説明

固定バンド

【課題】係合部に内外周側から作用する外力の影響を効果的に抑制して係合部が外れることを防止できる固定バンドを提供すること。
【解決手段】ブーツバンド本体の長手方向の一端2に形成した凸部2aと長手方向の他端3に形成した凹部3aとを係合させて環状にしたブーツバンドにおいて、凸部2aと凹部3aとの係合部を覆うシールド板2b及び3bを形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車用等速自在継手にブーツを固定するために使用される固定バンドに係り、特に、固定バンドの両端を連結する係合部を外れにくくしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、自動車のドライブシャフトなどに使用される等速自在継手には、継手内部に封入されたグリースの漏れ出し防止や継手内部への異物侵入防止を目的として蛇腹状のブーツが装着される。この種のブーツは、その両端が等速自在継手の外側継手部材及びシャフトにそれぞれ嵌合されると共に、その嵌合部の周囲がブーツバンドで締め付けられて固定される。
【0003】
このブーツバンドは、一般に金属製であり、図7(A)に示すように、環状に形成されている。装着前のブーツバンド11の内径は、固定対象のブーツの嵌合部外径よりもやや大きい。ブーツバンド11をブーツの嵌合部に外挿した後、締め付け機等によってブーツバンド11を縮径することによりブーツの締め付け固定が行なわれる(特許文献1参照)。
【0004】
ブーツバンド11は、図7(B)に示すように、その長手方向の一端12に凸部12aを有し、他端13に凹部13aを有する。凸部12aを矢印で示すように凹部13aに係合させ、図7(C)に示す係合状態にする。その後、例えばレーザ溶接によりこの凸部12aと凹部13aの境界線を溶接する(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−009640号公報
【特許文献2】特開2005−291367号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ブーツバンド11の凸部12aと凹部13aの係合部は、外周側又は内周側から外力が作用した場合に外れやすいという課題があった。これは、ブーツバンド特有の課題ではなく、長手方向の一端の凸部と他端の凹部を係合させて環状と成す固定バンド全てに共通する。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、係合部に内外周側から作用する外力の影響を効果的に抑制して係合部が外れることを防止することが可能な固定バンドを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、請求項1の発明は、固定バンド本体の長手方向の一端に形成した凸部と長手方向の他端に形成した凹部とを係合させて環状とする固定バンドにおいて、前記固定バンド本体の凸部と凹部との係合部を覆うシールド板を備えたことを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、凸部と凹部との係合部を覆うシールド板により固定バンドに内外周側から作用する外力の影響が抑制される。これにより、凸部と凹部の係合が外れるのを防止することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記シールド板を固定バンド本体の長手方向の一端と他端にそれぞれ一体形成したことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記凸部と凹部を係合させた状態で、固定バンド本体の一端と他端の異なる側縁であって、固定バンド本体の長手方向で同位置に矩形状のシールド板を一体に連結し、当該シールド板を折り曲げて前記凸部と凹部との係合部を外周側から覆った状態で、前記シールド板の側辺を固定バンド本体の長手方向に延在させると共に当該側辺同士を当接させたことを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記凸部と凹部を係合させた状態で、固定バンド本体の一端と他端の異なる側縁であって、固定バンド本体の長手方向で異なる位置に矩形状のシールド板を一体に連結し、当該シールド板を折り曲げて前記凸部と凹部との係合部を外周側から覆った状態で、前記シールド板の側辺を固定バンド本体の幅方向に延在させると共に当該側辺同士を当接させたことを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記シールド板を固定バンド本体の一端又は他端のいずれか一方に形成したことを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記シールド板を固定バンド本体の端部の両側縁に形成したことを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項5の発明において、前記シールド板を固定バンド本体の端部の片側側縁に形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項1の発明において、前記シールド板を固定バンド本体とは別体としたことを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固定バンドでブーツが固定されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の固定バンドによれば、固定バンドの係合部に内外周側から作用する外力の影響をシールド板によって効果的に抑制して固定バンドの係合部が外れることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。但し、長手方向、幅方向、厚さ方向は、特に注釈のない限り、ブーツバンド本体を基準とする。
【0019】
図1及び図2は、本発明の第1実施形態のブーツバンド1を示す。このブーツバンド1で自動車の等速自在継手用ブーツを継手本体に締結する。図1(A)は、ブーツバンド1の斜視図であり、長手方向の一端2と他端3を係合させて環状にしている。
【0020】
図1(B)に示すように、ブーツバンド本体の長手方向の一端2には長手方向に突出した凸部2aが形成されており、ブーツバンド本体の長手方向の他端3には先端側に開放した凹部3aが形成されている。図1(B)では、上側及び下側が、それぞれ環状のブーツバンド1の外周面側及び内周面側である(以下の拡大図でも同様)。凸部2aは平面視で先端側が幅広であるT字状を成し、凹部3aは平面視で先端側が幅狭であるT字状を成している。一端2は、先端側に向かって左側の側縁に平面視で矩形状を成すシールド板2bを有する。このシールド板2bは長手方向に長辺を有し、短辺はブーツバンド本体における幅の半分の長さである。シールド板2bは、一端2の先端側に向けて凸部2aよりも数ミリだけ延出している。
【0021】
他端3は、先端側に向かって左側の側縁に平面視で矩形状を成すシールド板3bを有する。シールド板3bはシールド板2bと同大で、凹部3aの底よりも数ミリだけ反先端側寄りの位置から先端側に向けて延出している。シールド板2b及びシールド板3bの長辺はブーツバンド本体の側縁と平行である。シールド板2b及びシールド板3bはブーツバンド本体と一体成形され、その厚さはブーツバンド本体と同じか、あるいは曲げやすいようにブーツバンド本体よりやや薄くされている。この実施形態では、シールド板2b及び3bはそれぞれ一端2及び他端3の先端側に向かって左側の側縁に形成されているが、シールド板2b及び3bはそれぞれ一端2及び他端3の先端側に向かって右側の側縁に形成されていてもよい。
【0022】
以上述べたブーツバンド1において、図1(B)の矢印で示すように、ブーツバンド本体の一端2の凸部2aを他端3の凹部3aに重ねるように係合させると図2(A)に示す状態になる。次に凸部2aと凹部3aの境界線を例えばレーザ溶接により溶接する。この状態で、シールド板2b及び3bは、一端2と他端3の異なる側縁であって、長手方向で同位置にある。
【0023】
また、この状態で、図1(A)に示すようにブーツバンド1が環状になっている。この状態のブーツバンド1はブーツへの装着前であり、その内径は、固定対象のブーツの等速自在継手との嵌合部の外径よりもやや大きい。次に、ブーツバンド1をブーツの嵌合部に外挿した後、締め付け機等によってブーツバンド1を縮径することによりブーツの締め付け固定を行なう。
【0024】
次に、図2(A)の矢印で示すようにシールド板2b及び3bの基端部を折り曲げて、シールド板2b及び3bを反転させる。すなわち、ブーツバンド本体の外周面にシールド板2b及び3bの表面を当接させると共に、シールド板2b及び3bの向かい合う側辺同士も当接させる。この結果、ブーツバンド1は図2(B)に示す状態になる。この状態では、シールド板2b及び3bが、凸部2a及び凹部3aの係合部を外周面側から完全に覆っている。シールド板2b及び3bの向かい合う側辺は、ブーツバンド本体の長手方向に沿っている。
【0025】
図2(B)の状態では、シールド板2b及び3bが、凸部2a及び凹部3aの係合部を覆っているため、凸部2a及び凹部3aの係合部に外周側からの外力が直接作用しなくなる。また、内周側からの外力は反対側のシールド板2b、3bで受け止められる。これにより、厚さ方向の過大な荷重が凸部2a及び凹部3aの係合部に作用することが抑制されるので、凸部2a及び凹部3aの係合が外れるのを防止することができる。
【0026】
図3は本発明の第2実施形態に係るブーツバンド1を示す。図3(A)に示す凸部2a及び凹部3aは、係合後に例えばレーザ溶接で固定される。ブーツバンド1の一端2の先端側に向かって左側の側縁に、平面視で矩形状を成すシールド板2cが形成されている。このシールド板2cは長手方向に短辺を有し、長辺はブーツバンド本体における幅と同一の長さである。
【0027】
ブーツバンド1の他端3の先端側に向かって左側の側縁に、平面視で矩形状を成すシールド板3cが形成されている。このシールド板3cは長手方向に短辺を有し、長辺はブーツバンド本体における幅と同一の長さである。シールド板3cは、他端3の先端とは反対側に凹部3aの底よりも数ミリだけ延出しており、シールド板2cと同大である。この状態で、シールド板2c及び3cは、一端2と他端3の異なる側縁であって、長手方向で異なる位置にある。シールド板3cの長辺のシールド板2c側と、シールド板2cの長辺のシールド板3c側とは、長手方向で位置が同じである。シールド板2c及び3cの短辺は、ブーツバンド本体の側縁と平行である。尚、この実施形態では、シールド板2c及び3cはそれぞれ一端2及び他端3の先端側に向かって左側の側縁に形成されているが、シールド板2c及び3cはそれぞれ一端2及び他端3の先端側に向かって右側の側縁に形成されていてもよい。
【0028】
また、この状態で、ブーツバンド1は環状になっている。この状態のブーツバンド1はブーツへの装着前であり、その内径は、固定対象のブーツの等速自在継手との嵌合部の外径よりもやや大きい。次に、ブーツバンド1をブーツの嵌合部に外挿した後、締め付け機等によってブーツバンド1を縮径することによりブーツの締め付け固定を行なう。
【0029】
次に、図3(A)の矢印で示すようにシールド板2c及2cの基端部を屈曲させて、シールド板2c及び3cを反転させると、図3(B)に示す状態になる。すなわち、ブーツバンド本体の外周面にシールド板2c及び3cの表面を当接させると共に、シールド板2c及び3cの向かい合う側辺同士も当接させる。この状態では、シールド板2c及び3cが、凸部2a及び凹部3aの係合部を外周面側から完全に覆っている。シールド板2c及び3cの向かい合う側辺はブーツバンド本体の幅方向に沿っている。その他の構成及び効果は第1実施形態と同一なので説明を省略する。
【0030】
図4は本発明の第3実施形態に係るブーツバンド1を示す。図4(A)に示す凸部2a及び凹部3aは、係合後に例えばレーザ溶接で固定される。ブーツバンド1の一端2は両側の側縁に、平面視で矩形状を成すシールド板2dを有する。このシールド板2dは長手方向に長辺を有し、この長辺はブーツバンド本体の側縁と平行であり、短辺はブーツバンド本体における幅の半分の長さである。シールド板2dは一端2の先端側に向けて凸部2aよりも数ミリだけ延出している。
【0031】
また、この状態で、ブーツバンド1は環状になっている。この状態のブーツバンド1はブーツへの装着前であり、その内径は、固定対象のブーツの等速自在継手との嵌合部の外径よりもやや大きい。次に、ブーツバンド1をブーツの嵌合部に外挿した後、締め付け機等によってブーツバンド1を縮径することによりブーツの締め付け固定を行なう。
【0032】
次に、図4(A)の矢印で示すようにシールド板2dの基端部を屈曲させて、シールド板2dを反転させると、図4(B)に示す状態になる。すなわち、ブーツバンド本体の外周面にシールド板2dの表面を当接させると共に、シールド板2dの向かい合う側辺同士も当接させる。この状態では、シールド板2dが、凸部2a及び凹部3aの係合部を外周面側から完全に覆っている。シールド板2d及び3dの向かい合う側辺はブーツバンド本体の長手方向に沿っている。尚、この実施形態では、シールド板は一端2の両側縁に形成されているが、反転させて凸部2a及び凹部3aの係合部を覆うことができれば、シールド板は他端3の両側縁に形成されていてもよい。その他の構成及び効果は第1実施形態と同一なので説明を省略する。
【0033】
図5は本発明の第4実施形態に係るブーツバンド1を示す。図5(A)に示す凸部2a及び凹部3aは、係合後に例えばレーザ溶接で固定される。ブーツバンド1の一端2は、先端側に向って左側の側縁に平面視で矩形状を成すシールド板2eを有する。このシールド板2eは幅方向の辺の長さがブーツバンド本体における幅と同一であり、長手方向の辺はブーツバンド本体の側縁と平行である。シールド板2eは、一端2の先端側に向けて凸部2aよりも数ミリだけ延出している。尚、この実施形態では、シールド板2eは一端2の先端側に向って左側の側縁に形成されているが、一端2の先端側に向って右側の側縁に形成されていてもよい。
【0034】
また、この状態で、ブーツバンド1は環状になっている。この状態のブーツバンド1はブーツへの装着前であり、その内径は、固定対象のブーツの等速自在継手との嵌合部の外径よりもやや大きい。次に、ブーツバンド1をブーツの嵌合部に外挿した後、締め付け機等によってブーツバンド1を縮径することによりブーツの締め付け固定を行なう。
【0035】
次に、図5(A)の矢印で示すようにシールド板2eの基端部を屈曲させて、シールド板2eを反転させると、図5(B)に示す状態になる。すなわち、ブーツバンド本体の外周面にシールド板2eの表面を当接させる。この状態では、シールド板2eが、凸部2a及び凹部3aの係合部を外周面側から完全に覆っている。尚、この実施形態では、シールド板は一端2の側縁に形成されているが、反転させて凸部2a及び凹部3aの係合部を覆うことができれば、シールド板は他端3の側縁に形成されていてもよい。その他の構成及び効果は第1実施形態と同一なので説明を省略する。
【0036】
図6は本発明の第5実施形態に係るブーツバンド1を示す。図6(A)に示す凸部2a及び凹部3aは、係合後に例えばレーザ溶接で固定される。シールド板4は、ブーツバンド本体とは別体となっており、矩形状である。凸部2a及び凹部3aの係合部を覆うために、シールド板4の長辺がブーツバンド本体の長手方向に垂直で、シールド板4の長辺方向の中央がブーツバンド本体の幅方向中央に一致するようにシールド板4をブーツバンド本体に対して接触した状態で配置ないし固定される。この状態で、凸部2a及び凹部3aの係合部の内周面側は、シールド板4に覆われている。
【0037】
また、この状態で、ブーツバンド1は環状になっている。この状態のブーツバンド1はブーツへの装着前であり、その内径は、固定対象のブーツの等速自在継手との嵌合部の外径よりもやや大きい。次に、ブーツバンド1をブーツの嵌合部に外挿した後、締め付け機等によってブーツバンド1を縮径することによりブーツの締め付け固定を行なう。
【0038】
次に、図6(A)の矢印で示すようにシールド板4をブーツバンド本体に沿って屈曲させると、図6(B)に示す状態になる。すなわち、ブーツバンド本体の外周面にシールド板4の表面を当接させる。シールド板4の短辺同士はブーツバンド本体の幅方向中央で当接する。シールド板の屈曲前の長辺方向長さは、この状態になるように設定されている。図6(B)の状態では、シールド板4が、凸部2a及び凹部3aの係合部を外周面、内周面及び両側縁側から完全に覆っている。
【0039】
この実施形態では、シールド板4の長辺が長手方向に垂直であるが、シールド板4をブーツバンド本体に沿って屈曲させて凸部2a及び凹部3aの係合部を覆うことができれば、シールド板4の短辺が長手方向に垂直であってもよいし、シールド板4が正方形でもよい。この実施形態では、凸部2a及び凹部3aの係合部を覆った状態で、シールド板4の短辺同士がブーツバンド本体の幅方向中央で当接するが、当接する位置は、必ずしもブーツバンド本体の幅方向中央でなくてもよい。要は、シールド板4をブーツバンド本体に沿って屈曲させた状態で凸部2a及び凹部3aの係合部をシールド板4が覆っていればよい。その他の構成及び効果は第1実施形態と同一なので説明を省略する。
【0040】
上記実施形態では、シールド板の塑性変形を利用して凸部2a及び凹部3aの係合部を覆っているが、シールド板と凸部2a及び凹部3aの係合部との間に接着剤の塗布やレーザ溶接等を行い、凸部2a及び凹部3aの係合部に対するシールド板の固定を強化してもよい。
【0041】
上記実施形態では、第4実施形態以外では、凸部2a及び凹部3aの係合部を覆った状態で当接するシールド板の側辺は直線であり、当接した状態の側辺は長手方向か幅方向であるが、必ずしもこれらの方向でなくともよく、また当接するシールド板の側辺は、曲線であってもよい。要は、凸部2a及び凹部3aの係合部をシールド板2b、2c、2d、3b、3c、4が覆っていればよい。
【0042】
上記実施形態では、凸部は平面視で先端側が幅広であるT字状を成し、凹部は平面視で先端側が幅狭であるT字状を成しているが、凸部及び凹部の形状はこれに限定されず、凸部と凹部が係合してブーツバンドを環状となすことができる形状であればよい。
【0043】
上記実施形態は、本発明を自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドに適用したものであるが、本発明はこれに限定されない。即ち、本発明は固定バンド本体の長手方向の一端に形成した凸部と長手方向の他端に形成した凸部とを係合させて環状とする固定バンド全てに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1実施形態に係る自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドであり、(A)が縮径前の環状の状態での全体の斜視図、(B)が凸部と凹部が係合していない状態の長手方向の一端と他端の拡大図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドであり、(A)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆っていない状態の長手方向の一端と他端の拡大図(図1(A)の点線で囲った部分Bの拡大図)、(B)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆った状態の長手方向の一端と他端の拡大図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドであり、(A)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆っていない状態の長手方向の一端と他端の拡大図、(B)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆った状態の長手方向の一端と他端の拡大図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドであり、(A)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆っていない状態の長手方向の一端と他端の拡大図、(B)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆った状態の長手方向の一端と他端の拡大図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドであり、(A)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆っていない状態の長手方向の一端と他端の拡大図、(B)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆った状態の長手方向の一端と他端の拡大図である。
【図6】本発明の第5実施形態に係る自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドであり、(A)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆っていない状態の長手方向の一端と他端の拡大図、(B)が凸部と凹部の係合部をシールド板で覆った状態の長手方向の一端と他端の拡大図である。
【図7】従来の自動車の等速自在継手用ブーツを締結するためのブーツバンドであり、(A)が縮径前の環状の状態での全体の斜視図、(B)が凸部と凹部が係合していない状態の長手方向の一端と他端の拡大図、(C)が凸部と凹部が係合した状態の長手方向の一端と他端の拡大図((A)の点線で囲った部分Aの拡大図)である。
【符号の説明】
【0045】
1 ブーツバンド
2 ブーツバンド本体の長手方向の一端
2a 凸部
2b、2c、2d、2e シールド板
3 ブーツバンド本体の長手方向の他端
3a 凹部
3b、3c シールド板
4 ブーツバンド本体と別体のシールド板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定バンド本体の長手方向の一端に形成した凸部と長手方向の他端に形成した凹部とを係合させて環状とする固定バンドにおいて、
前記固定バンド本体の凸部と凹部との係合部を覆うシールド板を備えたことを特徴とする固定バンド。
【請求項2】
前記シールド板を固定バンド本体の長手方向の一端と他端にそれぞれ一体形成したことを特徴とする請求項1に記載の固定バンド。
【請求項3】
前記凸部と凹部を係合させた状態で、固定バンド本体の一端と他端の異なる側縁であって、固定バンド本体の長手方向で同位置に矩形状のシールド板を一体に連結し、当該シールド板を折り曲げて前記凸部と凹部との係合部を外周側から覆った状態で、前記シールド板の側辺を固定バンド本体の長手方向に延在させると共に当該側辺同士を当接させたことを特徴とする請求項2に記載の固定バンド。
【請求項4】
前記凸部と凹部を係合させた状態で、固定バンド本体の一端と他端の異なる側縁であって、固定バンド本体の長手方向で異なる位置に矩形状のシールド板を一体に連結し、当該シールド板を折り曲げて前記凸部と凹部との係合部を外周側から覆った状態で、前記シールド板の側辺を固定バンド本体の幅方向に延在させると共に当該側辺同士を当接させたことを特徴とする請求項2に記載の固定バンド。
【請求項5】
前記シールド板を固定バンド本体の一端又は他端のいずれか一方に形成したことを特徴とする請求項1に記載の固定バンド。
【請求項6】
前記シールド板を固定バンド本体の端部の両側縁に形成したことを特徴とする請求項5に記載の固定バンド。
【請求項7】
前記シールド板を固定バンド本体の端部の片側側縁に形成したことを特徴とする請求項5に記載の固定バンド。
【請求項8】
前記シールド板を固定バンド本体とは別体としたことを特徴とする請求項1に記載の固定バンド。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の固定バンドでブーツが固定されたことを特徴とする等速自在継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−309315(P2008−309315A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−160395(P2007−160395)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】