説明

固形燃料の製造装置

【課題】異物による排出側の目詰まりを極力防止し、仮に目詰まりが発生しても、当該異物を容易に取り除くことが可能なメンテナンス構造を有すると共に、騒音も少なく、動力変動の生じる恐れもない、固形燃料の製造装置を提供する。
【解決手段】一般廃棄物等を原料とし、原料に含まれる可燃性廃棄物を用いて原料を固形燃料に形成する固形燃料の製造装置10であって、その先端部に排出口部12Aを有する扁平筒状の処理チャンバ12、原料が投入されるホッパ部24、原料を加圧して圧縮物とする加圧手段14、圧縮物を間欠的に下流側に押し出す押出し手段16、圧縮物を加熱して溶融固形化する加熱手段18、排出口部12Aから押し出された溶融固形化物を成形する成形手段20を含む。成形手段20は、排出口部12Aから処理チャンバ12の外に押し出された溶融固形化物が通過するテーパ構造の成形ブレード80を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、固形燃料の製造装置に関し、特に、たとえば家庭から出される調理屑,残飯等の各種生ゴミ、ビニール袋,発泡トレイ等の各種プラスチックゴミ、紙袋,紙パック,段ボール,新聞紙,紙おむつ等の各種紙製ゴミを含む一般廃棄物を減容処理した減容物を原料とする固形燃料を製造する際に用いられて好適なものとなり、それ以外にも、家庭ゴミ等の一般廃棄物を破砕して減容し、当該破砕物の中から金属,不燃物を分離した後、プラスチック類,紙類等の可燃物を取り出して、当該可燃物を原料とする固形燃料(RDF:Refuse Derived Fuel)、および/または、発生履歴が明らかな産業廃棄物や選別された一般廃棄物の中から選別されたマテリアルリサイクルが困難な古紙類および廃プラスチック類を原料とする固形燃料(RPF:Refuse Paper & Plastic Fuel)等を製造する際にも適宜用いられて好適な固形燃料の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭から排出される一般廃棄物中のプラスチック類および紙類を主たる原料とする廃棄物固形燃料(以下、「RDF」という。)、および、事業体から排出される産業廃棄物中のマテリアルリサイクルが困難な古紙類および廃プラスチック類を主たる原料とする廃棄物固形燃料(以下、「RPF」という。)等は、地球環境の保全及び資源の有効利用の観点から、廃棄物の処理と再利用のための有効な手段となっていて、近年、CO2を削減して地球温暖化防止に寄与できると共に化石燃料の代替燃料としても期待できる燃料として位置付けられている。
【0003】
さらに、我が国では、最近、経済産業省が、太陽光や水力、原子力など温室効果ガスをあまり出さない「非化石燃料」の利用を電力会社、ガス、石油会社に義務付ける方針を発表する至り、地球温暖化対策を強化するため、石油依存からの転換を促す「石油代替エネルギー法」(代替エネ法)の抜本改正案を、通常国会に提出する動きも見受けられ、今後、将来にわたって、化石燃料全般からの脱却がより一層進められるものと推測される。
【0004】
そこで、先行技術として挙げられ、本願発明の背景となる従来の固形燃料の製造方法の実施に用いられている固形燃料の製造設備および固形燃料の成形機等について見ていくことにする。
【0005】
すなわち、本願発明の背景となる従来技術には、例えば、都市ごみや産業廃棄物などから選別回収した廃プラスチックと可燃ごみおよび回収古紙を混合し、圧縮・成形して固形燃料(RPF)を製造する固形燃料の製造設備があった(例えば、特許文献1参照)。この場合、廃プラスチックと回収古紙を所定の割合で破砕機に供給して破砕し、前記破砕された破砕混合物と、前記可燃ごみを炭化処理して得た炭化物の所定量を圧縮・成形機に供給して圧縮し、成形するようにした構成となっている。この固形燃料の製造方法によれば、炭化物を廃プラスチックおよび回収古紙に所定量加えることにより、成形性が向上し、また、炭化物は、廃プラスチックおよび古紙の破砕時には供給されないため、当該炭化物の破砕粉化による飛散によって作業環境が悪化することが防止される。
【0006】
この固形燃料の製造設備では、廃プラスチックおよび古紙の破砕混合物と炭化物が、ペレットミル装置に供給されて成形化される。この場合、破砕混合物及び炭化物は、側部から連続的に供給側シュート、コーン部を通してミル本体内に供給され、圧縮・成形された成形物を下部から排出する排出側シュートを通して排出されるようになっている。ミル本体の多数の成形用孔を有する円筒形状のリングダイは、回転軸に支持されており、回転軸は適当な駆動伝達機能を介してモータに連結されている。したがって、リングダイは、モータを駆動源として所定の回転速度で回転駆動される。
【0007】
リングダイ内には、一対のローラが設けられており、ローラは固定軸の先端側に回転自在に支持されて、リングダイの内周面上を所定のクリアランスをもって転動できるようになっている。このリングダイ内周面とローラ外周面との間で上記ミル本体内に供給された廃プラスチックおよび古紙の破砕混合物と炭化物が逐次混合・圧縮され、この圧縮によって廃プラスチックが発熱を伴いながら、古紙および炭化物とともに成形用孔から所定の密度まで高められて円柱状物として押出されるとともに、押出された円柱状物は、カッタで切断されて所定長の成形物(ペレット)に形成されるものとなっている。
【0008】
また、本願発明の背景となる従来技術には、例えば、成形動力を低減することができ、かつ、圧縮強度の強い固形燃料を製造することのできる固形燃料の製造方法に関し、特に、産業廃棄物などの廃棄物サーマルリサイクル装置(廃棄物を熱エネルギーとして回収するシステム)に好適に用いることのできる固形燃料の製造方法があった(例えば、特許文献2参照)。この固形燃料の製造方法では、燃焼灰と廃プラスチックスを、一軸又は二軸のスクリュー型押出成形機などを用いて連続的に混合圧縮し先端の多数の所定の径の孔を形成した金型(ダイス)から連続的に押し出されて圧縮成形体として成形され、同時に、該圧縮成形体は連続的に切断されて柱状、球状等のペレット状の燃料として得るものである。
【0009】
すなわち、当該押出成形機のバレル内にはスクリューが回転可能に挿通されて設けられ、スクリューは駆動ギヤ装置に連結されている。バレルの先端には金型(ダイス)が取付けられており、金型(ダイス)には多数の押出用開口が穿設されている。多数の押出用開口は、金型(ダイス)に対して垂直方向に穿設されている。金型(ダイス)の側面には切断刃が近接されてスクリューに連結され、回転可能に設けられている。この押出成形機に原料供給口から、例えば25mm以下の塊、50mm以下のフィルムやシートである廃プラスチックスと燃焼灰とを必要に応じて、水および廃油などと共に混合、配合して、供給し、スクリューをバレル内で回転させて混合配合原料を圧縮、混練して先端の金型(ダイス)の押出用開口から連続して押し出し、切断刃で細い棒状の圧縮成形体を適当な長さに連続的に切断して円、角柱などの柱状のペレット状の固形燃料が製造される。
【0010】
【特許文献1】特許第4097618号公報(例えば、図2,図3参照。)
【特許文献2】特許第3139265号公報(例えば、図1,図2参照。)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1等に示すような従来の固形燃料の製造方法では、多数の成形用孔を有する円筒形状のリングダイの内面をローラが回転するリングダイス方式を採用している。この場合、リングダイは、固定軸(主軸)上に軸受を介して枢支されたスリーブの大径の先端面に固定されているので、片持支持構造となっている。また、一対のローラは、固定軸(主軸)の先端の大径円板に取り付けられているので、これまた片持支持構造となっている。
【0012】
一方、ミル本体内に供給された廃プラスチックおよび古紙の破砕混合物は、不揃いな礫状となっているため、この破砕混合物と炭化物が逐次混合・圧縮され、この圧縮によって廃プラスチックが発熱を伴いながら、古紙および炭化物とともに成形用孔から所定の密度まで高められて円柱状物として押出される際には、特に、リングダイの回転に過大な負荷がかかり、ペレットミル装置(成形機)全体の振動が大きくなり、騒音も著しく大きいものとなる。さらに、一対のローラを取り付けた固定軸(主軸)にも過大な負荷がかかることにより軸受がずれ、これを支持しているリング等の回転伝達機能に連なる支持フレーム(図示せず)に亀裂が入り、たとえば支持フレーム(図示せず)上に設けられたモータに動力変動が生じる恐れもある。
【0013】
また、特許文献2等に示すような従来の固形燃料の製造方法では、一軸又は二軸のスクリュー型押出成形機などを用い、スクリューをバレル内で回転させることによって、原料供給口から供給されたて混合配合原料を圧縮、混練して先端の金型(ダイス)の押出用開口から連続的に押し出して成形する、所謂、スクリュー方式を採用している。
【0014】
ところが、このようなスクリュー型押出成形機を採用し、家庭ゴミ等の不特定多数の排出元による一般廃棄物を原料とする廃棄物固形燃料(RDF)を製造する場合には、特許文献2等に示すような廃プラスチックスと燃焼灰の混合配合原料を原料とする場合と異なって、当該一般廃棄物の中に、生ゴミ,塵芥を含む可燃物および不燃物異物等が混入されており、バレル内で溶融せずに原形を留めているものも多く含まれている可能性があるため、不燃物異物が押出用開口に引っ掛かって、押出用開口に目詰まりを発生する恐れがある。押出用開口に目詰まりが発生すると、圧縮成形体が押出用開口から押し出されるときの排出抵抗が大きくなって、当該圧縮成形体を押出用開口からスムーズに排出することができなくなる。
また、押出用開口の目詰まりによってバレル内の廃棄物を外部に排出させることができず、スクリューの回転による摩擦熱ないし剪断発熱によって、廃棄物の温度が上昇するため、廃棄物がバレル内で燃えてしまう恐れも危惧される。
【0015】
したがって、このようなスクリュー型押出成形機を廃棄物固形燃料(RDF)の成形装置に採用した場合には、押出用開口に目詰まりが発生する度毎に、当該スクリュー型成形機の運転を停止させ、当該押出用開口に引っ掛かった異物を取り除いて清掃する必要が生じるものとなり、この異物を押出用開口から除去する作業は、非常に手間のかかるものとなっている。そのため、廃棄物固形燃料(RDF)を成形するための成形時間の短縮化が困難なものとなり、延いては、当該廃棄物固形燃料(RDF)の生産性向上の点で支障を来たすものとなっている。
なお、この従来のスクリュー型押出成形機を廃棄物固形燃料(RDF)の成形装置に採用した場合には、特許文献1等に示すような従来のリングダイス方式のペレットミル装置(成形機)を採用した場合に比べると、比較的振動や騒音は低減され得るものとなっているが、未だ懸念されるものであった。
【0016】
それゆえに、本願発明の主たる目的は、異物による排出側の目詰まりを極力防止し、仮に目詰まりが発生しても、当該異物を容易に取り除くことが可能なメンテナンス構造を有すると共に、騒音も少なく、動力変動の生じる恐れもない、固形燃料の製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1にかかる本願発明は、一般廃棄物および/または産業廃棄物を原料とし、原料に含まれる可燃性廃棄物を用いて原料を固形燃料に形成する固形燃料の製造装置であって、その中で原料の溶融固形化物が形成され、その先端部に溶融固形化物が排出される排出口部を有する扁平筒状の処理チャンバと、処理チャンバの所定の位置に連接され、原料が供給される原料供給セクションと、原料供給セクション内で上下動自在となるように配設された加圧手段により、原料供給セクションに供給された原料が処理チャンバの所定の位置で加圧され、圧縮物が形成される加圧セクションと、処理チャンバ内で往復動自在となるように配設され、加圧セクションで形成された圧縮物を間欠的に排出口部側に押し出す押出し手段と、排出口部よりも上流側で、且つ、加圧セクションよりも下流側で、処理チャンバの近傍に配設された加熱手段により、押出し手段で押し出されてきた圧縮物が加熱され、溶融固形化物が形成される加熱セクションと、処理チャンバの先端部に取外し自在に配設された成形手段により、排出口部から処理チャンバの外に押し出されて排出された溶融固形化物を成形する成形セクションとを含み、成形手段は、排出口部から処理チャンバの外に押し出されて排出された溶融固形化物がその間を通過する複数の成形ブレードと、複数の成形ブレードを支持すると共に、排出口部と連通可能となる開放部を備え、開放部が排出口部と対向されるように、処理チャンバの先端部に取外し可能に装着されるブレードホルダとを含み、複数の成形ブレードは、先端部から基端部にかけて先細りとなるテーパ構造を有し、ブレードホルダの開放部の水平方向に所定の間隔をもって配列され、且つ、複数の成形ブレードの基端部側が開放部を垂直方向に跨るようにブレードホルダに取着されることを特徴とする、固形燃料の製造装置である。
請求項1にかかる本願発明では、一般廃棄物および/または産業廃棄物を原料とし、当該原料に含まれる可燃性廃棄物を用いて、原料が固形燃料に形成される。
扁平筒状の処理チャンバに於いて、原料が溶融固形化物に形成され、溶融固形化物は、処理チャンバの排出口部から排出される。
処理チャンバの所定の位置には、原料供給セクションが連接され、原料供給セクションには、原料が供給される。加圧セクションに於いては、加圧手段が原料供給セクション内で上下動自在となるように配設される。加圧手段は、原料供給セクションに供給された原料を処理チャンバの所定の位置で加圧する。加圧手段で加圧された原料は、圧縮されて圧縮物に形成される。
押出し手段は、処理チャンバ内で往復動自在となるように配設される。押出し手段は、加圧セクションに於いて形成された圧縮物を間欠的に排出口部側(排出口部の方向)に押し出す。
加熱セクションに於いては、加熱手段が、排出口部よりも上流側で且つ加圧セクションよりも下流側の処理チャンバ近傍に配設される。加熱手段は、加圧セクションから押し出されて送出されてきた圧縮物を加熱する。加熱手段で加熱された圧縮物は、溶融固形化物に形成される。この場合、加圧セクション側から加熱セクション側へと送られてくる圧縮物は、押出し手段により間欠的に押し出されて送られるために、加熱セクションでは、当該圧縮物が一定の時間、停留した後、下流側の排出口部側(排出口部の方向)へと送られていく。つまり、加熱セクションに於いて、圧縮物が一定の時間停留するとき、当該圧縮物は、加熱手段で一定の時間加熱されることになる。そのため、圧縮物は、溶融固形化物に形成される。
この場合、加熱手段の発熱作用により、加熱セクションに於いて圧縮物が加熱され、当該圧縮物中に含まれるプラスチック等の可燃性廃棄物の一部が軟化、溶融ないし半溶融され、当該圧縮物中の他の廃棄物との結合が促進される。プラスチック等を含んだ可燃性廃棄物の溶融固形化作用によって、圧縮物の表面側層に存在するプラスチック等の可燃性廃棄物が溶融固形化されることで、当該圧縮物の内部がその表面側層の溶融固化物で強固に囲繞されるため、圧縮物に一体性が付与されて当該圧密化が促進される。このようにして、圧縮物は、溶融固形化物に形成される。
成形セクションに於いては、成形手段が排出口部に連接されるように、処理チャンバの先端部に取外し自在に配設される。排出口部から処理チャンバの外に押し出されて排出された溶融固形化物は、成形手段によって成形される。成形手段は、複数の成形ブレードおよびブレードホルダを包含するものとなっており、排出口部から処理チャンバの外に排出された溶融固形化物は、複数の成形ブレードの間を通過することによって成形される。
複数の成形ブレードは、それぞれ、ブレードホルダにより支持されている。ブレードホルダは、排出口部と連通可能となる開放部を有する。ブレードホルダは、その開放部が排出口部と対向されるように、処理チャンバの先端部に取外し可能に装着される。複数の成形ブレードは、それぞれ、先端部から基端部にかけて先細りとなるテーパ構造を有する。複数の成形ブレードは、それぞれ、ブレードホルダの開放部の水平方向に所定の間隔をもって配列され、且つ、複数の成形ブレードの基端部側がブレードホルダの開放部を垂直方向に跨るように、ブレードホルダに取着されるものとなっている。
上記した構成態様を有するため、成形手段が処理チャンバの先端部に装着されると、複数の成形ブレードによって、排出口部はその水平方向に横並びに複数に区画される。この場合、複数の成形ブレードは、それぞれ、先端部から基端部にかけて先細りとなるテーパ構造を有するため、溶融固形化物が通過する複数の成形ブレード間を通路としてみたとき、当該通路は、成形ブレードの基端部側(排出口部側)から先端部側にかけて先細りとなるテーパ構造の通路となっている。
そして、排出口部から処理チャンバの外に押し出され、複数の成形ブレード間を通過する溶融固形化物は、複数の成形ブレード間で、外気および複数の成形ブレードとの接触により冷却されながら、複数の成形ブレード間を通過する。すなわち、処理チャンバの排出口部から押し出されて排出された溶融固形化物は、複数の成形ブレード間に構成されたテーパ構造を有する「通路」に導入される。
「通路」は、複数の成形ブレード間に於いて、当該複数の成形ブレードの基端側間(通路入口)の幅が、当該複数の成形ブレードの先端側間(通路出口)の幅よりも幅の広いテーパ形状となっているので、この「通路」に導入された溶融固形化部は、当該テーパ形状に沿って徐々に当該成形ブレード間で圧縮されて成形されながら、「通路」を通過し、当該「通路」から固形燃料として排出されるものとなっている。
請求項1にかかる本願発明によれば、複数の成形ブレード間(「通路」)が、当該複数の成形ブレードの基端側間(通路入口)から当該複数の成形ブレードの先端側間(通路出口)側に向かって先細りのテーパ形状を有しているので、当該複数の成形ブレードの基端側間(通路入口)を通過する溶融固形化物の通過抵抗力が減少される。
そのため、処理チャンバの排出口部から、押し出されて排出される溶融固形化物が上記「通路」内に導入し易いものとなっている。したがって、「通路」に於いて、異物の引っ掛かり等を防止でき、「通路」に溶融固形化物が詰まるのを極力防止することが可能となる。この場合、上記した「通路」の詰まりによる当該製造装置の運転停止や処理チャンバ内の不具合を回避することが可能となる。したがって、固形燃料の製造に必要な時間も短縮させることができ、単位時間当たりの処理量も増大させることができる。
請求項1にかかる本願発明では、成形手段が排出口部に連接されるように処理チャンバの先端部に取外し自在に配設されているため、仮に、複数の成形ブレード間、および/または、ブレードホルダと排出口部との間に、異物の引っ掛かり等による目詰まりが発生した場合でも、処理チャンバの先端部から成形手段を取り外し、当該異物を取り除いて目詰まりを解消することが可能となる。
また、成形手段を取り外すことによって、複数の成形ブレードおよびブレードホルダの清掃も容易に行えるものとなっている。
成形手段の複数の成形ブレードおよびブレードホルダは、溶融固形化物に当接され、溶融固形化物が通過する際に負荷を受けるため、当該固形燃料の製造装置を長時間稼働させた場合、複数の成形ブレードおよびブレードホルダが摩耗して劣化したり、熱的機械的衝撃を受けて損傷したりする恐れが想定されるが、この場合、劣化ないし損傷した成形手段を取外して、新しい成形手段との交換が容易に行えるものとなっている。
さらに、請求項1にかかる本願発明では、押出し手段が処理チャンバ内で往復動自在となる構成態様を有するため、特許文献1等に示すようなリングダイス方式のペレットミル装置および特許文献2等に示すようなスクリュー型押出成形機に比べて、製造装置全体の振動が極めて小さいため、振動による騒音も殆ど無く、また、モータに動力変動が生じる恐れも払拭することが可能となっている。
請求項2にかかる本願発明は、請求項1にかかる発明に従属する発明であって、ブレードホルダは、処理チャンバの先端部と嵌合される嵌合凹部を含み、処理チャンバの先端部にブレードホルダの嵌合凹部が嵌合自在となることで、処理チャンバの先端部に成形手段が取外し可能に装着されることを特徴とする、固形燃料の製造装置である。
請求項2にかかる本願発明では、上記した構成態様を有することにより、処理チャンバの先端部への成形手段の取付けおよび取外しが簡便化される。この場合、当該固形燃料の製造装置を設置したときの処理チャンバおよびブレードホルダの配置に応じて、処理チャンバの先端部とブレードホルダの嵌合凹部との嵌合方向は、たとえば前後方向、上下方向および左右方向など、適宜、変更可能となり得るものとなっている。
請求項3にかかる本願発明は、請求項2にかかる発明に従属する発明であって、処理チャンバの先端部は、嵌合凸部を含み、ブレードホルダは、嵌合凸部と嵌合可能となる嵌合凹部を含み、嵌合凸部と嵌合凹部が摺動自在に嵌合されることを特徴とする、固形燃料の製造装置である。
請求項3にかかる本願発明では、上記した構成態様を有することにより、処理チャンバの先端部に対して、成形手段を摺動自在に嵌合可能となっているため、その摺動方向に於いて、処理チャンバの先端部への成形手段の取付けおよび取外しが簡便化されるものとなっている。
請求項4にかかる本願発明は、請求項1〜請求項3のいずれかにかかる発明に従属する発明であって、加圧セクションから押し出される先行の圧縮物は、後続の圧縮物を介して、順次、加熱セクション側に押し出されると共に、加熱セクションから押し出される先行の溶融固形化物は、後続の溶融固形化物を介して、順次、成形セクション側に押し出されて排出口部から排出されることを特徴とする、廃棄物固形燃料の製造装置である。
請求項4にかかる本願発明では、上記した構成態様を有するため、処理チャンバの先端部に位置する排出口部から排出される先行の溶融固形化物は、後続の1つ以上の溶融固形化物によって、順次、当該排出口部から押し出されて排出される。すなわち、先行する溶融固形化物は、後続の1つ以上の溶融固形化物を間に介して、間接的に当該排出口部から押し出されるものとなっている。この場合、たとえば加熱セクションで形成された溶融固形化物が、押出し手段によって、直接的に、一気に排出口部から押し出されて排出される構成態様に比べて、上記した成形手段にかかる押圧力を低減させることが可能となり、上記した成形手段の複数の成形ブレードの基端側間(通路入口)を通過する溶融固形化物の通過抵抗力の低減化が図れるものとなっている。そのため、処理チャンバの排出口部から外に押し出されて排出される溶融固形化物は、上記「通路」内へと、より一層、導入し易いものとなる。
なお、上述した請求項1〜請求項4のいずれかの発明に於いて、排出口部から処理チャンバの外に押し出され、複数の成形ブレード間を通過する溶融固形化物は、溶融固形化物の自重、または、切断手段により切断されるように構成することができ得る。この場合、前記した構成態様を有することにより、排出口部から処理チャンバの外に押し出され、複数の成形ブレード間(「通路」)を通過し、当該「通路」から固形燃料として排出される溶融固形化物は、当該溶融固形化物の自重、または、切断手段により適宜所定の長さに切断される。
【発明の効果】
【0018】
本願発明によれば、異物による排出側の目詰まりを極力防止し、仮に目詰まりが発生しても、当該異物を容易に取り除くことが可能なメンテナンス構造を有すると共に、騒音も少なく、動力変動の生じる恐れもない、固形燃料の製造装置を提供することができる。
【0019】
本願発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本願発明にかかる実施形態の一例を示す正面図解図であり、図2はその平面図解図であり、図3はその左側面図である。
本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10は、一般廃棄物および/または産業廃棄物を原料とし、原料に含まれる可燃性廃棄物を用いて当該原料を固形燃料に形成する固形燃料の製造装置であるが、特に、たとえば家庭から出される調理屑,残飯等の各種生ゴミ、ビニール袋,発泡トレイ等の各種プラスチックゴミ、および、紙袋,紙パック,段ボール,新聞紙,紙おむつ等の各種紙製ゴミなどの家庭ゴミを含む一般廃棄物を減容処理した減容物を原料とする固形燃料を製造する際に用いられて好適なものとなっているので、本実施形態例では、当該家庭ゴミを含む一般廃棄物を減容処理した減容物を原料とする固形燃料の製造装置10について説明する。
なお、本実施形態例では、上記原料として、食品ゴミ等の生ゴミ、プラスチック製品等のプラスチックゴミおよびダンボール, 新聞紙等の紙ゴミを、撹拌機を備えた処理槽の中で、一緒くたに効率よく撹拌して粉砕・細分化し、且つ、当該処理槽内で、特に、生ゴミを微生物の分解作用により減容消滅処理が実施された原料が用いられている。この場合、撹拌機で、ゴミのすり潰し作用、削り取り作用およびゴミを均一に撹拌する撹拌作用によって、生ゴミの分解作用がより一層活性化されるものとなっている。
【0021】
そこで、先ず、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10の全体的構成について、概略的に述べる。当該製造装置10は、たとえば図1に示すように、その中で上記した原料の溶融固形化物が形成され、その先端部に当該溶融固形化物が排出される排出口部12Aを有する扁平筒状の処理チャンバ12、処理チャンバ12の所定の位置に連接され、原料が供給される原料供給セクションS1、原料供給セクションS1内で上下動自在となるように配設された加圧手段14により、原料供給セクションS1に供給された原料が処理チャンバ12の所定の位置で加圧され、圧縮物が形成される加圧セクションS2、処理チャンバ12内で往復動自在となるように配設され、加圧セクションS2で形成された圧縮物を間欠的に排出口部12A側に押し出す押出し手段16、排出口部12Aよりも上流側で、且つ、加圧セクションS2よりも下流側で、処理チャンバ12の近傍に配設された加熱手段18により、押出し手段16で押し出されてきた圧縮物が加熱され、溶融固形化物が形成される加熱セクションS3、排出口部12Aに連接されるように処理チャンバ12の先端部に取外し自在に配設された成形手段20により、排出口部から処理チャンバ12の外に押し出されて排出された溶融固形化物を成形する成形セクションS4、成形手段20で成形された溶融固形化物を適宜所定の長さに切断する切断手段21、および、原料供給セクションS1,加圧セクションS2および加熱セクションS3内のゴミの臭気を含む加熱された空気(ここでは、主として、処理チャンバ12の加圧セクションS2および加熱セクションS3での処理が終えた後の不用のガス、以下、単に「排気ガス」という。)の熱エネルギを低熱源として利用し、当該排気ガスにより原料供給セクションを予熱する予熱機構S5等で構成されている。
【0022】
次に、当該固形燃料の製造装置10を構成する上記した各機器およびセクションについて、順次、説明していく。
先ず、処理チャンバ12について説明する。
本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10は、図1〜図3に示すように、コンクリート等の基礎からなる平面視横長矩形状の土台22を含む。土台22の上には、その長手方向の中間部に、平面視矩形状で扁平筒状の処理チャンバ12が配設されている。処理チャンバ12は、ステンレス等の金属材料で形成され、支柱部材23により土台22の上に支持されている。処理チャンバ12は、その長手方向の一端部に排出口部12Aを有する。なお、本実施形態例では、処理チャンバ12の長手方向の一端部(図1で見て左側方)を処理チャンバ12の先端部と言い換えるものとする。
排出口部12Aは、図3に示すように、処理チャンバ12の長手方向の一端側の開口部が排出口部12Aの役割を担うものとなっており、この排出口部12Aからは、処理チャンバ12の加熱セクションS3で形成された溶融固形化物が排出されるものとなっている。
【0023】
次に、原料供給セクションS1について説明する。
本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、処理チャンバ12の所定の位置に、原料が供給される原料供給セクションS1として、たとえば角筒箱状のホッパ部24が連接されている。処理チャンバ12およびホッパ部24間には、たとえば図1および図20に示すように、当該処理チャンバ12とホッパ部24との連接部に於いて、互いに連通する連通部Cを有するものとなっている。
ホッパ部24は、たとえば図1に示すように、ホッパ部本体26を含む。ホッパ部本体26は、その中に原料を投入するための投入口部26Aと、投入口部26Aを開閉自在にする投入蓋28とを有する。また、ホッパ部本体26は、その内面に、投入口部26Aから投入された原料を当該ホッパ部本体26の下方に案内する案内傾斜面26Bを備える。さらに、ホッパ部本体26の周囲には、ジャケットカバー30が配設されている。ジャケットカバー30は、たとえばステンレス製の中空部を有するパネルでホッパ部本体26を囲繞するように配設される。
【0024】
次に、加圧手段14および加圧セクションS2について説明する。
ホッパ部24には、ホッパ部本体26内に加圧手段14が配設されている。加圧手段14は、ホッパ部本体26内に供給された原料を、処理チャンバ12の所定の位置で加圧する加圧部材32と、加圧部材32をホッパ部本体26内で上下動自在とする昇降手段34とを含む。加圧部材32は、特に、図4および図5に示すように、金属製パネル等でたとえば中空の4角錐台ブロック状に形成される。加圧部材32は、一方の相対する側面32a,32bが対称的に傾斜し、且つ、他方の相対する側面32c,32dが対称的に傾斜している構造を有するものとなっている。
【0025】
一方、昇降手段34としては、往復動形アクチュエータが用いられている。本実施形態例では、昇降手段34が、往復動形アクチュエータとしてのたとえば油圧シリンダ36を含む。油圧シリンダ36は、そのピストンロッド36Aの先端部が、加圧部材32の中央に連結される。加圧部材32の中央には、図5に示すように、連結棒38が設けられ、連結棒38の先端部には、たとえば円筒状のジョイント部材40が着脱自在に設けられている。ジョイント部材40は、ピストンロッド36Aの先端の雄ねじ36Cに螺合可能な雌ねじ40aを備えたねじ穴40Aを有する。この場合、油圧シリンダ36のピストンロッド36Aの先端にジョイント部材40を挿入してピストンロッド36Aの雄ねじ36Cとねじ穴40Aの雌ねじ40aとを螺合し、さらに、ピストンロッド36Aの先端ナット36Bで締結した後、連結棒38の先端部がジョイント部材40に取着される。このようにして、ピストンロッド36Aと加圧部材32とが連結されるものとなる。
したがって、加圧部材32は、油圧シリンダ36を作動させることによって、当該油圧シリンダ36の所定のストロークでホッパ部本体26内を上下動自在となる。加圧部材32は、初期的には、ホッパ部本体26内の所定の高さの位置で待機するものとなっている。
【0026】
ホッパ部24の投入口部26Aから投入された原料は、処理チャンバ12の所定の位置に供給される。この場合、当該ホッパ部24と処理チャンバ12との連通部C、つまり、ホッパ部本体26の下方に位置する処理チャンバ12内に、原料が供給される。処理チャンバ12の所定の位置に供給された原料は、昇降手段34を稼働させることによって、加圧部材32の下面で加圧されて圧縮される。この原料が加圧されるセクションを加圧セクションS2とする。この場合、本実施形態例では、たとえば図20に示すように、連通部Cの上流端側部位CUおよび下流端側部位CD間の領域を加圧セクションS2とする。また、加圧セクションS2に於いて、加圧・圧縮される原料の押出し方向の長さαは、加圧部材32の幅方向の長さと略同じに形成され、加圧セクションS2の長さよりも小さいものとなっている。
【0027】
なお、本実施形態例では、ホッパ部24の投入口部26Aから投入された原料が加圧部材32の上面に滞留させないように、たとえば図4,図5に示すように、加圧部材32の相対する側面32a,32bおよび側面32c,32dがテーパ面を有するように傾斜させている。すなわち、投入口部26Aから投入された原料は、加圧部材32の側面32a,32bおよび側面32c,32dに沿って下方に落下するものとなっている。
【0028】
次に、押出し手段16について説明する。
本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、押出し手段16が、たとえば図6および図7に示すように、直動案内機構部42を含み、直動案内機構部42は、軌道レール44と、軌道レール44に跨るような状態で載置されたスライダ46とを含む。軌道レール44は、その長手方向に延びる両側面には軌道溝44aが設けられている。スライダ46は、軌道溝44aを転走する転動体(図示せず)を介して、軌道レール44上を摺動自在に配設されている。軌道レール44は、間隔を隔てて設けられ、その上面に開口する取付け穴48を有する。
【0029】
一方、土台22の上には、その幅方向に所定の間隔を隔てて、たとえば2つのパネル状の取付けベース50A,50Bが立設されている。取付けベース50A,50Bは、土台22の長手方向に沿って、所定の長さを有するものである。取付けベース50A,50Bの上面には、それぞれ、ねじ穴(図示せず)が設けられている。軌道レール44は、たとえばボルト(図示せず)が、軌道レール44の取付け穴48を介して、取付けベース50A,50Bのねじ穴(図示せず)に螺入されることによって、取付けベース50A,50Bに取り付けられる。
【0030】
また、スライダ46は、軌道レール44に対して相対移動可能なケーシング(図示せず)および当該ケーシングの両端にそれぞれ設けられたエンドキャップ54を有している。ケーシングの上部には、後述する押出し部材58を取り付けるための取付け用ねじ穴56が設けられている。したがって、押出し部材58は、スライダ46が軌道レール44上を摺動自在に変位することに連動するものとなり、延いては、取付けベース50A,50Bの上面に沿って、土台22の長手方向に変位可能なものとなっている。
【0031】
押出し部材58は、図2,図6,図7および図8に示すように、たとえば平面視矩形状に形成されている。押出し部材58は、ステンレス等の金属製プレートで形成されている。押出し部材58は、変位手段60によって、処理チャンバ12内を往復動自在となるように配設されている。変位手段60には、往復動形アクチュエータが用いられている。
本実施形態例では、変位手段60が、往復動形アクチュエータとしてのたとえば油圧シリンダ62を含む。油圧シリンダ62は、そのピストンロッド62Aの先端部が、連結用ブラケット部材64を介して、押出し部材58に連結されている。
【0032】
すなわち、連結用ブラケット部材64は、図6および図8等に示すように、たとえば矩形状のベース部66を含む。ベース部66の上面の幅方向両側には、支持部68a,68bが平行に立設されている。支持部68a,68bの上端面には、たとえば矩形状の取付け部70が配設されている。また、ベース部66の下面の幅方向中央には、たとえば断面6角形状の切欠き部72を有する保持部74が下方に延びて配設されている。
ベース部66,支持部68a,68bおよび取付け部74は、たとえば金属材料で形成され、各部位間は溶接等の固着手段により固着されている。
【0033】
押出し部材58は、その下面側が、連結用ブラケット部材64の取付け部70と、ボルト等の締結手段(図示せず)により取外し可能に取り付けられている。また、ピストンロッド62Aの先端部は、当該ピストンロッド62Aの先端部を、たとえば図6および図8に示すように、連結用ブラケット部材64の保持部74の切欠き部72に嵌挿し、2つの先端ナット62Bおよび62C間で締結することによって、押出し部材58と連結される。
したがって、押出し部材58は、油圧シリンダ62を作動させることによって、当該油圧シリンダ62の所定のストロークで処理チャンバ12内を往復動自在となる。
【0034】
本実施形態例では、特に、たとえば図20に示すように、押出し部材58の先端58Aが、押出し部材58の変位方向(土台22の長手方向)で見たとき、初期的に、ホッパ部24および処理チャンバ12の連通部Cの上流端側部位CUと略同じ位置に配置されるように設定されている。この位置を押出し部材58の原点位置としている。そして、油圧シリンダ62を作動させることにより、押出し部材58は、その先端58Aが、少なくとも、ホッパ部24および処理チャンバ12の連通部Cの下流端側部位CDと略同じ位置に到達し、一定の時間を経過した後、押出し部材58の先端58Aは、原点位置に復帰するように変位するものとなっている。
【0035】
油圧シリンダ62のピストンロッド62Aのストロークは、押出し部材58が上記した変位動作を行えるように、たとえばタイマー制御によって制御されている。すなわち、油圧シリンダ62には、ピストンロッド62Aが上記した所定の変位動作を行えるように、設定された所定のストロークに応じたストローク時間を計測するストロークタイマーが設けられ、当該ストロークタイマーにより、当該油圧シリンダ62のストロークが制御されている。この場合、設定された所定のストローク時間が経過したら、ピストンロッド62Aが所定の変位動作を行ったと判断して、当該ピストンロッド62Aの往復動作が終了される。したがって、本実施形態例では、押出し部材58が、上記した加圧セクションS2で形成された圧縮物を間欠的に排出口部12A側に押し出すように、油圧シリンダ62を作動させるものとなっている。
【0036】
また、油圧シリンダ62のピストンロッド62Aが所定の変位動作を行っている時間(ストローク時間)をストロークタイマーにより計測(監視)することによって、ピストンロッド62Aのストロークを適宜調整することも可能となっている。なお、油圧シリンダ62のピストンロッド62Aの最大ストロークは、少なくとも、上記連通部Cの上流端側部位CUから処理チャンバ12の排出口部12Aまでの距離Lよりも長くすることが可能なものが用いられている。
【0037】
次に、加熱手段18および加熱セクションS3について説明する。
本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、加熱手段18がたとえば2つの加熱ヒータ76を含む。2つの加熱ヒータ76は、たとえば図1および図20に示すように、上記した加圧セクション2よりも下流側で、且つ、排出口部12Aよりも上流側に配設される。2つの加熱ヒータ76は、処理チャンバ12の近傍で当該処理チャンバ12を上下方向から挟持するように配設されている。2つの加熱ヒータ76が配置された上方には、たとえば図1,図2,図3に示すように、フード78が、加熱ヒータ76を覆うように配設されている。フード78は、加熱ヒータ76からの発熱が外部に放熱されて逃げないようにしてロスをなるべく小さくし、加熱ヒータ76の熱効率を低下させないようにするためのものである。
【0038】
この2つの加熱ヒータ76が配置されている領域を、たとえば図20に示すように、加熱セクションS3としている。加熱セクションS3では、加熱手段18により、上記した押出し手段16で押し出されてきた圧縮物WPが加熱され、溶融固形化物が形成されるものとなっている。圧縮物の押出し方向の長さαは、加熱ヒータ76の長さと略同じか小さく形成されているため、加熱セクションS3に於いて、当該圧縮物はその全体が加熱されものとなっている。なお、本実施形態例では、連通部Cの下流端側部位CDから加熱セクションS3までの距離βが、圧縮物の押出し方向の長さαよりも短く形成されている。
【0039】
次に、成形セクションS4および成形手段20について、たとえば図9〜図14を参照しながら説明する。図9は、本実施形態例に適用された成形手段の一例およびその周辺を示す一部省略斜視図解図であり、図10は、図9の要部を示す拡大縦断面図解図であり、図11は、図10に示した成形ブレードの取付け構造の一例を示す要部拡大端面図解図である。また、図12は、図9に示す成形手段を処理チャンバの先端部に取外し可能に装着した状態の一例を簡略化して示した図解図であって、詳細に言えば、特に、成形手段を処理チャンバの先端部に嵌合自在とした構成により取外し可能に装着した状態の一例を、便宜上、図9を簡略化して拡大した拡大斜視図解図である。さらに、図13は、図12の分解斜視図であり、図14は、図12,図13に示す成形手段を処理チャンバに嵌合自在に取付ける途中の摺動状態を示す斜視図解図である。
【0040】
本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、たとえば図9に示すように、成形手段20が複数の成形ブレード80を含む。複数の成形ブレード80は、たとえば図11に示すように、先端部82から基端部84にかけて先細りとなるテーパ構造を有し、相対する両側面が対称的に傾斜するテーパ面86に形成されている。本実施形態例では、成形ブレード80が断面視逆3角形状の態様を有し、例えば、金属製のプレートを当該逆3角形状の態様となるように折り曲げられて形成される。
【0041】
複数の成形ブレード80は、それぞれ、ブレードホルダ90に支持されている。ブレードホルダ90は、図9および図13に示すように、たとえば横長矩形板状の基体92を含む。基体92は、その中央に当該基体92の長手方向に延び設けられるたとえば矩形の開放部92Aを有する。この開放部92Aは、処理チャンバ12の排出口部12Aと連通可能となる態様を有するものである。
基体92の幅方向の両端部には、当該基体92の長手方向に延び設けられるたとえば断面L字状の突設体94が配設される。突設体94は、長片部94aと短片部94bとを有する。長片部94aは、基体92の幅方向の両端から当該基体92の一方主面側(後面側)へ直角に突出している。両側の短片部94bは、互いに対向するように、長片部94aの先端から直角に突出している。この場合、ブレードホルダ90は、基体92と、突設体94の長片部94aおよび短片部94bとの間に、それらの部位で囲繞された嵌合凹部96を有するものとなる。嵌合凹部96は、後述する処理チャンバ12の嵌合凸部と嵌合自在となるものである。
【0042】
成形ブレード80は、図9,図13に示すように、ブレードホルダ90の基体92の他方主面側(前面側)に取着される。すなわち、基体92は、図11に示すように、その他方主面側に、たとえば断面矩形の窪み部98を備え、この窪み部98に、成形ブレード80の基端部84が挿入されて取着される。この場合、複数の成形ブレード80は、図9に示すように、基体92の開放部92Aの長手方向(たとえば図9で見て、水平方向)に所定の間隔をもって配列され、且つ、図9,図10,図13等に示すように、複数の成形ブレード80の基端部84側が開放部92Aの幅方向(たとえば図9で見て、垂直方向)に跨るようにブレードホルダ90に取着される
【0043】
成形ブレード80をブレードホルダ90の基体92に取着する取着方法としては、たとえば次のような方法が採用され得る。1つには、たとえば成形ブレード80の基端部84を基体92の窪み部98に挿入した後、溶接等の固着手段により固着する方法である。もう1つには、弾性を有する金属製プレートで断面視逆3角形状の態様の成形ブレード80を形成した後、当該弾性を有する成形ブレード80の基端部84をその弾性復元力を利用して上記窪み部98に挿着する方法である。
【0044】
複数の成形ブレード80が取着されたブレードホルダ90は、図9および図12〜図14に示すように、処理チャンバ12の先端部に嵌合自在となり、且つ、取外し可能に装着されるものとなっている。
すなわち、図13に示すように、処理チャンバ12の先端部には、嵌合凸部として、外方に突設するたとえばフランジ部100が配設されている。成形手段20は、そのブレードホルダ90の嵌合凹部96と、処理チャンバ12のフランジ部100とが、摺動自在に嵌合されるものとなっている。また、ブレードホルダ90には、基体92の他方主面(前面)で且つその長手方向の両側に間隔を隔てた部位に、留め具102を挿着するためのねじ穴等の留め穴104が設けられている。さらに、処理チャンバ12の先端部には、留め穴104と連通されるねじ穴等の留め穴106が設けられている。
【0045】
処理チャンバ12のフランジ部100にブレードホルダ90の嵌合凹部96を嵌合させ、留め具102によって成形手段20のブレードホルダ90と処理チャンバ12の先端部が取外し可能に装着される。この場合、ブレードホルダ90は、その開放部92Aが排出口部12Aと対向されるように、処理チャンバ12の先端部に取外し可能に装着されると共に、当該処理チャンバ12の排出口部12Aとブレードホルダ90の開放部92Aとは連通されるものとなる。
【0046】
上述したように、成形手段20が処理チャンバ12の先端部に装着されると、たとえば図9に示すように、複数の成形ブレード80によって、処理チャンバ12の排出口部12Aは、その水平方向に横並びに複数に区画されるものとなる。複数の成形ブレード80は、それぞれ、当該成形ブレード80の先端部82から基端部84にかけて先細りとなるテーパ構造を有するので、たとえば図11に示すように、溶融固形化物が通過する複数の各成形ブレード80間を通路Pとしてみたとき、通路Pは、成形ブレード80の基端部84側(排出口部側)から先端部82側にかけて先細りとなるテーパ構造を有するものとなっている。すなわち、複数の成形ブレード80の基端部82側間(以下、「通路入口」という。)から、複数の成形ブレード80の先端部82側間(以下、「通路出口」という。)側に向かって先細りのテーパ形状を有するものとなっている。
【0047】
この場合、複数の成形ブレード80に於いて、図11に示すように、ブレードホルダ90の基体92の厚みをaとし、当該基体92の他方主面(前面)端から各成形ブレード80の先端部82までの長さ、つまり、当該基体92の他方主面(前面)端から突出した各成形ブレード80の突出長さをbとし、通路Pの通路入口の幅をcとし、通路Pの通路出口の幅をdとしたとき、本実施形態例では、a>bに形成され、通路Pのテーパ比(c−d/b)は、大凡、1/5程度に形成されている。テーパ度で言うと、20%程度である。
なお、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、特に、家庭から出される調理屑,残飯等の各種生ゴミ、ビニール袋,発泡トレイ等の各種プラスチックゴミ、および、紙袋,紙パック,段ボール,新聞紙,紙おむつ等の各種紙製ゴミなどの家庭ゴミを含む一般廃棄物を減容処理した減容物を原料とするため、上記したブレードホルダ90の基体92の厚みa、当該基体92の他方主面(前面)端から突出した各成形ブレード80の突出長さb、通路Pの通路入口の幅cおよび通路Pの通路出口の幅dは、当該減容処理される各種生ゴミと、各種プラスチックゴミと、各種紙製ゴミとの容量比や、当該各種ゴミが当該減容処理段階で行われうる破砕処理の程度などによっても、適宜、変更され得るものとなっている。また、当該a,b,c,dの値は、排出口部12Aから押し出されて排出される溶融固形化物の柔らかさの程度によっても、変更され得るものとなっている。当該溶融固形化物が柔らか過ぎる場合には、各成形ブレード80の突出長さbを図11で示すものよりも長く形成されることが好ましい。
【0048】
次に、成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造の変形例および他の例について、以下、たとえば図15〜図19を参照しながら説明する。
すなわち、図9,図12,図13,図14等で示した成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造では、処理チャンバ12の先端部の長手方向の一端側から他端側へ摺動自在に嵌合されたブレードホルダ90を、当該ブレードホルダ90の基体92の他方主面(前面)側から、たとえば2つの留め具102によりブレードホルダ90を処理チャンバ12の先端部に締結されるものであったが、当該取付け構造は、それに限定されるものではなく、たとえば図15に示すように、処理チャンバ12先端部に摺動自在に嵌合されたブレードホルダ90の一方の側端面側に、たとえば矩形状のジョイント板108を配置し、当該ジョイント板108をたとえば単一の留め具110で締め付ける取付け構造としてもよい。この場合、図15に示す取付け構造では、成形手段20を処理チャンバ12の先端部に単一の留め具110で締結するものとなっているため、成形手段20の取り付けおよび取外しが簡便なものとなる。
【0049】
また、図9,図12,図13,図14等で示した成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造では、ブレードホルダ90の基体92、突設体94の長片部94aおよび短片部94bとの間に、嵌合凹部96を有し、当該嵌合凹部96と処理チャンバ12のフランジ部100とが嵌合自在となるものであったが、成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造に於けるブレードホルダ90と処理チャンバ12の先端部との嵌合構造は、それに限定されるものではなく、たとえば図16の(A),(B)に示すように、フランジ部100を有していない処理チャンバ12の先端部に対して、断面「コ」字状のブレードホルダ90の嵌合凹部112を嵌合させる嵌合構造としてもよい。なお、成形手段20と処理チャンバ12の先端部とは、上記した留め具等により適宜取外し可能に締結される。
【0050】
図16の(A),(B)に示す嵌合構造では、ブレードホルダ90が、基体92と、長片部94aのみを備えた突設体94とで形成され、当該基体92および長片部94aの間に嵌合凹部112を有するものとなっている。この場合、図9,図12,図13,図14等で示した成形手段20および処理チャンバ12の嵌合構造が、処理チャンバ12の先端部の長手方向の一端側から他端側に摺動自在に成形手段20が嵌合された態様であるのに対して、図16の(A),(B)に示す嵌合構造では、処理チャンバ12の先端部に対して当該処理チャンバ12の正面側から成形手段20を単に嵌め込んで嵌合自在に取着する態様となっているため、処理チャンバ12の先端部への成形手段20の取付けおよび取外しがより一層簡便化されるものとなっている。
【0051】
一方、図9,図12,図13,図14等で示した成形手段20では、ブレードホルダ90が、基体92と、長片部94aおよび短片部94bを有する突設体94とで構成されたが、それに限定されるものではなく、当該ブレードホルダ90は、たとえば図17の(A),(B)に示すように、長片部114aおよび短片部114bを有する突設体114だけで構成されてもよい。すなわち、長片部114aおよび短片部114bが、それぞれ、処理チャンバ12のフランジ部100に嵌合可能となるように、2つの突設体114が垂直方向(上下方向)に所定の間隔を隔てて配置される。また、複数の成形ブレード80は、2つの突設体114の幅方向の一端側で、且つ、その長手方向に所定の間隔を隔てて配列される。そして、成形手段20は、複数の成形ブレード80がそれぞれ2つの突設体114間に架設されることによって構成されるものとなっている。この場合、複数の成形ブレード80は、それぞれ、その基端部84が突設体114の長片部114aの幅方向の一端側(前面側)端面に、溶接等の固着手段により固着される。
【0052】
図17の(A),(B)に示す成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造では、突設体114の長片部94aおよび短片部94b間の段差部116と処理チャンバ12のフランジ部100とが摺動自在に嵌合されるものとなり、成形手段20と処理チャンバ12の先端部とは、留め具等により適宜取外し可能に締結される。
この場合、処理チャンバ12の排出口部12Aの開口端面と成形手段20の開放端面とが同一面上に配置されるものとなる。そのため、図9,図12,図13,図14等で示した成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造に示すように、当該排出口部12Aの開口端面とブレードホルダ90の基体92の開放部92Aの開放端面との間に間隔を有するものと比べて、処理チャンバ12の排出口部12Aから溶融固形化物がスムーズに排出される。
【0053】
また、図18の(A),(B)に示す成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造は、図17の(A),(B)に示す取付け構造と比べて、特に、ブレードホルダ90の基体92を構成する長片部94aと短片部94bとの配置が逆になっている点、および、処理チャンバ12の先端部にフランジ部100が配設されていない点で相違する構成となっている。図18の(A),(B)に示す取付け構造では、複数の成形ブレード80が、基体118の短片部118a間に架設されることによって、成形手段20が構成されている。複数の成形ブレード80は、その基端部84側が基体118の短片部118aの幅方向の一端側(前面側)端面に、溶接等の固着手段により固着される。なお、成形手段20と処理チャンバ12の先端部とは、留め具等により適宜取外し可能に締結される。
【0054】
この場合、基体92の短片部118aおよび長片部118bの間の段差部120と、処理チャンバ12の先端部とが嵌合自在となる。図18の(A),(B)に示す取付け構造では、処理チャンバ12の正面側から成形手段20を単に嵌め込んで嵌合自在に取着する態様となっているため、図17の(A),(B)に示す取付け構造のように、成形手段20を処理チャンバ12のサイドから摺動自在に嵌合させるものと比べて、処理チャンバ12の先端部への成形手段20の取付けおよび取外しがより一層簡便化されるものとなっている。
【0055】
さらに、図19の(A),(B)に示す成形手段20と処理チャンバ12との取付け構造は、たとえば図17の(A),(B)で示した取付け構造の態様と比べて、特に、ブレードホルダ90が基体122だけで構成され、長片部および短片部は設けられていない点と、処理チャンバ12の先端部にフランジ部100が配設されていない点で相違している。すなわち、図19の(A),(B)に示す取付け構造では、ブレードホルダ90の基体122の幅方向の一方端側(前面側)に、複数の成形ブレード80が、基体122の長手方向に所定の間隔を隔てて配列され、2つの基体122間に架設されることによって、成形手段20が構成されている。なお、成形手段20と処理チャンバ12の先端部とは、留め具等により適宜取外し可能に締結される。また、複数の成形ブレード80は、それぞれ、その基端部84側が基体122の幅方向の一方端側(前端側)面に取着される。
【0056】
図19の(A),(B)に示す取付け構造では、2つの基体122間の空間部124がブレードホルダ90の嵌合凹部に相当し、当該ブレードホルダ90の空間部124と、フランジ部100を有していない処理チャンバ12の先端部とが嵌合自在となる。
すなわち、当該取付け構造では、処理チャンバ12の正面側から、成形手段20の空間部124と処理チャンバ12の先端部とを嵌合可能とすることができると共に、また、処理チャンバ12の側面側からも、成形手段20の空間部124と処理チャンバ12の先端部とを嵌合可能とすることができるため、たとえば図9〜図18に示した成形手段20と処理チャンバ12の取付け構造の態様に比べて、処理チャンバ12の先端部への成形手段20の取付けおよび取外しがより一層簡便化されるものとなっている。
この場合、当該固形燃料の製造装置10を設置したときの処理チャンバ12および成形手段20のブレードホルダ90の配置態様に応じて、処理チャンバ12の先端部と上記空間部124(ブレードホルダ90の嵌合凹部)との嵌合方向は、特に、たとえば図1で見た場合の前後方向、上下方向および左右方向など、適宜、変更可能となり得るものとなっている。
【0057】
次に、切断手段21について、たとえば図20を参照しながら説明する。
すなわち、本実施形態例では、切断手段21が、たとえばギロチン切断機21Aを含む。ギロチン切断機21Aは、たとえば図20に示すように、成形手段20の各成形ブレード80の外方近傍に配設される。本実施形態例では、排出口部12Aから処理チャンバ12の外に押し出され、複数の成形ブレード80間(「通路P」)を通過し、当該「通路P」から固形燃料として排出される溶融固形化物が、当該ギロチン切断機21Aにより適宜所定の長さに切断されるものとなっている。
なお、複数の成形ブレード80間(「通路P」)を通過する溶融固形化物は、当該溶融固形化物の自重により、順次、分断された状態となって、通路Pから押し出される場合も想定されるため、本実施形態例では、このような場合には、ギロチン切断機を作動させない構成となっている。
【0058】
次に、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10の予熱機構S5について、たとえば図1,図2および図3を参照しながら説明する。
すなわち、予熱機構S5は、特に、図2および図3等に示すように、たとえばブロワ126を含む。ブロワ126は、土台22の上に設置され、処理チャンバ12と所定の間隔を隔てた位置で且つ加熱セクションS3の周辺部に配置されている。ブロワ126は、吸込口部128および吐出口部130を含み、吸込口部128および吐出口部130には、それぞれ、レジューサ等の管継手128aおよび130aが取り付けられている。
ブロワ126の吸込口部128側には、管継手128aを含む配管部132を経由して、ホッパ部24およびフード78に接続されている。また、ブロワ126の吐出口部130側には、管継手130aを含む配管部134を経由して、脱臭機136の入口部136aに接続されている。さらに、脱臭機136の出口部136bは、配管部138を経由してホッパ部24のジャケットカバー30に接続されている。なお、ジャケットカバー30には、図1に示すように、換気・通風用の配管路140が配設されている。
【0059】
本実施形態例では、予熱機構S5に於いて、ブロワ126を稼働させることによって、加圧セクションS2で加圧処理を終えた後のゴミの臭気を含む排気ガスおよび加熱セクションS3で加熱処理を終えた後の排気ガスが、それぞれ、配管部132を経由してブロワ126の吸込口部128側に吸引される。ブロワ126に吸引された上記排気ガスは、当該ブロワ126の吐出口部130側から、配管部134を経由して、脱臭機136の入口部136aに圧送される。脱臭機136で脱臭処理を終えた排気ガスは、清浄された加熱ガスとして、当該脱臭機136の出口部136bから、配管部138を介して、ホッパ部24のジャケットカバー30へと送り込まれ、ジャケットカバー30を加熱(予熱)する。つまり、加熱(予熱)されたジャケットカバー30を介して、ホッパ部24のホッパ部本体26が加熱(予熱)される。
【0060】
したがって、本実施形態例では、予熱機構S5によって、原料供給セクションS1,加圧セクションS2および加熱セクションS3内のゴミの臭気を含む加熱された空気、この場合、主として、加圧セクションS2および加熱セクションS3での処理が終えた後の排気ガスの熱エネルギを、ホッパ部24のジャケットカバー30を予熱する低熱源として循環利用することができるものとなっている。
【0061】
次に、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10の作動工程について、主として、図20〜図26等を参照しながら、以下、説明する。
先ず、原料供給セクションS1に於いて、ホッパ部本体26の投入口部26A(例えば、図1参照)から投入された原料Wは、案内傾斜面26Bに案内され、図20に示すように、当該ホッパ部本体26の下方の処理チャンバ12と連接される所定の位置(連通部C)に供給される。つまり、原料Wは、ホッパ部24を経由して、加圧セクションS2に供給される。原料Wがホッパ部24に供給されるときには、図20に示すように、押出し部材58の先端58Aは、初期的に、連通部Cの上流端側部位CUと略同じ位置(以下、「原点位置」という。)で待機するものとなっている。
【0062】
次に、加圧セクションS2に於いては、図20に示すように、加圧手段14の加圧部材32が下降し、連通部Cに供給された原料を加圧することにより、原料Wが加圧される。そのため、押圧部材32で加圧された原料Wは、圧縮されて圧縮物WPに形成される。
【0063】
さらに、加圧セクションに於いて形成された圧縮物WPは、図21に示すように、押出し手段16の押出し部材58によって、間欠的に排出口部12側(排出口部12Aの方向)に向けて押し出される。本実施形態例では、油圧シリンダ62のピストンロッド62Aが所定のストロークで連通部C内を前進することによって、図21に示すように、圧縮物WPが押出し部材58により下流側の加熱セクションS3へと押し出される。加熱セクションS3へと押し出された圧縮物WPは、その一部が加熱セクションS3に進入する。なお、加圧セクションS2に於いて、押出し部材58により圧縮物WPが加熱セクションS3へ押し出されると略同時に、加圧部材32は上昇するものとなっている。
【0064】
押出し部材58により、先行する圧縮物WPが加熱セクションS3へ押し出された後、押出し部材58の先端58Aは、図22に示すように、原点位置に復帰する。このとき、押出し部材58により加熱セクションS3へ押し出された先行する圧縮物WPと、押出し部材58の先端58Aとの間には、つまり、加圧部材32の下方の連通部Cには、ホッパ部本体26に溜められていた原料Wが供給される。そして、加圧部材32が下降し、当該連通部Cに供給された原料Wが加圧部材32により加圧され・圧縮されて圧縮物WPに形成された後、当該圧縮物WPは、図23に示すように、押出し部材58で下流側へと押し出される。
本実施形態例では、加圧セクションS2に於いて、加圧部材32で加圧・圧縮されることにより形成された圧縮物WPが、順次、たとえば図20〜図23に示すように、間欠的に押出し部材58により下流側へと押し出される工程を有するものとなっている。
【0065】
さらに、加圧セクションS2から順次押し出されて送出されてきたWPは、たとえば図21〜図25に示すように、加熱セクションS3に於いて、加熱手段18の加熱ヒータ76により加熱される。加熱手段18で加熱された圧縮物WPは、溶融固形化物WMに形成される。加圧セクションS2側から加熱セクションS3側へと送られてくる圧縮物WPは、押出し手段16の押出し部材58により間欠的に押し出されて送られるために、圧縮物WPが一定の時間、加熱セクションS3で停留した後、下流側の排出口部12A側(排出口部12Aの方向)へと送られていく。この場合、加熱セクションS3に於いて、圧縮物WPが一定の時間停留するとき、当該圧縮物WPは、加熱ヒータ76で一定の時間加熱されるので、圧縮物WPは、たとえば図24および図25に示すように、溶融固形化物WMに形成される。
【0066】
加熱セクションS3に於いて、加熱ヒータ76の発熱作用により、圧縮物WPが加熱され、当該圧縮物WP中に含まれるプラスチック等の可燃性廃棄物の一部が軟化、溶融ないし半溶融され、バインダーとしての機能が発揮されるため、当該圧縮物WP中の他の廃棄物との結合が促進されるものとなる。この場合、プラスチック等を含んだ可燃性廃棄物の溶融固形化作用によって、圧縮物WPの表面側層に存在するプラスチック等の可燃性廃棄物が溶融固形化されることで、当該圧縮物WPの内部がその表面側層の溶融固化物で強固に囲繞されるので、圧縮物WPに一体性が付与されて当該圧密化が促進される。このようにして、圧縮物WPは、溶融固形化物WMに形成され、さらに下流側の排出口部12A側へと順次押し出されるものとなる。
【0067】
加熱セクションS3から下流側へ押し出された溶融固形化物WMは、たとえば図25に示すように、順次、排出口部12Aから処理チャンバ12の外に押し出されて排出され、成形セクションS4に於いて、複数の成形ブレード80の間を通過することによって成形されるものとなっている。
この場合、排出口部12Aから処理チャンバ12の外に押し出され、複数の成形ブレード80間を通過する溶融固形化物WMは、複数の成形ブレード80間で、外気および複数の成形ブレード80との接触により冷却されながら、複数の成形ブレード80間を通過する。すなわち、処理チャンバ12の排出口部12Aから押し出されて排出された溶融固形化物WMは、複数の成形ブレード80間に構成されたテーパ構造を有する通路Pに導入される。
【0068】
本実施形態例では、たとえば図9〜図11に示すように、通路Pが複数の成形ブレード80間に於いて、複数の成形ブレード80の基端部84側間(通路入口)の幅cが、複数の成形ブレード80の先端部82側間(通路出口)の幅dよりも幅の広いテーパ形状を有するため、この通路Pに導入された溶融固形化部WMは、各成形ブレード80のテーパ面86に沿って徐々に当該成形ブレード80間で圧縮されて成形されながら、通路Pを通過し、当該通路Pから固形燃料Fとして順次排出されるものとなっている。
【0069】
この場合、本実施形態例では、たとえば図25に示すように、排出口部12Aから処理チャンバ12の外に押し出され、複数の成形ブレード80間の通路Pを通過し、当該通路Pから固形燃料Fとして排出される溶融固形化物WMが、切断手段としてのたとえばギロチン切断機21Aによって、適宜、所定の長さに切断されるものとなっている。
なお、当該固形燃料の製造装置10での作業が終えると、処理チャンバ12内に残っている圧縮物WPおよび溶融固形化物WMの残渣は、たとえば図26に示すように、押出し部材58により排出口部12Aから外部に排出されるものとなっている。
【0070】
本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、上述したように、複数の成形ブレード80間の通路Pが、通路Pの通路入口側から通路出口側に向かって先細りのテーパ形状を有しているので、当該複数の成形ブレード80の基端部84側間(通路入口)を通過する溶融固形化物WMの通過抵抗力が減少される。すなわち、処理チャンバ12の排出口部12Aから、押し出されて排出される溶融固形化物WMが、上記通路P内に導入し易いものとなっている。
【0071】
そのため、本実施形態例では、通路Pに於いて、異物の引っ掛かり等を防止でき、通路Pに当該異物および溶融固形化物WMが詰まるのを極力防止することができるものとなって、上記通路Pの詰まりによる当該製造装置10の運転停止や処理チャンバ12内の不具合を回避することができる。したがって、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、固形燃料の製造に必要な時間も短縮させることができ、単位時間当たりの処理量も増大させることができる。
【0072】
また、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、成形手段20が排出口部12Aに連接されるように処理チャンバ12の先端部に取外し自在に配設されているため、仮に、複数の成形ブレード80間、および/または、ブレードホルダ90と排出口部12Aとの間に、異物の引っ掛かり等による目詰まりが発生した場合でも、処理チャンバ12の先端部から留め具102による締め付けを解除して成形手段20を取り外し、当該異物を取り除いて目詰まりを解消することができるものとなっている。この場合、処理チャンバ12の先端部に対して、成形手段20を摺動自在に嵌合可能となっているため、当該摺動方向に於いて、処理チャンバ12の先端部への成形手段20の取付けおよび取外しを簡便化することができる。しかも、成形手段20を取り外すことによって、複数の成形ブレード80間およびブレードホルダ90の清掃も容易に行えるものとなる。
【0073】
また、成形手段20の複数の成形ブレード80およびブレードホルダ90は、溶融固形化物WMに当接され、溶融固形化物WMが通路Pを通過する際に負荷を受けるため、当該固形燃料WMの製造装置を長時間稼働させた場合、複数の成形ブレード80およびブレードホルダ90が摩耗して劣化したり、熱的機械的衝撃を受けて損傷したりする恐れが想定されるが、そのような場合に於いても、劣化ないし損傷した成形手段20の複数の成形ブレード80およびブレードホルダ90を取外して、新しい成形手段20と簡単に交換することができる。
【0074】
さらに、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、押出し手段16が処理チャンバ12内で往復動自在となる構成態様を有するため、特許文献1等に示すようなリングダイス方式のペレットミル装置および特許文献2等に示すようなスクリュー型押出成形機に比べて、製造装置10全体の振動が極めて小さくすることができるため、振動による騒音も殆ど無く、また、モータに動力変動が生じる恐れも払拭することが可能なものとなっている。
【0075】
さらに、本実施形態例にかかる固形燃料の製造装置10では、図20〜図26に示すように、処理チャンバ12の先端部に位置する排出口部12Aから排出される先行の溶融固形化物WMは、後続の1つ以上の溶融固形化物WMによって、順次、当該排出口部12Aから押し出されて排出される構成態様となっている。すなわち、先行する溶融固形化物WMは、後続の1つ以上の溶融固形化物WMを間に介して、間接的に当該排出口部12Aら押し出されるものとなっている。
【0076】
この場合、加熱セクションS3で形成された溶融固形化物WMが、押出し手段16によって、直接的に、一気に排出口部12Aから押し出されて排出される構成態様に比べて、上記した成形手段20にかかる押圧力を低減させることが可能となり、複数の成形ブレード80の基端部84側間(通路Pの通路入口)を通過する溶融固形化物WMの通過抵抗力の低減化が図れる。そのため、処理チャンバ12の排出口部12Aから外に押し出されて排出される溶融固形化物WMを通路P内により一層導入し易いものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本願発明にかかる実施形態の一例を示す正面図解図である。
【図2】図1の平面図解図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】本実施形態例に適用された加圧手段の一例を示す要部正面図解図である。
【図5】図4の左側面図解図である。
【図6】本実施形態例に適用された押出し手段の一例を示す要部正面図解図である。
【図7】図6の右側面図解図である。
【図8】図6の左側面図解図である。
【図9】本実施形態例に適用された成形手段の一例およびその周辺を示す一部省略斜視図解図である。
【図10】図9の要部を示す拡大縦断面図解図である。
【図11】図10に示した成形ブレードの取付け構造の一例を示す要部拡大端面図解図である。
【図12】図9に示す成形手段を処理チャンバの先端部に取外し可能に装着した状態の一例を簡略化して示した図解図であって、詳細に言えば、特に、成形手段を処理チャンバの先端部に嵌合自在とした構成により取外し可能に装着した状態の一例を、便宜上、図9を簡略化して拡大した拡大斜視図解図である。
【図13】図12の分解斜視図である。
【図14】図12,図13に示す成形手段を処理チャンバに嵌合自在に取付ける途中の摺動状態を示す斜視図解図である。
【図15】図9〜図11および図12〜図14に示した成形手段と処理チャンバとの取付け構造の変形例を簡略化して示す斜視図解図である。
【図16】成形手段と処理チャンバとの取付け構造の他の例を簡略化して示す図解図であって、(A)はその分解斜視図解図であり、(B)はその要部を示す拡大縦断面図解図である。
【図17】成形手段と処理チャンバとの取付け構造のさらに他の例を簡略化して示す図解図であって、(A)はその分解斜視図解図であり、(B)はその要部を示す拡大縦断面図解図である。
【図18】成形手段と処理チャンバとの取付け構造のさらに他の例を簡略化して示す図解図であって、(A)はその分解斜視図解図であり、(B)はその要部を示す拡大縦断面図解図である。
【図19】成形手段を処理チャンバの先端部に取外し可能に装着した状態のさらに他の例を示す図であって、(A)はその分解斜視図解図であり、(B)はその要部を示す拡大縦断面図解図である。
【図20】図1,図2および図3等に示した本願発明にかかる実施形態例の作動工程を示す縦断面図解図である。
【図21】図20に示す作動工程の次の作動工程を示す縦断面図解図である。
【図22】図21に示す作動工程の次の作動工程を示す縦断面図解図である。
【図23】図22に示す作動工程の次の作動工程を示す縦断面図解図である。
【図24】図23に示す作動工程の次の作動工程を示す縦断面図解図である。
【図25】図24に示す作動工程の次の作動工程を示す縦断面図解図である。
【図26】図25に示す作動工程の次の作動工程を示す縦断面図解図である。
【符号の説明】
【0078】
10 固形燃料の製造装置
12 処理チャンバ
14 加圧手段
16 押出し手段
18 加熱手段
20 成形手段
21 切断手段
21A ギロチン切断機
22 土台
23 支柱部材
24 ホッパ部
26 ホッパ部本体
26A 投入口部
26B 案内傾斜面
30 ジャケットカバー
32 加圧部材
32a,32b,32c,32d 加圧部材の側面
34 昇降手段
36 油圧シリンダ
36A ピストンロッド
36B 先端ナット
36C 雄ねじ
38 連結棒
40 ジョイント部材
40a 雄ねじ
40A ねじ穴
42 直動案内機構部
44 軌道レール
44a 軌道溝
46 スライダ
48 取付け穴
50A,50B 取付けベース
54 エンドキャップ
56 取付け用ねじ穴
58 押出し部材
58A 押出し部材の先端
60 変位手段
62 油圧シリンダ
62A ピストンロッド
62B,62C 先端ナット
64 ブラケット部材
66 ベース部
68a,68b 支持部
70 取付け部
72 切欠き部
74 保持部
76 加熱ヒータ
78 フード
80 成形ブレード
82 先端部
84 基端部
86 テーパ面
90 ブレードホルダ
92 基体
92A 開放部
94a,114a 長片部
94b,114b 短片部
96 嵌合凹部
98 窪み部
100 フランジ部
102,110 留め具
104,106 留め穴
108 ジョイント板
112 嵌合凹部
116,120 段差部
118 基体
118a 短片部
118b 長片部
122 基体
124 空間部(嵌合凹部)
126 ブロワ
128 吸込口部
128a 管継手
130 吐出口部
130a 管継手
132,134,138,140 配管部
136 脱臭機
S1 原料供給セクション
S2 加圧セクション
S3 加熱セクション
S4 成形セクション
S5 予熱機構
C 連通部
D 連通部の下流端側部位
U 連通部の上流端側部位
W 原料
P 圧縮物
M 溶融固形化物
α 加圧セクションS2で加圧・圧縮される原料の押出し方向の長さ
β 連通部Cの下流端側部位CDから加熱セクションS3までの距離
F 固形燃料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般廃棄物および/または産業廃棄物を原料とし、前記原料に含まれる可燃性廃棄物を用いて前記原料を固形燃料に形成する固形燃料の製造装置であって、
その中で前記原料の溶融固形化物が形成され、その先端部に前記溶融固形化物が排出される排出口部を有する扁平筒状の処理チャンバ、
前記処理チャンバの所定の位置に連接され、前記原料が供給される原料供給セクション、
前記原料供給セクション内で上下動自在となるように配設された加圧手段により、前記原料供給セクションに供給された前記原料が前記処理チャンバの所定の位置で加圧され、圧縮物が形成される加圧セクション、
前記処理チャンバ内で往復動自在となるように配設され、前記加圧セクションで形成された前記圧縮物を間欠的に前記排出口部側に押し出す押出し手段、
前記排出口部よりも上流側で、且つ、前記加圧セクションよりも下流側で、前記処理チャンバの近傍に配設された加熱手段により、前記押出し手段で押し出されてきた前記圧縮物が加熱され、溶融固形化物が形成される加熱セクション、および
前記処理チャンバの先端部に取外し自在に配設された成形手段により、前記排出口部から前記処理チャンバの外に押し出されて排出された前記溶融固形化物を成形する成形セクションを含み、
前記成形手段は、
前記排出口部から前記処理チャンバの外に押し出されて排出された前記溶融固形化物がその間を通過する複数の成形ブレード、および
前記複数の成形ブレードを支持すると共に、前記排出口部と連通可能となる開放部を備え、前記開放部が前記排出口部と対向されるように、前記処理チャンバの先端部に取外し可能に装着されるブレードホルダを含み、
前記複数の成形ブレードは、先端部から基端部にかけて先細りとなるテーパ構造を有し、前記ブレードホルダの前記開放部の水平方向に所定の間隔をもって配列され、且つ、前記複数の成形ブレードの基端部側が前記開放部を垂直方向に跨るように前記ブレードホルダに取着されることを特徴とする、固形燃料の製造装置。
【請求項2】
前記ブレードホルダは、前記処理チャンバの先端部と嵌合される嵌合凹部を含み、前記処理チャンバの先端部に前記ブレードホルダの前記嵌合凹部が嵌合自在となることで、前記処理チャンバの先端部に前記成形手段が取外し可能に装着されることを特徴とする、請求項1に記載の固形燃料の製造装置。
【請求項3】
前記処理チャンバの先端部は、嵌合凸部を含み、前記ブレードホルダは、前記嵌合凸部と嵌合可能となる嵌合凹部を含み、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部が摺動自在に嵌合されることを特徴とする、請求項2に記載の固形燃料の製造装置。
【請求項4】
前記加圧セクションから押し出される先行の前記圧縮物は、後続の前記圧縮物を介して、順次、前記加熱セクション側に押し出されると共に、
前記加熱セクションから押し出される先行の前記溶融固形化物は、後続の前記溶融固形化物を介して、順次、前記成形セクション側に押し出されて前記排出口部から排出されることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の固形燃料の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−121046(P2010−121046A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296277(P2008−296277)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(501065878)広愛産業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】