が接続されている。また、本体11にはポート29を介してディスプレイ30が接続され、ディスプレイ30にはコンソール画面などが表示される。また、本体11にはポート31を介してキーボード32が接続されている。ランリンク装置28にはポート33を介して印刷部34が接続され、印刷部34では作成した地紋見出しを印刷する。
【0024】ランリンク装置28にはポート35を介して画像地紋端末装置36が接続され、オペレータは画像地紋端末装置36から地紋見出し情報を入力し、地紋見出しイメージの作成を依頼する。ランリンク装置28には各ポート37〜40を介して複数の端末装置41〜44がそれぞれ接続され、これらの端末装置41〜44には記事入力プログラム2、画像加工プログラム3、出力プログラム5、組版プログラム6がそれぞれ格納されている。
【0025】図7は画像地紋端末装置36の構成図である。
【0026】図7において、45は画像地紋端末装置36の本体であり、本体45内には、CPU46、メモリ47が設けられ、メモリ47は基本メモリに対して拡張メモリが追加されるようになっている。また、本体45には、フロッピィディスク48、CD−ROM49が装着され、さらに、基本ディスク50、増設ディスク51が装着される。記憶媒体としての基本ディスク50または増設ディスク51内には、地紋見出し情報入力処理プログラム7が格納される。
【0027】地紋見出し情報入力処理プログラム7は、図8に示すように、地紋見出しサイズを入力し、内接円を指定して入力処理する地紋情報入力処理手段としての地紋情報入力処理部52、入力した地紋見出しサイズの最大、最小を判定するサイズ最大最小判定手段としてのサイズ最大最小判定部53を有している。
【0028】また、本体45内にはディスプレイ54に表示されるビデオデータが格納されるビデオメモリ55が設けられ、各部に電源を供給する電源装置56も設けられている。
【0029】また、本体45にはポート57を介して電源装置56の電源制御を行うための電源制御ボックス58が設けられている。本体45にはポート59,35を介してランリンク装置28が接続されている。
【0030】また、本体45にはポート60を介してキーボード61が接続され、キーボード61から地紋見出し情報が入力される。また、本体45にはポート62を介してディスプレイ54が接続され、ディスプレイ54にはビデオメモリ55内のビデオデータが表示される。ディスプレイ54上には地紋作成基本画面が表示され、地紋作成基本画面を見て、地紋見出し情報の入力処理を行う。
【0031】図9は本発明の一実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【0032】図9において、まず、ステップS1では地紋情報の入力を行う。すなわち、地紋見出しの縦サイズ、横サイズを入力し、内接円を指定する。
【0033】地紋見出し情報入力のための地紋作成基本画面を図10に示す。
【0034】図10において、IDにはID番号を入力し、仮見出しには仮見出し、例えば「背景形状内接円」を入力する。縦サイズおよび横サイズにそれぞれサイズ(単位は倍もしくはU)を入力することで、地紋見出しサイズが決められる。これにより、組方向は、縦、または横が決められる。
【0035】背景品種、文字品種として黒白を決め、文字縁品種、文字縁幅を指定する。また、全体を詰めるか、文字を太く強調するかなども指定できる。また、背景領域も左半分にするかなど指定でき、背景形状も指定でき、例えば円を指定し、円内に地紋見出しを閉じ込めるか閉じ込めないかも指定できる。また、見出し枠も指定でき、位置(上下左右)黒枠幅、白枠幅を指定できる。また、カラー地紋、書体も指定できる。地紋見出しは、1行〜5行にわたって入力でき、例えば、1行で背景形状内接円を入力する。
【0036】このように、縦サイズ、横サイズを入力し、地紋見出しなどを入力し、背景形状をクリックすると、図11に示すように、背景形状選択画面が表示される。
【0037】背景形状選択画面では、背景形状として、矩形、円、楕円、トラック、六角トラック、斜形、ギザ、円弧、コーナー、三角、パート、部分用が選択できる。背景形状を選択して、良ければ、了解とする。エラーがあれば、取消しする。
【0038】再び、図9に戻り、ステップS1で地紋見出しの縦サイズ、横サイズを入力すると、図12に示すように横長の見出しサイズ、図13、図14に示すように、縦長の見出しサイズ、図15に示すように、正方形の見出しサイズが決められる。ここでは背景形状として円(内接円)を指定する。
【0039】次に、ステップS2で地紋見出しサイズの最小、最大を判定し、最小以下か最大以上かをチェックする。
【0040】次に、ステップS3で地紋見出しの縦サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定する。偶数のときは、ステップS5に進み、奇数のときは、ステップS4に進む。
【0041】ステップS4では縦サイズが奇数のときは、y座標の中心点y1を算出する。すなわち、奇数のときは、1ドット(中心点)を引いて2で割ると、1つの中心点y1となる。横長の見出しサイズの場合、図12R>2(A),(B)に示すようにy座標の中心点y1が決まる。縦長の見出しサイズの場合には図13(A),(B)に示すように、y座標の中心点y1が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(A),(B)に示すように、y座標の中心点y1が決められる。
【0042】次に、ステップS6では、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定する。奇数のときは、ステップS12に進み、偶数のときは、ステップS8に進む。
【0043】ステップS8ではx座標の中心点x1,x2を算出する。横サイズが偶数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、2つの中心点x1,x2を得る。すなわち、左半円の中心点x1と隣接する右半円の中心点x2が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(A)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図1313(A)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(A)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。
【0044】次に、ステップS9では中心座標として2点を決定する。すなわち、図12(A)、図13(A)、図15(A)にそれぞれ示すように、y座標の中心点y1と、x座標の2つの中心点x1,x2から2つの中心座標としてa,bを決定する。
【0045】次に、ステップS10で短辺から円半径を算出し、ステップS11で半円形を2度描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(A)に示すような円形63が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地紋見出し67が作成される。
【0046】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1313(A)に示すような円形63が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図17に示すような地紋見出し68が作成される。また、見出しサイズが正方形の場合には、図15(A)に示すような円形63が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0047】このように、横サイズが偶数の場合でも、完全に内接した円形63を描画することができる。
【0048】次に、ステップS6で、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定して、奇数のときは、ステップS12に進む。
【0049】ステップS12ではx座標の中心点x1を算出する。横サイズが奇数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、1つの中心点x1が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(B)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図13(B)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(B)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。
【0050】次に、ステップS13では中心座標として1点を決定する。すなわち、図12(B)、図13(B)、図15(B)にそれぞれ示すように、y座標の中心点y1と、x座標の中心点x1から1つの中心座標としてcを決定する。
【0051】次に、ステップS14で短辺から円半径を算出し、ステップS15で円形を描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(B)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地紋見出しが作成される。
【0052】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1515(B)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図17に示すような地紋見出し68が作成される。また、見出しサイズが正方形の場合には、図15(B)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0053】このように、縦サイズが奇数で横サイズも奇数の場合には、従来と同様に完全に内接した円形を描画することができる。
【0054】次に、ステップS3で地紋見出しの縦サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定し、偶数のときは、ステップS5に進む。
【0055】ステップS5では縦サイズが偶数のときは、y座標の中心点y1,y2を算出する。すなわち、偶数のときは、1ドット(中心点)を引いて2で割ると、隣接する2つの中心点y1,y2となる。横長の見出しサイズの場合、図12(C),(D)に示すようにy座標の中心点y1,y2が決まる。縦長の見出しサイズの場合には図14(C),(D)に示すように、y座標の中心点y1,y2が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(C),(D)に示すように、y座標の中心点y1,y2が決められる。
【0056】次に、ステップS7では、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定する。奇数のときは、ステップS16に進み、偶数のときは、ステップS20に進む。
【0057】ステップS16ではx座標の中心点x1を算出する。横サイズが奇数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、1つの中心点x1が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(C)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図14(C)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(C)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。
【0058】次に、ステップS17では中心座標として2点を決定する。すなわち、図12(C)、図14(C)、図15(C)にそれぞれ示すように、y座標の2つの中心点y1,y2と、x座標の1つの中心点x1から2つの中心座標としてd,eを決定する。
【0059】次に、ステップS18で短辺から円半径を算出し、ステップS19で半円形を2度描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(C)に示すような円形65が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地紋見出し67が作成される。
【0060】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1414(C)に示すような円形65が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図17に示すような地紋見出し68が作成される。また、見出しサイズが正方形の場合には、図15(C)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0061】このように、縦サイズが偶数の場合でも、完全に内接した円形を描画することができる。
【0062】次に、ステップS7で、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定し、偶数のときは、ステップS30に進む。
【0063】ステップS30ではx座標の中心をx1,x2を算出する。横サイズが偶数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、2つの中心点x1,x2が得られる。すなわち、左半円の中心点と隣接する右半円の中心点x2が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(D)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図1414(D)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(D)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。
【0064】次に、ステップS21では中心座標として4点を決定する。すなわち、図12(D)、図14(D)、図15(D)にそれぞれ示すように、y座標の2つの中心点y1,y2と、x座標の2つの中心点x1,x2から4つの中心座標として、a,b,c,d決定する。次に、ステップS22で短辺から4分の1の円半径を算出し、ステップS23で1/4円形を4度描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(D)に示すような円形66が描画され、地紋見出し文字として「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地物見出し67が作成される。
【0065】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1414(D)に示すような円形66が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し68が作成される。見出しサイズが正方形の場合には、図15(D)に示すような円形66が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0066】このように、縦サイズが偶数で横サイズも偶数の場合でも、完全に内接した円形を描画することができる。
【0067】このように、本実施形態においては、どのような直径の指定に対しても完全に内接することができる円形を描画することができる。その結果、出力密度の低いデバイスでもずれが目立つことがなく、品質を向上させることができる。なお、本実施形態においては、背景形状として円形を描画する場合について、説明したが、図19に示すように、背景形状として楕円を描画して地紋見出し70の作成する場合にも適用できる。
【0068】
【発明の効果】以上説明してきたように、本実施形態によれば、矩形サイズを入力し、内接円を指定して入力処理し、矩形のサイズの奇数、偶数を判別し、サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求めて、決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画するため、どのような直径の指定に対しても、完全に内接する内接円を描画することができ、出力密度の低いデバイスでもずれが目立たないようになり、品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】新聞製作工程の流れを説明する説明図
【図3】新聞製作用プログラムを示す図
【図4】地紋見出し作成プログラムを示す図
【図5】本発明の一実施形態に係る図形描画装置の構成図
【図6】地紋見出しイメージ作成プログラムを示す図
【図7】画像地紋端末装置の構成図
【図8】地紋見出し情報入力処理プログラムを示す図
【図9】本発明の一実施形態の動作を説明するフローチャート
【図10】地紋作成基本画面を示す図
【図11】背景形状選択画面を示す図
【図12】地紋見出しサイズが横長のときの円描画を説明する説明図
【図13】地紋見出しサイズが縦長のときの円描画を説明する説明図(その一)
【図14】地紋見出しサイズが縦長のときの円描画を説明する説明図(その二)
【図15】地紋見出しサイズが正方形のときの円描画を説明する説明図
【図16】地紋見出しサイズが横長のときに見出し作成の例を示す図
【図17】地紋見出しサイズが縦長のときの見出し作成の例を示す図
【図18】地紋見出しサイズが正方形のときの見出し作成の例を示す図
【図19】背景形状を楕円とした見出し作成の例を示す図
【図20】従来の地紋見出しを示す図
【図21】従来の地紋見出し作成の説明図(その一)
【図22】従来の地紋見出し作成の説明図(その二)
【符号の説明】
1:新聞製作用プログラム
2:記事入力プログラム
3:画像加工プログラム
4:地紋見出し作成プログラム(地紋作成プログラム)
5:出力プログラム
6:組版プログラム
7:地紋見出し情報入力処理プログラム
8:地紋見出しイメージ作成プログラム
11,45:本体
12:円形描画装置
13,46:CPU
14,47:メモリ
15:磁気ディスク
16:増設磁気ディスク
17:第1判別部(第1判別手段)
18:y座標中心点算出部(y座標中心点算出手段)
19:第2判別部(段2判別手段)
20:x座標中心点算出部(x座標中心点算出手段)
21:中心座標決定部(中心座標決定手段)
22:描画処理部(描画処理手段)
23,49:CD−ROM
24,48:フロッピィディスク
25,27,29,31,33,35,37〜40,57,59,60,62:ポート
26:中継器
28:ランリンク装置
30,54:ディスプレイ
32,61:キーボード
34:印刷部
36:画像地紋端末装置
41〜44:端末装置
50:基本ディスク
51:増設ディスク
52:地紋見出し情報入力処理部(地紋見出し情報入力処理手段)
53:サイズ最大最小判定部(サイズ最大最小判定手段)
55:ビデオメモリ
56:電源装置
58:電源制御ボックス
63〜66:円形
67〜70:地紋見出し
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地紋見出しを作成する、特に地紋見出しの背景紋様形状として例えば地紋見出しサイズに内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画装置および図形描画プログラムを格納した記憶媒体に関する。
【0002】一般に内接円を描画する場合、指定できる座標は中心が一意に定まるようにしか指定することができない。また、表示座標系(一般に整数の範囲)以外に論理座標系(浮動小数点による座標の表現を可能とする座標系)を利用して内部的には正しく認識しておき表示上は多少ずれていてもやむを得ないという考え方が中心である。
【0003】しかし、印刷分野などでは、出力するデバイスの密度によって「ずれ」に対して問題となることがある。特に、出力密度の低いデバイスでは、「ずれ」が目立ち品質的な問題となる。
【0004】そこで、中心点が定まらなくても出力密度の低いデバイスでもずれが目立たないようにした図形描画装置および地紋作成プログラムを格納した記憶媒体の開発が必要である。
【0005】
【従来の技術】新聞製作工程においては、地紋が作成される。例えば、地紋見出しの背景紋様形状として、図20に示したように、地紋見出しの見出しサイズ101に内接する円形102を描画することがある。地紋背景形状としては、円、楕円、トラック、六角トラック斜形、ギザ、コーナー、三角、バートなどが用いられ、地紋見出しの見出しサイズに内接する円形を描画する場合には、従来ではポストスクリプトによる描画が行われていた。
【0006】例えば、図21に示すように、地紋見出しの見出しサイズ101の横サイズが奇数、例えば7ビットの場合、内接円102の長径は、7ドット−1ドット(中心点)=6ドットであり、その半径を3ドット(6ドット÷2=3ドット)として、内接円を描画する。このように見出しサイズ101が奇数サイズの場合には、完全に内接する円形状を描画することができる。
【0007】これに対して、図22に示すように、地紋見出しの見出しサイズ101が偶数、例えば8ドットである場合、内接円102の長径は8ドット−1ドット(中心点)=7ドットであり、半径を3ドットに設定すると、一方側(図22の左側)では内接しない円形となり、また、半径を4ドットに設定すると、一方側(図22R>2の右側)が見出しサイズ101からはみでる円形となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】地紋見出しの背景紋様形状として地紋見出しサイズに内接する円形を描画する場合、従来の図形描画装置にあっては、地紋見出しサイズが偶数でドットである場合、完全に内接する円形を描画することができなかった。その結果、出力密度の低いデバイスではずれが目立ち、品質が悪化するという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、出力密度の低いデバイスでもずれが目立つことがなく、品質を向上させることができる図形描画装置および図形描画プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、本発明は、次のように構成する(図1、参照)。
【0011】本発明は、矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画装置において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段Aと、矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段Bと、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段Cと、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段Dと、を備える。
【0012】また、本発明は、矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画プログラムを格納した記憶媒体において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段Aと、前記矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段Bと、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段Cと、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段Dと、を備えたことを特徴とする図形描画プログラムを格納した記憶媒体よりなる。
【0013】このような構成を備えた本発明によれば、矩形サイズを入力し、内接円を指定して入力処理し、矩形のサイズの奇数、偶数を判別し、サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求めて、決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画するため、どのような直径の指定に対しても、完全に内接する内接円を描画することができ、出力密度の低いデバイスでもずれが目立たないようになり、品質を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図2は新聞製作工程における地紋作成の流れを説明する説明図である。
【0015】図2において、まず、ステップS1では地紋見出し伝票(設計図)を作成する。すなわち、整理記者が紙に手書きで地紋見出し伝票を作成する。次に、ステップS2で地紋見出し伝票に基づいて地紋見出しを作成する。すなわち、オペレータが地紋見出し伝票を元に専用機を使用して地紋見出しを作成し、作成結果をプリンタで印刷する。次に、ステップS3で地紋見出しの確認を行う、すなわち、整理記者が地紋見出しが印刷された用紙を見て、体裁、内容を確認する。
【0016】次に、ステップS4で紙面を作成する。すなわち、オペレータが専用機で、記事、写真、見出しの部品を紙面として組み立てる。次に、ステップS5で紙面の校正、校閲を行う。すなわち、紙面全体のバランスを考慮し、表現の調整を行う。
【0017】本発明に係る、前記ステップS2の地紋見出し作成は、図3に示すように新聞製作用プログラム1の中で地紋見出しイメージデータを作成するためのサブプログラムという位置付けとなっている。
【0018】図3において、新聞製作用プログラム1は、記事入力プログラム2、画像加工プログラム3、本発明に係る地紋見出し作成プログラム(描画作成プログラム)、出力プログラム5および組版プログラム6により構成される。
【0019】本発明に係る地紋見出し作成プログラム4は、図4に示すように、オペレータが地紋見出し作成指示を行う地紋見出し情報入力処理プログラム7と、入力された地紋見出し情報により地紋見出しイメージを作成する地紋見出しイメージ作成プログラム8とにより構成されている。
【0020】図5は本発明の一実施形態に係る、地紋見出しを作成するための画像描画装置を示す図である。
【0021】図5において、11は地紋見出しを作成する図形描画装置12の本体であり、本体11内にはCPU13、メモリ14が設けられる。メモリ14は基本メモリ以外に増設メモリが設けられるようになっている。また、本体11には磁気ディスク15が装着され、さらに増設磁気ディスク16が装着されるようになっている。記憶媒体としての磁気ディスク15または増設磁気ディスク16内には前述した地紋見出しイメージ作成プログラム(描画作成プログラム)8が格納されている。
【0022】地紋見出しイメージ作成プログラム8は、図6に示すように、入力した地紋見出し情報の地紋見出しの縦サイズの奇数、偶数を判別する第1判別手段としての第1判別部17と、縦サイズの奇数、偶数に基づいてy座標の中心点を算出するy座標中心点算出手段としてのy座標中心点算出部18と、地紋見出しの横サイズの奇数、偶数を判別する第2判別手段としての第2判別部19と、横サイズの奇数、偶数に基づいてx座標の中心点を算出するx座標中心点算出手段としてのx座標中心点算出部20と、y座標の中心点およびx座標の中心点から1点を含む複数の中心座標を決定する中心座標決定手段としての中心座標決定部21と、決定した中心座標を中心として短辺から半径を算出して内接円を描画する描画処理手段としての描画処理部22と、を有する。
【0023】また、本体11内には、CD−ROM23およびフロッピィディスク24がそれぞれ装着される。本体11にはポート25を介して中継器26が接続され、中継器26にはポート27を介してランリンク装置28が接続されている。また、本体11にはポート29を介してディスプレイ30が接続され、ディスプレイ30にはコンソール画面などが表示される。また、本体11にはポート31を介してキーボード32が接続されている。ランリンク装置28にはポート33を介して印刷部34が接続され、印刷部34では作成した地紋見出しを印刷する。
【0024】ランリンク装置28にはポート35を介して画像地紋端末装置36が接続され、オペレータは画像地紋端末装置36から地紋見出し情報を入力し、地紋見出しイメージの作成を依頼する。ランリンク装置28には各ポート37〜40を介して複数の端末装置41〜44がそれぞれ接続され、これらの端末装置41〜44には記事入力プログラム2、画像加工プログラム3、出力プログラム5、組版プログラム6がそれぞれ格納されている。
【0025】図7は画像地紋端末装置36の構成図である。
【0026】図7において、45は画像地紋端末装置36の本体であり、本体45内には、CPU46、メモリ47が設けられ、メモリ47は基本メモリに対して拡張メモリが追加されるようになっている。また、本体45には、フロッピィディスク48、CD−ROM49が装着され、さらに、基本ディスク50、増設ディスク51が装着される。記憶媒体としての基本ディスク50または増設ディスク51内には、地紋見出し情報入力処理プログラム7が格納される。
【0027】地紋見出し情報入力処理プログラム7は、図8に示すように、地紋見出しサイズを入力し、内接円を指定して入力処理する地紋情報入力処理手段としての地紋情報入力処理部52、入力した地紋見出しサイズの最大、最小を判定するサイズ最大最小判定手段としてのサイズ最大最小判定部53を有している。
【0028】また、本体45内にはディスプレイ54に表示されるビデオデータが格納されるビデオメモリ55が設けられ、各部に電源を供給する電源装置56も設けられている。
【0029】また、本体45にはポート57を介して電源装置56の電源制御を行うための電源制御ボックス58が設けられている。本体45にはポート59,35を介してランリンク装置28が接続されている。
【0030】また、本体45にはポート60を介してキーボード61が接続され、キーボード61から地紋見出し情報が入力される。また、本体45にはポート62を介してディスプレイ54が接続され、ディスプレイ54にはビデオメモリ55内のビデオデータが表示される。ディスプレイ54上には地紋作成基本画面が表示され、地紋作成基本画面を見て、地紋見出し情報の入力処理を行う。
【0031】図9は本発明の一実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【0032】図9において、まず、ステップS1では地紋情報の入力を行う。すなわち、地紋見出しの縦サイズ、横サイズを入力し、内接円を指定する。
【0033】地紋見出し情報入力のための地紋作成基本画面を図10に示す。
【0034】図10において、IDにはID番号を入力し、仮見出しには仮見出し、例えば「背景形状内接円」を入力する。縦サイズおよび横サイズにそれぞれサイズ(単位は倍もしくはU)を入力することで、地紋見出しサイズが決められる。これにより、組方向は、縦、または横が決められる。
【0035】背景品種、文字品種として黒白を決め、文字縁品種、文字縁幅を指定する。また、全体を詰めるか、文字を太く強調するかなども指定できる。また、背景領域も左半分にするかなど指定でき、背景形状も指定でき、例えば円を指定し、円内に地紋見出しを閉じ込めるか閉じ込めないかも指定できる。また、見出し枠も指定でき、位置(上下左右)黒枠幅、白枠幅を指定できる。また、カラー地紋、書体も指定できる。地紋見出しは、1行〜5行にわたって入力でき、例えば、1行で背景形状内接円を入力する。
【0036】このように、縦サイズ、横サイズを入力し、地紋見出しなどを入力し、背景形状をクリックすると、図11に示すように、背景形状選択画面が表示される。
【0037】背景形状選択画面では、背景形状として、矩形、円、楕円、トラック、六角トラック、斜形、ギザ、円弧、コーナー、三角、パート、部分用が選択できる。背景形状を選択して、良ければ、了解とする。エラーがあれば、取消しする。
【0038】再び、図9に戻り、ステップS1で地紋見出しの縦サイズ、横サイズを入力すると、図12に示すように横長の見出しサイズ、図13、図14に示すように、縦長の見出しサイズ、図15に示すように、正方形の見出しサイズが決められる。ここでは背景形状として円(内接円)を指定する。
【0039】次に、ステップS2で地紋見出しサイズの最小、最大を判定し、最小以下か最大以上かをチェックする。
【0040】次に、ステップS3で地紋見出しの縦サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定する。偶数のときは、ステップS5に進み、奇数のときは、ステップS4に進む。
【0041】ステップS4では縦サイズが奇数のときは、y座標の中心点y1を算出する。すなわち、奇数のときは、1ドット(中心点)を引いて2で割ると、1つの中心点y1となる。横長の見出しサイズの場合、図12R>2(A),(B)に示すようにy座標の中心点y1が決まる。縦長の見出しサイズの場合には図13(A),(B)に示すように、y座標の中心点y1が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(A),(B)に示すように、y座標の中心点y1が決められる。
【0042】次に、ステップS6では、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定する。奇数のときは、ステップS12に進み、偶数のときは、ステップS8に進む。
【0043】ステップS8ではx座標の中心点x1,x2を算出する。横サイズが偶数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、2つの中心点x1,x2を得る。すなわち、左半円の中心点x1と隣接する右半円の中心点x2が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(A)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図1313(A)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(A)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。
【0044】次に、ステップS9では中心座標として2点を決定する。すなわち、図12(A)、図13(A)、図15(A)にそれぞれ示すように、y座標の中心点y1と、x座標の2つの中心点x1,x2から2つの中心座標としてa,bを決定する。
【0045】次に、ステップS10で短辺から円半径を算出し、ステップS11で半円形を2度描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(A)に示すような円形63が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地紋見出し67が作成される。
【0046】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1313(A)に示すような円形63が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図17に示すような地紋見出し68が作成される。また、見出しサイズが正方形の場合には、図15(A)に示すような円形63が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0047】このように、横サイズが偶数の場合でも、完全に内接した円形63を描画することができる。
【0048】次に、ステップS6で、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定して、奇数のときは、ステップS12に進む。
【0049】ステップS12ではx座標の中心点x1を算出する。横サイズが奇数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、1つの中心点x1が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(B)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図13(B)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(B)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。
【0050】次に、ステップS13では中心座標として1点を決定する。すなわち、図12(B)、図13(B)、図15(B)にそれぞれ示すように、y座標の中心点y1と、x座標の中心点x1から1つの中心座標としてcを決定する。
【0051】次に、ステップS14で短辺から円半径を算出し、ステップS15で円形を描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(B)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地紋見出しが作成される。
【0052】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1515(B)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図17に示すような地紋見出し68が作成される。また、見出しサイズが正方形の場合には、図15(B)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0053】このように、縦サイズが奇数で横サイズも奇数の場合には、従来と同様に完全に内接した円形を描画することができる。
【0054】次に、ステップS3で地紋見出しの縦サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定し、偶数のときは、ステップS5に進む。
【0055】ステップS5では縦サイズが偶数のときは、y座標の中心点y1,y2を算出する。すなわち、偶数のときは、1ドット(中心点)を引いて2で割ると、隣接する2つの中心点y1,y2となる。横長の見出しサイズの場合、図12(C),(D)に示すようにy座標の中心点y1,y2が決まる。縦長の見出しサイズの場合には図14(C),(D)に示すように、y座標の中心点y1,y2が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(C),(D)に示すように、y座標の中心点y1,y2が決められる。
【0056】次に、ステップS7では、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定する。奇数のときは、ステップS16に進み、偶数のときは、ステップS20に進む。
【0057】ステップS16ではx座標の中心点x1を算出する。横サイズが奇数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、1つの中心点x1が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(C)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図14(C)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(C)に示すように、x座標の中心点x1が決められる。
【0058】次に、ステップS17では中心座標として2点を決定する。すなわち、図12(C)、図14(C)、図15(C)にそれぞれ示すように、y座標の2つの中心点y1,y2と、x座標の1つの中心点x1から2つの中心座標としてd,eを決定する。
【0059】次に、ステップS18で短辺から円半径を算出し、ステップS19で半円形を2度描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(C)に示すような円形65が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地紋見出し67が作成される。
【0060】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1414(C)に示すような円形65が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図17に示すような地紋見出し68が作成される。また、見出しサイズが正方形の場合には、図15(C)に示すような円形64が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0061】このように、縦サイズが偶数の場合でも、完全に内接した円形を描画することができる。
【0062】次に、ステップS7で、地紋見出しの横サイズが偶数(偶数ビット)か奇数(奇数ビット)かを判定し、偶数のときは、ステップS30に進む。
【0063】ステップS30ではx座標の中心をx1,x2を算出する。横サイズが偶数であるときは、1ビット(中心点)を引いて2で割ると、2つの中心点x1,x2が得られる。すなわち、左半円の中心点と隣接する右半円の中心点x2が決められる。横長の見出しサイズの場合、図12(D)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。縦長の見出しサイズの場合には、図1414(D)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。正方形の見出しサイズの場合には、図15(D)に示すように、x座標の中心点x1,x2が決められる。
【0064】次に、ステップS21では中心座標として4点を決定する。すなわち、図12(D)、図14(D)、図15(D)にそれぞれ示すように、y座標の2つの中心点y1,y2と、x座標の2つの中心点x1,x2から4つの中心座標として、a,b,c,d決定する。次に、ステップS22で短辺から4分の1の円半径を算出し、ステップS23で1/4円形を4度描画する。横長の見出しサイズの場合には、図12(D)に示すような円形66が描画され、地紋見出し文字として「背景形状円」を入力した場合には、図16に示すような地物見出し67が作成される。
【0065】また、縦長の見出しサイズの場合には、図1414(D)に示すような円形66が描画され、地紋見出しとして「背景形状円」を入力した場合には、図18に示すような地紋見出し68が作成される。見出しサイズが正方形の場合には、図15(D)に示すような円形66が描画され、地紋見出しとして「円」を入力した場合には、18に示すような地紋見出し69が作成される。
【0066】このように、縦サイズが偶数で横サイズも偶数の場合でも、完全に内接した円形を描画することができる。
【0067】このように、本実施形態においては、どのような直径の指定に対しても完全に内接することができる円形を描画することができる。その結果、出力密度の低いデバイスでもずれが目立つことがなく、品質を向上させることができる。なお、本実施形態においては、背景形状として円形を描画する場合について、説明したが、図19に示すように、背景形状として楕円を描画して地紋見出し70の作成する場合にも適用できる。
【0068】
【発明の効果】以上説明してきたように、本実施形態によれば、矩形サイズを入力し、内接円を指定して入力処理し、矩形のサイズの奇数、偶数を判別し、サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求めて、決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画するため、どのような直径の指定に対しても、完全に内接する内接円を描画することができ、出力密度の低いデバイスでもずれが目立たないようになり、品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】新聞製作工程の流れを説明する説明図
【図3】新聞製作用プログラムを示す図
【図4】地紋見出し作成プログラムを示す図
【図5】本発明の一実施形態に係る図形描画装置の構成図
【図6】地紋見出しイメージ作成プログラムを示す図
【図7】画像地紋端末装置の構成図
【図8】地紋見出し情報入力処理プログラムを示す図
【図9】本発明の一実施形態の動作を説明するフローチャート
【図10】地紋作成基本画面を示す図
【図11】背景形状選択画面を示す図
【図12】地紋見出しサイズが横長のときの円描画を説明する説明図
【図13】地紋見出しサイズが縦長のときの円描画を説明する説明図(その一)
【図14】地紋見出しサイズが縦長のときの円描画を説明する説明図(その二)
【図15】地紋見出しサイズが正方形のときの円描画を説明する説明図
【図16】地紋見出しサイズが横長のときに見出し作成の例を示す図
【図17】地紋見出しサイズが縦長のときの見出し作成の例を示す図
【図18】地紋見出しサイズが正方形のときの見出し作成の例を示す図
【図19】背景形状を楕円とした見出し作成の例を示す図
【図20】従来の地紋見出しを示す図
【図21】従来の地紋見出し作成の説明図(その一)
【図22】従来の地紋見出し作成の説明図(その二)
【符号の説明】
1:新聞製作用プログラム
2:記事入力プログラム
3:画像加工プログラム
4:地紋見出し作成プログラム(地紋作成プログラム)
5:出力プログラム
6:組版プログラム
7:地紋見出し情報入力処理プログラム
8:地紋見出しイメージ作成プログラム
11,45:本体
12:円形描画装置
13,46:CPU
14,47:メモリ
15:磁気ディスク
16:増設磁気ディスク
17:第1判別部(第1判別手段)
18:y座標中心点算出部(y座標中心点算出手段)
19:第2判別部(段2判別手段)
20:x座標中心点算出部(x座標中心点算出手段)
21:中心座標決定部(中心座標決定手段)
22:描画処理部(描画処理手段)
23,49:CD−ROM
24,48:フロッピィディスク
25,27,29,31,33,35,37〜40,57,59,60,62:ポート
26:中継器
28:ランリンク装置
30,54:ディスプレイ
32,61:キーボード
34:印刷部
36:画像地紋端末装置
41〜44:端末装置
50:基本ディスク
51:増設ディスク
52:地紋見出し情報入力処理部(地紋見出し情報入力処理手段)
53:サイズ最大最小判定部(サイズ最大最小判定手段)
55:ビデオメモリ
56:電源装置
58:電源制御ボックス
63〜66:円形
67〜70:地紋見出し
【特許請求の範囲】
【請求項1】矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画装置において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段と、矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段と、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段と、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段と、を備えたことを特徴とする図形描画装置。
【請求項2】矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画プログラムを格納した記憶媒体において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段と、前記矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段と、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段と、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段と、を備えたことを特徴とする図形描画プログラムを格納した記憶媒体。
【請求項1】矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画装置において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段と、矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段と、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段と、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段と、を備えたことを特徴とする図形描画装置。
【請求項2】矩形に内接する楕円を含む内接円を描画する図形描画プログラムを格納した記憶媒体において、前記矩形サイズを入力し、前記内接円を指定して入力処理する情報入力処理手段と、前記矩形のサイズの奇数、偶数を判別する判別手段と、前記サイズが奇数の場合には1つの中心点を、偶数の場合には2つの中心点をそれぞれ求める中心点算出手段と、前記決定した1つ又は複数の中心点のそれぞれの座標を中心として短辺から半径を算出して内接する円の一部又は全体を描画する描画処理手段と、を備えたことを特徴とする図形描画プログラムを格納した記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図19】
【図3】
【図4】
【図5】
【図20】
【図6】
【図7】
【図8】
【図16】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図18】
【図15】
【図17】
【図21】
【図22】
【図2】
【図19】
【図3】
【図4】
【図5】
【図20】
【図6】
【図7】
【図8】
【図16】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図18】
【図15】
【図17】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2001−126079(P2001−126079A)
【公開日】平成13年5月11日(2001.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−306277
【出願日】平成11年10月28日(1999.10.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成13年5月11日(2001.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成11年10月28日(1999.10.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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