説明

固定側成形型、成形型作動部材、傾斜溝角度調整部材及びこれらを有する成形金型のユニット部品並びにこれを用いた外観螺旋模様を有する成形品の成形方法

【課題】外観螺旋模様を有する成形品を成形することができる成形金型のユニット部品を提供する
【解決手段】 可動側型板4の固定側型板3との当接部に配置された可動側成形型8と協働して成形型9を形成し、成形型9の中心軸を中心に回動自在に設けられた固定側成形型7、固定側成形型7の傾斜溝75内を転動する鋼球107cを支持する鋼球支持部材10とを備えるユニット部品、又は、これらに加えて、固定側成形型の外周面に設けられたピニオン状の歯型と係合するラック部と、該ラック部が設けられた一面とは反対側の面に設けられ、成形型9の中心軸とは所定の角度で傾斜する傾斜溝33と、該傾斜溝33の成形型9の中心軸に対する角度を変更する角度調整手段とを有する傾斜溝角度調整部材30を備えるユニット部品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定側成形型、成形型作動部材、傾斜溝角度調整部材及びこれらを有する成形金型のユニット部品並びにこれを用いた外観螺旋模様を有する成形品の成形方法に係り、特に、効率よく斜歯ギャー及び外観螺旋模様を有する成形品を成形することができる固定側成形型、成形型作動部材、傾斜溝角度調整部材及びこれらを有する成形金型のユニット部品並びにこれを用いた外観螺旋模様を有する成形品の成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の内装部品、斜歯ギャー、化粧品容器のキャップ、食料品包装容器のキャップ等の中には、プラスチックを射出成形して製造されるものがある。プラスチックの射出成形品は、通常、固定側成形型と可動側成形型とで形成される成形型に溶融プラスチックを充填して成形することによって形成される。
【0003】
溶融プラスチックの射出成形において、金型からの成形品の取り出しは、樹脂成形後、固定側成形型と可動側成形型とで構成される成形型を、固定側成形型と可動側成形型との当接面であるパーティングライン(P/L)を開くことによって行われる。
このような射出成形用の成形金型に関する先行技術文献として、例えば特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−80569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、アンダーカットを有する成形品は、パーティングライン(P/L)を開いても物理的に取り出すことができないために、射出成形によっては形成することができないと考えられてきた。例えば、円筒状の外周表面に外観螺旋模様を有する成形品は、その意匠的価値が高いにもかかわらず、外観螺旋模様がアンダーカットとなって成形金型から離型させることができないために、射出成形用の成形金型では成形することができない形状の1つと考えられてきた。
【0006】
本発明の課題は、外観螺旋模様を有する成形品を成形することができる固定側成形型、成形型作動部材、傾斜溝角度調整部材及びこれらを有する成形金型のユニット部品並びにこれを用いた外観螺旋模様を有する成形品の成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。
(1)固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品を構成する固定側成形型であって、前記可動側型板の前記固定側型板との当接部に配置された可動側成形型と協働して前記成形型を形成し、該成形型の中心軸を中心に回動自在に設けられたことを特徴とする固定側成形型。
(2)実質的に円筒状を呈しており、前記成形型のキャビティ部分を構成する凹状部と、該凹状部の内周面に形成され、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する凹凸面からなる螺旋模様と、前記円筒状の外周面に設けられ、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する傾斜溝と、を有することを特徴とする(1)記載の固定側成形型。
(3)前記円筒状の外周面に、該円筒状の中心軸に直交する方向に沿って延設されたピニオン状の歯型が設けられていることを特徴とする(2)記載の固定側成形型。
(4)前記成形型のキャビティ部分を構成する凹状部と、該凹状部の内周面に形成され、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する凹凸面からなる螺旋模様と、を有する略円筒状の第1部材と、該第1部材の外表面に嵌合され、温度調節媒体が流通する媒体流路が設けられた略円筒状の第2部材と、該第2部材の外表面に嵌合された略円筒状の第3部材とからなり、前記第3部材の外周面に設けられ、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する傾斜溝を有することを特徴とする(1)記載の固定側成形型。
(5)前記第1部材、第2部材及び第3部材は、それぞれ焼きばめによって嵌合されていることを特徴とする(4)記載の固定側成形型。
(6)前記第3部材の外周面に、該第3部材の中心軸に直交する方向に延設されたピニオン状の歯型が設けられていることを特徴とする(4)又は(5)記載の固定側成形型。
(7)固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品を構成する成形型作動部材であって、前記可動側型板に固定される角柱部と、請求項2乃至6のいずれか1項に記載の固定側成形型の前記傾斜溝内を転動する鋼球を支持する鋼球支持部とを有することを特徴とする成形型作動部材。
(8)前記鋼球は、前記鋼球支持部に転動自在に支持されていることを特徴とする(7)記載の成形型作動部材。
(9)固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品を構成する傾斜溝角度調整部材であって、板状の部材本体と、該部材本体の一面に設けられ、請求項3又は6記載の固定側成形型の外周面に設けられたピニオン状の歯型と係合するラックと、該ラックが設けられた前記一面とは反対側の面に設けられ、前記成形型の中心軸とは所定の角度で傾斜する傾斜溝と、該傾斜溝の前記部材本体の中心軸に対する角度を変更する角度調整手段と、有することを特徴とする傾斜溝角度調整部材。
(10)前記角度調整手段は、前記部材本体の中心軸とは所定の角度で傾斜する傾斜溝が設けられた円板部材と、該円板部材を前記部材本体に対して回動自在に係合する係合ねじと、前記円板部材を前記部材本体に固定するための固定ねじとを有することを特徴とする(9)記載の傾斜溝角度調整部材。
(11)前記円板部材及び前記部材本体のいずれかに、前記部材本体の中心軸に対する前記傾斜溝の傾斜角度を表示するゲージ部が設けられていることを特徴とする(9)又は(10)記載の傾斜溝角度調整部材。
(12)固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品であって、(2)乃至(6)のいずれか1つの固定側成形型と、(7)又は(8)記載の成形型作動部材とを有することを特徴とする成形金型のユニット部品。
(13)固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品であって、(3)又は(6)記載の固定側成形型と、(7)又は(8)記載の成形型作動部材と、(9)乃至(11)のいずれか1つに記載の傾斜溝角度調整部材とを有することを特徴とする成形金型のユニット部品。
(14)固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板と、前記可動側型板の前記固定側型板との当接部に配置された可動側成形型と、該可動側成形型と協働して成形型を形成し、該成形型の中心軸を中心に回動自在に設けられた固定側成形型とを有する成形金型を用いて外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形方法であって、前記成形型に溶融樹脂を充填する充填ステップと、前記固定側成形型を前記成形型で成型された成形品の外観螺旋模様に従って回動させて前記成形品を前記成形型から離型させる離型ステップと、を有することを特徴とする成形方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外観螺旋模様を有する成型品を効率よく成型することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品を備えた射出成形用金型の断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品の構成部材である固定側成形型の斜視図。
【図3】本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品の構成部材である固定側成形型の回転軸に沿った縦断面図。
【図4】本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品の構成部材である固定側成形型の平面図。
【図5】本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品の構成部材である固定側成形型の側面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品の構成部材である成形型作動部材の平面図。
【図7】本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品の構成部材である成形型作動部材の長さ方向に沿った断面図である。
【図8】は、本実施の形態に係る成形金型のユニット部品を備えた成形金型によって成形される成形品の外周面に設けられる外観螺旋模様の一例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る成形金型のユニット部品の第1の変形例を備えた成形金型の断面図である。
【図10】本実施形態の第1の変形例に適用される固定型成形型を示す斜視図である。
【図11】本実施形態の第1の変形例に適用される傾斜溝角度調整部材の平面図である。
【図12】本実施形態の第1の変形例に適用される傾斜溝角度調整部材の正面図である。
【図13】本実施形態の第1の変形例に適用される傾斜溝角度調整部材の左側面図である。
【図14】本実施形態の第2の変形例の要部としての成形型作動部材の平面図である。
【図15】本実施形態の第2の変形例の要部としての成形型作動部材の縦方向に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る成形金型のユニット部品を備えた射出成形用金型の断面図である。この成形金型は、外観螺旋模様を有する円筒状の成形品を形成するための成型金型のユニット部品を備えた射出成形用金型である。
【0011】
図1において、成形金型100の要部は、固定側取付板1及び可動側取付板2と、固定側取付板1と可動側型板2との間に配置された固定側型板3、可動側型板4並びに該可動側型板4を支持する受け板5及びブロック材6と、固定側型板3における可動側型板4との当接部(以下、「パーティングライン(P/L)」という。)13に沿って配置された固定側成形型7及びパーティングライン13に沿って可動側型板4に配置された可動側成形型8とから主として構成されている。
【0012】
固定側成形型7及び可動側成形型8によって成形型9が構成される。固定側成形型7は、ボールベアリング11及び跳ねだし板12を介して固定側取付板1及び固定側型板3に対して回動自在に支持されている。固定側成形型7の外周面に当接するように成形型作動部材(以下、「鋼球支持部材」ともいう)10が配置されている。鋼球支持部材10の一端は四角柱形状を呈しており、この四角柱部分を可動側型板4の角状の凹部に嵌合することによって鋼球支持部材10の一端が可動側型板4に固定、支持されている。
【0013】
鋼球支持部材10の他端は、鋼球支持部となっており、固定側型板7との当接面に鋼球10cが転動自在に支持されている。鋼球10cは、固定側成形型7の外周面に設けられた傾斜溝に係合し、パーティングライン(P/L)13が開かれる際、該傾斜溝内を転動することによって固定側成形型7を回動させ、これによって、成形型9で成形された成形品を離型させる。
【0014】
固定側取付板1の中央部を貫通するようにスプール15が設けられており、スプール15はロケットリング16によって固定側取付板1に固定されている。溶融樹脂は、スプール15の中心軸に沿って設けられたスプールランナ(図示省略)及び該スプールランナと成形型9とを連結するランナ17を介して下側から、例えばアンダーゲートによって成形型9に充填される。なお、アンダーゲートに代えてピンポイントゲートを用いることもできる。成形品の形状が円筒状の場合は、ピンポイントゲートが好適に用いられる場合が多い。
【0015】
この成形金型100においては、先端部が成形型9まで延びる、例えば4本のエジェクターピン18が、受け板5及び可動側型板4を貫通して設けられており、エジェクターピン18の先端部に対向する他端部はそれぞれエジェクタプレート19に支持、固定されている。エジェクターピン18は、成形後の成形品を突き出して離型させる。
【0016】
固定側取付板1及び可動側取付板2は、例えば正方形の平板状を呈しており、その4つの角には、それぞれ固定側型板3、可動側型板4、受け板5等を貫通するガイドピン21が設けられている。固定側型板3、可動側型板4及び受け板5の対応する部分には、それぞれガイドブッシュ22が設けられており、各ガイドピン21は、各ガイドブッシュ22内を貫通する。
【0017】
また、可動側型板4及び受け板5を貫通するようにリターンピン23が設けられており、リターンピン23の一端はエジェクタプレート19に支持、固定されている。
次に、このような射出成形用金型100における特徴部分である成型金型のユニット部品(以下、「スパイラルユニット装置」ともいう。)について説明する。
【0018】
図2〜図5は、本発明の実施形態に係るスパイラルユニット装置の構成部材である固定側成形型の説明であり、図2は、その斜視図、図3は、回転軸に沿った縦断面図、図4は、平面図、図5は側面図である。
固定側成形型7は、可動側型板4の固定側型板3との当接部であるパーティングライン(P/L)13に沿って配置された可動側成形型8と協働して成形型9を形成するものである。
【0019】
図2〜図5において、固定側成形型7は、実質的に円筒状を呈しており、中心部分を構成する第1部材71と、第1部材71の外表面に嵌合された第2部材72と、第2部材72の外表面に嵌合された第3部材73とから主として構成されている。
【0020】
第1部材71には、凹状部71aが形成されている。凹状部71aは成形型9のキャビティ部分を構成する。凹状部71aの内周面には成形型9の中心軸、すなわち固定側型板7の回転軸74に対して所定角度、例えば15度で傾斜する凹凸面からなる螺旋模様71bが設けられている。螺旋模様71bは、例えば円筒状の成形品の外表面に外観螺旋模様を形成する。
【0021】
第2部材72の表面には、凹部72aが形成されている。凹部72aは第3部材73と協働して温度調節用の媒体流路72bを形成する。媒体流路72bには、成形型9及び該成形型9に充填された溶融樹脂を目的温度に調整するための冷却媒体又は加熱媒体が流通する。冷却媒体としては、例えば冷水が用いられ、加熱媒体としては、例えば成形品の材質としてアクリロニトリル・ブタジエンスチレン(ABS)樹脂が使用される場合、例えば50℃程度の温水が用いられる。
【0022】
第3部材73の表面には、固定側成形型7の回転軸74に対して所定角度、例えば27.5度で傾斜する傾斜溝75が設けられている。傾斜溝75には、後述する鋼球支持部材10に支持される鋼球10cが係合し、鋼球10cが傾斜溝75内を転動することによって鋼球支持部材10の直線的な変位が固定側成形型7に回転力として伝達され、固定側成形型7が回動する。第1部材71、第2部材72及び第3部材73は、例えば、焼きばめによってそれぞれ嵌合されている。
【0023】
なお、本実施の形態においては、第1部材71、第2部材72及び第3部材73は、焼きばめでなく、それぞれOリングを介して嵌合させることもできる。また、固定側成型型7は第1部材部分と、第2部材部分と、第3部材部分を一体に形成した一体ものであってもよい。
【0024】
図6及び図7は、固定側成形型7を回動させるための成形型作動部材としての鋼球支持部材の説明図であり、図6、はその平面図、図7は、長さ方向に沿った断面図である。この鋼球支持部材もスパイラルユニット装置の構成部材である。
【0025】
図6及び図7において、成形型作動部材としての鋼球支持部材10は、長尺状の作動部材本体10aと、該作動部材本体10aに連設されたショルダーボルト10bとから主として構成されている。作動部材本体10aの先端部は鋼球10cを転動自在に支持する鋼球支持部となっている。鋼球支持部は、鋼球10cを、例えばかしめによって転動自在に支持する。
【0026】
ショルダーボルト10bの一端は四角柱状を呈しており、この四角柱状の一端はショルダーボルト10bを締め付けることによって可動側型板4に設けられた角柱状の凹部に嵌合、固定し、これによって鋼球支持部材10を可動側型板4に対して位置決めし、且つ固定する。可動側型板4に固定された鋼球支持部材10の鋼球支持部によって支持された鋼球10cは、固定側成形型7の外周部に設けられた傾斜溝75に係合する。ショルダーボルト10bの締め付け部には、皿ばね10dが配置されており、この皿ばね10dによって、鋼球支持部材10をパーティングライン(P/L)に対して垂直に引っ張る締め付け力が強化される。
【0027】
以下に、このような固定側成形型7及び鋼球支持部材10を有するスパイラルユニット装置を備えた成型金型100を用いた外観螺旋模様を有する成形品の成形方法について説明する。
成形金型100を用いて外観螺旋模様を有する成形品を成形する際は、先ず、図1における固定側型板3と可動側型板4との当接部であるパーティングライン(P/L)13を閉じる。次いで、この状態で、図示省略したシリンダーノズルから成形材料である溶融樹脂として、例えばアクリロニトリル・ブタジエンスチレン(ABS)樹脂を噴射し、スプール15のスプールランナ及びランナ17を経て固定側成形型7及び可動側成形型8とからなる成形型9に充填し、所定形状に成形する。
【0028】
溶融樹脂の射出、充填、成形が終了したのち、図示省略した冷却水供給手段によって、固定側成形型7の第2部材72と第3部材73との間に設けられた媒体流路72bに、冷却水を通水して、成形型を、例えば約40℃まで冷却し、その後、例えば30分間この温度を維持する。
【0029】
冷却工程が終了した後、固定側型板3と可動側型板4との当接部であるパーティングライン(P/L)13を開き、可動側型板4を図1中、下方向へ移動させ、この移動に伴って鋼球支持部材10を図1中、下方向に引っ張り、該鋼球支持部材10の先端部に転動自在に支持された鋼球10cを固定側成形型7の外周面に設けられた傾斜溝75内で転動させ、これによって固定側型板7を、中心軸74を中心にして図4中、反時計方向に回動させる。
【0030】
このとき、固定側型板7の回動に伴って、成形型9内の円筒状の外表面に外観螺旋模様が形成された成形品(図示省略)が、パーティングライン(P/L)13と外観螺旋模様との交点が所定位置から変位しないようにその中心軸を中心として回動し、これによって成形品が成形型から脱型する。離型した成形品は、エジェクターピン18によって突き出されて離型し、回収される。
【0031】
本実施の形態によれば、スパイラルユニット装置の固定側成形型7が、可動側型板4の固定側型板3との当接部に配置された可動側成形型8と協働して成形型9を形成し、該成形型9の中心軸を中心に回動自在に設けられているので、外観螺旋模様を有する成形品を良好に成形し、且つ回収することができる。
【0032】
すなわち、溶融樹脂を内壁面に凹凸状の螺旋模様71bを有する成形型9に充填して成形した後、パーティングライン(P/L)13を開くと、可動側型板4の直線移動に伴う鋼球支持部材10の変位がその先端部に支持された鋼球10cと該鋼球10cが転動する傾斜溝75を介して固定側成形型7に回転運動として伝達され、固定側成形型7が成形型9の中心軸を中心に回動し、これによって外観螺旋模様を有する成形品を成形型9から離型させ、回収することができる。
【0033】
また、本実施形態によれば、外観螺旋模様を有する意匠性に優れた円筒状の成形品を精度よく射出成形することができ、例えば、成形品毎に外観螺旋模様の傾斜角度、傾斜溝幅等を変化させた医薬品収納容器の蓋を成形することにより、例えば目の不自由な方にも、どの蓋の容器にどんな薬が収納されているかを明確に認識させることができ、成形品の用途が大幅に広がる。
【0034】
また、本実施形態によれば、従来、アンダーカットを備えた成形品を成形する際に使用おされていたアンギュラーピン、四方六方スライド等を使用する必要がなくなり、工程数及びコストを大幅に軽減することができる。
【0035】
本実施の形態において、固定側成形型7は、成形型9のキヤビティ部分を構成する凹状部を有し、該凹状部の内周面には成形型の中心軸に対して所定角度で、例えば10〜30度で傾斜する凹凸状の螺旋模様71bが形成されている。螺旋模様71bは、凹凸面からなり、該凹凸面によって成形品の外表面に螺旋模様が形成される。
【0036】
図8は、本実施の形態に係るスパイラルユニット装置を備えた成形金型によって成形される成形品の外周面に設けられる外観螺旋模様の一例を示す図である。
図8において、図8(A)は、成形品の外周部に設けられた凸状の螺旋模様を示し、図8(B)は、凹状の螺旋模様を示し、図8(C)は、一定幅の凹状螺旋模様を示し、図8(D)は、斜め一定角度の凸形螺旋模様(斜歯ギヤーの1本の形状)を示す。
【0037】
本実施の形態において、外観螺旋模様を有する円筒状の成形品を歩留まりよく離型させるためには、固定側成形型7の外周面に設けられた傾斜溝75の傾斜角度(θm)を、固定側成形型7の凹部71aに設けられた螺旋模様71b、すなわち成形品の外周面に形成された成形品螺旋模様角度(θs)よりも所定角度だけ大きくすることが好ましい。これによって、固定側成形型の回動幅及び成形品の移動幅を確保して、外観螺旋模様を有する成形品を良好に離型させることができる。
【0038】
成形品螺旋模様角度(θs)と傾斜溝傾斜角度(θm)との関係は、下記(1)式によって表される。
tan(θm)=tan(θs)×(固定側成形型外径)÷(成形品外径)
=目盛り版の角度
成形品螺旋模様角度(θs)と傾斜溝傾斜角度(θm)との関係の具体例を表1に示す。
【0039】
【表1】

【0040】
本実施の形態において、鋼球支持部材10に鋼球10cを転動自在に支持し、該鋼球10cを固定側成形型7の外周面の傾斜溝75内を転動させることによって成形品を固定側成形型7から離型するようにしたが、転動する鋼球10cに代えて鋼球支持部材10の一端に固着された鋼球を固定側成形型7の傾斜溝75内を摺動させることによっても同様の効果が得られる。また、鋼球に代えて、鋼球支持部材10における鋼球に対応する先端部を丸棒状又は角棒状の先端部とし、該先端部を傾斜溝75内に摺動する構成とすることによっても転動する鋼球と同様の効果を得ることができる。
【0041】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図9は、本実施形態に係るスパイラルユニット装置の第1の変形例を備えた成形金型の断面図である。この成形金型200におけるスパイラルユニット装置は、固定側成形型7と、該固定側成形型7を回動させる鋼球支持部材10と、固定側成形型7と鋼球支持部材10との間に配置され、鋼球支持部材10の直線方向の変位を固定側成形型7に回転力として伝達する伝達部材としての傾斜溝角度調整部材30とを備えている。
図9において、この射出成形用金型200が図1の射出成形用金型100と異なる点は、固定側成形型7と鋼球支持部材10との係合部に傾斜溝角度調整部材30を介在させた点である。
【0042】
ここで、鋼球支持部材10としては、上述した実施形態における鋼球支持部材10(図6、図7)と同じものが適用される。一方、固定型成形型7としては、図2の固定側成形型7であって、円筒状の外周面に、該円筒形状の中心軸に直交する周方向に沿って延設されたピニオン状の歯型を有するものが適用される。
【0043】
図10は、本実施形態の変形例に適用される固定型成形型7を示す斜視図である。
図10において、この固定側成形型7が図2の固定側成形型7と異なるところは、円筒形状の中心軸に直交する外周面に周方向に沿ってピニオン状の歯型76を設けた点である。このピニオン状の歯型76は、後述する傾斜溝角度調整部材30のラックと係合する。また、この固定側成形型7の外周面には、傾斜溝が設けられていない。鋼球支持部材10に支持された鋼球10cが係合する傾斜溝は、後述する傾斜溝角度調整部材30に設けられているからである。
【0044】
図11〜図13は、本実施形態の変形例に適用される傾斜溝角度調整部材30の構成を示す説明図であり、図11は、その平面図、図12は、正面図、図13は、左側面図である。
図11〜図13において、この傾斜溝角度調整部材30は、所定厚さの板状体からなる部材本体31と、該部材本体31の一面の、例えば上部に幅方向に沿って設けられたラック32とを有する。ラック32は、固定側成形型7のピニオン状の歯車76と係合するように組み付けられる。
【0045】
部材本体31のラック32が設けられた面とは反対側の面には、円板部材34が係合ねじ35によって回動自在に係合されており、円板部材34には傾斜溝33が設けられている。円板部材34を回動させることにより、円板状部材34に設けられた傾斜溝33の部材本体31に対する角度が変化する。傾斜溝33を挟んで対向する位置にそれぞれ固定ねじ36が配置され、円板部材34は固定ねじ36を締め付けることによって部材本体31に固定され、傾斜溝33の傾斜角度が一義的に固定される。
【0046】
本実施形態の変形例に係るスパイラルユニット装置においては、図9に示したように、固定側成形型7が跳ねだし板12に回動自在に配設されており、この固定側成形型7に隣接するように配置された傾斜溝角度調整部材30のラック32が固定側成形型7の外表面に設けられたピニオン状の歯車76と係合する。また、傾斜溝角度調整部材30における固定側成形型7とは反対側に隣接するように鋼球支持部材10が配置され、該鋼球支持部材10に支持された鋼球10cが傾斜溝角度調整部材30における傾斜溝33に係合している。
【0047】
このような構成のスパイラルユニット装置を備えた成形金型において、傾斜溝角度調整部材30における部材本体31の中心軸に対する傾斜角度を所定の値、例えば35.6度に設定した後、成形金型を組み立て、該成形金型の成形型9に溶融樹脂を充填して、先ず試し成形を行う。そして、試し成形が終了したのち、パーティングライン(P/L)13を開くと、可動側型板4が図9中、下方向へ移動し、この移動に伴って鋼球支持部材10の鋼球10cが傾斜溝角度調整部材30の傾斜溝33内を転動し、鋼球支持部材10の直線運動を固定側成形型7に回転運動として伝達する。
【0048】
固定側成形型7が回動することにより、円筒状の表面に所定角度、例えば20度で傾斜する外観螺旋模様が形成された成形品(図示省略)が、パーティングライン(P/L)13と成型品の螺旋模様との交点が所定位置から変位しないようにその中心軸を中心として回動し、これによって成形品が成形型9から脱型し、エジェクーターピン18によって突き出され、回収される。
【0049】
このとき、回収された成形品における外観螺旋模様にこすれ、ゆがみ、変形等が認められなければ、この条件のまま、本成形に移行する。一方、成形品に成型異常が認められた場合は、成形金型を分解し、傾斜溝角度調整部材30の2つ固定ねじ36を緩め、例えば円板部材34に表示されたゲージ部を参照しつつ、円板部材34を係合ねじ35を中心に右方向又は左方向に所定角度だけ回動させ、その後、2つ固定ねじ36を締め付けて円板部材34を部材本体31に固定し、次いで、成形金型を組み立て、再度試し成形を行い、順次この操作を繰り返して良好な成形品が得られる条件を見つける。そして、良好な成形品が得られる条件が見つかった際は、その条件で本成形に移行する。
【0050】
本実施の形態によれば、傾斜溝角度調整部材30を有することによって、特定の傾斜角度、例えば、中心軸に対して15度傾斜した外観螺旋模様を有する円筒状の成形品を成形する際、傾斜溝33の部材本体31の中心軸、換言すれば成形型の中心軸に対する傾斜角度を、35.6度(表1参照)を中心として微調整して試し成形を行い、良好な成形品が得られる本成形の条件を容易に見つけることができる。
【0051】
また、傾斜角度を微調整できるので、従来、必要であった試し成形後、本成形に移行する段階における金型の修正加工作業又は成形し直し作業が不要となり、工程の簡略化及びコスト節約を図ることができる。
【0052】
本実施の形態の変形例によれば、傾斜溝角度調整部材30を有するので、外観螺旋模様を有する成形品を良好に離型させる条件を容易に見つけることができ、特に、溶融樹脂材料としてポリアセタール、デルリン等を用いた場合の他、樹脂歯車を成形する際に好適に使用されるPPSG45%又は66ナイロンG40%収縮等の樹脂であっても外観螺旋模様を有する成形品を良好に成形し、離型させ、回収することができる。
【0053】
本実施の形態において、固定側型板7と傾斜溝角度調整部材30との係合部のラックアンドピニオンの形状、配置位置等は、特に限定されず、同様の効果を奏するように、任意の形状のものを任意の位置に取り付けることができる。
【0054】
次に、本実施形態の第2の変形例について説明する。
図14及び図15は、本実施形態の変形例の要部を示す説明図であって、図14は、鋼球支持部材の平面図、図15は、鋼球支持部材の縦方向に沿った断面図である。
【0055】
図14及び図15において、この鋼球支持部材10が上記実施形態の鋼球支持部材10(図6、図7)と異なるところは、鋼球支持部材10を簡易固定部材(以下、「プラロック」という。)41によって可動側型板4に固定させると共に、該プラロック41による可動側型4への取り付け端に対向する端部にショルダーボルト42を設け、該ショルダーボルト42によって鋼球支持部材10を固定側型板3に対し、所定幅で摺動自在に支持させた点である。
【0056】
本実施の形態の変形例によれば、鋼球支持部材10をプラロック41によって可動側型板4に固定させると共に、ショルダーボルト42によって成形型作動部材10を固定側型板3に対して所定幅で摺動自在に支持させたことによって、成形品排出時にパーティングライン(P/L)13を開いても鋼球支持部材10に支持された鋼球10cが露出せず、鋼球支持部材10と、固定側成形型7又は傾斜溝角度調整部材30に挟持された状態を維持することができるので、鋼球10cの飛び出しを防止し、且つ鋼球支持部材10における鋼球10cの支持加工が簡易になって制作性向上及びコスト低減を図ることができる。
【0057】
本実施の形態において、万一、プラロック41が可動側型板4から外れた場合でも、鋼球支持部材10がショルダーボルト42によって固定側型板3に所定の移動幅をもって固定されているので、固定側型板3から離脱することがない。これによって、事故時の安全性を十分に確保することができる。
【符号の説明】
【0058】
3 固定側型板
4 可動側型板
7 固定側成形型
8 可動側成形型
9 成形型
10 鋼球支持部材
10c 鋼球
30 傾斜溝角度調整部材
33、75 傾斜溝
41 プラロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品を構成する固定側成形型であって、
前記可動側型板の前記固定側型板との当接部に配置された可動側成形型と協働して前記成形型を形成し、該成形型の中心軸を中心に回動自在に設けられたことを特徴とする固定側成形型。
【請求項2】
実質的に円筒状を呈しており、
前記成形型のキャビティ部分を構成する凹状部と、
該凹状部の内周面に形成され、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する凹凸面からなる螺旋模様と、
前記円筒状の外周面に設けられ、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する傾斜溝と、
を有することを特徴とする請求項1記載の固定側成形型。
【請求項3】
前記円筒状の外周面に、該円筒状の中心軸に直交する方向に沿って延設されたピニオン状の歯型が設けられていることを特徴とする請求項2記載の固定側成形型。
【請求項4】
前記成形型のキャビティ部分を構成する凹状部と、該凹状部の内周面に形成され、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する凹凸面からなる螺旋模様と、を有する略円筒状の第1部材と、
該第1部材の外表面に嵌合され、温度調節媒体が流通する媒体流路が設けられた略円筒状の第2部材と、
該第2部材の外表面に嵌合された略円筒状の第3部材とからなり、
前記第3部材の外周面に設けられ、前記成形型の中心軸に対して所定角度で傾斜する傾斜溝を有することを特徴とする請求項1記載の固定側成形型。
【請求項5】
前記第1部材、第2部材及び第3部材は、それぞれ焼きばめによって嵌合されていることを特徴とする請求項4記載の固定側成形型。
【請求項6】
前記第3部材の外周面に、該第3部材の中心軸に直交する方向に延設されたピニオン状の歯型が設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の固定側成形型。
【請求項7】
固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品を構成する成形型作動部材であって、
前記可動側型板に固定される角柱部と、
請求項2乃至6のいずれか1項に記載の固定側成形型の前記傾斜溝内を転動する鋼球を支持する鋼球支持部とを有することを特徴とする成形型作動部材。
【請求項8】
前記鋼球は、前記鋼球支持部に転動自在に支持されていることを特徴とする請求項7記載の成形型作動部材。
【請求項9】
固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品を構成する傾斜溝角度調整部材であって、
板状の部材本体と、
該部材本体の一面に設けられ、請求項3又は6記載の固定側成形型の外周面に設けられたピニオン状の歯型と係合するラック部と、
該ラック部が設けられた前記一面とは反対側の面に設けられ、前記成形型の中心軸とは所定の角度で傾斜する傾斜溝と、
該傾斜溝の前記部材本体の中心軸に対する角度を変更する角度調整手段と、
を有することを特徴とする傾斜溝角度調整部材。
【請求項10】
前記角度調整手段は、前記部材本体の中心軸とは所定の角度で傾斜する傾斜溝が設けられた円板部材と、該円板部材を前記部材本体に対して回動自在に係合する係合ねじと、前記円板部材を前記部材本体に固定するための固定ねじとを有することを特徴とする請求項9記載の傾斜溝角度調整部材。
【請求項11】
前記円板部材及び前記部材本体のいずれかに、前記部材本体の中心軸に対する前記傾斜溝の傾斜角度を表示するゲージ部が設けられていることを特徴とする請求項9又は10記載の傾斜溝角度調整部材。
【請求項12】
固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品であって、
請求項2乃至6のいずれか1項記載の固定側成形型と、請求項7又は8記載の成形型作動部材とを有することを特徴とする成形金型のユニット部品。
【請求項13】
固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板とを有し、前記固定側型板と前記可動側型板との当接部に形成される成形型に溶融樹脂を充填して外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形金型のユニット部品であって、
請求項3又は6記載の固定側成形型と、請求項7又は8記載の成形型作動部材と、請求項9乃至11のいずれか1項記載の傾斜溝角度調整部材とを有することを特徴とする成形金型のユニット部品。
【請求項14】
固定側取付板及び可動側取付板と、これら取付板相互間に配置された固定側型板及び可動側型板と、前記可動側型板の前記固定側型板との当接部に配置された可動側成形型と、該可動側成形型と協働して成形型を形成し、該成形型の中心軸を中心に回動自在に設けられた固定側成形型とを有する成形金型を用いて外観螺旋模様を有する成形品を成形する成形方法であって、
前記成形型に溶融樹脂を充填する充填ステップと、
前記固定側成形型を前記成形型で成型された成形品の外観螺旋模様に従って回動させて前記成形品を前記成形型から離型させる離型ステップと、
を有することを特徴とする成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−40826(P2012−40826A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−185931(P2010−185931)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(510227713)
【Fターム(参考)】