固体電解質フィルム及びその製造方法、製造設備並びに燃料電池用電極膜複合体、及び燃料電池
【課題】乾燥を効率的かつ効果的に行うことにより固体電解質フィルムの生産性を向上する。
【解決手段】ドープ24を流延バンド94に流延して流延膜61を形成する。流延膜61を接触液100に入れ、流延膜61が自己支持性をもったら流延バンド94から剥がして湿潤前駆体フィルム67とする。湿潤前駆体フィルム67に含まれる溶媒と接触液100とを置換して液槽83から湿潤前駆体フィルム67を出す。この湿潤前駆体フィルム67をテンタ85で乾燥した後、プロトン置換室86でプロトン溶液110と接触させて前駆体をプロトン置換して、乾燥室87で乾燥し、固体電解質フィルム77を得る。
【解決手段】ドープ24を流延バンド94に流延して流延膜61を形成する。流延膜61を接触液100に入れ、流延膜61が自己支持性をもったら流延バンド94から剥がして湿潤前駆体フィルム67とする。湿潤前駆体フィルム67に含まれる溶媒と接触液100とを置換して液槽83から湿潤前駆体フィルム67を出す。この湿潤前駆体フィルム67をテンタ85で乾燥した後、プロトン置換室86でプロトン溶液110と接触させて前駆体をプロトン置換して、乾燥室87で乾燥し、固体電解質フィルム77を得る。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体電解質と溶媒とが含まれるドープを支持体上に流延して流延膜を形成する流延膜形成工程と、
前記支持体から前記流延膜を剥ぎ取り、湿潤フィルムとする剥取工程と、
前記流延膜と前記湿潤フィルムとのうち少なくとも一方に、接触液を接触させる接触工程と、
この湿潤フィルムを乾燥し、前記湿潤フィルムから前記接触液を蒸発させる乾燥工程と、
を有することを特徴とする固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項2】
前記溶媒が、前記固体電解質の良溶媒である良溶媒化合物と前記固体電解質の貧溶媒である貧溶媒化合物との混合物であり、
前記接触液が、前記良溶媒化合物及び前記貧溶媒化合物と相溶する液体であることを特徴とする請求項1記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記接触工程前の前記流延膜から前記溶媒の一部を蒸発させる蒸発工程を有し、
前記接触工程の開始時には、前記良溶媒化合物と前記貧溶媒化合物とが前記流延膜中に含まれていることを特徴とする請求項1または2記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記接触工程の開始時には、前記固体電解質の重量に対する前記貧溶媒化合物の重量の割合が2%以上100%未満の前記流延膜に前記接触液を接触することを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記接触液は、水と前記良溶媒化合物よりも沸点が低い化合物を含有する水溶液とのいずれか一方であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記流延膜と前記接触液との接触時間は、前記接触により変化する前記流延膜の硬さと前記接触により変化する前記流延膜中の前記良溶媒化合物の重量との少なくともいずれか一方に応じて決定されることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項7】
前記流延膜形成工程、前記接触工程、前記剥取工程と乾燥工程が、又は、前記蒸発工程とこれらの工程とが、連続して行われることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記接触液が、前記固体電解質の貧溶媒である化合物を含むことを特徴とする請求項1記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記接触液が、水と、前記固体電解質の良溶媒である化合物の水溶液とのいずれか一方であることを特徴とする請求項8記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記剥取工程における前記湿潤フィルムの弾性率が6×105Pa以上であることを特徴とする請求項8または9記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項11】
前記湿潤フィルムと前記溶媒に相溶しうる液体とを接触させることを特徴とする請求項8ないし10いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項12】
前記液体が、水と、前記溶媒の水溶液とのいずれか一方であることを特徴とする請求項11項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項13】
前記湿潤フィルムと前記液体との接触時間を10分以下にすることを特徴とする請求項11または12項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項14】
前記接触液に接触する前の前記流延膜から前記溶媒を蒸発させることを特徴とする請求項8ないし13いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項15】
前記固体電解質が、プロトン受容体である前駆体を含み、
前記湿潤フィルムにプロトン供与体であるプロトン溶液を接触させ、
前記プロトン溶液との前記接触後の前記湿潤フィルムを洗浄し、乾燥することを特徴とする請求項1ないし14いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項16】
前記溶媒が、前記前駆体の良溶媒である良溶媒化合物と前記前駆体の貧溶媒である貧溶媒化合物とを含み、
前記接触液が純水であることを特徴とする請求項15記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項17】
前記純水との接触後の前記流延膜における前記良溶媒化合物の含有量が、前記接触前に比べて小さいことを特徴とする請求項16記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項18】
前記純水の接触は、前記流延膜に対する前記純水の吹き付け、前記流延膜への前記純水の塗布の少なくともいずれかひとつであることを特徴とする請求項16または17記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項19】
前記純水との前記接触後の前記流延膜と、前記湿潤フィルムとの少なくとも一方を、前記良溶媒化合物と前記貧溶媒化合物との両方とに相溶する液に接触させることを特徴とする請求項16ないし18いずれかひとつ記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項20】
前記液は、水及び前記良溶媒化合物の混合物と、水及び前記貧溶媒化合物の混合物と、水及び高分子化合物の混合物とのうちいずれかひとつであることを特徴とする請求項19記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項21】
前記流延膜を前記純水に接触させる時間と前記流延膜及び前記湿潤フィルムを前記液に接触させる時間との和が、10分以下であることを特徴とする請求項16ないし20いずれかひとつ記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項22】
前記前駆体を含む前記湿潤フィルムの片面に、プロトンの濃度が0.05mol/l以上の前記プロトン溶液を接触させるプロトン置換工程と、
前記プロトン溶液との前記接触後の前記湿潤フィルムを洗浄し、乾燥する洗浄乾燥工程とことを特徴とする請求項15ないし21いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項23】
前記プロトンの濃度が前記プロトン溶液よりも0.05mol/l以上低い低濃度プロトン溶液を前記湿潤フィルムの他面に接触させることを特徴とする請求項22記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項24】
前記プロトン溶液に含まれるアニオンの式量が40以上1000以下であることを特徴とする請求項22または23記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項25】
前記低濃度プロトン溶液が水、或いは式量が40以上1000以下のアニオンを含むことを特徴とする請求項23項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項26】
前記プロトン溶液或いは前記低濃度プロトン溶液との前記接触時の前記湿潤フィルムの温度を、30℃以上前記前駆体のガラス転移温度以下とすることを特徴とする請求項22項ないし25いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項27】
前記プロトン溶液と前記低濃度プロトン溶液とのうち少なくとも1つの温度を、30℃以上前記前駆体のガラス転移温度以下とすることを特徴とする請求項22ないし26いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項28】
前記プロトン置換工程と前記洗浄乾燥工程とが連続して行われることを特徴とする請求項22ないし27いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項29】
前記良溶媒化合物はジメチルスルホキシドであり、前記貧溶媒化合物は炭素数が1〜5のアルコールであることを特徴とする請求項1ないし28いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項30】
前記固体電解質は、炭化水素系ポリマーであることを特徴とする請求項1ないし29いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項31】
前記炭化水素系ポリマーは、スルホン酸基を有する芳香族系ポリマーであることを特徴とする請求項30記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項32】
前記芳香族系ポリマーは、化1の一般式(I)〜(III)で示される各構造単位からなる共重合体であることを特徴とする請求項31記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【化1】
(ただし、Xはカチオン種、YはSO2 、Zは化2の(I)または(II)に示す構造であり、nとmとは0.1≦n/(m+n)≦0.5を満たす。)
【化2】
【請求項33】
固体電解質が溶媒に溶解しているドープを走行する支持体に上に流延して、前記支持体上に流延膜を形成する流延膜形成装置と、
自己支持性を有する前記流延膜を湿潤フィルムとして剥ぎ取る剥取装置と、
前記流延膜と前記湿潤フィルムとのうち少なくとも一方に、前記溶媒に相溶する成分、或いは、前記固体電解質の貧溶媒成分を含む接触液を接触させる接触装置と、
前記湿潤フィルムを乾燥する乾燥装置と、
を有することを特徴とする固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項34】
固体電解質の前駆体であるポリマーを含む前記湿潤フィルムの片面に、プロトン供与体である酸が含まれる液を接触させる接触装置と、
前記液との接触後の前記湿潤フィルムを洗浄する洗浄装置と、
前記洗浄後の前記湿潤フィルムを乾燥する洗浄後乾燥装置と、
を有することを特徴とする請求項33記載の固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項35】
前記液または前記湿潤フィルムの前記片面側の温度を調節する温調装置を有することを特徴とする請求項34記載の固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項36】
前記接触装置が、前記液よりもプロトンの濃度が低い溶液を前記湿潤フィルムの他面に接触させる他面接触装置を備え、
前記他面温調装置が、前記溶液または前記湿潤フィルムの前記他面側の温度を調節する他面温調装置を備えることを特徴とする請求項34または35記載の固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項37】
請求項1ないし32いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法により製造されたことを特徴とする固体電解質フィルム。
【請求項38】
請求項37記載の固体電解質フィルムと、
前記固体電解質フィルムの一方の面に密着して備えられ、外部から供給される水素原子含有物質から前記プロトンを発生するためのアノード電極と、
前記固体電解質フィルムの他方の面に密着して備えられ、前記固体電解質フィルムを通過した前記プロトン及び外部から供給される気体からなる水を合成するカソード電極と、
を有することを特徴とする燃料電池用電極膜複合体。
【請求項39】
請求項38記載の燃料電池用電極膜複合体と、
前記アノード電極に接触して備えられ、前記アノード電極及び前記カソード電極と外部との電子の受け渡しをする集電体を有することを特徴とする燃料電池。
【請求項1】
固体電解質と溶媒とが含まれるドープを支持体上に流延して流延膜を形成する流延膜形成工程と、
前記支持体から前記流延膜を剥ぎ取り、湿潤フィルムとする剥取工程と、
前記流延膜と前記湿潤フィルムとのうち少なくとも一方に、接触液を接触させる接触工程と、
この湿潤フィルムを乾燥し、前記湿潤フィルムから前記接触液を蒸発させる乾燥工程と、
を有することを特徴とする固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項2】
前記溶媒が、前記固体電解質の良溶媒である良溶媒化合物と前記固体電解質の貧溶媒である貧溶媒化合物との混合物であり、
前記接触液が、前記良溶媒化合物及び前記貧溶媒化合物と相溶する液体であることを特徴とする請求項1記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記接触工程前の前記流延膜から前記溶媒の一部を蒸発させる蒸発工程を有し、
前記接触工程の開始時には、前記良溶媒化合物と前記貧溶媒化合物とが前記流延膜中に含まれていることを特徴とする請求項1または2記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記接触工程の開始時には、前記固体電解質の重量に対する前記貧溶媒化合物の重量の割合が2%以上100%未満の前記流延膜に前記接触液を接触することを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記接触液は、水と前記良溶媒化合物よりも沸点が低い化合物を含有する水溶液とのいずれか一方であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記流延膜と前記接触液との接触時間は、前記接触により変化する前記流延膜の硬さと前記接触により変化する前記流延膜中の前記良溶媒化合物の重量との少なくともいずれか一方に応じて決定されることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項7】
前記流延膜形成工程、前記接触工程、前記剥取工程と乾燥工程が、又は、前記蒸発工程とこれらの工程とが、連続して行われることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記接触液が、前記固体電解質の貧溶媒である化合物を含むことを特徴とする請求項1記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記接触液が、水と、前記固体電解質の良溶媒である化合物の水溶液とのいずれか一方であることを特徴とする請求項8記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記剥取工程における前記湿潤フィルムの弾性率が6×105Pa以上であることを特徴とする請求項8または9記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項11】
前記湿潤フィルムと前記溶媒に相溶しうる液体とを接触させることを特徴とする請求項8ないし10いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項12】
前記液体が、水と、前記溶媒の水溶液とのいずれか一方であることを特徴とする請求項11項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項13】
前記湿潤フィルムと前記液体との接触時間を10分以下にすることを特徴とする請求項11または12項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項14】
前記接触液に接触する前の前記流延膜から前記溶媒を蒸発させることを特徴とする請求項8ないし13いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項15】
前記固体電解質が、プロトン受容体である前駆体を含み、
前記湿潤フィルムにプロトン供与体であるプロトン溶液を接触させ、
前記プロトン溶液との前記接触後の前記湿潤フィルムを洗浄し、乾燥することを特徴とする請求項1ないし14いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項16】
前記溶媒が、前記前駆体の良溶媒である良溶媒化合物と前記前駆体の貧溶媒である貧溶媒化合物とを含み、
前記接触液が純水であることを特徴とする請求項15記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項17】
前記純水との接触後の前記流延膜における前記良溶媒化合物の含有量が、前記接触前に比べて小さいことを特徴とする請求項16記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項18】
前記純水の接触は、前記流延膜に対する前記純水の吹き付け、前記流延膜への前記純水の塗布の少なくともいずれかひとつであることを特徴とする請求項16または17記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項19】
前記純水との前記接触後の前記流延膜と、前記湿潤フィルムとの少なくとも一方を、前記良溶媒化合物と前記貧溶媒化合物との両方とに相溶する液に接触させることを特徴とする請求項16ないし18いずれかひとつ記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項20】
前記液は、水及び前記良溶媒化合物の混合物と、水及び前記貧溶媒化合物の混合物と、水及び高分子化合物の混合物とのうちいずれかひとつであることを特徴とする請求項19記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項21】
前記流延膜を前記純水に接触させる時間と前記流延膜及び前記湿潤フィルムを前記液に接触させる時間との和が、10分以下であることを特徴とする請求項16ないし20いずれかひとつ記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項22】
前記前駆体を含む前記湿潤フィルムの片面に、プロトンの濃度が0.05mol/l以上の前記プロトン溶液を接触させるプロトン置換工程と、
前記プロトン溶液との前記接触後の前記湿潤フィルムを洗浄し、乾燥する洗浄乾燥工程とことを特徴とする請求項15ないし21いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項23】
前記プロトンの濃度が前記プロトン溶液よりも0.05mol/l以上低い低濃度プロトン溶液を前記湿潤フィルムの他面に接触させることを特徴とする請求項22記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項24】
前記プロトン溶液に含まれるアニオンの式量が40以上1000以下であることを特徴とする請求項22または23記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項25】
前記低濃度プロトン溶液が水、或いは式量が40以上1000以下のアニオンを含むことを特徴とする請求項23項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項26】
前記プロトン溶液或いは前記低濃度プロトン溶液との前記接触時の前記湿潤フィルムの温度を、30℃以上前記前駆体のガラス転移温度以下とすることを特徴とする請求項22項ないし25いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項27】
前記プロトン溶液と前記低濃度プロトン溶液とのうち少なくとも1つの温度を、30℃以上前記前駆体のガラス転移温度以下とすることを特徴とする請求項22ないし26いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項28】
前記プロトン置換工程と前記洗浄乾燥工程とが連続して行われることを特徴とする請求項22ないし27いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項29】
前記良溶媒化合物はジメチルスルホキシドであり、前記貧溶媒化合物は炭素数が1〜5のアルコールであることを特徴とする請求項1ないし28いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項30】
前記固体電解質は、炭化水素系ポリマーであることを特徴とする請求項1ないし29いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項31】
前記炭化水素系ポリマーは、スルホン酸基を有する芳香族系ポリマーであることを特徴とする請求項30記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【請求項32】
前記芳香族系ポリマーは、化1の一般式(I)〜(III)で示される各構造単位からなる共重合体であることを特徴とする請求項31記載の固体電解質フィルムの製造方法。
【化1】
(ただし、Xはカチオン種、YはSO2 、Zは化2の(I)または(II)に示す構造であり、nとmとは0.1≦n/(m+n)≦0.5を満たす。)
【化2】
【請求項33】
固体電解質が溶媒に溶解しているドープを走行する支持体に上に流延して、前記支持体上に流延膜を形成する流延膜形成装置と、
自己支持性を有する前記流延膜を湿潤フィルムとして剥ぎ取る剥取装置と、
前記流延膜と前記湿潤フィルムとのうち少なくとも一方に、前記溶媒に相溶する成分、或いは、前記固体電解質の貧溶媒成分を含む接触液を接触させる接触装置と、
前記湿潤フィルムを乾燥する乾燥装置と、
を有することを特徴とする固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項34】
固体電解質の前駆体であるポリマーを含む前記湿潤フィルムの片面に、プロトン供与体である酸が含まれる液を接触させる接触装置と、
前記液との接触後の前記湿潤フィルムを洗浄する洗浄装置と、
前記洗浄後の前記湿潤フィルムを乾燥する洗浄後乾燥装置と、
を有することを特徴とする請求項33記載の固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項35】
前記液または前記湿潤フィルムの前記片面側の温度を調節する温調装置を有することを特徴とする請求項34記載の固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項36】
前記接触装置が、前記液よりもプロトンの濃度が低い溶液を前記湿潤フィルムの他面に接触させる他面接触装置を備え、
前記他面温調装置が、前記溶液または前記湿潤フィルムの前記他面側の温度を調節する他面温調装置を備えることを特徴とする請求項34または35記載の固体電解質フィルムの製造設備。
【請求項37】
請求項1ないし32いずれか1項記載の固体電解質フィルムの製造方法により製造されたことを特徴とする固体電解質フィルム。
【請求項38】
請求項37記載の固体電解質フィルムと、
前記固体電解質フィルムの一方の面に密着して備えられ、外部から供給される水素原子含有物質から前記プロトンを発生するためのアノード電極と、
前記固体電解質フィルムの他方の面に密着して備えられ、前記固体電解質フィルムを通過した前記プロトン及び外部から供給される気体からなる水を合成するカソード電極と、
を有することを特徴とする燃料電池用電極膜複合体。
【請求項39】
請求項38記載の燃料電池用電極膜複合体と、
前記アノード電極に接触して備えられ、前記アノード電極及び前記カソード電極と外部との電子の受け渡しをする集電体を有することを特徴とする燃料電池。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−294430(P2007−294430A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−78689(P2007−78689)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]