説明

固体撮像装置、カメラモジュール、および電子情報機器

【課題】カメラモジュール内部にて発生または侵入したゴミなどの異物が固体撮像装置の透明ガラスに付着している位置を、迅速に特定することができ、カメラモジュールを搭載した電子機器の使用状態にて必要に応じて、画質に影響する異物の位置を短時間で特定することができ、異物の付着による画質劣化を使用状態で改善することができる固体撮像装置を得る。
【解決手段】被写体の撮像を行う固体撮像素子11と、該固体撮像素子の撮像領域を覆うよう、該固体撮像素子に取り付けられた透明ガラス13とを備えた固体撮像装置1において、異物によって光が遮られた部分が高抵抗となるフォトレジスタ層10を含み、該透明ガラス13の表面に付着した異物の位置を検出する位置検出部10aを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置、カメラモジュール、および電子情報機器に関し、特に、固体撮像装置の透光性蓋部に付着した異物の位置を特定し、信号処理により異物の陰の影響を排除する機能を備えた固体撮像装置、このような固体撮像装置を搭載したカメラモジュール、該カメラモジュールを用いた電子情報機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等に使用される撮像用カメラモジュールは、固体撮像素子(CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサとしてのICチップ)、赤外線フィルタ、端子を有する配線基板、レンズとレンズ保持具が一体となったパッケージ構造を有している。
【0003】
最近では、固体撮像素子のプロセスの微細化が進み、カメラモジュールで使用している固体撮像素子の受光部分やリッドガラス(IRカットフィルタ)の光路上にゴミやダストが微小な異物(30μm以下20μm以上の程度の大きさ)として存在する場合に、撮像画面に異物の影が黒色の点やシミとして写し出されて画像不良になる。
【0004】
また、前述の異物の大きさの範囲では、光の波の性質から、異物の位置が固体撮像素子(受光部)近傍であるほど、ゴミ、ダストなどの異物の影が撮像画像にはっきりと映し出されて画像の欠陥となる。一方、固体撮像素子(受光部)から離れたIRフィルタ又は透明ガラスに異物が付着している場合には、撮像画像にシミとして異物の陰が現われ、また、固体撮像素子(受光部)からより離れたレンズに異物が付着した場合は、撮像画像にあまり影響がでないこともある。
【0005】
以下、具体的な従来技術として特許文献1〜3に開示のものを挙げて説明する。
【0006】
特に、特許文献2、3で示されている撮像素子の画素欠陥に対する対策では、通常、この画素欠陥が固体撮像素子(IC)のテスト時に見つかる数個程度の欠陥であれば、撮像素子内部に代替の画素を持たせたり、テスト結果から欠陥画素の位置情報をカメラモジュールに組み込まれたDSPにプログラムしたりして、欠陥画素の補正を欠陥画素の周辺画素の情報を用いて行っている。
【0007】
なお、黒点とは、カメラで撮像した画像に黒い点として写ったものであり、シミとは例えば白い壁を映した場合に、撮像画像にぼやっと黒又は茶色に着色されて現われる部分である。いずれもゴミなどの異物が光路上に付着したときの影が撮像画像に映り込んだもので、黒点は、合焦(ピントが合った)状態での異物の陰の画像であり、シミはピントがぼけた状態での異物の陰の画像である。
【0008】
また、これらの微小な異物には、カメラモジュールの構成部品の入荷時に付着していたものや製造工程での発塵により生じたもの、また、カメラを製品として使用している状態でAF(オートフォーカス)、ズーム等の動作時に機構部品の摩耗によって新たに発生するものがある。
【0009】
まず、前者のカメラモジュールの構成部品の入荷時に付着していた異物には微小な樹脂片が多く、製造工程での発塵はカメラモジュールの組立て装置によるものが多い。
【0010】
カメラモジュールの製造工程における出荷検査の際、ゴミが固体撮像素子の受光部分やリッドガラス上(即ち光路上)にある場合であれば、ゴミをリジェクトできるが、ゴミが固体撮像素子の受光部分以外のレンズ保持部の壁面や配線基板上に一時的に付着している場合は、出荷検査では異物の検出ができず、検査されたカメラモジュールは良品として出荷される。
【0011】
その後、カメラモジュールの搬送、運送の過程で振動や衝撃が加えられ、ゴミが固体撮像素子の受光面やリッドガラス等の光路上に移動すると、出荷先(ユーザ)で不良となる。
【0012】
後者のオートフォーカスやズーム動作の際に、マクロレンズを含む可動部分の樹脂の摩擦により発塵する場合、エンドユーザー(例えばカメラ付携帯電話利用者)がカメラモジュールを使用している最中に、撮像画面に同様に黒色の点やシミが写し出されるといった不具合が生じる。
【0013】
従来では、これらの対策としてカメラモジュールに使用している部品に付着しているダスト又はゴミなどの異物は、組立て前の部品受入れ時にスクリーニングを行い、程度によってはエアブローでの吹飛ばしや、超音波を用いた水洗浄、HFE(ハイドロフルオロエーテル)洗浄といった洗浄処理を行う。
【0014】
また、製造工程で発塵(カメラモジュールの部品に付着)するゴミについては、個々の工程で要求されるクリーン度を上げる必要があるが、クリーンルームの設備投資やその維持管理に加えて、工程メンテナンス管理、つまり装置のクリーニングや磨耗する部品の交換などが必要になる。
【0015】
また、カメラモジュールの出荷時点で、更にカメラモジュールの振動を一定時間加えて再度撮像テストを繰り返し、カメラモジュール内部のダスト(その時点での可動性の異物)の有無を検証する必要があった。
【0016】
このようなカメラモジュールにおける異物の問題を鑑み、特許文献1では、カメラモジュールにおいて、カメラモジュール内部でのダスト発生個所及びダスト発生過程に着目して、ダスト発生自体を防ぐとともに発生個所近傍にてダストを捕捉してしまおうとするものが提案されている。
【0017】
図11は、特許文献1に開示のカメラモジュールを示す図である。
【0018】
この文献に開示のカメラモジュール30aは、被写体像を形成する光学構造体3を保持するレンズホルダ4と、光学構造体30bによって形成された被写体像を電気信号に変換する固体撮像素子21と、該固体撮像素子21が載置された配線基板2とを有している。このカメラモジュール1には、光学構造体30bの光路を避けるように、グリース7が塗布されている。製造時および使用時に発生するゴミDは、グリース7に付着するため、ゴミDによる画像不良を防止することができる。
【0019】
なお、光学構造体30bは、中央にレンズ31を保持したレンズ部32,レンズ部32を保持するレンズバレル(鏡筒)33,レバー5の操作によりレンズ部32を昇降させるためのテンションリング34とを有している。レンズ31の光軸は、レンズバレル33の中心軸と一致している。なお、図11中、6は透光性蓋部、22は配線基板2と固体撮像素子21とを接続するボンディングワイヤであり、A及びBは空間、Fは部品同士が接触して摩擦が生ずる摩擦部分である。
【0020】
図12は、特許文献2に開示の固体撮像素子検査装置を示すブロック図である。
【0021】
この特許文献2では、ごみ(異物)の付着場所を特定しごみ(異物)の削除可能な位置であれば削除を行う方法を提示している。つまり、異物の付着位置が固体撮像素子パッケージの透明カバー上(パッケージの外側)か内部(透明カバーの内側かデバイス上)を判定し、透明カバー上(外側)であればゴミを削除して救済して良品とし、透明カバーの内側であれば不良品とする。
【0022】
図12を用いて具体的に説明すると、この検査装置50では、光源51から出射した光は、集光レンズ52によって絞り53が配置された平面上に集光される。ここに、絞り53は、照明光学系54の前側焦点位置に配置されている。
【0023】
照明光学系54に入射し、そこから出射した光束は、透明カバー55を透過し、撮像素子56の撮像面にテレセントリック結像される。これにより、撮像面は均一に照明される。撮像素子56の駆動端子には駆動部60が接続されており、該駆動部60が撮像素子56の画素を電気的に駆動すると、照明光により発生される信号電荷に対応する画像信号が撮像素子56の外部に出力される。また、撮像素子56の信号端子には画像解析部61が接続され、発生した信号電荷による画像信号が画像解析部61に取り込まれる。そして、この画像信号に基づいて、異物の検出が行われる。なお、固体撮像素子の電気的検査は、例えば、無出力の画素の検出や画素間のクロストーク検査などであり、上述した画像信号に基づいて、図示しない電気的検査部が行う。
【0024】
さらに、画像解析部61には、判定部62が接続されており、この判定部62は、異物の付着場所がどこであるかを判定する。なお、付着場所は、透明カバー55の外側表面(照明光学系54側)、透明カバー55の内側表面(撮像素子56側)、撮像素子56の撮像面である。
【0025】
また、カメラモジュール内部には、上記のような異物の有無を判定する構成とは別に、撮像信号をカメラ外部へディジタル信号として出力する際に出力フォーマットの変換、画像のフィルタリングをするために、DSP(信号処理回路)が組み込まれている。このDSPには、電気的な信号処理と同時に固体撮像素子(即ちCMOS/CCDセンサ)の画素欠陥や、前述のゴミによる画像への陰や(画像にシミが生じたように見える)や微小な欠けを補正する機能を組込まれたものがある。
【0026】
この補正の方法は大まかに(1)画素欠陥とゴミによる影響(シミ等で位置が可動)との見極めと位置の検出、(2)欠陥やシミを信号処理して補正する二つのステップからなる。この技術ではレンズの光軸方向に沿った経路でのゴミの位置を検出する。
【0027】
さらに、特許文献3に挙げられている方法では、欠陥画素は欠陥画素から出てくる信号に基づいて判定する。つまり、カメラ外部又は内部の光源を受けた画素信号を所定値と比較して、画素信号が小さい場合にゴミが付着しているかどうかの判断と位置の検出を1画素ずつ行う。この特許文献3の方法は、欠陥画素は避けてゴミ付着の判断を行う方式である。なお、この文献に開示の技術は固体撮像素子の平面上での位置を検出する技術である。
【0028】
以下図13を用いて具体的に説明する。
【0029】
図13は、特許文献3に開示の欠陥画素の補正処理のフローを示している。
【0030】
まず、この特許文献3に開示の欠陥画素の補正処理では、撮影により画像を取得し(ステップS301)、画像信号を1画素毎に読み出して(ステップS302)、読み出した画像信号が欠陥画素のものであるか否かの判定を行う(ステップS303)。この画像信号が欠陥画素のものである場合は、欠陥画素の補正値を作成するために周辺の画素の画像信号が異物付着の影響を受けているか否かの判定を行う。異物付着の影響を受けている場合は、異物付着の影響を受けている画像信号を使わないようにして欠陥画素の画像信号を補正する(ステップS308、306)。異物付着の影響を受けていない場合は、通常の方法で欠陥画素の画像信号をその周辺画素の画像信号を用いて補正する(ステップS305)。1画素分の補正動作が完了するたびに、全画素分の動作が完了したか判定し(ステップS307)、全画素について、補正動作を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0031】
【特許文献1】特許4064431号明細書
【特許文献2】特開2006−19356号公報
【特許文献3】特開2008−131607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
ところが、カメラモジュールの組み立て工場内のクリーンルーム(外界との遮断された空間の確保)設置や空気循環のための設備(エアカーテン、空気循環、ろ過設備、洗浄設備)への投資や維持管理に関して膨大な費用をかけ、前述の様にカメラモジュールの組立て時にゴミの混入を防いでも、昨今ではモジュール使用時に光学機構の可動部品(オートフォーカスやズームのレンズ駆動)が組み込まれ、カメラ内部にて発塵の可能性があり、組み立て工程のクリーン度確保だけでは、ゴミによる画質劣化対策は充分ではなくなってきている。つまり、カメラモジュール内部の固体撮像素子周りのクリーン度を上げる(ゴミ対策)のみでなく、レンズやリッドガラスを含めた光学系全体に対策する必要があるが、これらは、カメラモジュールの製造上の対策に過ぎない。
【0033】
ところで、特許文献1について、現実にはカメラモジュールは携帯機器(特に携帯電話)に組み込まれた場合、例えば携帯電話の落下の衝撃や連続した一定期間の振動(バイブレーションモード)によって思わぬ、ダスト(ゴミ)の発生や光路外にあったダスト(ゴミ)の光路上への侵入により、異物の画質への悪影響が顕在化するおそれがある。
【0034】
これらのダストは、緩衝部材に塗布(又は注入)されたグリースでは捕捉しきれず、この技術のみでは、異物が撮像部分に付着して、黒傷、シミとして画像に映り込む可能性がある。
【0035】
また、特許文献2に記載の技術は、位置を特定するためにレンズを移動させてゴミ(この特許文献2の異物)の撮像素子へ投影する影を大きくしたり小さくしたりすることで、ゴミの位置を特定するものである。この特許文献2に開示の技術では、光源の入射方法(角度)を固定する必要があり、次に述べる特許文献3と同様であるが、ゴミの影の大小を測ることは固体撮像素子のすべての画素素子(又は画像の画素)を少なくとも一度は順次スキャンする必要がある。
【0036】
昨今では、撮像素子が高画素化(画素素子が多くなる:12M=1200万個等)になってきているため、順次キャンするには時間を要するが、この特許文献3の開示の技術は、根本的に異物は可動物であるという発想がないため、出荷時等に一度スキャンを実行すればよいという思想である。このため、画像信号を画素毎にスキャンしてゴミの位置を特定する機能を組み込まれたカメラモジュールを、電子機器に組み込んだとしても、電子機器が振動や衝撃を受けたときにゴミチェックを行う場合、あるいはユーザ(携帯機器の使用者)が任意にゴミチェックをしようとする場合には、膨大な時間、光源を固定したまま検査実行の終了を待たなければならない。
【0037】
このように特許文献3についても、特許文献2と同様に、ゴミチェックを行う際、カメラの高画素化により個々の画素をスキャンして所定値と比較するには時間がかかりすぎることが問題として挙げられる。
【0038】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、カメラモジュール内部にて発生または侵入したゴミなどの異物が固体撮像素子の透光性蓋部に付着している位置を、迅速に特定することができ、カメラモジュールを搭載した電子機器の使用状態にて必要に応じて、画質に影響する異物の位置を短時間で特定することができ、異物の付着による画質劣化を使用状態で改善することができる固体撮像装置、該固体撮像装置を搭載したカメラモジュール、及びカメラモジュールを用いた電子情報機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0039】
本発明に係る固体撮像装置は、被写体の撮像を行う固体撮像素子と、該固体撮像素子の撮像領域を覆うよう、該固体撮像素子に取り付けられた透光性蓋部とを備えた固体撮像装置であって、該透光性蓋部の表面に付着した異物の位置を検出する位置検出部を有しており、そのことにより上記目的が達成される。
【0040】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記位置検出部は、前記透光性蓋部上に形成され、光の照射された領域の抵抗が光照射量に応じて変化する光依存性抵抗層を有し、該光依存性抵抗層上での異物の陰により生ずる該光依存性抵抗層での局所的な抵抗変化に基づいて、該透光性蓋部上での異物の位置を検出するものであることが好ましい。
【0041】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記光依存性抵抗層は、該光依存性抵抗層に形成された異物の陰の位置が、該異物の陰による該光依存性抵抗層の局所的な抵抗変化に基づいて検出されるよう、所定の平面パターンを持たせたものであることが好ましい。
【0042】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記平面パターンを有する光依存性抵抗層は、前記透光性蓋部上に帯状の高抵抗半導体層を、前記固体撮像素子の撮像領域の水平方向あるいは垂直方向に延びるよう、複数配列してなるものであることが好ましい。
【0043】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記位置検出部は、前記透光性蓋部上に形成された第1の光依存性抵抗層と、該第1の光依存性抵抗層上に絶縁膜を介して形成された第2の光依存性抵抗層とを有し、該第1の光依存性抵抗層は、該透光性蓋部上に高抵抗の下側帯状半導体層を互いに平行に複数配列してなるものであり、該第2の光依存性抵抗層は、該透光性蓋部上に該下側帯状半導体層と絶縁膜を介して交差するよう、高抵抗の上側帯状半導体層を複数配列してなるものであることが好ましい。
【0044】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記複数の下側帯状半導体層は、前記固体撮像素子の長方形形状の撮像領域の垂直方向及び水平方向の一方と平行に配列され、前記複数の上側帯状半導体層は、該固体撮像素子の長方形形状の撮像領域の垂直方向及び水平方向の他方と平行に配列されていることが好ましい。
【0045】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記複数の下側帯状半導体層の配列ピッチと、前記複数の上側帯状半導体層の配列ピッチとは同一であり、かつ、該下側帯状半導体層の幅と該上側帯状半導体層の幅とは同一であることが好ましい。
【0046】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記長方形形状の撮像領域は横長の形状を有し、前記複数の下側帯状半導体層の配列ピッチ及び該下側帯状半導体層の幅と、前記複数の上側帯状半導体層の配列ピッチ及び該上側帯状半導体層の幅とは、水平方向と垂直方向とで、該複数の下側帯状半導体層の数と該複数の上側帯状半導体層の数とが等しくなるよう設定されていることが好ましい。
【0047】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記位置検出部により検出された異物の位置に基づいて、前記固体撮像素子の撮像領域における、前記異物の陰になっている領域に配置されている画素の画素値を補正する画素補正部を有することが好ましい。
【0048】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記位置検出部は、前記透光性蓋部上に配列されている複数の帯状の高抵抗半導体層のうちから、前記異物の陰により抵抗値が変化した高抵抗半導体層を選択し、該選択した高抵抗半導体層の、該撮像領域上での水平方向あるいは垂直方向における位置を該異物の位置として検出することが好ましい。
【0049】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記位置検出部は、前記複数の下側帯状半導体層のうちから、前記異物の陰により抵抗値が変化した下側帯状半導体層を選択するとともに、前記複数の上側帯状半導体層のうちから、該異物の陰により抵抗値が変化した上側帯状半導体層を選択し、選択した下側帯状半導体層と選択した上側帯状半導体層との交差位置を該異物の位置として検出することが好ましい。
【0050】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記位置検出部により選択した高抵抗半導体層の配置されている領域内に位置する画素を補正対象画素として、該補正対象画素の画素値及び該補正対象画素の周辺に位置する周辺画素の画素値を補正する画素補正部を有することが好ましい。
【0051】
本発明は、上記固体撮像装置において、前記位置検出部により選択した下側帯状半導体層と、該位置検出部により選択した上側帯状半導体層とが重なる領域内に位置する画素を補正対象画素として、該補正対象画素の画素値及び該補正対象画素の周辺に位置する周辺画素の画素値を補正する画素補正部を有することが好ましい。
【0052】
本発明に係るカメラモジュールは、上述した本発明に係る固体撮像装置を格納したカメラモジュールであって、該固体撮像装置は、基板上に実装され、該基板には、集光レンズを保持するレンズホルダが、該固体撮像装置を覆うよう取り付けられており、そのことにより上記目的が達成される。
【0053】
本発明に係るカメラモジュールは、上述した本発明に係る固体撮像装置を格納したカメラモジュールであって、該固体撮像装置は、基板上に実装されて封止樹脂により封止されており、該封止樹脂には、集光レンズを保持するレンズホルダが、該固体撮像装置を覆うよう取り付けられており、そのことにより上記目的が達成される。
【0054】
本発明に係る電子情報機器は、被写体の撮像を行う撮像部を備えた電子情報機器であって、該撮像部は、上述した本発明に係るカメラモジュールであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0055】
次に本発明の作用について説明する。
【0056】
本発明においては、被写体の撮像を行う固体撮像素子と、該固体撮像素子の撮像領域を覆うよう、該固体撮像素子に取り付けられた透光性蓋部とを備えた固体撮像装置において、透光性蓋部の表面に付着した異物の位置を検出する位置検出部を備えたので、固体撮像装置を搭載したカメラモジュール内部にて発生または侵入したゴミなどの異物が固体撮像装置の透光性蓋部に付着している位置を、迅速に特定することができ、カメラモジュールを搭載した電子機器の使用状態にて必要に応じて、画質に影響する異物の位置を短時間で特定することができ、異物の付着による画質劣化を使用状態で改善することができる。
【0057】
本発明においては、位置検出部は、異物の陰により抵抗値が変化する光依存性抵抗層を含み、該光依存性抵抗層は、透光性蓋部上に帯状の高抵抗半導体層を、前記固体撮像素子の撮像領域の水平方向あるいは垂直方向に延びるよう、複数配列してなるものであるので、異物の位置を、撮像領域の水平方向あるいは垂直方向における位置として簡単に特定することができる。
【0058】
また、本発明においては、位置検出部は、前記透光性蓋部上に形成され、異物の陰により抵抗値が変化する第1の光依存性抵抗層と、該第1の光依存性抵抗層上に絶縁膜を介して形成され、異物の陰により抵抗値が変化する第2の光依存性抵抗層とを有し、該第1の光依存性抵抗層は、該透光性蓋部上に高抵抗の下側帯状半導体層を互いに平行に複数配列してなるものであり、該第2の光依存性抵抗層は、該透光性蓋部上に該下側帯状半導体層と絶縁膜を介して交差するよう、高抵抗の上側帯状半導体層を複数配列してなるものであるので、異物の位置を二次元平面上で正確に特定することができる。
【発明の効果】
【0059】
以上のように、本発明によれば、カメラモジュール内部にて発生または侵入したゴミなどの異物が固体撮像素子の透光性蓋部に付着している位置を、迅速に特定することができ、カメラモジュールを搭載した電子機器の使用状態にて必要に応じて、画質に影響する異物の位置を短時間で特定することができ、異物の付着による画質劣化を使用状態で改善することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、本発明の実施形態1によるカメラモジュールを説明する図であり、図1(a)は、レンズホルダにより固体撮像装置を封止したもの、図1(b)は、固体撮像装置の封止に封止樹脂を用いたものを示している。
【図2】図2は、本発明の実施形態1によるカメラモジュールを構成する固体撮像装置の基本構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態1によるカメラモジュールにおける固体撮像装置を説明する図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は断面図である。
【図4】図4は、図3に示す固体撮像装置におけるフォトレジスタ部(位置検出部)の構造を説明する図であり、図4(a)は、フォトレジスタ部を構成する上下のフォトレジスタ層及び絶縁膜を分解して示す斜視図、図4(b)は、フォトレジスタ部の外観を示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態1の動作を説明する図であり、図5(a)は、図4に示すフォトレジスタ部を用いて異物の位置を検出する方法を説明する図であり、図5(b)は異物のサイズを示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態1の説明図であり、透明ガラス上に形成されたフォトレジスタ層の引出し部と、透明ガラスの裏面に形成された電極との接続構造の一例を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態1の説明図であり、透明ガラス上に形成されたフォトレジスタの引出し部と、透明ガラスの裏面に形成された電極との接続構造の他の例を示す図である。
【図8】図8は、図3に示す固体撮像装置の接着部の構造を説明する図であり、図8(a)は、固体撮像素子における接着部の配置を示し、図8(b)は、該接続部の具体的な構造を示している。
【図9】図9は、図3に示す固体撮像素子のパッドを説明する図であり、図9(a)は、固体撮像素子における接着部の配置を示し、図9(b)は、固体撮像素子におけるパッドの配置を示し、図9(c)は、該固体撮像素子に搭載されている信号処理回路を示している。
【図10】図10は、本発明の実施形態2として、上記実施形態1のカメラモジュールを撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
【図11】図11は、特許文献1に開示のカメラモジュールを示す図である。
【図12】図12は、この特許文献2に開示の固体撮像素子検査装置を示すブロック図である。
【図13】図13は、特許文献3に開示の欠陥画素の補正処理のフローを示している。
【発明を実施するための形態】
【0061】
まず、本発明の基本原理について説明する。
【0062】
最も致命的なのは、固体撮像素子の受光部にゴミ(異物)が付着した場合であり、この場合は、ゴミの影が即、表示画像に黒点となる画像の部分的な欠落が現われる。固体撮像素子の受光部は、その表面に各画素用のマイクロレンズが備え付けられており、断面形状が凸凹しているため、ゴミを補足しやすく、一旦、ゴミが付着すると、容易に排除できない。
【0063】
この対策として、従来から、固体撮像素子(CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのICチップ)の受光部分に透明のガラス(石英、水晶)の覆いを接着して、固体撮像装置をパッケージ化し、この覆いを接着するまではクリーン度の高い工場(Class10:0.5umのゴミが1フィート立法あたり10個)で作業を行い、その後は、カメラモジュールの筺体の組み立て、及びレンズの組み込み等は、クリーン度の低い工程で行うという方法がある(特開2004−296453号公報)。
【0064】
この方法であれば、特許文献2(特開2006−19356号公報)のように固体撮像素子パッケージの内部にゴミが混入する虞は低いが、上述したように、透明ガラスの覆い表面にゴミ、ダストなどの異物が付着した場合に黒点やシミとして画像に映り込む。
【0065】
この場合に透明ガラスの覆い自体にゴミの有無や、位置を検出できる機能があれば、その後のゴミ除去の作業やカメラモジュールに組み込まれたDSPにて画像の黒点、シミの補正を高精度かつ高速に実現できる。
【0066】
そこで、本発明では、ゴミ、異物が付着した場合には異物の影ができることに着目し、光量で電気抵抗が変化するフォトレジスタ(photoresistor)からなる層を透明ガラス上に網状に配置して、異物の検出を行うようにしている。
【0067】
フォトレジスタとは、入射する光の強度が増加すると、電気抵抗が低下する性質があり、光依存性抵抗(light−dependent resistor, LDR)や光導電体(photoconductor)、フォトセル(photocell)とも呼ばれる。
【0068】
フォトレジスタは、高抵抗の半導体材料でできている。充分に周波数の高い光が半導体に入ると、半導体に吸収された光子のエネルギーにより束縛電子が伝導帯に飛び込む。その結果として生じる自由電子(と対になるホール)によって電流が流れ、電気抵抗が低くなる。
【0069】
このような高抵抗半導体材料からなる半導体層(フォトレジスタ層)ではゴミなどの異物によって光が遮られた部分が逆に高抵抗となる。この高抵抗部分を検出することで、ゴミなどの異物の有無や位置を特定することが可能である。
【0070】
昨今では、薄膜形成技術により透明ガラスを極力透明に保ったまま電極を形成する技術、すなわち、液晶ディスプレイや有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレイに一般に用いられている透明電極形成技術があり、上記フォトレジスタ層の形成にも、金属元素を、蒸着、CVD(Chemical Vapor Deposition)、スパッタリングなどで薄膜形成して、微細なパタ−ンに加工する技術を利用することができる。
【0071】
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0072】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1によるカメラモジュールを説明する図であり、図1(a)は、レンズホルダにより固体撮像装置を封止したもの、図1(b)は、封止樹脂を用いて固体撮像装置を封止したものを示している。
【0073】
カメラモジュールの構成は大きく分けると、図1(a)に示すタイプAのカメラモジュール100と、図1(b)に示すタイプBのカメラモジュール100aとに分けられる。
【0074】
本発明の実施形態1によるカメラモジュールは、前記いずれのタイプのカメラモジュールであってもよい。
【0075】
例えば、カメラモジュール(タイプA)100は、固体撮像装置1がそのままむき出しになった状態でカメラモジュール内に組み込まれた構造となっている。
【0076】
つまり、このカメラモジュール100では、固体撮像装置1は、基板101上に実装され、該基板101には、集光レンズ(以下、単にレンズともいう。)121を保持するレンズホルダ20が、固体撮像装置1を覆うよう、接着剤102により取り付けられている。
【0077】
また、カメラモジュール(タイプB)100aは、固体撮像装置1がその上面が露出した状態で封止樹脂30により封止されて、該カメラモジュール内に組み込まれた構造となっている。
【0078】
つまり、このカメラモジュール100aでは、固体撮像装置1は、基板101上に実装されて封止樹脂30により封止されており、該封止樹脂30には、集光レンズ121を保持するレンズホルダ20aが、該固体撮像装置1を覆うよう接着剤102aにより取り付けられている。
【0079】
図2は、前記カメラモジュールに搭載されている固体撮像装置1の構成を説明する図である。
【0080】
ここで、固体撮像装置1は、被写体の撮像を行う固体撮像素子11と、この固体撮像素子の撮像領域を覆うよう固体撮像素子1に取り付けられた、IRフィルタを兼ねる保護用の透明ガラス(透光性蓋部)13と、該カメラモジュール11と透明ガラス13とを接着する接着部12とを有している。この固体撮像装置1は、上記のとおり、基板101上に搭載されており、固体撮像装置1を構成する固体撮像素子11と基板101とはボンディングワイヤ14にて電気的に接続されている。
【0081】
このようなカメラモジュール100あるいは100aでは、レンズ121と固体撮像装置1とは高精度に位置決めされている。具体的には、レンズ121の光学中心と固体撮像素子の光学中心との位置合わせ、およびレンズの焦点距離に対するレンズと固体撮像素子との距離が高精度に位置決めされている。また、図1では、カメラモジュールとして、レンズが固定式の固定焦点方式のものを示しているが、カメラモジュールとしては、光学部分にズーム機構やAF機構が含まれた、レンズが可動式の可動焦点方式のものでもよい。
【0082】
また、本実施形態1の固体撮像装置1は、固体撮像装置1の透明ガラス13上に付着したゴミなどの異物の位置を検出する位置検出部を有しており、この位置検出部は、透明ガラス13上に形成され、光の照射された領域の抵抗が光照射量に応じて変化する光依存性抵抗層(以下、フォトレジスタ層ともいう。)10を有し、該光依存性抵抗層上での異物の陰により生ずる該光依存性抵抗層での局所的な抵抗変化に基づいて、該透光性蓋部上での異物の位置を検出するものである。
【0083】
図3は、本発明の実施形態1によるカメラモジュールにおける固体撮像装置を説明する図であり、特に、該固体撮像装置における光依存性抵抗層を、斜視図(図3(a))及び断面図(図3(b))により示している。
【0084】
図3(a)及び(b)には、固体撮像装置1の透明ガラス13には、光依存性抵抗層(フォトレジスタ層)のパターンが形成されている。
【0085】
また、図4は、図3に示す固体撮像装置におけるフォトレジスタ層の具体的な構造を説明する図であり、図4(a)は、下側及び上側のフォトレジスタ層の各層を分解して示す斜視図、図4(b)は、2層のフォトレジスタ層の外観を示す斜視図である。
【0086】
ここで、フォトレジスタ層10としては、透明ガラス13上に絶縁膜(図示せず)を挟んで二層形成されている。つまり、下側フォトレジスタ層110は、透明ガラス13上に形成され、上側フォトレジスタ層120は、該下側フォトレジスタ層110上に絶縁膜を介して形成されている。
【0087】
下側フォトレジスタ層(第1の光依存性抵抗層)110は、透明ガラス13上に高抵抗の下側帯状半導体層111を互いに平行に複数配列してなるものである。上側フォトレジスタ層(第2の光依存性抵抗層)120は、透明ガラス13上に下側帯状半導体層111と直交するよう、高抵抗の上側帯状半導体層121を複数配列してなるものである。下側帯状半導体層111と上側帯状半導体層121との間には絶縁膜130が形成されている。
【0088】
下側フォトレジスタ層110を構成する下側帯状半導体層111は、その本体部分111aが透明ガラス13の中央からその周縁に向かって延びており、その両端部111bは、固体撮像素子11と電気的な接続をする引延し部(電極端子)111bとなっている。また、上側フォトレジスタ層120を構成する上側帯状半導体層121も、その本体部分121aが透明ガラス13の中央からその周縁に向かって延びており、その両端部は、固体撮像素子11と電気的な接続をする引延し部(電極端子)121bとなっている。
【0089】
図5は、上側フォトレジスタ層及び下側フォトレジスタ層の平面パターンのサイズ(図5(a))と、検出できるゴミのサイズ(図5(b))とを示している。
【0090】
図5に示すように、下側フォトダイオード層を構成する複数の下側帯状半導体層では、隣接する下側帯状半導体層の遠い側の辺の間隔を20μmにし、上側フォトダイオード層を構成する複数の上側帯状半導体層では、隣接する上側帯状半導体層の遠い側の辺の間隔を20μmにすることにより、概略20μm以上の大きさのゴミの有無の検出と位置の特定ができる。ここで、X方向は、例えば、固体撮像素子1の撮像領域の水平方向であり、またY方向は固体撮像素子1の撮像領域の垂直方向に対応する。さらに、ここでは、各帯状半導体層111、121の本体部分111a、121aの幅は9μm、両端の引延し部111b、121bの幅は3μmであり、これらの帯状半導体層の配置間隔は2μmとしている。ただし、帯状半導体層の配置間隔は、実質的には、上側及び下側の帯状半導体層が交差する部分の面積の総計が、実質的に固体撮像素子の撮像領域の面積(受光部面積)になるように、できるだけ狭く設定することが望ましい。
【0091】
例えば、図5に示すように異物が付着している場合、Y方向における位置〔1〕〜〔4〕のうちの位置〔1〕、〔2〕の上側帯状半導体層と、X方向における位置〔ア〕〜〔エ〕のうちの位置〔ウ〕、〔エ〕の下側帯状半導体層とが高抵抗となり、ゴミの位置はこれら下側及び上側の帯状半導体層の交差部であることが分かる。
【0092】
ゴミの存在の確認方法として、Y方向とX方向で同時に高抵抗となる帯状半導体層が存在すれば、その帯状半導体層の交差する部分又はその近傍部分にゴミが存在する。
【0093】
例えば、Y方向に並ぶ上側帯状半導体層の引延し部分にゴミが付着していた場合は、上側帯状半導体層の引延し部分の上には、X方向に並ぶ下側帯状半導体層が存在しないため、ゴミの付着が認識されない。このため、上側帯状半導体層の引延し部分は、固体撮像素子の撮像領域の外側に位置している。同様に、下側帯状半導体層の引延し部分も、固体撮像素子の撮像領域の外側に位置している。
【0094】
また、下側帯状半導体層及び上側帯状半導体層は、その横幅の全体がゴミでふさがれないと(光が暗くならないと)高抵抗にならないものである。
【0095】
このように、透明ガラス13上に、複数の下側帯状半導体層111と複数の上側帯状半導体層121とを直交するよう配置することで、透明ガラス13上にゴミなどの異物が付着した場合は、異物の陰により、抵抗が高くなった下側帯状半導体層及び上側帯状半導体層の交差位置(交差部分)を、異物の位置として求めることができる。
【0096】
図6は、透明ガラス13上に形成された下側帯状半導体層の引延し部と、透明ガラスの裏面に形成された裏面電極との接続構造の一例を示す図である。
【0097】
透明ガラス13上に形成された下側帯状半導体層111の引延し部111bは、透明ガラス13に形成された貫通孔13aを介して、該透明ガラス13の裏面に形成された裏面電極111cと電気的に接続されている。上側帯状半導体層121の引延し部121bと、透明ガラスの裏面に形成された裏面電極111cとの接続構造も、下側帯状半導体層111の引延し部111bと、透明ガラスの裏面に形成された裏面電極111cとの接続構造と同一である。
【0098】
なお、透明ガラス上に形成された帯状半導体層の引延し部と、透明ガラスの裏面に形成された裏面電極との接続構造は、図6に示すものに限らず、図7に示すものでもよい。
【0099】
例えば、図7に示す接続構造では、透明ガラス13上に形成された下側帯状半導体層(あるいは上側帯状半導体層)の引延し部111b(あるいは121b)は、透明ガラス13の側面に形成されたまわし込み配線111dを介して、該透明ガラス13の裏面に形成された裏面電極111cと電気的に接続されている。
【0100】
図8は、図3に示す固体撮像素子の接着部の構造を説明する図であり、図8(a)は、固体撮像素子における接着部12の配置を示し、図8(b)は、この接着部の具体的な構造を示している。
【0101】
この接着部12は、接着剤としての樹脂12aに導電部材として導線12bを埋め込んだものであり、固体撮像素子(センサチップ)1に透明ガラス13を固着するとともに、透明ガラス13の裏面電極と固体撮像素子(センサチップ)1のパッド(図示せず)とを電気的に接続するものである。ここで、樹脂はエポキシ樹脂、ゴム、シリコンゴム、エラストマ等である。また、導電部材は、一例として細い銅又は銀、金等の導電性の細線を複数本束ねて構成したものであるが、導電性細線を粒体として樹脂に混入して加圧することで、接着部12の垂直方向にのみ導電性を示す異方性導電特性を持たせたものでもよい。
【0102】
図9は、図3に示す固体撮像素子を説明する図であり、図9(a)は、固体撮像素子における接着部の配置を示し、図9(b)は、固体撮像素子におけるパッドの配置を示し、図9(c)は、該固体撮像素子に搭載されている信号処理回路を示している。
【0103】
図9(b)に示すように、固体撮像素子11の周辺部には、外部との信号の入出力を行うための入出力パッド11aが配置されており、また、その内側の接着部12が接着される接着領域11cには、下側フォトレジスタ層の各帯状半導体層の抵抗値、及び上側フォトレジスタ層の各帯状半導体層の抵抗値を測定するための抵抗値測定パッド11bが配置されており、この抵抗値測定パッド11bは、上述した接着部12の導電部材12bと接続されるものである。
【0104】
さらに、この固体撮像素子11には、上記帯状半導体層の抵抗値を測定する抵抗測定器11eが内蔵されている。この抵抗測定器11eは、この抵抗測定器は1つのみでも、あるいは複数個設けてもよい。
【0105】
例えば、抵抗測定器が1つのみ設けられている場合は、フォトレジスタ層を構成する帯状半導体層を、1つづつ選択して電流を印加してその両端の電圧の測定を行う。また、抵抗測定器が複数個設けられている場合は、フォトレジスタ層を構成する複数の帯状半導体層に同時に電流を印加して、それぞれの抵抗測定器で、各帯状半導体層の両端の端子電圧を測定する。
【0106】
また、この固体撮像素子11には、この測定結果をもって、透明ガラス13に表面に付着したゴミなどの異物の存在の有無の判断と、異物の陰になっている補正すべき画素の特定とを行う位置特定部11fが内蔵されている。この位置特定部11fは、複数の下側帯状半導体層のうちで、抵抗値が本来の抵抗値よりも高い下側帯状半導体層を選択するとともに、複数の上側帯状半導体層のうちで、抵抗値が本来の抵抗値よりも高い上側帯状半導体層を選択し、選択した下側及び上側の帯状半導体層の交差部分を異物の位置として特定する。
【0107】
そして、この実施形態1では、下側帯状半導体層111及び上側帯状半導体層112を有する光依存性抵抗層10と、抵抗測定器11eと、位置特定部11fとは、異物の位置を検出する位置検出部10aを構成しており、位置特定部11fにより特定された位置が、位置検出部10aにより検出された位置(異物の位置)となる。
【0108】
さらに、この実施形態1の固体撮像装置11は、位置検出部10aで検出した異物の位置に基づいて、前記固体撮像素子の撮像領域における、選択した下側及び上側の帯状半導体層の交差部分に配置されている画素の画素値を補正する画素補正部11gを有している。ここで、上記抵抗測定器11e、位置特定部11f、及び画素補正部11gは、例えば、DSP(デジタル信号処理プロセッサ)内に構成されている。
【0109】
なお、前記画素補正部11fは、前記位置検出部10aにより検出した帯状フォトレジスタ層の配置されている領域内に位置する画素を補正対象画素として、該補正対象画素の画素値及び該補正対象画素の周辺に位置する周辺画素の画素値を補正するものでもよい。ここで、周辺画素の範囲は、選択した下側及び上側の帯状半導体層の交差部分の両側に位置する2つの下側帯状半導体層の中心線に挟まれ、かつ交差部分の両側に位置する2つの上側帯状半導体層の中心線に挟まれた領域とする。
【0110】
次に動作について説明する。
【0111】
本実施形態1のカメラモジュールにおいても、被写体の撮像動作は従来の固体撮像装置と同様に行われる。
【0112】
そして、この実施形態1のカメラモジュール100では、異物の付着による画質劣化を信号処理により改善する動作が必要に応じて行われる。
【0113】
この画質を改善する動作は、このカメラモジュールが組み込まれた携帯電話などの携帯機器に強い衝撃や振動が加えられた後に自動で起動されるものであってもよいし、また、携帯機器の利用者の操作により起動されるものでもよい。
【0114】
具体的には、位置検出部10aでは、抵抗測定器11eが、下側フォトレジスタ層110を構成する各帯状半導体層111の抵抗値、および上側フォトレジスタ層120を構成する各帯状半導体層121の抵抗値を測定し、位置特定部11fは、帯状半導体層の平均的な抵抗値に比べて抵抗値の高い下側帯状半導体層111及び上側帯状半導体層121を検出し、検出した下側帯状半導体層111及び上側帯状半導体層121の交差領域を特定する。位置検出部10aは、特定した交差領域を異物の位置として検出する。
【0115】
そして、位置検出部10aで検出された異物の位置に基づいて、画素補正部11gは画素値の補正を行う。
【0116】
例えば、画素補正部11gは、前記固体撮像素子の撮像領域における、前記異物の陰になっている領域に配置されている画素の画素値を補正する。具体的には、画素補正部11gは、抵抗値の高い下側帯状半導体層111と抵抗値の高い上側帯状半導体層121とが重なるオーバラップ領域に含まれる画素の画素値を所定値と比較して異物の陰の影響を受けているか否かを判定し、異物の陰の影響を受けている場合は、異物の陰の影響を受けている画素の画素値を、オーバラップ領域外部の異物の陰の影響を受けておらず、かつ欠陥画素でない正常な画素の抵抗値から得られる画素値と置き換えるようにする。
【0117】
つまり、画素補正部11gは、異物の位置が検出され、異物の陰の影響を受けていると判定する処理を行った後は、次にこの処理を行うまでは、いずれの画素が異物の陰の影響を受けている画素であるか、また、この異物の陰の影響を受けている画素の画素値をどの画素の画素値と置き換えるかを、テーブルなどを用いて対応付けして、DSP(デジタル信号処理プロセッサ)内の記憶部に記憶しておく。
【0118】
そして、次に異物の位置を検出して異物の陰の影響を受けている画素を判定すると、画素補正部11gは、記憶している、異物の陰の影響を受けている画素の画素値をどの画素の画素値と置き換えるかを示す対応関係を、新たな対応関係に書き換える。
【0119】
これにより、撮像時には常に、異物の陰の影響を受けている画素の画素値は、異物の陰の影響を受けていない画素の画素値で補正されるため、異物が移動しても、異物の陰の影響により画質劣化を引き起こされるのを改善することができる。
【0120】
このように本実施形態では、被写体の撮像を行う固体撮像素子11と、該固体撮像素子の撮像領域を覆うよう、該固体撮像素子に取り付けられた透明ガラス(透光性蓋部)13とを備えた固体撮像装置1を格納したカメラモジュールにおいて、該透明ガラスの表面に付着した異物の位置を検出する位置検出部10aを備えたので、カメラモジュール内部にて発生または侵入したゴミなどの異物が固体撮像装置の透明ガラスに付着している位置を、迅速に特定することができ、カメラモジュールを搭載した電子機器の使用状態にて必要に応じて、画質に影響する異物の位置を短時間で特定することができ、異物の付着による画質劣化を使用状態で改善することができる。
【0121】
言い換えると、本発明の実施形態1では、異物の影の部分の画素の画素値を補正することにより黒傷やシミのない撮影画像を得るために、固体撮像装置内部の特に撮像素子の、IRフィルタを兼ねる保護ガラス(透明ガラス)に付着したゴミやダストなどの異物の有無や位置を示す情報を簡単な構成で即座に得ることができる。
【0122】
この結果、携帯機器製作メーカーや最終ユーザにカメラモジュールがゆきわたった時点で発生する黒傷やシミ不良を柔軟にかつ迅速に低減するとともに、この撮像装置を適用するシステム(携帯機器)でも、黒傷、シミを自動検出して補正することが可能となる。
【0123】
また、本実施形態1では、透明ガラス上に配置された複数の下側フォトレジスタ層と、複数の下側フォトレジスタ層上にこれと直交するよう絶縁膜を介して配置された上側フォトレジスタ層とを備え、抵抗値が増大した下側フォトレジスタ層と抵抗値が増大した上側フォトレジスタ層との交差部を異物の位置として検出するので、異物の位置を二次元平面上で正確に特定することができる。
【0124】
なお、上記実施形態1では、フォトレジスタ層として、固体撮像素子の撮像領域の水平方向と平行に延びる複数の帯状半導体層を含む上側フォトレジスタ層と、固体撮像素子の撮像領域の垂直方向と平行に延びる複数の帯状半導体層を含む下側フォトレジスタ層とを有するものを示したが、フォトレジスタ層は、上記上側フォトレジスタ層と下側フォトレジスタ層のいずれか一方のみ設けてもよい。
【0125】
この場合、異物の陰により抵抗値が変化した帯状半導体層が選択されると、画素補正部は、選択された帯状半導体層の、撮像領域上での水平方向あるいは垂直方向における位置を異物の位置として検出するので、異物の位置を、撮像領域の水平方向あるいは垂直方向における位置として簡単に特定することができる。
【0126】
また、上記実施形態1では、複数の下側帯状半導体層の配列ピッチと、複数の上側帯状半導体層の配列ピッチとは同一であり、かつ、下側帯状半導体層の幅と上側帯状半導体層の幅とは同一であるが、これに限定されるものではない。
【0127】
例えば、横長の長方形形状をした撮像領域を含む固体撮像装置において、複数の下側帯状半導体層の配列ピッチ及び下側帯状半導体層の幅と、複数の上側帯状半導体層の配列ピッチ及び上側帯状半導体層の幅とは、水平方向と垂直方向とで、複数の下側帯状半導体層の数と複数の上側帯状半導体層の数とが等しくなるよう設定してもよい。
【0128】
さらに、上記実施形態1では、特に説明しなかったが、上記実施形態1のカメラモジュールを撮像部に用いた、例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの、画像入力デバイスを有した電子情報機器について以下簡単に説明する。
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2として、実施形態1のカメラモジュールを撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
【0129】
図10に示す本発明の実施形態2による電子情報機器90は、本発明の上記実施形態1のカメラモジュールを、被写体の撮影を行う撮像部91として備えたものであり、このような撮像部による撮影により得られた高品位な画像データを記録用に所定の信号処理した後にデータ記録する記録メディアなどのメモリ部92と、この画像データを表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示する液晶表示装置などの表示部93と、この画像データを通信用に所定の信号処理をした後に通信処理する送受信装置などの通信部94と、この画像データを印刷(印字)して出力(プリントアウト)する画像出力部95とのうちの少なくともいずれかを有している。
【0130】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、固体撮像装置、カメラモジュール、および電子情報機器の分野において、カメラモジュール内部にて発生または侵入したゴミなどの異物が固体撮像装置の透光性蓋部に付着している位置を、迅速に特定することができ、カメラモジュールを搭載した電子機器の使用状態にて必要に応じて、画質に影響する異物の位置を短時間で特定することができ、異物の付着による画質劣化を使用状態で改善することができる固体撮像装置を提供できるものであり、固体撮像装置を用いたカメラモジュールを搭載するカメラ付き携帯電話やディジタルスチルカメラ、セキュリティカメラなどの技術分野において有用なものである。
【符号の説明】
【0132】
1 固体撮像装置
10 フォトレジスタ層(光依存性抵抗層)
10a 位置検出部
11 固体撮像素子
11a 入出力パッド
11b 抵抗値測定パッド
11c 接着領域
11e 抵抗測定器
11f 位置特定部
11g 画素補正部
12 接着部
12a 樹脂
12b 導線
13 透明ガラス(透光性蓋部)
13a 貫通孔
14 ボンディングワイヤ
20、20a レンズホルダ
30 封止樹脂
90 電子情報機器
91 撮像部
92 メモリ部
93 表示手段
94 通信手段
95 画像出力手段
100、100a カメラモジュール
101 基板
121 集光レンズ
102 接着剤
110 下側フォトレジスタ層
120 上側フォトレジスタ層
130 絶縁膜
111 下側帯状半導体層
111a、121a 本体部分
111b、121b 引延し部(電極端子)
111c 裏面電極
121 上側帯状半導体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の撮像を行う固体撮像素子と、該固体撮像素子の撮像領域を覆うよう、該固体撮像素子に取り付けられた透光性蓋部とを備えた固体撮像装置であって、
該透光性蓋部の表面に付着した異物の位置を検出する位置検出部を有する、固体撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の固体撮像装置において、
前記位置検出部は、前記透光性蓋部上に形成され、光の照射された領域の抵抗が光照射量に応じて変化する光依存性抵抗層を有し、
該光依存性抵抗層上での異物の陰により生ずる該光依存性抵抗層での局所的な抵抗変化に基づいて、該透光性蓋部上での異物の位置を検出するものである、固体撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の固体撮像装置において、
前記光依存性抵抗層は、該光依存性抵抗層に形成された異物の陰の位置が、該異物の陰による該光依存性抵抗層の局所的な抵抗変化に基づいて検出されるよう、所定の平面パターンを持たせたものである、固体撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の固体撮像装置において、
前記平面パターンを有する光依存性抵抗層は、
前記透光性蓋部上に帯状の高抵抗半導体層を、前記固体撮像素子の撮像領域の水平方向あるいは垂直方向に延びるよう、複数配列してなるものである、固体撮像装置。
【請求項5】
請求項1に記載の固体撮像装置において、
前記位置検出部は、前記透光性蓋部上に形成された第1の光依存性抵抗層と、該第1の光依存性抵抗層上に絶縁膜を介して形成された第2の光依存性抵抗層とを有し、
該第1の光依存性抵抗層は、該透光性蓋部上に高抵抗の下側帯状半導体層を互いに平行に複数配列してなるものであり、
該第2の光依存性抵抗層は、該透光性蓋部上に該下側帯状半導体層と絶縁膜を介して交差するよう、高抵抗の上側帯状半導体層を複数配列してなるものである、固体撮像装置。
【請求項6】
請求項5に記載の固体撮像装置において、
前記複数の下側帯状半導体層は、前記固体撮像素子の長方形形状の撮像領域の垂直方向及び水平方向の一方と平行に配列され、
前記複数の上側帯状半導体層は、該固体撮像素子の長方形形状の撮像領域の垂直方向及び水平方向の他方と平行に配列されている、固体撮像装置。
【請求項7】
請求項6に記載の固体撮像装置において、
前記複数の下側帯状半導体層の配列ピッチと、前記複数の上側帯状半導体層の配列ピッチとは同一であり、かつ、該下側帯状半導体層の幅と該上側帯状半導体層の幅とは同一である、固体撮像装置。
【請求項8】
請求項7に記載の固体撮像装置において、
前記長方形形状の撮像領域は横長の形状を有し、
前記複数の下側帯状半導体層の配列ピッチ及び該下側帯状半導体層の幅と、前記複数の上側帯状半導体層の配列ピッチ及び該上側帯状半導体層の幅とは、水平方向と垂直方向とで、該複数の下側帯状半導体層の数と該複数の上側帯状半導体層の数とが等しくなるよう設定されている、固体撮像装置。
【請求項9】
請求項1に記載の固体撮像装置において、
前記位置検出部により検出された異物の位置に基づいて、前記固体撮像素子の撮像領域における、前記異物の陰になっている領域に配置されている画素の画素値を補正する画素補正部を有する、固体撮像装置。
【請求項10】
請求項4に記載の固体撮像装置において、
前記位置検出部は、前記透光性蓋部上に配列されている複数の帯状の高抵抗半導体層のうちから、前記異物の陰により抵抗値が変化した高抵抗半導体層を選択し、該選択した高抵抗半導体層の、該撮像領域上での水平方向あるいは垂直方向における位置を該異物の位置として検出する、固体撮像装置。
【請求項11】
請求項5に記載の固体撮像装置において、
前記位置検出部は、前記複数の下側帯状半導体層のうちから、前記異物の陰により抵抗値が変化した下側帯状半導体層を選択するとともに、前記複数の上側帯状半導体層のうちから、該異物の陰により抵抗値が変化した上側帯状半導体層を選択し、選択した下側帯状半導体層と選択した上側帯状半導体層との交差位置を該異物の位置として検出する、固体撮像装置。
【請求項12】
請求項10に記載の固体撮像装置において、
前記位置検出部により選択した高抵抗半導体層の配置されている領域内に位置する画素を補正対象画素として、該補正対象画素の画素値及び該補正対象画素の周辺に位置する周辺画素の画素値を補正する画素補正部を有する、固体撮像装置。
【請求項13】
請求項11に記載の固体撮像装置において、
前記位置検出部により選択した下側帯状半導体層と、該位置検出部により選択した上側帯状半導体層とが重なる領域内に位置する画素を補正対象画素として、該補正対象画素の画素値及び該補正対象画素の周辺に位置する周辺画素の画素値を補正する画素補正部を有する、固体撮像装置。
【請求項14】
請求項1に記載の固体撮像装置を格納したカメラモジュールであって、
該固体撮像装置は、基板上に実装され、該基板には、集光レンズを保持するレンズホルダが、該固体撮像装置を覆うよう取り付けられている、固体撮像装置。
【請求項15】
請求項1に記載の固体撮像装置を格納したカメラモジュールであって、
該固体撮像装置は、基板上に実装されて封止樹脂により封止されており、該封止樹脂には、集光レンズを保持するレンズホルダが、該固体撮像装置を覆うよう取り付けられている、カメラモジュール。
【請求項16】
被写体の撮像を行う撮像部を備えた電子情報機器であって、
該撮像部は、請求項14あるいは15に記載のカメラモジュールである電子情報機器。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図3】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−166524(P2011−166524A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28052(P2010−28052)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】