説明

固定ネジを位置合わせするための器具

本発明は、固定ネジの軸部を位置決めするための器具(10,100)に関する。器具(10,100)は、大腿髄内装置を逆方向に取り付けること及び脛骨髄内装置を順方向に取り付けることに適用可能とされる。器具(10,100)は、X線透過性を有するフレーム部(14,120)及び取付部(12,110)を備えた穿孔用ジグ(11,105)を含んでいる。取付部812,110)は、髄内装置(204)に接続するように適合されている。フレーム部(14,120)は、固定ネジ(210)の軸部を位置決めするために少なくとも1つの開口部(18,22,24,25,28,29,126,137,337)を有している。穿孔用ジグ(11,105)は、髄内装置(204)に対して相対的に長手方向又は回転方向で開口部(18,22,24,25,28,29,126,137,337)を位置決めするように調整可能とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2005年2月22日に出願された米国特許仮出願第60/655,100号明細書に基づく優先権を主張している。
[連邦支援の研究又は開発に関する記述]
連邦支援の研究又は開発は、本発明に適用されていない。
[付属書類]
付属書類は、本願に添付されていない。
【0002】
本発明は、一般に髄内装置に関する。より詳しくは、本発明は、髄内装置に関する固定ネジを位置合わせする(target)ための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
固定ネジは、髄内ネイルの取付を補助するために利用される場合がある。固定ネジを利用するための3つの主な理由が存在する。第1に、固定ネジは髄内ネイルの経路に方向付けるために利用される。短い上端骨折(proximal fracture)や下端骨折(distal fracture)を伴う骨幹端骨折のネイリング(nailing)は、前頭面や矢状断面の不整合の増加と関連する場合がある。一例として、不整合は正しくない入口位置(entry site)の結果である場合がある。固定ネジは、ネイルの経路に方向付け、このような不整合を正すために利用される。
【0004】
第2に、固定ネジは髄内ネイルを安定化するために利用される。不安定性は、インプラントと骨髄腔(medullary cavity)との相違によって生じる。この相違が重大である場合には、髄内ネイルは、骨幹端の表層に接触せず、インターロックネジに沿って並進移動する。固定ネジは、骨幹端の骨髄腔の幅を機能的に低減し、且つ移動することを防止するために戦略的な位置(strategic location)に載置される。
【0005】
第3に、固定ネジは、変形を正すために利用される。言い換えれば、固定ネジは、髄内ネイルの経路に方向付け、骨の変形を正すために骨幹端領域に載置される。
【0006】
現在、外科医は、手作業による技法(free-hand technique)や固定ネジの取付のための金属製のジグを利用している。手作業による技法は、外科医が固定ネジを位置決めするために効果的な案内をすることができない場合に誤りやすい。金属製のジグは、外科医によっては挿入前に固定ネジの位置を確認しないので望ましくない。金属製ジグは、X線装置及び画像処理装置と干渉し、これにより取付前に固定ネジの位置を確認することができなくする。
【0007】
さらに、固定ネジは、骨折片(fracture fragment)を位置合わせするか、又は安定化するために利用される場合がある。しかしながら、髄内ネイルをインターロックするか、又は固定ネジを載置する前に、骨折片を正しく載置することが困難な場合がある。一般的には外科医が処置を実施する際に、第2の外科医又は看護士が骨折片を位置決めする補助をするために必要とされる。人員を増加させることは、処置の費用と処置を実施するために必要な総時間とを増加させることになる。さらに、大部分の手術室の大きさが限られているので、人員を増加させることは、手術室を混雑させ、手術の効率を低減することとなる。
【0008】
器具が固定ネジの正確な位置に案内されるか、又は位置決めされることが、本発明に属する技術分野においては依然として必要とされる。挿入する前に固定ネジの位置を確認するために利用可能な放射性透過性を有する器具が、本発明に属する技術分野においては依然として必要とされる。最後に、骨折片を適切に位置合わせする際に、単独の外科医を補助する装置が、本発明に属する技術分野においては依然として必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記内容を考慮して、本発明が考案された。本発明は、固定ネジの軸部を位置決めするための器具である。器具は、大腿髄内装置を逆方向に取り付けること及び脛骨髄内装置を順方向に取り付けることに適用可能である。器具は、フレーム部及び取付部を有している。器具は、1つ以上の固定ネジの軸部を位置決めするために、少なくとも1つの開口部を有している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様では、器具は、1つ以上の固定ネジを事前に選定された位置に位置決めするために、髄内装置に対して相対的に調整可能とされる。器具の調整は、フレーム部又は取付部を調整することによって実現される。さらに、器具は、1つ以上の固定ネジを事前に選択された位置に位置決めするために、髄内装置に対して相対的に回転可能とされる。
【0011】
本発明の他の態様では、器具の少なくとも一部がX線透過性を有している。例えば、フレーム部及び/又は取付部がX線透過性を有している。これによって、利用者は挿入前に固定ネジの位置を確認することができる。
【0012】
本発明のさらなる他の態様では、器具は、骨折片の位置合わせ及び安定化をするために骨折片調整装置を含んでいる。骨折片調整装置(fracture alignment device)は、骨折片を適切に位置合わせし載置する際に単独の外科医を補助する。
【0013】
本発明は、従来の装置及び手法を越えた幾つかの利点を有している。第1に、本発明は、外科医が髄内ネイル及びロックネジに関して固定ネジを正確に載置することができるという特徴を有している。第2に、器具は、外科医又は他の利用者が固定ネジが挿入前に適切に位置していることを確認することができるという特徴を有している。第3に、器具は、外科医が正確に位置合わせするために骨片を操作し載置することができるという特徴を有している。
【0014】
従って、上記目的及び利点を理解しやすくするために簡潔に言えば、本発明は固定ネジの軸部を位置決めするための器具である。器具は、X線透過性を有するフレーム部及び取付部を備えた穿孔用ジグを含んでいる。取付部は髄内装置に接続するように適合されており、フレーム部は固定ネジの軸部を位置決めするために少なくとも1つの開口部を有している。穿孔用ジグは、髄内装置に対して相対的に長手方向で開口部を位置決めするように調整可能とされる。第1の実施例では、取付部が調整可能とされ、第2の実施例では、フレーム部が調整可能とされる。
【0015】
さらに簡潔に言えば、本発明は、固定ネジの軸部を位置決めするための器具である。器具は、フレーム部、該フレーム部に機能的に接続された取付部、前記フレーム部に取り外し可能に取り付けられた案内部材、及び該案内部材に滑動可能に接続されたカートリッジを含んでいる。カートリッジは、固定ネジの軸部を位置決めするために少なくとも1つの開口部を有している。カートリッジは、固定ネジの軸部を選択するために、案内部材に対して相対的に移動可能とされる。
【0016】
さらに簡潔に言えば、本発明は、固定ネジの軸部を位置決めするための穿孔用ジグ組立体である。穿孔用ジグ組立体は、ドロップ、該ドロップに取り外し可能に取り付けられ、且つ髄内装置に機能的に接続された穿孔用ガイド、及び固定ネジ用カートリッジを含んでいる。固定ネジ用取付具は一組のトラックを有しており、固定ネジ用カートリッジは一組のトラックに滑動可能に接続されている。固定ネジ用カートリッジは、外部ドリルスリーブを受容するように適合された少なくとも1つの開口部を有している。固定ネジ用カートリッジは、固定ネジの軸部のために選択された位置に開口部を位置決めするために、一組のトラックに沿って調整可能である。
【0017】
本発明のさらなる特徴、実施態様、及び利点は、本発明の様々な実施例の構造及び操作と同様に、添付図面を参照した上で以下に詳細に説明されている。
【0018】
明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付図面は、発明の詳細な説明と共に本発明の実施例を説明し、さらには本発明の技術的思想を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
添付する図面において、類似する参照符号は類似する構成要素を示している。図1は、固定ネジの軸部を位置決めするための器具10又は穿孔用ガイド組立体を表わす。器具10は、髄内装置(intramedullary device)を大腿骨内部に逆方向に取り付けること(retrograde installation)、又は髄内装置を脛骨内部に順方向に取り付けること(antegrade installation)に適用することができる。器具10は、X線透過性のフレーム部14及び取付部12を有している穿孔用ジグ11を含んでいる。取付部12は穿孔用ガイドとも呼称されている。フレーム部14はドロップとも呼称されている。フレーム部14は、プラスチック材料、複合材料、又は他のX線透過性材料から成る。図1に示す実施例では、取付部12は、フレーム部14と一体とされている。しかしながら、取付部12及びフレーム部14が別部材であるが共に結合可能とされる構成であっても良いことは当業者にとって言うまでもない。取付部12は、例えばトライアルやネイルのような髄内装置204(図4に最も明確に表わされる)、整復ツール(reduction tool)、又は目打ち(awl)に接続するように適合されている。図示される実施例では、胴部16は取付部12に接続されており、胴部16は第1の端部17で髄内装置に接続されている。胴部16は中空であり、固定具(図示しない)は髄内装置を取付部12に固定するために固定用穴50に挿通されている。取付部12は、フレーム部14から略垂直方向に延在している頚部13を有している。
【0020】
フレーム部14は、第1の脚部42及び第2の脚部44を有している。図1に示す実施例では、第2の脚部44は、第1の脚部42に対して所定角度で延在している。第1の突起46は第1の脚部42から延在しており、第2の突起48は第2の脚部44から延在している。図1に示す実施例では、第2の突起48は第1の突起46に対して平行とされる。
【0021】
フレーム部14は、固定ネジの軸部を位置決めするために穴又は開口部も有している。図1に示す実施例では、フレーム部14は第1の固定ネジ用穴18、第2の固定ネジ用穴22、第3の固定ネジ用穴24、第4の固定ネジ用穴25、第5の固定ネジ用穴28、及び第6の固定ネジ用穴29を有している。6本の固定ネジが表わされているが、固定ネジ用穴を6本よりも多く又は少なく設けることができることは当業者にとって言うまでもない。第1の固定ネジ用穴18及び第2の固定ネジ用穴22は第1の突起46内に位置しており、第3の固定ネジ用穴24及び第4の固定ネジ用穴25は第2の突起48内に位置している。第5の固定ネジ用穴28は第1の脚部42内に位置しており、第6の固定ネジ用穴29は第2の脚部44内に位置している。
【0022】
幾つかの実施例では、フレーム部14は、髄内装置を骨にロックするために、ネジの軸部を位置決めするように利用可能なネイル用標的穴(nail targeting hole)も含んでいる。図1に示す実施例では、フレーム部14は第1のネイル用標的穴20、第2のネイル用標的穴23、第3のネイル用標的穴26、及び第4のネイル用標的穴27を有している。4つのネイル用標的穴が表わされているが、ネイル用標的穴を4つよりも多く又は少なく設けることができることは当業者にとって言うまでもない。第1のネイル用標的穴20は第1の突起46内に位置しており、第4のネイル用標的穴27は第2の突起48内に位置している。第2のネイル用標的穴23は第1の脚部42内に位置しており、ネイル用標的穴26は第2の脚部44内に位置している。
【0023】
フレーム部14又は取付部12は、固定ネジの軸部を位置決めするために髄内装置に対して相対的に長手方向で調整可能とされる。言い換えれば、フレーム部14又は取付部12は、固定ネジの軸部を位置決めするために髄内装置の仮想軸線に沿って長手方向で調整可能とされる。例えば胴部16は、取付部12の調整を考慮して異なる長さで利用可能とされるか、又は伸展可能とされる。胴部16が異なる長さで利用可能とされる場合には、胴部を取り外し、最初の胴部とは異なる長さを有する次の胴部に交換することができる。代替的に、胴部16は、髄内装置に対して相対的にフレーム部14を移動させるために伸展又は折り畳み可能とされる。このようにして、固定ネジの軸部を髄内装置に対して相対的に位置決めするための穴又は開口部の位置は調整可能とされる。他の例として、頚部13は、固定ネジの軸部の相対位置を調整するために異なる長さで利用可能とされるか、又は伸展可能とされる。
【0024】
器具10は、任意に骨折片調整装置30を含んでいる場合がある。骨折片調整装置30は、骨片を回転及び/又は並進移動させるために、フレーム部14と協働して利用される。図1に示す実施例では、3つの骨折片調整装置31,32,34が存在するが、骨折片調整装置を3つよりも多く又は少なく設けることができることは当業者にとって言うまでもない。各骨折片調整装置31,32,34は穿孔用ジグ11に機能的に接続されている。図1に示す実施例では、各骨折片調整装置31,32,34は穿孔用ジグ11と螺合している。従って、穿孔用ジグ11は、第1の取付穴36、第2の取付穴38、及び第3の取付穴40を含んでいる。各骨折片調整装置31,32,34は各取付穴36,38,40に対応する。各骨折片調整装置31,32,34は、胴部16に対して相対的な所定の角度を有しているか、又は外科医が穿孔用ジグ11に対して相対的に選定可能なように旋回可能とされる。
【0025】
図2〜図18は、器具の第2の実施例を表わしている。該器具は参照符号100によって示されている。器具100は、特にトライアルやネイルのような髄内装置204に対して相対的に固定ネジ210の軸部を位置決めするために利用される。器具100は、髄内装置204を骨にロックするために利用されるネジの軸部を位置決めするためにも利用可能とされる。
【0026】
器具又は穿孔用ガイド組立体100は、フレーム部120、取付部110、案内部材(pilot member)130、及びカートリッジ136を含んでいる。器具100は、骨折片調整装置140も有している場合がある。図示される実施例では、取付部110はフレーム部120に取り外し可能に取り付けられている。しかしながら、取付部110及びフレーム部120を一体的に形成可能なことは当業者にとって言うまでもない。取付部110及びフレーム部120が共に結合されている場合、この組み合わせは穿孔用ジグ105と呼称される(図5に最も良く表わされている)。さらに、取付部110は穿孔用ガイド又は単純にガイドと呼称され、フレーム部120はドロップ又は基部と呼称される。
【0027】
図3はフレーム部120を表わす。フレーム部120は、プラスチック材料、複合材料、又は他のX線透過性材料から成る。フレーム部120は、第1の脚部121及び第2の脚部123を有している。図3に示す実施例では、第2の脚部123及び第1の脚部121は、弧状であり、連続的な湾曲部を形成する。さらに、各脚部121,123は、間隙を付加し重量を低減するためにスカロップ状の部分(scalloped portion)又は切欠部128を含んでいる場合がある。第1の突起125は第1の脚部121から延在しており、第2の突起127は第2の脚部123から延在している。図3に示す実施例では、第2の突起127は第1の突起125に対して平行とされる。
【0028】
フレーム部120は、案内部材130を取り付けるために少なくとも1つのC字状溝122を含んでいる。図示される実施例では、各突起125,127はC字状溝122を含んでいる。幾つかの実施例では、付加的なC字状溝122が脚部121,123の上、又は第1の脚部121が第2の脚部123に交わる位置に位置している。
【0029】
幾つかの実施例では、フレーム部120は、骨折片調整装置140を受容するために少なくとも1つの取付穴124を含んでいる。図3に示す実施例では、フレーム部120は、各脚部121,123の各端部に位置している第3の突起150及び第4の突起152を含んでいる。第3の突起150及び第4の突起152は、それぞれ取付穴124を含んでいる。
【0030】
フレーム部120は、固定ネジの軸部を位置決めするために1つ以上の穴又は開口部を含んでいる。一例として、図3に示す実施例には、固定ネジ用位置決め穴126が含まれている。固定ネジ用位置決め穴126のうち1つは各脚部121,123に位置している。フレーム部120は、ネジの軸部を受容し髄内装置を骨にロックするために利用可能なネイル用標的穴180も含んでいる。図3に示す実施例では、フレーム部120が2つのネイル用標的穴180を有している。図3には、2つのネイル用標的穴が表わされるが、ネイル用標的穴を2つよりも多く又は少なく設けることができることは当業者にとって言うまでもない。一例として、固定ネジ用位置決め穴126及びネイル用標的穴180は、典型的な外部ドリルスリーブ206(図6に最も良く表わされる)を受け入れ可能な大きさとされる。図3に示す実施例では、固定ネジ用位置決め穴126及びネイル用標的穴180の直径は約10.5ミリメートルである。
【0031】
図4は、取付部110を表わす。取付部110は、例えばトライアルやネイルのような髄内装置204又は整復ツールに接続するように適合されている。ボルト又は他の固定具202は、髄内装置204を取付部110に接続するために利用される。取付部110は、頚部117及び胴部118を含んでいる。図示される実施例では、胴部118は取付部110に一体化された部分であるが、胴部が独立した構成部品であっても良いことは当業者にとって言うまでもない。胴部118は、第1の端部119で髄内装置204に接続している。取付部110は、第1のピン112、第2のピン114、及び第3のピン116も含んでいる。ピン112,114,116は取付部110をフレーム部120に対して位置合せし接続するために利用される。図示される実施例には、前記ピンが表わされているが、他のタイプのコネクタや固定具を利用可能なことは当業者にとって言うまでもない。
【0032】
取付部110は、高剛性な材料から作られる。例えば、取付部110はプラスチック材料又は例えばステンレス鋼、アルミニウムやチタニウムのような任意の医療グレード(medical grade)の金属から作られる。幾つかの実施例では、取付部110の少なくとも一部がX線透過性を有するように、取付部110の一部が金属であっても、残りの部分はプラスチック材料である。一例として、頚部117はプラスチック材料から作られ、胴部118は金属から成る場合がある。
【0033】
図5は、取付部110及びフレーム部120を表わしている。上述のように、取付部110は取り外し可能にフレーム部120に取り付けられている。取付部110をフレーム部120に組み付けることによって、穿孔用ジグ105が形成される。フレーム部120は、各ピン112,114,116を受容するためにピン用穴154,156,158を含んでいる。言い換えれば、第1のピン用穴154は第1のピン112に対応し、第2のピン用穴156は第2のピン114に対応し、第3のピン用穴158は第3のピン116に対応する。図5に示す実施例では、第2のピン114及び第3のピン116は取付部110をフレーム部120と位置合せするために利用され、第1のピン112はロックピンであり、ロック機構(図示しない)は第1のピン用穴154内に載置された場合に第1のピン112を捕捉する。取付部110のピン112,114,116は、取付部110の底面111がフレーム部120の頂面129に接触するまで各ピン用穴154,156,158内に滑入する。底面111が頂面129に接近した場合には、前記ロック機構が係合することによって第1のピン112が捕捉される。
【0034】
任意に、フレーム部120は1つ以上の凹所160を含んでいる場合がある。図5に示す実施例では、凹所160は、取付部110がフレーム部120に取り付けられた位置の近傍に設けられているが、他の位置であっても良い。凹所160は空隙(clearance)をさらに形成し、これによりフレーム部120全体の重量が低減され、場合によっては外科医が手を休める場所にもなる。
【0035】
図6は、固定ネジ取付具とも呼称される案内部材130を表わしている。図示される実施例では、案内部材130は取り外し可能にフレーム部120に取り付けられている。しかしながら、案内部材130はフレーム部120の一部として一体的に形成されている場合もある。案内部材130は、例えばプラスチック材料、複合材料やX線透過性を有する他の材料から成る。案内部材130は、カートリッジ136を受容するように適合されている。カートリッジ136は、固定ネジ用カートリッジとも呼称されている。カートリッジ136は、プラスチック材料、複合材料やX線透過性を有する他の材料から成る。
【0036】
カートリッジ136は、髄内装置204の仮想長手軸線に対して平行な長手軸線方向で移動又は滑動する。カートリッジ136は、固定ネジの軸部を位置決めするために少なくとも1つの穴又は開口部を含んでいる。図9及び図10に示す実施例では、前記カートリッジは2つの位置決め穴137を有している。しかしながら、図11に示す実施例では、前記カートリッジは唯一の開口部337を有している。カートリッジ136を案内部材130内で移動させることによって、固定ネジの軸部は髄内装置204に対して相対的に位置決めされる。図示される実施例では、案内部材130はトラック132を有し、カートリッジ136はトラック132に沿って滑動する。トラック132は、中央リブ193から離隔されたガイド部材192によって形成されている。図12に最も良く表わされるように、ガイド部材192は、カートリッジ136がトラック132に接近可能とするために開口部196を含んでいる場合がある。さらに、トラック132は戻り止め133を有している。戻り止め133は、中央リブ193に沿って等間隔で載置されている。カートリッジ136は、各側部にプランジャー138(図7及び図8に良く表わされている)を有している。プランジャー138は、前記カートリッジを所定位置に一時的に固定するために戻り止め133と協働する。このようにして、カートリッジ136は、トラック132に沿って滑動し、各プランジャー138が戻り止め133のうち1つの戻り止めと係合することによって所定位置に一時的に固定される。戻り止め133同士の間隔を制御することによって、カートリッジ136は事前に選択された多くの位置に位置合せすることができる。戻り止め133同士の間隔は、約2ミリメートル〜約10ミリメートルの範囲とされる。図6に示す実施例では、戻り止め133同士の間隔は約5ミリメートルである。
【0037】
図7〜図10は、カートリッジ136の第1の実施例を表わしている。図7及び図8に最も良く表わされるように、カートリッジ136はリップ139を含んでいる。リップ139は、案内部材130、特に第1の平面184と係合し(図12に最も良く表わされる)、トラック132の長手方向に対して直角方向においてカートリッジ136の移動を制限する。
【0038】
図9及び図10に最も良く表わされるように、カートリッジ136は位置決め穴137を含んでいる。位置決め穴137は、典型的な外部ドリルスリーブ206(図6に最も良く表わされる)を受け入れ可能な大きさとされる。図9及び図10に示す実施例では、位置決め穴の直径は約10.5ミリメートルとされる。
【0039】
位置決め穴137は所定距離で離間されている。位置決め穴同士の離間距離は、固定ネジの求められる効果に基づいた大きさとされる。例えば、固定ネジがネイル又は骨折片の経路に方向付けられるように利用される場合には、位置決め穴同士の離間距離は、固定ネジが骨髄腔の中心から僅かにオフセットされて挿入されるように選定される。従って、位置決め穴同士の離間距離は骨髄腔の幅に依存する。さらに、固定ネジがネイルの経路に方向付けられるように利用される場合には、固定ネジの穴のうち1つのみが選定されることもある。前記固定ネジの穴は、ネイル又は骨折片が向いていなければならない方向に従って選定される。一方、固定ネジが髄内ネイルの安定性を高めるために利用される場合には、穴同士の離間距離は、固定ネジが髄内ネイルに接した状態で載置されるように選定される。この場合には、穴同士の離間距離は髄内ネイルの直径に依存する。
【0040】
図9に示す実施例では、各位置決め穴の中心軸線は長さL1で離間されている。しかしながら、図10に示す第2の実施例では、位置決め穴の中心軸線はそれぞれ長さL2で離間されている。このように、各位置決め穴137の中心軸線は所定長さLで離間されている場合があり、所定長さLは約5ミリメートル〜約25ミリメートルの範囲である。図9に示す実施例では、長さL1は約5ミリメートルであり、図10に示す実施例では、長さL2は約18ミリメートルである。
【0041】
代替的に、位置決め穴137同士の離間距離はネイルの大きさの観点から定義される。例えば、各位置決め穴137の縁部同士の離隔距離は髄内ネイルの直径の観点から定義される。大部分の髄内ネイルは縮径されている。従って、離間距離は、近位部の直径、遠位部の直径、又は本体軸部の直径の観点から定義される場合がある。一例として、髄内ネイルの本体軸部の直径が13ミリメートルである場合に、離間距離は約13ミリメートル又はこれよりも僅かに大きな距離とされる。離間距離は、ネイルの許容誤差、固定ネジの許容誤差、若しくは寸法不良を考慮し、又はネイルが僅かに並進的に移動可能なように僅かに大きい場合がある。締り嵌めをするためにネイルよりも僅かに小さい離間距離を有していることが望ましい場合もある。一般的なネイルの大きさは、8.5ミリメートル、10ミリメートル、12ミリメートル、及び13ミリメートルである。器具100は、標的穴同士の間の離間距離がそれぞれ略同一とされるモジュール式カートリッジを含んでいる。従って、各モジュール式カートリッジは、一般的なネイルの大きさ(すなわち約8.5ミリメートル、約10ミリメートル、約12ミリメートル、約13ミリメートル又はこれらよりも僅かに大きい大きさ)に対応する各標的穴の縁部間に所定の離間距離を有している。
【0042】
図11は、参照符号300によって示されているカートリッジの第2の実施例を表わしている。カートリッジ300は、回転式ドラム310及び位置決め穴337を有している。回転式ドラム310はハンドル312も含んでいる場合がある。回転式ドラム310は中心点314を有している。位置決め穴337は固定距離Dで中心点314からオフセットされている。固定距離Dは、約1ミリメートル〜約15ミリメートルの範囲とされる。図11に示す実施例では、固定距離Dは約6ミリメートルとされる。回転式ドラム310によって、単一のカートリッジは位置決め穴337に多数の位置を提供することができる。利用者は、ハンドル312を利用することによって、位置決め穴337が選択された位置に到達するまで回転式ドラム310を回転させることができる。回転式ドラム310は、時計回り又は反時計回りに回転可能とされる。任意に、カートリッジ300は、マーキングM1,M2,M3,M4を含んでいる場合がある。マーキングM1,M2,M3,M4は、中心点314から位置決め穴317の中心までの水平距離(図11を参照)を明示する。代替的に、マーキングM1,M2,M3,M4は、中心点314から位置決め穴317の縁部までの水平距離(図11を参照)を明示する場合がある。
【0043】
図12及び図13は、案内部材130の第1の実施例を表わしている。一例として、第1の実施例は、大腿髄内装置を逆方向に取り付けるために利用される。案内部材130は、内側部分173及び外側部分174を有している。内側部分173及び外側部分174は、壁175,176,177,178によって形成されている。言い換えれば、案内部材130は、第1の壁175、第2の壁176、第3の壁177、及び第4の壁178を有している。第2の壁176は、第1の壁175に対して略平行とされる。図12に示す実施例では、第1の壁175及び第2の壁176の外側部分174は弧状とされる。第3の壁177及び第4の壁178は、互いに対して略平行とされ、第1の壁175及び第2の壁176に対して略垂直とされる。トラック132は、第1の壁175及び第2の壁176に沿って内側部分173上に位置している。上述のように、ガイド部材192は、カートリッジ136がトラック132に接近可能なように開口部196を含んでいる場合がある。
【0044】
案内部材130は、第1の外面182及び第1の平面184も含んでいる。第1の平面184は、第1の外面182からオフセットされている。このオフセットによって、カートリッジ136のリップ139に突起139が形成される。言い換えれば、リップ139は、第1の平面184に接触し、該第1の平面上で滑動する。案内部材130は、第2の外面186及び第2の平面188も含んでいる。幾つかの実施例では、案内部材130は、自身が倒置可能なように中心線190に関して対称とされる。
【0045】
案内部材130は第1の止め具134(stud)も含んでいる。第1の止め具134は、第3の壁177の外側部分174上に位置している。第1の止め具134は、フレーム部120のC字状溝122と結合するように適合されている。幾つかの実施例では、案内部材130は、第4の壁178の外側部分174上に位置している第2の止め具135も含んでいる。第2の止め具135は、案内部材130が倒置可能なように第1の止め具134と同一の大きさ及び形状とされる場合がある。代替的には、第2の止め具135は、第2の止め具134と異なる大きさ及び/又は形状とされる場合もある。
【0046】
図14及び図15は、案内部材130’の第2の実施例を表わしている。一例として、第2の実施例は、脛骨髄内装置を順方向に取り付けるために利用される。案内部材130’は、内側部分173’、外側部分174’、第1の壁175’、第2の壁176’、第3の壁177’、第4の壁178’、第1の外面182’、及び第1の平面184’を有している。第2の実施例は、第3の壁177’及び第4の壁178’が脛骨髄内装置の相対角度を調整するように傾斜されていることを除いて、第1の実施例に類似している。案内部材130’は、第1の止め具134’及び第2の止め具135’も含んでいる。
【0047】
図16は、骨折片調整装置140の詳細図である。骨折片調整装置140は、ハウジング142及びスクリュー軸144を含んでいる。ハウジング142は、例えば取付穴124に螺入することによってフレーム部120に螺合する延長部材146を含んでいる。幾つかの実施例では、ハウジング142は把持部148も含んでいる。スクリュー軸144は、ネジ部145及び先端部147を有している。一例として、ネジ部145の直径は約6.4ミリメートルである。図16に示す実施例では、先端部147は、八角形状であるが、他の形状であっても良い。先端部147は、外科医が先端部147を回転させるために利用することができる工具(図示しない)と接続するように適合されていることが重要である。ネジ部145はネジ穴170に螺入される(図17及び図18に最も良く表わされる)。従って、スクリュー軸144は回転時に軸部方向に移動する。
【0048】
図17及び図18は、骨折片調整装置140をさらに詳細に表わしている。骨折片調整装置140はボタン166を含んでいる。図17に最も良く表わされるように、ボタン166は重なり合って共に協働する。各ボタン166はネジ穴170及び逃げ穴172(clearance hole)を有している。バネ168は、ボタン166を隔てており、各ボタン166を径方向外方にハウジング142に向かって付勢するようにバネ力を作用させる。各ボタンはスロット又は溝163を有し、ハウジング142はピンホール164を含んでいる。ロックピン162は、ピンホール164内に載置され、スロット163内部に延伸しており、これにより各ボタン166の移動を制限する。第1の位置では、ネジ穴170は骨折片調整装置140のスクリュー軸144のネジ部145に係合する。利用者がボタン166を押した場合には、ボタン166は第2の位置に移動する。第2の位置では、ネジ穴170はスクリュー軸144との係合が解除される。さらに、逃げ穴172は、スクリュー軸144が容易にボタン166に対して相対的に移動可能なようにスクリュー軸144の近傍に位置している。従って、外科医は、スクリュー軸144全体が移動するようにボタン166を押し、その後ボタン166を解放し、ネジ穴170内部でスクリュー軸144を回転させることによって、スクリュー軸144を高精度で調整することができる。
【0049】
操作の第1の実施例に関しては、第1のステップは、近位脛骨片又は遠位大腿骨片を広げるステップである。第2のステップは、適切な胴部16を選定するステップである。このことは、胴部16にとって必要な長さを概算し、その長さを有する胴部を選定することによって達成される。第3のステップは、器具10を髄内装置204又は整復ツールに接続するステップである。このステップは、取付部12の胴部16を髄内装置204に取り付けることによって達成される。このことは、固定具202を胴部16と係合し、固定具202を髄内装置204と接続することによって為される。その後、髄内装置204は、まだ骨髄腔内に挿入されていない場合には、骨髄腔内に挿入される。
【0050】
任意に、使用者は、骨折片調整装置31,32,34を回転させることによって骨折片を操作するために骨折片調整装置30を利用することができる。次のステップは、固定ネジ210を載置するために開口部18,22,24,25,28,29のうち一の開口部を選定することである。固定ネジ210の位置は、外科医の技能及び判断によって選定される。前記開口部18,22,24,25,28,29のうち一の開口部は、固定ネジ210の好ましい位置に最も近い開口部を選択することによって選定される。次のステップは、外部ドリルスリーブ206を開口部18,22,24,25,28,29のうち一の開口部に取り付けることである。その後、開口部18,22,24,25,28,29の位置は、X線装置又は画像処理装置を通じて確認される。開口部18,22,24,25,28,29が正しい位置に位置していない場合には、穿孔用ジグ11を髄内装置204に対して相対的に回転させるか、又は胴部16を異なる長さを有する胴部に交換することによって、器具10を調整する必要がある。言い換えれば、胴部16の長さよりも長い胴部又は短い胴部に胴部16を交換する必要がある。胴部16が交換されるか、又は穿孔用ジグ11が回転された場合には、確認ステップを繰り返す必要がある。
【0051】
外部ドリルスリーブ206が正しい位置に位置すると、固定ネジ用案内穴が穿孔される。ドリル(図示しない)が外部ドリルスリーブ206に取り付けられ、骨は穿孔される。骨が穿孔された後、骨は栓を付けられる。次に、固定ネジが取り付けられる。固定ネジ210は固定ネジのネジ回し部208(wrench)の端部に取り付けられ(図6に最も良く表わされている)、固定ネジは骨にねじ込まれている。さらなる固定ネジが取り付けられる間、このプロセスが繰り返される。外部ドリルスリーブ206が取り除かれ、器具10が髄内装置204から取り外される。トライアルが固定ネジの取付のために利用される場合には、トライアルは器具10と共に取り除かれ、器具10は髄内ネイルを拡径された穴に挿入するために利用される。最後に、髄内ネイルは所定位置にロックされる。幾つかの実施例では、器具10はインターロックネジを位置合わせるための穴を含み、器具10はロックネジを髄内ネイル内に載置するために利用される。
【0052】
第2の実施例に関しては、第1のステップは、取付部110を髄内ネイル204に接続するステップである。このことは、固定具202を胴部118と係合し、固定具202を髄内装置204と接続することによって為される。フレーム部120は、取付部110に取り外し可能に取り付けられている。一般に、このことは、取付部110が髄内装置204に取り付けられた後に為される。しかし、フレーム部120は、髄内装置204に接続される前に、取付部110に取り外し可能に取り付けられる場合もある。カートリッジ136,300は案内部材130に一時的に取り付けられ、案内部材130はフレーム部120に一時的に取り付けられる。これらステップの順序は重要ではない。カートリッジ136,300は、案内部材130がフレーム部120に取り付けられる前又は後のいずれかに取り付けられる。さらに、案内部材130は、フレーム部120が取付部110に取り付けられる前又は後のいずれかにフレーム部120に取り付けられる。
【0053】
カートリッジ136,300は、ポスト131を開口部196に挿入し、ポスト131をトラック132内で滑動させることによって、プランジャー138が戻り止め133に係合するまで案内部材に取り付けられる。固定ネジ210の位置は、外科医の技能及び判断に従って選定される。開口部126,137,337は、固定ネジ210の好ましい位置に最も近い開口部を選択することによって決定される。カートリッジの開口部137,337が選択された場合に、カートリッジ136は、開口部137,337が固定ネジ210の事前に選定された位置に到達するまで案内部材130に沿って滑動される。
【0054】
利用者は、骨折片を操作するために、任意に骨折片調整装置140を利用することができる。利用者は、取付穴124のうちの一の取付穴に延長部材146を挿入することによって、骨折片調整装置140をフレーム部120に対して取り付けることができる。その後、利用者は、スクリュー軸144を回転させることによって骨折片を操作する。
【0055】
選択された開口部が正しい位置に位置している場合には、外部ドリルスリーブ206は開口部126,137,337に挿入される。その後、開口部126,137,337の位置はX線装置又は画像処理装置を利用することによって確認される。開口部126,137,337が正しい位置に位置していない場合には、フレーム部120を髄内装置204に対して相対的に回転させるか、又はカートリッジ136,300を案内部材130に対して相対的に滑動させることによって、器具10を調整する必要がある。調整が必要とされる場合には、確認ステップが繰り返されなくてはならない。外部ドリルスリーブ206が正しい位置に位置する場合には、固定ネジ用案内穴が穿孔される。ドリル(図示しない)は外部ドリルスリーブ206内に取り付けられ、骨は穿孔される。骨が穿孔された後に、骨は栓を付けられる。次に、固定ネジが取り付けられる。固定ネジ210が固定ネジのネジ回し部208の端部に取り付けられ(図6に最も良く表わされる)、固定ネジは骨にねじ込まれる。さらなる固定ネジが取り付けられる間、このプロセスが繰り返される。最後に、外部ドリルスリーブが取り除かれ、器具100は髄内装置204から取り外される。
【0056】
上述の装置及び方法によって、本発明の優位な効果が達成され得ることができることは明らかである。
【0057】
実施例は、本発明の技術的思想及び本発明の実践的な応用を最良に説明し、これにより当業者が本発明を様々な実施形態で最良に利用し、特定用途に適した様々な改良例を想到することができるように選択され説明されている。
【0058】
本発明の構造及び方法が、本発明の技術的範囲を逸脱することなく本明細書では様々に改良されるが、上述の説明及び添付図面に含まれるすべての事項が実例として解釈されるべきであり、この実例に制限されるべきではないことは言うまでもない。例えば、図5はロックピン112を利用することによってフレーム部112に対して結合されている取付部110を示しているが、これら取付部及びフレーム部を共に一時的に固定するために他の構造及び/又は方法を利用することができる。従って、本発明の技術的範囲は任意の上述の典型的な実施例によって限定される訳ではないが、特許請求の範囲の請求項及び均等物に従ってのみ規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】固定ネジの軸部を位置決めするための器具の第1の実施例の斜視図である。
【図2】固定ネジの軸部を位置決めするための器具の第2の実施例の斜視図である。
【図3】フレーム部の斜視図である。
【図4】取付部の側面図である。
【図5】穿孔用ジグの斜視図である。
【図6】第2の実施例の斜視図である。
【図7】第1の実施例のカートリッジの側面図である。
【図8】図7のカートリッジの前面図である。
【図9】第1の穴同士の間隔を備えた図7のカートリッジの上面図である。
【図10】第2の穴同士の間隔を備えた図7のカートリッジの上面図である。
【図11】第2の実施例のカートリッジの上面図である。
【図12】第1の実施例の案内部材の前面図である。
【図13】図12の案内部材の側面図である。
【図14】第2の実施例の案内部材の前面図である。
【図15】図14の案内部材の側面図である。
【図16】骨折片調整装置の斜視図である。
【図17】図16の骨折片調整装置の断面上面図である。
【図18】図17の骨折片調整装置の断面側面図である。
【符号の説明】
【0060】
10 器具
11 穿孔用ジグ
12 取付部
13 頚部
14 フレーム部
16 胴部
17 第1の端部
18 第1の固定ネジ用穴
20 第1のネイル用標的穴
22 第2の固定ネジ用穴
23 第2のネイル用標的穴
24 第3の固定ネジ用穴
25 第4の固定ネジ用穴
26 第3のネイル用標的穴
27 第4のネイル用標的穴
28 第5の固定ネジ用穴
29 第6の固定ネジ用穴
30 骨折片調整装置
31 骨折片調整装置
32 骨折片調整装置
34 骨折片調整装置
36 第1の取付穴
38 第2の取付穴
40 第3の取付穴
42 第1の脚部
44 第2の脚部
46 第1の突起
48 第2の突起
50 固定用穴
100 器具
105 穿孔用ジグ
110 取付部
111 底面
112 第1のピン
114 第2のピン
116 第3のピン
117 頚部
118 胴部
119 第1の端部
120 フレーム部
121 第1の脚部
122 C字状溝
123 第2の脚部
124 取付穴
125 第1の突起
126 固定ネジ用位置決め穴
127 第2の突起
128 切欠部
129 頂面
130 案内部材
130’ 案内部材
131 ポスト
132 トラック
133 戻り止め
134 第1の止め具
134’ 第1の止め具
135 第2の止め具
135’ 第2の止め具
136 カートリッジ
137 位置決め穴
138 プランジャー
139 リップ
140 骨折片調整装置
142 ハウジング
144 スクリュー軸
145 ネジ部
146 延長部材
147 先端部
148 把持部
150 第3の突起
152 第4の突起
154 第1のピン用穴
156 第2のピン用穴
158 第3のピン用穴
160 凹所
162 ロックピン
163 スロット又は溝
166 ボタン
164 ピンホール
168 バネ
170 ネジ穴
172 逃げ穴
173 内側部分
173’ 内側部分
174 外側部分
174’ 外側部分
175 第1の壁
175’ 第1の壁
176 第2の壁
176’ 第2の壁
177 第3の壁
177’ 第3の壁
178 第4の壁
178’ 第4の壁
180 ネイル用標的穴
182 第1の外面
182’ 第1の外面
184 第1の平面
184’ 第1の平面
186 第2の外面
188 第2の平面
190 中心線
192 案内部材
196 開口部
202 固定具
204 髄内装置
206 外部ドリルスリーブ
208 ネジ回し部
210 固定ネジ
300 カートリッジ
310 回転式ドラム
312 ハンドル
314 中心点
337 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大腿髄内装置を逆方向に取り付けること又は脛骨髄内装置を順方向に取り付けることに適合可能な、固定ネジの軸部を位置決めするための器具(10,100)であって、
フレーム部(14,120)と髄内蔵置(204)に対して接続するように適合された取付部(12,110)とを備えた穿孔用ジグ(11,105)を有している器具(10,100)において、
前記フレーム部(14,200)が、X線透過性を有し、前記固定ネジ(210)の軸部を位置決めするために少なくとも1つの開口部(18,22,24,25,28,29,126,137,337)を含んでおり、
前記穿孔用ジグ(11,105)は、前記髄内装置(204)に対して相対的に長手方向で前記少なくとも1つの開口部(18,22,24,25,28,29,126,137,337)を位置決めするように調整可能とされることを特徴とする器具。
【請求項2】
前記フレーム部(14,120)は調整可能とされることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記取付部(12,110)は調整可能とされることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記穿孔用ジグ(11,105)は、前記髄内装置に対して相対的に回転可能とされることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項5】
前記フレーム部(14,120)は、前記取付部(12,110)と共に一体とされていることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項6】
前記取付部(12,110)は、前記フレーム部(14,120)に取り外し可能に取り付けられるように適合されていることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項7】
前記フレーム部(14,120)は、少なくとも1つのネイルのための標的穴(20,23,26,27,180)を有していることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項8】
前記フレーム部(14,120)の材料は、プラスチック材料及び複合材料から成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項9】
前記取付部(12,110)は、ステンレス鋼から成ることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項10】
前記取付部(12,110)の少なくとも一部は、X線透過性材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項11】
前記取付部(12,110)は、少なくとも1つのロックピン(112)及び少なくとも1つの調整ピン(114,116)を有していることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項12】
前記少なくとも1つの開口部(18,22,24,25,28,29,126,137,337)の直径は、約10.5ミリメートルであることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項13】
前記取付部(12,110)は、頚部(13,117)及び胴部(16,118)を有していることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項14】
前記胴部(16,118)は、第1の端部(17,119)で前記髄内装置に接続するように適合されていることを特徴とする請求項13に記載の器具。
【請求項15】
前記取付部(12,110)は、前記胴部(16,118)を取り除き、前記胴部(16,118)と異なる長さを有する第2の胴部を前記取付部(12,110)に機能的に接続することによって調整されることを特徴とする請求項13に記載の器具。
【請求項16】
前記フレーム部(14,120)は、第1の脚部(42,121)、第2の脚部(44,123)、前記第1の脚部(42,121)から延在する第1の突起(46,125)、及び前記第2の脚部(44,123)から延在する第2の突起(48,127)を有していることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項17】
前記第2の脚部(44,123)は、前記第1の脚部(42,121)に対して相対的に所定の角度で延在していることを特徴とする請求項16に記載の器具。
【請求項18】
前記第1の脚部(42,121)及び前記第2の脚部(44,123)は弧状とされることを特徴とする請求項16に記載の器具。
【請求項19】
前記第1の脚部(42,121)及び前記第2の脚部(44,123)のそれぞれが、前記少なくとも1つの開口部(18,22,24,25,28,29,126,137,337)を有していることを特徴とする請求項16に記載の器具。
【請求項20】
前記第1の突起(46,125)は、前記第2の突起(48,127)に対して略平行とされることを特徴とする請求項16に記載の器具。
【請求項21】
前記フレーム部(14,120)は、第3の突起(150)及び第4の突起(152)を有していることを特徴とする請求項16に記載の器具。
【請求項22】
前記フレーム部(14,120)は、案内部材(130)及びカートリッジ(136,300)を有しており、
前記少なくとも1つの開口部(137,337)は、前記カートリッジ(136,300)内部に位置していることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項23】
前記カートリッジ(300)は、回転式ドラム(310)及びハンドル(312)を有していることを特徴とする請求項22に記載の器具。
【請求項24】
前記フレーム部(14,120)は、前記案内部材(130)に対して相対的に前記カートリッジ(136)を移動させることによって調整されることを特徴とする請求項22に記載の器具。
【請求項25】
前記案内部材(130)は、脛骨髄内装置と共に利用するように適合されていることを特徴とする請求項22に記載の器具。
【請求項26】
前記案内部材(130)は、大腿髄内装置と共に利用するように適合されていることを特徴とする請求項22に記載の器具。
【請求項27】
前記フレーム部(14,120)は、少なくとも1つの溝(122)を有しており、
前記案内部材(130)は、前記少なくとも1つの溝(122)に接続するように適合されていることを特徴とする請求項22に記載の器具。
【請求項28】
前記カートリッジ(136)は、2つの開口部(137)を有していることを特徴とする請求項22に記載の器具。
【請求項29】
各前記開口部(137)の中心軸線は、約5ミリメートル〜約25ミリメートルの範囲の所定距離で離間されていることを特徴とする請求項28に記載の器具。
【請求項30】
骨折片調整装置(30,140)は、前記フレーム部(14,120)に機能的に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項31】
前記フレーム部(14,120)は、少なくとも1つの取付穴(36,38,40,124)を有しており、
前記骨折片調整装置(30,140)は、前記少なくとも1つの取付穴(36,38,40,124)に取り付けられていることを特徴とする請求項30に記載の器具。
【請求項32】
前記骨折片調整装置(140)は、少なくとも1つのボタン(166)及び少なくとも1つのバネ(168)を有しており、
前記少なくとも1つのボタン(166)のそれぞれは、ネジ穴(170)及び逃げ穴(172)を有していることを特徴とする請求項30に記載の器具。
【請求項33】
前記骨折片調整装置(140)は、ハウジング(142)及びスクリュー軸(144)を有していることを特徴とする請求項30に記載の器具。
【請求項34】
前記ハウジング(142)は、延長部材(146)及び把持部(148)を有していることを特徴とする請求項33に記載の器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2008−531088(P2008−531088A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−556410(P2007−556410)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/006178
【国際公開番号】WO2006/091625
【国際公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(397071355)スミス アンド ネフュー インコーポレーテッド (186)
【Fターム(参考)】