説明

固定システム

本発明は、固定側(7)によって固定部(11)の自由側(19)に固定することができる少なくとも1つの粘着閉鎖部(9)からなり、固定部(11)のもう一方の機能側には少なくとも部分的に活性可能な活性物質(15)が設けられ、活性物質(15)が活性化されると、第三部分(1、3)の固定側(5)と連結構造を形成する固定システムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの粘着閉鎖部によって、一構成部品が数個の部分を組み合わせることによって形成される固定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
そのような固定システムにおいて、インタロック側の向かい側にある粘着閉鎖部の固定側と、その粘着閉鎖部を構成するもう一方の側との間において、信頼性のある連結構造を形成すべきであるという基本的な問題がある。このような連結構造を形成することはすべての場合において難しいか、又はそのシステムの構成要素(表面構造)が粘着閉鎖部の自己粘着性固定側を取り付けるのに適合していないとき、充分な信頼性を得ることができない。システム構成要素が発泡状構造か、織物の表面構造か、又は自己粘着性固定側を備えた粘着閉鎖部を接合するのに適していない表面構造であるとき、上記のような問題が起こる。
【0003】
従来技術によれば、これらの場合において、液状溶媒含有粘着剤または伸張可能な溶媒含有粘着剤が粘着閉鎖部および関連する部分の固定側に塗布され、ブラシをかけられ、その後、一定時間風乾された後、粘着閉鎖部が関連する部分の固定側に積層されるようにして連結構造が得られる。溶媒の蒸発のために、溶媒の中にニトリルゴムを含有する粘着剤の使用は極めて大きな問題を含んでいる。これらの固定システムは、少なくとも部分的には閉鎖された空間内でしばしば使用されるので、溶媒の蒸発によって、方向感覚の喪失に至るほどに、人体の健康に悪影響を与え、人体に対して危害を加えることになる。それゆえ、多くの場合において、保護手段を備えること、例えば、一定の休憩時間を設けるとか、強制的に換気するとか、又は人体に新鮮な空気を供給する装置を設けることなどが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに関して、本発明の目的は、上記従来技術の欠点を避けることができる有用な固定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は、請求項1に記載の特徴を有する本発明の固定システムによって達成される。
【0006】
従って、本発明の重要な特徴は、溶媒含有粘着剤によって粘着閉鎖部の固定側とそれが取り付けられる部分を接合する代わりに、活性化されて、粘着閉鎖部が連結されるシステム構成要素の固定側に対して連結構造を形成する活性物質を作用側に備えている中間要素として固定部が使用されることにある。その活性物質を活性化させて第三部分に固定部を連結することによって、第三部分の問題となる表面構造は、自己粘着性に仕上げられる粘着閉鎖部が固定部の自由側に接合されることによって取り付けられ、その結果、その連結構造には溶媒がないような状態となるシステム要素が形成される。
【0007】
固定部が活性物質を活性化させることによって固定される第三部分はキャリヤ部、例えば、車両または航空機の座席のクッション発泡状部とすることができる。この場合、固定部によってクッション発泡状部に連結される粘着閉鎖部は、例えば、座席カバーなどの係止要素として使用することができる。
【0008】
特に好ましい実施形態として、第三部分は有用な部分、特に、カバー、好ましくは、床または壁のカバーとすることができる。その有用な部分は固定側の向かい側に有用な表面を有している。
【0009】
特に好ましい方法として、この連結構造における固定システムは取り付けシステムとして使用することができる。カバーは有用な表面を形成するカーペットの表面と固定側を形成するカーペットの背面とを備えた少なくとも1つのカーペットまたはカーペットタイルである。そのようなカーペットまたはタイルのようなカバーの設置は一般的に閉鎖空間で行われるので、溶媒を使用せずに作業が行えるのであれば、特に価値がある。例えば、カーペットの背面に固定部を取り付けた後、その固定側は、一般に自己粘着性に仕上げられる粘着閉鎖部が固定部に接合され、その連結構造には溶媒がないような状態とされる。このようにして準備されるカーペット、カーペットタイルまたは壁タイルのようなカバー部は、ベースに係止された粘着閉鎖部とインタロックすることによって固定することができる。
【0010】
本発明の固定システムは、上記タイプのカバーに適しているだけでなく、いかなるタイプのカバー、例えば、車両または航空機の床保護マット、浴室のマット、トランクのマットなどのカバーに適している。
【0011】
好ましくは、固定部は、特に、プラスチックフィルムから形成され、少なくとも一方の側に活性物質を備えており、特に、その活性物質が被覆されている平らな物質とすることができる。
【0012】
特に好ましい実施形態において、活性物質は熱によって活性化されることができる。
【0013】
熱によって活性化することができる活性物質を、150℃未満の温度、好ましくは140℃未満の温度で充分に活性化できるならば、その処理は特に単純化できる。このように限定された温度範囲で処理できるならば、固定部または第三部分の背面が熱的劣化を起こす危険性が避けられるだけでなく、固定部の熱による積層は押圧することによって特に簡単な方法で実行することができる。これは実際の取り付け場所において困難なく実行することができる。しかし、第三部分には製造者によってあらかじめ固定部を機械的に取り付けることもできる。このように、取り付け部位を取り付けのために準備しておくことができる。
【0014】
ホットメルト粘着剤は活性物質として充分に適していることが分かった。それは、125℃以下の軟化点を有する2種類の熱可塑性物質を混合したものからなる。
【0015】
この目的に適した熱可塑性材料は、コポリアミド、ポリエチルビニルアセテート、ポリビニルアセテート、ポリオレフィン、ポリウレタン、またはコポリエステルからなるグループから選択することができる。
【0016】
活性物質は、また、合成ゴムをベースとするホットメルト粘着剤とすることができる。しかし、その処理温度は170℃の範囲である。
【0017】
好ましくは、固定部としての平らな物質上の活性物質の付着量は、80ないし400g/m2、好ましくは、約200g/m2である。
【0018】
固定部が2つのフィルム状物またはストリップ状物からなり、第一のフィルムには第二のフィルムによって被覆された活性物質が設けられ、その第二のフィルムは活性物質を保護し且つ活性物質を露出するために取り外すことができるようなものであれば、取り扱いが特に簡単で便利である。
【0019】
本発明の特徴は、また、本発明の固定システムを使用してカバーを取り付けるための方法にある。その方法は請求項14に記載の特徴を備えている。本発明の固定システムの構成部品であるキットは、少なくとも請求項16に記載の特徴を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の固定システムを説明するための概略図であり、その構成部品は互いに一定の距離を隔てているが、誇張して大きく描かれている。また、分かりやすくするために単純化されており、実物とは異なる。
【図2】図2は、取り付けシステムに適用した場合の本発明の固定システムの構成部品の概略破断断面図であり、その構成部品は互いに一定の距離を隔てているが、誇張して大きく描かれている。
【図3】図3は、本発明の固定システムの固定部の概略破断縦断面図であり、厚さは拡大して描かれている。
【図4】図4は、本発明の固定システムのマイクロ粘着閉鎖部の一部の概略拡大斜視図である。
【図5】図5は、固定システムの構成部品を挿入した袋の概略透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、乗客の座席のクッション発泡状部(例えば、ウレタン発泡体)8が、粘着閉鎖部9のサポート部として使用されるシステムの第三部分を形成する本発明の一実施例を示す。クッション発泡状部8に取り付けられる粘着閉鎖部9は一方の側に固定側として使用されるキャリヤ7を備え、他方の側にインタロック要素21(すべての対象物に番号は付されていない)を備えている。インタロック要素21は別のシステム構成要素、例えば、座席カバー10のインタロック要素22(すべての対象物に番号は付されていない)とインタロックすることができる。
【0022】
クッション発泡状部8の表面構造のために、粘着閉鎖部9のキャリヤ7に対して自己粘着性とされる固定側は、溶媒なしでは粘着閉鎖部9に容易に接合することはできない。それゆえ、本発明に従って、クッション発泡状部8の固定側6に条件がつけられる。これは、中間要素としての役割を果たし、活性可能な活性物質15を備えた固定部11によって成し遂げられる。活性物質15が活性化されると、クッション発泡状部8の固定側6と連結する。活性側の反対側にある固定部11の自由側19(すべての外形線は示されていない)は、粘着閉鎖部9を溶媒なしで接合することを可能にする。以下に詳細に記載されるように、好ましい実施形態として熱の作用下で起こる活性物質15の活性化によって第三部分としてのクッション発泡状部8への固定部11の取り付けは、クッション発泡状部8の固定側6に条件がつけられ、粘着閉鎖部9は溶媒なしで取り付けることができる。
【0023】
図2は、拡大概略断面図であり、フロアカーペットの形状の第三部分を形成するカバー部の断面を示し、その有用な表面には、連結層3から伸びている一般的なパイル要素1を有している。有用な表面の反対側にあるカーペットの背面5はループなし材料で形成されている。カーペットの構造に、一定の剛性、方向の安定性および切断強さを付与する材料はこの目的のために使用することができる。これは、折り目の粗いガーゼ、滑らかなニット、または、いわゆる不織布材料とすることができる。カーペットの背面5と粘着閉鎖部9のキャリヤ7の間には、図2に示すように、カーペットの背面5と粘着閉鎖部9のキャリヤ7から一定の距離にある固定部11が位置している。固定部11には、その処理状態において、図3で示す保護フィルム13が貼着されているが、図2ではすでに取り外されている。図3に示すように、固定部11は、活性物質15のキャリヤを形成し、図示例ではポリエステルの耐熱プラスチックフィルム17である平らな物質のストリップ状ウェブを形成する。図3は活性物質15を有する耐熱プラスチックフィルム17から部分的に保護フィルム13を取り外した状態を示している。
【0024】
図2においては、固定部11の耐熱プラスチックフィルム17の自由側19が、粘着閉鎖部9のキャリヤ7から一定の距離を隔てている状態を示している。すなわち、図2は、粘着閉鎖部9とカーペットの背面5が結合される前の状態を示している。この結合は、活性物質15を加熱して活性化し、固定部11とカーペットの背面5が溶媒なしで連結されるように、固定部11とカーペットの背面5を互いに押圧することによって達成される。この目的のために、活性物質15はいわゆるホットメルト粘着剤とされ、システム構成部品に対して熱による悪影響を与えないように、適切な温度に加熱することによって活性化されるように、ホットメルト粘着剤の成分が選択される。150℃未満の温度で処理できる適切な活性物質は熱可塑性プラスチックの混合物であり、特に、125℃以下の軟化点を有する熱可塑性プラスチックの混合物が適切である。加熱した工具または金型で固定部11をカーペットの背面5に押圧することによって、そのような混合物からなる活性物質15を活性化させることができる。その工具等の温度は約150℃とされる。これは、押圧動作によって固定部11とカーペットの背面5が連結されることを意味している。これは実際の取り付け場所において困難なく実行できる。
【0025】
これら混合物質として採用可能な熱可塑性プラスチックは、例えば、コポリアミド、ポリエチルビニルアセテート、ポリビニルアセテート、ポリオレフィン、ポリウレタン、またはコポリエステルである。
【0026】
ホットメルト粘着剤は合成ゴムをベースとすることができ、比較的高い処理温度を予定しなければならない。
【0027】
固定部11の耐熱プラスチックフィルム17に対するホットメルト粘着剤の付着量は、80ないし400g/m2の範囲が好ましく、被覆によって200g/m2付着させるのが好ましい。
【0028】
カーペットの背面5に固定された固定部11は、その自由側19をキャリヤ7について一般的な方法で自己粘着性に仕上げられる粘着閉鎖部9へ接合することが可能になる。図2において、ベース、例えば、床などに係止された他の粘着閉鎖部に連結するために、粘着閉鎖部は、ループ21の形状の粘着要素を有している。そのような粘着閉鎖部9による粘着閉鎖機構を形成するために、ベース側または床側の粘着閉鎖部は、マイクロ粘着閉鎖部のような数種類からなる粘着閉鎖部とすることができる。図4はその実施例であり、番号23で示される。マイクロ粘着閉鎖部は、例えば、独国特許発明第198 28 856 C1号明細書に記載された方法で製造することができ、ポリオレフィンまたはポリアミド混合物から形成されるフィルム状キャリヤ25を有しており、図4においてすべての柄の部分27に番号は付けられていない。柄27の厚い端部はマッシュルーム形状または板状の頭部29を形成する。すべての頭部29に番号は付けられていない。頭部29は粘着閉鎖部9のループ21と脱着可能なインタロック係合を形成する。フィルム状キャリヤ25に設けられる柄27の充填密度は粘着閉鎖部9に設けられる粘着要素の機械的構造および構造の細かさによる。ここに示したループ21の代わりに、他のタイプの構造、例えば、ベース側粘着閉鎖部23に設けられているようなマッシュルーム形状または板状の頭部に類似した構造のものとすることができることは言うまでもない。構造の細かさに応じて、この構造における充填密度は数百粘着要素/cm2とすることができる。フィルム状キャリヤ25の厚さはおよそ0.5mmとすることができる。他の充填密度および/又はフィルム状キャリヤ25の厚さは、もちろん事情に応じて採用することができる。
【0029】
ベース側粘着閉鎖部23および他の粘着閉鎖部9への粘着要素の異なる配置を選択することによって、カバー部が再取り付けされる場合に、ベース側粘着閉鎖部23が同時に持ち上げられることなく、持ち上げが可能なように粘着作用を実行できる。これは、残っているベース側粘着閉鎖部23に再取り付けすることを可能にする。
【0030】
特に高い粘着作用が希望されるとき、例えば、再取り付けが選択されないならば、頭部29の上に粘着剤の小滴31(すべての対象物に番号は付されていない)が、例えば、塗布または滴下によって付着される。その結果、粘着閉鎖部9との完全なインタロック係合の後に付加的な接合が達成される。その粘着剤は、例えば、アクリレートベースの粘着剤とすることができる。
【0031】
図示例による粘着閉鎖部9および23の粘着要素の構造の代わりに、独国特許発明第103 25 372 C1号明細書に開示された構造とすることができる。すなわち、柄の自由端から伸びている個々の繊維から形成される粘着要素には、インタロック頭部が形成されていない。この特許公報に記載されているように、その連結構造において、数千の柄をキャリヤ表面の1cm2当たりに設け、好ましくは柄1本について約500の繊維とすることができる。個々の柄および繊維を構成するプラスチック材料は、特に、長い分子鎖および良好な配向性を備えたプラスチックとすることができる。
【0032】
図5は、袋33内に本発明の固定システムの主構成部品を有する市販キットの概略透視図である。袋33は、容易に開放可能な閉鎖ストリップ35を備えた一般的なプラスチックの袋である。袋33内において、ベース側粘着閉鎖部23はスプール37および第二スプール39に巻き取られ、カバー部に割り当てられた粘着閉鎖部9は第三スプール41に巻き取られ、活性物質15を支える耐熱プラスチックフィルム17である固定部11には、初期状態において、脱着可能な保護フィルム13が被覆されている。
【0033】
図示例の固定システムは難燃性の閉鎖構造とすることができる。燃えにくい材料からなる粘着閉鎖部9の全部又はその構成部品及びその燃えにくい材料は、被覆として粘着閉鎖部9に付着することができる活性消失媒体とすることができるし、また、活性消失物質を含有することができる。以下のグループの物質から材料を選択することが特に好都合であることが分かった。
【0034】
リン酸アンモニウム(AP)
ポリリン酸アンモニウム(APP)
トリヒドロキシドアルミニウム(ATH)
水酸化マグネシウム(MDH)
リン酸レゾルシノール ビス−ジフェニル(PDP)
赤リン(RP)
リン酸トリ−n−ブチル(TBP)
リン酸トリクレジル(TCP)
リン酸トリフェニル(TPP)
メラミン
同様に、難燃剤として作用する、珪酸塩またはグラファイトのようなナノ粒子は粘着閉鎖部9のキャリヤストリップに組み込むことができる。粘着閉鎖部9へのナノ粒子の導入とともに窒素ガスを封入することによって、不活性ガスの使用による活性消失媒体を得ることが可能になる。
【符号の説明】
【0035】
1 パイル要素
3 連結層
5 カーペットの背面
6 固定側
7 キャリヤ
8 クッション発泡状部
9 粘着閉鎖部
10 座席カバー
11 固定部
13 保護フィルム
15 活性物質
17 耐熱プラスチックフィルム
19 自由側
21 インタロック要素(ループ)
22 インタロック要素
23 マイクロ粘着閉鎖部
25 フィルム状キャリヤ
27 柄
29 頭部
31 小滴
33 袋
35 閉鎖ストリップ
37 スプール
39 第二スプール
41 第三スプール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部(11)の自由側(19)において固定側(7)と固定することができる少なくとも1つの粘着閉鎖部(9)からなり、固定部(11)のもう一方の活性側には少なくとも部分的に活性可能な活性物質(15)が設けられ、活性物質(15)が活性化されると、第三部分(1、3、8)の固定側(5、6)と連結構造を形成する固定システム。
【請求項2】
第三部分はキャリヤ部であり、特に、車両または航空機の座席のクッション発泡状部(8)であることを特徴とする請求項1記載の固定システム。
【請求項3】
第三部分は有用な部分であり、特に、カバー(1、3、5)であり、好ましくは、床または壁のカバーであり、有用な部分は固定側(5)の向かい側に有用な表面(1、3)を有していることを特徴とする請求項1記載の固定システム。
【請求項4】
カバーは、有用な表面を形成するカーペット側(1)および固定側(5)を形成するカーペットの背面を備えた少なくとも1つのカーペット(1、3、5)またはカーペットタイルであることを特徴とする請求項3記載の固定システム。
【請求項5】
固定部(11)は、特にプラスチックフィルム(17)から形成され且つ少なくとも一方の側に活性物質(15)が特に被覆によって設けられている、平らな物質であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の固定システム。
【請求項6】
活性物質(15)は熱によって活性化されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の固定システム。
【請求項7】
150℃未満の温度、好ましくは140℃未満の温度に加熱することによって活性化することができる活性物質(15)が存在することを特徴とする請求項6記載の固定システム。
【請求項8】
活性物質(15)は2つの熱可塑性物質の混合物からなり、その混合物は125℃以下の軟化点を有することを特徴とする請求項7記載の固定システム。
【請求項9】
熱可塑性物質は、コポリアミド、ポリエチルビニルアセテート、ポリビニルアセテート、ポリオレフィン、ポリウレタン、またはコポリエステルからなるグループから選択されることを特徴とする請求項8記載の固定システム。
【請求項10】
活性物質は、合成ゴムをベースとするホットメルト粘着剤であることを特徴とする請求項7記載の固定システム。
【請求項11】
平らな物質(17)上の活性物質(15)は、80ないし400g/m2の付着量、好ましくは、約200g/m2の付着量で付着されることを特徴とする請求項5ないし10のいずれか1項に記載の固定システム。
【請求項12】
活性物質(15)が被覆される平らな物質(17)は、活性物質(15)を活性化させる温度範囲において熱的に安定であることを特徴とする請求項11記載の固定システム。
【請求項13】
活性物質(15)が設けられる固定部(11)には、活性物質(15)を保護し且つ活性物質(15)を露出させるために取り外すことができるフィルム(13)が被覆されていることを特徴とする請求項5ないし12のいずれか1項に記載の固定システム。
【請求項14】
請求項3ないし13のいずれか1項に記載の固定システムを使用してカバーを取り付ける方法であって、
粘着要素がその頂部に設けられるように、ベース、特に、床に少なくとも1つの粘着閉鎖部(23)を係止する工程と、
カバー(1、3、5)の固定側(5)に露出した活性物質(15)を有する側を備えた固定部(11)を押圧し、活性化した活性物質(15)によってカバー(1、3、5)の固定側(5)に固定部(11)を連結するために加熱する工程と、
粘着閉鎖要素(21)が露出されるように固定部(11)の自由側(19)に粘着閉鎖部(9)を固定する工程と、
ベース、特に、床にカバー(1、3、5)を固定するために粘着閉鎖部(23、9)の2種類の粘着要素を連結する工程と
を有するカバーの取り付け方法。
【請求項15】
活性物質(15)の活性化と、カバー(1、3、5)の固定側(5)への固定部(11)の押圧とは、特に、固定部(11)がカバー(1、3、5)の固定側(5)へ押圧されるように、移動可能な加熱した押圧部によって行われることを特徴とする請求項14記載のカバーの取り付け方法。
【請求項16】
請求項3ないし13のいずれか1項に記載の固定システムのシステム構成部品を有するキットであって、
少なくとも、
使用のために開放することができる閉鎖した袋(33)と、
一方の側に活性物質(15)が付着されて脱着可能な保護フィルム(13)が貼着された固定部(11)が巻き付けられる、袋(33)内に位置する第一スプール(41)と、 第一の種類の粘着閉鎖部(9)が巻き付けられる、袋(33)内に位置する第二スプール(39)と、
第二の種類の粘着閉鎖部(23)が巻き付けられる、袋(33)内に位置する第三スプール(37)と
を有するキット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2010−521200(P2010−521200A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553026(P2009−553026)
【出願日】平成20年2月9日(2008.2.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001001
【国際公開番号】WO2008/110238
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(500009857)ゴットリープ ビンダー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンデイトゲゼルシャフト (22)
【Fターム(参考)】